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住居手当の支給に関する規則

昭和44年外務省令第7号
在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律(昭和27年法律第93号)第12条第2項の規定に基づき、住居手当の支給に関する規則を次のように定める。
(住居手当の号の適用)
第1条 在外公館に勤務する外務公務員の在勤基本手当の額、住居手当に係る控除額及び限度額並びに子女教育手当に係る自己負担額を定める政令(昭和49年政令第179号。以下「政令」という。)別表第2の住居手当の号は、次の表の下欄に掲げる在勤基本手当の号の支給を受ける者にそれぞれ対応する上欄の住居手当の号を適用する。
住居手当の号 在勤基本手当の号
公使 公使
1号 特号及び1号
2号 2号
3号 3号
4号 4号から6号まで
5号 7号から9号まで
2 国家公務員宿舎法(昭和24年法律第117号)第10条に規定する公邸の貸与を受けない大使には、住居手当の公使の号を適用する。
(申請書の提出)
第2条 住居手当の支給を受ける在外職員は、別に定める様式に従い、契約書、領収書その他の証拠書類(以下「契約書等」という。)を添付した住居手当認定申請書(以下「申請書」という。)1通を在外公館長に提出しなければならない。
2 前項の規定は、賃貸借契約の更改、転居その他の理由により家賃の額が改定される場合について準用する。
(家賃の額の認定)
第3条 在外公館長は、この省令の規定に基づいて家賃の額(国家公務員宿舎法第13条に規定する有料宿舎(以下「有料宿舎」という。)の場合は、宿舎の使用料)を認定のうえ、申請書の写しを契約書等の写しとともに外務大臣に送付しなければならない。
2 外務大臣は、必要と認める場合には、家賃の額の変更を命ずることができる。
3 在外職員がその居住する住宅の賃貸人との賃貸借契約により6箇月以上の期間について要する家賃の前払をすることとされ、在外職員が自己資金を任国通貨に交換して前払金として支払う場合の認定額(家賃の額から政令第2条第1項に規定する控除額を控除した額をいう。)は、政令別表第2の住居手当の月額に係る限度額欄の単位(以下「表示通貨」という。)によるものとし、表示通貨への換算は、当該交換した日の換算率によるものとする。
4 前項の規定は、銀行等における前払金の支払いのための換金計算書を関係書類として在外公館長に提出した場合にのみ適用し、在外公館長は当該換金計算書を申請書とともに外務大臣に送付しなければならない。
(有料宿舎の場合の控除額の算出)
第3条の2 政令第2条第1項本文に規定する有料宿舎の場合の額は、次のとおりとする。
 国が借上げる宿舎(以下「借上宿舎」という。)については、国が賃貸人に支払う借料の月額。
 国が所有する宿舎(以下「国有宿舎」という。)については、国家公務員宿舎法第15条第1項に基づき、10戸程度以上の国有宿舎が設置されている在外公館にあっては次のイの方式、それ以外の在外公館にあっては次のロの方式により算出した使用料月額。
 国内宿舎の場合に準じて標準的な建設費用の償却額、修繕費、地代及び火災保険料相当額を求め、これにより基準使用料を算定し、これに当該宿舎の延べ面積を乗じて算出した使用料月額。
 取得費を基に個々の宿舎ごとの建設費用の償却額、修繕費、地代、火災保険料の総和をもって算出した使用料月額。
(家賃の額の基準)
第4条 在外職員が居住している住宅の1箇月に要する家賃の額は、契約書等に基づいて算定する。
2 在外職員(在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律(以下「法」という。)第4条第4項の規定により住居手当が一括して支給されている職員を除く。)がその居住する住宅の賃貸人との賃貸借契約により1年以上の期間について要する家賃の前払をすることとされている場合で、当該前払金に要する額の全部又は一部を金融機関から借り入れているときにあっては、前項の1箇月に要する家賃の額は、当該前払金の額を月割にした額及び当該借入れに係る利息の総額を返済期間をもって月割にした額の合計額をもって算定する。ただし、利息の額は、外務大臣が別に定める利率及び方式をもって計算した額を超えることができない。
(家具付き住宅の場合の家賃の額の算定基準)
第5条 在外職員が居住する住宅が家具付きである場合には、その家賃から家具相当額として、その家賃の100分の10に相当する額(当該額が外務大臣が定める額を超えるときは、当該外務大臣が定める額)を控除した額をもって家賃の額とする。
(家賃の額に含めうる費用)
第6条 次に掲げる費用(月割にした額をいう。)は、この支払を立証する契約書等がある場合には、これを含めて家賃の額とすることができる。
 住宅への入居に際し、賃貸人に支払った権利金、謝金その他の費用で転居又は賃貸借契約の変更に際し返済されないもの及び仲介業者に支払った手数料(その額を住宅の契約期間で月割した額)
 住宅用の車庫賃借料(住宅の一部に車庫の施設がない場合又は車庫の賃借料が家賃に含まれていない場合に限り、かつ、車1台分とする。)
 冷暖房機、ボイラー及び発電機等の賃借料
 冷蔵庫、レンジ、天火、皿洗い機等の台所設備の賃借料
 外務大臣が指定した地における住居にかかる還付されない公租公課
2 前項に掲げる賃借料については、当該契約書等による使用期間開始の初日から家賃の額を改定する。
(ホテル等の室料)
第7条 在外職員がホテル又はこれに類する宿泊施設(以下「ホテル等」という。)に居住する場合には、室料をもって家賃の額とする。
(配偶者等を伴う場合の住居手当)
第8条 配偶者(届出をしないが事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む。)又は子(主として在外職員の収入によって生計を維持している者に限る。)(以下「配偶者等」という。)のいずれをも伴わない在外職員の配偶者等が在外職員より遅れて在勤地に到着し又は配偶者等を伴う在外職員より先に配偶者等が在勤地を離れ配偶者等を伴わなくなった場合には、配偶者等が在外職員と同一の住宅に居住した日から居住しなくなった日の前日まで、配偶者等を伴う場合の住居手当を支給する。
2 次の各号に掲げる場合には、それぞれ当該各号に定める期間に限り、在外職員に対し配偶者等を伴う場合の住居手当を支給することができる。
 在外職員の配偶者等が死亡し、配偶者等のいずれをも伴わない当該在外職員が引き続き同一の住宅に居住する場合 配偶者等が死亡した日の翌日から、帰国(出張のための帰国を除く。)を命ぜられて在勤地を出発する日又は新在勤地への転勤を命ぜられて旧在勤地を出発する日の前日まで
 在外職員が外務大臣の許可を得て配偶者等を一時在勤地から離れさせ、配偶者等のいずれをも伴わない当該在外職員が引き続き同一の住宅に居住する場合 180日を越えない期間
 在外職員が新在勤地に赴任する際に、外務大臣の許可を得て一時配偶者等を本邦又は旧在勤地に残留させる場合 180日を越えない期間
 第2号及び前号の規定の適用を受けている在外職員であって、次のイからニまでのいずれかに該当する事由が発生し、これにより当該各号に定める最長期間経過後も配偶者等の在勤地への帰着又は新在勤地への移動が本人の意志にかかわらず物理的に不可能と外務大臣が認める場合 第2号及び前号に定める最長期間が終了した翌日から180日を超えない期間
 配偶者の傷病、妊娠及び事故(行方不明等)
 子女の傷病及び事故(行方不明等)
 新旧在勤地で発生した戦乱、事変、天災等
 その他特別な事態
3 前項の規定は、当該在外職員がホテル等に居住している期間については適用しない。
(戦乱等による特別事態に係る住居手当支給特例)
第8条の2 法第9条の2に規定する特別事態又はこれに準ずる事態として別に定める場合(以下「特別事態等」という。)に外務大臣の許可を得て在外職員が配偶者等を在勤地以外の地に一時避難させた場合で当該在外職員が引き続き同一の住宅に居住するときには、配偶者等が一時避難のためその地を出発した日から特別事態等終了後180日を超えない期間に限り、配偶者等を伴う場合の住居手当を支給する。
2 前条第2項第2号から第4号までの規定に基づき配偶者等を伴う場合の住居手当の支給を受けている在外職員で、同項に定める期間内に特別事態等が発生したときには、当該特別事態等の期間に加え180日を超えない期間に限り従前の住居手当を支給する。
(館長代理者となるべき者の指定の解除に伴う経過措置)
第8条の3 法第12条第3項に規定するやむを得ない事情は、次の各号に掲げる場合に該当する場合で、当該在外職員が引き続き同一の住宅に居住するときとする。
 住宅の賃貸借契約により家賃額の全部又は一部が前払金として支払われている場合であって、当該契約の解除により残余の期間にかかる前払家賃相当額が返還されないとき
 住宅の賃貸借契約の解除に伴い違約金が課せられる等当該在外職員が著しい不利益をこうむることとなる場合
2 法第12条第3項に規定する外務省令で定める期間は、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める期間とする。
 前項第1号に該当する場合(次号に掲げる場合を除く。) 前払いされた家賃額に相当する期間
 前項第2号に該当する場合 当該賃貸借契約の有効期間
(住居手当の支給期間の延長特例)
第8条の4 法第12条の2第4項に規定するやむを得ない事故とは、次の各号に掲げる事由であって、これにより新在勤地への配偶者の移動が本人の意志にかかわらず物理的に不可能なものをいう。
 配偶者の傷病、妊娠及び事故(行方不明等)
 子女の傷病及び事故(行方不明等)
 新旧在勤地で発生した戦乱、事変、天災等
 その他特別な事態
(住居手当の計算方法)
第9条 在外職員が赴任又は転勤のため新在勤地に到着した場合において、国家公務員等の旅費に関する法律(昭和25年法律第114号)第37条に規定する日当定額の10日分及び宿泊料定額の10夜分に相当する着後手当の支給を受ける場合の住居手当は、着後手当に含まれる宿泊費に対応する日数を控除した日数をもって計算する。
2 在外職員が同一在勤地において住居を移転した場合の住居手当の期間の計算方法は、新たな住宅に入居した日から転居する日の前日までとする。
(住居手当の支給日)
第10条 住居手当の支給日は、月の末日(その日が休日に当たるときは、その前日)とする。ただし、在外職員が帰国又は転勤を命ぜられて在勤地を離れる場合には、出発の日の前日を支給日とする。
(住居手当の支給方法)
第11条 家賃の額を政令別表第2の住居手当の月額の限度額の表示通貨に換算する必要がある場合、及び住居手当の月額の限度額を住居手当の支給通貨に換算する必要がある場合には、当該月の住居手当支給日前日(その日に外国為替市場が開かれないときは、住居手当支給日前直近の外国為替市場が開かれる日)の在外公館所在地における公認の外国為替市場の相場(公認の外国為替市場のない国にあっては公定相場)に基づく換算率による。
(住居手当の支給方法の特例)
第12条 法第4条第4項に規定する「外務大臣が認めるとき」とは、2箇月以上の期間の家賃の前払をしなければ在外公館において勤務するのに必要な住宅を安定的に確保することができないと外務大臣が認める地において、赴任又は転勤のため新在勤地に到着し、その後最初に入居する住宅(その住宅が一時的に居住するホテル等である場合を除く。)に係る賃貸借契約をしたときに限る。
2 法第4条第4項の規定により住居手当を一括して支給した場合において、一括支給期間中に当該職員に係る住居手当の限度額及び家賃の額に変更を生じたときは、当該変更を生じた日の属する月の下旬に、当該一括支給期間の各月の住居手当の月額を合算した額が第4条第4項の規定により一括して支給した額(以下「一括支給額」という。)を超える場合にあってはその差額を支給し、当該合算した額が一括支給額に満たない場合にあってはその差額を返納させるものとする。
3 一括支給期間の終了日(その日が月の末日である場合を除く。)の翌日から当該終了日の属する月の末日までの期間の住居手当の支給額は、当該月の住居手当の月額から、一括支給額のうち当該月分の支給額を減じた額とする。

附則

この省令は、昭和44年7月1日から施行する。
附則 (昭和46年3月27日外務省令第3号)
この省令は、公布の日から施行する。
附則 (昭和47年6月22日外務省令第6号)
この省令は、公布の日から施行し、昭和47年4月1日から適用する。
附則 (昭和47年11月4日外務省令第12号)
1 この省令は、公布の日から施行する。
2 改正後の第11条第2項第1号の規定は、昭和47年10月分以後の住居手当について適用し、同年9月分以前の住居手当については、なお従前の例による。
附則 (昭和48年10月19日外務省令第8号)
1 この省令は、公布の日から施行する。
2 改正後の第11条の規定は、在外公館の増置並びに在外公館に勤務する外務公務員に対して支給する在勤手当の額の設定及び改訂に関する政令(昭和48年政令第314号)の施行の日(以下「施行日」という。)以後に支給すべき住居手当について適用する。
3 施行日の属する月において、改正後の第11条の規定に基づく換算率を外務大臣が通知する以前に住居手当を支給する必要がある場合には、施行日前における東京外国為替市場の相場に基づいて外務大臣が別に通知する換算率による。
附則 (昭和49年5月30日外務省令第6号)
1 この省令は、公布の日から施行し、昭和49年4月分以後の住居手当について適用する。
2 政令附則第5項に定める換算率は、改正前の第11条の規定に基づき昭和49年4月25日に外務大臣が在外公館の長に通知した換算率とする。
附則 (昭和51年6月5日外務省令第5号)
この省令は、公布の日から施行し、この省令による改正後の住居手当の支給に関する規則の規定は、昭和51年4月1日から適用する。
附則 (昭和52年6月17日外務省令第4号)
この省令は、公布の日から施行し、昭和52年4月1日から適用する。
附則 (昭和56年4月3日外務省令第2号)
この省令は、公布の日から施行し、昭和56年4月1日から適用する。
附則 (昭和62年5月21日外務省令第7号)
この省令は、公布の日から施行し、この省令による改正後の住居手当の支給に関する規則の規定は、昭和62年4月1日から適用する。
附則 (昭和63年3月31日外務省令第3号)
この省令は、昭和63年4月1日から施行する。
附則 (平成元年3月31日外務省令第4号)
この省令は、平成元年4月1日から施行する。
附則 (平成3年3月29日外務省令第6号)
この省令は、平成3年4月1日から施行する。
附則 (平成7年3月22日外務省令第5号)
この省令は、平成7年4月1日から施行する。
附則 (平成10年3月23日外務省令第4号)
この省令は、平成10年4月1日から施行する。
附則 (平成13年3月31日外務省令第8号)
この省令は、平成13年4月1日から施行する。
附則 (平成15年3月31日外務省令第9号)
この省令は、平成15年4月1日から施行する。
附則 (平成17年3月31日外務省令第6号)
この省令は、平成17年4月1日から施行する。
附則 (平成20年5月21日外務省令第6号)
この省令は、公布の日から施行し、改正後の住居手当の支給に関する規則第8条及び第8条の2の規定は、平成20年4月1日から適用する。
附則 (平成21年3月31日外務省令第8号)
この省令は、平成21年4月1日から施行する。
附則 (平成23年4月27日外務省令第7号)
この省令は、公布の日から施行する。
附則 (平成24年3月30日外務省令第4号)
この省令は、平成24年4月1日から施行する。
附則 (平成24年9月5日外務省令第14号)
この省令は、公布の日から施行する。
附則 (平成25年3月27日外務省令第3号)
この省令は、平成25年4月1日から施行する。
附則 (平成27年3月31日外務省令第4号)
この省令は、平成27年4月1日から施行する。

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