きぎょうたんぽとうききそく
企業担保登記規則
昭和33年法務省令第38号
企業担保登記登録令(昭和33年政令第187号)第18条の規定に基き、企業担保登記規則を次のように定める。
(企業担保権に関する登記)
第1条 企業担保権に関する登記(企業担保登記登録令(以下「令」という。)第1条の企業担保権に関する登記をいう。以下同じ。)は、登記記録中企業担保権区にする。
(登記記録の記録方法)
第2条 企業担保権区には、企業担保権に関する登記についての登記事項及び令第9条の順位番号を記録するものとし、同順位である2以上の権利に関する登記をするときは、順位番号に当該登記を識別するための符号を付すものとする。
(申請書類つづり込み帳)
第3条 企業担保権に関する登記の申請書、許可書その他の附属書類は、受付番号の順序に従って、株式会社の登記の申請書をつづり込むべき商業登記規則(昭和39年法務省令第23号)第5条の申請書類つづり込み帳につづり込まなければならない。
(各種通知簿)
第4条 登記所には、各種通知簿を備える。
2 各種通知簿は、1年ごとに別冊としなければならない。
3 各種通知簿には、通知事項、通知を受ける者及び通知を発する年月日を記録しなければならない。
4 各種通知簿に記録された情報は、通知の年の翌年から1年間保存しなければならない。
(会社法人等番号等の提供を要しない場合)
第5条 令第8条第1項第1号の法務省令で定める場合は、申請人が同号イに規定する法人であって、次に掲げる登記事項証明書(商業登記法(昭和38年法律第125号)第10条第1項(他の法令において準用する場合を含む。)に規定する登記事項証明書をいう。以下この項及び次項において同じ。)を提供して登記の申請をするものである場合とする。
一 次号に規定する場合以外の場合にあっては、当該法人の代表者の資格を証する登記事項証明書
二 支配人等(支配人その他の法令の規定により法人を代理することができる者であって、その旨の登記がされているものをいう。以下この号及び第3項において同じ。)によって登記の申請をする場合にあっては、当該支配人等の権限を証する登記事項証明書
2 前項各号の登記事項証明書は、その作成後1月以内のものでなければならない。
3 令第8条第1項第2号の法務省令で定める場合は、申請人が同項第1号イに規定する法人であって、支配人等が当該法人を代理して登記の申請をする場合とする。
(令第8条第2項の法務省令で定める方法)
第6条 令第8条第2項第1号の法務省令で定める方法は、委任による代理人によって、申請情報を記載した書面(申請情報の一部を記録した磁気ディスクを含む。)及び当該代理人の権限を証する情報を記録した磁気ディスクを登記所に提出する方法とする。
2 令第8条第2項第2号の法務省令で定める場合は、申請を受ける登記所が添付すべき印鑑に関する証明書を作成すべき登記所と同一である場合とする。
(受付帳の記載)
第7条 第12条において準用する不動産登記規則(平成17年法務省令第18号)第56条第1項の規定による記載は、商業登記に関する受付帳にしなければならない。この場合において、受付番号は、商業登記に関する登記事件の受付番号と通し番号とする。
(登記の順序)
第8条 登記官は、企業担保権に関する登記と商業登記との間においては、受附番号の順序に従って登記をしなければならない。
(会社の合併の場合の企業担保権の登記)
第9条 登記官は、令第12条の規定により企業担保権の登記をするには、令第11条第1項の登記をした登記記録中企業担保権区に、合併により消滅する会社の登記簿から企業担保権の登記を移記し、企業担保登記登録令第12条の規定により登記を移記した旨を記録しなければならない。
2 前項の規定により登記を移記する場合において、令第11条第1項の登記の申請書に企業担保法(昭和33年法律第106号)第8条第2項の協定を証する書面が添付されているときは、同項の協定による企業担保権の順位に相応するように企業担保権の登記を移記しなければならない。
3 前項の場合において、合併後存続する会社の登記簿に登記されている企業担保権でその順位の変更するものがあるときは、登記官は、変更後の順位に相応するようにその企業担保権の登記を移記し、企業担保登記登録令第12条の規定により順位何番の企業担保権の登記を移記した旨及び従前の企業担保権の登記を抹消する記号を記録しなければならない。
(管財人の更迭の登記)
第10条 登記官は、管財人の更迭の登記をしたときは、従前の管財人の登記を抹消する記号を記録しなければならない。
(順位事項)
第11条 令第16条において準用する不動産登記令(平成16年政令第379号)第2条第8号の順位事項は、順位番号及び第2条の符号とする。
(不動産登記規則の準用)
第12条 不動産登記規則第2条第1項、第3条第1号、第2号イ、第3号、第4号及び第5号、第5条第1項及び第2項、第7条、第18条第8号、第9号及び第11号、第24条から第26条まで、第28条第15号から第17号まで、第29条、第31条第2項、第34条第1項第1号及び第6号から第8号まで、第36条第4項、第37条から第39条まで、第41条から第46条まで、第47条(第3号イ(2)、(3)、(5)及び(6)を除く。)、第49条第1項、第50条から第55条まで、第56条(第3項を除く。)、第57条から第63条まで、第64条第1項(第4号を除く。)及び第2項、第65条、第66条、第68条、第92条、第146条、第148条、第150条から第155条まで、第163条、第164条、第181条(第2項第3号を除く。)から第182条の2まで、第183条第1項第2号及び第2項、第185条、第189条第1項前段並びに第192条の規定は、企業担保権に関する登記に準用する。この場合において、これらの規定(第65条第2項第5号イ、第68条第1項第5号イ、第181条第2項及び第185条第1項第1号イを除く。)中「不動産」とあるのは「企業担保権設定者である株式会社」と、「登記名義人」とあるのは「企業担保権者」と読み替えるほか、次の表の上欄に掲げる不動産登記規則の規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句と読み替えるものとする。
読み替える規定 | 読み替えられる字句 | 読み替える字句 |
第56条第1項 | 不動産所在事項 | 企業担保権設定者の商号及び本店 |
第65条第2項第5号イ及び第68条第1項第5号イ | 不動産所在事項又は不動産番号 | 企業担保権設定者の商号及び本店 |
第65条第6項及び第68条第7項 | 第7条第1項第1号及び第2号 | 企業担保登記登録令(昭和33年政令第187号)第8条第1項第1号及び第2号 |
第65条第7項及び第68条第8項 | 令第7条第1項第1号及び第2号 | 企業担保登記登録令第8条第1項第1号及び第2号 |
第181条第2項第4号 | 法第34条第1項各号及び第44条第1項各号(第6号及び第9号を除く。)に掲げる事項 | 企業担保権設定者の商号及び本店 |
第185条第1項第1号イ | 不動産所在事項及び不動産番号 | 企業担保権設定者の商号及び本店 |
第189条第1項前段 | 登録免許税額 | 登録免許税額及び課税標準の価格 |
(不動産登記法等の準用における技術的読替え)
第13条 令第16条の場合において必要な技術的読替えは、次の表のとおりとする。
読み替える規定 | 読み替えられる字句 | 読み替える字句 |
不動産登記令第2条第1号 | 次章の規定 | 次章の規定若しくは企業担保登記登録令第8条の規定 |
不動産登記令第9条 | 第7条第1項第6号 | 企業担保登記登録令第8条第1項第4号 |
不動産登記令第19条 | 第7条第1項第5号ハ若しくは第6号 | 第7条第1項第5号ハ若しくは企業担保登記登録令第8条第1項第4号 |
附則
この省令は、昭和33年7月1日から施行する。
附則 (昭和35年3月31日法務省令第10号) 抄
(施行期日)
第1条 この省令は、昭和35年4月1日から施行する。
附則 (昭和39年3月31日法務省令第48号) 抄
(施行期日)
第1条 この省令は、昭和39年4月1日から施行する。
(弁済期の定め等の朱抹)
第5条 この省令の施行の際先取特権、質権もしくは抵当権又は企業担保権に関する登記に弁済期の定めもしくは利息の支払時期の定め又は償還もしくは支払の方法の記載があるときは、登記官は、その記載を朱抹しなければならない。ただし、抵当証券の発行の定めのされている抵当権については、この限りでない。
附則 (昭和42年7月29日法務省令第40号)
この省令は、昭和42年8月1日から施行する。
附則 (昭和47年3月25日法務省令第16号)
この省令は、昭和47年4月1日から施行する。
附則 (昭和47年12月22日法務省令第79号)
この省令は、昭和48年1月1日から施行する。
附則 (昭和52年9月3日法務省令第54号) 抄
(施行期日)
第1条 この省令は、昭和52年10月1日から施行する。
附則 (平成元年4月28日法務省令第15号) 抄
(施行期日)
1 この省令は、平成元年5月1日から施行する。
附則 (平成17年2月28日法務省令第31号) 抄
(施行期日)
第1条 この省令は、不動産登記法の施行の日(平成17年3月7日)から施行する。
附則 (平成17年4月20日法務省令第63号)
1 この省令は、公布の日から施行する。
2 この省令による改正後の企業担保登記規則、不動産等の管轄登記所の指定に関する省令、独立行政法人緑資源機構法による不動産登記の手続に関する省令、工場抵当登記規則、立木登記規則、船舶登記規則、農業用動産抵当登記規則、建設機械登記規則並びに不動産登記法及び不動産登記法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律の施行に伴う法務省関係省令の整備等に関する省令の規定は、不動産登記法(平成16年法律第123号)の施行の日(平成17年3月7日)から適用する。
附則 (平成18年2月9日法務省令第15号) 抄
(施行期日)
第1条 この省令は、会社法の施行の日(以下「施行日」という。)から施行する。
附則 (平成18年3月29日法務省令第28号) 抄
(施行期日)
第1条 この省令は、会社法(平成17年法律第86号)の施行の日から施行する。
附則 (平成20年7月22日法務省令第46号) 抄
(施行期日)
第1条 この省令は、平成20年7月22日から施行する。
附則 (平成23年3月25日法務省令第5号) 抄
(施行期日)
第1条 この省令は、平成23年4月1日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
一 第1条中不動産登記規則第64条、第69条、第181条第2項、第182条、第182条の2及び別記第6号の改正規定、第8条の規定、第9条の規定、第10条中船舶登記規則第49条の改正規定(同令第195条を削る改正規定を除く。)、第11条中農業用動産抵当登記規則第40条の改正規定(同令第195条を削る改正規定を除く。)、第12条の規定並びに第14条の規定 平成23年6月27日
附則 (平成27年9月28日法務省令第43号) 抄
(施行期日)
1 この省令は、不動産登記令等の一部を改正する政令の施行の日(平成27年11月2日)から施行する。
(経過措置)
2 この省令の施行前にされた登記、筆界特定、抵当証券交付、抵当証券の記載の変更及び鉱害賠償の登録の申請については、第1条の規定による改正後の不動産登記規則第36条、第37条の2及び第44条第2項(これらの規定を他の省令において準用する場合を含む。)並びに第209条の規定、第2条の規定による改正後の抵当証券法施行細則第22条(同令第53条において準用する場合を含む。)の規定、第3条の規定による改正後の鉱害賠償登録規則第20条の規定、第4条の規定による改正後の企業担保登記規則第5条の規定並びに第5条の規定による改正後の船舶登記規則第21条の規定にかかわらず、なお従前の例による。
3 この省令の施行前にされた不動産登記規則第16条第1項又は第88条第1項の申出については、なお従前の例による。
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