がいこうせんぱくけんぞうゆうしりしほきゅうりんじそちほうしこうれい
外航船舶建造融資利子補給臨時措置法施行令
昭和44年政令第195号
内閣は、外航船舶建造融資利子補給臨時措置法(昭和28年法律第1号)第2条、第9条及び第16条の規定に基づき、この政令を制定する。
(一般金融機関の範囲)
第1条 外航船舶建造融資利子補給臨時措置法(以下「法」という。)第2条の一般金融機関の範囲は、次に掲げるものとする。
一 銀行法(昭和56年法律第59号)第2条第1項に規定する銀行(日本の法令により設立された株式会社に限る。)
二 長期信用銀行法(昭和27年法律第187号)第2条に規定する長期信用銀行
三 保険業法(平成7年法律第105号)第2条第2項に規定する保険会社
(大蔵大臣との協議)
第2条 運輸大臣は、法第2条の規定による利子補給金を支給する旨の契約(以下「利子補給契約」という。)を結ぼうとするときは、あらかじめ大蔵大臣に協議しなければならない。
(利子補給契約の締結の通知)
第3条 運輸大臣は、利子補給契約を結んだときは、遅滞なく、当該利子補給契約に係る法第2条の申請をした会社にその旨を通知するものとする。
(納付金に関する利益の範囲)
第4条 法第9条第1項の利益の範囲は、当期利益の額から第1号から第5号までに掲げる金額の合計額を控除し、その残額に第6号に掲げる金額を加算した金額とする。
一 当該決算期について法人税法(昭和40年法律第34号)第74条第1項の規定により提出した申告書に記載した同項第2号に掲げる法人税の額に相当する金額
二 当該決算期について地方税法(昭和25年法律第226号)第53条第1項又は第321条の8第1項の規定(これらの規定を準用する場合を含む。)により提出した申告書に記載した道府県民税、市町村民税又は都民税の法人税割額に相当する金額
三 当該決算期開始の日前5年以内に開始した決算期において生じた損失で当該決算期に繰り越したものの額に相当する金額
四 当該決算期において運輸省令で定める船舶の建造に要する資金に充てるものとして当該決算期に係る利益の処分により積み立てた積立金であって、当該会社の資本(法第9条第1項の資本をいう。)に年10パーセントを乗じて算出した金額以下のもの(以下「船舶建造積立金」という。)の額に相当する金額
五 当該決算期に係る決算において法人税法又は租税特別措置法(昭和32年法律第26号)に定める引当金又は準備金として貸借対照表の資本の部の引当金勘定又は準備金勘定に繰り入れ、又は積み立てた金額に相当する金額
六 当該決算期前の決算期に係る決算において法人税法又は租税特別措置法に定める引当金又は準備金として繰り入れ、又は積み立てた貸借対照表の資本の部の引当金勘定又は準備金勘定の金額を当該決算期に係る決算において取り崩した金額に相当する金額
2 前項の当期利益の額は、当該決算期に係る利益として計上した金額とする。ただし、次の各号に掲げる場合においては、当該各号に定めるところにより当該決算期に係る利益として計算される金額とする。
一 当該決算期についての法人税の額又は道府県民税、市町村民税若しくは都民税の法人税割額に引き当てるための金額を当該決算期に係る費用に計上した場合 その金額を当該決算期に係る費用として計上しなかったものとして計算する。
二 当該決算期について法第9条第1項の規定により国庫に納付しなければならないこととなる金額に引き当てるための金額を当該決算期に係る費用に計上した場合 その金額を当該決算期に係る費用として計上しなかったものとして計算する。
三 当該決算期前の決算期について法第9条第1項の規定により国庫に納付しなければならないこととなる金額に引き当てるための金額をその決算期に係る費用に計上することにより引当金勘定に繰り入れた場合において、その引当金勘定の金額を当該決算期に係る決算において取り崩したとき その取り崩した金額に相当する金額を当該決算期に係る費用として計上したものとして計算する。
四 固定資産の減価償却額若しくは圧縮記帳により固定資産の帳簿価額を減額する額に相当する金額又は公正な会計慣行を考慮して運輸省令で定める引当金勘定若しくは準備金勘定に繰り入れ、若しくは積み立てるための金額を当該決算期に係る費用に計上した場合において、その金額が公正な会計慣行を考慮して運輸省令で定める金額を超えるとき その超える金額を当該決算期に係る費用として計上しなかったものとして計算する。
五 前号の引当金勘定又は準備金勘定以外の引当金勘定又は準備金勘定に繰り入れ、又は積み立てるための金額を当該決算期に係る費用に計上した場合(第1号及び第2号に掲げる場合を除く。) その金額を当該決算期に係る費用として計上しなかったものとして計算する。
六 当該決算期前の決算期に係る決算において第4号又は前号に掲げる場合に該当することとなる費用を計上した場合において、当該決算期に係る決算において当該固定資産の売却益又は売却損の計上、当該引当金勘定又は準備金勘定の金額の取崩しその他の運輸省令で定める経理をしたとき 第4号又は前号の規定により当該決算期前の各決算期に係る決算において費用として計上しなかったものとされた金額の合計額の範囲内で運輸省令で定める金額を当該決算期に係る費用として計上したものとして計算する。
七 当該決算期に係る決算に関し法第10条第1項の規定により不当な経理の是正を勧告した場合 当該勧告に従って再計算する。
八 当該決算期前の決算期に係る決算に関し法第10条第1項の規定による不当な経理の是正の勧告に従って再計算した場合にその決算期の利益又は損失の額が変更されることとなることにより、当該決算期に係る決算において利益又は損失の額の修正をした場合 その修正をしなかったものとして計算する。
3 前項第7号又は第8号に掲げる場合における第1項の規定の適用については、当該各号に定めるところにより利益として計算された金額を基礎として計算される当該決算期についての法人税の額及び道府県民税、市町村民税又は都民税の法人税割額を、それぞれ同項第1号に掲げる法人税の額及び同項第2号に掲げる道府県民税、市町村民税又は都民税の法人税割額とみなす。
4 次の各号に掲げる場合においては、船舶建造積立金の額に相当する金額のうち当該各号に定める金額を、当該船舶建造積立金を積み立てた決算期に係る法第9条第1項の利益の額に加算して再計算する。
一 当該船舶建造積立金を積み立てた決算期の終了の日から運輸省令で定める期間を経過した日を含む決算期の終了の日において、当該船舶建造積立金の額(次号の規定により取り崩した金額を除く。)に相当する金額のうち、第1項第4号の運輸省令で定める船舶の建造に要する資金に充てなかったものとして運輸省令で定める金額がある場合 当該運輸省令で定める金額
二 当該船舶建造積立金を積み立てた決算期の終了の日から前号の運輸省令で定める期間を経過した日を含む決算期の終了の日までの間に当該船舶建造積立金を取り崩した場合 当該取り崩した金額に相当する金額
(納付金を納付する場合の利益の資本に対する率)
第5条 法第9条第1項の政令で定める率は、年13パーセントとする。
(納付金の額の算出の方法)
第6条 法第9条第1項本文の政令で定める方法は、当該会社の資本に前条の率を乗じて算出した金額を超える利益の額を次の表の上欄に掲げる部分に区分し、それぞれの部分の金額に同表の下欄に掲げる率を乗じて算出した金額を合計するものとする。
資本に年1パーセントを乗じて算出した金額までの部分 | 4分の1 |
資本に年1パーセントを乗じて算出した金額を超え資本に年2パーセントを乗じて算出した金額までの部分 | 2分の1 |
資本に年2パーセントを乗じて算出した金額を超え資本に年5パーセントを乗じて算出した金額までの部分 | 3分の2 |
資本に年5パーセントを乗じて算出した金額を超える部分 | 4分の3 |
(国庫納付義務残高を算出するための納付金の割当方法)
第7条 法第9条第1項ただし書の政令で定める方法は、国庫に納付し、又は納付すべき金額に相当する金額を、同項ただし書の利子補給契約のうち結ばれた日の最も古いものに係る融資に割り当てるものとし、その割り当てた金額の累計額が当該融資に係る利子額から差し引いた金額の累計額に達したときは、順次に結ばれた日の古い利子補給契約に係る融資から割り当てるものとする。
(支給しない利子補給金の順序)
第8条 政府は、法第9条第2項の規定により利子補給金を支給しないものとする場合は、結ばれた日の最も古い利子補給契約に係る利子補給金から順次に支給しないものとする。
(運輸省令への委任)
第9条 この政令に定めるもののほか、利子補給契約の締結の手続その他の法の実施のため必要な事項については、運輸省令で定める。
附則
この政令は、公布の日から施行する。
附則 (昭和49年12月12日政令第382号)
この政令は、公布の日から施行する。
附則 (昭和56年3月25日政令第37号)
この政令は、公布の日から施行し、改正後の第4条第1項第4号の規定は、この政令の施行の日の属する決算期以後の決算期に係る決算について適用する。
附則 (昭和57年3月27日政令第48号) 抄
1 この政令は、銀行法の施行の日(昭和57年4月1日)から施行する。
附則 (昭和58年3月29日政令第41号)
この政令は、公布の日から施行し、改正後の第4条第1項の規定は、この政令の施行の日の属する決算期以後の決算期に係る決算について適用する。
附則 (昭和60年3月23日政令第39号)
1 この政令は、公布の日から施行する。
2 改正後の第5条の規定は、この政令の施行の日の属する決算期以後の決算期に係る決算について適用し、この政令の施行の日の属する決算期前の決算期に係る決算については、なお従前の例による。
附則 (平成7年12月22日政令第426号)
この政令は、保険業法の施行の日(平成8年4月1日)から施行する。
附則 (平成10年11月20日政令第369号) 抄
(施行期日)
第1条 この政令は、平成10年12月1日から施行する。
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