げんしりょくそんがいばいしょうほしょうけいやくにかんするほうりつしこうれい
原子力損害賠償補償契約に関する法律施行令
昭和37年政令第45号
内閣は、原子力損害賠償補償契約に関する法律(昭和36年法律第148号)の規定に基づき、この政令を制定する。
(補償損失)
第1条 原子力損害賠償補償契約に関する法律(以下「法」という。)第3条第2号に規定する政令で定める状態とは、次の各号に掲げる要件を備える状態をいう。
一 核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律(昭和32年法律第166号)第21条の2、第22条第4項、第22条の6第2項において準用する第12条の2第4項、第35条、第37条第4項、第43条の2第2項において準用する第12条の2第4項、第43条の3の22、第43条の3の24第4項、第43条の3の27第2項において準用する第12条の2第4項、第43条の18、第43条の20第4項、第43条の25第2項において準用する第12条の2第4項、第48条、第50条第4項、第50条の3第2項において準用する第12条の2第4項、第51条の16、第51条の18第4項、第51条の23第2項において準用する第12条の2第4項、第56条の3、第57条第4項、第57条の2第2項において準用する第12条の2第4項、第58条第1項、第59条第1項又は第60条第1項の規定の違反で原子力損害の発生の原因となるものがないこと。
二 原子炉の運転等の用に供する施設の損傷で原子力損害の発生の原因となるものがないこと。
三 天災地変又は第三者の行為で原子力損害の発生の原因となるものがないこと。
第2条 法第3条第5号に規定する原子力損害であって政令で定めるものは、津波によって生じた原子力損害とする。
(補償料率)
第3条 法第6条に規定する政令で定める料率(以下「補償料率」という。)は、次の各号に掲げる補償契約の区分に応じ、当該各号に定める率とする。
一 原子力損害の賠償に関する法律施行令(昭和37年政令第44号)第2条の表第1号に規定する熱出力が1万キロワットを超える原子炉の運転に係る補償契約 1万分の20
二 前号に掲げる補償契約以外の補償契約 1万分の3(大学又は高等専門学校における原子炉の運転等に係る補償契約については、1万分の1・5)
2 補償料の納付の期日において当該補償契約により原子力損害の賠償に充てることができる金額が当該補償契約の補償契約金額に満たない場合においては、当該補償契約の補償料率は、前項の規定にかかわらず、同項に規定する料率に、当該充てることができる金額を当該補償契約の補償契約金額で除して得た数を乗じて得た料率とする。
(通知)
第4条 原子力事業者は、法第9条の規定により、次に掲げる事項を政府に対し通知しなければならない。
一 原子炉の運転に係る補償契約については、次に掲げる事項
イ 原子炉の使用の目的
ロ 原子炉の型式、熱出力及び基数
ハ 原子炉を設置する工場又は事業所(原子炉を船舶に設置する場合にあっては、その船舶を建造する造船業者の工場又は事業所)の名称及び所在地
ニ 原子炉施設の位置、構造及び設備
ホ 原子炉の運転の開始時期及び予定終了時期
ヘ 原子炉に燃料として使用する核燃料物質の種類及びその年間予定使用量
ト 使用済燃料の処分の方法
チ 責任保険契約に関する事項
二 加工に係る補償契約については、次に掲げる事項
イ 加工施設を設置する工場又は事業所の名称及び所在地
ロ 加工施設の位置、構造及び設備並びに加工の方法
ハ 加工の開始時期及び予定終了時期
ニ 加工する核燃料物質の種類及びその年間予定加工量
ホ 責任保険契約に関する事項
三 再処理に係る補償契約については、次に掲げる事項
イ 再処理施設を設置する工場又は事業所の名称及び所在地
ロ 再処理施設の位置、構造及び設備並びに再処理の方法
ハ 再処理の開始時期及び予定終了時期
ニ 再処理をする使用済燃料の種類及びその年間予定再処理量
ホ 責任保険契約に関する事項
四 核燃料物質の使用に係る補償契約については、次に掲げる事項
イ 使用の目的及び方法
ロ 使用の場所
ハ 使用施設、貯蔵施設又は廃棄施設の位置、構造及び設備
ニ 使用の開始時期及び予定終了時期
ホ 使用する核燃料物質の種類及びその年間予定使用量
ヘ 使用済燃料の処分の方法
ト 責任保険契約に関する事項
五 使用済燃料の貯蔵に係る補償契約については、次に掲げる事項
イ 使用済燃料貯蔵施設を設置する事業所の名称及び所在地
ロ 使用済燃料貯蔵施設の位置、構造及び設備並びに貯蔵の方法
ハ 使用済燃料の貯蔵の開始時期及び予定終了時期
ニ 貯蔵する使用済燃料の種類及び数量
ホ 貯蔵の終了後における使用済燃料の搬出の方法
ヘ 責任保険契約に関する事項
六 廃棄物埋設又は廃棄物管理に係る補償契約については、次に掲げる事項
イ 廃棄物埋設施設又は廃棄物管理施設を設置する事業所の名称及び所在地
ロ 廃棄物埋設施設又は廃棄物管理施設の位置、構造及び設備並びに廃棄の方法
ハ 廃棄物埋設又は廃棄物管理の開始時期及び予定終了時期
ニ 廃棄物埋設又は廃棄物管理により廃棄する核燃料物質又は核燃料物質によって汚染された物(原子核分裂生成物を含む。以下この条において同じ。)の種類及び数量
ホ 責任保険契約に関する事項
七 原子力損害の賠償に関する法律施行令第1条第6号に規定する運搬に係る補償契約については、次に掲げる事項
イ 運搬の経路及び方法
ロ 運搬の開始時期及び予定終了時期
ハ 運搬する核燃料物質又は核燃料物質によって汚染された物の種類及び数量
ニ 責任保険契約に関する事項
八 原子力損害の賠償に関する法律施行令第1条第6号に規定する貯蔵に係る補償契約については、次に掲げる事項
イ 貯蔵の場所及び方法
ロ 貯蔵の開始時期及び予定終了時期
ハ 貯蔵する核燃料物質又は核燃料物質によって汚染された物の種類及び数量
ニ 責任保険契約に関する事項
九 原子力損害の賠償に関する法律施行令第1条第6号に規定する廃棄に係る補償契約については、次に掲げる事項
イ 廃棄の場所及び方法
ロ 廃棄の開始時期及び予定終了時期
ハ 廃棄に係る核燃料物質又は核燃料物質によって汚染された物の運搬の経路及び方法並びに当該運搬の開始時期及び予定終了時期
ニ 廃棄する核燃料物質又は核燃料物質によって汚染された物の種類及び数量
ホ 責任保険契約に関する事項
(補償料の納付)
第5条 原子力事業者は、補償契約の締結の日及びその後毎年その日に応当する日(応当する日がない場合は、その前日)までに、それぞれの日から始まる1年間(それぞれの日からの補償契約の期間が1年間に満たない場合は、その期間)に応ずる補償料を国庫に納付しなければならない。
(補償金の支払)
第6条 文部科学大臣は、原子力事業者から補償金の支払の請求があった場合は、当該請求があった日から30日以内に補償金を支払わなければならない。ただし、やむをえない理由がある場合は、この限りでない。
(補償金の返還)
第7条 文部科学大臣は、法第13条の規定により、補償金を支払った日から1年以内に、当該補償金の額に相当する金額を返還させるものとする。
第8条 削除
(補償契約の解除)
第9条 法第15条第1項第5号に規定する政令で定める事項は、原子力損害が発生し、又は発生するおそれがある場合において、原子力損害の防止又は軽減のために必要な措置を講ずることとする。
(過怠金)
第10条 法第17条に規定する政令で定める事項は、次に掲げるものとする。
一 原子力損害が発生し、又は発生するおそれがある場合において、原子力損害の防止又は軽減のために必要な措置を講ずること。
二 損害賠償の責任の全部又は一部を承認しようとする場合において、あらかじめ、文部科学大臣の承認を受けること。
三 原子力損害が発生した場合において、直ちにその発生の日時、場所及び損害の状況を文部科学大臣に通知すること。
四 損害賠償の責任に関する訴訟を提起し、又は提起された場合において、直ちにその旨を文部科学大臣に通知すること。
第11条 文部科学大臣は、法第17条の規定により、原子力事業者が補償金の支払を受けた日以後において、次に掲げる金額を限度として過怠金を徴収することができる。
一 補償契約の条項で前条第1号又は第2号に掲げるものに該当するものの違反にあっては、補償金の額の10分の1に相当する金額
二 補償契約の条項で前条第3号又は第4号に掲げるものに該当するものの違反にあっては、10万円
(業務の委託)
第12条 政府が法第19条第1項の規定により委託することができる業務は、次に掲げる業務とする。
一 補償金の支払の請求の受付
二 補償損失の金額に関する調査
三 前2号に掲げるもののほか、補償金の支払に関する業務(補償金の額の決定を除く。)で文部科学省令で定めるもの
2 前項に定めるもののほか、法第19条第1項の規定による委託に関し必要な事項は、文部科学省令で定める。
附則
この政令は、法の施行の日(昭和37年3月15日)から施行する。
附則 (昭和46年9月30日政令第323号)
この政令は、原子力損害の賠償に関する法律及び原子力損害賠償補償契約に関する法律の一部を改正する法律(昭和46年法律第53号)の施行の日(昭和46年10月1日)から施行する。
附則 (昭和52年6月7日政令第178号)
この政令は、公布の日から施行する。
附則 (昭和53年12月22日政令第396号) 抄
(施行期日)
第1条 この政令は、原子力基本法等の一部を改正する法律(昭和53年法律第86号。以下「改正法」という。)附則第1条第3号に掲げる規定の施行の日(昭和54年1月4日。以下「改正法の施行の日」という。)から施行する。
附則 (昭和54年11月16日政令第280号) 抄
1 この政令は、原子力損害の賠償に関する法律の一部を改正する法律(昭和54年法律第44号)の施行の日(昭和55年1月1日)から施行する。
附則 (昭和61年11月22日政令第348号)
この政令は、核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律の一部を改正する法律(昭和61年法律第73号)の施行の日(昭和61年11月26日)から施行する。
附則 (昭和63年9月27日政令第281号) 抄
(施行期日)
第1条 この政令は、核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律の一部を改正する法律(以下「改正法」という。)附則第1条第1号に掲げる規定の施行の日(昭和63年11月26日)から施行する。ただし、第1条中核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律施行令目次の改正規定(「第13条の13」を「第13条の15」に改める部分及び「第22条」を「第21条の3」に改める部分に限る。)、同令第2条の次に1条を加える改正規定、同令第4条の次に1条を加える改正規定、同令第11条の次に1条を加える改正規定、同令第13条の13を同令第13条の15とし、同条の前に1条を加える改正規定、同令第13条の12を同令第13条の13とし、同令第13条の7から第13条の11までを1条ずつ繰り下げ、同令第13条の6の次に1条を加える改正規定、同令第17条を同令第16条の2とし、同条の次に1条を加える改正規定、同令第18条の前に3条を加える改正規定(第17条の7に係る部分に限る。)、同令第22条第2項の表の改正規定、同条の前に1条を加える改正規定、同令第23条の次に1条を加える改正規定及び同令第24条の改正規定並びに第3条の規定は、改正法附則第1条第3号に掲げる規定の施行の日(昭和64年5月26日)から施行する。
附則 (平成11年12月17日政令第406号)
この政令は、原子力損害の賠償に関する法律の一部を改正する法律(平成11年法律第37号)の施行の日(平成12年1月1日)から施行する。ただし、第1条中原子力損害の賠償に関する法律施行令第1条の改正規定、同令第2条の表第8号の次に1号を加える改正規定、同表第10号の改正規定(「使用済燃料」を「前条第6号ロに掲げる物」に改める部分に限る。)、同表第12号の改正規定(「核燃料物質の使用」の下に「、使用済燃料の貯蔵」を加える部分に限る。)、同表第13号の改正規定(「核燃料物質の使用」の下に「、使用済燃料の貯蔵」を加える部分及び「使用済燃料、使用済燃料」を「同条第6号ロに掲げる物、同号ロに掲げる物」に、「第8号」を「第8号の2」に改める部分に限る。)、同表第13号の次に2号を加える改正規定及び同表第14号の改正規定(「核燃料物質の使用」の下に「、使用済燃料の貯蔵」を加える部分に限る。)並びに第2条の規定は、核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律の一部を改正する法律(平成11年法律第75号)附則第1条第1号に掲げる規定の施行の日(平成12年6月16日)から施行する。
附則 (平成12年6月7日政令第308号) 抄
(施行期日)
第1条 この政令は、内閣法の一部を改正する法律(平成11年法律第88号)の施行の日(平成13年1月6日)から施行する。
附則 (平成17年11月2日政令第333号) 抄
(施行期日)
第1条 この政令は、核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律の一部を改正する法律の施行の日(平成17年12月1日)から施行する。
附則 (平成19年12月19日政令第378号) 抄
この政令は、特定放射性廃棄物の最終処分に関する法律等の一部を改正する法律の施行の日(平成20年4月1日)から施行する。
附則 (平成21年8月7日政令第201号)
この政令は、平成22年1月1日から施行する。
附則 (平成24年1月25日政令第12号)
この政令は、平成24年4月1日から施行する。
附則 (平成25年6月26日政令第191号) 抄
(施行期日)
1 この政令は、設置法附則第1条第4号に掲げる規定の施行の日(平成25年7月8日)から施行する。
附則 (平成27年4月8日政令第174号)
この政令は、原子力損害の賠償に関する法律及び原子力損害賠償補償契約に関する法律の一部を改正する法律の施行の日から施行する。
附則 (平成29年6月30日政令第172号)
この政令は、原子力利用における安全対策の強化のための核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律等の一部を改正する法律附則第1条第2号に掲げる規定の施行の日(平成29年7月10日)から施行する。
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