きゅうじょたいのへんせい、そうびおよびはいちのきじゅんをさだめるしょうれい
救助隊の編成、装備及び配置の基準を定める省令
昭和61年自治省令第22号
消防法(昭和23年法律第186号)第36条の2の規定に基づき、救助隊の編成、装備及び配置の基準を定める省令を次のように定める。
(趣旨)
第1条 この省令は、市町村が配置する人命の救助を行うため必要な特別の救助器具を装備した消防隊(以下「救助隊」という。)の編成、装備及び配置の基準を定めるものとする。
(消防常備市町村における救助隊の編成及び装備の基準)
第2条 消防本部及び消防署を置く市町村(一部事務組合又は広域連合を設けて消防本部及び消防署を置き、消防事務を処理している場合には、当該一部事務組合又は広域連合とする。以下「消防常備市町村」という。)の配置する救助隊は、人命の救助に関する専門的な教育を受けた隊員5人以上で編成するよう努めるものとし、別表第1に掲げる救助器具及び当該救助器具を積載することができる救助工作車その他の消防用自動車1台を備えるものとする。
(救助隊の配置基準数)
第3条 消防常備市町村の配置する救助隊の数(以下「救助隊の配置基準数」という。)は、当該市町村における消防署の数とする。
2 消防常備市町村の長は、当該市町村の区域内における人命の救助を要する事案の発生状況、人口、面積、地形その他の地域特性(以下「地域特性」という。)を考慮して、前項の規定による救助隊の配置基準数を増減することができる。
(特別救助隊)
第4条 救助隊の配置基準数(前条第2項の規定による増減を行った場合には、当該増減後の配置基準数をいう。以下この項において同じ。)のうち、人口10万以上の消防常備市町村にあっては次の各号に定める数の合計数に一を加算した数(当該数が救助隊の配置基準数を超える場合は、当該救助隊の配置基準数とする。)、人口10万未満の消防常備市町村で中高層建築物、幹線道路、鉄道、空港、危険な作業を伴う事業場等に係る人命の救助が特に必要となると認められるものにあっては一の救助隊は、特別救助隊(人命の救助に関する専門的な教育を受けた隊員5人以上で編成し、別表第1及び別表第2に掲げる救助器具並びに当該救助器具を積載することができる救助工作車1台を備えた救助隊をいう。以下同じ。)とする。
一 人口10万を超え100万までの人口について、人口15万で除して得た数(整数未満の端数がある場合は、当該端数を切り捨てる。以下この項において同じ。)
二 人口100万を超え310万までの人口について、人口30万で除して得た数
三 人口310万を超える人口について、人口40万で除して得た数
2 消防常備市町村の長は、地域特性を考慮して、前項に規定する要件を満たす救助隊の数を増減することができる。
(高度救助隊)
第5条 特別救助隊の数のうち、特別区が連合して維持する消防、地方自治法(昭和22年法律第67号)第252条の19第1項の指定都市(以下「指定都市」という。)(指定都市が一部事務組合又は広域連合を設けて消防事務を処理している場合には、当該一部事務組合又は広域連合とする。次条において同じ。)、同法第252条の22第1項の中核市(同項の中核市が一部事務組合又は広域連合を設けて消防事務を処理している場合には、当該一部事務組合又は広域連合とする。)及び消防庁長官が指定する消防常備市町村にあっては、1以上の特別救助隊は、高度救助隊(人命の救助に関する専門的かつ高度な教育を受けた隊員5人以上で編成し、別表第1から別表第3までに掲げる救助器具及び当該救助器具を積載することができる救助工作車1台を備えた救助隊をいう。以下同じ。)とする。
(特別高度救助隊)
第6条 高度救助隊の数のうち、特別区が連合して維持する消防及び指定都市にあっては、1以上の高度救助隊は、特別高度救助隊(人命の救助に関する専門的かつ高度な教育を受けた隊員5人以上で編成し、別表第1から別表第3までに掲げる救助器具、当該救助器具を積載することができる救助工作車1台及び特殊災害対応自動車1台を備え、地域の実情に応じてウォーターカッター及び大型ブロアーを備えた救助隊をいう。以下同じ。)とする。
(消防非常備市町村における救助隊の編成及び装備の基準)
第7条 消防本部及び消防署を置かない市町村の配置する救助隊は、消防団員により編成し、別表第1に掲げる救助器具のうち必要な救助器具を備えるよう努めるものとする。
附則
この省令は、昭和62年1月1日から施行する。
附則 (平成7年6月20日自治省令第21号) 抄
(施行期日)
第1条 この省令は、公布の日から施行する。
附則 (平成8年5月11日自治省令第19号)
この省令は、公布の日から施行する。
附則 (平成14年4月30日総務省令第54号)
この省令は、公布の日から施行する。
附則 (平成18年3月28日総務省令第42号)
この省令は、平成18年4月1日から施行する。
附則 (平成19年10月1日総務省令第129号)
この省令は、公布の日から施行する。
附則 (平成22年4月1日総務省令第40号)
この省令は、公布の日から施行する。
別表第1(第2条、第4条—第7条関係)
分類 | 品名 |
一般救助用器具 |
かぎ付はしご 3連はしご 金属製折りたたみはしご又はワイヤはしご 空気式救助マット 救命索発射銃 サバイバースリング又は救助用縛帯 平担架 ロープ カラビナ 滑車 |
重量物排除用器具 |
油圧ジャッキ 油圧スプレッダー 可搬ウィンチ ワイヤロープ マンホール救助器具 救助用簡易起重機※ |
切断用器具 |
油圧切断機 エンジンカッター ガス溶断器 チェーンソー 鉄線カッター |
破壊用器具 |
万能斧 ハンマー 携帯用コンクリート破壊器具 |
検知・測定用器具 |
生物剤検知器※※※ 化学剤検知器※※※ 可燃性ガス測定器 有毒ガス測定器※※ 酸素濃度測定器※※ 放射線測定器※※ |
呼吸保護用器具 |
空気呼吸器(予備ボンベを含む。) 空気補充用ボンベ※ |
隊員保護用器具 |
革手袋 耐電手袋 安全帯 防塵メガネ 携帯警報器 防毒マスク 化学防護服(陽圧式化学防護服を除く。)※※ 陽圧式化学防護服※※ 耐熱服※ 放射線防護服(個人用線量計を含む。)※※ |
検索用器具 | 簡易画像探索機※※ |
除染用器具 |
除染シャワー※※ 除染剤散布器※※ |
水難救助用器具※ |
潜水器具一式 流水救助器具一式 救命胴衣 水中投光器 救命浮環 浮標 救命ボート 船外機 水中スクーター 水中無線機 水中時計 水中テレビカメラ |
山岳救助用器具※ |
登山器具一式 バスケット担架 |
その他の救助用器具 |
投光器一式 携帯投光器 携帯拡声器 携帯無線機 応急処置用セット 車両移動器具※ その他の携帯救助工具 |
備考 一 ※印のものは、地域の実情に応じて備えるものとする。
二 ※※印のものは、特別救助隊、高度救助隊及び特別高度救助隊を除く救助隊については、地域の実情に応じて備えるものとする。
三 ※※※印のものは、特別高度救助隊を除く救助隊については、地域の実情に応じて備えるものとする。
四 表中の救助器具については、はん用器具によることができ、また、同種の機能を有する器具により代替することができるものとする。
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別表第2(第4条—第6条関係)
分類 | 品名 |
重量物排除用器具 |
マット型空気ジャッキ一式 大型油圧スプレッダー 救助用支柱器具※ チェーンブロック※ |
切断用器具 |
空気鋸 大型油圧切断機 空気切断機 コンクリート・鉄筋切断用チェーンソー※ |
破壊用器具 |
削岩機 ハンマドリル |
呼吸保護用器具 |
酸素呼吸器(予備ボンベを含む。) 簡易呼吸器 防塵マスク 送排風機 エアラインマスク※ |
隊員保護用器具 |
耐電衣 耐電ズボン 耐電長靴 特殊ヘルメット※ |
その他の救助用器具 |
緩降機 ロープ登降機 救助用降下機※ 発電機 |
備考 一 ※印のものは、地域の実情に応じて備えるものとする。
二 表中の救助器具については、はん用器具によることができ、また、同種の機能を有する器具により代替することができるものとする。
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別表第3(第5条、第6条関係)
分類 | 品名 |
高度救助用器具 |
画像探索機 地中音響探知機 熱画像直視装置 夜間用暗視装置 地震警報器 電磁波探査装置※ 二酸化炭素探査装置※ 水中探査装置※ 検知型遠隔探査装置※※ |
備考 一 ※印のものは、高度救助隊については、地域の実情に応じて備えるものとする。
二 ※※印のものは、地域の実情に応じて備えるものとする。
三 表中の救助器具については、はん用器具によることができ、また、同種の機能を有する器具により代替することができるものとする。
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