かんりえいようしがっこうしていきそく
管理栄養士学校指定規則
昭和41年文部省・厚生省令第2号
栄養士法施行令(昭和28年政令第231号)第4条の2、第4条の3、第5条第1項及び第8条の規定に基づき、管理栄養士学校指定規則を次のように定める。
(この省令の趣旨)
第1条 栄養士法(昭和22年法律第245号。以下「法」という。)第5条の3第4号の規定による指定(以下「指定」という。)のうち、学校(同号に規定する学校をいう。第2条第2項を除き、以下同じ。)に係るものに関しては、栄養士法施行令(昭和28年政令第231号。以下「令」という。)に定めるもののほか、この省令の定めるところによる。
(指定の基準)
第2条 令第11条の規定による主務省令で定める基準は、次のとおりとする。
一 教育の内容は、別表第1に定めるもの以上であること。
二 別表第1専門基礎分野の項に掲げる教育内容を担当する教員(助手を除く。以下この項において同じ。)については、3人以上が専任であり、そのうち1人以上は人体の構造と機能及び疾病の成り立ちを担当する者であること。
三 基礎栄養学又は応用栄養学のいずれかの教育内容並びに栄養教育論、臨床栄養学、公衆栄養学及び給食経営管理論の各教育内容を担当する教員については、それぞれ1人以上が専任であること。
四 専任の助手の数は、5人以上であり、そのうち3人以上は別表第1専門分野の項に掲げる教育内容を担当する者であり、かつ、管理栄養士であること。
五 人体の構造と機能及び疾病の成り立ちを担当する専任の教員のうち1人以上は、医師であること。
六 栄養教育論、臨床栄養学、公衆栄養学及び給食経営管理論を担当する専任の教員のうち、それぞれ1人以上は、管理栄養士又は管理栄養士と同等の知識及び経験を有する者であること。
七 教育上必要な専用の講義室、実験室及び実習室並びに栄養教育実習室、臨床栄養実習室及び給食経営管理実習室(実習食堂を備えるものに限る。)を有すること。
八 教育上必要な機械、器具、標本及び模型を有すること。
九 別表第2の上欄に掲げる施設には、それぞれ同表の下欄に掲げる機械、器具、標本及び模型が教育上必要な数以上備えられていること。
十 別表第1に掲げる教育内容に関する5000冊以上の図書及び20種以上の学術雑誌が備えられていること。
十一 適当な施設を臨地実習施設(臨床栄養学、公衆栄養学及び給食経営管理論の臨地実習を行う施設をいう。以下同じ。)として利用できること。
2 法第5条の3第4号に規定する学校のうち、学校教育法第1条に規定する学校以外のものに係る指定の基準に関しては、前項に規定するもののほか、同号に規定する学校以外の養成施設に係る指定の基準の例によるものとする。
(指定申請手続)
第3条 指定を受けようとする学校の設置者は、指定を受けようとする年度の前々年度の3月31日までに、次の各号に掲げる事項を記載した申請書を文部科学大臣及び厚生労働大臣(以下「主務大臣」という。)に提出しなければならない。
一 学校の名称及び所在地
二 設置者の名称、主たる事務所の所在地及び代表者の氏名
三 指定を受けようとする年度
四 学生又は生徒の定員及び同時に授業を行う学生又は生徒の数
五 修業年限及び教育課程
六 教員の氏名、職名、担当する教育内容及び専任又は兼任の別
七 校舎の各室の用途、構造及び面積
八 機械、器具、標本、模型及び図書の種類及び数
九 臨地実習施設として利用しようとする施設の名称及び所在地
2 前項の申請書には、次の各号に掲げる書類を添えなければならない。
一 寄附行為又は設置に関する条例
二 教員の履歴書
三 校舎の配置図及び平面図
(内容変更の承認)
第4条 令第12条第1項の規定による内容変更の承認を受けようとする学校の設置者は、学生若しくは生徒の定員又は修業年限を変更しようとする場合は、変更しようとする年度の前年度の9月30日までに、同時に授業を行う学生若しくは生徒の数を変更しようとする場合又は教育内容ごとの単位数若しくは履修方法を変更しようとする場合は、変更しようとする日の2月前までに、変更の内容を記載した申請書を主務大臣に提出しなければならない。
(変更の届出)
第5条 指定を受けた学校の設置者に係る令第14条の主務省令で定める事項は、第3条第1項第1号又は第2号に掲げる事項とする。
(報告の請求)
第6条 主務大臣は、指定を受けた学校の設置者に対し、第3条第1項各号に掲げる事項について必要があると認めたときは、報告を求めることができる。
(権限の委任)
第7条 前条に規定する厚生労働大臣の権限は、地方厚生局長に委任する。
2 前項の規定により地方厚生局長に委任された権限は、地方厚生支局長に委任する。ただし、地方厚生局長が当該権限を自ら行うことを妨げない。
附則
(施行期日)
1 この省令は、公布の日から施行する。
附則 (昭和48年4月11日文部省・厚生省令第1号)
1 この省令は、公布の日から施行する。
2 法第5条の2第2号の規定による養成施設として指定を受けている学校に、昭和48年度に新たに入学した学生及びこの省令の施行の際現に在学している学生の養成に係る必修科目の単位数及び履修方法については、この省令による改正後の別表第1の規定にかかわらず、なお従前の例によることができる。
附則 (昭和51年1月10日文部省・厚生省令第1号)
この省令は、学校教育法の一部を改正する法律(昭和50年法律第59号)の施行の日(昭和51年1月11日)から施行する。
附則 (昭和59年3月31日文部省・厚生省令第1号)
この省令は、昭和59年4月1日から施行する。
附則 (昭和61年12月10日文部省・厚生省令第3号)
(施行期日)
1 この省令は、栄養士法及び栄養改善法の一部を改正する法律(昭和60年法律第73号。以下「改正法」という。)の施行の日(昭和62年4月1日)から施行する。
(経過規定)
2 改正法附則第8条に規定する養成施設である学校に係る教員の資格並びに備えるべき機械、器具及び標本については、改正後の別表第2及び別表第3の規定にかかわらず、昭和63年3月31日までの間は、なお従前の例によることができる。
3 栄養士法施行令の一部を改正する政令(昭和61年政令第260号)附則第3項第2号の規定による主務省令で定める基準は、改正後の第2条第1項第4号、第8号、第9号及び第12号に規定するもののほか、次のとおりとする。ただし、教員の資格並びに備えるべき機械、器具及び標本については、改正後の別表第2及び第6号の規定にかかわらず、昭和63年3月31日までの間は、改正前の別表第2及び第3条第1項第5号に規定する基準によることができるものとし、第4号の規定は、昭和67年3月31日までの間は適用しない。
一 必修科目の単位数及び履修方法は、次の表に掲げるとおりであること。ただし、単位の計算方法は、大学設置基準(昭和31年文部省令第28号)第26条の規定の例による。
必修科目 | 単位数 | 履修方法 |
解剖生理学 | 6単位以上 | 講義又は演習4単位以上及び実験又は実習2単位以上 |
運動生理学 | 1単位以上 | 講義又は演習 |
病理学 | 2単位以上 | 講義又は演習 |
生化学 | 6単位以上 | 講義又は演習4単位以上及び実験又は実習2単位以上 |
食品学 | 8単位以上 | 講義又は演習6単位以上及び実験又は実習2単位以上 |
食品加工学 | 3単位以上 | 講義又は演習2単位以上及び実験又は実習1単位以上 |
栄養学 | 6単位以上 | 講義又は演習5単位以上及び実験又は実習1単位以上 |
栄養指導論 | 6単位以上 | 講義又は演習4単位以上及び実験又は実習2単位以上 |
臨床栄養学 | 5単位以上 | 講義又は演習3単位以上及び実験又は実習2単位以上 |
公衆栄養学 | 5単位以上 | 講義又は演習4単位以上及び実験又は実習1単位以上 |
給食管理 | 4単位以上 | 講義又は演習2単位以上及び実験又は実習2単位以上 |
食品衛生学 | 3単位以上 | 講義又は演習2単位以上及び実験又は実習1単位以上 |
公衆衛生学 | 4単位以上 | 講義又は演習 |
健康管理概論 | 1単位以上 | 講義又は演習 |
調理学 | 5単位以上 | 講義又は演習2単位以上及び実験又は実習3単位以上 |
食料経済 | 2単位以上 | 講義又は演習 |
食生活論 | 1単位以上 | 講義又は演習 |
二 食品学又は食品加工学のいずれかの科目、栄養学又は臨床栄養学のいずれかの科目、食品衛生学又は公衆衛生学のいずれかの科目、栄養指導論及び調理学の各科目については、それぞれ1人以上の教員(助手を除く。第4号において同じ。)が専任であること。
三 解剖生理学、生化学、食品学、食品加工学、栄養学、栄養指導論、臨床栄養学、公衆栄養学、給食管理又は調理学に係る専任の助手の数が4人以上であり、かつ、そのうち3人以上が食品学、食品加工学、栄養学、栄養指導論、臨床栄養学、給食管理又は調理学に係るものであること。
四 栄養指導論又は給食管理を担当する専任の教員のうち、少なくとも1人は、管理栄養士又は管理栄養士と同等の知識及び経験を有する者であること。
五 次の施設を備えた校舎を有すること。
イ 講義室
ロ 演習室
ハ 生理学実験室
ニ 理化学実験室
ホ 食品加工実習室
ヘ 調理実習室
ト 集団給食実習室
チ 更衣室
六 次の表の上欄に掲げる施設には、それぞれ同表の下欄に掲げる機械、器具及び標本が教育上必要な数以上備えられていること。
演習室 | 電子計算機、カメラ、幻灯機、映写機及びテープレコーダー |
生理学実験室 | 生理学実験用具、微生物実験用具、解剖用具、人体計測器、ガス代謝測定装置、滅菌装置、恒温器、顕微鏡、電気冷蔵庫、人体模型、組織標本、実験台及び流し |
理化学実験室 | 理化学実験用具、電気乾燥機、電気恒温槽、純水又は蒸留水採取器、電気炉、光電光度計、蛍光光度計、化学天びん、天びん台、窒素定量装置、脂肪定量装置、電気冷蔵庫、遠心分離機、ロータリーポンプ、ドラフト装置、実験台、流し、薬品戸棚及び器具戸棚 |
食品加工実習室 | 食品加工実習用具、食用微生物実習用具、減圧乾燥機、遠心分離機、電気冷蔵庫、実習台及び流し |
調理実習室 | 調理実習用具、電気冷蔵庫、ちゅう房レンジ、離乳期食模型、保健食模型、調理台、流し、食器戸棚、硬度計、粘度計及び熱電対 |
集団給食実習室 | 給食実習用具、運搬用具、総合調理機、炊飯器、煮炊器、焼物器、揚物器、食器洗浄機、食器消毒機、ミキサー、電気冷蔵庫、ちゅう房レンジ、調理台、流し、食器戸棚及び材料庫 |
更衣室 | ロッカー |
七 必修科目に関する3000冊以上の図書及び10種以上の学術雑誌が備えられ、かつ、そのうち2000冊以上の図書及び5種以上の学術雑誌が、解剖生理学、運動生理学、生化学、食品学、食品加工学、栄養学、栄養指導論、臨床栄養学、公衆栄養学、給食管理、食品衛生学、公衆衛生学、調理学、食料経済及び食生活論に関するものであること。
八 学校教育法(昭和22年法律第26号)第1条の学校以外の学校については、本項各号列記以外の部分及び前各号に規定するもののほか、改正法による改正前の栄養士法(昭和22年法律第245号)第5条の4第3号に規定する学校以外の養成施設に係る基準の例によること。
附則 (平成3年2月27日文部省・厚生省令第1号)
この省令は、平成3年4月1日から施行する。
附則 (平成4年10月8日文部省・厚生省令第1号)
この省令は、公布の日から施行する。
附則 (平成6年12月21日文部省・厚生省令第3号)
1 この省令は、平成7年4月1日から施行する。
2 この省令の施行の際現に健康保険法施行令等の一部を改正する政令(平成6年政令第389号)による改正前の栄養士法施行令(昭和28年政令第231号)第5条第1項又は第3項の規定による変更の承認の申請を行っている者は、この省令による改正後の管理栄養士学校指定規則第5条第2項の規定による届出を行った者とみなす。
附則 (平成11年12月28日文部省・厚生省令第6号)
この省令は、平成12年4月1日から施行する。
附則 (平成12年10月20日文部省・厚生省令第5号)
この省令は、内閣法の一部を改正する法律(平成11年法律第88号)の施行の日(平成13年1月6日)から施行する。
附則 (平成13年9月5日文部科学省・厚生労働省令第3号)
(施行期日)
1 この省令は、平成14年4月1日から施行する。
(経過措置)
2 この省令の施行の際現に栄養士法の一部を改正する法律(平成12年法律第38号。次項において「改正法」という。)附則第4条に規定する養成施設に入所している学生又は生徒に係る教育の内容については、この省令による改正後の第2条第1項第1号の規定にかかわらず、なお従前の例によることができる。
3 改正法附則第4条に規定する養成施設に係る教員の資格並びに備えるべき機械、器具、標本及び模型については、この省令による改正後の第2条第1項第2号から第10号までの規定にかかわらず、平成16年3月31日までの間は、なお従前の例によることができる。
附則 (平成21年3月31日文部科学省・厚生労働省令第2号)
この省令は、平成21年4月1日から施行する。
附則 (平成27年7月3日文部科学省・厚生労働省令第4号)
この省令は、平成27年10月1日から施行する。
別表第1(第2条第1号関係)
教育内容 | 単位数 | |||
講義又は演習 | 実験又は実習 | |||
専門基礎分野 | 社会・環境と健康 | 6 | 10 | |
人体の構造と機能及び疾病の成り立ち | 14 | |||
食べ物と健康 | 8 | |||
専門分野 | 基礎栄養学 | 2 | 8 | |
応用栄養学 | 6 | |||
栄養教育論 | 6 | |||
臨床栄養学 | 8 | |||
公衆栄養学 | 4 | |||
給食経営管理論 | 4 | |||
総合演習 | 2 | |||
臨地実習 | 4 |
備考 |
一 単位の計算方法は、大学設置基準(昭和31年文部省令第28号)第21条第2項の規定の例による。
二 臨地実習以外の専門分野の教育内容の実験又は実習は、教育内容ごとに1単位以上行う。
三 臨地実習の単位数には、給食の運営に係る校外実習の1単位を含むものとする。
|
別表第2(第2条第9号関係)
栄養教育実習室 | 視聴覚機器及び栄養教育用食品模型 |
臨床栄養実習室 | 計測用器具、検査用器具、健康増進関連機器、エネルギー消費の測定機器、要介護者等に対する食事介助等の機器及び器具、経腸栄養用具一式、経静脈栄養用具一式、ベッド、栄養評価及び情報処理のためのコンピュータ、標本並びに模型 |
給食経営管理実習室 | 食品衛生上の危害の発生を防止するための措置が総合的に講じられた給食の実習を行うための施設及び設備、品質管理測定機器、作業管理測定機器並びに冷温配膳設備 |
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