すいしつちょうささぎょうきていじゅんそく
水質調査作業規程準則
昭和32年総理府令第14号
国土調査法第3条第2項の規定に基き、水質調査作業規程準則を次のように定める。
第1章 総則
(目的)
第1条 国土調査法(昭和26年法律第180号)第2条第1項各号の規定による水調査のうち、水質に関する調査(以下「水質調査」という。)の作業規程の準則は、この省令の定めるところによる。
(調査単位区域)
第2条 水質調査は、水基本調査作業規程準則(昭和28年総理府令第35号。以下「水基本調査準則」という。)第1条の規定による水調査の基準の設定のための調査を行った区域内において行うものとする。
(調査の内容)
第3条 水質調査においては、水基本調査準則第29条の規定により決定した位置において水質に関する調査を行い、その結果を地図及び簿冊に作成するものとする。
(水質調査の作業)
第4条 水質調査の作業は、現地作業、室内分析作業及び整理作業とする。
(現地作業)
第5条 現地作業とは、第3条に規定する位置において水質に関する観測及び採水を行うとともに、採取した水(以下「試水」という。)について室内分析作業のために必要な処理を行う作業をいう。
(室内分析作業)
第6条 室内分析作業とは、現地において採取した試水につき、室内において理化学的分析及び試験を行う作業をいう。
(整理作業)
第7条 整理作業とは、現地作業及び室内分析作業の結果を基礎として、水質表、水質平均値表、項目別水質分布図及び水質説明書を作成する作業をいう。
(精度の保持)
第8条 調査を行う者及び調査を監督する者は、常に各種の方法によって検査を行い、調査が良好な精度を保って行われるように留意しなければならない。
第2章 現地作業
(調査地点の表示)
第9条 水質調査にあたっては、水基本調査準則第29条の規定により決定した位置に標くいを設置し、調査地点としての表示を行うものとする。
2 標くいの形状は、別表第1に定めるところによる。
(現地作業における観測)
第10条 現地作業における観測は、次の各号に掲げる項目について行うものとする。
一 外観及び味、におい
二 天候
三 気温
四 水温
五 pH(ピーエッチ)
六 電導度又は比抵抗
七 濁度
八 溶存酸素ガス
2 前項第8号の観測は、国土交通大臣の定める基準に従って省略することができる。
3 湖沼及び貯水池においては、透明度の観測をあわせて行うものとする。
4 観測の内容及び方法は、別表第2に定めるところによる。
5 観測に使用する主要な試薬及び標準溶液の作成の方法は、別表第4に定めるところによる。
6 観測の結果の表示の方法は、別表第5に定めるところによる。
(採水回数の基準)
第11条 調査にあたっては、各調査地点につき原則として毎月1回以上採水し、2箇年から3箇年の間継続して実施するものとする。
(採水の方法)
第12条 河川又は水路にあっては、調査地点において、流心部と思われる場所を選び、その場所において採水を行うものとする。
2 湖沼及び貯水池にあっては、成層状態を調査し、成層の状況に応じて、層別の採水を行うものとする。
3 地下水にあっては、つとめて新鮮な状態にして採水を行うものとする。
(採水の量)
第13条 採水の量は、第19条第1項第1号から第21号までの項目について分析を行うときは、おおむね2・5リットルとし、2リットル程度のビン及び0・5リットル程度のポリエチレン製のビン(以下「試水ビン」という。)にわけて採水するを原則とし、第19条第1項第22号から第25号までの項目については、それぞれ必要な量を採水するものとする。
(採水上の注意)
第14条 採水に用いる器具及び試水ビンは、清浄なものを用いなければならない。
2 試水ビンには、採水後、直ちに採水場所、日時等を記載した標識を添付しなければならない。
3 試水は、必要ある場合は、各項目につきそれぞれ適当な処理を行わなければならない。
(試水の運搬)
第15条 試水ビンは、運搬にあたり破損等の事故を防ぐため、木のわくを作るなどの処置を講じて、すみやかに分析及び試験を行う場所に運搬するものとする。
(野帳の記載)
第16条 現地作業を行うにあたっては、そのつど、観測日時、現地における観測状況その他必要な事項を野帳に記載するものとする。
2 野帳の様式は、国土交通大臣が定める。
(再調査)
第17条 現地作業は、その日ごとにその結果を整理確認し、必要ある場合は、再調査を行わなければならない。
第3章 室内分析作業
(試水の管理)
第18条 分析及び試験を行う場所に運搬された試水ビンには、直ちに整理番号、採水の場所及び日時並びに採水時の気温、水温等を記載した標識を新たに添付するものとする。
2 試水の管理にあたっては、次の各号に掲げる事項に留意しなければならない。
一 直射日光をさけること。
二 なるべく冷暗所に清潔に保管すること。ただし、凍結しないようにすること。
3 試水は、原則として分析及び試験の終了後も作業が適正に行われたことを確認するまで保存するものとする。
(試水の分析及び試験)
第19条 室内分析作業における分析及び試験は、試水について次の各号に掲げる項目につき、なるべくすみやかに行うものとする。
一 pH(ピーエッチ)
二 RpH(アールピーエッチ)
三 全蒸発残留物
四 溶解性蒸発残留物
五 懸濁物
六 ナトリウムイオン
七 カリウムイオン
八 EDTA硬度
九 カルシウムイオン
十 マグネシウムイオン
十一 塩素イオン
十二 硫酸イオン
十三 アルカリ度(pH4・3アルカリ度(ブロムクレゾールグリーンアルカリ度)及びpH8・4アルカリ度(フェノールフタレインアルカリ度))
十四 酸度(pH4・3酸度(ブロムクレゾールグリーン酸度)及びpH8・4酸度(フェノールフタレイン酸度))
十五 ケイ酸(比色ケイ酸)
十六 鉄(酸可溶性鉄)
十七 リン(可溶性リン)
十八 亜硝酸イオン
十九 硝酸イオン
二十 アンモニウムイオン
二十一 化学的酸素消費量(過マンガン酸カリウム法)
二十二 生物化学的酸素消費量(BOD)
二十三 バクテリヤ類
二十四 プランクトン
二十五 その他水質の特性を明らかにするため必要な項目
2 前項の項目は、国土交通大臣の定める基準に従ってその一部を省略することができる。
3 分析及び試験の方法は、別表第3に定めるところによる。ただし、別表第3に定める方法が適用できない場合においては、その理由を明らかにして他の方法によることができる。
4 分析及び試験に使用する主要な試薬及び標準溶液の作成の方法は、別表第4に定めるところによる。
5 分析及び試験の結果の表示の方法は、別表第5に定めるところによる。
(作業記録)
第20条 分析及び試験の作業を行うにあたっては、作業記録を作成するものとする。
第4章 整理作業
(水質表及び水質平均値表)
第21条 水質表は、現地作業及び室内分析作業の結果に基いて、各調査地点ごとに作成するものとする。
2 水質平均値表は、前項の水質表に基いて、各調査地点ごとの平均値を求めて作成するものとする。
3 水質表の様式は、別表第6、水質平均値表の様式は、別表第7に定めるところによる。
(項目別水質分布図)
第22条 項目別水質分布図(以下「分布図」という。)は、水質平均値表に記載された平均値を濃度によって区分し、測量法(昭和24年法律第188号)第27条第2項の規定により国土交通大臣の刊行した20万分の1地勢図を基礎として、調査単位区域の特性に応じ少くとも2種以上の項目について作成し、水質の分布状況を明らかにするものとする。
2 前項の濃度区分及び分布図の様式は、別表第8に定めるところによる。
(水質説明書)
第23条 水質説明書は、別表第9に定めるところに従い、水質の特性について記載するものとする。
附則
この府令は、公布の日から施行する。
附則 (昭和49年6月26日総理府令第39号)
この府令は、公布の日から施行する。
附則 (平成元年3月17日総理府令第12号)
この府令は、公布の日から施行する。
附則 (平成12年8月14日総理府令第103号)
この府令は、内閣法の一部を改正する法律(平成11年法律第88号)の施行の日(平成13年1月6日)から施行する。
別表第1
別表第2
項目 | 試薬 | 器具 | 方法 |
1 外観
味及びにおい(1) 水の色
イ 水色
ロ 試水の色
ハ 液の色
(2) 懸濁物
イ 性状
ロ 色
ハ 量
(3) 沈殿物
イ 質
ロ 色
ハ 量
(4) 味
(5) におい
イ 水色
ロ 試水の色
ハ 液の色
(2) 懸濁物
イ 性状
ロ 色
ハ 量
(3) 沈殿物
イ 質
ロ 色
ハ 量
(4) 味
(5) におい
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(1) 水色は、天然状態における水の色を肉眼によって観察する。
(2) 試水の色は、無色透明容器で水の色を肉眼によって観察する。
(3) 液の色は、無色透明容器で上澄の透明な液の色を肉眼によって観察する。
(4) 懸濁物、沈殿物については、無色透明容器で肉眼によって観察する。
(5) 味及びにおいについては、必要と認めたとき行う。
(6) 水色以外の項目については、採水時及び採水後8ないし24時間経過したときの2回観察するものとする。
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2 気温
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棒状水銀温度計(0.5又は0.2度目盛のもの) | 採水場所で日光の直射を避ける等の注意をして測定する。 | |
3 水温
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1 棒状水銀温度計(0.5又は0.2度目盛のもの)
2 エクマン転倒温度計
3 電気抵抗温度計
上記のうちいずれか。
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温度計を水中にじゆうぶん長くひたし、温度平衡に至らしめてから測定する。棒状水銀温度計にあっては、水銀柱は水中にあるようにして測定する。 | |
4 pH
I 比色法
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pH指示薬 BCG(ブロムクレゾールグリーン) BTB(ブロムチモールブルー) PR(フェノールレツド) その他適宜 |
比色による pH測定器(比色管を用いるもの) | 採水時、試水中のガスの出入を小さくするように注意して、すみやかに試水5mlを比色管にとり、pH指示薬を加え、その色を標準色(pH0.2おきに区分したもの)と比べる。ただし、試水のpHが2種のpH指示薬の測定範囲にある時は両者を共に用いる。 |
II 電気的方法(ガラス電極法)
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pH標準緩衝溶液 | ガラス電極によるpH測定器 | 標準pH緩衝溶液でじゆうぶん検定してから測定する。 |
5 電導度
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電導度標準溶液 | 電導度計 | 採水場所において電極部を水中にひたして測定する。この場合、水温をあわせて測定するものとする。なお、電極恒数は調査の開始前及び終了後において検定しなければならない。また電導度は、18℃電導度に換算する。この場合の換算係数は、附図の図表によって求める。 |
6 濁度
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濁度標準溶液 |
暗箱 比色管 |
試水100mlを比色管にとり、その濁りを、特定の濁度標準溶液と比べる。 |
I 白陶土法
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II 透過光法
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濁度計 | 採水場所において国土調査型濁度計によって測定する。 | |
7 透明度
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直径30cmの白色円板円 | 板を水中に沈め、それが見えなくなるまでの深さを求める。 | |
8 溶存酸素ガス
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(1) 硫酸マンガン(MnSO4)溶液(硫酸マンガン100gを蒸留水に溶かして250mlとしたもの)
(2) ヨウ化カリウム(KI)水酸化ナトリウム(NaOH)溶液(水酸化ナトリウム100gとヨウ化カリウム30gとを蒸留水に溶かして200mlとしたもの)
(3) 塩酸(HCl)((1+1)及び(1+3))
(4) デンプン溶液
(5) 0.0200規定チオ硫酸ナトリウム(Na2S2O3・5H2O)滴定液
(6) 0.100規定ヨウ素酸カリウム(KIO3)標準溶液
(7) ヨウ化カリウム(KI)の固体
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酸素ビン (容量 100ml前後) |
試水を酸素ビンにとり、硫酸マンガン溶液0.5mlを加え、次にヨウ化カリウム・水酸化ナトリウム溶液0.5mlを加えてすばやく密センし、ビンを上下に転倒した後、30分間以上放置する。生じた沈殿を塩酸に溶かし、デンプンを指示薬としてチオ硫酸ナトリウム溶液で滴定する。(ウインクラー法) |
別表第3
項目 | 試薬 | 器具 | 操作の要点 |
1 pH
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別表第2pHの項に準ずる。 | 別表第2pHの項に準ずる。 | 別表第2pHの項に準ずる。 |
2 RpH
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pHの項と同じ。 | pHの項と同じ。 | 試水20ないし50mlをとり、新鮮な空気を10分間じゆうぶんに通じた後pHの場合に準じて測定する。 |
3 全蒸発残留物
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蒸発ザラ | 試水ビンをよく振とうし、試水100mlを蒸発ザラにとり蒸発乾固し、105℃ないし110℃で1時間乾燥、30分間冷却を繰返し恒量とする。この場合ヒョウ量値の差が、0.5mg以内をもって恒量とみなす。110℃で乾固しない場合は、温度を180℃とする。 | |
04 溶解性蒸発残留物
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試水をロ紙(東洋ロ紙5Cに相当するもの)でロ過し、ロ液の100mlをとり、前項に準じてロ液の蒸発残留物を測定する。この場合採水日とロ過を行う日との間の経過日数を各採水群について、同一に保つことが望ましい。 | ||
5 懸濁物
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次式による計算を行って求める。 | ||
(懸濁物)=(全蒸発残留物)−(溶解性蒸発残留物) | |||
06 ナトリウムイオン
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炎光光度計 | 炎光分析法によって行う。 | |
07 カリウムイオン
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炎光光度計炎 | 光分析法によって行う。 | |
08 EDTA硬度(Ca+Mg)
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(1) 0.0100mol EDTA滴定液
(2) 塩化アンモニウム(NH4Cl)緩衝溶液
(3) EBT指示薬
(4) 硫化ナトリウム(Na21S・9H2O)5%溶液
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試水20ないし50mlをとりそのpH4.3アルカリ度に当量の塩酸を加え、かくはんして、炭酸ガスを追い出し、0.0100mol EDTA溶液を滴定量の約90%加えておき、次に緩衝溶液1ml、硫化ナトリウム溶液1ml、EBT指示薬数滴を加え、さらに0.0100mol EDTA溶液を滴下し、終点を求める。 | |
09 カルシウムイオン
I EDTA法
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(1) 0.0500規定カルシウムイオン標準溶液
(2) 0.0100mol EDTA 滴定液
(3) 水酸化ナトリウム(NaOH)10%溶液
(4) ムレキサイド、塩化ナトリウム混合指示薬
(5) 硫化ナトリウム5%溶液
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(1) 0.0100mol EDTA溶液の濃度は、0.0500規定カルシウムイオン標準溶液によって定める。
(2) 試水20ないし50mlをとりそのpH4.3アルカリ度に当量の塩酸を加え、かくはんして、炭酸ガスを追い出し、次に水酸化ナトリウム溶液1ml、硫化ナトリウム溶液1ml、ムレキサイド・塩化ナトリウム混合指示薬 0.2gを加え、0.0100molEDTA溶液で滴定する。
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II 過マンガン酸カリウム(KMnO4)滴定法
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(1) 0.0100規定過マンガン酸カリウム(KMnO4)滴定液
(2) 0.0100規定シュウ酸ナトリウム(Na2C2O4) 標準溶液
(3) シユウ酸アンモニウム((NH4)2(COO)2)4% 溶液
(4) 硫酸 (H2SO4)(1+2)
(5) メチルレツド指示薬
(6) 塩酸(HCl)(1+1)
(7) 6規定アンモニア水(NH4OH)
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(1) 0.0100規定過マンガン酸カリウム滴定液の濃度は、0.0100規定シユウ酸ナトリウム標準溶液で定める。
(2) 試水20ないし50mlをとり塩酸1ml を加えて熱し、メチルレツド数滴、4%シュウ酸アンモニウム2ml を加える。次にアンモニア水で中和し、約3時間放冷後生じたシユウ酸カルシウムの沈殿をロ別し、沈殿を硫酸に溶かして、約70℃にあたため、0.0100規定過マンガン酸カリウムで滴定する。
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010 マグネシウムイオン
I 計算法
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EDTA硬度からカルシウムイオンをさし引く。 | ||
II EDTA法
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(1) 0.0100mol EDTA滴定液
(2) 塩酸 (HCl)(1+1)溶液
(3) EBT 指示薬
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カルシウムイオンをムレキサイドを指示薬としてEDTAで滴定後、塩酸でpHを9ないし10にし、EBT を指示薬として 0.0100molEDTA溶液で滴定する。 | |
III 比色法
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(1) マグネシウムイオン比色標準溶液(10mg Mg/l)
(2) チタン黄(C28H19N5S2(SO3Na)2)0.15%溶液
(3) 1規定水酸化ナトリウム(NaOH)溶液
(4) 塩化カルシウム (CaCl2・2H2O)3%溶液
(5) 塩酸ヒドロキシルアミン(NH2OH・HCl)5%溶液
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ネスラー比色管 | 試水20mlをとり塩酸ヒドロキシルアミン溶液 1ml、塩化カルシウム溶液1.00ml、チタン黄1.00ml、水酸化ナトリウム3mlを加え、10分間経過後、同様に処理した標準溶液の発色とネスラー比色管で比較する。 |
011 塩素イオン
I モールの滴定法
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(1) 0.0200規定塩化ナトリウム(NaCl)標準溶液
(2) 0.0200規定硝酸銀(AgNO3)滴定液
(3) クロム酸カリウム(K2CrO4)4%溶液
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(1) 0.0200規定硝酸銀滴定液の濃度は、0.0200規定塩化ナトリウム標準溶液によって定める。
(2) 試水20mlにクロム酸カリウム溶液1mlを加え、0.0200規定硝酸銀溶液で滴定する。
(3) この方法は9mgCl−/l以上に適用する。
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II 比色法
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(1) 塩化ナトリウム(NaCl)比色標準溶液 (20mgCl−/l)
(2) 0.3%チオシアン酸水銀(Hg(CNS)2)アルコール溶液
(3) 鉄ミヨウバン(NH4Fe(SO4)2・12H2O)6%溶液
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ネスラー比色管 |
(1) 試水20mlを比色管にとり、チオシアン酸水銀アルコール溶液2.00ml、鉄ミヨウバン溶液 4.00mlを加え、よく混合し、10分間経過後同様に処理した標準溶液の発色と比較する。
(2) この方法は20mgCl−/l 以下に適用する。
(3) 10mg〜20mgCl−/lはいずれの方法でもよい。
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012 硫酸イオン
I 比濁法
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(1) 1規定塩酸(HCl)
(2) 塩化バリウム(BaCl2・2H2O)・ゼラチン溶液
(3) 硫酸カリウム(K2SO4) 比濁標準溶液
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ネスラー比色管 | 試水20mlに、1規定塩酸(HCl)0.5ml、塩化バリウム・ゼラチン溶液1mlを加え、その濁りを同様に処理した標準溶液の濁りと比較する。なお、この方法は20mgSO42—/1以下の場合に適用する。 |
II EDTA法
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(1) 0.0100mol EDTA溶液
(2) 0.0200規定塩化マグネシウム(MgCl2・6H2O)滴定液
(3) 0.0200規定塩化バリウム(BaCl2・2H2O)溶液
(4) EBT指示薬
(5) 塩化アンモニウム (NH4Cl)・アンモニア (NH4OH)緩衝溶液
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試水50mlを陽イオン交換樹脂に通じ、通過液に一定量の0.0200規定塩化バリウムを加え、加熱放冷後、過剰の 0.0100mol EDTA溶液と緩衝溶液を加え、EBTを指示薬として0.0200規定塩化マグネシウム溶液で逆滴定する。 | |
III 重量法
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(1) 1規定塩酸(HCl)
(2) 塩化バリウム(BaCl22H2O)10%溶液
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試水100ml に1規定塩酸を加え、加熱して塩化バリウム溶液を加え、生じた硫酸バリウム (BaSO4)の沈殿を強熱ヒヨウ量する。 | |
IV 比色法
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(1) クロム酸バリウム(BaCrO4)酢酸(CH3COOH) 懸濁法
(2) ジフェニルカルバジツド(C13H14N4O)アルコール溶液
(3) アンモニア性カルシウム溶液
(4) 無水エチルアルコール(C2H5OH)
(5) 6規定塩酸
(6) 硫酸イオン比色標準溶液
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デユボスク比色計 光電比色計 上記のうちいずれか。 |
遠心沈殿管に試水5ml をとり一様なクロム酸バリウム酢酸懸濁液2ml を加え、約1分間振とうした後、アンモニア性カルシウム溶液0.5ml及びエチルアルコール5mlを加え、約1分間振とうし、冷水中に5分間放置し、次に遠心分離して、その上澄液をガラスフイルターでロ過する。ロ液にジフェニルカルバジツドアルコール溶液1mlと6規定塩酸0.7mlを加えて、同様に処理した標準溶液の発色と5分間後に比較する。この場合、硫酸イオンが20mg/l以上存在するときは、ジフェニルカルバジツドを加えないでクロム酸イオンの黄色を比色する。 |
013 アルカリ度
13—1 pH4.3アルカリ度
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(1) 0.0200規定硫酸 (H2SO4)滴定液
(1) ブロムクレゾールグリーン(BCG)指示薬
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試水50mlをとり、BCG を指示薬とし、pH4.3を終点として0.0199規定硫酸で滴定する。 | |
13—2 pH8.4アルカリ度 |
(1) 0.0200規定硫酸(H2SO4) 滴定液
(2) フェノールフタレイン(PP)指示薬
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試水50mlをとりフェノールフタレインを指示薬とし、pH8.4を終点として0.0200規定硫酸で滴定する。 | |
014 酸度
14—1 pH4.3酸度
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(1) 0.0200規定水酸化ナトリウム(NaOH)滴定液
(2) BCG指示薬
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試水50mlをとり、BCG を指示薬とし、pH4.3を終点として0.0200規定水酸化ナトリウム溶液で滴定する。 | |
14—2 pH8.4酸度 |
(1) 0.0200規定水酸化ナトリウム(NaOH)滴定液
(2) フェノールフタレイン(PP)指示薬
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試水50mlをとり、フェノールフタレインを指示薬とし、pH8.4を終点として0.0200規定水酸化ナトリウム溶液で滴定する。 | |
015 ケイ酸
(比色ケイ酸)
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(1) モリブデン酸アンモニウム(5(NH4)2O・12MoO3・7H2O)10%溶液
(2) 塩酸(HCl)(1+3)
(3) クロム酸カリウム(K2CrO4)代用比色標準溶液
(4) ケイフツ化ナトリウム(Na2SiF6)比色標準溶液
(5) ケイ酸(SiO2)比色標準溶液
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デユボスク比色計 光電比色計 上記のうちいずれか。 |
試水20mlにモリブデン酸アンモニウム10%溶液 1mlと塩酸 1mlを加え、その発色を同様に処理したケイ酸比色標準溶液又はケイフツ化ナトリウム比色標準溶液あるいはクロム酸カリウム代用比色標準溶液の発色と比較する。 |
16 鉄
(酸可溶性鉄)
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(1) 塩酸(HCl)(1+1)
(2) オルソフエナンスロリン(C12H8N2・H2O)0.1%溶液
(3) 塩酸ヒドロキシルアミン10%溶液
(4) 酢酸ナトリウム・酢酸緩衝溶液
(5) 鉄比色標準溶液
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ネスラー比色管 デュボスク比色計 光電比色計 上記のうちいずれか。 |
試水50mlに塩酸5mlを加え、5分間煮沸し、放冷後、塩酸ヒドロキシルアミン10%溶液1ml、次に酢酸ナトリウム・酢酸緩衝溶液5ml及びオルソフエナンスロリン溶液5mlを加えその発色を同様に処理した鉄比色標準溶液の発色と比較する。 |
17 リン
(可溶性リン)
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(1) モリブデン酸アンモニウム・硫酸混液
(2) 塩化第1スズ(SnCl2・2H2O)0.5%溶液
(3) リン比色標準溶液
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ネスラー比色管 デユボスク比色計 光電比色計 上記のうちいずれか。 |
試水20mlにモリブデン酸アンモニウム・硫酸混液0.4ml、塩化第1スズ溶液1滴を加え、その発色を同様に処理したリン比色標準溶液の発色と比較する。 |
18 亜硝酸イオン
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(1) グリースロミイン試薬
(2) 亜硝酸比色標準溶液
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ネスラー比色管 デユボスク比色計 光電比色計 上記のうちいずれか。 |
試水20mlにグリースロミイン試薬0.2gを加え、その発色を、同様に処理した亜硝酸比色標準溶液の発色と比較する。 |
19 硝酸イオン
I ジフェニルアミン法
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(1) ジフェニルアミン((C6H5)2NH)・硫酸溶液
(2) 塩化ナトリウム飽和溶液
(3) 硝酸イオン比色標準溶液
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デュボスク比色計 光電比色計 上記のうちいずれか。 |
試水1mlに1滴の飽和食塩水を加え、さらにジフェニルアミン溶液4mlを加えて冷却し、同様に処理した標準溶液の発色と1時間後に比較する。なお、亜硝酸イオンがあるときは、それを分解してから比色する。 |
II フェノールジスルホン酸法
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(1) フェノールジスルホン酸(C6H3OH(SO3H)2)・硝酸溶液
(2) 硫酸銀(Ag2SO4)溶液
(3) 12規定水酸化カリウム(KOH)溶液
(4) 水酸化アルミニウム(Al(OH)3)
(5) 0.100規定硫酸
(6) 過酸化水素(H2O2)水(約28%)
(7) 硫酸イオン比色標準溶液
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デュボスク比色計 光電比色計 上記のうちいずれか。 |
試水50mlを磁製ザラにとり、水浴上で蒸発乾固し、フェノールジスルホン酸硫酸溶液2mlを加えてかくはん後、蒸留水10mlを加え、さらに水酸化カリウム溶液2ないし5mlを加えて、その発色を同様に処理した標準溶液の色と比較する。この場合、多量の塩素イオン、亜硝酸イオンが存在するときは、前処理を行わなければならない。 |
III アニリン法
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(1) 酢酸アニリン溶液
(2) αナフチルアミン溶液(C10H7NH2)
(3) 粉末亜鉛(Zn)
(4) 酢酸ナトリウム(CH3・COONa)
(5) 塩酸・酢酸混液
(6) 硝酸イオン比色標準溶液
|
同上 | 試水30mlに酢酸アニリン溶液2mlを加え、煮沸寸前まで加熱し、直ちに15℃以下に冷却し、酢酸ナトリウム1g、粉末亜鉛2gを加えてよく振とうする。10分間放置した後ロ過し、ロ液に塩酸・酢酸混液2mlを加え、5ないし6分間放置して、次にαナフチルアミン溶液1mlを加え、同様に処理した標準溶液の発色と30分間後に比較する。 |
20 アンモニウムイオン
|
(1) ネスラー試薬
(2) 酒石酸カリウムナトリウム溶液(ロツシエル塩(C4H4O6KNa・4H2O)50gを蒸留水100mlに溶かしたもの)
(3) アンモニウム比色標準溶液
(4) 代用比色標準溶液
|
ネスラー比色管 光電比色計 上記のうちいずれか。 |
試水20mlに酒石酸カリウムナトリウム溶液0.5ml及びネスラー試薬0.5mlを加え、その発色を同様に処理した比色標準溶液又は代用比色標準溶液の色と比較する。 |
21 化学的酸素消費量(過マンガン酸カリウム法)
|
(1) 0.0100規定過マンガン酸カリウム(KMnO4)溶液
(2) 0.0100規定シユウ酸(C2H2O4・2H2O)溶液
(3) 硫酸(H2SO4)(1+3)
|
試水50mlに硫酸5ml、0.0100規定過マンガン酸カリウム溶液10mlを加え、煮沸水浴中に15分間保つ。次に0.0100規定シユウ酸10mlを加え、0.0100規定過マンガン酸カリウム溶液で滴定する。 | |
22 生物化学的酸素消費量
|
(1) 希釈水
|
フランビン | 希釈試水及び希釈水の溶存酸素ガスを定量し、これらを20℃で5日間貯蔵した後の残存容存酸素ガスを定量し、5日間における酸素消費量を計算する。 |
23 バクテリア類
23−1 一般細菌数
|
普通寒天培地 | ペトリーザラ | 試水1mlに普通寒天培地約1.5mlを混和し、35℃ないし37℃で22時間ないし25時間培養する。 |
23−2 大腸菌群 |
(1) 乳糖ブイヨン培地
(2) BGLB培地
(3) EMB平板培地
|
発酵管 ペトリーザラ |
試水10mlずつ5本、各希釈剤を培養し、推定試験、確定試験及び完全試験を行って最確数を求める。 |
24 プランクトン
I 沈殿法
|
中性ホルマリン | 沈殿管 | 試水1lをビーカーにとり、中性ホルマリン1mlを加え、かくはん静置してプランクトンを沈殿させ、これを沈殿管に移して23時間静置後、その容量を沈殿管の目盛によって測定する。 |
II ネツト法
|
プランクトンネツト | プランクトンネツトを用いて一定量の試水をロ過する。 | |
25 その他の項目
|
適宜の方法によって実施してさしつかえない。ただし、方法を水質表の記事欄に明示すること。 |
注
1 ○印を附した項目は、ロ過した試水(東洋ロ紙5Cに相当するものでロ過。)を用いる。
2 器具は特記すべきもののみを示す。
3 調査にあたり特に重要視する項目は、さらに精密な方法によること。
4 懸濁物は、特に透明な水の場合は省略することができる。
別表第4
区分 | 溶液名 | 溶液の作り方 | 摘要 | ||
1 電導度
|
(1) 0.100規定塩化カリウム(KCl)標準溶液
|
3.728gの塩化カリウムを炭酸ガスを含まない蒸留水に溶かして500mlとする。 |
KCl 分子量=74.553
|
||
(2) 0.0100規定及び0.00100規定塩化カリウム標準溶液
|
0.100規定塩化カリウム標準溶液を10倍及び100倍にうすめる。 | ||||
2 濁度
|
濁度標準溶液 | 特定の白陶土1gを蒸留水1lに懸濁し、これを10倍にうすめる。 | 白陶土は105℃で約3時間乾燥放冷後、200メツシユのフルイでふるったものを用いる。 | ||
3 溶存酸素ガス
|
(1) 0.100規定ヨウ素酸水素カリウム(KH(IO3)2)標準溶液
|
1.625gのヨウ素酸水素カリウムを蒸留水に溶かして500mlとする。 | KH(IO3)2分子量=389.95 | ||
1mol12当量 | |||||
(2) 0.100規定ヨウ素酸カリウム(KIO3)標準溶液
|
1.783gのヨウ素酸カリウムを蒸留水に溶かして500mlとする。 | KIO3分子量=214.01 | |||
1mol6当量 | |||||
(3) 0.0200規定チオ硫酸ナトリウム滴定液(Na2S2O3・5H2O)
|
約5gのチオ硫酸ナトリウムを蒸留水に溶かして1lとする。この濃度は0.100規定ヨウ素酸水素カリウム標準溶液又はヨウ素酸カリウム標準溶液で定める。 | Na2S2O3・5H2O 分子量=248.206 | |||
1mol1当量 | |||||
4 EDTA硬度
|
(1) 0.0500規定カルシウムイオン標準溶液
|
2.502gの炭酸カルシウム (CaCO3)を酸性にして蒸留水に溶かし500mlとする。 | CaCO3分子量=100.09 | ||
1mol2当量 | |||||
(2) 0.0100molEDTA滴定液
|
4.0gのEDTA及び0.10gの塩化マグネシウム(MgCl2・6H2O)を800mlの蒸留水に溶かし、0.0500規定カルシウムイオン標準溶液で濃度を測定し、適当にうすめて0.0100molとする。 |
EDTA 分子量=372.252
|
|||
1mol2当量 | |||||
5 カルシウムイオン
|
(1) 0.0100規定過マンガン酸カリウム(KMnO4)滴定液
|
約1.6gの過マンガン酸カリウムを蒸留水に溶かして500mlとして貯蔵し、これを10倍にうすめて0.0100規定溶液をつくる。この濃度は次のシユウ酸ナトリウム標準溶液で定める。 | KMnO4分子量=158.03 | ||
1mol5当量 | |||||
(2) 0.100規定シユウ酸ナトリウム(Na2C2O4)標準溶液
|
3.3500gのシユウ酸ナトリウムを蒸留水に溶かして500mlとする。 | Na2C2O4分子量=134.014 | |||
1mol2当量 | |||||
(3) 0.0100規定シユウ酸ナトリウム標準溶液
|
0.100規定液を10倍にうすめる。 | ||||
6 マグネシウムイオン
|
EDTA硬度の場合に同じ。 | ||||
I 滴定法
|
|||||
II 比色法
|
使用マグネシウム比色標準溶液 | 0.02規定塩化マグネシウム滴定液(8のII参照)を使用に際し適当にうすめる。たとえば、1mlを100mlにうすめるとMg2.43mg/lとなる。 | 0.002規定のMgCl21mlは、Mg0.243mgを含む。 | ||
7 塩素イオン
|
(1) 0.0200規定塩化ナトリウム(NaCl)標準溶液
|
1.169gの塩化ナトリウムを蒸留水に溶かして1lとする。 |
NaCl 分子量=58.454
|
||
I 滴定法
|
(2) 0.0200規定硝酸銀(AgNO3)滴定液
|
3.4gの硝酸銀を蒸留水に溶かして1lとする。この濃度は0.0200規定塩化ナトリウム標準溶液で定める。 | AgNO3分子量=169.888 | ||
II 比色法
|
(1) 貯蔵塩素イオン比色標準溶液(Cl−100mg/l)
|
0.2103gの塩化カリウム(KCl) を蒸留水に溶かして1lとする。 |
KCl 分子量=74.553
|
||
(2) 使用塩素イオン比色標準溶液
|
(1)を使用に際して適宜うすめて標準溶液とする。 | ||||
(3) チオシアン酸水銀(Hg(CNS)2)0.3%アルコール溶液
|
5gの硝酸第2水銀(HgNO3)を0.5規定硝酸200mlに溶かし、鉄ミヨウバンの飽和溶液(1規定硝酸酸性)3mlを加えてじゆうぶんかくはんしながら、溶液がかすかに着色するまでチオシアン酸カリウム(KCNS)4%溶液で滴定する。生じた沈殿をガラスフイルターでロ過し、蒸留水で洗浄して風乾する。これを0.3gとりアルコール(95%)100mlにとかし、かつ色ビン中で冷暗所に保存する。 | ||||
(4) 鉄ミヨウバン(NH4Fe(SO4)2・12H2O)6%溶液
|
6gの鉄ミヨウバンを6規定硝酸100mlに溶かす。 | NH4Fe(SO4)2・12H2O 分子量=482.21 | |||
8 硫酸イオン
|
(1) 使用硫酸比濁標準溶液
|
0.02規定硫酸滴定液(9参照)を使用に際して適当にうすめる。たとえば、1mlを50mlにうすめるとSO42—19.2mg/lとなる。 | 0.02規定硫酸1mlはSO42—0.96mgを含む。 | ||
I 比濁法
|
(2) 塩化バリウム(BaCl2・2H2O)ゼラチン溶液
|
3gのゼラチンを300mlのあたたかい蒸留水に溶かし、陽イオン及び陰イオン交換樹脂に通じて灰分を除去し、この通過液と塩化バリウム溶液(30gのBaCl2・2H2O を蒸留水に溶かして200mlとしたもの)とを混じ、キシロールを加えて殺菌しておく。 | BaCl2・2H2O 分子量=244.31 | ||
II EDTA法
|
(1) 0.0200規定塩化マグネシウム(MgCl2・6H2O)滴定液
|
約2.1gの塩化マグネシウムを蒸留水に溶かして1lとする。この濃度は0.0100molEDTAで定める。 | MgCl2・6H2O 分子量=203.33 | ||
1mol2当量 | |||||
(2) 0.0200規定塩化バリウム(BaCl2・2H2O)溶液
|
約2.5gの塩化バリウムを蒸留水に溶かして1lとする。この濃度は0.0100mol EDTAで定める。 | ||||
III 比色法
|
(1) 貯蔵硫酸イオン比色標準溶液(SO42—1000mg/l)
|
1.815gの硫酸カリウム(K2SO4)を蒸留水に溶かして1lとする。 | K2SO4分子量=174.2 | ||
(2) 使用硫酸イオン比色標準溶液
|
使用に際しては(1)を10倍ないし100倍にうすめて標準溶液とする。 | ||||
(3) 精製クロム酸バリウム(BaCrO4)
|
クロム酸カリウム(K2CrO4)1%の熱溶液800mlに塩化バリウム(BaCl2・2H2O)10%の熱溶液を、徐々に上澄液の黄色がわずかになるまで滴下(約100ml)して、クロム酸バリウムの沈殿をつくる。次に沈殿をじゆうぶん洗浄して2規定塩酸100mlに溶解し、蒸留水でうすめて700mlとする。この溶液を熱し、2規定アンモニア水を溶液が完全に黄色になるまで加えて再沈殿を行う。生じた沈殿をじゆうぶん洗浄してガラスフイルターでロ過し、105℃で乾燥後、メノウ製乳はちで細かく砕き、貯蔵する。 | ||||
(4) クロム酸バリウム酢酸懸濁液
|
(3)のクロム酸バリウム2.5gを0.500規定酢酸200mlに加え、じゆうぶん振とうして懸濁させる。 | ||||
(5) ジフェニルカルバジツド1%アルコール溶液
|
1gのジフェニルカルバジツド(C13H14N4O)を無水アルコール(C2H5OH)100mlに溶解し、安定剤として1規定塩酸1.0mlを加え、かつ色ビン中に保存する。(この試薬は2ないし3週間安定) |
C13H14N4O 分子量=242.27
|
|||
(6) アンモニア性カルシウム溶液
|
0.37gの塩化カルシウム(CaCl2・2H2O)を6規定アンモニア水(NH4OH)100mlを溶解し、密センして保存する。 | CaCl2・2H2O 分子量=147.02 | |||
9 アルカリ度
|
(1) 0.200規定炭酸ナトリウム(Na2CO3)標準溶液
|
5.300gの炭酸ナトリウムを蒸留水に溶かして500mlとする。 | Na2CO3分子量=106.004 | ||
(2) 0.200規定硫酸(H2SO4)貯蔵溶液
|
濃硫酸6mlを蒸留水に溶かして1lとする。この濃度は0.200規定炭酸ナトリウム標準溶液で定める。 | H2SO4分子量=98.080 | |||
濃硫酸は36規定 | |||||
(3) 0.0200規定硫酸滴定液
|
(2)の0.200規定硫酸溶液を10倍にうすめる。 | ||||
10 酸度
|
(1) 0.200規定水酸化ナトリウム(カセイソーダNaOH)貯蔵溶液
|
炭酸イオンを含まない濃水酸化ナトリウム溶液を適当にうすめる。この濃度は0.200規定硫酸貯蔵溶液で定める。 |
NaOH 分子量=40.005
|
||
(2) 0.0200規定水酸化ナトリウム(カセイソーダ)滴定液
|
0.200規定水酸化ナトリウム溶液を10倍にうすめる。 | ||||
11 ケイ酸
|
(1) クロム酸カリウム(K2CrO4)代用比色標準溶液(SiO250mg/l相当)
|
0.265gのクロム酸カリウムと約10gのホウ砂(Na2B4O7・10H2O)を蒸留水に溶解して1lとする。 | K2CrO4分子量=194.20 | ||
(比色ケイ酸) | SiO2分子量=60.06 | ||||
(2) ケイフツ化ナトリウム (Na2SiF6)比色標準溶液(SiO2100mg/l)
|
0.313gのケイフツ化ナトリウムを蒸留水に溶かして1lとする。 | Na2SiF6分子量=188.05 | |||
(3) ケイ酸(SiO2)比色標準溶液
|
0.500gの精製した無水ケイ酸を炭酸ナトリウム(Na2CO3)で融解し、蒸留水に溶かして1lとし、ポリエチレンビン中に保存する。この場合、中和あるいは酸性としないよう注意しなければならない。使用に際しては、これを適当にうすめて標準溶液とする。 | ||||
(4) モリブデン酸アンモニウム(5(NH4)2O・12MoO3・7H2O)10%溶液
|
10gのモリブデン酸アンモニウムを蒸留水に溶かして100mlとする。 | 5(NH4)2O・12MoO37H2O 分子量=2113.91 | |||
12 鉄
|
(1) 貯蔵鉄(Fe)比色標準溶液 (Fe200mg/l)
|
0.200gの純鉄(たとえば、電解鉄又はピアノ線)を20mlの硫酸(1+5)に溶かし、さらに蒸留水を加えて1lとする。 |
Fe 原子量=55.85
|
||
(酸可溶性鉄) |
(2) 使用鉄比色標準溶液(Fe1mg/l)
|
貯蔵鉄標準溶液を蒸留水で200倍にうすめる。 | |||
(3) オルソフエナンスロリン(C12H8N2・H2O)0.1%溶液
|
0.1gのオルソフェナンスロリンを蒸留水に溶かして100mlとする。 | C12H8N2・H2O 分子量=198.216 | |||
(4) 塩酸ヒドロキシルアミン(NH2OH・HCl)10%溶液
|
10gの塩酸ヒドロキシルアミンを蒸留水に溶かして100mlとする。 | NH2OH・HCl 分子量=69.497 | |||
(5) 酢酸ナトリウム、酢酸緩衝溶液(pH4.6)
|
1規定酢酸(CH3COOH)を500ml(28.6mlの氷酢酸を蒸留水に溶かして500mlとしたもの)と1規定酢酸ナトリウム(CH3COONa)500ml(68.04g酢酸ナトリウムを蒸留水に溶かして500mlとしたもの)とを混合する。 |
CH3COOH 分子量=60.05
CH3COONa.3H2O 分子量=136.085
|
|||
13 リン
|
(1) 貯蔵リン比色標準溶液(P100mg/l)
|
0.439gのリン酸2水素カリウム(KH2PO4)を蒸留水に溶かして1lとする。 | KH2PO4分子量=136.091 | ||
(可溶性リン) | P原子量=30.975 | ||||
(2) 使用リン比色標準溶液(Plmg〜0.1mg/l)
|
(1)を使用に際して100倍ないし1000倍にうすめる。 | ||||
(3) モリブデン酸アンモニウム硫酸混液
|
10gのモリブデン酸アンモニウムを蒸留水に溶かして90mlにしたものと硫酸(1+1)を正確に1:3の割合にまぜる。 | ||||
(4) 塩化第1スズ(SnCl2・2H2O) 0.5%溶液
|
0.5gの塩化第1スズを濃塩酸10mlに熱しながら時間をかけて溶かし、後で蒸留水で 100mlにうすめる。 | SnCl2・2H2O 分子量=225.65 | |||
なお、貯蔵にあたっては、スズの金属片を入れておく。貯蔵液に黒い沈殿が生じた場合は、ロ過して使用しなければならない。 | |||||
14 亜硝酸イオン
|
(1) 貯蔵亜硝酸比色標準溶液(NO2—N100mg/l)
|
0.493gの亜硝酸ナトリウム (NaNO2) を蒸留水に溶かして 1lとする。この際、クロロホルムを加えて殺菌しておく。あるいは亜硝酸ナトリウムの代りに0.6075gの亜硝酸カリウム(KNO2)を用いてもよい。 | NaNO2分子量=69.005 | ||
KNO2分子量=85.104 | |||||
(2) 使用亜硝酸比色標準溶液(NO2—N1mg〜0.1mg/l)
|
(1)を使用に際して100ないし1000倍にうすめる。 | ||||
(3) グリースロミイン試薬
|
89gの酒石酸((CHOH・COOH)2)を乳ばちで細かくすり、これに10gのスルフアニル酸(NH2C6H4・HSO3)及び1gのαナフチルアミン(C10H7・NH2)を混じてじゆうぶんにすりあわせ、かつ色の共センビンに貯える。 | (CHOH・COOH)2分子量=15 | |||
NH2C6H4・HSO3分子量=173.190.09 C10H7・NH2分子量=143.18 |
|||||
15 硫酸イオン
|
(1) 貯蔵硝酸比色標準溶液(NO3—N100mg/l)
|
0.722gの硝酸カリウム(KNO3)を蒸留水に溶かして1lとする。 | KNO3分子量=101.104 | ||
I ジフェニルアミン法
|
(2) 使用硝酸比色標準溶液(NO3—N1mg〜0.1mg/l)
|
(1)を使用に際して100ないし1000倍にうすめる。 | |||
(3) ジフェニルアミン硫酸溶液
|
0.085gのジフェニルアミン((C6H5)2NH)に硫酸(1+3) 190mlを加え、さらに濃硫酸を注ぎ、全量を500mlにする。 | (C6H5)2NH 分子量=169.22 | |||
II フェノールジスルホン酸法
|
(1) フェノールジスルホン酸硫酸溶液
|
25gの純フェノール(C6H5OH)を冷却しながら、濃硫酸(95%以上) 150mlに溶かし、さらに発煙硫酸(SO315%以上)75mlを加えて2時間加熱する。 | フェノールジスルホン酸(C6H3OH(SO3H)2) 分子量=254.24 | ||
(2) 硫酸銀(Ag2SO4)溶液
|
4.397gの硫酸銀を蒸留水に溶かして1lとする。(この溶液1mlは Cl1mgに相当する。) | Ag2SO4分子量=311.326 | |||
(3) 12規定水酸化カリウム(KOH)溶液
|
67.3gの水酸化カリウムを蒸留水に溶かして 100mlとする。 |
KOH 分子量=56.108
|
|||
(4) 水酸化アルミニウム(Al(OH)3)
|
10gのミヨウバン(KAl(SO4)2・12H2O)を蒸留水200ml に溶かし、アンモニア水を加えて水酸化アルミニウムを沈殿させ、これをじゆうぶんに洗浄する。 | KAl(SO4)2・12H2O 分子量=474.39 | |||
III アニリン法
|
(1) 酢酸アニリン溶液
|
精製アニリン(C6H5NH2)3mlに氷酢酸3mlを加え、蒸留水でうすめて 100mlとする。この際、濁りがあればロ過する。 | C6H5NH2分子量=93.12 | ||
(2) αナフチルアミン(C10H7NH2)溶液
|
2gのαナフチルアミンを粉末にし、氷酢酸20mlを加え、蒸留水でうすめて100mlとする。この際、黒い沈殿があればロ過する。(この溶液の保存期間は1週間) | C10H7NH2分子量=143.18 | |||
(3) 粉末亜鉛(Zn)
|
粉末亜鉛を稀塩酸(あるいは稀酢酸)でよく洗い、次に塩素イオンの反応がなくなるまで蒸留水で洗浄する。 |
Zn 原子量=65.38
|
|||
(4) 塩酸・酢酸混液
|
6規定塩酸と6規定酢酸とを等容量混合する。 | ||||
16 アンモニウムイオン
|
(1) 貯蔵アンモニウム比色標準溶液(NH4N100mg/l)
|
0.3819gの塩化アンモニウム(NH4Cl)に0.1gの昇コウを加え、蒸留水に溶かして1lとする。あるいは0.4717gの硫酸アンモニウム((NH4)2SO4)に0.1gの昇コウを加え、蒸留水に溶かして1lとする。 |
NH4Cl 分子量=53.50
|
||
(NH4)2SO4分子量=132.146 | |||||
(2) 使用アンモニウム比色標準溶液(NH4—N1mg〜0.1mg/l)
|
(1)を使用に際して100ないし1000倍にうすめる。 | ||||
(3) ネスラー試薬
|
1.0gのヨウ化水銀(HgI2)と5.0gの臭化カリウム(KBr)及び2.5gの水酸化ナトリウム(カセイソーダ)を25mlの蒸留水に溶かし、さらに蒸留水を加えて 100ml とする。約1昼夜放置後、上澄水をかつ色ビンに移し、密センして暗所に保管する。 | HgI2分子量=454.45 | |||
KBr 分子量=119.012
|
|||||
(4) 代用比色標準溶液
|
次の2種の溶液を次の表に従って混合する。 | K2PtCl6分子量=486.16 | |||
1 塩化白金カリウム標準溶液(塩化白金カリウム(K2PtCl6)2gを約300mlの蒸留水に溶かし、これに 100mlの濃塩酸を加えてさらに蒸留水でうすめて1lとしたもの。)
|
|||||
2 酸化コバルト標準溶液(塩化コバルト(CoCl2・6H2O)12gを 200mlの水に溶かし、これに 100mlの濃塩酸を加え、さらに蒸留水でうすめて1lとしたもの。)
|
CoCl2・6H2O 分子量=237.95 | ||||
NH4—Nmg | 1と2とあわせて蒸留水で 50mlにする | ||||
(1) ml
|
(2) ml
|
||||
0 | 1.2 | 0 | |||
0.002 | 2.8 | 0 | |||
0.004 | 4.7 | 0.1 | |||
0.007 | 5.9 | 0.2 | |||
0.01 | 7.7 | 0.5 | |||
0.014 | 9.9 | 1.1 | |||
0.017 | 11.4 | 1.7 | |||
0.02 | 12.7 | 2.2 | |||
0.025 | 15 | 3.3 | |||
0.03 | 17.3 | 4.5 | |||
0.035 | 19 | 5.7 | |||
0.04 | 19.7 | 7.1 | |||
0.045 | 19.9 | 8.7 | |||
0.05 | 20 | 10.4 | |||
0.06 | 20 | 15 | |||
17 化学的酸素消費量(過マンガン酸カリウム法)
|
カルシウムイオンの場合に同じ。 | ||||
18 生物化学的酸素消費量
|
(1) 希釈水
|
貯蔵溶液A10ml、貯蔵溶液B1.25mlをとり、これにあらかじめ、ばく気して放置してある蒸留水を加えて1lとする。 | |||
貯蔵溶液A(3.0gの純無水塩化カルシウム(CaCl2)、3.0gの硫酸マグネシウム(MgSO4・7H2O)、1mlの1%塩化鉄(FeCl3、6H2O)溶液を 蒸留水に溶かして1lとしたもの。) | |||||
貯蔵溶液B(34.0gのリン酸2水素カリウムを蒸留水約500mlに溶かし、これに1規定水酸化ナトリウム液を加えてpHを7.2にする。次に1.5gの硫酸アンモニウムを加えた後蒸留水を加えて1lとしたもの。) | |||||
(2) 酒石酸カリウム・ナトリウム溶液
|
350gのロツシエル塩及び100gの水酸化ナトリウムを蒸留水に溶かして1lとする。 | ||||
(3) 硫酸第1鉄アンモニウム溶液
|
10.75gのモール塩((NH4)2Fe(SO4)2・6H2O)及び10mlの硫酸(95%以上)を蒸留水に溶かして1lとし、酸素ガスを排除した蒸留水を加えて2倍にうすめる。この溶液の力価はあらかじめばく気した蒸留水を用いて検定する。 | ||||
19 バクテリア類
|
普通寒天培地 | 普通ブイヨン1lに寒天25ないし30gを加え、加熱溶解し、pH6.4ないし 7.0に修正して清澄にする。 | |||
19−1 一般細菌数 | |||||
19−2 大腸菌群 |
(1) 乳糖ブイヨン培地
|
普通ブイヨンに乳糖を0.5%の割合に加えた後、培地1lに対してBTB溶液(0.2%)を約12mlを加え、発酵管に分注して減菌する。 | |||
(2) BGLB培地
|
10gのペプトン及び10gの乳糖を蒸留水 500mlに溶かし、新鮮牛胆汁200ml(又は乾燥牛胆汁20gを蒸留水200mlに溶かしたものpH7ないし7.5)を加え、さらに蒸留水を加えて約 975mlとし、pH7.4に修正する。次にブリリアントグリーン溶液(0.1%)13.3ml を加え全量を1lとし、発酵管に分注減菌する。(pH7.1〜7.4) | ||||
(3) EMB平板培地
|
10gのペプトン、2gのリン酸2水素カリウム及び25ないし30gの寒天に蒸留水約 900mlを加え、煮沸溶解する、これに10gの乳糖、エオヂン黄溶液(2%)20ml及びメチレンブルウ溶液(0.5%)13mlを加え、さらに蒸留水を加えて1lとして減菌する。 | ||||
20 プランクトン
|
中性ホルマリン | 1gの酸化マグネシウム(MgO)を500mlの局方ホルマリンに溶かし上澄液あるいはロ過液をとる。 |
注 使用する薬品は、原則としてJIS特級以上のものとする。
別表第5
第1部 表示の方法
項目(記号) | 表示の方法 |
1 外観、味及びにおい
(1) 水の色
|
イ 水色 適宜
ロ 試水の色 適宜
ハ 液の色 適宜
|
(2) 懸濁物
|
イ 性状 適宜
ロ 色 適宜
ハ 量 大、小、ほとんどなし
|
(3) 沈殿物
|
イ 質 適宜
ロ 色 適宜
ハ 量 大、小、ほとんどなし
|
(4) 味
|
適宜 |
(5) におい
|
適宜 |
2 天候
|
晴、曇、雨、雪等 |
3 気温(Ta)
|
単位は℃とし、0.1℃位まで記す。 |
4 水温(Tw)
|
単位は℃とし、0.1℃位まで記す。 |
5 pH
|
0.1位まで記し、使用した試薬又は器械を併記する。 |
6 RpH
|
pHに同じ。なお、測定時の水温を付記する。 |
7 電導度(λ)
|
単位は10−4mho/cm とし、有効数字は2けた又は3けたとする。 |
比抵抗(ρw) | 比抵抗の単位は103Ω—cmとし、有効数字は2けた又は3けたとする。 |
8 濁度(Tub)
|
有効数字は2けたで、1位以下は切捨てる。この1単位は白陶土を基準とする濁度1度に相当する。 |
9 透明度(Trp)
|
単位はmとし、0.1m位まで記す。 |
10 溶存酸素ガス(DO)
|
単位は{O2mg/l 0.01mg位まで記す。} {酸素飽和度%(表示はO2%)0.1位まで記す。}併用 |
11 全蒸発残留物(T—Re)
|
単位はmg/lとし、1mg位まで記す。 |
12 溶解性蒸発残留物(S—Re)
|
単位はmg/lとし、1mg位まで記す。 |
13 懸濁物(Susp)
|
単位はmg/lとし、1mg位まで記す。 |
14 ナトリウムイオン(Na+)
|
単位はmg/l及びme/lを併記する。有効数字は2けた又は3けたとする。 |
15 カリウムイオン(K+)
|
単位はmg/l及びme/lを併記する。有効数字は2けた又は3けたとする。 |
16 カルシウムイオン(Ca2+)
|
単位はmg/l及びme/lを併記する。有効数字は2けた又は3けたとする。 |
17 マグネシウムイオン(Mg2+)
|
単位はmg/l及びme/lを併記する。有効数字は2けた又は3けたとする。 |
18 EDTA硬度(Hd)
|
単位はme/l及びCaCO3mg/lを併記する。有効数字は2けた又は3けたとする。 |
19 塩素イオン(Cl−)
|
単位はmg/l及びme/lを併記する。有効数字は2けた又は3けたとする。 |
20 硫酸イオン(SO42−)
|
単位はmg/l及びme/lを併記する。有効数字は2けた又は3けたとする。 |
21 アルカリ度
pH4.3 アルカリ度(4.3Bx)pH8.4 アルカリ度(8.4Bx) |
単位はme/l及びCaCO3mg/lを併記する。有効数字は2けた又は3けたとする。 |
22 酸度
pH4.3酸度(4.3Ax)pH8.4酸度(8.4Ax) |
単位はme/l及びCaCO3mg/lを併記する。有効数字は2けた又は3けたとする。 |
23 ケイ酸
(比色ケイ酸SiO2*)
|
単位はmg/l及び m molを併記する。有効数字は2けた又は3けたとする。 |
24 鉄
(酸可溶性鉄Fe*)
|
単位はmg/l及びμmolを併記する。有効数字は1けた又は2けたとする。 |
25 リン
(可溶性リンP*)
|
単位はmg/l及びμmolを併記する。有効数字は1けた又は2けたとする。 |
26 亜硝酸イオン
(NO2−)
|
単位はmg/l及びμmolを併記する。有効数字は1けた又は2けたとする。(表示は窒素として表わし、記号はNO2−—Nとする。) |
27 硝酸イオン
(NO3−)
|
単位はmg/l及びμmolを併記する。有効数字は1けた又は2けたとする。(表示は窒素として表わし、記号はNO3−—Nとする。) |
28 アンモニウムイオン
(NH4+)
|
単位はmg/lおよびμmolを併記する。有効数字は1けた又は2けたとする。(表示は窒素として表わし、記号はNH4+—Nとする。) |
29 化学的酸素消費量
(COD)
|
単位はO2mg/l及びme/lを併記する。有効数字は1けたから3けたまでとする。 |
30 生物化学的酸素消費量
(BOD)
|
単位はO2mg/l又はppm及びme/lを併記する。 |
31 バクテリア類
一般細菌数
|
1ml中の集落数が上位から続けて3個以上の有効数字を含まないように略算して表示する。 |
大腸菌群 | 1ml中の最確数 |
32 プランクトン
|
単位はml/1とし、沈殿管の目盛の数値をそのまま読む。なお、懸濁物を含む場合はその旨を付記する。種類は顕微鏡で見て多いものを記す。 |
第2部 略字、略号及び記号
略字略号及び記号 | 略字略号及び記号の意味 |
℃ | 摂氏度 |
mho | ムオー |
Ω | オーム |
cm | センチメートル |
m | メートル |
mg | ミリグラム |
g | グラム |
me | ミリグラム当量 |
μmol | マイクロモル |
mmol | ミリモル |
mol | モル |
% | パーセント |
ml | ミリリットル |
l | リットル |
O2—% | 酸素飽和度 |
塩酸あるいは硫酸 (1+1) |
濃塩酸あるいは濃硫酸1容に対し蒸留水0容の溶液 |
(1+3) | 濃塩酸あるいは濃硫酸1容に対し蒸留水3容の溶液 |
(1+5) | 濃塩酸あるいは濃硫酸1容に対し蒸留水5容の溶液 |
Ta | 気温 |
Tw | 水温 |
λ | 電導度 |
ρw | 比抵抗 |
Tub | 濁度 |
Trp | 透明度 |
DO | 溶存酸素ガス |
T−Re | 全蒸発残留物 |
S−Re | 溶解性蒸発残留物 |
Susp | 懸濁物 |
Na+ | ナトリウムイオン |
K+ | カリウムイオン |
Ca2+ | カルシウムイオン |
Mg2+ | マグネシウムイオン |
Hd | EDTA硬度 |
Cl− | 塩素イオン |
SO42− | 硫酸イオン |
4.3Bx | pH4.3 アルカリ度 |
8.4Bx | pH8.4 アルカリ度 |
4.3Ax | pH4.3 酸度 |
8.4Ax | pH8.4 酸度 |
SiO2* | 比色ケイ酸 |
Fe* | 酸可溶性鉄 |
P* | 可溶性リン |
NO2−—N | 亜硝酸イオン |
NO3−—N | 硝酸イオン |
NH4+—N | アンモニウムイオン |
COD | 化学的酸素消費量 |
BOD | 生物化学的酸素消費量 |
注 略字、略号及び記号は、別表第2、3、4において使用されるものもあわせてあげた。
別表第6
別表第7
別表第8
第1部 濃度の区分
水質平均値表の項目番号 | 項目 | 階級 | I | II | III | IV | V | VI |
3 | pH | }4.3以下 | 4.4〜5.5 | 5.6〜6.5 | 6.6〜7.5 | 7.6〜8.3 | 8.4以上 | |
4 | RpH | |||||||
5 | 電導度 | 10−4mho/cm | 0.40以下 | 0.41〜0.80 | 0.81〜1.60 | 1.61〜3.20 | 3.21〜6.40 | 6.41以上 |
6 | 比抵抗 | 103Ωcm | 25以上 | 24.9〜12.6 | 12.5〜6.25 | 6.25〜3.13 | 3.12〜1.56 | 1.55以下 |
7 | 濁度 | 10以下 | 11〜20 | 21〜40 | 41〜80 | 81〜160 | 161以上 | |
9 | 溶存酸素ガス | O2% | 10以下 | 11〜40 | 41〜70 | 71〜90 | 91〜110 | 111以上 |
10 | 全蒸発残留物 | mg/l | }40以下 | 41〜80 | 81〜160 | 161〜320 | 321〜640 | 641以上 |
11 | 溶解性蒸発残留物 | mg/l | ||||||
12 | 懸濁物 | mg/l | 10以下 | 11〜20 | 21〜40 | 41〜80 | 81〜160 | 161以上 |
13 | ナトリウムイオン | me/l | }0.10以上 | 0.11〜0.20 | 0.21〜0.40 | 0.41〜0.80 | 0.81〜1.60 | 1.61以下 |
14 | カリウムイオン | me/l | ||||||
15 | カルシウムイオン | me/l | ||||||
16 | マグネシウムイオン | me/l | ||||||
18 | EDTA硬度 | me/l | ||||||
19 | 塩素イオン | me/l | ||||||
20 | 硫酸イオン | me/l | ||||||
((21)) | アルカリ度 | me/l | ||||||
((23)) | ||||||||
((24)) | 酸度 | me/l | ||||||
((25)) | ||||||||
((26)) | ケイ酸 | mmol | ||||||
17 | 陽イオンの合計 | me/l | }0.40以下 | 0.41〜0.80 | 0.81〜1.60 | 1.61〜3.20 | 3.21〜6.40 | 6.41以上 |
((22)) | 陰イオンの合計 | me/l | ||||||
((27)) | 鉄 | mg/l | 0.10以下 | 0.11〜0.30 | 0.31〜0.90 | 0.91〜2.7 | 2.8〜8.0 | 8.1以下 |
((28)) | リン | mg/l | }0.010以下 | 0.011〜0.030 | 0.031〜0.090 | 0.091〜0.27 | 0.28〜0.80 | 0.81以上 |
((31)) | アンモニウムイオン—N | mg/l | ||||||
((29)) | 亜硝酸イオン—N | mg/l | ||||||
((30)) | 硝酸イオン—N | mg/l | 0.02以下 | 0.03〜0.10 | 0.11〜0.30 | 0.31〜1.0 | 1.1〜3.0 | 3.1以上 |
((32)) | 化学的酸素消費量 | me/l | 0.10以下 | 0.11〜0.20 | 0.21〜0.40 | 0.41〜0.80 | 0.81〜1.60 | 1.61以上 |
注
1 さらに細分を必要とする場合は、記号の中に番号を付するなど適宜の方法によって区分する。
2 比抵抗とは、地下水調査の場合の水比抵抗をいう。
第2部 分布図の様式
(1) 記号
区分 | 記号 | 記号の表示の方法 | ||
形状及び大きさ | 線色 | 彩色 | ||
線幅 | ||||
階級I | 図 (略) 5.0ミリメートル | 黒 | 青 | 採水地点の位置に表示し、円の中心を地点上の位置に一致させる。 |
階級II | 5.0ミリメートル | 0.2ミリメートル | 緑 | |
階級III | 5.0ミリメートル | 黄 | ||
階級IV | 5.0ミリメートル | だいだい | ||
階級V | 5.0ミリメートル | 桃 | ||
階級VI | 5.0ミリメートル | 赤 | ||
地点番号 | アラビヤ数字 | 赤 | 濃度の階級を表示する記号から右へ2.0 ミリメートル離して記入する。 | |
ゴジツク体 | 0.2ミリメートル | |||
左横書 | ||||
字高おおむね4.0ミリメートル | ||||
字隔おおむね1.0ミリメートル |
注
1 記号の形状、大きさ及び線幅は、印刷する場合を除き、誤解を生じない範囲内において、多少の変更をすることができる。
2 2種以上の項目についてこれを1枚の図に表示する場合は、項目を示す記号を濃度記号の上に記す。
(2) 整飾
区分 | 地形図上に表示する場合 | 印刷する場合 | |
色 | 黒又はその他の色 | ||
表題 | 〇〇川水系項目別水質分布図(項目名) | ||
書体 | 直立等線体、左横書 | ||
字大 | おおむね1センチメートル | ||
字隔 | おおむね3ミリメートル | ||
位置 | 図名のおおむね5ミリメートル上部 | ||
図名 | 基図のままとする。 | ||
調査期間 | 書体 | 直立等線体、左横書 | |
字大 | おおむね5ミリメートル | ||
字隔 | おおむね1ミリメートル | ||
位置 | 図郭の端からおおむね2ミリメートル上部で図名の左側 | ||
実施機関名 | 書体 | 直立等線体、左横書 | |
字大 | おおむね5ミリメートル | ||
字隔 | おおむね1ミリメートル | ||
位置 | 図郭の端からおおむね2ミリメートル上部で図名の右側 | ||
作成機関名又は作成者氏名 | 書体 | 直立等線体、左横書 | |
字大 | おおむね5ミリメートル | ||
字隔 | おおむね1ミリメートル | ||
位置 | 図郭の下辺の左辺から右へ1センチメートル、下辺から2ミリメートル離して記入する。 | ||
記号及びその説明 | 基図の符号の左余白に記載する。 | 基図の符号と同一の場所に記載する。(基図に記載されているものを除く。) |
別表第9
水質説明書に記載すべき事項は、次のとおりとする。 |
1 調査単位地域の概要
|
2 調査及び分析の方法
|
3 水質の概要
|
4 水質の各項目ごとの説明
|
5 水質の地域的性状及び時間的変動状況等
|
6 降水量及び流量の表
|
7 参考文献
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