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のうぎょうけいえいきばんきょうかそくしんほう

農業経営基盤強化促進法

昭和55年法律第65号

第1章 総則

(目的)
第1条 この法律は、我が国農業が国民経済の発展と国民生活の安定に寄与していくためには、効率的かつ安定的な農業経営を育成し、これらの農業経営が農業生産の相当部分を担うような農業構造を確立することが重要であることにかんがみ、育成すべき効率的かつ安定的な農業経営の目標を明らかにするとともに、その目標に向けて農業経営の改善を計画的に進めようとする農業者に対する農用地の利用の集積、これらの農業者の経営管理の合理化その他の農業経営基盤の強化を促進するための措置を総合的に講ずることにより、農業の健全な発展に寄与することを目的とする。
(責務)
第2条 国及び地方公共団体は、効率的かつ安定的な農業経営の育成に資するよう農業経営基盤の強化を促進するため、農業生産の基盤の整備及び開発、農業経営の近代化のための施設の導入、農業に関する研究開発及び技術の普及その他の関連施策を総合的に推進するように努めなければならない。
(農業経営基盤の強化の実施)
第3条 農業経営基盤の強化を促進するための措置は、農用地の保有及び利用の現況及び将来の見通し、農用地を保有し、又は利用する者の農業経営に関する意向その他の農業経営に関する基本的条件を考慮し、かつ、農業者又は農業に関する団体が地域の農業の振興を図るためにする自主的な努力を助長することを旨として実施するものとする。
(定義)
第4条 この法律において「農用地等」とは、次に掲げる土地をいう。
 農地(耕作(農地法(昭和27年法律第229号)第43条第1項の規定により耕作に該当するものとみなされる農作物の栽培を含む。以下同じ。)の目的に供される土地をいう。以下同じ。)又は農地以外の土地で主として耕作若しくは養畜の事業のための採草若しくは家畜の放牧の目的に供される土地(以下「農用地」と総称する。)
 木竹の生育に供され、併せて耕作又は養畜の事業のための採草又は家畜の放牧の目的に供される土地
 農業用施設の用に供される土地(第1号に掲げる土地を除く。)
 開発して農用地又は農業用施設の用に供される土地とすることが適当な土地
2 この法律において「青年等」とは、次に掲げる者をいい、青年等について「就農」とは、農業経営の開始又は農業への就業(第3号に掲げる者にあっては、農業経営の開始)をいう。
 青年(農林水産省令で定める範囲の年齢の個人をいう。次号において同じ。)
 青年以外の個人で、効率的かつ安定的な農業経営を営む者となるために活用できる知識及び技能を有するものとして農林水産省令で定めるもの
 前2号に掲げる者が役員の過半数を占める法人で、農林水産省令で定める要件に該当するもの
3 この法律において「農地利用集積円滑化事業」とは、効率的かつ安定的な農業経営を営む者に対する農用地の利用の集積の円滑化を図るため、この法律で定めるところにより、次の各号に掲げる者が行う当該各号に定める事業をいう。
 市町村、農業協同組合(農業協同組合法(昭和22年法律第132号)第10条第1項第2号及び第3号の事業を併せ行うものに限る。)又は一般社団法人若しくは一般財団法人で農林水産省令で定める要件に該当するもの 次に掲げる事業
 農用地等の所有者の委任を受けて、その者を代理して農用地等について売渡し、貸付け又は農業の経営若しくは農作業の委託を行う事業(当該委任に係る農用地等の保全のための管理を行う事業を含む。以下「農地所有者代理事業」という。)
 農用地等を買い入れ、又は借り受けて、当該農用地等を売り渡し、交換し、又は貸し付ける事業(以下「農地売買等事業」という。)
 農地売買等事業により買い入れ、又は借り受けた農用地等を利用して行う、新たに農業経営を営もうとする者が農業の技術又は経営方法を実地に習得するための研修その他の事業
 前号に掲げる者以外の営利を目的としない法人(営利を目的としない法人格を有しない団体であって、代表者の定めがあり、かつ、その直接又は間接の構成員からの委任のみに基づく農地所有者代理事業を行うことを目的とするものを含む。)で農林水産省令で定める要件に該当するもの 農地所有者代理事業
4 この法律において「農業経営基盤強化促進事業」とは、この法律で定めるところにより、市町村が行う次に掲げる事業をいう。
 農用地について利用権(農業上の利用を目的とする賃借権若しくは使用貸借による権利又は農業の経営の委託を受けることにより取得される使用及び収益を目的とする権利をいう。以下同じ。)の設定若しくは移転又は所有権の移転(以下「利用権の設定等」という。)を促進する事業(これと併せて行う事業で、第1項第2号から第4号までに掲げる土地について利用権の設定等を促進するものを含む。以下「利用権設定等促進事業」という。)
 農地利用集積円滑化事業の実施を促進する事業
 農用地利用改善事業(農用地に関し権利を有する者の組織する団体が農用地の利用に関する規程で定めるところに従い、農用地の効率的かつ総合的な利用を図るための作付地の集団化、農作業の効率化その他の措置及び農用地の利用関係の改善に関する措置を推進する事業をいう。以下同じ。)の実施を促進する事業
 前3号に掲げる事業のほか、委託を受けて行う農作業の実施を促進する事業、農業経営の改善を図るために必要な農業従事者の養成及び確保を促進する事業その他農業経営基盤の強化を促進するために必要な事業

第2章 農業経営基盤の強化の促進に関する基本方針等

第1節 農業経営基盤強化促進基本方針及び農業経営基盤強化促進基本構想

(農業経営基盤強化促進基本方針)
第5条 都道府県知事は、政令で定めるところにより、農業経営基盤の強化の促進に関する基本方針(以下「基本方針」という。)を定めるものとする。
2 基本方針においては、都道府県の区域又は自然的経済的社会的諸条件を考慮して都道府県の区域を分けて定める区域ごとに、地域の特性に即し、次に掲げる事項を定めるものとする。
 農業経営基盤の強化の促進に関する基本的な方向
 効率的かつ安定的な農業経営の基本的指標
 新たに農業経営を営もうとする青年等が目標とすべき農業経営の基本的指標
 効率的かつ安定的な農業経営を営む者に対する農用地の利用の集積に関する目標
 効率的かつ安定的な農業経営を育成するために必要な次に掲げる事項
 農業経営基盤強化促進事業の実施に関する基本的な事項
 農地利用集積円滑化事業の実施に関する基本的な事項
3 都道府県知事は、効率的かつ安定的な農業経営を育成するために農業経営の規模の拡大、農地の集団化その他農地保有の合理化を促進する必要があると認めるときは、基本方針に、前項各号に掲げる事項のほか、当該都道府県の区域(農業振興地域の整備に関する法律(昭和44年法律第58号)第6条第1項の規定により指定された農業振興地域の区域内に限る。)を事業実施地域として農地中間管理機構(農地中間管理事業の推進に関する法律(平成25年法律第101号)第2条第4項に規定する農地中間管理機構をいう。以下同じ。)が行う第7条各号に掲げる事業の実施に関する事項を定めるものとする。
4 基本方針は、農業振興地域整備計画その他法律の規定による地域の農業の振興に関する計画との調和が保たれたものでなければならない。
5 都道府県知事は、情勢の推移により必要が生じたときは、基本方針を変更するものとする。
6 都道府県知事は、基本方針を定め、又はこれを変更しようとするときは、あらかじめ、農業委員会等に関する法律(昭和26年法律第88号)第43条第1項に規定する都道府県機構(以下この項において「都道府県機構」という。)及び農業者、農業に関する団体その他の関係者の意見を聴かなければならない。ただし、都道府県機構については、同法第42条第1項の規定による都道府県知事の指定がされていない場合は、この限りでない。
7 都道府県知事は、基本方針を定め、又はこれを変更したときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。
(農業経営基盤強化促進基本構想)
第6条 市町村は、政令で定めるところにより、農業経営基盤の強化の促進に関する基本的な構想(以下「基本構想」という。)を定めることができる。
2 基本構想においては、次に掲げる事項を定めるものとする。
 農業経営基盤の強化の促進に関する目標
 農業経営の規模、生産方式、経営管理の方法、農業従事の態様等に関する営農の類型ごとの効率的かつ安定的な農業経営の指標
 農業経営の規模、生産方式、経営管理の方法、農業従事の態様等に関する営農の類型ごとの新たに農業経営を営もうとする青年等が目標とすべき農業経営の指標
 効率的かつ安定的な農業経営を営む者に対する農用地の利用の集積に関する目標その他農用地の利用関係の改善に関する事項
 農業経営基盤強化促進事業に関する次に掲げる事項
 利用権設定等促進事業に関する次に掲げる事項
(1) 利用権の設定等を受ける者の備えるべき要件
(2) 設定され、又は移転される利用権の存続期間又は残存期間に関する基準並びに当該利用権が賃借権である場合における借賃の算定基準及び支払の方法並びに当該利用権が農業の経営の委託を受けることにより取得される使用及び収益を目的とする権利である場合における農業の経営の委託者に帰属する損益の算定基準及び決済の方法
(3) 移転される所有権の移転の対価(現物出資に伴い付与される持分又は株式を含む。以下同じ。)の算定基準及び支払(持分又は株式の付与を含む。第18条第2項第5号において同じ。)の方法
 農用地利用改善事業の実施の単位として適当であると認められる区域の基準その他農用地利用改善事業の実施の基準に関する事項
 農業協同組合が行う農作業の委託のあっせんの促進その他の委託を受けて行う農作業の実施の促進に関する事項
 農業経営の改善を図るために必要な農業従事者の養成及び確保の促進に関する事項
 その他農林水産省令で定める事項
 農地利用集積円滑化事業に関する次に掲げる事項
 市町村の区域(都市計画法(昭和43年法律第100号)第7条第1項の市街化区域と定められた区域(当該区域以外の区域に存する農用地と一体として農業上の利用が行われている農用地の存するものを除き、同法第23条第1項の規定による協議を要する場合にあっては当該協議が調ったものに限る。以下「市街化区域」という。)を除く。)の全部又は一部を事業実施地域として農地利用集積円滑化事業を行う者に関する事項
 農地利用集積円滑化事業の実施の単位として適当であると認められる区域の基準その他農地利用集積円滑化事業の実施の基準に関する事項
3 基本構想は、基本方針に即するとともに、前条第4項に規定する計画との調和が保たれたものでなければならない。
4 市町村は、基本構想を定め、又はこれを変更しようとするときは、あらかじめ、農業者、農業に関する団体その他の関係者の意見を反映させるために必要な措置を講ずるものとする。
5 市町村は、基本構想を定め、又はこれを変更しようとするときは、農林水産省令で定めるところにより、都道府県知事に協議し、その同意を得なければならない。
6 市町村は、基本構想を定め、又はこれを変更したときは、農林水産省令で定めるところにより、遅滞なく、その旨を公告しなければならない。

第2節 農地中間管理機構の事業の特例等

(農地中間管理機構の事業の特例)
第7条 農地中間管理機構は、基本方針に第5条第3項に規定する事項が定められたときは、農地中間管理事業(農地中間管理事業の推進に関する法律第2条第3項に規定する農地中間管理事業をいう。以下同じ。)のほか、次に掲げる事業を行う。
 農地売買等事業(農用地等の借受けを除く。以下この条において同じ。)
 農用地等を売り渡すことを目的とする信託の引受けを行い、及び当該信託の委託者に対し当該農用地等の価格の一部に相当する金額の貸付けを行う事業
 第12条第1項の認定に係る農業経営改善計画(第13条第1項の規定による変更の認定があったときは、その変更後のもの。次条第3項第2号及び第11条の11第3項第3号において同じ。)に従って設立され、又は資本を増加しようとする農地所有適格法人(農地法第2条第3項に規定する農地所有適格法人をいう。以下同じ。)に対し農地売買等事業により買い入れた農用地等の現物出資を行い、及びその現物出資に伴い付与される持分又は株式を当該農地所有適格法人の組合員、社員又は株主に計画的に分割して譲渡する事業
 農地売買等事業により買い入れた農用地等を利用して行う、新たに農業経営を営もうとする者が農業の技術又は経営方法を実地に習得するための研修その他の事業
(事業規程)
第8条 農地中間管理機構は、前条各号に掲げる事業の全部又は一部を行おうとするときは、農林水産省令で定めるところにより、当該事業の実施に関する規程(以下「事業規程」という。)を定め、都道府県知事の承認を受けなければならない。
2 事業規程においては、事業の種類及び事業の実施方法に関して農林水産省令で定める事項を定めるものとする。
3 都道府県知事は、事業規程の内容が、次に掲げる要件に該当するものであるときは、第1項の承認をするものとする。
 基本方針に適合するものであること。
 第12条第1項の認定を受けた者が当該認定に係る農業経営改善計画に従って行う農業経営の改善に資するよう前条各号に掲げる事業を実施すると認められること。
 その他農林水産省令で定める基準に適合するものであること。
4 都道府県知事は、第1項の承認を行ったときは、農林水産省令で定めるところにより、遅滞なく、その旨及び当該承認に係る事業の種類を公告しなければならない。
第9条 農地中間管理機構は、事業規程の変更又は廃止をしようとするときは、農林水産省令で定めるところにより、都道府県知事の承認を受けなければならない。
2 前条第3項及び第4項の規定は事業規程の変更について、同項の規定は事業規程の廃止について準用する。
(承認の取消し)
第10条 都道府県知事は、農地中間管理機構が次の各号のいずれかに該当するときは、第8条第1項の規定による承認を取り消すことができる。
 農地中間管理機構が農地中間管理事業の推進に関する法律第4条の規定による指定を取り消されたとき。
 農地中間管理機構が次条の規定により読み替えて適用する農地中間管理事業の推進に関する法律第13条の規定による命令に違反したとき。
 農地中間管理機構が次条の規定により読み替えて適用する農地中間管理事業の推進に関する法律第30条第1項の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は同項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避したとき。
2 都道府県知事は、前項の規定により承認を取り消したときは、遅滞なく、その旨を公告しなければならない。
(農地中間管理事業の推進に関する法律の適用)
第11条 農地中間管理機構が第7条各号に掲げる事業を行う場合における当該農地中間管理機構についての農地中間管理事業の推進に関する法律第13条、第16条、第22条第1項及び第2項、第27条第1項並びに第30条第1項の規定の適用については、同法第13条、第22条第1項及び第2項並びに第30条第1項中「農地中間管理事業」とあるのは「農地中間管理事業又は農業経営基盤強化促進法第7条各号に掲げる事業」と、同法第16条中「農地中間管理事業」とあるのは「農地中間管理事業及び農業経営基盤強化促進法第7条各号に掲げる事業」と、同法第27条第1項中「農地貸付信託」とあるのは「農地貸付信託又は農業経営基盤強化促進法第7条第2号に規定する信託」とする。
(指定)
第11条の2 農林水産大臣は、農地中間管理機構の行う第7条各号に掲げる事業を支援することを目的とする一般社団法人又は一般財団法人であって、次条に規定する業務を適正かつ確実に行うことができると認められるものを、その申請により、全国に一を限って、当該業務を行う者として指定することができる。
2 農林水産大臣は、前項の規定による指定をしたときは、同項の規定による指定を受けた者(以下「支援法人」という。)の名称、住所及び事務所の所在地を公示しなければならない。
3 支援法人は、その名称、住所又は事務所の所在地を変更しようとするときは、あらかじめ、その旨を農林水産大臣に届け出なければならない。
4 農林水産大臣は、前項の規定による届出があったときは、その旨を公示しなければならない。
(業務)
第11条の3 支援法人は、次に掲げる業務を行うものとする。
 農地中間管理機構が第7条各号に掲げる事業その他の農地保有の合理化に関する事業の実施のために必要な資金を借り入れることにより金融機関に対して負担する債務を保証すること。
 農地中間管理機構に対し、前号に規定する事業の実施のために必要な資金の貸付けを行うこと。
 農地中間管理機構に対し、第1号に規定する事業の実施のための助成を行うこと。
 第7条各号に掲げる事業に関する啓発普及を行うこと。
 第7条各号に掲げる事業に関する調査研究を行い、及びこれらの事業に従事する者の研修を行うこと。
 前各号に掲げる業務に附帯する業務を行うこと。
(業務の委託)
第11条の4 支援法人は、農林水産大臣の認可を受けて、前条第1号に掲げる業務(債務の保証の決定を除く。)の一部を金融機関に委託することができる。
2 金融機関は、他の法律の規定にかかわらず、前項の規定による委託を受け、当該業務を行うことができる。
(業務規程の認可)
第11条の5 支援法人は、第11条の3第1号に掲げる業務(以下「債務保証業務」という。)を行うときは、当該業務の開始前に、当該業務の実施に関する規程(以下「業務規程」という。)を作成し、農林水産大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
2 農林水産大臣は、前項の認可をしようとするときは、財務大臣に協議しなければならない。
3 農林水産大臣は、第1項の認可をした業務規程が債務保証業務の適正かつ確実な実施上不適当となったと認めるときは、その業務規程を変更すべきことを命ずることができる。
4 業務規程に記載すべき事項は、農林水産省令で定める。
(事業計画等)
第11条の6 支援法人は、毎事業年度、農林水産省令で定めるところにより、事業計画及び収支予算を作成し、農林水産大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
2 支援法人は、農林水産省令で定めるところにより、毎事業年度終了後、事業報告書及び収支決算書を作成し、農林水産大臣に提出しなければならない。
(区分経理)
第11条の7 支援法人は、債務保証業務を行う場合には、農林水産省令で定めるところにより、債務保証業務に係る経理とその他の業務に係る経理とを区分して整理しなければならない。
(報告徴収)
第11条の8 農林水産大臣は、第11条の3各号に掲げる業務の適正な運営を確保するため必要があると認めるときは、支援法人に対し、その業務又は資産の状況に関し必要な報告をさせることができる。
(改善命令)
第11条の9 農林水産大臣は、第11条の3各号に掲げる業務の運営に関し改善が必要であると認めるときは、支援法人に対し、その改善に必要な措置をとるべきことを命ずることができる。
(指定の取消し)
第11条の10 農林水産大臣は、支援法人が次の各号のいずれかに該当するときは、第11条の2第1項の規定による指定を取り消すことができる。
 支援法人が第11条の3各号に掲げる業務を適正かつ確実に実施していないと認めるとき。
 支援法人が第11条の8の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をしたとき。
 支援法人が前条の規定による命令に違反したとき。
2 農林水産大臣は、前項の規定により指定を取り消したときは、遅滞なく、その旨を公示しなければならない。

第3節 農地利用集積円滑化団体

(農地利用集積円滑化事業規程)
第11条の11 第4条第3項各号に掲げる者(市町村を除く。)は、第6条第5項の同意を得た市町村(以下「同意市町村」という。)の区域(市街化区域を除く。)の全部又は一部を事業実施地域として農地利用集積円滑化事業の全部又は一部を行おうとするときは、農林水産省令で定めるところにより、農地利用集積円滑化事業の実施に関する規程(以下「農地利用集積円滑化事業規程」という。)を定め、同意市町村の承認を受けなければならない。
2 前項の農地利用集積円滑化事業規程においては、事業の種類、事業実施地域及び事業の実施方法に関して農林水産省令で定める事項を定めるものとする。
3 同意市町村は、農地利用集積円滑化事業規程の内容が、次に掲げる要件に該当するものであるときは、第1項の承認をするものとする。
 基本構想に適合するものであること。
 事業実施地域の全部又は一部が既に農地利用集積円滑化事業を行っている者の事業実施地域と重複することにより当該重複する地域における農用地の利用の集積を図る上で支障が生ずるものでないこと。
 第12条第1項の認定を受けた者が当該認定に係る農業経営改善計画に従って行う農業経営の改善に資するよう農地利用集積円滑化事業を実施すると認められること。
 その他農林水産省令で定める基準に適合するものであること。
4 同意市町村は、農地売買等事業に関する事項が定められた農地利用集積円滑化事業規程について第1項の承認をしようとするときは、あらかじめ、農業委員会の決定を経なければならない。
5 同意市町村は、第1項の承認を行ったときは、農林水産省令で定めるところにより、遅滞なく、その旨並びに当該承認に係る農地利用集積円滑化事業の種類及び事業実施地域を公告しなければならない。
第11条の12 前条第1項の承認を受けた者は、農地利用集積円滑化事業規程の変更又は廃止をしようとするときは、農林水産省令で定めるところにより、同意市町村の承認を受けなければならない。
2 前条第3項から第5項までの規定は前項の規定による変更の承認について、同条第4項及び第5項の規定は前項の規定による廃止の承認について準用する。
第11条の13 同意市町村は、その区域(市街化区域を除く。)の全部又は一部を事業実施地域として農地利用集積円滑化事業の全部又は一部を行おうとするときは、農林水産省令で定めるところにより、農地利用集積円滑化事業規程を定めなければならない。
2 前項の農地利用集積円滑化事業規程は、第11条の11第3項各号に掲げる要件に該当するものでなければならない。
3 同意市町村は、農地売買等事業に関する事項をその内容に含む農地利用集積円滑化事業規程を定めようとするときは、あらかじめ、農業委員会の決定を経なければならない。
4 同意市町村は、農地利用集積円滑化事業規程を定めたときは、農林水産省令で定めるところにより、遅滞なく、その旨並びに当該農地利用集積円滑化事業規程で定めた農地利用集積円滑化事業の種類及び事業実施地域を公告しなければならない。
5 第11条の11第2項の規定は第1項の農地利用集積円滑化事業規程について、前2項の規定は当該農地利用集積円滑化事業規程の変更又は廃止について準用する。
(委任の申込みに応ずる義務)
第11条の14 第11条の11第1項の承認を受けた者又は農地利用集積円滑化事業規程を定めた同意市町村(以下「農地利用集積円滑化団体」という。)であって、農地所有者代理事業を行うものは、その事業実施地域に存する農用地等の所有者からその所有する農用地等について農地所有者代理事業に係る委任契約の申込みがあったときは、正当な理由がなければ、当該委任契約の締結を拒んではならない。
(準用)
第11条の15 第11条の8から第11条の10までの規定は、第11条の11第1項の承認を受けた者について準用する。この場合において、第11条の8から第11条の10までの規定中「農林水産大臣」とあるのは「同意市町村」と、第11条の8及び第11条の9中「第11条の3各号に掲げる業務」とあるのは「農地利用集積円滑化事業」と、第11条の10第1項中「第11条の2第1項の規定による指定」とあるのは「第11条の11第1項の承認」と、同項第1号中「第11条の3各号に掲げる業務を適正かつ確実に実施していないと認める」とあるのは「第4条第3項第1号に規定する農業協同組合若しくは一般社団法人若しくは一般財団法人又は同項第2号に掲げる者(農地売買等事業を行っている場合にあっては、当該農業協同組合又は一般社団法人若しくは一般財団法人)でなくなった」と、同条第2項中「指定」とあるのは「承認」と、「公示しなければならない」とあるのは「公告しなければならない」と読み替えるものとする。

第3章 農業経営改善計画及び青年等就農計画等

第1節 農業経営改善計画

(農業経営改善計画の認定等)
第12条 同意市町村の区域内において農業経営を営み、又は営もうとする者は、農林水産省令で定めるところにより、農業経営改善計画を作成し、これを同意市町村に提出して、当該農業経営改善計画が適当である旨の認定を受けることができる。
2 前項の農業経営改善計画には、次に掲げる事項を記載しなければならない。
 農業経営の現状
 農業経営の規模の拡大、生産方式の合理化、経営管理の合理化、農業従事の態様の改善等の農業経営の改善に関する目標
 前号の目標を達成するためとるべき措置
 その他農林水産省令で定める事項
3 第1項の農業経営改善計画には、当該農業経営を営み、若しくは営もうとする者から当該農業経営に係る物資の供給若しくは役務の提供を受ける者又は当該農業経営の円滑化に寄与する者が当該農業経営の改善のために行う措置に関する計画を含めることができる。
4 同意市町村は、第1項の認定の申請があった場合において、その農業経営改善計画が次に掲げる要件に該当するものであると認めるときは、その認定をするものとする。
 基本構想に照らし適切なものであること。
 農用地の効率的かつ総合的な利用を図るために適切なものであること。
 その他農林水産省令で定める基準に適合するものであること。
5 同意市町村は、農業経営改善計画の認定について、その趣旨の普及を図るとともに、農用地を保有し、又は利用する者その他の地域の関係者の理解と協力を得るように努めるものとする。
(農業経営改善計画の変更等)
第13条 前条第1項の認定を受けた者(以下「認定農業者」という。)は、当該認定に係る農業経営改善計画を変更しようとするときは、同意市町村の認定を受けなければならない。
2 同意市町村は、前条第1項の認定に係る農業経営改善計画(前項の規定による変更の認定があったときは、その変更後のもの。以下「認定計画」という。)が同条第4項各号に掲げる要件に該当しないものと認められるに至ったとき、又は認定農業者若しくは当該認定農業者に係る同条第3項に規定する者(次条において「関連事業者等」という。)が認定計画に従ってその農業経営を改善するためにとるべき措置を講じていないと認めるときは、その認定を取り消すことができる。
3 前条第4項の規定は、第1項の規定による変更の認定について準用する。
(農地法の特例)
第14条 関連事業者等が認定計画に従って第12条第3項に規定する措置として認定農業者に出資している場合における当該関連事業者等についての農地法第2条第3項第2号の規定の適用については、同号中「次に掲げる者に該当する株主」とあるのは「次に掲げる者又は農業経営基盤強化促進法(昭和55年法律第65号)第13条第2項に規定する認定計画に従ってその法人に出資している同項に規定する関連事業者等(以下この号において「関連事業者等」という。)に該当する株主」と、「次に掲げる者に該当する社員」とあるのは「次に掲げる者又は関連事業者等に該当する社員」とする。
2 前項の場合において、認定計画に従って第12条第3項に規定する措置として、関連事業者等の役員が認定農業者の農業経営の改善に寄与する者として当該認定農業者の理事等(農地法第2条第3項第3号に規定する理事等をいう。)を兼ねる場合における当該理事等についての同号の規定の適用については、同号中「が理事等」とあるのは「又は農業経営基盤強化促進法第13条第2項に規定する認定計画に従ってその法人の理事等」と、「次号において同じ。)」とあるのは「以下この号において同じ。)を兼ねる同項に規定する関連事業者等(当該認定計画に従ってその法人に出資しているものに限る。)の役員が理事等」とする。
(資金の貸付け)
第14条の2 株式会社日本政策金融公庫又は沖縄振興開発金融公庫(以下「公庫」と総称する。)は、認定農業者が認定計画に従って行う農業経営の改善が円滑に行われるよう、必要な資金の貸付けについて配慮をするものとする。
(研修の実施等)
第14条の3 国、地方公共団体及び農業に関する団体は、認定計画の達成のために必要な経営管理の合理化、農業従事の態様の改善等のための研修の実施、経営の指導を担当する者の養成その他の措置を講ずるように努めるものとする。

第2節 青年等就農計画

(青年等就農計画の認定)
第14条の4 同意市町村の区域内において新たに農業経営を営もうとする青年等(新たに農業経営を営む青年等で農業経営を開始してから農林水産省令で定める期間を経過しないもの(次項第1号において「既に農業経営を開始した青年等」という。)を含み、認定農業者を除く。)は、農林水産省令で定めるところにより、青年等就農計画を作成し、これを同意市町村に提出して、当該青年等就農計画が適当である旨の認定を受けることができる。
2 前項の青年等就農計画には、次に掲げる事項を記載しなければならない。
 農業経営の開始の時における農業経営の状況(既に農業経営を開始した青年等にあっては、農業経営の現状)
 農業経営の開始から相当の期間を経過した時における農業経営に関する目標
 前号の目標を達成するために必要な施設の設置、機械の購入その他の措置に関する事項
 第4条第2項第2号に掲げる者にあっては、その有する知識及び技能に関する事項
 その他農林水産省令で定める事項
3 同意市町村は、第1項の認定の申請があった場合において、その青年等就農計画が次に掲げる要件に該当するものであると認めるときは、その認定をするものとする。
 基本構想に照らし適切なものであること。
 その他農林水産省令で定める基準に適合するものであること。
(青年等就農計画の変更等)
第14条の5 前条第1項の認定を受けた者(以下「認定就農者」という。)は、当該認定に係る青年等就農計画を変更しようとするときは、同意市町村の認定を受けなければならない。
2 同意市町村は、前条第1項の認定に係る青年等就農計画(前項の規定による変更の認定があったときは、その変更後のもの。以下「認定就農計画」という。)が同条第3項各号に掲げる要件に該当しないものと認められるに至ったとき、又は認定就農者が認定就農計画に従って同条第2項第2号の目標を達成するためにとるべき措置を講じていないと認めるときは、その認定を取り消すことができる。
3 認定就農者が第12条第1項の認定を受けたときは、当該認定就農者に係る前条第1項の認定は、その効力を失う。
4 前条第3項の規定は、第1項の規定による変更の認定について準用する。
(公庫が行う貸付け)
第14条の6 公庫は、株式会社日本政策金融公庫法(平成19年法律第57号)第11条又は沖縄振興開発金融公庫法(昭和47年法律第31号)第19条第1項、第3項若しくは第4項若しくは第21条に規定する業務のほか、次に掲げる業務を行うことができる。
 認定就農者に対し、青年等就農資金(認定就農者が認定就農計画に従って第14条の4第2項第3号の措置を行うのに必要な資金で農林水産大臣が指定するものをいう。以下同じ。)の貸付けを行うこと。
 認定就農者に対する青年等就農資金の貸付けを行う融資機関(農業協同組合法第10条第1項第2号及び第3号の事業を併せ行う農業協同組合若しくは農業協同組合連合会又は銀行その他の金融機関で政令で定めるものをいう。第14条の8第2項において同じ。)に対し、当該貸付けに必要な資金の全部の貸付けを行うこと。
2 前項の規定により株式会社日本政策金融公庫が行う同項各号の貸付けについての株式会社日本政策金融公庫法第11条第1項第6号、第12条第1項、第31条第2項第1号ロ、第41条第2号、第53条、第58条、第59条第1項、第64条第1項第4号、第73条第3号及び別表第2第9号の規定の適用については、同法第11条第1項第6号中「掲げる業務」とあるのは「掲げる業務及び農業経営基盤強化促進法(昭和55年法律第65号)第14条の6第1項に規定する業務」と、同法第12条第1項中「掲げる業務」とあるのは「掲げる業務及び農業経営基盤強化促進法第14条の6第1項に規定する業務」と、同法第31条第2項第1号ロ、第41条第2号及び第64条第1項第4号中「又は別表第2第2号に掲げる業務」とあるのは「、別表第2第2号に掲げる業務又は農業経営基盤強化促進法第14条の6第1項に規定する業務」と、「同項第5号」とあるのは「同法第14条の6第1項に規定する業務並びに第11条第1項第5号」と、同法第53条中「同項第5号」とあるのは「農業経営基盤強化促進法第14条の6第1項に規定する業務並びに第11条第1項第5号」と、同法第58条及び第59条第1項中「この法律」とあるのは「この法律、農業経営基盤強化促進法」と、同法第73条第3号中「第11条」とあるのは「第11条及び農業経営基盤強化促進法第14条の6第1項」と、同法別表第2第9号中「又は別表第1第1号から第14号までの下欄に掲げる資金の貸付けの業務」とあるのは「、別表第1第1号から第14号までの下欄に掲げる資金の貸付けの業務又は農業経営基盤強化促進法第14条の6第1項に規定する業務」とする。
3 第1項の規定により沖縄振興開発金融公庫が行う同項各号の貸付けについての沖縄振興開発金融公庫法第12条の2第2項第1号、第19条第1項第8号及び第9号、第32条第2項並びに第39条第3号の規定の適用については、同法第12条の2第2項第1号中「この法律」とあるのは「この法律、農業経営基盤強化促進法(昭和55年法律第65号)」と、同法第19条第1項第8号中「(イ、ロ又はニに定める者」とあるのは「又は公庫に対して農業経営基盤強化促進法第14条の6第1項第1号の規定による貸付けに係る債務を有する同法第14条の5第1項に規定する認定就農者(イ、ロ若しくはニに定める者又は当該認定就農者」と、同項第9号中「の業務」とあるのは「の業務及び農業経営基盤強化促進法第14条の6第1項に規定する業務」と、同法第32条第2項中「この法律」とあるのは「この法律、農業経営基盤強化促進法」と、同法第39条第3号中「又は附則第5条の業務」とあるのは「若しくは附則第5条の業務又は農業経営基盤強化促進法第14条の6第1項に規定する業務」とする。
(貸付金の利率、償還期限等)
第14条の7 前条第1項第1号の貸付けは、無利子とし、その償還期限(据置期間を含む。次条第1項において同じ。)は17年以内、据置期間は5年以内で公庫が定める。
(融資機関が行う貸付け)
第14条の8 公庫が行う第14条の6第1項第2号の貸付けは、無利子とし、その償還期限は18年以内、据置期間は6年以内で公庫が定める。
2 前条の規定は、融資機関が行う第14条の6第1項第2号の青年等就農資金の貸付けについて準用する。
(政府が行う利子補給)
第14条の9 政府は、公庫が第14条の6第1項各号の貸付けを行うときは、会計年度ごとに、政令で定めるところにより、当該貸付けについての利子補給契約(利子補給金を支給する旨の契約をいう。以下同じ。)を公庫と結ぶことができる。
2 前項に規定する利子補給契約により政府が利子補給金を支給することができる年限は、当該利子補給契約をした会計年度以降20年度以内とする。
3 政府は、第1項の規定により利子補給契約を結ぶ場合には、利子補給金の総額が予算で定める金額を超えることとならないようにしなければならない。
4 第1項の規定により結ばれる利子補給契約により政府が支給する利子補給金の額は、当該利子補給契約において定める利子補給金の支給に係る期間ごとに、当該利子補給契約に係る貸付けの各貸付残高(当該貸付残高が、当該貸付けの条件に従い償還されるものとした場合における計算上の貸付残高を超えるときは、その計算上の貸付残高)につき当該貸付けに必要な資金の調達に係る金利を考慮して農林水産大臣が定める利率により計算する額の合計額とする。
(株式会社日本政策金融公庫からの資金の貸付けの特例)
第14条の10 株式会社日本政策金融公庫法別表第1第8号の下欄のロに掲げる資金であって、認定就農者が認定就農計画に従って第14条の4第2項第3号の措置を行うのに必要なものの据置期間は、同法第12条第4項の規定にかかわらず、5年を超えない範囲内で、株式会社日本政策金融公庫が定める期間とする。
(青年農業者等育成センター)
第14条の11 都道府県は、新たに就農をしようとする青年等及び青年等(第4条第2項第3号に掲げる者を除く。)をその営む農業に就業させようとする農業者並びにこれらの者の関係者からの青年等の就農に関する相談に応じ、並びに当該者に対し、青年等の就農に関する情報の提供その他の援助を行う拠点(次条第1項において「青年農業者等育成センター」という。)としての機能を担う体制を、単独で又は共同して、確保するように努めるものとする。
(国等の援助等)
第14条の12 国、地方公共団体、青年農業者等育成センターとしての機能を担う者及び農業に関する団体は、相互に連携協力し、認定就農計画の達成のために必要な助言、指導、資金の融通のあっせんその他の援助を行うように努めるものとする。
2 前項に定めるもののほか、国及び地方公共団体は、青年等の就農の促進を図るため、青年等に対する農業の技術又は経営方法の習得を支援するための措置、新たに農業経営を営む青年等の農業経営を確立するための措置その他の必要な措置を講ずるように努めるものとする。

第3節 認定農業者等への利用権の設定等の促進

第15条 同意市町村の農業委員会(農業委員会等に関する法律第3条第1項ただし書又は第5項の規定により農業委員会を置かない市町村にあっては、その長。以下同じ。)は、認定農業者若しくは認定就農者から農用地について利用権の設定等を受けたい旨の申出又は農用地の所有者から利用権の設定等についてあっせんを受けたい旨の申出があった場合には、それらの申出の内容を勘案して認定農業者又は認定就農者に対して利用権の設定等が行われるよう農用地の利用関係の調整に努めるものとする。
2 農業委員会は、前項の規定による農用地の利用関係の調整の円滑な実施を図るため農地利用集積円滑化事業又は農地中間管理事業(農用地の所有者から利用権の設定等についてあっせんを受けたい旨の申出があった場合に限る。)若しくは農地中間管理機構が行う第7条第1号から第3号までに掲げる事業の実施が必要であると認めるときは、農地利用集積円滑化団体又は農地中間管理機構(以下この項及び次条において「農地利用集積円滑化団体等」という。)の同意を得て、当該農地利用集積円滑化団体等を含めて当該調整を行うものとする。
3 農業委員会は、第1項の規定による農用地の利用関係の調整の円滑な実施を図るため特に必要があると認めるときは、その農業上の利用の程度がその周辺の地域における農用地の利用の程度に比し著しく劣っていると認められる農用地について、当該農用地の所有者(所有者以外に権原に基づき使用及び収益をする者がある場合には、その者)に対し、利用権の設定等を行うよう勧奨することができる。
4 農業委員会は、第1項の規定による農用地の利用関係の調整の結果、利用権設定等促進事業の実施が必要であると認めるときは、第18条第2項各号に掲げる事項を示して農用地利用集積計画を定めるべきことを同意市町村の長に対し要請するものとする。
第16条 同意市町村の農業委員会は、前条第1項の農用地の所有者からの申出の内容が当該農用地についての所有権の移転に係るものであり、かつ、同条第2項の規定による当該農用地についての農地利用集積円滑化団体等を含めた調整において認定農業者又は認定就農者に対する利用権の設定等が困難な場合であって、当該農用地について、当該農用地を含む周辺の地域における農用地の保有及び利用の現況及び将来の見通し等からみて効率的かつ安定的な農業経営を営む者に対する農用地の利用の集積を図るため当該農地利用集積円滑化団体等による買入れが特に必要であると認めるときは、同意市町村の長に対し、次項の規定による通知をするよう要請することができる。
2 同意市町村の長は、前項の規定による要請を受けた場合において、基本構想の達成に資する見地からみて、当該要請に係る農用地の買入れが特に必要であると認めるときは、前条第2項の調整に係る農地利用集積円滑化団体等が買入れの協議を行う旨を当該農用地の所有者に通知するものとする。
3 前項の規定による通知は、前条第1項の申出があった日から起算して3週間以内に、これを行うものとする。
4 第2項の規定による通知を受けた農用地の所有者は、正当な理由がなければ、当該通知に係る農用地の買入れの協議を拒んではならない。
5 第2項の規定による通知を受けた農用地の所有者は、当該通知があった日から起算して3週間を経過するまでの間(その期間内に同項の協議が成立しないことが明らかになったときは、その時までの間)は、当該通知に係る農用地を当該通知において買入れの協議を行うこととされた農地利用集積円滑化団体等以外の者に譲り渡してはならない。
6 第2項の規定による通知に係る農用地を同項の協議により買い入れた農地利用集積円滑化団体等は、効率的かつ安定的な農業経営の育成に資するよう当該農用地を優先的に認定農業者又は認定就農者に売り渡し、又は貸し付けるものとする。

第4章 農業経営基盤強化促進事業の実施等

第1節 農業経営基盤強化促進事業の実施

第17条 同意市町村は、農業経営基盤強化促進事業の趣旨の普及を図るとともに、基本構想に従い農業経営基盤強化促進事業を行うものとする。
2 同意市町村は、市街化区域においては、農業経営基盤強化促進事業を行わないものとする。

第2節 利用権の設定等の促進

第1款 農用地利用集積計画
(農用地利用集積計画の作成)
第18条 同意市町村は、農林水産省令で定めるところにより、農業委員会の決定を経て、農用地利用集積計画を定めなければならない。
2 農用地利用集積計画においては、次に掲げる事項を定めるものとする。
 利用権の設定等を受ける者の氏名又は名称及び住所
 前号に規定する者が利用権の設定等(その者が利用権の設定等を受けた後において行う耕作又は養畜の事業に必要な農作業に常時従事すると認められない者(農地所有適格法人、農地利用集積円滑化団体、農地中間管理機構、農業協同組合、農業協同組合連合会その他政令で定める者を除く。第6号において同じ。)である場合には、賃借権又は使用貸借による権利の設定に限る。)を受ける土地の所在、地番、地目及び面積
 第1号に規定する者に前号に規定する土地について利用権の設定等を行う者の氏名又は名称及び住所
 第1号に規定する者が設定又は移転を受ける利用権の種類、内容(土地の利用目的を含む。)、始期又は移転の時期、存続期間又は残存期間並びに当該利用権が賃借権である場合にあっては借賃並びにその支払の相手方及び方法、当該利用権が農業の経営の委託を受けることにより取得される使用及び収益を目的とする権利である場合にあっては農業の経営の委託者に帰属する損益の算定基準並びに決済の相手方及び方法
 第1号に規定する者が移転を受ける所有権の移転の後における土地の利用目的並びに当該所有権の移転の時期並びに移転の対価並びにその支払の相手方及び方法
 第1号に規定する者が利用権の設定等を受けた後において行う耕作又は養畜の事業に必要な農作業に常時従事すると認められない者である場合には、その者が賃借権又は使用貸借による権利の設定を受けた後において農用地を適正に利用していないと認められる場合に賃貸借又は使用貸借の解除をする旨の条件
 その他農林水産省令で定める事項
3 農用地利用集積計画は、次に掲げる要件に該当するものでなければならない。
 農用地利用集積計画の内容が基本構想に適合するものであること。
 前項第1号に規定する者が、利用権の設定等を受けた後において、次に掲げる要件(農地所有適格法人及び同項第6号に規定する者にあっては、イに掲げる要件)の全てを備えることとなること。ただし、農地利用集積円滑化団体が農地売買等事業の実施によって利用権の設定等を受ける場合、農地中間管理機構が農地中間管理事業又は第7条第1号に掲げる事業の実施によって利用権の設定等を受ける場合、農業協同組合法第10条第2項に規定する事業を行う農業協同組合又は農業協同組合連合会が当該事業の実施によって利用権の設定を受ける場合、同法第11条の50第1項第1号に掲げる場合において農業協同組合又は農業協同組合連合会が利用権の設定又は移転を受けるとき、農地所有適格法人の組合員、社員又は株主(農地法第2条第3項第2号イからチまでに掲げる者に限る。)が当該農地所有適格法人に前項第2号に規定する土地について利用権の設定等を行うため利用権の設定等を受ける場合その他政令で定める場合にあっては、この限りでない。
 耕作又は養畜の事業に供すべき農用地(開発して農用地とすることが適当な土地を開発した場合におけるその開発後の農用地を含む。)の全てを効率的に利用して耕作又は養畜の事業を行うと認められること。
 耕作又は養畜の事業に必要な農作業に常時従事すると認められること。
 前項第1号に規定する者が同項第6号に規定する者である場合にあっては、次に掲げる要件の全てを満たすこと。
 その者が地域の農業における他の農業者との適切な役割分担の下に継続的かつ安定的に農業経営を行うと見込まれること。
 その者が法人である場合にあっては、その法人の業務執行役員等(農地法第3条第3項第3号に規定する業務執行役員等をいう。第20条の2第1項第3号において同じ。)のうち1人以上の者がその法人の行う耕作又は養畜の事業に常時従事すると認められること。
 前項第2号に規定する土地ごとに、同項第1号に規定する者並びに当該土地について所有権、地上権、永小作権、質権、賃借権、使用貸借による権利又はその他の使用及び収益を目的とする権利を有する者の全ての同意が得られていること。ただし、数人の共有に係る土地について利用権(その存続期間が20年を超えないものに限る。)の設定又は移転をする場合における当該土地について所有権を有する者の同意については、当該土地について2分の1を超える共有持分を有する者の同意が得られていれば足りる。
4 同意市町村は、第15条第4項の規定による農業委員会の要請に基づき農用地利用集積計画を定める場合において、その定めようとする農用地利用集積計画の内容が当該要請の内容と一致するものであるときは、第1項の規定にかかわらず、農業委員会の決定を経ることを要しない。
5 同意市町村は、次の各号に掲げる者が、当該各号に定める目的のために、農林水産省令で定めるところにより第2項各号に掲げる事項の全部又は一部を示して農用地利用集積計画を定めるべきことを申し出たときは、その申出の内容を勘案して農用地利用集積計画を定めるものとする。
 当該市町村の区域の全部又は一部をその事業実施地域とする農地利用集積円滑化団体 その事業実施地域内の農用地の利用の集積を図る目的
 第23条第1項の認定に係る農用地利用規程で定めるところに従い農用地利用改善事業を行う団体又は当該市町村の区域の全部若しくは一部をその地区の全部若しくは一部とする農業協同組合 その構成員又は組合員に係る農用地の利用関係の改善を図る目的
 当該市町村の区域の全部又は一部をその地区の全部又は一部とする土地改良区 その地区内の土地改良法(昭和24年法律第195号)第52条第1項又は第89条の2第1項の換地計画に係る地域における農用地の集団化と相まって農用地の利用の集積を図る目的
(農用地利用集積計画の公告)
第19条 同意市町村は、農用地利用集積計画を定めたときは、農林水産省令で定めるところにより、遅滞なく、その旨を公告しなければならない。
(公告の効果)
第20条 前条の規定による公告があったときは、その公告があった農用地利用集積計画の定めるところによって利用権が設定され、若しくは移転し、又は所有権が移転する。
(農用地利用集積計画の取消し等)
第20条の2 同意市町村の長は、次の各号のいずれかに該当するときは、第19条の規定による公告があった農用地利用集積計画の定めるところにより賃借権又は使用貸借による権利の設定を受けた第18条第2項第6号に規定する者に対し、相当の期限を定めて、必要な措置を講ずべきことを勧告することができる。
 その者がその農用地において行う耕作又は養畜の事業により、周辺の地域における農用地の農業上の効率的かつ総合的な利用の確保に支障が生じているとき。
 その者が地域の農業における他の農業者との適切な役割分担の下に継続的かつ安定的に農業経営を行っていないと認めるとき。
 その者が法人である場合にあっては、その法人の業務執行役員等のいずれもがその法人の行う耕作又は養畜の事業に常時従事していないと認めるとき。
2 同意市町村は、次の各号のいずれかに該当するときは、農業委員会の決定を経て、農用地利用集積計画のうち当該各号に係る賃借権又は使用貸借による権利の設定に係る部分を取り消さなければならない。
 第19条の規定による公告があった農用地利用集積計画の定めるところによりこれらの権利の設定を受けた第18条第2項第6号に規定する者がその農用地を適正に利用していないと認められるにもかかわらず、これらの権利を設定した者が賃貸借又は使用貸借の解除をしないとき。
 前項の規定による勧告を受けた者がその勧告に従わなかったとき。
3 同意市町村は、前項の規定による取消しをしたときは、農林水産省令で定めるところにより、遅滞なく、その旨を公告しなければならない。
4 前項の規定による公告があったときは、第2項の規定による取消しに係る賃貸借又は使用貸借は解除されたものとみなす。
5 同意市町村の農業委員会は、第18条第2項第6号に規定する条件に基づき賃貸借若しくは使用貸借が解除された場合又は第2項の規定による農用地利用集積計画の取消しがあった場合において、その農用地の適正かつ効率的な利用が図られないおそれがあると認めるときは、当該農用地の所有者に対し、当該農用地についての利用権の設定等のあっせんその他の必要な措置を講ずるものとする。
(登記の特例)
第21条 第19条の規定による公告があった農用地利用集積計画に係る土地の登記については、政令で、不動産登記法(平成16年法律第123号)の特例を定めることができる。
第2款 共有者不明農用地等に係る農用地利用集積計画の同意手続の特例
(不確知共有者の探索の要請)
第21条の2 同意市町村の長は、農用地利用集積計画(存続期間が20年を超えない賃借権又は使用貸借による権利の設定を農地中間管理機構が受けることを内容とするものに限る。次条及び第21条の4において同じ。)を定める場合において、第18条第2項第2号に規定する土地のうちに、同条第3項第4号ただし書に規定する土地であってその2分の1以上の共有持分を有する者を確知することができないもの(以下「共有者不明農用地等」という。)があるときは、農業委員会に対し、当該共有者不明農用地等について共有持分を有する者であって確知することができないもの(以下「不確知共有者」という。)の探索を行うよう要請することができる。
2 農業委員会は、前項の規定による要請を受けた場合には、相当な努力が払われたと認められるものとして政令で定める方法により、不確知共有者の探索を行うものとする。
(共有者不明農用地等に係る公示)
第21条の3 同意市町村の農業委員会は、前条第1項の規定による要請に係る探索を行ってもなお共有者不明農用地等について2分の1以上の共有持分を有する者を確知することができないときは、当該共有者不明農用地等について共有持分を有する者であって知れているものの全ての同意を得て、同意市町村の定めようとする農用地利用集積計画及び次に掲げる事項を公示するものとする。
 共有者不明農用地等の所在、地番、地目及び面積
 共有者不明農用地等について2分の1以上の共有持分を有する者を確知することができない旨
 共有者不明農用地等について、農用地利用集積計画の定めるところによって農地中間管理機構が賃借権又は使用貸借による権利の設定を受ける旨
 前号に規定する権利の種類、内容、始期、存続期間並びに当該権利が賃借権である場合にあっては、借賃並びにその支払の相手方及び方法
 不確知共有者は、公示の日から起算して6月以内に、農林水産省令で定めるところにより、その権原を証する書面を添えて農業委員会に申し出て、農用地利用集積計画又は前2号に掲げる事項について異議を述べることができる旨
 不確知共有者が前号に規定する期間内に異議を述べなかったときは、当該不確知共有者は農用地利用集積計画について同意をしたものとみなす旨
(不確知共有者のみなし同意)
第21条の4 不確知共有者が前条第5号に規定する期間内に異議を述べなかったときは、当該不確知共有者は、農用地利用集積計画について同意をしたものとみなす。
(情報提供等)
第21条の5 農林水産大臣は、共有者不明農用地等に関する情報の周知を図るため、地方公共団体その他の関係機関と連携し、第21条の3の規定による公示に係る共有者不明農用地等に関する情報のインターネットの利用による提供その他の必要な措置を講ずるように努めるものとする。
第3款 利用権設定等促進事業の推進
第22条 農業委員会等に関する法律第44条第1項に規定する機構は、利用権設定等促進事業の推進に資するため広域の見地から農用地の利用関係の調整を行う必要があると認められる場合には、関係農業委員会に対し、他の市町村における農用地の保有及び利用の現況、効率的かつ安定的な農業経営の指標等に関する資料及び情報の提供その他の協力を行うように努めるものとする。

第3節 農用地利用改善事業の実施の促進

(農用地利用規程)
第23条 農業協同組合法第72条の10第1項第1号の事業を行う農事組合法人その他の団体(政令で定める基準に従った定款又は規約を有しているものに限る。)であって、第6条第2項第5号ロに規定する基準に適合する区域をその地区とし、かつ、当該地区内の農用地につき第18条第3項第4号の権利を有する者の3分の2以上が構成員となっているものは、その行おうとする農用地利用改善事業の準則となる農用地利用規程を定め、これを同意市町村に提出して、当該農用地利用規程が適当である旨の認定を受けることができる。
2 農用地利用規程においては、次に掲げる事項を定めるものとする。
 農用地の効率的かつ総合的な利用を図るための措置に関する基本的な事項
 農用地利用改善事業の実施区域
 作付地の集団化その他農作物の栽培の改善に関する事項
 認定農業者とその他の構成員との役割分担その他農作業の効率化に関する事項
 認定農業者に対する農用地の利用の集積の目標その他農用地の利用関係の改善に関する事項
 その他必要な事項
3 同意市町村は、第1項の認定の申請があった場合において、その申請に係る農用地利用規程が次に掲げる要件に該当するときは、同項の認定をするものとする。
 農用地利用規程の内容が基本構想に適合するものであること。
 農用地利用規程の内容が農用地の効率的かつ総合的な利用を図るために適切なものであること。
二の2 前項第4号に掲げる役割分担が認定農業者の農業経営の改善に資するものであること。
 農用地利用規程が適正に定められており、かつ、申請者が当該農用地利用規程で定めるところに従い農用地利用改善事業を実施する見込みが確実であること。
4 第1項に規定する団体は、農用地の保有及び利用の現況及び将来の見通し等からみて農用地利用改善事業が円滑に実施されないと認めるときは、当該団体の地区内の農用地の相当部分について農業上の利用を行う効率的かつ安定的な農業経営を育成するという観点から、当該団体の構成員からその所有する農用地について利用権の設定等若しくは農作業の委託を受けて農用地の利用の集積を行う農業経営を営む法人(以下「特定農業法人」という。)又は当該団体の構成員からその所有する農用地について農作業の委託を受けて農用地の利用の集積を行う団体(農業経営を営む法人を除き、農業経営を営む法人となることが確実であると見込まれることその他の政令で定める要件に該当するものに限る。以下「特定農業団体」という。)を、当該特定農業法人又は特定農業団体の同意を得て、農用地利用規程に定めることができる。
5 前項の規定により定める農用地利用規程においては、第2項各号に掲げる事項のほか、次に掲げる事項を定めるものとする。
 特定農業法人又は特定農業団体の名称及び住所
 特定農業法人又は特定農業団体に対する農用地の利用の集積の目標
 特定農業法人又は特定農業団体に対する農用地についての利用権の設定等及び農作業の委託に関する事項
6 同意市町村は、前項に規定する事項が定められている農用地利用規程について第1項の認定の申請があった場合において、その申請に係る農用地利用規程が第3項各号に掲げる要件のほか、次に掲げる要件に該当するときでなければ、第1項の認定をしてはならない。
 前項第2号に掲げる目標が第2項第2号の実施区域内の農用地の相当部分について利用の集積をするものであること。
 申請者の構成員からその所有する農用地について利用権の設定等又は農作業の委託を行いたい旨の申出があった場合に、特定農業法人が当該申出に係る農用地について利用権の設定等若しくは農作業の委託を受けること又は特定農業団体が当該申出に係る農用地について農作業の委託を受けることが確実であると認められること。
7 第5項各号に掲げる事項が定められている農用地利用規程(以下「特定農用地利用規程」という。)で定められた特定農業法人は認定農業者と、特定農用地利用規程は認定計画とみなす。
8 同意市町村は、第1項の認定をしたときは、農林水産省令で定めるところにより、遅滞なく、その旨を公告するよう努めなければならない。
9 特定農用地利用規程の有効期間は、政令で定める。
10 第1項の認定を受けた団体(以下「認定団体」という。)は、農業委員会、農業協同組合、農地利用集積円滑化団体及び農地中間管理機構に対し、農用地利用改善事業に関し、必要な助言を求めることができる。
(農用地利用規程の特例)
第23条の2 前条第1項に規定する団体は、その行おうとする農用地利用改善事業の実施区域(農業振興地域の整備に関する法律(昭和44年法律第58号)第8条第2項第1号に規定する農用地区域(第8項において「農用地区域」という。)内に限る。以下この条において同じ。)を含む周辺の地域における農用地の保有及び利用の現況及び将来の見通し等からみて効率的かつ安定的な農業経営を営む者に対する農用地の利用の集積を図ることが特に必要であると認めるときは、当該実施区域内の農用地について利用権の設定等を受ける者を認定農業者及び農地中間管理機構に限る旨を、当該認定農業者及び農地中間管理機構の同意を得て、農用地利用規程に定めることができる。
2 前項の規定により定める農用地利用規程においては、前条第2項各号に掲げる事項のほか、次に掲げる事項を定めるものとする。
 認定農業者の氏名又は名称及び住所
 認定農業者に対する農用地についての利用権の設定等に関する事項
 農地中間管理事業の利用に関する事項
 その他農林水産省令で定める事項
3 同意市町村は、第1項に規定する事項が定められている農用地利用規程について前条第1項の認定の申請があったときは、農林水産省令で定めるところにより、その旨を公告し、当該農用地利用規程を当該公告の日から2週間公衆の縦覧に供さなければならない。この場合において、利害関係人は、当該縦覧期間満了の日までに、当該農用地利用規程について、同意市町村に意見書を提出することができる。
4 同意市町村は、第1項に規定する事項が定められている農用地利用規程について前条第1項の認定の申請があった場合において、その申請に係る農用地利用規程が同条第3項各号に掲げる要件のほか、次に掲げる要件に該当するときでなければ、同条第1項の認定をしてはならない。
 農用地利用改善事業の実施区域内の農用地につき第18条第3項第4号の権利を有する者(以下この条において「所有者等」という。)の3分の2以上の同意が得られていること。
 農用地利用改善事業の実施区域内の農用地の所有者等から当該農用地について利用権の設定等を行いたい旨の申出があった場合に、当該認定農業者が当該利用権の設定等を受けることが確実であると認められること。
5 前条第1項に規定する団体が、第1項に規定する事項が定められている農用地利用規程について同条第1項の認定を受けた場合には、当該農用地利用規程に係る農用地利用改善事業の実施区域内の農用地の所有者等(農地中間管理機構を除く。)は、当該農用地利用規程において利用権の設定等を受ける者とされた認定農業者及び農地中間管理機構以外の者に対して、賃借権、使用貸借による権利その他の農林水産省令で定める使用及び収益を目的とする権利の設定若しくは移転又は所有権の移転を行ってはならない。
6 農地中間管理機構は、前項に規定する農用地の所有者等から当該農用地について利用権の設定等を行いたい旨の申出があったときは、当該利用権の設定等を受けるものとする。
7 前項の規定により利用権の設定等を行う場合における当該利用権の設定等の対価は、政令で定めるところにより算出した額とする。
8 農業振興地域の整備に関する法律第13条第1項の規定による農業振興地域整備計画の変更のうち、農用地等(同法第3条に規定する農用地等をいう。)以外の用途に供することを目的として農用地区域内の土地を農用地区域から除外するために行う農用地区域の変更は、当該変更に係る土地が前条第1項の認定を受けた農用地利用規程(第1項に規定する事項が定められているものに限る。)に係る農用地利用改善事業の実施区域内にあるときは、同法第13条第2項の規定にかかわらず、同項各号に掲げる要件の全てを満たすほか、当該農用地利用規程の有効期間が満了している場合に限り、することができる。
9 第1項に規定する事項が定められている農用地利用規程の有効期間は、政令で定める。
10 同意市町村の長は、第1項に規定する事項が定められている農用地利用規程に係る認定団体に対し、農用地利用改善事業の実施状況に関し必要な報告をさせることができる。
(農用地利用規程の変更等)
第24条 認定団体は、第23条第1項の認定に係る農用地利用規程を変更しようとするときは、同意市町村の認定を受けなければならない。ただし、特定農用地利用規程で定められた特定農業団体が、農林水産省令で定めるところにより、その組織を変更して、その構成員を主たる組合員、社員若しくは株主とする農業経営を営む法人となった場合において当該特定農用地利用規程を変更して当該農業経営を営む法人を特定農業法人として定めようとするとき又は農林水産省令で定める軽微な変更をしようとする場合は、この限りでない。
2 認定団体は、前項ただし書の場合(同項ただし書の農林水産省令で定める軽微な変更をしようとする場合を除く。)は、その変更をした後、遅滞なく、その変更した農用地利用規程を同意市町村に届け出なければならない。
3 同意市町村は、認定団体が第23条第1項の認定に係る農用地利用規程(前2項の規定による変更の認定又は届出があったときは、その変更後のもの)に従って農用地利用改善事業を行っていないことその他政令で定める事由に該当すると認めるときは、その認定を取り消すことができる。
4 第23条第3項及び第6項並びに前条第3項及び第4項の規定は第1項の規定による変更の認定について、第23条第8項の規定は第1項又は第2項の規定による変更の認定又は届出について準用する。
第25条 前3条に定めるもののほか、農用地利用規程の認定又は変更の認定に関し必要な事項は、農林水産省令で定める。
(勧奨等)
第26条 認定団体は、当該認定団体が行う農用地利用改善事業の実施区域内の農用地の効率的かつ総合的な利用を図るため特に必要があると認めるときは、その農業上の利用の程度がその周辺の当該区域内における農用地の利用の程度に比し著しく劣っていると認められる農用地について、当該農用地の所有者(所有者以外に権原に基づき使用及び収益をする者がある場合には、その者)である当該認定団体の構成員に対し、認定農業者(特定農用地利用規程で定めるところに従い農用地利用改善事業を行う認定団体にあっては、当該特定農用地利用規程で定められた特定農業団体を含む。)に利用権の設定等又は農作業の委託を行うよう勧奨することができる。
2 特定農用地利用規程で定められた特定農業法人及び特定農業団体は、当該特定農用地利用規程で定められた農用地利用改善事業の実施区域内にその農業上の利用の程度がその周辺の当該区域内における農用地の利用の程度に比し著しく劣っていると認められる農用地がある場合には、当該農用地について利用権の設定等又は農作業の委託を受け、当該区域内の農用地の効率的かつ総合的な利用を図るよう努めるものとする。

第4節 委託を受けて行う農作業の実施の促進等

第27条 同意市町村の区域の全部又は一部をその地区の全部又は一部とする農業協同組合は、その組合員に係る農用地の利用関係又は農業経営の改善を図るため、農作業の委託のあっせん、農作業の委託を受ける農業者の組織化の推進等により、委託を受けて行う農作業の実施の促進に努めるとともに、農業従事者の養成及び確保の円滑化に努めるものとする。

第5章 雑則

(農業協同組合法等の特例)
第28条 第19条の規定による公告があった農用地利用集積計画の定めるところによって利用権が設定されたことにより農業協同組合法第21条第1項第1号の事由に該当することとなった農業協同組合の組合員たる個人(認定団体の構成員であることその他農林水産大臣が定める基準に該当する者で当該農業協同組合の定款で定めるものに限る。)は、同項の規定にかかわらず、同法第16条第1項ただし書に規定する准組合員たる地位以外の組合員たる地位を失わないものとする。
2 前項の規定は、第19条の規定による公告があった農用地利用集積計画の定めるところによって利用権が設定されたことにより農業協同組合法第73条第1項において準用する同法第21条第1項第1号の事由に該当することとなった同法第72条の10第1項第1号の事業を行う農事組合法人の組合員(認定団体の構成員であることその他農林水産大臣が定める基準に該当する者で当該農事組合法人の定款で定めるものに限る。)について準用する。
第29条 第23条第1項の規定に適合する農事組合法人は、同項の認定を受けたときは、農業協同組合法第72条の10第1項の規定にかかわらず、農用地利用改善事業を行うことができる。
2 前項の規定により農用地利用改善事業を行う農事組合法人は、農業協同組合法第72条の10第1項の規定にかかわらず、土地改良法第2条第2項に規定する土地改良事業を行うことができる。この場合においては、当該農事組合法人を同法第95条第1項又は第100条第1項の規定により土地改良事業を行い又は行おうとする農業協同組合とみなして、同法の規定を適用する。
(資金の貸付け)
第30条 国は、都道府県が農地中間管理機構に対し、その行う第7条第1号から第3号までに掲げる事業に要する費用に充てる資金を無利子で貸し付ける事業を行うときは、当該都道府県に対し、当該事業に必要な資金の額の3分の2以内の額を無利子で貸し付けることができる。
2 前項の国又は都道府県の貸付金の償還方法については、政令で定める。
(認定農業者及び認定就農者に関する情報の利用等)
第30条の2 農林水産大臣、都道府県知事、市町村及び農業委員会は、この法律の施行に必要な限度で、その保有する認定農業者及び認定就農者に関する情報を、その保有に当たって特定された利用の目的以外の目的のために内部で利用し、又は相互に提供することができる。
(援助)
第31条 国及び都道府県は、この法律に特別の定めのあるもののほか、この法律に基づく措置の円滑な実施のために必要な助言、指導、資金の融通のあっせん、経費の補助その他の援助を行うように努めるものとする。
(法人化の推進等)
第32条 国及び地方公共団体は、効率的かつ安定的な農業経営の育成に資するため、農業経営の法人化(委託を受けて農作業を行う組織の設立を含む。)の推進、農業経営の改善を行おうとする法人に対する投資の円滑化その他の措置を講ずるように努めるものとする。
(農業委員会等の協力)
第33条 農業委員会、農業協同組合、土地改良区、農地利用集積円滑化団体及び農地中間管理機構は、この法律その他の法令の定めるところにより農業経営基盤の強化を促進するための措置を講ずるに当たっては、この法律に基づく措置の円滑な推進に資することとなるよう、必要な情報交換を行うなどして相互に連携を図りながら協力するように努めるものとする。
(権限の委任)
第33条の2 この法律に規定する農林水産大臣の権限は、農林水産省令で定めるところにより、その一部を地方支分部局の長に委任することができる。
(事務の区分)
第34条 第5条第1項、第3項及び第5項から第7項まで、第6条第5項、第8条第1項及び第4項(第9条第2項において準用する場合を含む。)、第9条第1項並びに第10条並びに第11条の規定により読み替えて適用する農地中間管理事業の推進に関する法律第13条及び第30条第1項の規定により都道府県が処理することとされている事務は、地方自治法(昭和22年法律第67号)第2条第9項第1号に規定する第1号法定受託事務とする。

第6章 罰則

第35条 第23条の2第5項の規定に違反して同項の権利の設定又は移転を行った者は、50万円以下の過料に処する。
2 第16条第5項の規定に違反して同項に規定する期間内に農用地を譲り渡した者は、10万円以下の過料に処する。

附則

(施行期日)
1 この法律は、公布の日から起算して6月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
(政府が行う利子補給等)
8 政府は、当分の間、農用地の改良又は造成で効率的かつ安定的な農業経営を営み、又は営むと見込まれる者に対する農用地の利用の集積に寄与するものとして政令で定めるものに必要な資金について、公庫が無利子の貸付けを行うときは、会計年度ごとに、政令で定めるところにより、当該貸付けについての利子補給契約を公庫と結ぶことができる。
9 前項に規定する利子補給契約により政府が利子補給金を支給することができる年限は、当該利子補給契約をした会計年度以降27年度以内とする。
10 政府は、附則第8項の規定により利子補給契約を結ぶ場合には、利子補給金の総額が予算で定める金額を超えることとならないようにしなければならない。
11 附則第8項の規定により結ばれる利子補給契約により政府が支給する利子補給金の額は、当該利子補給契約において定める利子補給金の支給に係る期間ごとに、当該利子補給契約に係る貸付けの各貸付残高(当該貸付残高が、当該貸付けの条件に従い償還されるものとした場合における計算上の貸付残高を超えるときは、その計算上の貸付残高)につき当該貸付けに必要な資金の調達に係る金利を考慮して農林水産大臣が定める利率により計算する額の合計額とする。
12 附則第8項に規定する資金の貸付けの償還期限は25年以内、据置期間は10年以内で公庫が定める。
(東日本大震災により被害を受けた者に対する青年等就農資金の貸付け等の特例)
13 青年等就農資金であって、東日本大震災(平成23年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震及びこれに伴う原子力発電所の事故による災害をいう。附則第15項において同じ。)により著しい被害を受けた者で政令で定めるものが政令で定める日までに貸付けを受けるものについての第14条の7(第14条の8第2項において準用する場合を含む。以下この項において同じ。)の規定の適用については、第14条の7中「12年」とあるのは「15年」と、「5年」とあるのは「8年」とする。
14 前項の青年等就農資金に係る公庫が行う第14条の6第1項第2号の貸付け及び政府が行う利子補給についての第14条の8第1項及び第14条の9第2項の規定の適用については、第14条の8第1項中「13年」とあるのは「16年」と、「6年」とあるのは「9年」と、第14条の9第2項中「15年度」とあるのは「18年度」とする。
15 第14条の10に規定する資金であって、東日本大震災により著しい被害を受けた者で政令で定めるものが附則第13項の政令で定める日までに貸付けを受けるものについての同条の規定の適用については、同条中「5年」とあるのは、「8年」とする。
附則 (平成元年6月28日法律第45号)
(施行期日)
第1条 この法律は、公布の日から起算して3月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
附則 (平成5年6月16日法律第70号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、公布の日から起算して6月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
(農用地利用増進法の一部改正に伴う経過措置)
第2条 この法律の施行前にされた第1条の規定による改正前の農用地利用増進法(以下「増進法」という。)第4条第6項の承認及び増進法第5条第1項の承認(廃止に係る承認を除く。)に係る増進法第4条第1項の実施方針(以下「実施方針」という。)は、第1条の規定による改正後の農業経営基盤強化促進法(以下「基盤強化法」という。)第6条第6項の同意に係る同条第1項の基本構想(以下「基本構想」という。)とみなす。
2 市町村は、基盤強化法第5条第1項の規定により同項の基本方針が定められた後遅滞なく、前項の規定により基本構想とみなされた実施方針を補完し、都道府県知事の承認を受けなければならない。基盤強化法第6条第2項から第5項まで及び第7項の規定は、この場合について準用する。
3 この法律の施行の際現に増進法第7条の規定による公告があった農用地利用増進計画の定めるところによって設定され、又は移転された増進法第2条第2項第1号の権利は、基盤強化法第19条の規定による公告があった農用地利用集積計画の定めるところによって設定され、又は移転された基盤強化法第4条第3項第1号の権利とみなす。
4 この法律の施行の際現に増進法第9条第1項の認定を受けている者は、基盤強化法第12条第1項の認定を受けた者とみなす。
5 この法律の施行前にされた増進法第11条第1項の認定に係る農用地利用規程は、基盤強化法第23条第1項の認定に係る農用地利用規程とみなす。
(政令への委任)
第12条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
附則 (平成7年2月15日法律第4号)
この法律は、公布の日から起算して3月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
附則 (平成11年7月16日法律第87号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、平成12年4月1日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
 第1条中地方自治法第250条の次に5条、節名並びに2款及び款名を加える改正規定(同法第250条の9第1項に係る部分(両議院の同意を得ることに係る部分に限る。)に限る。)、第40条中自然公園法附則第9項及び第10項の改正規定(同法附則第10項に係る部分に限る。)、第244条の規定(農業改良助長法第14条の3の改正規定に係る部分を除く。)並びに第472条の規定(市町村の合併の特例に関する法律第6条、第8条及び第17条の改正規定に係る部分を除く。)並びに附則第7条、第10条、第12条、第59条ただし書、第60条第4項及び第5項、第73条、第77条、第157条第4項から第6項まで、第160条、第163条、第164条並びに第202条の規定 公布の日
(農業経営基盤強化促進法の一部改正に伴う経過措置)
第96条 施行日前に第293条の規定による改正前の農業経営基盤強化促進法第6条第6項の規定によりされた承認又はこの法律の施行の際現に同項の規定によりされている承認の申請は、それぞれ第293条の規定による改正後の農業経営基盤強化促進法第6条第6項の規定によりされた同意又は協議の申出とみなす。
(国等の事務)
第159条 この法律による改正前のそれぞれの法律に規定するもののほか、この法律の施行前において、地方公共団体の機関が法律又はこれに基づく政令により管理し又は執行する国、他の地方公共団体その他公共団体の事務(附則第161条において「国等の事務」という。)は、この法律の施行後は、地方公共団体が法律又はこれに基づく政令により当該地方公共団体の事務として処理するものとする。
(処分、申請等に関する経過措置)
第160条 この法律(附則第1条各号に掲げる規定については、当該各規定。以下この条及び附則第163条において同じ。)の施行前に改正前のそれぞれの法律の規定によりされた許可等の処分その他の行為(以下この条において「処分等の行為」という。)又はこの法律の施行の際現に改正前のそれぞれの法律の規定によりされている許可等の申請その他の行為(以下この条において「申請等の行為」という。)で、この法律の施行の日においてこれらの行為に係る行政事務を行うべき者が異なることとなるものは、附則第2条から前条までの規定又は改正後のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。)の経過措置に関する規定に定めるものを除き、この法律の施行の日以後における改正後のそれぞれの法律の適用については、改正後のそれぞれの法律の相当規定によりされた処分等の行為又は申請等の行為とみなす。
2 この法律の施行前に改正前のそれぞれの法律の規定により国又は地方公共団体の機関に対し報告、届出、提出その他の手続をしなければならない事項で、この法律の施行の日前にその手続がされていないものについては、この法律及びこれに基づく政令に別段の定めがあるもののほか、これを、改正後のそれぞれの法律の相当規定により国又は地方公共団体の相当の機関に対して報告、届出、提出その他の手続をしなければならない事項についてその手続がされていないものとみなして、この法律による改正後のそれぞれの法律の規定を適用する。
(不服申立てに関する経過措置)
第161条 施行日前にされた国等の事務に係る処分であって、当該処分をした行政庁(以下この条において「処分庁」という。)に施行日前に行政不服審査法に規定する上級行政庁(以下この条において「上級行政庁」という。)があったものについての同法による不服申立てについては、施行日以後においても、当該処分庁に引き続き上級行政庁があるものとみなして、行政不服審査法の規定を適用する。この場合において、当該処分庁の上級行政庁とみなされる行政庁は、施行日前に当該処分庁の上級行政庁であった行政庁とする。
2 前項の場合において、上級行政庁とみなされる行政庁が地方公共団体の機関であるときは、当該機関が行政不服審査法の規定により処理することとされる事務は、新地方自治法第2条第9項第1号に規定する第1号法定受託事務とする。
(手数料に関する経過措置)
第162条 施行日前においてこの法律による改正前のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。)の規定により納付すべきであった手数料については、この法律及びこれに基づく政令に別段の定めがあるもののほか、なお従前の例による。
(罰則に関する経過措置)
第163条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(その他の経過措置の政令への委任)
第164条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。
(検討)
第250条 新地方自治法第2条第9項第1号に規定する第1号法定受託事務については、できる限り新たに設けることのないようにするとともに、新地方自治法別表第1に掲げるもの及び新地方自治法に基づく政令に示すものについては、地方分権を推進する観点から検討を加え、適宜、適切な見直しを行うものとする。
第251条 政府は、地方公共団体が事務及び事業を自主的かつ自立的に執行できるよう、国と地方公共団体との役割分担に応じた地方税財源の充実確保の方途について、経済情勢の推移等を勘案しつつ検討し、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。
附則 (平成11年12月22日法律第160号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律(第2条及び第3条を除く。)は、平成13年1月6日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
 第995条(核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律の一部を改正する法律附則の改正規定に係る部分に限る。)、第1305条、第1306条、第1324条第2項、第1326条第2項及び第1344条の規定 公布の日
附則 (平成12年12月6日法律第143号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、公布の日から起算して6月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
附則 (平成13年6月29日法律第94号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、平成14年1月1日から施行する。
附則 (平成14年5月29日法律第51号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、公布の日から起算して3月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
附則 (平成15年6月18日法律第89号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、公布の日から起算して3月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
附則 (平成16年6月18日法律第124号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、新不動産登記法の施行の日から施行する。
附則 (平成17年6月10日法律第53号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、公布の日から起算して3月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
(農業経営基盤強化促進法の一部改正に伴う経過措置)
第2条 この法律の施行前に第1条の規定による改正前の農業経営基盤強化促進法(以下「旧基盤強化法」という。)第5条の規定により定められ、又は変更された同条第1項の基本方針は、第1条の規定による改正後の農業経営基盤強化促進法(以下「新基盤強化法」という。)第5条の規定により定められ、又は変更されるまでの間は、同条の規定により定められ、又は変更された同条第1項の基本方針とみなす。
2 この法律の施行前にされた旧基盤強化法第6条第6項の同意に係る同条第1項の基本構想(以下「旧基本構想」という。)は、新基盤強化法第6条第6項の同意に係る同条第1項の基本構想(以下「新基本構想」という。)とみなす。この場合において、市町村は、新基盤強化法第5条の規定により同条第1項の基本方針が定められ、又は変更された後遅滞なく、新基盤強化法第6条の規定により同条第1項の基本構想を定め、又は新基本構想とみなされた旧基本構想を変更しなければならない。
3 この法律の施行前にされた旧基盤強化法第23条第1項又は第23条の2第1項の認定に係る農用地利用規程は、この法律の施行の日から起算して1年を経過する日(その日までに新基盤強化法第23条第1項又は第23条の2第1項の認定があったときは、その認定があった日)までの間は、新基盤強化法第23条第1項又は第23条の2第1項の認定に係る農用地利用規程とみなす。
4 この法律の施行前にされた旧基盤強化法第27条第1項の規定による指導に係る同条第2項から第10項までの規定による要請、勧告、協議その他の行為については、なお従前の例による。
(罰則の適用に関する経過措置)
第5条 この法律の施行前にした行為及びこの法律の規定により従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(政令への委任)
第6条 この附則に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
(検討)
第7条 政府は、この法律の施行後5年を経過した場合において、新基盤強化法の施行の状況を勘案し、必要があると認めるときは、新基盤強化法の規定について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。
附則 (平成17年7月26日法律第87号) 抄
この法律は、会社法の施行の日から施行する。
附則 (平成18年6月2日法律第50号) 抄
この法律は、一般社団・財団法人法の施行の日から施行する。
附則 (平成18年12月15日法律第109号) 抄
この法律は、新信託法の施行の日から施行する。
附則 (平成19年3月30日法律第6号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、平成19年4月1日から施行する。
(罰則に関する経過措置)
第157条 この法律(附則第1条各号に掲げる規定にあっては、当該規定。以下この条において同じ。)の施行前にした行為及びこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(その他の経過措置の政令への委任)
第158条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
附則 (平成19年5月25日法律第58号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、平成20年10月1日から施行する。
(罰則に関する経過措置)
第8条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(政令への委任)
第9条 附則第2条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
附則 (平成21年6月24日法律第57号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、公布の日から起算して6月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
 附則第43条の規定 公布の日
(農業経営基盤強化促進基本方針等に関する経過措置)
第11条 この法律の施行前に第2条の規定による改正前の農業経営基盤強化促進法(以下「旧基盤強化法」という。)第5条の規定により定められ、又は変更された農業経営基盤の強化の促進に関する基本方針は、施行日から起算して3月を経過する日(その日までに第2条の規定による改正後の農業経営基盤強化促進法(以下「新基盤強化法」という。)第5条の規定により定められ、又は変更されたときは、その定められ、又は変更された日)までの間は、新基盤強化法第5条の規定により定められ、又は変更された農業経営基盤の強化の促進に関する基本方針とみなす。
2 この法律の施行前にされた旧基盤強化法第6条第6項の同意に係る農業経営基盤の強化の促進に関する基本的な構想(以下「旧基本構想」という。)は、施行日から、新基盤強化法第5条の規定により農業経営基盤の強化の促進に関する基本方針が定められ、又は変更された日から起算して3月を経過する日(その日までに新基盤強化法第6条の規定により農業経営基盤の強化の促進に関する基本的な構想が定められ、又は変更されたときは、その定められ、又は変更された日)までの間は、新基盤強化法第6条第6項の同意に係る農業経営基盤の強化の促進に関する基本的な構想(以下「新基本構想」という。)とみなす。
(農地保有合理化事業に関する経過措置)
第12条 この法律の施行の際現に旧農地売買等事業(旧基盤強化法第4条第2項第1号に規定する農地売買等事業をいう。以下同じ。)又は同項第4号に掲げる事業を行っている旧市町村農地保有合理化法人(旧基盤強化法第7条第1項の承認を受けた法人(旧基盤強化法第6条第3項の規定により旧基本構想に定められた者に限る。)をいう。以下同じ。)が行うこれらの事業の実施については、施行日から、新基本構想が定められ、又は新基本構想とみなされた旧基本構想が変更された日から起算して3月を経過する日(その日までに当該旧市町村農地保有合理化法人(市町村を除く。)が新基盤強化法第11条の9第1項の規定により新農地売買等事業(新基盤強化法第4条第2項第1号に規定する農地売買等事業をいう。以下同じ。)に関する事項が定められた農地利用集積円滑化事業規程(新基盤強化法第11条の9第1項に規定する農地利用集積円滑化事業規程をいう。以下同じ。)の承認を受けたとき、又はその日までに当該旧市町村農地保有合理化法人(市町村に限る。)が新基盤強化法第11条の11第1項の規定により新農地売買等事業に関する事項をその内容に含む農地利用集積円滑化事業規程を定めたときは、その承認を受けた日又はその定めた日)までの間は、なお従前の例による。
2 旧市町村農地保有合理化法人がこの法律の施行前に引受けを行った信託に係る旧基盤強化法第4条第2項第2号及び第2号の2に掲げる事業並びに旧市町村農地保有合理化法人がこの法律の施行前に行った出資に係る同項第3号に掲げる事業の実施については、なお従前の例による。
3 前2項の規定によりなお従前の例により旧市町村農地保有合理化法人が行う旧農地売買等事業並びに旧基盤強化法第4条第2項第2号及び第2号の2に掲げる事業についての農地法による農地又は採草放牧地の権利移動の制限については、なお従前の例による。
4 この法律の施行前に旧基盤強化法第4条第2項第3号に掲げる事業に係る出資を行った旧市町村農地保有合理化法人(市町村及び農業協同組合を除く。)は、その出資に伴い付与される持分又は株式を保有している間、新農地法第2条第3項の規定の適用については、同項第2号ヘに掲げる農地保有合理化法人とみなす。
5 この法律の施行前に農事組合法人に旧基盤強化法第4条第2項第3号に掲げる事業に係る出資を行った旧市町村農地保有合理化法人(農業協同組合を除く。)は、その出資に伴い付与される持分を保有している間、第4条の規定による改正後の農業協同組合法(以下「新農協法」という。)第72条の10第1項の規定の適用については、同項第3号に掲げる農地保有合理化法人とみなす。
(遊休農地の農業上の利用の増進に関する措置に関する経過措置)
第13条 この法律の施行前にされた旧基盤強化法第27条第1項の規定による指導に係る同条第2項及び旧基盤強化法第27条の2から第27条の5までの規定による要請、勧告、調停、裁定の申請その他の行為については、なお従前の例による。
2 前項の規定によりなお従前の例によることとされる調停に係る調停案の受諾に伴う旧基盤強化法第4条第3項第1号の権利の設定又は移転についての農地法による農地の権利移動の制限については、なお従前の例による。
3 この法律の施行前に旧基盤強化法第27条の5の申請があった場合(第1項の規定によりなお従前の例によりこの法律の施行後に当該申請があった場合を含む。)における同条に規定する特定利用権(以下「特定利用権」という。)の設定については、なお従前の例による。
4 この法律の施行前に設定された特定利用権(前項の規定によりなお従前の例によりこの法律の施行後に設定されたものを含む。)については、なお従前の例による。
5 前項の規定によりなお従前の例によることとされる特定利用権についての農地法による農地の権利移動の制限並びに賃貸借の更新及び解約等の制限については、なお従前の例による。
6 この法律の施行前にした旧基盤強化法第27条の12第1項の規定による命令に係る市町村長による支障の除去等の措置及び当該措置に係る費用の徴収については、なお従前の例による。
(特定法人貸付事業に関する経過措置)
第14条 この法律の施行の際現に行われている旧基盤強化法第4条第4項に規定する特定法人貸付事業(以下「特定法人貸付事業」という。)の実施については、なお従前の例による。
2 前項の規定によりなお従前の例によることとされる特定法人貸付事業についての農地法による賃貸借の解約等の制限については、なお従前の例による。
(罰則に関する経過措置)
第18条 この法律の施行前にした行為及びこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(検討)
第19条 政府は、農地制度における農業委員会の果たすべき役割にかんがみ、農業委員会の組織及び運営について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。
2 政府は、農地の農業上の利用の増進等を図る上で農地に係る正確な情報を迅速に提供することが重要であることにかんがみ、農地に関する基本的な資料の整備の在り方について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。
3 政府は、国内の農業生産の基盤であり、地域における貴重な資源である農地が、それぞれの地域において農業上有効に利用されるよう、農地の利用に関連する計画その他の制度について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。
4 政府は、この法律の施行後5年を目途として、新農地法及び新農振法の施行の状況等を勘案し、国と地方公共団体との適切な役割分担の下に農地の確保を図る観点から、新農地法第4条第1項及び第5条第1項の許可に関する事務の実施主体の在り方、農地の確保のための施策の在り方等について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。
5 政府は、前各項に規定するもののほか、この法律の施行後5年を目途として、新農地法、新基盤強化法、新農振法及び新農協法の施行の状況を勘案し、必要があると認めるときは、これらの法律の規定について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。
(政令への委任)
第43条 この附則に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
附則 (平成22年4月9日法律第23号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、公布の日から起算して6月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
 第3条中農業信用保証保険法第66条第1項及び第68条から第70条までの改正規定並びに附則第14条の規定 公布の日
 第2条中農業経営基盤強化促進法附則第8項及び第9項の改正規定並びに同法附則に3項を加える改正規定並びに附則第3条及び第9条の規定 公布の日から起算して2月を超えない範囲内において政令で定める日
(農業経営基盤強化促進法の一部改正に伴う経過措置)
第3条 この法律の施行前に貸し付けられた第2条の規定による改正前の農業経営基盤強化促進法附則第8項の国の貸付金については、なお従前の例による。
(政令への委任)
第14条 附則第2条から第4条までに定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
附則 (平成23年5月2日法律第35号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、公布の日から起算して3月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
附則 (平成23年6月24日法律第74号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、公布の日から起算して20日を経過した日から施行する。
附則 (平成25年6月14日法律第44号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、公布の日から施行する。
(罰則に関する経過措置)
第10条 この法律(附則第1条各号に掲げる規定にあっては、当該規定)の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(政令への委任)
第11条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。
附則 (平成25年11月22日法律第76号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、平成26年4月1日から施行し、この法律による改正後の特別会計に関する法律(以下「新特別会計法」という。)の規定は、平成26年度の予算から適用する。
附則 (平成25年12月13日法律第101号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、公布の日から起算して6月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
 附則第8条の規定 公布の日
(政令への委任)
第8条 この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
附則 (平成25年12月13日法律第102号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、公布の日から起算して9月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
 附則第11条の規定 公布の日
(農業経営基盤強化促進基本方針及び基本構想に関する経過措置)
第2条 この法律の施行の日(以下「施行日」という。)前に第1条の規定による改正前の農業経営基盤強化促進法(以下「旧基盤強化法」という。)第5条の規定により定められ、又は変更され、及び公表された農業経営基盤の強化の促進に関する基本方針(次条において「旧基本方針」という。)は、施行日から起算して3月を経過する日(その日までに第1条の規定による改正後の農業経営基盤強化促進法(以下「新基盤強化法」という。)第5条の規定により当該基本方針が変更され、及び公表されたときは、その公表の日の前日。次条及び附則第4条第1項第2号において「旧基本方針終了日」という。)までの間は、新基盤強化法第5条の規定により定められ、又は変更され、及び公表された農業経営基盤の強化の促進に関する基本方針とみなす。
2 施行日前に旧基盤強化法第6条の規定により定められ、又は変更され、及び公告された農業経営基盤の強化の促進に関する基本的な構想は、施行日から起算して6月を経過する日(その日までに新基盤強化法第6条の規定により当該構想が変更され、及び公告されたときは、その公告の日の前日)までの間は、新基盤強化法第6条の規定により定められ、又は変更され、及び公告された農業経営基盤の強化の促進に関する基本的な構想とみなす。
(旧農地保有合理化法人に関する経過措置)
第3条 この法律の施行の際現に旧基本方針において定められている旧基盤強化法第5条第2項第4号ロに規定する法人(次条において「旧農地保有合理化法人」という。)は、旧基本方針終了日までの間は、なお従前の例により新たに旧農地保有合理化事業(旧基盤強化法第4条第2項に規定する農地保有合理化事業をいう。以下同じ。)を行うことができる。
第4条 次の各号に掲げる旧農地保有合理化事業の実施については、当該各号に定める日以後も、なお従前の例による。
 この法律の施行の際現に行われている旧農地保有合理化事業 施行日
 前条の規定により新たに行われる旧農地保有合理化事業 旧基本方針終了日の翌日
2 前項各号に掲げる旧農地保有合理化事業についての農地又は採草放牧地の権利移動の制限については、なお従前の例による。
3 施行日前に旧基盤強化法第4条第2項第3号に掲げる事業に係る出資を行った旧農地保有合理化法人は、その出資に伴い付与される持分又は株式を保有している間、農地法第2条第3項の規定の適用については、同項第2号トに掲げる者とみなす。
4 施行日前に農事組合法人に旧基盤強化法第4条第2項第3号に掲げる事業に係る出資を行った旧農地保有合理化法人は、その出資に伴い付与される持分を保有している間、農業協同組合法(昭和22年法律第132号)第72条の13第1項の規定の適用については、同項第3号に掲げる者とみなす。
5 この法律の施行の際現に旧農地保有合理化法人が行っている土地改良事業及びこの法律の施行の際現に旧農地保有合理化法人が参加している土地改良事業についての旧農地保有合理化法人が参加する資格については、なお従前の例による。
6 施行日前に旧農地保有合理化法人が受けた附則第17条の規定による改正前の特定農地貸付けに関する農地法等の特例に関する法律(平成元年法律第58号。以下この項において「旧特定農地貸付法」という。)第3条第3項の承認並びに当該承認に係る農地についての旧特定農地貸付法第4条に規定する農地法の特例及び旧特定農地貸付法第6条に規定する土地改良法(昭和24年法律第195号)の特例については、なお従前の例による。
(支援法人の指定等に関する経過措置)
第5条 この法律の施行の際現に旧基盤強化法第11条の2第1項の規定による指定を受けている同条第2項に規定する農地保有合理化支援法人(次項において「農地保有合理化支援法人」という。)は、施行日に、新基盤強化法第11条の2第1項の規定による指定を受けたものとみなす。
2 農地保有合理化支援法人の前条第1項各号に掲げる旧農地保有合理化事業についての旧基盤強化法第11条の3に規定する業務については、なお従前の例による。
(罰則に関する経過措置)
第10条 施行日前にした行為及びこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合における施行日以後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(政令への委任)
第11条 附則第2条から前条までに規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
(検討)
第12条 政府は、この法律の施行後5年を目途として、この法律による改正後のそれぞれの法律の施行の状況を勘案し、必要があると認めるときは、これらの法律の規定について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。
附則 (平成27年6月26日法律第50号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、平成28年4月1日から施行する。
附則 (平成27年9月4日法律第63号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、平成28年4月1日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
 附則第28条、第29条第1項及び第3項、第30条から第40条まで、第47条(都道府県農業会議及び全国農業会議所の役員に係る部分に限る。)、第50条、第109条並びに第115条の規定 公布の日(以下「公布日」という。)
(農業経営基盤強化促進法の一部改正に伴う経過措置)
第80条 施行日前に前条の規定による改正前の農業経営基盤強化促進法第5条第6項の規定により都道府県農業会議が述べた意見は、前条の規定による改正後の農業経営基盤強化促進法第5条第6項の規定により都道府県機構が述べた意見とみなす。
(罰則に関する経過措置)
第114条 この法律の施行前にした行為並びにこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合及びこの附則の規定によりなおその効力を有することとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(政令への委任)
第115条 この附則に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。
附則 (平成30年5月18日法律第23号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、公布の日から起算して6月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、次条の規定は、公布の日から施行する。
(政令への委任)
第2条 この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
(検討)
第3条 政府は、この法律の施行後5年を目途として、この法律による改正後の農業経営基盤強化促進法、農地法及び農業振興地域の整備に関する法律の規定の施行の状況等を勘案し、必要があると認めるときは、これらの規定について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。
附則 (令和元年5月24日法律第12号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、公布の日から起算して6月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
 附則第9条の規定 公布の日
 第1条中農地中間管理事業の推進に関する法律第2条第2項に1号を加える改正規定及び同条第3項の改正規定(同項第2号に係る部分を除く。)、第2条中農業経営基盤強化促進法の目次の改正規定、同法第4条から第7条までの改正規定、同法第2章第3節を削る改正規定、同法第12条第1項及び第13条第2項の改正規定、同条の次に1条を加える改正規定、同法第14条の6第1項第2号、第15条第2項及び第16条の改正規定、同法第18条の改正規定(同条第2項中第7号を削り、第8号を第7号とする部分を除く。)並びに同法第23条第10項及び第33条の改正規定、第3条中農地法第2条第3項第2号の改正規定、同法第3条の改正規定(同条第1項第7号の2に係る部分及び同条中第6項を削り、第7項を第6項とする部分を除く。)、同法第4条第1項第3号及び第5条第1項第2号の改正規定、同法第17条ただし書の改正規定(「第4条第4項第1号」を「第4条第3項第1号」に改める部分に限る。)、同法第35条(見出しを含む。)の改正規定並びに同法第36条第1項第2号、第46条第1項及び第63条第1項第14号の改正規定、第4条中農業振興地域の整備に関する法律第15条の2第1項第5号の改正規定並びに附則第3条から第5条までの規定、附則第11条中地方自治法(昭和22年法律第67号)別表第1農地法(昭和27年法律第229号)の項第14号の改正規定並びに附則第12条、第13条及び第15条から第18条までの規定 公布の日から起算して1年3月を超えない範囲内において政令で定める日
(青年等就農資金の経過措置)
第6条 この法律の施行前に貸し付けられた農業経営基盤強化促進法第14条の6第1項第1号に規定する青年等就農資金及び旧基盤強化法第14条の6第1項第2号の規定により貸し付けられた融資機関に対する貸付金についての旧基盤強化法第14条の7(農業経営基盤強化促進法第14条の8第2項において準用する場合を含む。)及び第14条の8第1項に規定する期限並びに旧基盤強化法第14条の9第2項に規定する年限については、なお従前の例による。
(罰則に関する経過措置)
第8条 この法律(附則第1条第2号に掲げる規定にあっては、当該規定)の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(政令への委任)
第9条 附則第2条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
(検討)
第10条 政府は、この法律の施行後5年を目途として、この法律による改正後の農地中間管理事業の推進に関する法律、農業経営基盤強化促進法、農地法及び農業振興地域の整備に関する法律の規定の施行の状況等を勘案し、必要があると認めるときは、これらの規定について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。

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