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かいじょうこうつうあんぜんほう

海上交通安全法

昭和47年法律第115号

第1章 総則

(目的及び適用海域)
第1条 この法律は、船舶交通がふくそうする海域における船舶交通について、特別の交通方法を定めるとともに、その危険を防止するための規制を行なうことにより、船舶交通の安全を図ることを目的とする。
2 この法律は、東京湾、伊勢湾(伊勢湾の湾口に接する海域及び三河湾のうち伊勢湾に接する海域を含む。)及び瀬戸内海のうち次の各号に掲げる海域以外の海域に適用するものとし、これらの海域と他の海域(次の各号に掲げる海域を除く。)との境界は、政令で定める。
 港則法(昭和23年法律第174号)に基づく港の区域
 港則法に基づく港以外の港である港湾に係る港湾法(昭和25年法律第218号)第2条第3項に規定する港湾区域
 漁港漁場整備法(昭和25年法律第137号)第6条第1項から第4項までの規定により市町村長、都道府県知事又は農林水産大臣が指定した漁港の区域内の海域
 陸岸に沿う海域のうち、漁船以外の船舶が通常航行していない海域として政令で定める海域
(定義)
第2条 この法律において「航路」とは、別表に掲げる海域における船舶の通路として政令で定める海域をいい、その名称は同表に掲げるとおりとする。
2 この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。
 船舶 水上輸送の用に供する船舟類をいう。
 巨大船 長さ200メートル以上の船舶をいう。
 漁ろう船等 次に掲げる船舶をいう。
 漁ろうに従事している船舶
 工事又は作業を行っているため接近してくる他の船舶の進路を避けることが容易でない国土交通省令で定める船舶で国土交通省令で定めるところにより灯火又は標識を表示しているもの
3 この法律において「漁ろうに従事している船舶」、「長さ」及び「汽笛」の意義は、それぞれ海上衝突予防法(昭和52年法律第62号)第3条第4項及び第10項並びに第32条第1項に規定する当該用語の意義による。
4 この法律において「指定海域」とは、地形及び船舶交通の状況からみて、非常災害が発生した場合に船舶交通が著しくふくそうすることが予想される海域のうち、2以上の港則法に基づく港に隣接するものであって、レーダーその他の設備により当該海域における船舶交通を一体的に把握することができる状況にあるものとして政令で定めるものをいう。

第2章 交通方法

第1節 航路における一般的航法

(避航等)
第3条 航路外から航路に入り、航路から航路外に出、若しくは航路を横断しようとし、又は航路をこれに沿わないで航行している船舶(漁ろう船等を除く。)は、航路をこれに沿って航行している他の船舶と衝突するおそれがあるときは、当該他の船舶の進路を避けなければならない。この場合において、海上衝突予防法第9条第2項、第12条第1項、第13条第1項、第14条第1項、第15条第1項前段及び第18条第1項(第4号に係る部分に限る。)の規定は、当該他の船舶について適用しない。
2 航路外から航路に入り、航路から航路外に出、若しくは航路を横断しようとし、若しくは航路をこれに沿わないで航行している漁ろう船等又は航路で停留している船舶は、航路をこれに沿って航行している巨大船と衝突するおそれがあるときは、当該巨大船の進路を避けなければならない。この場合において、海上衝突予防法第9条第2項及び第3項、第13条第1項、第14条第1項、第15条第1項前段並びに第18条第1項(第3号及び第4号に係る部分に限る。)の規定は、当該巨大船について適用しない。
3 前2項の規定の適用については、次に掲げる船舶は、航路をこれに沿って航行している船舶でないものとみなす。
 第11条、第13条、第15条、第16条、第18条(第4項を除く。)又は第20条第1項の規定による交通方法に従わないで航路をこれに沿って航行している船舶
 第20条第3項又は第26条第2項若しくは第3項の規定により、前号に規定する規定による交通方法と異なる交通方法が指示され、又は定められた場合において、当該交通方法に従わないで航路をこれに沿って航行している船舶
(航路航行義務)
第4条 長さが国土交通省令で定める長さ以上である船舶は、航路の附近にある国土交通省令で定める2の地点の間を航行しようとするときは、国土交通省令で定めるところにより、当該航路又はその区間をこれに沿って航行しなければならない。ただし、海難を避けるため又は人命若しくは他の船舶を救助するためやむを得ない事由があるときは、この限りでない。
(速力の制限)
第5条 国土交通省令で定める航路の区間においては、船舶は、当該航路を横断する場合を除き、当該区間ごとに国土交通省令で定める速力(対水速力をいう。以下同じ。)を超える速力で航行してはならない。ただし、海難を避けるため又は人命若しくは他の船舶を救助するためやむを得ない事由があるときは、この限りでない。
(追越しの場合の信号)
第6条 追越し船(海上衝突予防法第13条第2項又は第3項の規定による追越し船をいう。)で汽笛を備えているものは、航路において他の船舶を追い越そうとするときは、国土交通省令で定めるところにより信号を行わなければならない。ただし、同法第9条第4項前段の規定による汽笛信号を行うときは、この限りでない。
(追越しの禁止)
第6条の2 国土交通省令で定める航路の区間をこれに沿って航行している船舶は、当該区間をこれに沿って航行している他の船舶(漁ろう船等その他著しく遅い速力で航行している船舶として国土交通省令で定める船舶を除く。)を追い越してはならない。ただし、海難を避けるため又は人命若しくは他の船舶を救助するためやむを得ない事由があるときは、この限りでない。
(進路を知らせるための措置)
第7条 船舶(汽笛を備えていない船舶その他国土交通省令で定める船舶を除く。)は、航路外から航路に入り、航路から航路外に出、又は航路を横断しようとするときは、進路を他の船舶に知らせるため、国土交通省令で定めるところにより、信号による表示その他国土交通省令で定める措置を講じなければならない。
(航路の横断の方法)
第8条 航路を横断する船舶は、当該航路に対しできる限り直角に近い角度で、すみやかに横断しなければならない。
2 前項の規定は、航路をこれに沿って航行している船舶が当該航路と交差する航路を横断することとなる場合については、適用しない。
(航路への出入又は航路の横断の制限)
第9条 国土交通省令で定める航路の区間においては、船舶は、航路外から航路に入り、航路から航路外に出、又は航路を横断する航行のうち当該区間ごとに国土交通省令で定めるものをしてはならない。ただし、海難を避けるため又は人命若しくは他の船舶を救助するためやむを得ない事由があるときは、この限りでない。
(びょう泊の禁止)
第10条 船舶は、航路においては、びょう泊(びょう泊をしている船舶にする係留を含む。以下同じ。)をしてはならない。ただし、海難を避けるため又は人命若しくは他の船舶を救助するためやむを得ない事由があるときは、この限りでない。
(航路外での待機の指示)
第10条の2 海上保安庁長官は、地形、潮流その他の自然的条件及び船舶交通の状況を勘案して、航路を航行する船舶の航行に危険を生ずるおそれのあるものとして航路ごとに国土交通省令で定める場合において、航路を航行し、又は航行しようとする船舶の危険を防止するため必要があると認めるときは、当該船舶に対し、国土交通省令で定めるところにより、当該危険を防止するため必要な間航路外で待機すべき旨を指示することができる。

第2節 航路ごとの航法

(浦賀水道航路及び中ノ瀬航路)
第11条 船舶は、浦賀水道航路をこれに沿って航行するときは、同航路の中央から右の部分を航行しなければならない。
2 船舶は、中ノ瀬航路をこれに沿って航行するときは、北の方向に航行しなければならない。
第12条 航行し、又は停留している船舶(巨大船を除く。)は、浦賀水道航路をこれに沿って航行し、同航路から中ノ瀬航路に入ろうとしている巨大船と衝突するおそれがあるときは、当該巨大船の進路を避けなければならない。この場合において、第3条第1項並びに海上衝突予防法第9条第2項及び第3項、第13条第1項、第14条第1項、第15条第1項前段並びに第18条第1項(第3号及び第4号に係る部分に限る。)の規定は、当該巨大船について適用しない。
2 第3条第3項の規定は、前項の規定を適用する場合における浦賀水道航路をこれに沿って航行する巨大船について準用する。
(伊良湖水道航路)
第13条 船舶は、伊良湖水道航路をこれに沿って航行するときは、できる限り、同航路の中央から右の部分を航行しなければならない。
第14条 伊良湖水道航路をこれに沿って航行している船舶(巨大船を除く。)は、同航路をこれに沿って航行している巨大船と行き会う場合において衝突するおそれがあるときは、当該巨大船の進路を避けなければならない。この場合において、海上衝突予防法第9条第2項及び第3項、第14条第1項並びに第18条第1項(第3号及び第4号に係る部分に限る。)の規定は、当該巨大船について適用しない。
2 第3条第3項の規定は、前項の規定を適用する場合における伊良湖水道航路をこれに沿って航行する巨大船について準用する。
(明石海峡航路)
第15条 船舶は、明石海峡航路をこれに沿って航行するときは、同航路の中央から右の部分を航行しなければならない。
(備讃瀬戸東航路、宇高東航路及び宇高西航路)
第16条 船舶は、備讃瀬戸東航路をこれに沿って航行するときは、同航路の中央から右の部分を航行しなければならない。
2 船舶は、宇高東航路をこれに沿って航行するときは、北の方向に航行しなければならない。
3 船舶は、宇高西航路をこれに沿って航行するときは、南の方向に航行しなければならない。
第17条 宇高東航路又は宇高西航路をこれに沿って航行している船舶は、備讃瀬戸東航路をこれに沿って航行している巨大船と衝突するおそれがあるときは、当該巨大船の進路を避けなければならない。この場合において、海上衝突予防法第9条第2項及び第3項、第15条第1項前段並びに第18条第1項(第3号及び第4号に係る部分に限る。)の規定は、当該巨大船について適用しない。
2 航行し、又は停留している船舶(巨大船を除く。)は、備讃瀬戸東航路をこれに沿って航行し、同航路から北の方向に宇高東航路に入ろうとしており、又は宇高西航路をこれに沿って南の方向に航行し、同航路から備讃瀬戸東航路に入ろうとしている巨大船と衝突するおそれがあるときは、当該巨大船の進路を避けなければならない。この場合において、第3条第1項並びに海上衝突予防法第9条第2項及び第3項、第13条第1項、第14条第1項、第15条第1項前段並びに第18条第1項(第3号及び第4号に係る部分に限る。)の規定は、当該巨大船について適用しない。
3 第3条第3項の規定は、前2項の規定を適用する場合における備讃瀬戸東航路をこれに沿って航行する巨大船について準用する。
(備讃瀬戸北航路、備讃瀬戸南航路及び水島航路)
第18条 船舶は、備讃瀬戸北航路をこれに沿って航行するときは、西の方向に航行しなければならない。
2 船舶は、備讃瀬戸南航路をこれに沿って航行するときは、東の方向に航行しなければならない。
3 船舶は、水島航路をこれに沿って航行するときは、できる限り、同航路の中央から右の部分を航行しなければならない。
4 第14条の規定は、水島航路について準用する。
第19条 水島航路をこれに沿って航行している船舶(巨大船及び漁ろう船等を除く。)は、備讃瀬戸北航路をこれに沿って西の方向に航行している他の船舶と衝突するおそれがあるときは、当該他の船舶の進路を避けなければならない。この場合において、海上衝突予防法第9条第2項、第12条第1項、第15条第1項前段及び第18条第1項(第4号に係る部分に限る。)の規定は、当該他の船舶について適用しない。
2 水島航路をこれに沿って航行している漁ろう船等は、備讃瀬戸北航路をこれに沿って西の方向に航行している巨大船と衝突するおそれがあるときは、当該巨大船の進路を避けなければならない。この場合において、海上衝突予防法第9条第2項及び第3項、第15条第1項前段並びに第18条第1項(第3号及び第4号に係る部分に限る。)の規定は、当該巨大船について適用しない。
3 備讃瀬戸北航路をこれに沿って航行している船舶(巨大船を除く。)は、水島航路をこれに沿って航行している巨大船と衝突するおそれがあるときは、当該巨大船の進路を避けなければならない。この場合において、海上衝突予防法第9条第2項及び第3項、第15条第1項前段並びに第18条第1項(第3号及び第4号に係る部分に限る。)の規定は、当該巨大船について適用しない。
4 航行し、又は停留している船舶(巨大船を除く。)は、備讃瀬戸北航路をこれに沿って西の方向に若しくは備讃瀬戸南航路をこれに沿って東の方向に航行し、これらの航路から水島航路に入ろうとしており、又は水島航路をこれに沿って航行し、同航路から西の方向に備讃瀬戸北航路若しくは東の方向に備讃瀬戸南航路に入ろうとしている巨大船と衝突するおそれがあるときは、当該巨大船の進路を避けなければならない。この場合において、第3条第1項並びに海上衝突予防法第9条第2項及び第3項、第13条第1項、第14条第1項、第15条第1項前段並びに第18条第1項(第3号及び第4号に係る部分に限る。)の規定は、当該巨大船について適用しない。
5 第3条第3項の規定は、前2項の規定を適用する場合における水島航路をこれに沿って航行する巨大船について準用する。
(来島海峡航路)
第20条 船舶は、来島海峡航路をこれに沿って航行するときは、次に掲げる航法によらなければならない。この場合において、これらの航法によって航行している船舶については、海上衝突予防法第9条第1項の規定は、適用しない。
 順潮の場合は来島海峡中水道(以下「中水道」という。)を、逆潮の場合は来島海峡西水道(以下「西水道」という。)を航行すること。ただし、これらの水道を航行している間に転流があった場合は、引き続き当該水道を航行することができることとし、また、西水道を航行して小島と波止浜との間の水道へ出ようとする船舶又は同水道から来島海峡航路に入って西水道を航行しようとする船舶は、順潮の場合であっても、西水道を航行することができることとする。
 順潮の場合は、できる限り大島及び大下島側に近寄って航行すること。
 逆潮の場合は、できる限り四国側に近寄って航行すること。
 前2号の規定にかかわらず、西水道を航行して小島と波止浜との間の水道へ出ようとする場合又は同水道から来島海峡航路に入って西水道を航行しようとする場合は、その他の船舶の四国側を航行すること。
 逆潮の場合は、国土交通省令で定める速力以上の速力で航行すること。
2 前項第1号から第3号まで及び第5号の潮流の流向は、国土交通省令で定めるところにより海上保安庁長官が信号により示す流向による。
3 海上保安庁長官は、来島海峡航路において転流すると予想され、又は転流があった場合において、同航路を第1項の規定による航法により航行することが、船舶交通の状況により、船舶交通の危険を生ずるおそれがあると認めるときは、同航路をこれに沿って航行し、又は航行しようとする船舶に対し、同項の規定による航法と異なる航法を指示することができる。この場合において、当該指示された航法によって航行している船舶については、海上衝突予防法第9条第1項の規定は、適用しない。
4 来島海峡航路をこれに沿って航行しようとする船舶の船長(船長以外の者が船長に代わってその職務を行うべきときは、その者。以下同じ。)は、国土交通省令で定めるところにより、当該船舶の名称その他の国土交通省令で定める事項を海上保安庁長官に通報しなければならない。
第21条 汽笛を備えている船舶は、次に掲げる場合は、国土交通省令で定めるところにより信号を行わなければならない。ただし、前条第3項の規定により海上保安庁長官が指示した航法によって航行している場合は、この限りでない。
 中水道又は西水道を来島海峡航路に沿って航行する場合において、前条第2項の規定による信号により転流することが予告され、中水道又は西水道の通過中に転流すると予想されるとき。
 西水道を来島海峡航路に沿って航行して小島と波止浜との間の水道へ出ようとするとき、又は同水道から同航路に入って西水道を同航路に沿って航行しようとするとき。
2 海上衝突予防法第34条第6項の規定は、来島海峡航路及びその周辺の国土交通省令で定める海域において航行する船舶について適用しない。

第3節 特殊な船舶の航路における交通方法の特則

(巨大船等の航行に関する通報)
第22条 次に掲げる船舶が航路を航行しようとするときは、船長は、あらかじめ、当該船舶の名称、総トン数及び長さ、当該航路の航行予定時刻、当該船舶との連絡手段その他の国土交通省令で定める事項を海上保安庁長官に通報しなければならない。通報した事項を変更するときも、同様とする。
 巨大船
 巨大船以外の船舶であって、その長さが航路ごとに国土交通省令で定める長さ以上のもの
 危険物積載船(原油、液化石油ガスその他の国土交通省令で定める危険物を積載している船舶で総トン数が国土交通省令で定める総トン数以上のものをいう。以下同じ。)
 船舶、いかだその他の物件を引き、又は押して航行する船舶(当該引き船の船首から当該物件の後端まで又は当該押し船の船尾から当該物件の先端までの距離が航路ごとに国土交通省令で定める距離以上となる場合に限る。)
(巨大船等に対する指示)
第23条 海上保安庁長官は、前条各号に掲げる船舶(以下「巨大船等」という。)の航路における航行に伴い生ずるおそれのある船舶交通の危険を防止するため必要があると認めるときは、当該巨大船等の船長に対し、国土交通省令で定めるところにより、航行予定時刻の変更、進路を警戒する船舶の配備その他当該巨大船等の運航に関し必要な事項を指示することができる。
(緊急用務を行う船舶等に関する航法の特例)
第24条 消防船その他の政令で定める緊急用務を行うための船舶は、当該緊急用務を行うためやむを得ない必要がある場合において、政令で定めるところにより灯火又は標識を表示しているときは、第4条、第5条、第6条の2から第10条まで、第11条、第13条、第15条、第16条、第18条(第4項を除く。)、第20条第1項又は第21条第1項の規定による交通方法に従わないで航行し、又はびょう泊をすることができ、及び第20条第4項の規定による通報をしないで航行することができる。
2 漁ろうに従事している船舶は、第4条、第6条から第9条まで、第11条、第13条、第15条、第16条、第18条(第4項を除く。)、第20条第1項又は第21条第1項の規定による交通方法に従わないで航行することができ、及び第20条第4項又は第22条の規定による通報をしないで航行することができる。
3 第36条第1項の規定による許可(同条第8項の規定によりその許可を受けることを要しない場合には、港則法第31条第1項(同法第43条において準用する場合を含む。)の規定による許可)を受けて工事又は作業を行っている船舶は、当該工事又は作業を行うためやむを得ない必要がある場合において、第2条第2項第3号ロの国土交通省令で定めるところにより灯火又は標識を表示しているときは、第4条、第6条の2、第8条から第10条まで、第11条、第13条、第15条、第16条、第18条(第4項を除く。)、第20条第1項又は第21条第1項の規定による交通方法に従わないで航行し、又はびょう泊をすることができ、及び第20条第4項の規定による通報をしないで航行することができる。

第4節 航路以外の海域における航法

第25条 海上保安庁長官は、狭い水道(航路を除く。)をこれに沿って航行する船舶がその右側の水域を航行することが、地形、潮流その他の自然的条件又は船舶交通の状況により、危険を生ずるおそれがあり、又は実行に適しないと認められるときは、告示により、当該水道をこれに沿って航行する船舶の航行に適する経路(当該水道への出入の経路を含む。)を指定することができる。
2 海上保安庁長官は、地形、潮流その他の自然的条件、工作物の設置状況又は船舶交通の状況により、船舶の航行の安全を確保するために船舶交通の整理を行う必要がある海域(航路を除く。)について、告示により、当該海域を航行する船舶の航行に適する経路を指定することができる。
3 第1項の水道をこれに沿って航行する船舶又は前項に規定する海域を航行する船舶は、できる限り、それぞれ、第1項又は前項の経路によって航行しなければならない。

第5節 危険防止のための交通制限等

第26条 海上保安庁長官は、工事若しくは作業の実施により又は船舶の沈没等の船舶交通の障害の発生により船舶交通の危険が生じ、又は生ずるおそれがある海域について、告示により、期間を定めて、当該海域を航行することができる船舶又は時間を制限することができる。ただし、当該海域を航行することができる船舶又は時間を制限する緊急の必要がある場合において、告示により定めるいとまがないときは、他の適当な方法によることができる。
2 海上保安庁長官は、航路又はその周辺の海域について前項の処分をした場合において、当該航路における船舶交通の危険を防止するため特に必要があると認めるときは、告示(同項ただし書に規定する方法により同項の規定による処分をした場合においては、当該方法)により、期間及び航路の区間を定めて、第4条、第8条、第9条、第11条、第13条、第15条、第16条、第18条(第4項を除く。)、第20条第1項又は第21条第1項の規定による交通方法と異なる交通方法を定めることができる。
3 前項の場合において、海上保安庁長官は、同項の航路が、宇高東航路又は宇高西航路であるときは宇高西航路又は宇高東航路についても、備讃瀬戸北航路又は備讃瀬戸南航路であるときは備讃瀬戸南航路又は備讃瀬戸北航路についても同項の処分をすることができる。

第6節 灯火等

(巨大船及び危険物積載船の灯火等)
第27条 巨大船及び危険物積載船は、航行し、停留し、又はびょう泊をしているときは、国土交通省令で定めるところにより灯火又は標識を表示しなければならない。
2 巨大船及び危険物積載船以外の船舶は、前項の灯火若しくは標識又はこれと誤認される灯火若しくは標識を表示してはならない。
(帆船の灯火等)
第28条 航路又は政令で定める海域において航行し、又は停留している海上衝突予防法第25条第2項本文及び第5項本文に規定する船舶は、これらの規定又は同条第3項の規定による灯火を表示している場合を除き、同条第2項ただし書及び第5項ただし書の規定にかかわらず、これらの規定に規定する白色の携帯電灯又は点火した白灯を周囲から最も見えやすい場所に表示しなければならない。
2 航路又は前項の政令で定める海域において航行し、停留し、又はびょう泊をしている長さ12メートル未満の船舶については、海上衝突予防法第27条第1項ただし書及び第7項の規定は適用しない。
(物件えい航船の音響信号等)
第29条 海上衝突予防法第35条第4項の規定は、航路又は前条第1項の政令で定める海域において船舶以外の物件を引き又は押して、航行し、又は停留している船舶(当該引き船の船尾から当該物件の後端まで又は当該押し船の船首から当該物件の先端までの距離が国土交通省令で定める距離以上となる場合に限る。)で漁ろうに従事しているもの以外のものについても準用する。
2 船舶以外の物件を押して、航行し、又は停留している船舶は、その押す物件に国土交通省令で定める灯火を表示しなければ、これを押して、航行し、又は停留してはならない。ただし、やむを得ない事由により当該物件に本文の灯火を表示することができない場合において、当該物件の照明その他その存在を示すために必要な措置を講じているときは、この限りでない。

第7節 船舶の安全な航行を援助するための措置

(海上保安庁長官が提供する情報の聴取)
第30条 海上保安庁長官は、特定船舶(第4条本文に規定する船舶であって、航路及び当該航路の周辺の特に船舶交通の安全を確保する必要があるものとして国土交通省令で定める海域を航行するものをいう。以下この条及び次条において同じ。)に対し、国土交通省令で定めるところにより、船舶の沈没等の船舶交通の障害の発生に関する情報、他の船舶の進路を避けることが容易でない船舶の航行に関する情報その他の当該航路及び海域を安全に航行するために当該特定船舶において聴取することが必要と認められる情報として国土交通省令で定めるものを提供するものとする。
2 特定船舶は、航路及び前項に規定する海域を航行している間は、同項の規定により提供される情報を聴取しなければならない。ただし、聴取することが困難な場合として国土交通省令で定める場合は、この限りでない。
(航法の遵守及び危険の防止のための勧告)
第31条 海上保安庁長官は、特定船舶が航路及び前条第1項に規定する海域において適用される交通方法に従わないで航行するおそれがあると認める場合又は他の船舶若しくは障害物に著しく接近するおそれその他の特定船舶の航行に危険が生ずるおそれがあると認める場合において、当該交通方法を遵守させ、又は当該危険を防止するため必要があると認めるときは、必要な限度において、当該特定船舶に対し、国土交通省令で定めるところにより、進路の変更その他の必要な措置を講ずべきことを勧告することができる。
2 海上保安庁長官は、必要があると認めるときは、前項の規定による勧告を受けた特定船舶に対し、その勧告に基づき講じた措置について報告を求めることができる。

第8節 指定海域における措置

(指定海域への入域に関する通報)
第32条 第4条本文に規定する船舶が指定海域に入域しようとするときは、船長は、国土交通省令で定めるところにより、当該船舶の名称その他の国土交通省令で定める事項を海上保安庁長官に通報しなければならない。 
(非常災害発生周知措置等)
第33条 海上保安庁長官は、非常災害が発生し、これにより指定海域において船舶交通の危険が生ずるおそれがある場合において、当該危険を防止する必要があると認めるときは、直ちに、非常災害が発生した旨及びこれにより当該指定海域において当該危険が生ずるおそれがある旨を当該指定海域及びその周辺海域にある船舶に対し周知させる措置(以下「非常災害発生周知措置」という。)をとらなければならない。 
2 海上保安庁長官は、非常災害発生周知措置をとった後、当該指定海域において、当該非常災害の発生により船舶交通の危険が生ずるおそれがなくなったと認めるとき、又は当該非常災害の発生により生じた船舶交通の危険がおおむねなくなったと認めるときは、速やかに、その旨を当該指定海域及びその周辺海域にある船舶に対し周知させる措置(次条及び第35条において「非常災害解除周知措置」という。)をとらなければならない。 
(非常災害発生周知措置がとられた際に海上保安庁長官が提供する情報の聴取)
第34条 海上保安庁長官は、非常災害発生周知措置をとったときは、非常災害解除周知措置をとるまでの間、当該非常災害発生周知措置に係る指定海域にある第4条本文に規定する船舶(以下この条において「指定海域内船舶」という。)に対し、国土交通省令で定めるところにより、非常災害の発生の状況に関する情報、船舶交通の制限の実施に関する情報その他の当該指定海域内船舶が航行の安全を確保するために聴取することが必要と認められる情報として国土交通省令で定めるものを提供するものとする。
2 指定海域内船舶は、非常災害発生周知措置がとられたときは、非常災害解除周知措置がとられるまでの間、前項の規定により提供される情報を聴取しなければならない。ただし、聴取することが困難な場合として国土交通省令で定める場合は、この限りでない。
(非常災害発生周知措置がとられた際の航行制限等)
第35条 海上保安庁長官は、非常災害発生周知措置をとったときは、非常災害解除周知措置をとるまでの間、船舶交通の危険を防止するため必要な限度において、次に掲げる措置をとることができる。 
 当該非常災害発生周知措置に係る指定海域に進行してくる船舶の航行を制限し、又は禁止すること。
 当該指定海域の境界付近にある船舶に対し、停泊する場所若しくは方法を指定し、移動を制限し、又は当該境界付近から退去することを命ずること。
 当該指定海域にある船舶に対し、停泊する場所若しくは方法を指定し、移動を制限し、当該指定海域内における移動を命じ、又は当該指定海域から退去することを命ずること。

第3章 危険の防止

(航路及びその周辺の海域における工事等)
第36条 次の各号のいずれかに該当する者は、当該各号に掲げる行為について海上保安庁長官の許可を受けなければならない。ただし、通常の管理行為、軽易な行為その他の行為で国土交通省令で定めるものについては、この限りでない。
 航路又はその周辺の政令で定める海域において工事又は作業をしようとする者
 前号に掲げる海域(港湾区域と重複している海域を除く。)において工作物の設置(現に存する工作物の規模、形状又は位置の変更を含む。以下同じ。)をしようとする者
2 海上保安庁長官は、前項の許可の申請があった場合において、当該申請に係る行為が次の各号のいずれかに該当するときは、許可をしなければならない。
 当該申請に係る行為が船舶交通の妨害となるおそれがないと認められること。
 当該申請に係る行為が許可に付された条件に従って行われることにより船舶交通の妨害となるおそれがなくなると認められること。
 当該申請に係る行為が災害の復旧その他公益上必要やむを得ず、かつ、一時的に行われるものであると認められること。
3 海上保安庁長官は、第1項の規定による許可をする場合において、必要があると認めるときは、当該許可の期間を定め(同項第2号に掲げる行為については、仮設又は臨時の工作物に係る場合に限る。)、及び当該許可に係る行為が前項第1号に該当する場合を除き当該許可に船舶交通の妨害を予防するため必要な条件を付することができる。
4 海上保安庁長官は、船舶交通の妨害を予防し、又は排除するため特別の必要が生じたときは、前項の規定により付した条件を変更し、又は新たに条件を付することができる。
5 海上保安庁長官は、第1項の規定による許可を受けた者が前2項の規定による条件に違反したとき、又は船舶交通の妨害を予防し、若しくは排除するため特別の必要が生じたときは、その許可を取り消し、又はその許可の効力を停止することができる。
6 第1項の規定による許可を受けた者は、当該許可の期間が満了したとき、又は前項の規定により当該許可が取り消されたときは、速やかに当該工作物の除去その他原状に回復する措置をとらなければならない。
7 国の機関又は地方公共団体(港湾法の規定による港務局を含む。以下同じ。)が第1項各号に掲げる行為(同項ただし書の行為を除く。)をしようとする場合においては、当該国の機関又は地方公共団体と海上保安庁長官との協議が成立することをもって同項の規定による許可があったものとみなす。
8 港則法に基づく港の境界付近においてする第1項第1号に掲げる行為については、同法第31条第1項(同法第43条において準用する場合を含む。)の規定による許可を受けたときは第1項の規定による許可を受けることを要せず、同項の規定による許可を受けたときは同法第31条第1項(同法第43条において準用する場合を含む。)の規定による許可を受けることを要しない。
(航路及びその周辺の海域以外の海域における工事等)
第37条 次の各号のいずれかに該当する者は、あらかじめ、当該各号に掲げる行為をする旨を海上保安庁長官に届け出なければならない。ただし、通常の管理行為、軽易な行為その他の行為で国土交通省令で定めるものについては、この限りでない。
 前条第1項第1号に掲げる海域以外の海域において工事又は作業をしようとする者
 前号に掲げる海域(港湾区域と重複している海域を除く。)において工作物の設置をしようとする者
2 海上保安庁長官は、前項の届出に係る行為が次の各号のいずれかに該当するときは、当該届出のあった日から起算して30日以内に限り、当該届出をした者に対し、船舶交通の危険を防止するため必要な限度において、当該行為を禁止し、若しくは制限し、又は必要な措置をとるべきことを命ずることができる。
 当該届出に係る行為が船舶交通に危険を及ぼすおそれがあると認められること。
 当該届出に係る行為が係留施設を設置する行為である場合においては、当該係留施設に係る船舶交通が他の船舶交通に危険を及ぼすおそれがあると認められること。
3 海上保安庁長官は、第1項の届出があった場合において、実地に特別な調査をする必要があるとき、その他前項の期間内に同項の処分をすることができない合理的な理由があるときは、その理由が存続する間、同項の期間を延長することができる。この場合においては、同項の期間内に、第1項の届出をした者に対し、その旨及び期間を延長する理由を通知しなければならない。
4 国の機関又は地方公共団体は、第1項各号に掲げる行為(同項ただし書の行為を除く。)をしようとするときは、同項の規定による届出の例により、海上保安庁長官にその旨を通知しなければならない。
5 海上保安庁長官は、前項の規定による通知があった場合において、当該通知に係る行為が第2項各号のいずれかに該当するときは、当該国の機関又は地方公共団体に対し、船舶交通の危険を防止するため必要な措置をとることを要請することができる。この場合において、当該国の機関又は地方公共団体は、そのとるべき措置について海上保安庁長官と協議しなければならない。
6 港則法に基づく港の境界付近においてする第1項第1号に掲げる行為については、同法第31条第1項(同法第43条において準用する場合を含む。)の規定による許可を受けたときは、第1項の規定による届出をすることを要しない。
(違反行為者に対する措置命令)
第38条 海上保安庁長官は、次の各号のいずれかに該当する者に対し、当該違反行為に係る工事又は作業の中止、当該違反行為に係る工作物の除去、移転又は改修その他当該違反行為に係る工事若しくは作業又は工作物の設置に関し船舶交通の妨害を予防し、又は排除するため必要な措置(第4号に掲げる者に対しては、船舶交通の危険を防止するため必要な措置)をとるべきことを命ずることができる。
 第36条第1項の規定に違反して同項各号に掲げる行為をした者
 第36条第3項の規定により海上保安庁長官が付し、又は同条第4項の規定により海上保安庁長官が変更し、若しくは付した条件に違反した者
 第36条第6項の規定に違反して当該工作物の除去その他原状に回復する措置をとらなかった者
 前条第1項の規定に違反して同項各号に掲げる行為をした者
(海難が発生した場合の措置)
第39条 海難により船舶交通の危険が生じ、又は生ずるおそれがあるときは、当該海難に係る船舶の船長は、できる限り速やかに、国土交通省令で定めるところにより、標識の設置その他の船舶交通の危険を防止するため必要な応急の措置をとり、かつ、当該海難の概要及びとった措置について海上保安庁長官に通報しなければならない。ただし、港則法第25条の規定の適用がある場合は、この限りでない。
2 前項に規定する船舶の船長は、同項に規定する場合において、海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律(昭和45年法律第136号)第38条第1項、第2項若しくは第5項、第42条の2第1項、第42条の3第1項又は第42条の4の2第1項の規定による通報をしたときは、当該通報をした事項については前項の規定による通報をすることを要しない。
3 海上保安庁長官は、船長が第1項の規定による措置をとらなかったとき又は同項の規定により船長がとった措置のみによっては船舶交通の危険を防止することが困難であると認めるときは、船舶交通の危険の原因となっている船舶(船舶以外の物件が船舶交通の危険の原因となっている場合は、当該物件を積載し、引き、又は押していた船舶)の所有者(当該船舶が共有されているときは船舶管理人、当該船舶が貸し渡されているときは船舶借入人)に対し、当該船舶の除去その他船舶交通の危険を防止するため必要な措置(海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律第42条の7に規定する場合は、同条の規定により命ずることができる措置を除く。)をとるべきことを命ずることができる。

第4章 雑則

(航路等の海図への記載)
第40条 海上保安庁が刊行する海図のうち海上保安庁長官が指定するものには、第1条第2項の政令で定める境界、航路、指定海域、第5条、第6条の2及び第9条の航路の区間、浦賀水道航路、明石海峡航路及び備讃瀬戸東航路の中央、第25条第1項及び第2項の規定により指定した経路並びに第28条第1項及び第30条第1項の海域を記載するものとする。
(航路等を示す航路標識の設置)
第41条 海上保安庁長官は、国土交通省令で定めるところにより、航路、第5条、第6条の2及び第9条の航路の区間、浦賀水道航路、明石海峡航路及び備讃瀬戸東航路の中央並びに第25条第1項及び第2項の規定により指定した経路を示すための指標となる航路標識を設置するものとする。
(交通政策審議会への諮問)
第42条 国土交通大臣は、この法律の施行に関する重要事項については、交通政策審議会の意見を聴かなければならない。
(権限の委任)
第43条 この法律の規定により海上保安庁長官の権限に属する事項は、国土交通省令で定めるところにより、管区海上保安本部長に行わせることができる。
2 管区海上保安本部長は、国土交通省令で定めるところにより、前項の規定によりその権限に属させられた事項の一部を管区海上保安本部の事務所の長に行わせることができる。
(行政手続法の適用除外)
第44条 第10条の2、第20条第3項又は第35条の規定による処分については、行政手続法(平成5年法律第88号)第3章の規定は、適用しない。
(国土交通省令への委任)
第45条 この法律に規定するもののほか、この法律の実施のため必要な手続その他の事項は、国土交通省令で定める。
(経過措置)
第46条 この法律の規定に基づき政令又は国土交通省令を制定し、又は改廃する場合においては、それぞれ、政令又は国土交通省令で、その制定又は改廃に伴い合理的に必要と判断される範囲内において、所要の経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)を定めることができる。

第5章 罰則

第47条 次の各号のいずれかに該当する者は、3月以下の懲役又は30万円以下の罰金に処する。
 第10条の規定の違反となるような行為をした者
 第10条の2、第26条第1項又は第35条の規定による海上保安庁長官の処分の違反となるような行為をした者
 第23条の規定による海上保安庁長官の処分に違反した者
 第36条第1項の規定に違反した者
 第36条第3項の規定により海上保安庁長官が付し、又は同条第4項の規定により海上保安庁長官が変更し、若しくは付した条件に違反した者
 第37条第2項、第38条又は第39条第3項の規定による海上保安庁長官の処分に違反した者
 第39条第1項の規定に違反した者
第48条 第4条、第5条、第9条、第11条、第15条、第16条又は第18条第1項若しくは第2項の規定の違反となるような行為をした者は、50万円以下の罰金に処する。
第49条 次の各号のいずれかに該当する者は、30万円以下の罰金に処する。
 第7条又は第27条第1項の規定の違反となるような行為をした者
 第22条又は第32条の規定に違反した者
 第36条第6項又は第37条第1項の規定に違反した者
第50条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、第47条第4号から第6号まで又は前条第3号の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対して、各本条の罰金刑を科する。

附則

(施行期日)
第1条 この法律は、公布の日から起算して1年をこえない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、第36条及び附則第4条の規定は、公布の日から施行する。
附則 (昭和51年6月1日法律第47号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、公布の日から起算して6月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
附則 (昭和52年6月1日法律第62号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、条約が日本国について効力を生ずる日から施行する。
附則 (昭和53年7月5日法律第87号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、公布の日から施行する。
附則 (昭和58年4月5日法律第22号) 抄
(施行期日)
1 この法律は、昭和58年6月1日から施行する。
附則 (昭和58年5月26日法律第58号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律の規定は、次の各号に掲げる区分に応じ、それぞれ当該各号に定める日から施行する。
 略
 第1条(前号に規定する規定を除く。)の規定及び附則第3条から第6条までの規定 1973年の船舶による汚染の防止のための国際条約に関する1978年の議定書(以下「議定書」という。)により1973年の船舶による汚染の防止のための国際条約(以下「条約」という。)本文及び附属書Ⅰが日本国について効力を生ずる日
附則 (昭和58年12月2日法律第78号)
1 この法律(第1条を除く。)は、昭和59年7月1日から施行する。
2 この法律の施行の日の前日において法律の規定により置かれている機関等で、この法律の施行の日以後は国家行政組織法又はこの法律による改正後の関係法律の規定に基づく政令(以下「関係政令」という。)の規定により置かれることとなるものに関し必要となる経過措置その他この法律の施行に伴う関係政令の制定又は改廃に関し必要となる経過措置は、政令で定めることができる。
附則 (平成5年11月12日法律第89号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、行政手続法(平成5年法律第88号)の施行の日から施行する。
(諮問等がされた不利益処分に関する経過措置)
第2条 この法律の施行前に法令に基づき審議会その他の合議制の機関に対し行政手続法第13条に規定する聴聞又は弁明の機会の付与の手続その他の意見陳述のための手続に相当する手続を執るべきことの諮問その他の求めがされた場合においては、当該諮問その他の求めに係る不利益処分の手続に関しては、この法律による改正後の関係法律の規定にかかわらず、なお従前の例による。
(罰則に関する経過措置)
第13条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(聴聞に関する規定の整理に伴う経過措置)
第14条 この法律の施行前に法律の規定により行われた聴聞、聴問若しくは聴聞会(不利益処分に係るものを除く。)又はこれらのための手続は、この法律による改正後の関係法律の相当規定により行われたものとみなす。
(政令への委任)
第15条 附則第2条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関して必要な経過措置は、政令で定める。
附則 (平成7年5月12日法律第90号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、1990年の油による汚染に係る準備、対応及び協力に関する国際条約が日本国について効力を生ずる日から施行する。
附則 (平成11年12月22日法律第160号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律(第2条及び第3条を除く。)は、平成13年1月6日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
 第995条(核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律の一部を改正する法律附則の改正規定に係る部分に限る。)、第1305条、第1306条、第1324条第2項、第1326条第2項及び第1344条の規定 公布の日
附則 (平成12年5月19日法律第78号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、平成13年4月1日から施行する。
附則 (平成13年6月29日法律第92号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、平成14年4月1日から施行する。
附則 (平成16年4月21日法律第36号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、1973年の船舶による汚染の防止のための国際条約に関する1978年の議定書によって修正された同条約を改正する1997年の議定書(以下「第2議定書」という。)が日本国について効力を生ずる日(以下「施行日」という。)から施行する。
附則 (平成18年6月14日法律第68号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、平成19年4月1日(以下「施行日」という。)から施行する。
附則 (平成21年7月3日法律第69号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、公布の日から起算して1年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
 第2条中海上交通安全法第26条第1項及び第2項の改正規定 公布の日から起算して6月を超えない範囲内において政令で定める日
 次条の規定 この法律の施行の日前の政令で定める日
(経過措置)
第2条 この法律による改正後の港則法第36条の3第2項及び第3項並びに海上交通安全法第22条の規定による通報は、これらの規定の例により、この法律の施行前においても行うことができる。
(罰則に関する経過措置)
第3条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
附則 (平成28年5月18日法律第42号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、公布の日から起算して2年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
 附則第4条の規定 公布の日
(政令への委任)
第4条 前2条に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
別表
航路の名称 所在海域
浦賀水道航路 東京湾中ノ瀬の南方から久里浜湾沖に至る海域
中ノ瀬航路 東京湾中ノ瀬の東側の海域
伊良湖水道航路 伊良湖水道
明石海峡航路 明石海峡
備讃瀬戸東航路 瀬戸内海のうち小豆島地蔵埼沖から豊島と男木島との間を経て小与島と小瀬居島との間に至る海域
宇高東航路 瀬戸内海のうち荒神島の南方から中瀬の西方に至る海域
宇高西航路 瀬戸内海のうち大槌島の東方から神在鼻沖に至る海域
備讃瀬戸北航路 瀬戸内海のうち小与島と小瀬居島との間から佐柳島と2面島との間に至る海域で牛島及び高見島の北側の海域
備讃瀬戸南航路 瀬戸内海のうち小与島と小瀬居島との間から2面島と粟島との間に至る海域で牛島及び高見島の南側の海域
水島航路 瀬戸内海のうち水島港から葛島の西方、濃地諸島の東方及び与島と本島との間を経て沙弥島の北方に至る海域
来島海峡航路 瀬戸内海のうち大島と今治港との間から来島海峡を経て大下島の南方に至る海域

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