けんせつきかいていとうほうしこうれい
建設機械抵当法施行令
昭和29年政令第294号
内閣は、建設機械抵当法(昭和29年法律第97号)第2条第2項、第4条第2項及び第3項並びに第28条の規定に基き、並びに同法を実施するため、この政令を制定する。
(建設機械の範囲)
第1条 建設機械抵当法(以下「法」という。)第2条第1項の機械類の範囲は、別表のとおりとする。
(打刻又は検認の申請)
第2条 建設機械に対する記号の打刻又はすでに打刻された記号の検認は、建設業法(昭和24年法律第100号)第2条第3項に規定する建設業者で、その建設機械につき第三者に対抗することのできる所有権を有するものの申請によってする。
(都道府県知事による打刻又は検認)
第3条 都道府県知事の許可を受けた建設業者の申請に係る打刻又は検認に関する事務は、打刻又は検認の際当該建設機械が所在する地を管轄する都道府県知事が行うこととする。
2 前項の場合においては、法中同項に規定する事務に係る国土交通大臣に関する規定は、都道府県知事に関する規定として都道府県知事に適用があるものとする。
3 第1項の規定により都道府県が処理する次条から第10条までの事務は、地方自治法(昭和22年法律第67号)第2条第9項第1号に規定する第1号法定受託事務とする。
(申請書の提出)
第4条 打刻又は検認の申請をしようとする者は、国土交通省令の定めるところにより、国土交通大臣又は都道府県知事に対し、次に掲げる事項を記載した申請書及びその副本各1通を提出しなければならない。
一 当該建設機械につき次に掲げる事項
イ 名称、型式及び国土交通省令で定める仕様
ロ 製造者名、製造年月及び製造番号
ハ 原動機(起動用原動機、エア・モーターその他国土交通省令で定めるものを除く。)を有するときは、その原動機につき種類、定格出力及びこの号ロに掲げる事項
ニ 道路運送車両法(昭和26年法律第185号)による自動車登録番号を有するときは、その自動車登録番号
ホ 所在地
二 取得の原因及び年月日
三 所有者の建設業法による許可年月日及び許可番号並びに主たる営業所の所在地
2 検認の申請書には、前項各号に掲げる事項のほか、打刻された記号をも記載しなければならない。
(建設機械の所有権等の調査)
第5条 国土交通大臣又は都道府県知事は、打刻又は検認の申請があったときは、当該建設機械につき申請人が第三者に対抗することのできる所有権を有するかどうか及び当該建設機械が質権又は差押、仮差押若しくは仮処分の目的となっているかどうかを調査しなければならない。この場合においては、申請人に対して調査のため必要な協力を求めることができる。
(建設機械等の呈示)
第6条 申請人は、国土交通大臣又は都道府県知事から求められたときは、当該建設機械及び第4条第1項各号に掲げる事項を証するに足りる資料を呈示しなければならない。
(打刻又は検認の拒否)
第7条 国土交通大臣又は都道府県知事は、次の各号の一に該当する場合には、打刻又は検認をすることができない。
一 申請人が当該建設機械につき第三者に対抗することのできる所有権を有することが明らかでないとき。
二 当該建設機械が質権又は差押、仮差押若しくは仮処分の目的となっていることが明らかなとき。
2 国土交通大臣又は都道府県知事は、次の各号の一に該当する場合には、打刻又は検認をしないことができる。
一 申請人が、正当な理由がなくて、前2条の求めに応じないとき。
二 打刻又は検認の手数料を納付しないとき。
(打刻及び検認)
第8条 打刻は、国土交通省令の定めるところにより、打刻をした年、打刻の際申請人の主たる営業所が所在する都道府県、打刻をした者及び打刻の番号を表示する記号を、当該建設機械の主要な部分の見易い位置に打刻することによって行う。
2 検認は、当該建設機械に打刻された記号が前項に規定する記号であるかどうか及びその打刻が正当にされたものであるかどうかを検認することによって行う。
(証明書の交付)
第9条 国土交通大臣又は都道府県知事は、建設機械に打刻又は検認をしたときは、申請人に建設機械打刻証明書又は建設機械打刻検認証明書を交付しなければならない。
2 建設機械打刻証明書及び建設機械打刻検認証明書には、当該建設機械の所有者の氏名及び住所(法人にあっては、名称及び主たる事務所の所在地)並びに第4条第1項第1号イからニまでに掲げる事項のほか、建設機械打刻証明書にあっては打刻した記号及び打刻の年月日を、建設機械打刻検認証明書にあっては検認した記号及び検認の年月日を記載しなければならない。
3 建設機械打刻証明書及び建設機械打刻検認証明書の様式は、国土交通省令で定める。
(申請書の副本の送付等)
第10条 都道府県知事は、打刻又は検認をしたときは、遅滞なく、国土交通大臣に対し、申請書の副本を送付するとともに、打刻し又は検認した記号及び打刻又は検認の年月日を通知しなければならない。
(建設機械台帳)
第11条 国土交通大臣は、建設機械台帳を備え、これに次に掲げる事項を記載しなければならない。
一 所有者の氏名及び住所(法人にあっては、名称及び主たる事務所の所在地)
二 第4条第1項各号に掲げる事項
三 打刻された記号及び打刻の年月日
四 検認の年月日
五 所有権保存の登記の有無
2 利害関係人は、国土交通大臣に対し、建設機械台帳の閲覧又はその記載に関する証明を求めることができる。
(変更等の届出)
第12条 打刻された建設機械の所有者は、次の各号の一に該当する場合には、遅滞なく、国土交通省令の定めるところにより、国土交通大臣に届け出なければならない。
一 前条第1項第1号並びに第4条第1項第1号イ(名称を除く。)、ハからホまで及び第3号に掲げる事項につき変更があったとき(同一都道府県内で建設機械の所在地の変更があった場合を除く。)。
二 当該建設機械が滅失し、又は解体されたとき(輸送、整備又は改造のために解体された場合を除く。)。
2 打刻された建設機械を新たに取得した者は、その取得の後、遅滞なく、国土交通省令の定めるところにより、国土交通大臣に届け出なければならない。
(都道府県知事への通知)
第13条 国土交通大臣は、別表の改正が行われた場合において、その改正により新たに建設機械となったもので、法第27条第1項の規定により建設機械でないものとみなされるものがあるときは、遅滞なく、各都道府県知事に必要な事項を通知しなければならない。
2 国土交通大臣は、前項に規定する建設機械について道路運送車両法第15条の規定による永久抹消登録、同法第15条の2第2項の規定による輸出抹消仮登録又は同法第16条第1項の申請に基づく一時抹消登録をしたときは、遅滞なく、各都道府県知事に必要な事項を通知しなければならない。
附則
(施行期日)
1 この政令は、法の施行の日(昭和29年11月14日)から施行する。
(都道府県知事による打刻又は検認)
2 建設機械の打刻又は検認に関する事務で第4条から第9条までの規定により国土交通大臣が行うべき事務は、当分の間、打刻又は検認の際当該建設機械が所在する地を管轄する都道府県知事が行うこととする。
3 前項の場合においては、法中同項に規定する事務に係る国土交通大臣に関する規定は、都道府県知事に関する規定として都道府県知事に適用があるものとする。
4 第10条の規定は、第2項の規定により国土交通大臣の事務を行う都道府県知事が打刻又は検認をした場合に準用する。
(事務の区分)
5 第2項及び前項において準用する第10条の規定により都道府県が処理する事務は、地方自治法第2条第9項第1号に規定する第1号法定受託事務とする。
(都道府県知事への通知)
6 第13条第2項の規定は、国土交通大臣が法附則第4項に規定する建設機械について道路運送車両法第15条の規定による永久抹消登録、同法第15条の2第2項の規定による輸出抹消仮登録又は同法第16条第1項の申請に基づく一時抹消登録をした場合に準用する。
附則 (昭和29年12月6日政令第305号) 抄
(施行期日)
1 この政令は、公布の日から施行する。
附則 (昭和33年12月25日政令第345号)
この政令は、昭和34年1月1日から施行する。
附則 (昭和40年7月20日政令第256号)
この政令は、昭和40年8月1日から施行する。
附則 (昭和46年12月27日政令第380号) 抄
(施行期日)
1 この政令は、建設業法の一部を改正する法律(昭和46年法律第31号)の施行の日(昭和47年4月1日)から施行する。
附則 (昭和48年5月22日政令第141号)
この政令は、昭和48年6月1日から施行する。
附則 (昭和59年6月6日政令第176号) 抄
(施行期日)
第1条 この政令は、昭和59年7月1日から施行する。
附則 (平成11年11月10日政令第352号) 抄
(施行期日)
第1条 この政令は、平成12年4月1日から施行する。
附則 (平成12年6月7日政令第312号) 抄
(施行期日)
1 この政令は、内閣法の一部を改正する法律(平成11年法律第88号)の施行の日(平成13年1月6日)から施行する。
附則 (平成15年12月10日政令第495号)
この政令は、道路運送車両法の一部を改正する法律附則第1条本文の規定の施行の日(平成17年1月1日)から施行する。
附則 (平成20年3月28日政令第82号)
この政令は、道路運送法等の一部を改正する法律附則第1条第4号に掲げる規定の施行の日(平成20年11月4日)から施行する。
別表
種類 | 名称 | 範囲 |
1 掘削機械
|
ショベル系掘削機 | ショベル、バックホウ、ドラグライン、クラムシェル、クレーン又はパイルドライバーのアタッチメントを有するもの |
連続式バケット掘削機 | 走行装置及び22キロワット以上の掘削用原動機を有するもの | |
2 基礎工事用機械
|
くい打ち機及びくい抜き機 | やぐら及び原動機を有し、ハンマー、起振機又はくい抜き装置の重量が0・5トン以上のもの |
グラウトポンプ | 原動機及びグラウトポンプ用ミキサーを有するもの | |
ペーパードレーンマシン | ||
大口径掘削機 | スクリュー式でないもの | |
アースオーガー | ||
地下連続壁施工用機械 | ||
3 トラクター類
|
トラクター | 自重が3トン以上のもの |
ブルドーザー | ||
トラクターショベル | バケット容量が0・4立方メートル以上のもの | |
4 運搬機械
|
スクレーパー | 積載容量が3立方メートル以上のもの |
機関車 | ||
運搬車 | 積載重量が15トン以上のもの | |
5 起重機類
|
ジブクレーン | つり上げ能力が3トン以上のもの |
タワークレーン | ||
デリッククレーン | ||
ケーブルクレーン | 巻上げ装置、走行装置及び原動機を有し、つり上げ能力が2トン以上のもの | |
ウインチ | 22キロワット以上の原動機を有するもの | |
エレベーター | ||
6 ボーリング機械
|
ボーリングマシン | 3キロワット以上の原動機を有するもの |
ドリルジャンボ | 鑿岩機を支持するアームが2本以上のもの | |
クローラードリル | ||
7 トンネル機械
|
たて坑掘進機 | |
トンネル掘進機 | ||
シールド掘進機 | ||
ずり積み機 | ||
8 整地・締め固め機械
|
モーターグレーダー | 自重が5トン以上のもの |
スタビライザー | ||
アグリゲートスプレッダー | ||
ロードローラー | 自重が8トン以上のもの | |
タイヤローラー | ||
振動ローラー | 自走式のものにあっては自重が8トン以上のもの、被牽引式のものにあっては自重が2トン以上のもの | |
9 砕石・選別機械
|
フィーダー | 3キロワット以上の原動機を有するもの |
クラッシャー | ジョークラッシャー、ジャイレクトリークラッシャー、コーンクラッシャー、ロールクラッシャー、インパクトクラッシャー、ロッドミル又はボールミルで、3キロワット以上の原動機を有するもの | |
選別機 | トロンメル、バイブレイティングスクリーン又はクラッシファイヤーで、3キロワット以上の原動機を有するもの | |
ウォッシャー | ドラムウォッシャー又はスクリューウォッシャーで、3キロワット以上の原動機を有するもの | |
10 コンクリート機械
|
セメント空気輸送機 | フラクソー式輸送機又はキニオンポンプ |
コンクリートプラント | 骨材貯蔵びん、計量装置及びミキサーを有するもの | |
コンクリートミキサー | 混練容量が0・35立方メートル以上のもの | |
コンクリートポンプ | 排送能力が毎時5立方メートル以上のもの | |
コンクリートプレーサー | 打設能力が毎時10立方メートル以上のもの | |
アジテーターカー | ゴムタイヤ式でないもの | |
11 舗装機械
|
アスファルトフィニッシャー | 敷きならし装置、仕上げ装置、走行装置及び原動機を有するもの |
アスファルトプラント | コールドエレベーター、骨材乾燥機、ホットエレベーター、ふるい分け装置、骨材貯蔵びん、アスファルト溶解がま及びミキサーを有するもの | |
アスファルトクッカー | ||
コンクリートフィニッシャー | 振動機及び原動機を有するもの | |
コンクリートスプレッダー | 原動機を有するもの | |
コンクリートペーバー | 装軌式のもの | |
12 船舶
|
しゅんせつ船 | ポンプしゅんせつ船、ディッパーしゅんせつ船又はグラブしゅんせつ船で、独航機能を有しないもの |
砕岩船 | 独航機能を有しないもの | |
起重機船 | ||
くい打ち船 | ||
コンクリートミキサー船 | ||
サンドドレーン船 | ||
土運船 | 鋼製で、独航機能を有しないもの | |
作業台船 | ||
13 その他
|
空気圧縮機 | 14キロワット以上の原動機を有するもの |
サンドポンプ | 29キロワット以上の原動機を有するもの | |
発動発電機 | 発電機容量が15キロボルトアンペア以上のもの |
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