完全無料の六法全書
かいじょうしょうとつよぼうほうしこうきそく

海上衝突予防法施行規則

昭和52年運輸省令第19号
海上衝突予防法(昭和52年法律第62号)第20条第4項、第22条、第26条第3項、第33条第3項、第34条第8項、第37条第1項、第41条第3項及び第42条の規定に基づき、並びに同法を実施するため、海上衝突予防法施行規則を次のように定める。

第1章 総則

(用語)
第1条 この省令において使用する用語は、海上衝突予防法(昭和52年法律第62号。以下「法」という。)において使用する用語の例による。

第2章 灯火及び形象物

(灯火の色度)
第2条 第16条第1項に規定する灯火及び法第20条第1項の規定による法定灯火(以下「法定灯火等」という。)の色は、次の表の上欄に掲げる色の区分に応じ、日本工業規格Z8701の色度図において、それぞれ同表の下欄に掲げる領域内の色度を有するものでなければならない。
領域
x座標0・525y座標0・440の点、x座標0・525y座標0・382の点、x座標0・433y座標0・382の点、x座標0・310y座標0・283の点、x座標0・310y座標0・348の点、x座標0・452y座標0・440の点及びx座標0・525y座標0・440の点を順次に結んだ線により囲まれた領域
x座標0・735y座標0・265の点、x座標0・721y座標0・259の点、x座標0・660y座標0・320の点及びx座標0・680y座標0・320の点を順次に結んだ線並びにスペクトル軌跡により囲まれた領域
x座標0・009y座標0・723の点、x座標0・300y座標0・511の点、x座標0・203y座標0・356の点及びx座標0・028y座標0・385の点を順次に結んだ線並びにスペクトル軌跡により囲まれた領域
x座標0・618y座標0・382の点、x座標0・612y座標0・382の点、x座標0・575y座標0・406の点及びx座標0・575y座標0・425の点を順次に結んだ線並びにスペクトル軌跡により囲まれた領域
(光度の算定式等)
第3条 法定灯火等の光度は、次に定める算式により算定するものとする。
Iは、光度(カンデラ)
Tは、閾値(ルクス)とし、0・0000002
Dは、視認距離(海里)
Kは、大気の透過率とし、0・8
2 法定灯火等の光度は、当該法定灯火等が過度にまぶしくならないように制限されなければならない。この場合において、その制限は、可変調節の方法によって行ってはならない。
(光度)
第4条 法第22条の国土交通省令で定める光度は、前条第1項の算式により算定した光度(以下「最小光度」という。)以上のものとする。ただし、電気式灯火以外の灯火については、やむを得ない場合は、この限りでない。
2 前項ただし書の場合において、当該灯火は、できる限り最小光度に近い光度を有しなければならない。
3 法第26条第3項の国土交通省令で定める光度は、0・9カンデラ以上12カンデラ未満(長さ50メートル未満のトロール従事船にあっては、0・9カンデラ以上4・3カンデラ未満)とする。
(射光範囲)
第5条 マスト灯、げん灯及び船尾灯は、当該灯火について、それぞれ法第21条第1項、第2項又は第4項に規定する水平方向における射光の範囲(以下「水平射光範囲」という。)において、最小光度以上の光度を有しなければならない。ただし、水平射光範囲の境界から内側へ5度の範囲においては、この限りでない。
2 前項の灯火は、同項ただし書の範囲において、最小光度の50パーセント以上の光度を有しなければならない。
3 第1項の灯火の光は、水平射光範囲の境界から外側へ5度の範囲内において、しゃ断されなければならない。
4 前3項の規定にかかわらず、げん灯は、正船首方向において、最小光度以上の光度を有し、かつ、その光は、正船首方向から外側へ1度から3度までの範囲内において、しゃ断されなければならない。
第6条 マスト灯、げん灯、船尾灯及び全周灯(以下「マスト灯等」という。)は、上下方向において、次の各号に定める光度以上の光度を有しなければならない。ただし、マスト灯等であって電気式灯火以外のものについては、やむを得ない場合は、この限りでない。
 水平面の上下にそれぞれ5度の範囲において、マスト灯及び船尾灯にあっては前条第1項及び第2項の規定による光度、げん灯にあっては同条第1項、第2項及び第4項の規定による光度、全周灯にあっては最小光度
 動力船が掲げるマスト灯等及び帆船(航行中のものを除く。)が掲げる全周灯にあっては、水平面の上下にそれぞれ5度から7・5度までの範囲において、前号の光度の60パーセントの光度
 航行中の帆船が掲げるげん灯、船尾灯及び全周灯にあっては、水平面の上下にそれぞれ5度から25度までの範囲において、第1号の光度の50パーセントの光度
2 前項ただし書の場合において、当該灯火は、できる限り電気式灯火の光度に近い光度を有しなければならない。
(げん灯の内側隔板)
第7条 長さ20メートル以上の船舶が掲げるげん灯は、黒色のつや消し塗装を施した内側隔板を取り付けたものでなければならない。
(形象物の技術基準)
第8条 形象物は、黒色のものであり、かつ、次の各号に定める形象物ごとに、それぞれ当該各号に定める基準に適合するものでなければならない。ただし、長さ20メートル未満の船舶が掲げる形象物の大きさについては、当該各号の規定にかかわらず、当該船舶の大きさに適したものとすることができる。
 球形の形象物 直径0・6メートル以上のものであること。
 円すい形の形象物 底の直径が0・6メートル以上であって、高さが底の直径と等しいものであること。
 円筒形の形象物 直径が0・6メートル以上であって、高さが直径の2倍のものであること。
 ひし形の形象物 底の直径が0・6メートル以上であって、高さが底の直径と等しい2個の同形の円すいをその底で上下に結合させた形のものであること。
(マスト灯又はマスト灯と同一の特性を有する灯火の垂直位置)
第9条 法第23条第1項第1号、第24条第1項第1号イ、同号ロ、同条第2項第1号イ若しくは同号ロの規定による前部に掲げるマスト灯(法第24条第1項第1号イ又は同条第2項第1号イの規定によるマスト灯については、それらのうちいずれか1個に限る。)又は法第27条第2項第2号若しくは同条第4項第2号の規定によるマスト灯のうち前部に掲げるもの(以下「前部マスト灯」という。)の位置は、次の各号に掲げる船舶の区分に応じ、それぞれ当該各号に定める要件に適合するものでなければならない。
 長さ20メートル以上の動力船(第3号に掲げるものを除く。) 船体上の高さ(灯火の直下の最上層の全通甲板からの高さをいう。以下同じ。)が6メートル(船舶の最大の幅が6メートルを超える動力船にあっては、その幅)以上であること。ただし、その高さは、12メートルを超えることを要しない。
 長さ20メートル未満の動力船 げん縁上の高さが2・5メートル以上であること。ただし、長さ12メートル未満の動力船にあっては、この限りでない。
 長さ20メートル以上の動力船であって海上保安庁長官が告示で定めるもの 船体上の高さが、前部マスト灯とげん灯を頂点とする2等辺三角形を当該船舶の船体中心線に垂直な平面に投影した2等辺三角形の底角が27度以上となるものであること。
2 法第23条第1項第1号、第24条第1項第1号イ、同号ロ、同条第2項第1号イ若しくは同号ロの規定による後部に掲げるマスト灯(法第24条第1項第1号ロ又は同条第2項第1号ロの規定によるマスト灯については、それらのうちいずれか1個に限る。)又は法第27条第2項第2号若しくは同条第4項第2号の規定によるマスト灯のうち後部に掲げるもの(以下「後部マスト灯」という。)の位置は、前部マスト灯よりも4・5メートル以上上方でなければならず、かつ、通常のトリムの状態において、船首から1000メートル離れた海面から見たときに前部マスト灯と分離して見える高さでなければならない。ただし、前項第3号に掲げる動力船にあっては、後部マスト灯の位置は、前部マスト灯よりも次に定める算式により算定されるメートル以上上方とすることができる。
yは、前部マスト灯から後部マスト灯までの垂直距離(メートル)
aは、航海状態における水面から前部マスト灯までの垂直距離(メートル)
ψは、航海状態におけるトリム角(度)
cは、前部マスト灯と後部マスト灯の間の水平距離(メートル)
3 法第24条第1項第1号ロ又は同条第2項第1号ロの規定によるマスト灯については、前項に定めるもののほか、それらのうち最も下方のものの位置が、前部マスト灯よりも4・5メートル以上上方でなければならない。
4 前3項に定めるもののほか、前部マスト灯、後部マスト灯又は法第23条第6項の規定によるマスト灯と同一の特性を有する灯火(以下「マスト灯と同一の特性を有する灯火」という。)の位置は、他のすべての灯火(前部マスト灯及び後部マスト灯以外のマスト灯、第14条第3項各号に規定する位置に掲げる全周灯並びに法第34条第8項に規定する灯火を除く。)よりも上方でなければならず、かつ、これらの灯火及び妨害となる上部構造物によって、当該マスト灯又はマスト灯と同一の特性を有する灯火の射光が妨げられないような高さでなければならない。
(マスト灯の間の水平距離等)
第10条 動力船が前部マスト灯及び後部マスト灯を掲げる場合は、これらの灯火の間の水平距離は、当該動力船の長さの2分の1以上でなければならない。ただし、当該水平距離は、100メートルを超えることを要しない。
2 前項の場合において、船首から前部マスト灯までの水平距離は、当該動力船の長さの4分の1以下でなければならない。
3 動力船が前部マスト灯のみを掲げる場合の当該マスト灯の位置は、船体中央部より前方の位置でなければならない。ただし、長さ20メートル未満の動力船に係る前部マスト灯については、この限りでない。
4 前項ただし書の場合において、当該マスト灯は、できる限り前方の位置でなければならない。
(げん灯等の位置)
第11条 法第23条第1項第2号、同条第4項、同条第5項、第24条第1項第2号、同条第2項第2号、同条第4項第1号、同条第7項第1号、同項第2号、第26条第1項第3号、同条第2項第2号、第27条第1項第2号、同条第2項第2号、同条第4項第2号若しくは第29条第2号の規定によるげん灯若しくは両色灯又は法第23条第7項の規定による両色灯と同一の特性を有する灯火(以下「両色灯と同一の特性を有する灯火」という。)であって、動力船が掲げるものの位置は、それぞれ次の各号に定める要件に適合するものでなければならない。
 げん灯
 前部マスト灯(マスト灯と同一の特性を有する灯火を含む。以下この条において同じ。)の船体上の高さの4分の3以下にあること。
 甲板を照明する灯火によって射光が妨げられるような低い位置にないこと。
 前部マスト灯又は法第23条第4項の規定による全周灯をげん縁上2・5メートル未満の高さに掲げる場合は、イにかかわらず、その前部マスト灯又は全周灯よりも1メートル以上下方にあること。
 前部マスト灯よりも前方になく、かつ、げん側又はその付近にあること(長さ20メートル以上の動力船が掲げるげん灯に限る。)。
 両色灯及び両色灯と同一の特性を有する灯火 前部マスト灯よりも1メートル以上下方にあること。
(連掲する灯火の間の距離等)
第12条 法第24条第1項第1号イ、同号ロ、同項第3号及び第4号、同条第2項第1号イ、同号ロ、第25条第4項、第26条第1項第1号、同条第2項第1号、第27条第1項第1号、同条第2項第1号、同条第4項第1号、同項第3号、同項第4号、同条第5項第1号、第28条、第29条第1号又は第30条第3項第2号の規定による垂直線上に連掲する灯火の間の距離及び位置は、次の表の上欄に掲げる船舶の区分に応じ、それぞれ同表の中欄及び下欄に掲げる要件に適合するものでなければならない。
船舶距離位置
長さ20メートル以上の船舶
一 2メートル以上であること。
二 3個の灯火を掲げる場合は、これらの灯火の間の距離が等しいこと。
最も下方の灯火(引き船灯を掲げる場合における船尾灯を除く。以下この表において同じ。)の船体上の高さが4メートル以上であること。
長さ20メートル未満の船舶
一 1メートル以上であること。
二 3個の灯火を掲げる場合は、これらの灯火の間の距離が等しいこと。
最も下方の灯火のげん縁上の高さが2メートル以上であること。
2 法第26条第1項第1号又は同条第2項第1号の規定による2個の全周灯のうち下方のものの位置は、前項に定めるもののほか、これらの2個の全周灯の間の距離の2倍以上げん灯よりも上方でなければならない。
3 法第26条第3項の規定による垂直線上に連掲する灯火の間の距離は、0・9メートル以上でなければならない。
(びょう泊灯等の垂直位置)
第13条 法第30条第1項第1号又は同条第3項第1号の規定による2個の全周灯のうち前部に掲げるもの(次項において「前部びょう泊灯」という。)の位置は、他の1個の全周灯よりも4・5メートル以上上方でなければならない。
2 長さ50メートル以上の船舶が掲げる前部びょう泊灯の位置は、前項に定めるもののほか、船体上の高さが6メートル以上でなければならない。
(全周灯の位置)
第14条 第16条第1項又は法第23条第2項、同条第4項、同条第5項、第24条第5項第1号、同項第2号、同項第3号、第25条第4項、第26条第1項第1号、同条第2項第1号、同項第3号、同条第3項、第27条第1項第1号、同条第2項第1号、同条第4項第1号、同項第3号、同項第4号、同条第5項第1号、同条第6項第1号、第28条、第29条第1号、第30条第1項第1号、同条第3項第1号、同項第2号若しくは第34条第8項の規定による全周灯の位置は、その水平射光範囲がマストその他の上部構造物によって6度を超えて妨げられないような位置でなければならない。ただし、法第30条第1項第1号及び同条第3項第1号の規定による全周灯については、やむを得ない場合は、この限りでない。
2 前項ただし書の場合において、当該灯火は、できる限り高い位置でなければならない。
3 1個の全周灯のみでは第1項の規定による位置とすることができない場合は、2個の全周灯を、隔板を取り付けることその他の方法により1海里の距離から1個の灯火として見えるようにすることをもって足りる。
4 法第27条第2項第1号、同条第4項第1号及び第28条の規定による全周灯の位置を前部マスト灯よりも下方の位置とすることができない場合は、これらの全周灯の位置は、次のいずれかの位置であることをもって足りる。
 前部マスト灯の高さと後部マスト灯の高さの間であって、船舶の中心線からの水平距離が2メートル以上である位置
 後部マスト灯よりも上方の位置
(漁具を出している方向を示す灯火等の位置)
第15条 法第26条第2項第3号の規定による灯火の位置は、次の各号に定める要件に適合するものでなければならない。
 同項第1号の規定による白色の全周灯からの水平距離が2メートル以上6メートル以下であること。
 前号の白色の全周灯よりも高くないこと。
 同項第2号の規定によるげん灯よりも低くないこと。
2 法第27条第4項第3号及び第4号の規定による灯火又は形象物の位置は、それぞれ次の各号に定める要件に適合するものでなければならない。
 灯火にあっては同項第1号の規定による3個の全周灯、形象物にあっては同項第5号の規定による3個の形象物からの水平距離が2メートル以上であること。この場合において、当該水平距離は、できる限り長くなければならない。
 灯火にあっては前号の3個の全周灯、形象物にあっては同号の3個の形象物のうち最も下方のものよりも高くないこと。
(漁ろうに従事している船舶の追加の灯火)
第16条 法第26条第5項の国土交通省令で定める漁ろうに従事している船舶は、次の表の上欄に掲げる船舶とし、同項の国土交通省令で定める灯火は、同表の上欄に掲げる船舶ごとにそれぞれ同表の下欄に掲げる灯火とする。この場合において、当該灯火は、1海里以上3海里未満(長さ50メートル未満の船舶にあっては、1海里以上2海里未満)の視認距離を有するものでなければならない。
船舶灯火
長さ20メートル未満のトロール従事船白色の全周灯2個(投網を行っている船舶に限る。)
白色の全周灯1個及び紅色の全周灯1個(揚網を行っている船舶に限る。)
紅色の全周灯2個(網が障害物に絡みついている船舶に限る。)
きんちゃく網を用いて漁ろうに従事している船舶黄色の全周灯2個であって、1秒ごとに交互にせん光を発し、かつ、各々の明間と暗間とが等しいもの
2 前項に規定する灯火は、次の各号に定めるところにより表示しなければならない。
 法第26条第1項第1号又は同条第2項第1号に規定する白色の全周灯よりも低い位置の最も見えやすい場所に垂直線上に掲げること。
 相互に0・9メートル以上隔てて掲げること。
 前項の規定によりトロール従事船が揚網を行っている場合に掲げる灯火にあっては、白色の全周灯を紅色の全周灯よりも上方に掲げること。
3 長さ20メートル未満のトロール従事船であって、2そうびきのトロールにより漁ろうをしているものは、それぞれ、夜間において対をなしている他方の船舶の進行方向を示すように探照灯を照射することができる。
(連掲する形象物の間の距離)
第17条 法第27条第1項第3号、同条第2項第3号、同条第4項第3号、同項第4号、同項第5号又は第30条第3項第3号の規定による垂直線上に連掲する形象物の間の距離は、1・5メートル以上でなければならない。
2 長さ20メートル未満の船舶が、第8条ただし書の規定により同条各号に定める大きさ以外の形象物を垂直線上に連掲する場合における前項の距離は、同項の規定にかかわらず、1・5メートル未満であってこれらの形象物の大きさに適したものとすることができる。

第3章 音響信号及び発光信号

(汽笛の技術基準等)
第18条 法第33条の規定により船舶が備えるべき汽笛(以下「汽笛」という。)の音の基本周波数及び音圧は、次の表の上欄に掲げる船舶の区分に応じ、それぞれ同表の中欄及び下欄に掲げる基準に適合するものでなければならない。
船舶基本周波数音圧
長さ200メートル以上の船舶70ヘルツ以上200ヘルツ以下143デシベル以上
長さ75メートル以上200メートル未満の船舶130ヘルツ以上350ヘルツ以下138デシベル以上
長さ20メートル以上75メートル未満の船舶250ヘルツ以上700ヘルツ以下130デシベル以上
長さ20メートル未満の船舶250ヘルツ以上700ヘルツ以下120デシベル以上(180ヘルツ以上450ヘルツ以下)
115デシベル以上(450ヘルツ以上800ヘルツ以下)
111デシベル以上(800ヘルツ以上2100ヘルツ以下)
備考
音圧は、汽笛の音の最も強い方向であって汽笛からの距離が1メートルである位置において、180ヘルツ以上700ヘルツ以下の範囲内に中心周波数を有する3分の1オクターブバンドのうちのいずれか1により測定したものとする。ただし、長さ20メートル未満の船舶にあっては、表中括弧内に定める周波数の範囲内に中心周波数を有する3分の1オクターブバンドのうちいずれか1により測定したものとする。
2 指向性を有する汽笛は、水平方向において、前項の音圧の測定に用いた3分の1オクターブバンドと同一のものにより測定した結果、次の各号に定める音圧以上の音圧を有するものでなければならない。
 音の最も強い方向(以下「最強方向」という。)から左右にそれぞれ45度の範囲において、最強方向の音圧から4デシベルを減じた音圧
 前号の範囲以外の範囲において、最強方向の音圧から10デシベルを減じた音圧
第19条 汽笛の位置は、次の各号に定める基準に適合するものでなければならない。
 できる限り高い位置にあること。
 自船上の他船の汽笛を通常聴取する場所における音圧が110デシベル(A)を超えず、できる限り、100デシベル(A)を超えないような位置にあること。
 指向性を有する汽笛にあっては、それが船舶に設置されている唯一のものである場合は、正船首方向において、音圧が最大となるような位置にあること。
2 2以上の汽笛がそれぞれ100メートルを超える間隔を置いて設置されている場合は、これらの汽笛は、同時に吹鳴を発しないものでなければならない。
3 船舶は、当該船舶に設置されている唯一の汽笛又は前項の汽笛のうちのいずれか一のものの音圧が、自船上の障害物により著しく減少する区域が生ずるおそれがある場合は、できる限り複合汽笛装置を備えなければならない。
4 前項の複合汽笛装置の汽笛は、それぞれの間隔が100メートル以下のものでなければならず、また、同時に吹鳴を発し、かつ、これらの周波数の差が10ヘルツ以上であるものでなければならない。
5 第3項の複合汽笛装置は、これを一の汽笛とみなす。
(号鐘及びどらの技術基準)
第20条 法第33条第1項の規定により船舶が備えるべき号鐘は、次の各号に定める基準に適合するものでなければならない。
 1メートル離れた位置における音圧が110デシベル以上であること。
 耐食性を有する材料を用いて作られていること。
 澄んだ音色を発するものであること。
 号鐘の呼び径が0・3メートル以上であること。
 号鐘の打子の重量が号鐘の重量の3パーセント以上であること。
 動力式の号鐘の打子については、できる限り一定の強さで号鐘を打つことができるものであり、かつ、手動による操作が可能であるものであること。
2 法第33条第1項の規定により船舶が備えるべきどらは、前項第1号から第3号までに定める基準に適合するものでなければならない。
(法第34条第8項の灯火の位置)
第21条 法第34条第8項に規定する灯火の位置は、次の各号に定める要件に適合するものでなければならない。
 船舶の中心線上にあること。
 前部マスト灯及び後部マスト灯を掲げる船舶にあっては、できる限り前部マスト灯よりも2メートル以上上方であり、かつ、後部マスト灯よりも2メートル以上上方又は下方であること。
 前部マスト灯のみを表示する船舶にあっては、当該マスト灯よりも2メートル以上上方又は下方であり、かつ、最も見えやすい位置にあること。

第4章 補則

(特殊高速船)
第21条の2 法第23条第3項の国土交通省令で定める動力船は、離水若しくは着水に係る滑走又は水面に接近して飛行している状態(法第3条第5項、第31条及び第41条第2項において適用する場合を除く。)の表面効果翼船(前進する船体の下方を通過する空気の圧力の反作用により水面から浮揚した状態で移動することができる動力船をいう。)とする。
(遭難信号)
第22条 法第37条第1項の国土交通省令で定める信号は、次の各号に定める信号とする。
 約1分の間隔で行う1回の発砲その他の爆発による信号
 霧中信号器による連続音響による信号
 短時間の間隔で発射され、赤色の星火を発するロケット又はりゆう弾による信号
 あらゆる信号方法によるモールス符号の「- - - - - - - - -」(SOS)の信号
 無線電話による「メーデー」という語の信号
 縦に上から国際海事機関が採択した国際信号書(以下「国際信号書」という。)に定めるN旗及びC旗を掲げることによって示される遭難信号
 方形旗であって、その上方又は下方に球又はこれに類似するもの1個の付いたものによる信号
 船舶上の火炎(タールおけ、油たる等の燃焼によるもの)による信号
 落下さんの付いた赤色の炎火ロケット又は赤色の手持ち炎火による信号
 オレンジ色の煙を発することによる信号
十一 左右に伸ばした腕を繰り返しゆつくり上下させることによる信号
十二 デジタル選択呼出装置による2、187・5キロヘルツ、4、207・5キロヘルツ、6、312キロヘルツ、8、414・5キロヘルツ、12、577キロヘルツ若しくは16、804・5キロヘルツ又は156・525メガヘルツの周波数の電波による遭難警報
十三 インマルサツト船舶地球局(国際移動通信衛星機構が監督する法人が開設する人工衛星局の中継により海岸地球局と通信を行うために開設する船舶地球局をいう。)その他の衛星通信の船舶地球局の無線設備による遭難警報
十四 非常用の位置指示無線標識による信号
十五 前各号に掲げるもののほか、海上保安庁長官が告示で定める信号
2 船舶は、前項各号の信号を行うに当たっては、次の各号に定める事項を考慮するものとする。
 国際信号書に定める遭難に関連する事項
 国際海事機関が採択した国際航空海上捜索救助手引書第3巻に定める事項
 黒色の方形及び円又は他の適当な図若しくは文字を施したオレンジ色の帆布を空からの識別のために使用すること。
 染料による標識を使用すること。
(特例)
第23条 海上自衛隊の使用する船舶のうち自衛艦であって次の表の第1欄に掲げるものについては、同表の第2欄に掲げる法又はこの省令の規定中同表の第3欄に掲げる字句は、同表の第4欄に掲げる字句に読み替えて、これらの規定を適用する。
第1欄第2欄第3欄第4欄
潜水艦法第23条第1項第1号長さ50メートル未満の動力船潜水艦
第9条第1項第1号6メートル(船舶の最大の幅が6メートルを超える動力船にあっては、その幅)以上であること。ただし、その高さは、12メートルを超えることを要しない。4メートル以上であること。
第13条第1項4・5メートル1メートル
第13条第2項6メートル2メートル
潜水艦以外の自衛艦法第21条第1項船舶の中心線上船舶の中心線上(甲板室が船舶の中心線の片側に設けられている長さ12メートル以上の護衛艦及び輸送艦(第23条第1項第1号及び第27条第2項第2号において「特定護衛艦等」という。)にあっては、できる限り船舶の中心線の近く)
法第23条第1項第1号マスト灯よりも後方の高い位置マスト灯よりも後方の高い位置(特定護衛艦等にあっては、当該マスト灯が装置されている位置から船舶の中心線に平行に引いた直線上の、かつ、当該マスト灯よりも後方の高い位置。次条第1項第1号及び第2項第1号において同じ。)
法第24条第1項第1号長さ50メートル未満の動力船潜水艦以外の自衛艦
法第27条第2項第2号2個2個(特定護衛艦等にあっては、船舶の中心線に平行に引いた直線上に2個。第4項第2号において同じ。)
第4項第2号同号
第9条第1項第1号(船舶の最大の幅が6メートルを超える動力船にあっては、その幅)以上であること。ただし、その高さは、12メートルを超えることを要しない。(護衛艦、ミサイル艇及び最大速力が25ノツトを超える特務艇にあっては、4メートル)以上であること。
第9条第4項他のすべての灯火(前部マスト灯及び後部マスト灯以外のマスト灯、第14条第3項各号に規定する位置に掲げる全周灯並びに法第34条第8項に規定する灯火を除く。)よりも上方でなければならず、かつ、これらの灯火及び妨害となる上部構造物妨害となる上部構造物
第10条第1項当該動力船の長さの2分の1これらの灯火の船体上の高さの差
第10条第2項4分の12分の1
第10条第3項長さ20メートル未満の動力船長さ50メートル未満の潜水艦以外の自衛艦
第11条第1号ニ前部マスト灯よりも前方になくできる限り前部マスト灯の後方にあり
第12条第1項の表長さ20メートル以上の船舶の項2メートル2メートル(ミサイル艇及び最大速力が25ノツトを超える特務艇が2個の灯火を垂直線上に掲げる場合並びに掃海艇が3個の灯火を垂直線上に掲げる場合にあっては、1メートル)
第13条第1項4・5メートル1メートル
第13条第2項6メートル2・5メートル
2 海上保安庁の使用する船舶であって、次の表の第1欄に掲げるものについては、同表の第2欄に掲げる法又はこの省令の規定中同表の第3欄に掲げる字句は、同表の第4欄に掲げる字句に読み替えてこれらの規定を適用する。
第1欄第2欄第3欄第4欄
回転翼航空機を搭載する巡視船法第24条第1項第1号長さ50メートル未満の動力船回転翼航空機を搭載する巡視船
第9条第1項第1号12メートル7メートル
第9条第4項他のすべての灯火(前部マスト灯及び後部マスト灯以外のマスト灯、第14条第3項各号に規定する位置に掲げる全周灯並びに法第34条第8項に規定する灯火を除く。)よりも上方でなければならず、かつ、これらの灯火及び妨害となる上部構造物妨害となる上部構造物
第10条第1項当該動力船の長さの2分の1これらの灯火の船体上の高さの差
第10条第2項4分の15分の2
第11条第1号ニ前部マスト灯よりも前方になくできる限り前部マスト灯の後方にあり
回転翼航空機を搭載する巡視船以外の巡視船第10条第1項当該動力船の長さの2分の1これらの灯火の船体上の高さの差
第10条第2項4分の15分の2
第10条第3項長さ20メートル未満の動力船長さ50メートル未満の回転翼航空機を搭載する巡視船以外の巡視船
第11条第1号ニ前部マスト灯よりも前方になくできる限り前部マスト灯の後方にあり
3 前2項に規定する船舶以外の船舶であって、法第41条第3項に規定する特別事項に該当する事項のうち灯火若しくは形象物の数、位置、視認距離若しくは視認圏又は音響信号装置の配置若しくは特性について定めた法又はこの省令の規定を適用することがその特殊な構造又は目的のため困難であると国土交通大臣が認定したものに対するこれらの規定の適用については、これらの規定にかかわらず、国土交通大臣の指示するところによるものとする。

附則

(施行期日)
1 この省令は、法の施行の日(昭和52年7月15日)から施行する。
(経過措置)
2 次の表の上欄に掲げる事項については、この省令の施行の日前に建造され、又は建造に着手された船舶であって同表の中欄に掲げるものは、同表の下欄に掲げるこの省令の規定にかかわらず、なお従前の例によることができる。
前部マスト灯の位置長さ12メートル以上12・19メートル未満の動力船第9条第1項第2号本文
前部マスト灯をげん縁上2・5メートル未満の高さに掲げる場合におけるげん灯の位置長さ12メートル未満の動力船第11条第1号ハ
両色灯の位置長さ19・80メートル未満の動力船第11条第2号
連掲する灯火の間の距離長さ20メートル以上の船舶第12条第1項の表長さ20メートル以上の船舶の項距離の欄第1号
トロール以外の漁法により漁ろうに従事している長さ12・19メートル未満の船舶第12条第1項の表長さ20メートル未満の船舶の項距離の欄第1号
漁具を出している方向を示す灯火の白色の全周灯からの水平距離トロール以外の漁法により漁ろうに従事している船舶第15条第1項第1号
3 この省令の施行の日前に建造され、又は建造に着手された船舶は、第2条及び第4条の規定にかかわらず、この省令の施行の日から起算して4年を経過する日までは、同条の基準に適合する灯火を掲げることを要しない。
4 この省令の施行の日前に建造され、又は建造に着手された動力船は、第10条第1項及び第2項の規定にかかわらず、これらの規定に適合する位置にマスト灯を掲げることを要しない。ただし、長さ150メートル以上の動力船については、この省令の施行の日から起算して9年を経過する日までの間に限る。
5 この省令の施行の日前に建造され、又は建造に着手された船舶は、第11条第1号(イ及びニに係る部分に限る。)の規定にかかわらず、この省令の施行の日から起算して9年を経過する日までは、これらの規定に適合する位置にげん灯を掲げることを要しない。
6 この省令の施行の日前に建造され、又は建造に着手された船舶は、第14条第1項の規定にかかわらず、この規定に適合する位置に全周灯を掲げることを要しない。
7 この省令の施行の日前に建造され、又は建造に着手された船舶は、第18条から第20条までの規定にかかわらず、この省令の施行の日から起算して9年を経過する日までは、これらの規定の基準に適合する音響信号設備を備えることを要しない。
附則 (昭和58年5月28日運輸省令第25号)
この省令は、昭和58年6月1日から施行する。
附則 (平成元年11月9日運輸省令第32号)
この省令は、平成元年11月19日から施行する。
附則 (平成7年10月26日運輸省令第59号)
この省令は、平成7年11月4日から施行する。
附則 (平成9年9月18日運輸省令第63号)
この省令は、平成9年9月25日から施行する。
附則 (平成12年2月23日運輸省令第6号)
この省令は、平成12年3月1日から施行する。
附則 (平成12年11月29日運輸省令第39号) 抄
(施行期日)
第1条 この省令は、平成13年1月6日から施行する。
附則 (平成15年9月29日国土交通省令第96号) 抄
(施行期日)
第1条 この省令は、海上衝突予防法の一部を改正する法律(平成15年法律第63号)の施行の日(平成15年11月29日)から施行する。
附則 (平成20年7月15日国土交通省令第62号)
この省令は、平成20年7月20日から施行する。
附則 (平成21年11月30日国土交通省令第67号)
この省令は、平成21年12月1日から施行する。

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