とくていこうじょうにおけるこうがいぼうしそしきのせいびにかんするほうりつ
特定工場における公害防止組織の整備に関する法律
昭和46年法律第107号
(目的)
第1条 この法律は、公害防止統括者等の制度を設けることにより、特定工場における公害防止組織の整備を図り、もって公害の防止に資することを目的とする。
(定義)
第2条 この法律において「特定工場」とは、製造業その他の政令で定める業種に属する事業の用に供する工場のうち、次に掲げるものをいう。
一 ばい煙(大気汚染防止法(昭和43年法律第97号)第2条第1項に規定するばい煙をいう。以下同じ。)を発生し、及び排出する施設のうちその施設から排出されるばい煙が大気の汚染の原因となるもので政令で定めるもの(以下「ばい煙発生施設」という。)が設置されている工場のうち、政令で定めるもの
二 汚水又は廃液(水質汚濁防止法(昭和45年法律第138号)第2条第2項各号の要件のいずれかを備える汚水又は廃液をいう。第3条第1項第2号イ及びロにおいて同じ。)を排出する施設で政令で定めるもの(以下「汚水等排出施設」という。)が設置されている工場のうち、政令で定めるもの
三 著しい騒音を発生する施設で政令で定めるもの(以下「騒音発生施設」という。)が設置されている工場のうち、騒音規制法(昭和43年法律第98号)第3条第1項の規定により指定された地域内にあるもの
四 特定粉じん(大気汚染防止法第2条第8項に規定する特定粉じんをいう。以下同じ。)を発生し、及び排出し、又は飛散させる施設のうちその施設から排出され、又は飛散する特定粉じんが大気の汚染の原因となるもので政令で定めるもの(以下「特定粉じん発生施設」という。)が設置されている工場(第1号に掲げるものを除く。)
五 一般粉じん(大気汚染防止法第2条第8項に規定する一般粉じんをいう。以下同じ。)を発生し、及び排出し、又は飛散させる施設のうちその施設から排出され、又は飛散する一般粉じんが大気の汚染の原因となるもので政令で定めるもの(以下「一般粉じん発生施設」という。)が設置されている工場(第1号及び前号に掲げるものを除く。)
六 著しい振動を発生する施設で政令で定めるもの(以下「振動発生施設」という。)が設置されている工場のうち、振動規制法(昭和51年法律第64号)第3条第1項の規定により指定された地域内にあるもの
七 ダイオキシン類(ダイオキシン類対策特別措置法(平成11年法律第105号)第2条第1項に規定するダイオキシン類をいう。以下同じ。)を発生し及び大気中に排出し、又はこれを含む汚水若しくは廃液を排出する施設で政令で定めるもの(以下「ダイオキシン類発生施設」という。)が設置されている工場のうち、政令で定めるもの
(公害防止統括者の選任)
第3条 特定工場を設置している者(以下「特定事業者」という。)は、主務省令で定めるところにより、当該特定工場に係る公害防止に関する次に掲げる業務を統括管理する者(以下「公害防止統括者」という。)を選任しなければならない。ただし、特定事業者が政令で定める要件に該当する小規模の事業者であるときは、この限りでない。
一 前条第1号の特定工場にあっては、次に掲げる業務
イ ばい煙発生施設の使用の方法の監視並びにばい煙発生施設において発生するばい煙を処理するための施設及びこれに附属する施設の維持及び使用に関すること。
ロ ばい煙発生施設において発生し、大気中に排出されるばい煙の量の測定及び記録に関すること。
ハ その他大気の汚染の防止に必要な業務で主務省令で定めるもの
二 前条第2号の特定工場にあっては、次に掲げる業務
イ 汚水等排出施設の使用の方法の監視並びに汚水等排出施設から排出される汚水又は廃液を処理するための施設及びこれに附属する施設の維持及び使用に関すること。
ロ 特定工場から水質汚濁防止法第2条第1項に規定する公共用水域に排出される水(以下「排出水」という。)又は特定工場から地下に浸透する水で同条第8項に規定する有害物質使用特定施設から排出される汚水又は廃液(これを処理したものを含む。)を含むもの(以下「特定地下浸透水」という。)の汚染状態の測定及び記録に関すること。
ハ その他水質の汚濁の防止に必要な業務で主務省令で定めるもの
三 前条第3号の特定工場にあっては、騒音発生施設の使用の方法及び配置その他騒音の防止の措置に関すること。
四 前条第4号の特定工場にあっては、次に掲げる業務
イ 特定粉じん発生施設の使用の方法の監視並びに特定粉じん発生施設から排出され、又は飛散する特定粉じんを処理するための施設及びこれに附属する施設の維持及び使用に関すること。
ロ 特定工場の敷地の境界線における大気中の特定粉じんの濃度の測定及び記録に関すること。
五 前条第5号の特定工場にあっては、一般粉じん発生施設の使用の方法の監視並びに一般粉じん発生施設から排出され、又は飛散する一般粉じんを処理するための施設及びこれに附属する施設の維持及び使用に関すること。
六 前条第6号の特定工場にあっては、振動発生施設の使用の方法及び配置その他振動の防止の措置に関すること。
七 前条第7号の特定工場にあっては、次に掲げる業務
イ ダイオキシン類発生施設の使用の方法の監視並びにダイオキシン類発生施設において発生するダイオキシン類対策特別措置法第12条第1項第6号に規定する発生ガス又はダイオキシン類発生施設から排出される汚水若しくは廃液を処理するための施設及びこれに附属する施設の維持及び使用に関すること。
ロ ダイオキシン類対策特別措置法第2条第3項に規定する排出ガス(以下「排出ガス」という。)又は排出水に含まれるダイオキシン類の量の測定及び記録に関すること。
ハ その他ダイオキシン類による汚染の防止に必要な業務で主務省令で定めるもの
2 公害防止統括者は、当該特定工場においてその事業の実施を統括管理する者をもって充てなければならない。
3 特定事業者は、公害防止統括者を選任したときは、その日から30日以内に、主務省令で定めるところにより、その旨を当該特定工場の所在地を管轄する都道府県知事に届け出なければならない。公害防止統括者が死亡し、又はこれを解任したときも、同様とする。
(公害防止管理者の選任)
第4条 特定事業者は、主務省令で定めるところにより、特定工場において次に掲げる業務を管理する者(以下「公害防止管理者」という。)を選任しなければならない。この場合において、第2条第1号又は第2号の特定工場にあっては、政令で定めるばい煙発生施設又は汚水等排出施設の区分ごとに、それぞれ公害防止管理者を選任しなければならない。
一 第2条第1号の特定工場にあっては、前条第1項第1号に掲げる業務のうち、使用する燃料又は原材料の検査、ばい煙の量の測定の実施その他の主務省令で定める技術的事項
二 第2条第2号の特定工場にあっては、前条第1項第2号に掲げる業務のうち、使用する原材料の検査、排出水又は特定地下浸透水の汚染状態の測定の実施その他の主務省令で定める技術的事項
三 第2条第3号の特定工場にあっては、前条第1項第3号に掲げる業務のうち、騒音発生施設の配置の改善その他の主務省令で定める技術的事項
四 第2条第4号の特定工場にあっては、前条第1項第4号に掲げる業務のうち、使用する原材料の検査、特定粉じんの濃度の測定の実施その他の主務省令で定める技術的事項
五 第2条第5号の特定工場にあっては、前条第1項第5号に掲げる業務のうち、使用する原材料の検査その他の主務省令で定める技術的事項
六 第2条第6号の特定工場にあっては、前条第1項第6号に掲げる業務のうち、振動発生施設の配置の改善その他の主務省令で定める技術的事項
七 第2条第7号の特定工場にあっては、前条第1項第7号に掲げる業務のうち排出ガス又は排出水に含まれるダイオキシン類の量の測定の実施その他の主務省令で定める技術的事項
2 公害防止管理者は、政令で定めるところにより、第7条第1項第1号の資格を有する者のうちから選任しなければならない。
3 前条第3項の規定は、公害防止管理者について準用する。
(公害防止主任管理者の選任)
第5条 特定事業者は、当該特定工場が政令で定める要件に該当するものであるときは、主務省令で定めるところにより、前条第1項第1号及び第2号に規定する技術的事項について、公害防止統括者を補佐し、公害防止管理者を指揮する者(以下「公害防止主任管理者」という。)を選任しなければならない。
2 公害防止主任管理者は、第7条第1項第2号の資格を有する者をもって充てなければならない。
3 第3条第3項の規定は、公害防止主任管理者について準用する。
(代理者の選任)
第6条 特定事業者は、主務省令で定めるところにより、公害防止統括者、公害防止管理者又は公害防止主任管理者が旅行、疾病その他の事故によってその職務を行なうことができない場合にその職務を行なう者(以下「代理者」という。)を選任しなければならない。
2 第3条第3項及び第4条第2項の規定は公害防止管理者の代理者について準用し、第3条第3項及び前条第2項の規定は公害防止主任管理者の代理者について準用する。
(承継)
第6条の2 第3条第3項(第4条第3項、第5条第3項又は前条第2項において準用する場合を含む。次項において同じ。)の規定による届出をした特定事業者について相続又は合併があったときは、相続人(相続人が2人以上ある場合において、その全員の同意により事業を承継すべき相続人を選定したときは、その者)又は合併後存続する法人若しくは合併により設立した法人は、その届出をした特定事業者の地位を承継する。
2 前項の規定により第3条第3項の規定による届出をした特定事業者の地位を承継した者は、遅滞なく、その事実を証する書面を添えて、その旨を当該特定工場の所在地を管轄する都道府県知事に届け出なければならない。
(公害防止管理者等の資格)
第7条 公害防止管理者及び公害防止主任管理者並びにこれらの代理者の資格は、次に掲げるとおりとする。
一 公害防止管理者及びその代理者 政令で定める区分ごとに行なう公害防止管理者試験に合格した者その他当該区分ごとに政令で定める資格を有する者
二 公害防止主任管理者及びその代理者 公害防止主任管理者試験に合格した者その他政令で定める資格を有する者
2 第10条の規定による命令により解任され、その解任の日から2年を経過しない者は、公害防止統括者、公害防止管理者及び公害防止主任管理者並びにこれらの代理者になることができない。
(国家試験)
第8条 公害防止管理者試験及び公害防止主任管理者試験(以下「国家試験」という。)は、大気の汚染、水質の汚濁、騒音又は振動の防止に関して必要な知識及び技能について行なう。
2 国家試験は、毎年少なくとも1回、経済産業大臣及び環境大臣が行なう。
3 国家試験の試験科目、受験手続その他国家試験の実施細目は、主務省令で定める。
(指定試験機関の指定等)
第8条の2 経済産業大臣及び環境大臣は、その指定する者(以下「指定試験機関」という。)に、国家試験の実施に関する事務(以下「試験事務」という。)の全部又は一部を行わせることができる。
2 前項の指定は、経済産業省令、環境省令で定めるところにより、試験事務を行おうとする者の申請により行う。
3 経済産業大臣及び環境大臣は、第1項の規定により指定試験機関に試験事務の全部又は一部を行わせることとしたときは、当該試験事務の全部又は一部を行わないものとする。
(欠格条項)
第8条の3 次の各号の一に該当する者は、前条第1項の指定を受けることができない。
一 第8条の13第2項の規定により指定を取り消され、その取消しの日から2年を経過しない者
二 その業務を行う役員のうちに、次のいずれかに該当する者がある者
イ この法律又はこの法律に基づく処分に違反し、罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から2年を経過しない者
ロ 第8条の9の規定による命令により解任され、解任の日から2年を経過しない者
(指定の基準)
第8条の4 経済産業大臣及び環境大臣は、他に第8条の2第1項の指定を受けた者がなく、かつ、同項の指定の申請が次の各号に適合していると認めるときでなければ、その指定をしてはならない。
一 職員、設備、試験事務の実施の方法その他の事項についての試験事務の実施に関する計画が、試験事務の適確な実施のために適切なものであること。
二 前号の試験事務の実施に関する計画を適確に実施するに足りる経理的基礎及び技術的能力があること。
三 一般社団法人又は一般財団法人であること。
四 試験事務以外の業務を行っている場合には、その業務を行うことによって試験事務が不公正になるおそれがないものであること。
(試験事務規程)
第8条の5 指定試験機関は、試験事務の実施に関する規程(以下「試験事務規程」という。)を定め、経済産業大臣及び環境大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
2 試験事務規程で定めるべき事項は、経済産業省令、環境省令で定める。
3 経済産業大臣及び環境大臣は、第1項の認可をした試験事務規程が試験事務の公正な実施上不適当となったと認めるときは、指定試験機関に対し、試験事務規程を変更すべきことを命ずることができる。
(試験事務の休廃止)
第8条の6 指定試験機関は、経済産業大臣及び環境大臣の許可を受けなければ、試験事務の全部又は一部を休止し、又は廃止してはならない。
(事業計画等)
第8条の7 指定試験機関は、毎事業年度開始前に(第8条の2第1項の指定を受けた日の属する事業年度にあっては、その指定を受けた後遅滞なく)、その事業年度の事業計画及び収支予算を作成し、経済産業大臣及び環境大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
2 指定試験機関は、毎事業年度経過後3月以内に、その事業年度の事業報告書及び収支決算書を作成し、経済産業大臣及び環境大臣に提出しなければならない。
(役員の選任及び解任)
第8条の8 指定試験機関の役員の選任及び解任は、経済産業大臣及び環境大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。
(役員の解任命令)
第8条の9 経済産業大臣及び環境大臣は、指定試験機関の役員が、この法律(この法律に基づく処分を含む。)若しくは試験事務規程に違反したとき、又は試験事務に関し著しく不適当な行為をしたときは、指定試験機関に対し、その役員を解任すべきことを命ずることができる。
(試験員)
第8条の10 指定試験機関は、試験事務を行うときは、公害防止管理者又は公害防止主任管理者として必要な知識及び技能を有するかどうかの判定に関する事務については、試験員に行わせなければならない。
2 指定試験機関は、試験員を選任しようとするときは、経済産業省令、環境省令で定める要件を備える者のうちから選任しなければならない。
3 指定試験機関は、試験員を選任したときは、経済産業省令、環境省令で定めるところにより、経済産業大臣及び環境大臣にその旨を届け出なければならない。試験員に変更があったときも、同様とする。
4 前条の規定は、試験員に準用する。
(秘密保持義務等)
第8条の11 指定試験機関の役員若しくは職員(試験員を含む。次項において同じ。)又はこれらの職にあった者は、試験事務に関して知り得た秘密を漏らしてはならない。
2 試験事務に従事する指定試験機関の役員又は職員は、刑法(明治40年法律第45号)その他の罰則の適用については、法令により公務に従事する職員とみなす。
(適合命令等)
第8条の12 経済産業大臣及び環境大臣は、指定試験機関が第8条の4各号(第3号を除く。以下この項において同じ。)の一に適合しなくなったと認めるときは、指定試験機関に対し、当該各号に適合するため必要な措置をとるべきことを命ずることができる。
2 経済産業大臣及び環境大臣は、前項に定めるもののほか、この法律を施行するため必要があると認めるときは、指定試験機関に対し、試験事務に関し監督上必要な命令をすることができる。
(指定の取消し等)
第8条の13 経済産業大臣及び環境大臣は、指定試験機関が第8条の4第3号に適合しなくなったときは、第8条の2第1項の指定を取り消さなければならない。
2 経済産業大臣及び環境大臣は、指定試験機関が次の各号の一に該当するときは、第8条の2第1項の指定を取り消し、又は期間を定めて試験事務の全部若しくは一部の停止を命ずることができる。
一 第8条の3第2号に該当するに至ったとき。
二 第8条の5第1項の認可を受けた試験事務規程によらないで試験事務を行ったとき。
三 第8条の5第3項、第8条の9(第8条の10第4項において準用する場合を含む。)又は前条の規定による命令に違反したとき。
四 第8条の6、第8条の7、第8条の10第1項から第3項まで又は次条の規定に違反したとき。
五 不正の手段により第8条の2第1項の指定を受けたとき。
(帳簿の記載)
第8条の14 指定試験機関は、帳簿を備え、試験事務に関し経済産業省令、環境省令で定める事項を記載しなければならない。
2 前項の帳簿は、経済産業省令、環境省令で定めるところにより、保存しなければならない。
(聴聞の方法の特例)
第8条の15 第8条の9(第8条の10第4項において準用する場合を含む。)又は第8条の13の規定による処分に係る聴聞の期日における審理は、公開により行わなければならない。
2 前項の聴聞の主宰者は、行政手続法(平成5年法律第88号)第17条第1項の規定により当該処分に係る利害関係人が当該聴聞に関する手続に参加することを求めたときは、これを許可しなければならない。
(指定試験機関がした処分等についての審査請求)
第8条の16 指定試験機関が行う試験事務に係る処分又はその不作為について不服がある者は、経済産業大臣及び環境大臣に対し、審査請求をすることができる。この場合において、経済産業大臣及び環境大臣は、行政不服審査法(平成26年法律第68号)第25条第2項及び第3項、第46条第1項及び第2項並びに第49条第3項の規定の適用については、指定試験機関の上級行政庁とみなす。
(経済産業大臣及び環境大臣による試験事務の実施等)
第8条の17 経済産業大臣及び環境大臣は、指定試験機関が第8条の6の許可を受けて試験事務の全部若しくは一部を休止したとき、第8条の13第2項の規定により指定試験機関に対し試験事務の全部若しくは一部の停止を命じたとき、又は指定試験機関が天災その他の事由により試験事務の全部若しくは一部を実施することが困難となった場合において必要があると認めるときは、試験事務の全部又は一部を自ら行うものとする。
2 経済産業大臣及び環境大臣が前項の規定により試験事務の全部又は一部を自ら行う場合、指定試験機関が第8条の6の許可を受けて試験事務の全部若しくは一部を廃止する場合又は第8条の13の規定により経済産業大臣及び環境大臣が指定試験機関の指定を取り消した場合における試験事務の引継ぎその他必要な事項については、経済産業省令、環境省令で定める。
(公示)
第8条の18 経済産業大臣及び環境大臣は、次の場合には、その旨を官報に公示しなければならない。
一 第8条の2第1項の規定により試験事務を行わせることとしたとき。
二 第8条の6の許可をしたとき。
三 第8条の13の規定により指定を取り消し、又は同条第2項の規定により試験事務の全部若しくは一部の停止を命じたとき。
四 前条第1項の規定により経済産業大臣及び環境大臣が試験事務の全部若しくは一部を自ら行うこととするとき、又は同項の規定により自ら行っていた試験事務の全部若しくは一部を行わないこととするとき。
(公害防止統括者の義務等)
第9条 公害防止統括者、公害防止管理者及び公害防止主任管理者並びにこれらの代理者は、その職務を誠実に行なわなければならない。
2 特定工場の従業員は、公害防止統括者、公害防止管理者及び公害防止主任管理者並びにこれらの代理者がその職務を行なううえで必要であると認めてする指示に従わなければならない。
(公害防止統括者等の解任命令)
第10条 都道府県知事は、公害防止統括者、公害防止管理者若しくは公害防止主任管理者又はこれらの代理者が、この法律、大気汚染防止法、水質汚濁防止法、騒音規制法、振動規制法若しくはダイオキシン類対策特別措置法又はこれらの法律に基づく命令の規定その他政令で定める法令の規定に違反したときは、特定事業者に対し、公害防止統括者、公害防止管理者若しくは公害防止主任管理者又はこれらの代理者の解任を命ずることができる。
(報告及び検査)
第11条 都道府県知事は、この法律の施行に必要な限度において、特定事業者に対し、公害防止統括者、公害防止管理者若しくは公害防止主任管理者又はこれらの代理者の職務の実施状況の報告を求め、又はその職員に、特定工場に立ち入り、書類その他の物件を検査させることができる。
2 経済産業大臣及び環境大臣は、この法律の施行に必要な限度において、指定試験機関に対し、その業務又は経理の状況に関し報告をさせ、又はその職員に、指定試験機関の事務所に立ち入り、業務の状況若しくは帳簿、書類その他の物件を検査させることができる。
3 前2項の規定により立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人に提示しなければならない。
4 第1項又は第2項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。
(国の指導等)
第12条 国及び地方公共団体は、公害防止管理者又は公害防止主任管理者として必要な知識及び技能を習得させるため必要な指導その他の措置を講ずるよう努めるものとする。
(受験手数料)
第12条の2 国家試験を受けようとする者は、国(指定試験機関が試験事務の全部を行う場合にあっては、指定試験機関)に、実費を勘案して政令で定める額の受験手数料を納付しなければならない。
2 前項の規定により指定試験機関に納められた受験手数料は、指定試験機関の収入とする。
(経過措置)
第13条 この法律の規定に基づき、政令を制定し、又は改廃する場合においては、その政令で、その制定又は改廃に伴い合理的に必要と判断される範囲内において、所要の経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)を定めることができる。
(市町村が処理する事務)
第14条 この法律に規定する都道府県知事の権限に属する事務の一部は、政令で定めるところにより、政令で定める市の長(政令で定める特別区の区長を含むものとし、第2条各号の政令で定める施設のうち騒音発生施設又は振動発生施設のみが設置されている特定工場に係る事務については、市町村長とする。)が行うこととすることができる。
(主務省令)
第15条 この法律において主務省令は、環境大臣及び第2条の政令で定める業種に属する事業を所管する大臣の発する命令とする。
(罰則)
第15条の2 第8条の11第1項の規定に違反した者は、1年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。
第15条の3 第8条の13第2項の規定による試験事務の停止の命令に違反したときは、その違反行為をした指定試験機関の役員又は職員は、1年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。
第16条 次の各号の一に該当する者は、50万円以下の罰金に処する。
一 第3条第1項、第4条第1項、第5条第1項又は第6条第1項の規定に違反した者
二 第10条の規定による命令に違反した者
第16条の2 次の各号の一に該当するときは、その違反行為をした指定試験機関の役員又は職員は、20万円以下の罰金に処する。
一 第8条の6の許可を受けないで試験事務の全部を廃止したとき。
二 第8条の14第1項の規定に違反して帳簿を備えず、帳簿に記載せず、若しくは帳簿に虚偽の記載をし、又は同条第2項の規定に違反して帳簿を保存しなかったとき。
三 第11条第2項の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は同項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避したとき。
第17条 次の各号の一に該当する者は、20万円以下の罰金に処する。
一 第3条第3項(第4条第3項、第5条第3項又は第6条第2項において準用する場合を含む。)の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者
二 第11条第1項の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は同項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避した者
第18条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者がその法人又は人の業務に関し、第16条又は前条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対して、各本条の刑を科する。
第19条 第6条の2第2項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者は、10万円以下の過料に処する。
附則
この法律は、公布の日から施行する。ただし、第3条から第6条までの規定は、公布の日から起算して1年3月を経過した日から施行する。
附則 (昭和51年6月10日法律第64号) 抄
(施行期日)
1 この法律は、公布の日から起算して6月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、附則第4項中特定工場における公害防止組織の整備に関する法律(昭和46年法律第107号)第3条第1項及び第4条第1項に1号を加える改正規定は、公布の日から起算して2年を経過した日から施行する。
附則 (昭和61年5月20日法律第54号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、昭和61年10月1日から施行する。
(罰則に関する経過措置)
第6条 この法律(第9条の規定については、同条の規定)の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
附則 (平成元年6月28日法律第33号) 抄
(施行期日)
1 この法律は、公布の日から起算して6月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、附則第7項中特定工場における公害防止組織の整備に関する法律(昭和46年法律第107号)第3条第1項第3号の次に1号を加える改正規定及び同法第4条第1項第3号の次に1号を加える改正規定は、公布の日から起算して2年を経過した日から施行する。
附則 (平成元年6月28日法律第34号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、公布の日から起算して6月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
附則 (平成2年6月22日法律第38号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、公布の日から起算して3月を経過した日から施行する。
附則 (平成5年11月12日法律第89号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、行政手続法(平成5年法律第88号)の施行の日から施行する。
(諮問等がされた不利益処分に関する経過措置)
第2条 この法律の施行前に法令に基づき審議会その他の合議制の機関に対し行政手続法第13条に規定する聴聞又は弁明の機会の付与の手続その他の意見陳述のための手続に相当する手続を執るべきことの諮問その他の求めがされた場合においては、当該諮問その他の求めに係る不利益処分の手続に関しては、この法律による改正後の関係法律の規定にかかわらず、なお従前の例による。
(罰則に関する経過措置)
第13条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(聴聞に関する規定の整理に伴う経過措置)
第14条 この法律の施行前に法律の規定により行われた聴聞、聴問若しくは聴聞会(不利益処分に係るものを除く。)又はこれらのための手続は、この法律による改正後の関係法律の相当規定により行われたものとみなす。
(政令への委任)
第15条 附則第2条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関して必要な経過措置は、政令で定める。
附則 (平成8年6月5日法律第58号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、平成9年4月1日から施行する。
附則 (平成9年4月9日法律第33号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、公布の日から施行する。
(特定工場における公害防止組織の整備に関する法律の一部改正に伴う経過措置)
第3条 第2条の規定による改正後の特定工場における公害防止組織の整備に関する法律第6条の2の規定は、第2条の規定の施行前に相続又は合併があった場合における相続人(相続人が2人以上ある場合において、その全員の同意により事業を承継すべき相続人を選定したときは、その者)又は合併後存続する法人若しくは合併により設立した法人については、適用しない。
(罰則に関する経過措置)
第17条 この法律の施行前にした行為及びこの法律の附則においてなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(政令への委任)
第18条 附則第2条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関して必要な経過措置は、政令で定める。
附則 (平成10年5月8日法律第54号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、平成12年4月1日から施行する。
(政令への委任)
第9条 附則第2条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行のため必要な経過措置は、政令で定める。
附則 (平成11年7月16日法律第87号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、平成12年4月1日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
一 第1条中地方自治法第250条の次に5条、節名並びに2款及び款名を加える改正規定(同法第250条の9第1項に係る部分(両議院の同意を得ることに係る部分に限る。)に限る。)、第40条中自然公園法附則第9項及び第10項の改正規定(同法附則第10項に係る部分に限る。)、第244条の規定(農業改良助長法第14条の3の改正規定に係る部分を除く。)並びに第472条の規定(市町村の合併の特例に関する法律第6条、第8条及び第17条の改正規定に係る部分を除く。)並びに附則第7条、第10条、第12条、第59条ただし書、第60条第4項及び第5項、第73条、第77条、第157条第4項から第6項まで、第160条、第163条、第164条並びに第202条の規定 公布の日
(国等の事務)
第159条 この法律による改正前のそれぞれの法律に規定するもののほか、この法律の施行前において、地方公共団体の機関が法律又はこれに基づく政令により管理し又は執行する国、他の地方公共団体その他公共団体の事務(附則第161条において「国等の事務」という。)は、この法律の施行後は、地方公共団体が法律又はこれに基づく政令により当該地方公共団体の事務として処理するものとする。
(不服申立てに関する経過措置)
第161条 施行日前にされた国等の事務に係る処分であって、当該処分をした行政庁(以下この条において「処分庁」という。)に施行日前に行政不服審査法に規定する上級行政庁(以下この条において「上級行政庁」という。)があったものについての同法による不服申立てについては、施行日以後においても、当該処分庁に引き続き上級行政庁があるものとみなして、行政不服審査法の規定を適用する。この場合において、当該処分庁の上級行政庁とみなされる行政庁は、施行日前に当該処分庁の上級行政庁であった行政庁とする。
2 前項の場合において、上級行政庁とみなされる行政庁が地方公共団体の機関であるときは、当該機関が行政不服審査法の規定により処理することとされる事務は、新地方自治法第2条第9項第1号に規定する第1号法定受託事務とする。
(罰則に関する経過措置)
第163条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(その他の経過措置の政令への委任)
第164条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。
(検討)
第250条 新地方自治法第2条第9項第1号に規定する第1号法定受託事務については、できる限り新たに設けることのないようにするとともに、新地方自治法別表第1に掲げるもの及び新地方自治法に基づく政令に示すものについては、地方分権を推進する観点から検討を加え、適宜、適切な見直しを行うものとする。
第251条 政府は、地方公共団体が事務及び事業を自主的かつ自立的に執行できるよう、国と地方公共団体との役割分担に応じた地方税財源の充実確保の方途について、経済情勢の推移等を勘案しつつ検討し、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。
附則 (平成11年7月16日法律第105号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、公布の日から起算して6月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
一 略
二 附則第10条中特定工場における公害防止組織の整備に関する法律(昭和46年法律第107号)第3条第1項に1号を加える改正規定及び同法第4条第1項に1号を加える改正規定 公布の日から起算して2年を経過した日
附則 (平成11年12月22日法律第160号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律(第2条及び第3条を除く。)は、平成13年1月6日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
一 第995条(核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律の一部を改正する法律附則の改正規定に係る部分に限る。)、第1305条、第1306条、第1324条第2項、第1326条第2項及び第1344条の規定 公布の日
附則 (平成16年5月26日法律第56号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、公布の日から起算して2年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
附則 (平成18年6月2日法律第50号) 抄
この法律は、一般社団・財団法人法の施行の日から施行する。
附則 (平成22年5月10日法律第31号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、公布の日から起算して1年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
附則 (平成23年6月24日法律第74号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、公布の日から起算して20日を経過した日から施行する。
附則 (平成26年6月13日法律第69号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、行政不服審査法(平成26年法律第68号)の施行の日から施行する。
(経過措置の原則)
第5条 行政庁の処分その他の行為又は不作為についての不服申立てであってこの法律の施行前にされた行政庁の処分その他の行為又はこの法律の施行前にされた申請に係る行政庁の不作為に係るものについては、この附則に特別の定めがある場合を除き、なお従前の例による。
(訴訟に関する経過措置)
第6条 この法律による改正前の法律の規定により不服申立てに対する行政庁の裁決、決定その他の行為を経た後でなければ訴えを提起できないこととされる事項であって、当該不服申立てを提起しないでこの法律の施行前にこれを提起すべき期間を経過したもの(当該不服申立てが他の不服申立てに対する行政庁の裁決、決定その他の行為を経た後でなければ提起できないとされる場合にあっては、当該他の不服申立てを提起しないでこの法律の施行前にこれを提起すべき期間を経過したものを含む。)の訴えの提起については、なお従前の例による。
2 この法律の規定による改正前の法律の規定(前条の規定によりなお従前の例によることとされる場合を含む。)により異議申立てが提起された処分その他の行為であって、この法律の規定による改正後の法律の規定により審査請求に対する裁決を経た後でなければ取消しの訴えを提起することができないこととされるものの取消しの訴えの提起については、なお従前の例による。
3 不服申立てに対する行政庁の裁決、決定その他の行為の取消しの訴えであって、この法律の施行前に提起されたものについては、なお従前の例による。
(罰則に関する経過措置)
第9条 この法律の施行前にした行為並びに附則第5条及び前2条の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(その他の経過措置の政令への委任)
第10条 附則第5条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。
附則 (平成27年6月19日法律第41号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、水銀に関する水俣条約が日本国について効力を生ずる日から起算して2年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
インターネット六法に掲載している法令データは、原則、官報その他政府提供データを基にしています。
※原則とは、現在有効ではない法令の場合は図書館等にて収集しております
データ内容の正確性については万全を期しておりますが、官報に掲載された内容と異なる場合はそちらが優先します。
インターネット六法.comの利用に伴って発生した不利益や問題について、当サイトの運営者は何らの責任を負いません。
掲載している法令等に誤植(ふりがな等)がありましたら、「お問い合わせ」よりお知らせください。ご協力お願いいたします。
インターネット六法が少しでもあなたの役に立てれば光栄です。これからもインターネット六法を宜しくお願いします。
※スマホやタブレットで左の画像を読み込むと現在の法令ページを読み込めます。