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くにのぶっぴんとうまたはとくていえきむのちょうたつてつづきのとくれいをさだめるせいれい

国の物品等又は特定役務の調達手続の特例を定める政令

昭和55年政令第300号
内閣は、会計法(昭和22年法律第35号)第29条の3第2項から第5項まで及び第50条の規定に基づき、この政令を制定する。
(趣旨)
第1条 この政令は、1994年4月15日マラケシュで作成された政府調達に関する協定(以下この条において「協定」という。)、2012年3月30日ジュネーブで作成された政府調達に関する協定を改正する議定書によって改正された協定(以下「改正協定」という。)その他の国際約束を実施するため、国の締結する契約のうち国際約束の適用を受けるものに関する事務の取扱いに関し、予算決算及び会計令(昭和22年勅令第165号。以下「予決令」という。)及び予算決算及び会計令臨時特例(昭和21年勅令第558号。以下「予決令臨時特例」という。)の特例を設けるとともに必要な事項を定めるものとする。
(定義)
第2条 この政令において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
 各省各庁の長 財政法(昭和22年法律第34号)第20条第2項に規定する各省各庁の長をいう。
 契約担当官等 会計法第29条の3第1項に規定する契約担当官等をいう。
 一般競争 会計法第29条の3第1項の競争をいう。
 物品等 動産(現金及び有価証券を除く。)及び著作権法(昭和45年法律第48号)第2条第1項第10号の2に規定するプログラムをいう。
 特定役務 改正協定の附属書Ⅰ日本国の付表5に掲げるサービス若しくは同附属書Ⅰ日本国の付表6に掲げる建設サービス(次号及び第13条第1項第4号において「建設工事」という。)又は経済上の連携に関する日本国と欧州連合との間の協定の附属書10第2編第B節5(a)に掲げるサービスに係る役務をいう。
 調達契約 物品等又は特定役務の調達のため締結される契約(当該物品等又は当該特定役務以外の物品等又は役務の調達が付随するものを含み、民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律(平成11年法律第117号)第2条第2項に規定する特定事業(建設工事を除く。)にあっては、民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律の一部を改正する法律(平成23年法律第57号)による改正前の同項に規定する特定事業を実施するため締結される契約に限る。)をいう。
 一連の調達契約 特定の需要に係る一の物品等若しくは特定役務又は同一の種類の2以上の物品等若しくは特定役務の調達のため締結される2以上の調達契約をいう。
(適用範囲)
第3条 この政令は、国の締結する調達契約であって、当該調達契約に係る予定価格(物品等の借入れに係る調達契約又は一定期間継続して提供を受ける特定役務の調達契約にあっては、借入期間又は提供を受ける期間の定めが12月以下の場合は当該期間における予定賃借料の総額又は特定役務の予定価格の総額とし、その他の場合は財務大臣の定めるところにより算定した額とする。)が財務大臣の定める区分に応じ財務大臣の定める額以上の額であるものに関する事務について適用する。ただし、次に掲げる調達契約に関する事務については、この限りでない。
 有償で譲渡(加工又は修理を加えた上でする譲渡を含む。)をする目的で取得する物品等若しくは当該物品等の譲渡(加工又は修理を加えた上でする譲渡を含む。)をするために直接に必要な特定役務(当該物品等の加工又は修理をするために直接に必要な特定役務を含む。)又は有償で譲渡をする製品の原材料として使用する目的で取得する物品等若しくは当該製品の生産をするために直接に必要な特定役務の調達契約
 防衛省に関する経費による物品等の調達契約(改正協定の附属書Ⅰ日本国の付表4の2に掲げる物品等の調達契約にあっては、当該調達契約に係る国の行為を秘密にする必要があるものに限る。)
 物品等の調達契約(防衛省に関する経費によるものを除く。)又は特定役務の調達契約であって、当該調達契約に係る国の行為を秘密にする必要があるもの
2 前項の予定価格は、調達契約に関し予決令第80条第1項ただし書の規定により単価についてその予定価格が定められる場合にあっては当該予定価格に当該調達契約により調達をすべき数量を乗じた額とし、一連の調達契約が締結される場合にあっては当該一連の調達契約により調達をすべき物品等又は特定役務の予定価格の合計額とする。
(競争参加者の資格に関する審査等)
第4条 各省各庁の長又はその委任を受けた職員は、その事務につきこの政令の規定が適用される調達契約(以下「特定調達契約」という。)の締結が見込まれるときは、予決令第72条第2項の規定による審査については、随時に、しなければならない。
2 各省各庁の長又はその委任を受けた職員は、特定調達契約の締結が見込まれるときは、予決令第72条第4項の規定による公示については、当該特定調達契約の締結が見込まれる年度ごとに、官報によりしなければならない。
3 各省各庁の長又はその委任を受けた職員は、予決令第95条第1項の規定により指名競争に参加する者に必要な資格が定められている場合において、特定調達契約の締結が見込まれるときは、随時に、指名競争に参加しようとする者の申請をまって、その者が当該資格を有するかどうかを審査しなければならない。
4 各省各庁の長又はその委任を受けた職員は、予決令第95条第1項の規定により指名競争に参加する者に必要な資格が定められている場合において、特定調達契約の締結が見込まれるときは、当該特定調達契約の締結が見込まれる年度ごとに、当該資格の基本となるべき事項並びに同条第2項において準用する予決令第72条第2項に規定する申請の時期及び方法等について、官報により公示をしなければならない。
5 予決令第95条第4項の規定は、特定調達契約に関する事務については、適用しない。
(一般競争の公告)
第5条 契約担当官等が特定調達契約につき一般競争に付する場合における予決令第74条の規定の適用については、同条中「10日前」とあるのは「40日前(一連の調達契約のうち最初の契約以外の契約に係る一般競争については、24日前)」と、「官報、新聞紙、掲示その他の方法」とあるのは「官報」と、「5日」とあるのは「10日」と読み替えるものとする。
2 予決令第92条の規定は、特定調達契約に関する事務については、適用しない。
(一般競争について公告をする事項)
第6条 前条第1項の規定により読み替えられた予決令第74条の規定による公告は、予決令第75条各号に掲げる事項及び予決令第76条の規定により明らかにしなければならない事項のほか、次に掲げる事項についても、するものとする。
 一連の調達契約にあっては、当該一連の調達契約のうちの1の契約による調達後において調達が予定される物品等又は特定役務の名称、数量及びその入札の公告の予定時期並びに当該一連の調達契約のうちの最初の契約に係る入札の公告の日付
 予決令第72条第2項の規定による申請の時期及び場所
 第10条に規定する文書の交付に関する事項
 落札者の決定の方法
(指名競争の公示等)
第7条 契約担当官等は、特定調達契約につき指名競争に付そうとするときは、第5条第1項の規定により読み替えられた予決令第74条の規定の例により、公示をしなければならない。
2 前項の規定による公示は、前条の規定により一般競争について公告をするものとされている事項のほか、予決令第96条第1項の規定による基準に基づく指名競争において指名されるために必要な要件(次条第2項において「指名されるために必要な要件」という。)についても、するものとする。
3 予決令第97条第2項の規定による通知は、第1項の規定による公示の日においてするものとする。
4 前項の場合においては、予決令第97条第2項の規定により通知しなければならない事項のほか、次に掲げる事項を通知しなければならない。
 一連の調達契約にあっては、前条第1号に掲げる事項
 契約の手続において使用する言語
(公告又は公示に係る一般競争又は指名競争に参加しようとする者の取扱い)
第8条 各省各庁の長又はその委任を受けた職員は、契約担当官等が特定調達契約につき一般競争に付そうとする場合において公告をし又は指名競争に付そうとする場合において前条第1項の規定による公示をした後、当該公告又は公示に係る一般競争又は指名競争に参加しようとする者から予決令第72条第2項(予決令第95条第2項において準用する場合を含む。)の規定による申請(第3項において「一般競争又は指名競争に係る資格審査の申請」という。)があったときは、速やかに、その者が予決令第72条第1項又は第95条第1項に規定する資格を有するかどうかについて審査を開始しなければならない。
2 契約担当官等は、特定調達契約に係る指名競争の場合においては、前項の規定による審査の結果予決令第95条第1項に規定する資格を有すると認められた者のうちから、指名されるために必要な要件を満たしていると認められる者を指名するとともに、その指名する者に対し、予決令第97条第2項に規定する事項及び前条第4項各号に掲げる事項を通知しなければならない。
3 契約担当官等は、特定調達契約につき一般競争又は指名競争に係る資格審査の申請を行った者から入札書が第1項の規定による審査の終了前に提出された場合においては、その者が開札の時において、一般競争の場合にあっては予決令第75条第2号に規定する競争に参加する者に必要な資格を有すると認められることを、指名競争の場合にあっては前項の規定により指名されていることを条件として、当該入札書を受理するものとする。
(郵便等による入札)
第9条 契約担当官等は、特定調達契約につき郵便又は民間事業者による信書の送達に関する法律(平成14年法律第99号)第2条第6項に規定する一般信書便事業者若しくは同条第9項に規定する特定信書便事業者による同条第2項に規定する信書便による入札を禁止してはならない。
(入札説明書の交付)
第10条 契約担当官等は、特定調達契約につき一般競争又は指名競争に付そうとするときは、これらの競争に参加しようとする者に対し、その者の申請により、入札を行うため必要な事項として財務省令で定める事項について説明する文書を交付するものとする。
(複数落札入札制度による物品等又は特定役務の調達)
第11条 契約担当官等は、特定調達契約につき一般競争又は指名競争に付する場合(予決令臨時特例第4条の2第1項に規定する場合を除く。)において、その需要数量が多いときは、その需要数量の範囲内でこれらの競争に参加する者の落札を希望する数量及びその単価を入札させ、予定価格を超えない単価の入札者のうち、低価の入札者から順次需要数量に達するまでの入札者をもって落札者とすることができる。
2 予決令臨時特例第4条の2第2項及び第4条の3から第4条の9までの規定は、前項の場合について準用する。この場合において、予決令臨時特例第4条の4中「入札者に対する通知」とあるのは「国の物品等又は特定役務の調達手続の特例を定める政令(昭和55年政令第300号。以下この条において「特例政令」という。)第7条第1項の規定による公示」と、「令第75条各号に掲げる事項」とあるのは「特例政令第6条の規定により公告をするものとされている事項又は特例政令第7条第2項の規定により公示をするものとされている事項」と読み替えるものとする。
(随意契約によることができる場合)
第12条 特定調達契約につき会計法第29条の3第5項の規定により随意契約によることができる場合は、予決令第99条第18号に掲げる場合並びに予決令第99条の2及び第99条の3並びに予決令臨時特例第4条の8(前条第2項において準用する場合を含む。)の規定により随意契約によることができるものとされる場合に限るものとする。
2 予決令第99条の4の規定は、特定調達契約に関する事務については、適用しない。
(随意契約によろうとする場合の財務大臣への協議)
第13条 各省各庁の長は、契約担当官等が特定調達契約につき随意契約によろうとする場合においては、あらかじめ、財務大臣に協議しなければならない。ただし、次に掲げる場合において随意契約によろうとするときは、この限りでない。
 他の物品等をもって代替させることができない芸術品又は特許権等の排他的権利に係る物品等若しくは特定役務の調達をする場合において、当該調達の相手方が特定されているとき。
 既に調達をした物品等(以下この号において「既調達物品等」という。)の交換部品その他既調達物品等に連接して使用する物品等の調達をする場合であって、既調達物品等の調達の相手方以外の者から調達をしたならば既調達物品等の使用に著しい支障が生ずるおそれがあるとき。
 国の委託に基づく試験研究の結果製造された試作品等の調達をする場合
 既に契約を締結した建設工事(以下この号において「既契約工事」という。)についてその施工上予見し難い事由が生じたことにより既契約工事を完成するために施工しなければならなくなった追加の建設工事(以下この号において「追加工事」という。)で当該追加工事の契約に係る予定価格に相当する金額(この号に掲げる場合に該当し、かつ、随意契約の方法により契約を締結した既契約工事に係る追加工事がある場合には、当該追加工事の契約金額(当該追加工事が2以上ある場合には、それぞれの契約金額を合算した金額)を加えた額とする。)が既契約工事の契約金額の100分の50以下であるものの調達をする場合であって、既契約工事の調達の相手方以外の者から調達をしたならば既契約工事の完成を確保する上で著しい支障が生ずるおそれがあるとき。
 緊急の必要により競争に付することができない場合
 前条第1項の規定により随意契約によることができる場合
2 契約担当官等が特定調達契約につき随意契約によろうとする場合においては、予決令第102条の4の規定は、適用しない。
(落札者等の公示)
第14条 契約担当官等は、特定調達契約につき、一般競争又は指名競争により落札者を決定したとき、又は随意契約の相手方を決定したときは、財務省令で定めるところによりその日の翌日から起算して72日以内に、官報により公示をしなければならない。
(予決令臨時特例の読替え)
第15条 契約担当官等が特定調達契約につき予決令臨時特例第4条の2第1項の規定により同項の規定による競争に付する場合における予決令臨時特例第4条の4の規定の適用については、同条中「入札者に対する通知」とあるのは「国の物品等又は特定役務の調達手続の特例を定める政令(昭和55年政令第300号。以下この条において「特例政令」という。)第7条第1項の規定による公示」と、「令第75条各号に掲げる事項」とあるのは「特例政令第6条の規定により公告をするものとされている事項又は特例政令第7条第2項の規定により公示をするものとされている事項」とする。
(財務大臣の権限)
第16条 この政令に定めるもののほか、特定調達契約に関する事務について必要な事項は、財務大臣が定める。

附則

1 この政令は、協定が日本国について効力を生ずる日(昭和56年1月1日)から施行する。
2 この政令は、この政令の施行の日前において行われた公告その他の契約の申込みの誘引に係る契約で同日以後に締結されるものに関する事務については、適用しない。
3 この政令の施行の際予決令第72条第3項(予決令第95条第2項において準用する場合を含む。)の規定による昭和55年度に係る一般競争又は指名競争に参加する資格を有する者の名簿が作成されている場合においては、同年度に限り、第3条の規定による公示は要しないものとする。
附則 (昭和62年12月22日政令第405号)
1 この政令は、政府調達に関する協定を改正する議定書が日本国について効力を生ずる日(昭和63年2月14日)から施行する。
2 この政令による改正後の国の物品等の調達手続の特例を定める政令の規定は、この政令の施行の日前において行われた公告その他の契約の申込みの誘引に係る契約で同日以後に締結されるものに関する事務については、適用しない。
附則 (平成7年11月1日政令第368号)
1 この政令は、1994年4月15日マラケシュで作成された政府調達に関する協定が日本国について効力を生ずる日から施行する。
2 改正後の国の物品等又は特定役務の調達手続の特例を定める政令の規定は、この政令の施行の日前において行われた公告その他の契約の申込みの誘引に係る契約で同日以後に締結されるものに関する事務については、適用しない。
附則 (平成12年6月7日政令第307号) 抄
(施行期日)
第1条 この政令は、平成13年1月6日から施行する。
附則 (平成14年5月22日政令第173号)
1 この政令は、新たな時代における経済上の連携に関する日本国とシンガポール共和国との間の協定の効力発生の日から施行する。
2 この政令による改正後の国の物品等又は特定役務の調達手続の特例を定める政令の規定は、この政令の施行の日前において行われた公告その他の契約の申込みの誘引に係る契約で同日以後に締結されるものに関する事務については、適用しない。
附則 (平成14年12月18日政令第386号) 抄
(施行期日)
第1条 この政令は、平成15年4月1日から施行する。
附則 (平成19年1月4日政令第3号) 抄
(施行期日)
第1条 この政令は、防衛庁設置法等の一部を改正する法律の施行の日(平成19年1月9日)から施行する。
附則 (平成26年3月12日政令第57号)
(施行期日)
1 この政令は、2012年3月30日ジュネーブで作成された政府調達に関する協定を改正する議定書が日本国について効力を生ずる日から施行する。
(経過措置)
2 改正後の国の物品等又は特定役務の調達手続の特例を定める政令の規定は、この政令の施行の日前において行われた公告その他の契約の申込みの誘引に係る契約で同日以後に締結されるものに関する事務については、適用しない。
附則 (平成30年12月19日政令第340号) 抄
(施行期日)
1 この政令は、経済上の連携に関する日本国と欧州連合との間の協定の効力発生の日(以下「発効日」という。)から施行する。
(経過措置)
3 第3条の規定による改正後の国の物品等又は特定役務の調達手続の特例を定める政令の規定は、発効日前において行われた公告その他の契約の申込みの誘引に係る契約で発効日以後に締結されるものに関する事務については、適用しない。

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