しさんさいひょうかのきじゅんのとくれいにかんするしょうれい
資産再評価の基準の特例に関する省令
昭和25年大蔵省令第54号
資産再評価法第33条から第35条までの規定に基き、資産再評価の基準の特例に関する省令を次のように定める。
(取得の時期の不明な資産)
第1条 資産再評価法(昭和25年法律第110号。以下「法」という。)第33条に規定する取得の時期の不明な資産については、左の各号のいずれか1に掲げる時期をその取得の時期とみなすことができる。但し、当該資産について第3号の規定による取得の時期が第2号の規定による取得の時期の前である場合においては、第1号又は第2号に掲げる時期をその取得の時期とみなさなければならない。
一 当該資産について最も古い記録がある時期
二 左に掲げる年数を当該資産の取得の時期から基準日までの経過年数とみなした場合におけるその取得の時期
イ 固定資産の耐用年数等に関する省令(昭和26年大蔵省令第50号)別表1又は別表4に掲げる資産については、その基準日以後の使用可能年数を見積り、その年数を、当該資産について同表に定められた耐用年数を1・15倍した年数から控除した年数
ロ 固定資産の耐用年数等に関する省令別表2に掲げる資産については、その基準日以後の使用可能年数を見積り、その年数を、当該資産を新たに取得した場合においてこれにつき通常の管理又は修理をなすものとして予測される使用可能年数から控除した年数
三 左のイからトまでに掲げる時期のうち当該資産の取得の時期に最も近いと認められる時期
イ 当該資産の属する工場又は事業場において事業設備として当該資産と一体をなす他の資産で当該資産の取得の時期と同一の時期又はこれに近接する時期に取得したと認められるものの取得の時期
ロ 当該資産を有する者又は当該資産がその用に供されている事業と同一種類の事業を営む他の者の有する当該資産と同一種類の資産でその基準日における現況が当該資産に類似するものの取得の時期
ハ 当該資産の構造又は型式によって推定される取得の時期
ニ 当該資産に表示されているその製作の時期
ホ 当該資産の属する工場又は事業場の建設の時期
ヘ 当該資産がその用に供されている事業の開始の時期
ト 当該資産の取得価額が明らかである場合において、その取得価額によって推定される取得の時期
(取得価額の不明な資産)
第2条 法第33条に規定する取得価額の不明な資産については、左の各号に掲げる金額のうち当該資産の取得価額に最も近いと認められる金額をその取得価額とみなすことができる。但し、前条第1号の規定により最も古い記録がある時期をその取得の時期とみなした資産についてその価額が当該記録に記載されている場合においては、第1号に掲げる金額をその取得価額とみなさなければならない。
一 当該資産について最も古い記録に記載された価額
二 当該資産を有する者又は当該資産がその用に供されている事業と同一種類の事業を営む他の者が当該資産の取得の時期と同一の時期に取得した当該資産に類似する他の資産の取得価額
三 当該資産の取得の時期における当該資産又はこれに類似する他の資産の価格
四 当該資産を有する者又は当該資産がその用に供されている事業と同一種類の事業を営む他の者が当該資産の取得の時期の前又は後3年以内に取得した当該資産に類似する他の資産でその取得価額の明らかであるものの取得価額に左の算式により計算した数を乗じて算出した金額
当該資産に類似する他の資産の取得の時期に応ずる法別表第3の倍数/当該資産の取得の時期に応ずる法別表第3の倍数
五 当該資産の構造又は型式によって推定される取得価額
六 当該資産の取得の時期から昭和27年12月31日までの償却額の累計額がその期間における償却範囲額(法人税法(昭和22年法律第28号)又は所得税法(昭和22年法律第27号)の規定による所得の計算上損金又は必要な経費に算入される当該資産についての償却額の限度額をいう。以下同じ。)の累計額に等しいか又はこれをこえる場合においては、左の算式により計算した金額(左の算式において「償却率」及び「n」とは、法別表第1に規定する「償却率」及び「n」をいう。)
イ 当該償却額の累計額が当該償却範囲額の累計額に等しいときは、
当該資産の昭和28年1月1日の直前における帳簿価額/((1−償却率)n)
ロ 当該償却額の累計額が当該償却範囲額の累計額をこえるときは、
(当該資産の昭和28年1月1日の直前における帳簿価額+当該超過金額)/((1−償却率)n)
(取得の時期及び取得価額の不明な資産)
第3条 法第33条に規定する取得の時期及び取得価額のいずれもが不明な資産については、第1条の規定によりその取得の時期を定めた後前条の規定によりその取得価額を定めなければならない。
(明細書の記載)
第4条 前3条の規定により取得の時期又は取得価額を定めた資産については、法第45条第2項(法第46条第4項及び法第47条第2項において準用する場合を含む。)又は法第48条第4項の明細書に前3条の規定により取得の時期又は取得価額を定めた方法を附記しなければならない。
(財産税評価額のない資産)
第5条 法第34条に規定する財産税評価額のない資産のうち、財産税調査時期において賃貸価格の設定されていない土地又は家屋については、状況の類似する近傍の土地又は家屋で財産税調査時期において賃貸価格の設定されているものの財産税評価額に比準する価額を当該資産の財産税評価額とみなす。
(陳腐化した資産等)
第6条 法第35条に規定する陳腐化している資産その他の資産で再評価日において左の各号に掲げる事由の一に該当するものの再評価額は、当該資産が使用収益されるものとして再評価日において譲渡される場合において通常附せられるべき価額をこえることができない。
一 過度の使用又は修理の不充分等に因り、当該資産が著しく損耗している場合
二 機械等の資産についてその型式が旧式となり、その能率が低下している場合
三 機械等の資産について当該資産を使用して生産される製品が旧式となり、その使用価値が低下している場合
四 生産方式の変化その他の事情に因り、当該資産の属する事業設備が一体として旧式となり、その能率が低下している場合
五 当該資産がその本来の用途に使用することができないため他の用途に使用され、その経済的価値が低下している場合
六 当該資産の所在する場所の状況の変化に因り、当該資産の経済的価値が低下している場合
七 当該資産が遊休状態にあり、その経済的価値が低下している場合
八 当該資産がその用に供されている事業の収益率が正常な経済状態においても著しく低く、且つ、当該資産を他の事業の用に供することができない場合
九 当該資産の価格の上昇率が一般物価の上昇率に比して著しく低い場合
十 当該資産の取得価額がその取得の時期における一般物価水準に比して著しく高い場合
十一 その他当該資産の再評価日における価額が当該資産について法第17条から法第20条第1項まで又は法第21条第1項の規定により算出される再評価額の限度額より明らかに、且つ、著しく低い場合
附則
この省令は、公布の日から施行し、昭和25年1月1日から適用する。
附則 (昭和26年10月10日大蔵省令第85号) 抄
1 この省令は、公布の日から施行する。
4 改正後の資産再評価の基準の特例に関する省令第1条の規定は、法人税法施行細則の一部を改正する省令(昭和26年大蔵省令第49号)施行の日から適用する。
附則 (昭和28年8月7日大蔵省令第63号)
この省令は、公布の日から施行する。
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