れんごうこくざいさんのへんかんとうにともなうそんしつのしょりとうにかんするほうりつ
連合国財産の返還等に伴う損失の処理等に関する法律
昭和34年法律第165号
(この法律の趣旨)
第1条 連合国財産の返還等に関する政令(昭和26年政令第6号。以下「返還政令」という。)第25条(ポツダム宣言の受諾に伴い発する命令に関する件に基く連合国財産及びドイツ財産関係諸命令の措置に関する法律(昭和27年法律第95号。以下「第95号法律」という。)第2条第5項及び第6項においてなおその効力を有するものとされる同法による改正前の返還政令第25条を含む。)及び附則第16項並びに連合国財産である株式の回復に関する政令(昭和24年政令第310号。以下「株式回復政令」という。)第30条及び第31条(第95号法律第6条第4項及び第6項においてなおその効力を有するものとされる同法による改正前の株式回復政令第30条及び第31条を含む。以下同じ。)に規定する損失(次条第6号に規定する株式会社が再設立されたことにより同号に掲げる者に生じた損失を含む。)の処理並びに連合国財産上の家屋等の譲渡等に関する政令(昭和23年政令第298号。以下「譲渡政令」という。)第10条の3に規定する損失の補償については、この法律の定めるところによる。
(損失の処理又は補償の対象及びその方法)
第2条 政府は、次の各号に掲げる場合に応じ、当該各号に掲げる者であって、当該各号に規定する事由による損失を受けた者(その包括承継人を含み、国を除く。)に対し、その損失の処理又は補償を行うため、この法律の定めるところにより、返還善後処理金を支払うものとする。
一 返還政令第13条(第95号法律第2条第6項においてなおその効力を有するものとされる同法による改正前の返還政令第13条を含む。以下同じ。)第1項第2号の措置による財産の譲渡があった場合 同令第7条の規定により当該財産を国に譲渡した者及び当該財産の上に存していた権利(担保権を除く。)で同令第23条(第95号法律第2条第5項及び第6項においてなおその効力を有するものとされる同法による改正前の返還政令第23条を含む。以下同じ。)第1項の規定により消滅したものをその際有していた者
二 返還政令第13条第1項第3号の命令に係る措置による財産の譲渡又は同条第4項(同条第1項第3号に係る部分に限る。)の規定による財産の譲渡があった場合 当該財産の譲渡をした者及び当該財産の上に存していた権利(担保権を除く。)で同令第23条第1項の規定により消滅したものをその際有していた者
三 返還政令第13条第1項第4号の命令に係る措置による地上権、永小作権、地役権若しくは賃借権の返還又は同条第4項(同条第1項第4号に係る部分に限る。)の規定によるこれらの権利の返還があった場合 当該返還のためこれらの権利を設定する契約を締結した者及びその権利の目的物の上に存していた権利(担保権及び当該返還を受けた者がその際有していたものを除く。)で同令第23条第2項又は第3項の規定により消滅したものを当該返還の際有していた者。ただし、当該契約を締結した者にあっては、当該返還の際当該契約により設定された権利の目的物の上に当該消滅した権利があった場合には、その消滅した権利の当該返還の際における時価(その消滅した権利が2以上あったときは、これらの権利の当該返還の際における時価の合計額)が当該契約により設定された権利の当該返還の際における時価よりも低いときに限る。
四 返還政令第13条第1項第5号の命令に係る措置による同号に規定する持分の譲渡又は同条第4項(同条第1項第5号に係る部分に限る。)の規定による当該持分の譲渡があった場合 当該持分の譲渡をした者
五 株式回復政令第18条第4項(連合国財産である株式の回復に関する政令の一部を改正する政令(昭和26年政令第243号。以下「第243号政令」という。)による改正前の株式回復政令第20条第1項及び第95号法律第6条第6項においてなおその効力を有するものとされる同法による改正前の株式回復政令第18条第4項を含む。以下同じ。)後段の規定による特定株式(株式回復政令第3条第1項に規定する特定株式のうち、同項第1号、第2号及び第7号に掲げる株式以外の株式をいう。以下同じ。)の株券の引渡があった場合 当該引渡があった日の前日において当該株式の株主であった者(同項第9号に掲げる株式にあっては、旧持株会社整理委員会令(昭和21年勅令第233号)に規定する持株会社整理委員会に対し同令の規定により当該株式を譲渡した者)
六 旧ジェー・アンド・ピー・コウツ・リミテッドに対する財産の返還に関する政令(昭和24年政令第46号。以下「旧コウツ政令」という。)第2条第1項の株式会社が同項の規定により再設立された場合 旧敵産管理法(昭和16年法律第99号)の規定により管理に付されていた同社の株式をその旧敵産管理人(株式回復政令第2条第1項に規定する旧敵産管理人をいう。)から買い受けた者
七 株式回復政令第18条第4項後段の規定による自己取得株式(同令第11条第1項に規定する自己取得株式をいう。以下同じ。)若しくは自己保留株式(同項に規定する自己保留株式をいい、子株(同令第2条第2項に規定する子株をいう。以下同じ。)に相当するものを除く。以下同じ。)の株券の引渡又は同令第19条(第95号法律第6条第6項においてなおその効力を有するものとされる同法による改正前の株式回復政令第19条を含む。)第1項後段の規定による新株(子株に相当するものを除く。以下同じ。)の株券の引渡があった場合 当該株式の発行会社
八 譲渡政令第1条に規定する家屋等(旧連合国財産の保全に関する件(昭和20年大蔵省令第80号)第4条第1項又は返還政令第4条第4項の規定に違反して建設されたものを除く。)が譲渡政令の規定により収用され、若しくは引き渡され、又は除去された場合 当該収用され、若しくは引き渡され、又は除去された家屋等の所有者又は関係権利者であった者
九 旧連合国財産の返還等に関する件(昭和21年勅令第294号)第2条第1項の命令に係る措置として第2号に規定する財産の譲渡、第3号に規定する権利の返還、第5号に規定する株券の引渡又は前号に規定する家屋等の除去に準ずる行為があった場合 それぞれこれらの号に掲げる者に準ずる者
(返還善後処理金の額及びその支払の方法)
第3条 返還善後処理金の額は、次の各号に掲げる区分に応じ、当該各号に掲げる金額に、第1号又は第3号の場合にあってはこれらの号に規定する財産又は持分の返還請求があった日から、第2号の場合にあっては同号に規定する権利の設定があった日から、第4号の場合にあっては同号に規定する特定株式の回復請求があった日から、第5号の場合にあっては同号に規定する株式会社の再設立があった日から、第6号の場合にあっては同号に規定する株券の引渡があった日から、第7号の場合にあっては同号に規定する家屋等の譲渡又は除去の請求があった日から、第8号の場合にあっては連合国最高司令官からの返還等の要求があった日からそれぞれこの法律の施行の日の前日までの期間に応じて年5分の利率で計算した金額を加算した金額とする。この場合において、第8号の場合で、同号に掲げる者が既に返還政令附則第12項の規定により支払を請求することができる金額を受領している場合にあっては当該金額につき連合国最高司令官からの返還の要求があった日(以下この項において「返還要求の日」という。)から同令の施行の日の前日まで、その者が既に連合国財産の返還等に関する政令の一部を改正する政令(昭和26年政令第355号。以下「第355号政令」という。)附則第6項から第9項までの規定により支払を請求することができる金額を受領している場合にあっては当該金額につき返還要求の日から同令の施行の日の前日まで、その者が既に株式回復政令第31条において準用する同令第24条(第95号法律第6条第4項及び第6項においてなおその効力を有するものとされる同法による改正前の株式回復政令第24条を含む。以下同じ。)第1項の規定により支払を受けることができる金額を受領している場合にあっては当該金額につき返還要求の日から株式回復政令の施行の日の前日までの期間に応じて年5分の利率で計算した金額を更に加算した金額とする。
一 前条第1号及び第2号に掲げる者 その者が返還政令第19条(第95号法律第2条第5項及び第6項においてなおその効力を有するものとされる同法による改正前の返還政令第19条を含む。以下同じ。)第1項又は第2項の規定により支払を請求することができる金額(その者が第355号政令による改正前の返還政令(以下この号において「旧返還政令」という。)第19条第1項又は第355号政令附則第5項の規定による支払の請求をすることができる者であり、かつ、これらの号に規定する財産でその譲渡の際その上に旧返還政令第23条第1項の規定により消滅した権利が存していたものを譲渡した者であるときは、その者に返還政令第19条第2項の規定を適用した場合にその者が支払を請求することができる金額)に、次のイからハまでに掲げる場合に応じ、それぞれイからハまでに掲げる倍数を乗じて得た金額(その者が既に同条第1項若しくは第2項又は旧返還政令第19条第1項若しくは第355号政令附則第5項の規定により支払を請求することができる金額を受領しているときはこれに相当する金額を、当該財産の価値がその売却(返還政令第19条第1項に規定する売却をいう。以下同じ。)があった時からその返還請求(連合国最高司令官からの返還の要求又は当該財産の返還を請求することができる連合国人からの返還の請求をいう。以下同じ。)があった時までの期間内に通常の減価額をこえて減少しているときは当該返還請求があった時における当該通常の減価額をこえて減少している部分の価値に相当する金額をそれぞれ控除した金額とし、当該財産の価値が当該期間内にその者の負担において増加しているときは、当該財産の返還請求があった時における当該価値増加分の価値に相当する金額を加算した金額とする。)
イ その者が譲渡した財産が土地である場合 当該土地の別表第1に定める所在地の区分並びにその売却の時期及びその返還請求の時期に応ずる同表の倍数
ロ その者が譲渡した財産が建物(その附帯設備を含む。以下同じ。)又は構築物である場合 当該建物又は構築物の別表第2に定める構造の区分並びにその売却の時期及びその返還請求の時期に応ずる同表の倍数
ハ その者が譲渡した財産が動産である場合 当該動産の別表第3に定める区分並びにその売却の時期及びその返還請求の時期に応ずる同表の倍数
二 前条第3号に掲げる者 権利の返還のため同号に規定する契約を締結した者にあっては、当該契約により設定された権利の当該返還の際における時価(当該返還の際当該権利の目的物の上に返還政令第23条第2項又は第3項の規定により消滅した権利(担保権を除く。)があったときは、当該時価からその消滅した権利の当該返還の際における時価(その消滅した権利が2以上あったときは、これらの権利の当該返還の際における時価の合計額)を控除した金額)に相当する金額、同号に規定する消滅した権利を当該返還の際有していた者にあっては、その消滅した権利の当該返還の際における時価に相当する金額(これらの者が既に同令第19条第3項から第5項までの規定により支払を請求することができる金額を受領しているときは、これに相当する金額を控除した金額)
三 前条第4号に掲げる者 その者が譲渡をした持分の返還請求があった時における時価に相当する金額(その者が既に返還政令第19条第1項の規定により支払を請求することができる金額を受領しているときは、これに相当する金額を控除した金額)
四 前条第5号に掲げる者 同号に規定する株券の引渡があったその者に係る特定株式の回復請求(連合国最高司令官からの回復の要求又は当該株式の回復を請求することができる連合国人からの回復の請求をいう。以下同じ。)があった時における時価(当該株式が、その株券が株式回復政令第18条第4項の規定により大蔵大臣に引き渡された際清算手続中である会社の発行する株式である場合において、その回復請求があった時から当該引渡があった時までに当該株式につき残余財産として分配された金銭の額があるときは、当該時価から当該金銭の額を控除した金額)に当該株式の株数を乗じて得た金額(当該株式につき既に同令第24条第1項の規定による支払が行われているときは、その支払われた金額に相当する金額を控除した金額とし、当該株式の株主に同令第11条(第95号法律第6条第6項においてなおその効力を有するものとされる同法による改正前の株式回復政令第11条を含む。)及び第12条(第243号政令による改正前の株式回復政令第12条の2及び第95号法律第6条第6項においてなおその効力を有するものとされる同法による改正前の株式回復政令第12条を含む。)の規定を適用しないものとした場合にその回復請求があった時までに当該株主に割り当てられるべきであった当該株式に係る子株があるときは、当該子株のその時における時価にその株数を乗じて得た金額(時価を異にする子株があるときは、それぞれの時価に当該時価を有する子株の株数を乗じて得た金額の合計額)から当該子株につきこれを割り当てられるとした場合にその者が払い込むべき金額を控除した金額を加算した金額とする。)
五 前条第6号に掲げる者 旧コウツ政令第2条第1項の規定により再設立された株式会社の株式のその時における時価にその再設立によりジェー・アンド・ピー・コウツ・リミテッドが所有することとなった同社の株式の株数を乗じて得た金額から、同号に掲げる者が同令第8条の2において準用する株式回復政令第24条第1項の規定により支払を受けた金額を控除した金額
六 前条第7号に掲げる者 同号に規定する株券の引渡があったその者に係る株式につき、次のイ又はロに掲げる株式の区分に応じ、それぞれイ又はロに掲げる価額に当該株式の株数を乗じて得た金額から、その者が株式回復政令第24条第3項の規定により支払を受けた金額(当該株式が子株に相当する自己取得株式であるときは、同令第27条(第95号法律第6条第4項及び第6項においてなおその効力を有するものとされる同法による改正前の株式回復政令第27条を含む。)の規定により支払を受けた金額)を控除した金額
イ 自己取得株式 当該株式の取得価額
ロ 自己保留株式及び新株 発行価額
七 前条第8号に掲げる者 同号に規定する家屋等の所有者であった者にあっては、当該家屋等の譲渡又は除去の請求(連合国最高司令官からの譲渡若しくは除去の要求又はこれらの措置を請求することができる連合国人からのこれらの措置の請求をいう。)があった時における当該家屋等の時価その他当該譲渡又は除去によって生じた損失で通常生ずべきもののその時における時価に相当する金額、同号に規定する関係権利者であった者にあっては、当該譲渡又は除去によって生じた損失で通常生ずべきもののその時における時価に相当する金額
八 前条第9号に掲げる者 次のイからニまでに掲げる区分に応じ、それぞれイからニまでに掲げる金額
イ 前条第2号に掲げる者に準ずる者 第1号に掲げる金額に準じて計算した金額(電話加入権を譲渡した者にあっては、当該譲渡の請求があった時における旧電話規則(昭和12年逓信省令第73号)第66条及び第80条又は旧電信電話料金法(昭和23年法律第105号)別表2に規定する加入料及び装置料(加入申込受理の場合の装置料をいう。)の合計額にその者が譲渡した電話加入権に係る加入電話の数を乗じて得た金額とする。ただし、その者が既に返還政令附則第12項の規定により請求することができる金額を受領しているときは、これに相当する金額を控除した金額とする。)
ロ 前条第3号に掲げる者に準ずる者 第2号に掲げる金額に準じて計算した金額
ハ 前条第5号に掲げる者に準ずる者 第4号に掲げる金額に準じて計算した金額
ニ 前条第8号に掲げる者に準ずる者 前号に掲げる金額に相当する金額
2 返還善後処理金は、国債をもって交付する。ただし、その総額が5000円未満であるときはその全額を、これに5000円未満の端数があるときはその端数に相当する金額をそれぞれ現金で支払うものとする。
(返還善後処理金の請求及び支払の手続)
第4条 第2条の規定による返還善後処理金の支払を請求することができる者(以下「請求権者」という。)がその支払を請求しようとするときは、大蔵大臣に対し、この法律の施行の日から2年以内に、政令で定めるところにより、返還善後処理金支払請求書を提出しなければならない。
2 大蔵大臣は、前項の規定により返還善後処理金支払請求書が提出されたときは、これを審査し、支払うべきであると認めたときは、その支払うべき返還善後処理金の額を当該請求権者に通知するとともに、遅滞なく、これを支払わなければならない。
(国債)
第5条 第3条第2項の規定により交付するため、政府は、必要な金額を限度として国債を発行することができる。
2 前項の規定により発行する国債に関して必要な事項は、大蔵省令で定める。
(異議申立期間)
第6条 返還善後処理金に関する処分についての異議申立てに関する行政不服審査法(昭和37年法律第160号)第45条の期間は、その処分の通知を受けた日の翌日から起算して6月以内とする。
(異議申立てと時効の中断)
第7条 前条の異議申立ては、時効の中断については、裁判上の請求とみなす。
第8条 削除
(課税上の特例)
第9条 請求権者(第2条第8号に掲げる者を除く。)が同条の規定により支払を受ける金額についての所得税法(昭和22年法律第27号)の規定の適用については、当該金額(その者の受けた第2条に規定する損失に係る財産につきその者が支出した有益費その他の政令で定める金額がある場合には、その支出した金額を控除した金額)は、その者の第4条第1項の規定による請求に基き同条第2項の大蔵大臣の通知のあった日の属する年分の同法第9条第1項第8号に規定する所得の金額とみなして、同年分の総所得金額に算入する。
2 第2条第8号に掲げる者が同条の規定により支払を受ける金額についての所得税法、法人税法(昭和22年法律第28号)、資産再評価法(昭和25年法律第110号)及び租税特別措置法(昭和32年法律第26号)の規定の適用については、当該金額は、その者の第4条第1項の規定による請求に基き同条第2項の大蔵大臣の通知のあった日の属する年分又は事業年度分における同号に規定する家屋等の譲渡に伴い受ける金額(租税特別措置法の適用については、同法の適用を受ける収用に伴い受ける金額)とみなす。
3 税務署長は、請求権者が第2条の規定により返還善後処理金の支払を受けた年分又は事業年度分の所得税、法人税又は再評価税について、当該所得税、法人税又は再評価税の税額のうち、当該税額と、当該金額の支払を受けなかったものとして計算した場合における税額との差額に相当する金額を限度として、当該請求権者が第3条第2項の規定により交付を受ける国債による物納を許可することができる。
4 前項の規定による物納の許可その他前3項の規定の適用に関して必要な事項は、政令で定める。
(権限の委任)
第10条 この法律により大蔵大臣に属する権限は、政令で定めるところにより、その一部を財務局長に委任することができる。
(省令への委任)
第11条 この法律に特別の規定がある場合を除くほか、この法律の実施のための手続その他その執行について必要な細則は、大蔵省令で定める。
附則
1 この法律は、公布の日から起算して8月をこえない範囲内で政令で定める日から施行する。
附則 (昭和37年9月15日法律第161号) 抄
1 この法律は、昭和37年10月1日から施行する。
2 この法律による改正後の規定は、この附則に特別の定めがある場合を除き、この法律の施行前にされた行政庁の処分、この法律の施行前にされた申請に係る行政庁の不作為その他この法律の施行前に生じた事項についても適用する。ただし、この法律による改正前の規定によって生じた効力を妨げない。
3 この法律の施行前に提起された訴願、審査の請求、異議の申立てその他の不服申立て(以下「訴願等」という。)については、この法律の施行後も、なお従前の例による。この法律の施行前にされた訴願等の裁決、決定その他の処分(以下「裁決等」という。)又はこの法律の施行前に提起された訴願等につきこの法律の施行後にされる裁決等にさらに不服がある場合の訴願等についても、同様とする。
4 前項に規定する訴願等で、この法律の施行後は行政不服審査法による不服申立てをすることができることとなる処分に係るものは、同法以外の法律の適用については、行政不服審査法による不服申立てとみなす。
5 第3項の規定によりこの法律の施行後にされる審査の請求、異議の申立てその他の不服申立ての裁決等については、行政不服審査法による不服申立てをすることができない。
6 この法律の施行前にされた行政庁の処分で、この法律による改正前の規定により訴願等をすることができるものとされ、かつ、その提起期間が定められていなかったものについて、行政不服審査法による不服申立てをすることができる期間は、この法律の施行の日から起算する。
8 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
9 前8項に定めるもののほか、この法律の施行に関して必要な経過措置は、政令で定める。
別表第1 土地及びこれに関する権利についての倍数表
(一) 東京都、大阪市、名古屋市、横浜市、京都市及び神戸市に所在する土地並びにこれに関する権利
返還請求の時期 | 売却の時期 | 昭和17年 | 昭和18年 | 昭和19年 | 昭和20年 |
昭和22年 | 4・27 | 4・08 | 3・95 | 4・04 | |
昭和23年 | 11・27 | 10・77 | 10・44 | 10・69 | |
昭和24年 | 20・62 | 19・71 | 19・09 | 19・55 | |
昭和25年 | 26・00 | 24・84 | 24・07 | 24・64 | |
昭和26年 | 36・03 | 34・44 | 33・36 | 34・16 | |
昭和27年 | 59・66 | 57・01 | 55・23 | 56・56 | |
昭和28年 | 83・44 | 79・74 | 77・25 | 79・10 |
(二) その他の地域に所在する土地及びこれに関する権利
返還請求の時期 | 売却の時期 | 昭和17年 | 昭和18年 | 昭和19年 | 昭和20年 |
昭和22年 | 8・60 | 7・65 | 6・87 | 5・47 | |
昭和23年 | 23・07 | 20・53 | 18・44 | 14・67 | |
昭和24年 | 37・16 | 33・07 | 29・71 | 23・62 | |
昭和25年 | 45・42 | 40・42 | 36・31 | 28・87 | |
昭和26年 | 61・50 | 54・74 | 49・16 | 39・10 | |
昭和27年 | 88・45 | 78・72 | 70・71 | 56・23 | |
昭和28年 | 112・38 | 100・02 | 89・84 | 71・44 |
別表第2 建物及び構築物並びにこれらに関する権利についての倍数表
(一) 木造の建物及び構築物並びにこれらに関する権利
返還請求の時期 | 売却の時期 | 昭和17年 | 昭和18年 | 昭和19年 | 昭和20年 |
昭和22年 | 14・70 | 11・00 | 7・30 | 5・06 | |
昭和23年 | 25・69 | 19・23 | 12・76 | 8・85 | |
昭和24年 | 32・47 | 24・30 | 16・13 | 11・19 | |
昭和25年 | 28・53 | 21・36 | 14・18 | 9・84 | |
昭和26年 | 40・37 | 30・26 | 20・09 | 13・94 | |
昭和27年 | 47・99 | 35・85 | 23・83 | 16・54 | |
昭和28年 | 52・49 | 39・21 | 26・07 | 18・09 |
(二) その他の建物及び構築物並びにこれらに関する権利
返還請求の時期 | 売却の時期 | 昭和17年 | 昭和18年 | 昭和19年 | 昭和20年 |
昭和22年 | 16・98 | 12・35 | 7・96 | 5・37 | |
昭和23年 | 30・54 | 22・22 | 14・33 | 9・65 | |
昭和24年 | 39・74 | 28・90 | 18・64 | 12・57 | |
昭和25年 | 35・94 | 26・15 | 16・86 | 11・37 | |
昭和26年 | 52・42 | 38・12 | 24・59 | 16・58 | |
昭和27年 | 64・07 | 46・55 | 30・02 | 20・25 | |
昭和28年 | 70・08 | 50・92 | 32・84 | 22・15 |
別表第3 動産に関する倍数表
(一) 貴石、半貴石、貴金属地金、放射性元素並びに書画及び骨とう品
返還請求の時期 | 売却の時期 | 昭和17年 | 昭和18年 | 昭和19年 | 昭和20年 |
昭和22年 | 25・18 | 23・53 | 20・76 | 17・91 | |
昭和23年 | 66・91 | 62・52 | 55・16 | 47・59 | |
昭和24年 | 109・19 | 102・04 | 90・02 | 77・67 | |
昭和25年 | 129・08 | 120・63 | 106・43 | 91・82 | |
昭和26年 | 179・15 | 167・41 | 147・71 | 127・43 | |
昭和27年 | 182・64 | 170・68 | 150・59 | 129・92 | |
昭和28年 | 180・67 | 168・84 | 148・96 | 128・51 |
(二) その他の動産
返還請求の時期 | 売却の時期 | 昭和17年 | 昭和18年 | 昭和19年 | 昭和20年 |
昭和22年 | 11・69 | 12・73 | 13・10 | 13・18 | |
昭和23年 | 26・63 | 29・01 | 29・84 | 30・03 | |
昭和24年 | 37・23 | 40・61 | 41・77 | 42・02 | |
昭和25年 | 37・82 | 41・13 | 42・36 | 42・60 | |
昭和26年 | 44・97 | 49・05 | 50・37 | 50・72 | |
昭和27年 | 39・27 | 42・84 | 44・12 | 44・30 | |
昭和28年 | 38・84 | 42・38 | 43・65 | 43・82 |
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