のうぎょうきんだいかしきんゆうずうほう
農業近代化資金融通法
昭和36年法律第202号
(目的)
第1条 この法律は、農業者等に対し農業協同組合その他の機関で農業関係の融資をその業務とするものが行う長期かつ低利の施設資金等の融通を円滑にするため、国が利子補給を行う措置等を講ずることとし、もって農業経営の近代化に資することを目的とする。
(定義)
第2条 この法律において「農業者等」とは、次に掲げる者をいう。
一 農業(畜産業及び養蚕業を含む。)を営む者
二 農業協同組合
三 農業協同組合連合会
四 前3号に掲げる者のほか、これらの者又は地方公共団体が主たる構成員若しくは出資者となっている団体又は基本財産の額の過半を拠出している法人で、政令で定めるもの
2 この法律において「融資機関」とは、次に掲げる者をいう。
一 農業協同組合法(昭和22年法律第132号)第10条第1項第2号の事業を行う農業協同組合
二 農業協同組合法第10条第1項第2号及び第3号の事業を併せ行う農業協同組合連合会
三 農業協同組合法第10条第1項第10号の事業を行う農業協同組合連合会
四 農林中央金庫
五 銀行その他の金融機関で政令で定めるもの
3 この法律において「農業近代化資金」とは、農業者等の経営の近代化に資するため、融資機関が当該農業者等に対して貸し付ける資金(畜舎、果樹棚、農機具、農業用道路その他の施設の改良、造成、復旧又は取得に要するもの、果樹その他の永年性植物の植栽又は育成に要するもの、乳牛その他の家畜の購入又は育成に要するもの及び農業経営の規模の拡大、生産方式の合理化、経営管理の合理化、農業従事の態様の改善その他の農業経営の改善に伴い要するものに限る。)で政令で定めるもののうち、次の各号に該当するものをいう。
一 1農業者等に係る貸付金の合計額が、第1項第2号から第4号までに掲げる者に貸し付ける場合にあっては15億円(特別の理由がある場合において農林水産大臣が承認したときは、その承認した額)以内、同項第1号に掲げる者で政令で定めるものに貸し付ける場合にあっては2億円(特別の理由がある場合において農林水産大臣が承認したときは、その承認した額)以内、その他の場合にあっては4000万円の範囲内で政令で定める額以内のものであること。
二 償還期限が、20年の範囲内において政令で定める期限以内のものであること。
三 据置期間が、7年の範囲内において政令で定める期間以内のものであること。
四 利率が、年7分5厘以内で農林水産大臣が定める利率以内のものであること。
(政府の行う利子補給)
第3条 政府は、農林中央金庫が農業近代化資金(都道府県の利子補給に係るものを除く。)を貸し付けるときは、会計年度ごとに、政令で定めるところにより、当該貸付けについての利子補給契約(利子補給金を支給する旨の契約をいう。)を農林中央金庫と結ぶことができる。
2 前項に規定する利子補給契約により政府が利子補給金を支給することができる年限は、当該利子補給契約をした会計年度以降22年度以内とする。
3 政府は、第1項の規定により利子補給契約を結ぶ場合には、利子補給金の総額が予算で定める金額をこえることとならないようにしなければならない。
4 第1項の規定により結ばれる利子補給契約により政府が支給する利子補給金の額は、当該利子補給契約において定める利子補給金の支給に係る期間ごとに、当該利子補給契約に係る農業近代化資金の各貸付残高(当該貸付残高が、当該貸付けの条件に従い償還されるものとした場合における計算上の貸付残高をこえるときは、その計算上の貸付残高)につき年1分5厘以内で農林水産大臣が定める利率により計算する額の合計額を限度とする。
(農林中央金庫法の特例)
第4条 農林中央金庫法(平成13年法律第93号)第54条第3項の規定は、農林中央金庫が都道府県の利子補給又は前条の規定による政府の利子補給に係る農業近代化資金を貸し付ける場合には、適用しない。
(農業近代化資金に係る債務の保証等)
第5条 農業者等に対する農業近代化資金の融通を円滑にするため、融資機関に対して当該資金に係る農業者等の債務を保証することをその業務とする農業信用基金協会の制度及びその保証等につき独立行政法人農林漁業信用基金が行う農業信用保険の制度を設けるものとする。
2 前項に規定する農業信用基金協会及び農業信用保険の制度に関しては、農業信用保証保険法(昭和36年法律第204号)及び独立行政法人農林漁業信用基金法(平成14年法律第128号)の定めるところによる。
(農業信用基金協会への出資に係る政府の助成)
第6条 政府は、都道府県に対し、予算の範囲内で、政令で定めるところにより、都道府県が農業近代化資金に係る債務の保証の業務を行なう農業信用基金協会に対する出資を、当該保証に係る債務の弁済に充てるための基金とすることを条件として行なうのに要する経費の一部を補助することができる。
(納付金)
第7条 都道府県は、前条の規定による政府の補助(農業信用基金協会法附則第5条第1項の規定による同項の権利及び義務の承継に係る都道府県が同法による改正前の農業改良資金助成法(昭和31年法律第102号)第3条第1項の規定により受けた政府の補助を含む。)を受けて当該都道府県が出資した農業信用基金協会が次の各号の一に該当するときは、政令で定めるところにより、当該各号に掲げる金額の一部を当該補助を受けた割合に応じて政府に納付しなければならない。
一 解散した場合 農業信用保証保険法第52条第1項の規定により当該都道府県に分配された残余財産の額
二 農業近代化資金に係る債務の保証の業務を廃止した場合 当該保証に係る債務の弁済に充てるための基金として管理されている金額及び当該業務に係る弁済(当該基金をもって行ったものに限る。)によって得た求償権の行使によりその後において取得した金額(その金額のうちに農業信用保証保険法第64条第1項の規定により独立行政法人農林漁業信用基金へ納付すべき納付金の額が含まれている場合には、その納付金の額を控除した残額)の合計額
附則
1 この法律は、公布の日から施行する。
2 有畜農家創設特別措置法(昭和28年法律第260号)は、廃止する。
4 この法律の施行前に旧有畜農家創設特別措置法第6条の融資機関が貸し付けた同法第2条の有畜農家創設事業資金、都道府県が購入した同法第4条第2号の家畜の購入代金及び同法第6条の組合等が有畜農家創設事業を行なうため農家に融資した家畜の購入又は借受けに要する資金(附則第7項に規定するものを除く。)については、なお従前の例による。
6 政府は、この法律の施行前に農業改良資金助成法第3条第1項第2号の保証を受けて同号の条件で貸し付けられた資金(次項に規定するものを除く。)につき、都道府県が農業協同組合との契約により、引き続き利子補給を行なうときは、当該都道府県に対し、当該利子補給に要する財源について必要な措置を講ずることができる。
7 昭和36年4月1日からこの法律の施行の日の前日までに融資機関が農業者等に貸し付けた資金であって第2条第3項に規定する農業近代化資金の要件のすべてを備えているもの(政令で定める日までに当該要件のすべてを備えることとなったものを含む。)は、農業近代化資金とみなし、この法律を適用する。
附則 (昭和38年4月1日法律第77号)
この法律は、公布の日から施行する。
附則 (昭和41年5月12日法律第70号) 抄
1 この法律は、公布の日から施行する。
附則 (昭和41年5月12日法律第71号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、公布の日から施行する。
附則 (昭和48年7月3日法律第44号) 抄
1 この法律は、公布の日から起算して6月をこえない範囲内において政令で定める日から施行する。
附則 (昭和48年7月12日法律第50号) 抄
1 この法律は、公布の日から起算して3月をこえない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、第1条の規定及び第2条中農業信用保証保険法第2条第1項第4号の改正規定は、公布の日から施行する。
附則 (昭和53年7月5日法律第87号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、公布の日から施行する。
附則 (昭和60年5月21日法律第39号)
この法律は、公布の日から施行する。
附則 (昭和61年6月10日法律第81号) 抄
(施行期日)
1 この法律は、公布の日から起算して3月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
附則 (昭和62年6月12日法律第79号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、公布の日から施行する。
(旧林業信用基金法等の暫定的効力)
第33条
2 この法律の施行の際現に存する保険協会(清算中のものを含む。)については、旧農業信用保証保険法、附則第30条の規定による改正前の農業近代化資金助成法及び前条の規定による改正前の農林中央金庫法は、この法律の施行後も、なおその効力を有する。
附則 (平成6年6月29日法律第69号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、公布の日から施行する。
(農業近代化資金助成法の一部改正に伴う経過措置)
第5条 この法律の施行前に貸し付けられた農業近代化資金についての第4条の規定による改正前の農業近代化資金助成法第2条第3項第4号の利率については、なお従前の例による。
附則 (平成13年6月29日法律第93号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、平成14年1月1日から施行する。
附則 (平成13年6月29日法律第94号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、平成14年1月1日から施行する。
附則 (平成14年5月29日法律第51号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、公布の日から起算して3月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
(政令への委任)
第5条 前3条に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
附則 (平成14年12月4日法律第128号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、平成15年4月1日から施行する。ただし、附則第5条から第12条まで及び第14条から第19条までの規定は、同年10月1日から施行する。
附則 (平成17年3月31日法律第16号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、平成17年4月1日から施行する。
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