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しんじゅうたくしがいちかいはつほうとうによるふどうさんとうきにかんするせいれい

新住宅市街地開発法等による不動産登記に関する政令

昭和40年政令第330号
内閣は、新住宅市街地開発法(昭和38年法律第134号)第49条及び附則第2項の規定に基づき、この政令を制定する。

第1章 総則

(趣旨)
第1条 この政令は、新住宅市街地開発法(以下「法」という。)第49条、首都圏の近郊整備地帯及び都市開発区域の整備に関する法律(昭和33年法律第98号)第30条の2、近畿圏の近郊整備区域及び都市開発区域の整備及び開発に関する法律(昭和39年法律第145号)第42条及び流通業務市街地の整備に関する法律(昭和41年法律第110号)第47条の規定による不動産登記法(平成16年法律第123号)の特例を定めるものとする。

第2章 新住宅市街地開発法による不動産登記の特例

(代位登記)
第2条 新住宅市街地開発事業を施行する者(以下「施行者」という。)であって、法第45条第1項の規定による施行者以外のものは、その施行のため必要があるときは、次の各号に掲げる登記をそれぞれ当該各号に定める者に代わって嘱託することができる。
 不動産の表題部の登記事項に関する変更の登記又は更正の登記 表題部所有者若しくは所有権の登記名義人又はこれらの相続人その他の一般承継人
 登記名義人の氏名若しくは名称又は住所についての変更の登記又は更正の登記 登記名義人又はその相続人その他の一般承継人
 所有権の保存の登記 表題部所有者又はその相続人その他の一般承継人
 相続その他の一般承継による所有権の移転の登記 相続人その他の一般承継人
第3条 登記官は、前条の規定による嘱託に基づいて同条第3号又は第4号に掲げる登記を完了したときは、速やかに、登記権利者のために登記識別情報を嘱託者に通知しなければならない。
2 前項の規定により登記識別情報の通知を受けた嘱託者は、遅滞なく、これを同項の登記権利者に通知しなければならない。
(土地の表題部の登記の抹消)
第4条 国又は地方公共団体の所有する土地が法第29条第1項の規定により施行者に帰属したときは、国又は地方公共団体は、遅滞なく、その土地の表題部の登記の抹消の嘱託をしなければならない。
2 前項の嘱託をする場合には、不動産登記令(平成16年政令第379号)第3条各号に掲げる事項のほか、同項の規定により嘱託をする旨を嘱託情報の内容とし、かつ、嘱託に係る土地の登記記録に所有権の登記以外の登記があるときは、その登記名義人の承諾を証する当該登記名義人が作成した情報又は当該登記名義人に対抗することができる裁判があったことを証する情報をその嘱託情報と併せて登記所に提供しなければならない。
第5条 施行者は、法第21条第2項の規定による事業地(事業地を工区に分けたときは、工区。以下同じ。)内の土地の全部について施行者の所有権の取得の登記又は前条の規定による土地の表題部の登記の抹消がされた場合においては、その事業地内にある土地で施行者の所有権の登記のあるものの全部につき土地の表題部の登記の抹消の嘱託をすることができる。
2 前項の嘱託は、同一の登記所の管轄に属するものの全部につき、一の嘱託情報によってしなければならない。
3 第1項の嘱託をする場合には、不動産登記令第3条各号に掲げる事項のほか、同項の規定により嘱託をする旨を嘱託情報の内容とし、かつ、同項の事業地を証する情報及び嘱託に係る土地の登記記録に所有権の登記以外の登記があるときはその登記名義人の承諾を証する当該登記名義人が作成した情報又は当該登記名義人に対抗することができる裁判があったことを証する情報をその嘱託情報と併せて登記所に提供しなければならない。
(造成宅地等の表題登記)
第6条 施行者は、法第27条第2項の規定による工事完了の公告がされたときは、その公告に係る事業地内の法第21条第1項に規定する処分計画に掲げた土地又は建物で、その公告の日の翌日において、施行者が所有し、かつ、その不動産の表題登記のないものの全部について、遅滞なく、土地又は建物の表題登記の嘱託をしなければならない。ただし、その公告の日の翌日において、工事の完了していない建物については、その工事の完了後、遅滞なく、当該建物の表題登記の嘱託をしなければならない。
2 前項の嘱託をする場合には、不動産登記令第3条各号に掲げる事項のほか、同項の規定により嘱託をする旨を嘱託情報の内容とし、かつ、処分計画の認可又は同意を証する情報及び土地の全部についての所在図又は建物の全部についての所在図をその嘱託情報と併せて登記所に提供しなければならない。
3 前項の土地の全部についての所在図は、国土調査法(昭和26年法律第180号)第19条第5項の規定による指定を受けた地図でなければならない。
4 不動産登記令第7条第1項第6号(同令別表の4の項及び同表の12の項添付情報欄イからニまでに係る部分に限る。)の規定は、第1項の嘱託については、適用しない。
5 第5条第2項の規定は、第1項の嘱託について準用する。
第7条 施行者は、法第29条の規定により施行者以外の者に帰属した土地で、土地の表題登記がないものについて、その土地を取得した者を表題部所有者とする土地の表題登記の嘱託をしなければならない。
2 前条第2項から第5項までの規定は、前項の嘱託について準用する。
(同時嘱託)
第8条 第5条第1項、第6条第1項本文及び前条第1項の嘱託は、同時にしなければならない。
(譲渡不動産の所有権の登記)
第9条 施行者は、法第30条の規定に基づき土地又は建物を譲渡したときは、その譲受人のために、所有権の移転の登記の嘱託をしなければならない。
2 前項の土地又は建物が所有権の登記のないものであるときは、施行者は、不動産登記法第74条第1項の規定にかかわらず、その譲受人を登記名義人とする所有権の保存の登記の嘱託をすることができる。
3 前2項の嘱託をする場合には、不動産登記令第3条各号に掲げる事項のほか、第1項又は前項の規定により嘱託をする旨を嘱託情報の内容とする。
(登記の申請)
第10条 第5条から前条までの規定中「嘱託」又は「嘱託情報」とあるのは、法第45条の規定による施行者にあっては、「申請」又は「申請情報」とする。

第3章 首都圏の近郊整備地帯及び都市開発区域の整備に関する法律等による不動産登記の特例

(首都圏の近郊整備地帯及び都市開発区域の整備に関する法律による不動産登記の特例)
第11条 第2条から第9条までの規定は、首都圏の近郊整備地帯及び都市開発区域の整備に関する法律第30条の2の登記について準用する。この場合においては、第4条第1項、第5条第1項、第6条第1項、第7条第1項並びに第9条第1項及び第2項中「施行者」とあるのは、「施行者であった者」と読み替えるほか、次の表の上欄に掲げる規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句に読み替えるものとする。
読み替える規定 読み替えられる字句 読み替える字句
第2条 新住宅市街地開発事業を施行する者(以下「施行者」という。)であって、法第45条第1項の規定による施行者以外のもの 工業団地造成事業を施行する者(以下「施行者」という。)
第4条第1項 法第29条第1項 首都圏の近郊整備地帯及び都市開発区域の整備に関する法律第20条の3第1項
第5条第1項 法第21条第2項の規定による事業地 工業団地造成事業を施行すべき土地の区域(以下「事業地」という。)
第6条第1項 法第27条第2項 首都圏の近郊整備地帯及び都市開発区域の整備に関する法律第19条第2項
法第21条第1項に規定する処分計画 同法第18条の2第1項に規定する処分管理計画
第6条第2項 処分計画の認可又は同意 処分管理計画の首都圏の近郊整備地帯及び都市開発区域の整備に関する法律第18条の2第2項(同条第4項において準用する場合を含む。)の規定による届出
第7条第1項 法第29条 首都圏の近郊整備地帯及び都市開発区域の整備に関する法律第20条の3
第9条第1項 法第30条 首都圏の近郊整備地帯及び都市開発区域の整備に関する法律第20条
(近畿圏の近郊整備区域及び都市開発区域の整備及び開発に関する法律による不動産登記の特例)
第12条 第2条から第9条までの規定は、近畿圏の近郊整備区域及び都市開発区域の整備及び開発に関する法律第42条の登記について準用する。この場合においては、第4条第1項、第5条第1項、第6条第1項、第7条第1項並びに第9条第1項及び第2項中「施行者」とあるのは、「施行者であった者」と読み替えるほか、次の表の上欄に掲げる規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句に読み替えるものとする。
読み替える規定 読み替えられる字句 読み替える字句
第2条 新住宅市街地開発事業を施行する者(以下「施行者」という。)であって、法第45条第1項の規定による施行者以外のもの 工業団地造成事業を施行する者(以下「施行者」という。)
第4条第1項 法第29条第1項 近畿圏の近郊整備区域及び都市開発区域の整備及び開発に関する法律第29条第1項
第5条第1項 法第21条第2項の規定による事業地 工業団地造成事業を施行すべき土地の区域(以下「事業地」という。)
第6条第1項 法第27条第2項 近畿圏の近郊整備区域及び都市開発区域の整備及び開発に関する法律第26条第2項
法第21条第1項に規定する処分計画 同法第25条第1項に規定する処分管理計画
第6条第2項 処分計画の認可又は同意 処分管理計画の近畿圏の近郊整備区域及び都市開発区域の整備及び開発に関する法律第25条第2項(同条第4項において準用する場合を含む。)の規定による届出
第7条第1項 法第29条 近畿圏の近郊整備区域及び都市開発区域の整備及び開発に関する法律第29条
第9条第1項 法第30条 近畿圏の近郊整備区域及び都市開発区域の整備及び開発に関する法律第27条
(流通業務市街地の整備に関する法律による不動産登記の特例)
第13条 第2条から第9条までの規定は、流通業務市街地の整備に関する法律第47条の登記について準用する。この場合においては、次の表の上欄に掲げる規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句に読み替えるものとする。
読み替える規定 読み替えられる字句 読み替える字句
第2条 新住宅市街地開発事業を施行する者(以下「施行者」という。)であって、法第45条第1項の規定による施行者以外のもの 流通業務団地造成事業を施行する者(以下「施行者」という。)
第4条第1項 法第29条第1項 流通業務市街地の整備に関する法律第32条第1項
第5条第1項 法第21条第2項の規定による事業地 流通業務団地造成事業を施行する土地の区域(以下「事業地」という。)
第6条第1項 法第27条第2項 流通業務市街地の整備に関する法律第30条第2項
法第21条第1項に規定する処分計画 同法第25条第1項に規定する処分計画
第6条第2項 処分計画の認可又は同意 処分計画の認可
第7条第1項 法第29条 流通業務市街地の整備に関する法律第32条
第9条第1項 法第30条 流通業務市街地の整備に関する法律第33条

第4章 雑則

(法務省令への委任)
第14条 この政令に定めるもののほか、この政令に規定する登記についての登記簿及び登記記録の記録方法その他の登記の事務に関し必要な事項は、法務省令で定める。

附則

1 この政令は、公布の日から施行する。
2 不動産登記法の一部を改正する等の法律(昭和35年法律第14号)附則第2条第2項の期日までの間の各登記所における法附則第2項の規定による登記並びに土地及び家屋の登録(旧土地台帳法(昭和22年法律第30号)又は旧家屋台帳法(昭和22年法律第31号)による登録をいう。以下同じ。)に関し必要な特則は、登記にあっては、この政令中権利に関する登記に関し定めた特例に準じ、登録にあっては、この政令中不動産の表示に関する登記に関し定めた特例に準じて、法務省令で定める。
附則 (昭和44年6月13日政令第158号) 抄
(施行期日)
第1条 この政令は、法の施行の日(昭和44年6月14日)から施行する。
附則 (昭和63年7月1日政令第224号) 抄
この政令は、不動産登記法及び商業登記法の一部を改正する法律の施行の日(昭和63年7月1日)から施行する。
附則 (平成11年11月10日政令第352号) 抄
(施行期日)
第1条 この政令は、平成12年4月1日から施行する。
附則 (平成17年2月18日政令第24号) 抄
(施行期日)
第1条 この政令は、不動産登記法の施行の日(平成17年3月7日)から施行する。
(首都圏の近郊整備地帯及び都市開発区域の整備に関する法律による不動産登記に関する政令等の廃止)
第2条 次に掲げる政令は、廃止する。
 首都圏の近郊整備地帯及び都市開発区域の整備に関する法律による不動産登記に関する政令(昭和41年政令第20号)
 近畿圏の近郊整備区域及び都市開発区域の整備及び開発に関する法律による不動産登記に関する政令(昭和47年政令第376号)
 流通業務市街地の整備に関する法律による不動産登記に関する政令(昭和50年政令第7号)
(首都圏の近郊整備地帯及び都市開発区域の整備に関する法律による不動産登記に関する政令等の廃止に伴う経過措置)
第3条 第49条の規定による改正後の新住宅市街地開発法等による不動産登記に関する政令(以下この条において「新令」という。)第11条から第13条までの規定において準用する新令第2条から第9条までの規定は、第3項の場合を除き、この政令の施行前に生じた事項にも適用する。ただし、前条の規定による廃止前の同条第1号から第3号までに掲げる政令(以下この条において「旧令」という。)の規定により生じた効力を妨げない。
2 この政令の施行前にした旧令の規定による処分、手続その他の行為は、次項の場合を除き、新令の相当規定によってしたものとみなす。
3 この政令の施行前にされた登記の申請に係る登記に関する手続については、なお従前の例による。
4 前3項に定めるもののほか、前条の規定による同条第1号から第3号までに掲げる政令の廃止に伴う登記の手続に関し必要な経過措置は、法務省令で定める。

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