しょうひんさきものとりひきほう
商品先物取引法
昭和25年法律第239号
第1章 総則
(目的)
第1条 この法律は、商品取引所の組織、商品市場における取引の管理等について定め、その健全な運営を確保するとともに、商品先物取引業を行う者の業務の適正な運営を確保すること等により、商品の価格の形成及び売買その他の取引並びに商品市場における取引等の受託等を公正にするとともに、商品の生産及び流通を円滑にし、もって国民経済の健全な発展及び商品市場における取引等の受託等における委託者等の保護に資することを目的とする。
(定義)
第2条 この法律において「商品」とは、次に掲げるものをいう。
一 農産物、林産物、畜産物及び水産物並びにこれらを原料又は材料として製造し、又は加工した物品のうち、飲食物であるもの及び政令で定めるその他のもの
二 鉱業法(昭和25年法律第289号)第3条第1項に規定する鉱物その他政令で定める鉱物及びこれらを製錬し、又は精製することにより得られる物品
三 前2号に掲げるもののほか、国民経済上重要な原料又は材料であって、その価格の変動が著しいために先物取引に類似する取引の対象とされる蓋然性が高いもの(先物取引又は先物取引に類似する取引の対象とされているものを含む。)として政令で定める物品
四 電力(一定の期間における一定の電力を単位とする取引の対象となる電力に限る。以下同じ。)
2 この法律において「商品指数」とは、2以上の商品たる物品の価格の水準を総合的に表した数値、一の商品たる物品の価格と他の商品たる物品の価格の差に基づいて算出された数値その他の2以上の商品たる物品又は電力の価格に基づいて算出された数値をいう。
3 この法律において「先物取引」とは、商品取引所の定める基準及び方法に従って、商品市場において行われる次に掲げる取引をいう。
一 当事者が将来の一定の時期において商品及びその対価の授受を約する売買取引であって、当該売買の目的物となっている商品の転売又は買戻しをしたときは差金の授受によって決済することができる取引
二 約定価格(当事者が商品についてあらかじめ約定する価格(1の商品の価格の水準を表す数値その他の1の商品の価格に基づいて算出される数値を含む。以下この号において同じ。)をいう。以下同じ。)と現実価格(将来の一定の時期における現実の当該商品の価格をいう。以下同じ。)の差に基づいて算出される金銭の授受を約する取引
三 当事者が商品指数についてあらかじめ約定する数値(以下「約定数値」という。)と将来の一定の時期における現実の当該商品指数の数値(以下「現実数値」という。)の差に基づいて算出される金銭の授受を約する取引
四 当事者の一方の意思表示により当事者間において次に掲げる取引を成立させることができる権利(以下「オプション」という。)を相手方が当事者の一方に付与し、当事者の一方がこれに対して対価を支払うことを約する取引
イ 第1号に掲げる取引
ロ 第2号に掲げる取引(これに準ずる取引で商品取引所の定めるものを含む。)
ハ 前号に掲げる取引(これに準ずる取引で商品取引所の定めるものを含む。)
ニ 次号に掲げる取引(これに準ずる取引で商品取引所の定めるものを含む。)
ホ 第6号に掲げる取引(これに準ずる取引で商品取引所の定めるものを含む。)
五 当事者が数量を定めた商品について当事者の一方が相手方と取り決めた当該商品の価格の約定した期間における変化率に基づいて金銭を支払い、相手方が当事者の一方と取り決めた当該商品の価格の約定した期間における変化率に基づいて金銭を支払うことを相互に約する取引
六 当事者が数量を定めた商品について当事者の一方が相手方と取り決めた当該商品に係る商品指数の約定した期間における変化率に基づいて金銭を支払い、相手方が当事者の一方と取り決めた当該商品指数の約定した期間における変化率に基づいて金銭を支払うことを相互に約する取引
七 前各号に掲げる取引に類似する取引であって政令で定めるもの
4 この法律において「商品取引所」とは、会員商品取引所及び株式会社商品取引所をいう。
5 この法律において「会員商品取引所」とは、商品又は商品指数について先物取引をするために必要な市場を開設することを主たる目的としてこの法律に基づいて設立された会員組織の社団をいう。
6 この法律において「株式会社商品取引所」とは、第78条の許可を受けて、商品又は商品指数について先物取引をするために必要な市場を開設する株式会社をいう。
7 この法律において「上場商品」とは、商品取引所が一の商品市場で取引すべきものとして定款又は業務規程で定める1若しくは2以上の商品たる物品又は電力であって、第9条若しくは第78条の許可又は第155条第1項若しくは第156条第1項の認可に係るものをいう。
8 この法律において「上場商品指数」とは、商品取引所が一の商品市場でその商品指数に係る取引を行うべきものとして定款又は業務規程で定める1又は2以上の商品指数であって、第9条若しくは第78条の許可又は第155条第1項若しくは第156条第1項の認可に係るものをいう。
9 この法律において「商品市場」とは、1種の上場商品又は上場商品指数ごとに、次の各号に掲げる区分に応じて当該各号に定める取引を行うために商品取引所が開設する市場をいう。
一 上場商品に係る商品市場 当該上場商品に係る第3項第1号に掲げる取引、同項第2号に掲げる取引若しくは同項第5号に掲げる取引又は同項第7号に掲げる取引のうちこれらの取引に類似するものとして政令で定めるもの
二 上場商品指数に係る商品市場 当該上場商品指数に係る第3項第3号に掲げる取引若しくは同項第6号に掲げる取引又は同項第7号に掲げる取引のうちこれらの取引に類似するものとして政令で定めるもの
10 この法律において「商品市場における取引」には、前項各号に定める取引のほか、商品取引所が、定款又は業務規程で定めるところにより、商品市場において次の各号に掲げる区分に応じ当該各号に定める取引をすることとしたものを含むものとする。
一 上場商品に係る商品市場 次に掲げる取引
イ その対象となる物品若しくは電力が当該上場商品であるか又はこれに含まれる商品指数に係る第3項第3号又は第6号に掲げる取引
ロ 当該上場商品に係る第3項第4号イ、ロ又はニに掲げる取引に係る同号に掲げる取引
ハ その対象となる物品若しくは電力が当該上場商品であるか又はこれに含まれる商品指数に係る第3項第4号ハ又はホに掲げる取引に係る同号に掲げる取引
ニ 当該上場商品の売買取引(第3項第1号に掲げる取引に該当するものを除く。以下この号において同じ。)
ホ 当事者の一方の意思表示により当事者間において当該上場商品の売買取引を成立させることができる権利(以下「実物オプション」という。)を相手方が当事者の一方に付与し、当事者の一方がこれに対して対価を支払うことを約する取引
ヘ 当該上場商品又はその対象となる物品若しくは電力が当該上場商品であるか若しくはこれに含まれる商品指数に係る次に掲げる取引
(1) 当事者が数量を定めた商品について当事者の一方が相手方と取り決めた商品の価格の約定した期間における変化率に基づいて金銭を支払い、相手方が当事者の一方と取り決めた当該商品以外の商品の価格の約定した期間における変化率に基づいて金銭を支払うことを相互に約する取引
(2) 当事者が数量を定めた商品について当事者の一方が相手方と取り決めた商品の価格の約定した期間における変化率に基づいて金銭を支払い、相手方が当事者の一方と取り決めた商品指数の約定した期間における変化率に基づいて金銭を支払うことを相互に約する取引
(3) 当事者が数量を定めた商品について当事者の一方が相手方と取り決めた商品指数の約定した期間における変化率に基づいて金銭を支払い、相手方が当事者の一方と取り決めた商品指数の約定した期間における変化率に基づいて金銭を支払うことを相互に約する取引
ト 当事者の一方の意思表示により当事者間においてヘに掲げる取引を成立させることができる権利(以下「特定スワップオプション」という。)を相手方が当事者の一方に付与し、当事者の一方がこれに対して対価を支払うことを約する取引
チ イからトまでの取引に類似する取引であって政令で定めるもの
二 上場商品指数に係る商品市場 当該上場商品指数に係る第3項第4号ハ又はホに掲げる取引に係る同号に掲げる取引その他これらの取引に類似する取引であって政令で定めるもの
11 この法律において「商品取引所持株会社」とは、株式会社商品取引所を子会社(第3条の2第3項に規定する子会社をいう。)とする株式会社であって、第96条の25第1項の認可を受けて設立され、又は同項若しくは同条第3項ただし書の認可を受けているものをいう。
12 この法律において「外国商品市場」とは、商品市場に類似する市場で外国に所在するものをいう。
13 この法律において「外国商品市場取引」とは、外国商品市場において行われる取引であって、商品市場における取引に類似するものをいう。
14 この法律において「店頭商品デリバティブ取引」とは、商品市場、外国商品市場及び取引所金融商品市場(金融商品取引法(昭和23年法律第25号)第2条第17項に規定する取引所金融商品市場をいう。以下同じ。)によらないで行われる次に掲げる取引(第331条各号に掲げる施設における取引を除く。)をいう。
一 当事者が将来の一定の時期において商品及びその対価の授受を約する売買取引であって、当該売買の目的物となっている商品の売戻し又は買戻しをしたときは差金の授受によって決済することができる取引
二 約定価格と現実価格の差に基づいて算出される金銭の授受を約する取引又はこれに類似する取引
三 約定数値と現実数値の差に基づいて算出される金銭の授受を約する取引又はこれに類似する取引
四 当事者の一方の意思表示により当事者間において次に掲げる取引を成立させることができる権利を相手方が当事者の一方に付与し、当事者の一方がこれに対して対価を支払うことを約する取引又はこれに類似する取引
イ 第1号に掲げる取引
ロ 第2号に掲げる取引
ハ 前号に掲げる取引
ニ 第6号に掲げる取引
五 当事者の一方の意思表示により当事者間において当該意思表示を行う場合の商品の価格としてあらかじめ約定する価格(1の商品の価格の水準を表す数値その他の1の商品の価格に基づいて算出される数値を含む。以下この号において同じ。)若しくは商品指数としてあらかじめ約定する数値と現に当該意思表示を行った時期における現実の当該商品の価格若しくは当該商品指数の数値の差に基づいて算出される金銭を授受することとなる取引を成立させることができる権利を相手方が当事者の一方に付与し、当事者の一方がこれに対して対価を支払うことを約する取引又はこれに類似する取引
六 当事者が数量を定めた商品について当事者の一方が相手方と取り決めた商品の価格若しくは商品指数の約定した期間における変化率に基づいて金銭を支払い、相手方が当事者の一方と取り決めた商品の価格若しくは商品指数の約定した期間における変化率に基づいて金銭を支払うことを相互に約する取引又はこれに類似する取引
七 前各号に掲げるもののほか、これらと同様の経済的性質を有する取引であって、公益又は取引の当事者の保護を確保することが必要と認められるものとして政令で定めるもの
15 この法律において「商品デリバティブ取引」とは、商品市場における取引、外国商品市場取引及び店頭商品デリバティブ取引(その内容等を勘案し、取引の当事者の保護に欠けるおそれがないものとして政令で定める店頭商品デリバティブ取引及び店頭商品デリバティブ取引について高度の能力を有する者として主務省令で定める者若しくは資本金の額が主務省令で定める金額以上の株式会社を相手方として行われ、又はこれらの者のために行われる店頭商品デリバティブ取引(第349条第1項において「対象外店頭商品デリバティブ取引」という。)を除く。)をいう。
16 この法律において「取引参加者」とは、第82条第1項の規定により与えられた取引資格に基づき、株式会社商品取引所の開設する商品市場における取引に参加できる者をいう。
17 この法律において「商品取引債務引受業」とは、商品市場における取引に基づく債務の引受けを行う営業をいう。
18 この法律において「商品取引清算機関」とは、商品取引債務引受業を営むことについて第167条又は第173条第1項の規定により主務大臣の許可又は承認を受けた者をいう。
19 この法律において「清算参加者」とは、第174条第1項の規定により与えられた資格に基づき、商品取引清算機関の行う商品取引債務引受業の相手方となる者をいう。
20 この法律において「商品清算取引」とは、清算参加者が商品取引清算機関の業務方法書の定めるところにより商品取引所の会員又は取引参加者(以下「会員等」という。)の委託を受けて行う商品市場における取引であって、当該取引に基づく債務を当該商品取引清算機関に引き受けさせること及び当該会員等が当該清算参加者を代理して当該取引を成立させることを条件とするものをいう。
21 この法律において「商品市場における取引等」とは、次に掲げる行為をいう。
一 商品市場における取引
二 前号に掲げる行為の委託の媒介、取次ぎ又は代理
三 商品清算取引の委託の取次ぎ
四 前号に掲げる行為の委託の媒介、取次ぎ又は代理
22 この法律において「商品先物取引業」とは、次に掲げる行為(その内容等を勘案し、委託者又は店頭商品デリバティブ取引の相手方(以下「委託者等」という。)の保護に欠けるおそれがないものとして政令で定めるもの及び第15項の主務省令で定める者若しくは資本金の額が同項の主務省令で定める金額以上の株式会社を相手方として店頭商品デリバティブ取引を行い、又はこれらの者のために店頭商品デリバティブ取引の媒介、取次ぎ若しくは代理を行う行為を除く。)のいずれかを業として行うことをいう。
一 商品市場における取引(商品清算取引を除く。)の委託を受け、又はその委託の媒介、取次ぎ若しくは代理を行う行為
二 商品清算取引の委託の取次ぎの委託を受け、又はその委託の媒介、取次ぎ若しくは代理を行う行為
三 外国商品市場取引(商品清算取引に類似する取引を除く。)の委託を受け、又はその委託の媒介、取次ぎ若しくは代理を行う行為
四 外国商品市場取引のうち、商品清算取引に類似する取引の委託の取次ぎの委託を受け、又はその委託の媒介、取次ぎ若しくは代理を行う行為
五 店頭商品デリバティブ取引又はその媒介、取次ぎ若しくは代理を行う行為
23 この法律において「商品先物取引業者」とは、商品先物取引業を行うことについて第190条第1項の規定により主務大臣の許可を受けた者をいう。
24 この法律において「商品取引契約」とは、商品先物取引業者が顧客を相手方とし、又は顧客のために第22項各号に掲げる行為を行うことを内容とする契約をいう。
25 この法律において「特定委託者」とは、次に掲げる者をいう。
一 商品先物取引業者
二 商品投資に係る事業の規制に関する法律(平成3年法律第66号)第2条第4項に規定する商品投資顧問業者(以下「商品投資顧問業者」という。)
三 商品デリバティブ取引に係る専門的知識及び経験を有する者として主務省令で定める者
四 国
五 日本銀行
六 商品取引所の会員等
七 商品取引所に相当する外国の施設の会員等
八 前各号に掲げるもののほか、第6章に規定する委託者保護基金その他の主務省令で定める法人
26 この法律において「特定当業者」とは、商品先物取引業者が行う商品取引契約の締結の勧誘の相手方、商品先物取引業者に商品取引契約の申込みをする者又は商品先物取引業者と商品取引契約を締結する者であって、当該商品取引契約に基づく商品デリバティブ取引に係る取引対象商品の全てについて当該取引対象商品である物品若しくはこれに関連する物品として主務省令で定めるものの売買、売買の媒介、取次ぎ若しくは代理、生産、加工若しくは使用又は当該取引対象商品である電力の売買若しくは売買の媒介、取次ぎ若しくは代理その他主務省令で定める行為を業として行っているもののうち、主務省令で定める要件に該当する法人(特定委託者に該当する法人を除く。)をいう。
27 この法律において「取引対象商品」とは、商品市場における取引、外国商品市場取引若しくは店頭商品デリバティブ取引の対象となる商品又はこれらの取引の対象となる商品指数の対象となる商品をいう。
28 この法律において「商品先物取引仲介業」とは、商品先物取引業者の委託を受けて、当該商品先物取引業者のために第22項各号に規定する媒介のいずれかを業として行うことをいう。
29 この法律において「商品先物取引仲介業者」とは、第240条の2第1項の規定により主務大臣の登録を受けた者をいう。
第2章 商品取引所
第1節 総則
(業務の範囲)
第3条 商品取引所は、商品又は商品指数について先物取引をするために必要な市場の開設の業務(以下「商品市場開設業務」という。)及び上場商品の品質の鑑定、刊行物の発行その他これに附帯する業務以外の業務を行ってはならない。ただし、主務省令で定めるところにより、主務大臣の認可を受けた場合は、商品市場開設業務に関連する業務及びこれに附帯する業務、算定割当量(地球温暖化対策の推進に関する法律(平成10年法律第117号)第2条第6項に規定する算定割当量をいう。以下同じ。)に係る取引を行う市場の開設の業務及びこれに附帯する業務、金融商品市場(金融商品取引法第2条第14項に規定する金融商品市場をいう。以下同じ。)の開設の業務及びこれに附帯する業務(株式会社商品取引所が行う場合に限る。)又は金融商品債務引受業等(同法第156条の3第1項第6号に規定する金融商品債務引受業等をいう。以下同じ。)及びこれに附帯する業務を行うことができる。
2 主務大臣は、前項ただし書の認可に条件を付することができる。
3 前項の条件は、公益若しくは取引の公正の確保のため又は委託者の保護のため必要な最小限度のものでなければならない。
4 主務大臣は、第1項ただし書の認可の申請があった場合において、当該申請に係る業務を行うことにより、商品取引所の業務の公共性に対する信頼を損なうおそれ又は商品市場開設業務及びこれに附帯する業務の健全かつ適切な運営を損なうおそれがあると認めるときは、当該認可をしてはならない。
(子会社の範囲)
第3条の2 商品取引所は、商品市場開設業務及びこれに附帯する業務を行う会社以外の会社を子会社としてはならない。ただし、主務省令で定めるところにより、主務大臣の認可を受けた場合は、商品市場開設業務に関連する業務及びこれに附帯する業務を行う会社、算定割当量に係る取引を行う市場の開設の業務及びこれに附帯する業務を行う会社、取引所金融商品市場の開設の業務及びこれに附帯する業務を行う会社又は取引所金融商品市場の開設に関連する業務及びこれに附帯する業務を行う会社を子会社とすることができる。
2 前条第2項から第4項までの規定は、前項ただし書の認可について準用する。この場合において、同条第4項中「業務を行う」とあるのは「会社を子会社とする」と、「商品市場開設業務」とあるのは「商品取引所の商品市場開設業務」と読み替えるものとする。
3 前2項の「子会社」とは、法人がその総株主又は総社員の議決権(株式会社にあっては、株主総会において決議をすることができる事項の全部につき議決権を行使することができない株式についての議決権を除き、会社法(平成17年法律第86号)第879条第3項の規定により議決権を有するものとみなされる株式についての議決権を含む。以下この項及び第196条第2項において同じ。)の過半数を保有する会社をいう。この場合において、法人及びその1若しくは2以上の子会社又は法人の1若しくは2以上の子会社がその総株主又は総社員の議決権の過半数を保有する会社は、当該法人の子会社とみなす。
(名称又は商号)
第4条 商品取引所は、その名称又は商号中に「取引所」という文字を用いなければならない。
2 商品取引所でない者は、その名称又は商号中に商品取引所であると誤認されるおそれのある文字を用いてはならない。
(市場の開設の制限)
第5条 商品取引所は、定款(株式会社商品取引所にあっては、定款又は業務規程。以下この項及び第105条において同じ。)で定める商品市場以外の市場(定款で定める開設期限を経過し、又は第11条第4項若しくは第102条第3項に規定する範囲変更期間が終了した商品市場を含む。)を開設してはならない。
2 商品取引所は、1種の上場商品又は上場商品指数について2以上の商品市場を開設してはならない。
(自主規制業務)
第5条の2 商品取引所は、この法律及び定款その他の規則に従い、商品市場における取引を公正にし、及び委託者を保護するため、自主規制業務を適切に行わなければならない。
2 前項の「自主規制業務」とは、商品市場について行う次に掲げる業務をいう。
一 会員等のこの法律、この法律に基づく命令若しくはこの法律に基づいてする主務大臣の処分(第96条の22、第96条の34、第96条の40、第159条、第160条及び第165条において「この法律等」という。)若しくは当該商品取引所の定款、業務規程、受託契約準則、紛争処理規程その他の規則又は取引の信義則の遵守の状況の調査
二 会員等に対する除名の処分その他の措置に関する業務
三 その他商品市場における取引の公正を確保し、及び委託者を保護するために必要な業務として主務省令で定めるもの
(商品市場類似施設の開設の禁止)
第6条 何人も、商品又は商品指数(これに類似する指数を含む。)について先物取引に類似する取引をするための施設(取引所金融商品市場を除く。)を開設してはならない。
2 何人も、前項の施設において先物取引に類似する取引をしてはならない。
第2節 会員商品取引所
第1款 設立
(法人格)
第7条 会員商品取引所は、法人とする。
2 会員商品取引所は、営利の目的をもって業務を行ってはならない。
(住所)
第8条 会員商品取引所の住所は、その主たる事務所の所在地にあるものとする。
(設立の許可)
第9条 会員商品取引所を設立しようとする者は、主務大臣の許可を受けなければならない。
(設立要件)
第10条 会員商品取引所を設立するには、開設する商品市場ごとに会員になろうとする20人以上の者が発起人とならなければならない。
2 発起人については、次の各号に掲げる商品市場の区分に応じ、当該各号に定める者が、それぞれ、一の商品市場における発起人の過半数を占めなければならない。
一 上場商品に係る商品市場 1年以上継続して当該上場商品に含まれる物品又は電力(以下「上場商品構成品」という。)の売買、売買の媒介、取次ぎ若しくは代理、生産、加工又は使用(電力にあっては、その売買又は売買の媒介、取次ぎ若しくは代理その他主務省令で定める行為。以下「売買等」という。)を業として行っている者
二 上場商品指数に係る商品市場 1年以上継続して当該上場商品指数に係る商品指数の対象となる物品又は電力(以下「上場商品指数対象品」という。)の売買等を業として行っている者
(定款)
第11条 発起人は、会員商品取引所の定款を作成し、定款が書面をもって作成されているときは、これに署名し、又は記名押印しなければならない。
2 前項の定款には、次に掲げる事項を記載し、又は記録しなければならない。
一 事業
二 名称
三 事務所の所在地
四 会員たる資格に関する事項
五 出資1口の金額並びにその払込みの時期及び方法
六 会員の加入及び脱退に関する事項
七 信認金及び取引証拠金に関する事項
八 会員の経費の分担に関する事項
九 会員に対する監査及び制裁に関する事項
十 役員の定数、任期及び選任に関する事項
十一 会員総会に関する事項
十二 商品市場外における会員間の契約に対する定款、業務規程、受託契約準則及び紛争処理規程の拘束力に関する事項
十三 商品市場に関する次に掲げる事項
イ 上場商品又は上場商品指数
ロ 上場商品又は上場商品指数ごとの取引の種類
ハ 取引の決済の方法
十四 事業年度
十五 剰余金の処分及び損失の処理に関する事項
十六 公告方法(会員商品取引所が公告(この法律又は他の法律の規定により官報に掲載する方法によりしなければならないものとされているものを除く。)をする方法をいう。以下同じ。)
3 会員商品取引所の負担に帰すべき設立費用又は発起人が受けるべき報酬の額は、定款に記載し、又は記録しなければ、その効力を生じない。
4 会員商品取引所の定款には、第2項各号に掲げる事項のほか、会員商品取引所の存続期間、商品市場の開設期限又は範囲変更期間(商品市場(第155条第3項第2号に規定する期限付商品市場を除く。)における上場商品又は上場商品指数の範囲の変更(廃止又は範囲の縮小を除く。同条において同じ。)が行われる期間をいう。以下この項及び同条において同じ。)を定めたときは、その存続期間、開設期限又は範囲変更期間を記載し、又は記録するものとする。
5 第1項の定款は、電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるもので主務省令で定めるものをいう。以下同じ。)をもって作成することができる。この場合において、当該電磁的記録に記録された情報については、主務省令で定める署名又は記名押印に代わる措置をとらなければならない。
6 会員商品取引所は、公告方法として、当該会員商品取引所の事務所の店頭に掲示する方法のほか、次に掲げる方法のいずれかを定款で定めることができる。
一 官報に掲載する方法
二 時事に関する事項を掲載する日刊新聞紙に掲載する方法
三 電子公告(公告方法のうち、電磁的方法(会社法第2条第34号に規定する電磁的方法をいう。)により不特定多数の者が公告すべき内容である情報の提供を受けることができる状態に置く措置であって同号に規定するものをとる方法をいう。以下同じ。)
7 会員商品取引所が前項第3号に掲げる方法を公告方法とする旨を定款で定める場合には、その定款には、電子公告を公告方法とする旨を定めれば足りる。この場合においては、事故その他やむを得ない事由によって電子公告による公告をすることができない場合の公告方法として、同項第1号又は第2号に掲げる方法のいずれかを定めることができる。
8 会員商品取引所が電子公告により公告をする場合には、次の各号に掲げる公告の区分に応じ、当該各号に定める日までの間、継続して電子公告による公告をしなければならない。
一 公告に定める期間内に異議を述べることができる旨の公告 当該期間を経過する日
二 前号に掲げる公告以外の公告 当該公告の開始後1月を経過する日
9 会員商品取引所が電子公告によりこの法律その他の法令の規定による公告をする場合については、会社法第940条第3項、第941条、第946条、第947条、第951条第2項、第953条及び第955条の規定を準用する。この場合において、同法第940条第3項中「前2項の規定にかかわらず、これらの規定」とあるのは「商品先物取引法第11条第8項の規定にかかわらず、同項」と、同法第941条中「第440条第1項」とあるのは「商品先物取引法第68条の3」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
10 第2項各号に掲げる事項のほか、会員商品取引所の定款には、この法律の規定により定款の定めがなければその効力を生じない事項及びその他の事項でこの法律に違反しないものを記載し、又は記録することができる。
(加入の申込み)
第12条 発起人は、会員商品取引所の設立に際して、あらかじめ、その会員になろうとする者に対し、次に掲げる事項を通知しなければならない。
一 定款に記載し、又は記録した事項
二 発起人の氏名又は商号若しくは名称及び住所
三 出資の払込みの方法、期限及び場所
四 一定の時期までに創立総会が終わらなかったときは、加入の申込みを取り消すことができること。
2 理事長は、会員商品取引所の成立後にその会員になろうとする者に対し、次に掲げる事項を通知しなければならない。
一 成立の年月日
二 定款に記載し、又は記録した事項
三 役員の氏名及び住所
四 出資の払込みの方法、期限及び場所
3 会員商品取引所の会員になろうとする者(発起人を含む。)は、その者の氏名又は名称及び住所、その引き受ける出資口数並びにその者が取引をしようとする商品市場における上場商品又は上場商品指数を記載した書面を発起人(成立後にあっては、理事長。次項において同じ。)に交付しなければならない。
4 会員商品取引所の会員になろうとする者は、前項の書面の交付に代えて、政令で定めるところにより、発起人の承諾を得て、同項の書面に記載すべき事項を電磁的方法(電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法であって主務省令で定めるものをいう。以下同じ。)により提供することができる。この場合において、当該会員になろうとする者は、同項の書面を交付したものとみなす。
(創立総会)
第13条 発起人は、定款作成後、会員になろうとする者を募り、前条第1項第3号に定める出資の払込みの期限となっている日後10日を経過した日から5日以内に、創立総会を開かなければならない。
2 発起人は、創立総会までに出資の全額の払込みを終了しなければならない。
3 定款の承認その他設立に必要な事項の決定は、創立総会の決議によらなければならない。
4 創立総会においては、定款を修正することができる。ただし、会員たる資格に関する事項については、この限りでない。
5 創立総会における議事は、会員になろうとする者(その出資の全額の払込みが終了した者に限る。)の半数以上が出席し、その議決権の3分の2以上で決する。
6 創立総会においてその延期又は続行について決議があった場合には、第8項において準用する第59条第8項本文及び第10項の規定は、適用しない。
7 創立総会の議事については、主務省令で定めるところにより、議事録を作成しなければならない。
8 第33条並びに第59条第8項本文及び第10項の規定は創立総会について、会社法第830条、第831条、第834条(第16号及び第17号に係る部分に限る。)、第835条第1項、第836条第1項及び第3項、第837条、第838条、第846条並びに第937条第1項(第1号トに係る部分に限る。)の規定(これらの規定中監査役に係る部分を除く。)は創立総会の決議の不存在若しくは無効の確認又は取消しの訴えについて、それぞれ準用する。この場合において、同項中「会社の本店(第1号トに規定する場合であって当該決議によって第930条第2項各号に掲げる事項についての登記がされているときにあっては、本店及び当該登記に係る支店)」とあるのは、「会員商品取引所の主たる事務所(第1号トに規定する場合であって当該決議によって商品先物取引法第24条第2項各号に掲げる事項についての登記がされているときにあっては、主たる事務所及び当該登記に係る従たる事務所)」と読み替えるものとする。
(許可の申請)
第14条 発起人は、創立総会終了後、遅滞なく、第9条の許可の申請書に次に掲げる事項を記載して、主務大臣に提出しなければならない。
一 名称
二 事務所の所在地
三 上場商品又は上場商品指数
四 役員の氏名及び住所
五 会員の氏名又は商号若しくは名称及び会員が取引をする商品市場における上場商品又は上場商品指数
2 前項の申請書には、定款、業務規程、受託契約準則、紛争処理規程、市場取引監視委員会規程その他主務省令で定める書類を添付しなければならない。
(許可の基準及び意見の聴取)
第15条 主務大臣は、第9条の許可の申請が次に掲げる基準に適合していると認めるときは、許可をしなければならない。
一 申請に係る上場商品又は上場商品指数の先物取引を公正かつ円滑にするために十分な取引量が見込まれることその他上場商品構成品又は上場商品指数対象品(以下「上場商品構成品等」という。)の取引の状況に照らし、当該先物取引をする会員商品取引所を設立することが当該上場商品構成品等の生産及び流通を円滑にするため必要かつ適当であること。
二 上場商品に係る商品市場を開設しようとする場合にあっては、上場商品構成品の売買等を業として行っている者の取引の状況その他の当該上場商品構成品に係る経済活動の状況に照らして、当該上場商品構成品を一の商品市場で取引することが適当であることとして政令で定める基準に適合すること。
三 2以上の商品指数を一の上場商品指数として商品市場を開設しようとする場合にあっては、当該2以上の商品指数の対象となる物品又は電力の大部分が共通していること。
四 定款、業務規程、受託契約準則、紛争処理規程及び市場取引監視委員会規程の規定が法令に違反せず、かつ、定款、業務規程、受託契約準則、紛争処理規程又は市場取引監視委員会規程に規定する取引の方法又は管理、会員の資格、会員の数の最高限度を定めた場合におけるその最高限度、特別担保金の預託義務を定めた場合におけるその預託に関する事項その他の事項が適当であって、商品市場における取引の公正を確保し、及び委託者を保護するため十分であること。
五 当該申請に係る会員商品取引所がこの法律の規定に適合するように組織されるものであること。
2 主務大臣は、第9条の許可の申請が次の各号のいずれかに該当する場合には、前項の規定にかかわらず、同条の許可をしてはならない。
一 発起人のうちに次のいずれかに該当する者があるとき。
イ 成年被後見人若しくは被保佐人又は外国の法令上これらと同様に取り扱われている者
ロ 破産者で復権を得ないもの又は外国の法令上これと同様に取り扱われている者
ハ 禁錮以上の刑(これに相当する外国の法令による刑を含む。)又はこの法律若しくはこれに相当する外国の法令の規定により罰金の刑(これに相当する外国の法令による刑を含む。)に処せられ、その執行の終わった日又は執行を受けることがないこととなった日から5年を経過しない者
ニ 第96条の22第1項、第96条の34第1項若しくは第96条の40第1項の規定により第96条の19第1項、第96条の31第1項若しくは第96条の25第1項若しくは第3項ただし書の認可を取り消され、第159条第1項若しくは第2項、第186条第1項若しくは第2項、第235条第3項若しくは第236条第1項若しくは第340条第1項(第345条において準用する場合を含む。)の規定により第9条若しくは第78条、第167条、第190条第1項若しくは第332条第1項若しくは第342条第1項の許可を取り消され、若しくは第240条の23第1項の規定により第240条の2第1項の登録を取り消され、これらの取消しの日から5年を経過しない者又はこの法律に相当する外国の法令の規定により当該外国において受けている同種の認可、許可若しくは登録(当該認可、許可又は登録に類する免許その他の行政処分を含む。ヘにおいて「許可等」という。)を取り消され、その取消しの日から5年を経過しない者
ホ 第160条第1項の規定又はこれに相当する外国の法令の規定による命令(これに相当する外国の法令によるその他の行政処分を含む。ト及びチにおいて同じ。)により商品取引所又はこれに相当する外国の施設から除名され、又は取引資格を取り消され、その除名又は取消しの日から5年を経過しない者
ヘ 第96条の19第1項若しくは第96条の31第1項の認可を受けた者(以下この号において「主要株主」という。)が第96条の22第1項若しくは第96条の34第1項の規定により認可を取り消された場合、商品取引所持株会社が第96条の40第1項の規定により第96条の25第1項若しくは第3項ただし書の認可を取り消された場合、商品取引所が第159条第1項若しくは第2項の規定により第9条若しくは第78条の許可を取り消された場合、商品取引清算機関が第186条第1項若しくは第2項の規定により第167条の許可を取り消された場合、商品先物取引業者が第235条第3項若しくは第236条第1項の規定により第190条第1項の許可を取り消された場合、商品先物取引仲介業者が第240条の23第1項の規定により第240条の2第1項の登録を取り消された場合若しくは法人である第1種特定施設開設者(第331条第2号に規定する第1種特定施設開設者をいう。以下この号において同じ。)若しくは第2種特定施設開設者(第331条第3号に規定する第2種特定施設開設者をいう。以下この号において同じ。)が第340条第1項(第345条において準用する場合を含む。)の規定により第332条第1項若しくは第342条第1項の許可を取り消された場合において、これらの取消しの日前30日以内に当該主要株主、商品取引所持株会社、商品取引所、商品取引清算機関、商品先物取引業者、商品先物取引仲介業者若しくは第1種特定施設開設者若しくは第2種特定施設開設者の役員であった者で当該取消しの日から5年を経過しないもの又は外国において同種の許可等を受けた法人がこの法律に相当する外国の法令の規定により当該許可等を取り消された場合において、その取消しの日前30日以内に当該法人の役員であった者で当該取消しの日から5年を経過しないもの
ト 法人である商品取引所の会員等又は商品取引所に相当する外国の施設の会員等が第160条第1項の規定又はこれに相当する外国の法令の規定による命令により当該商品取引所又は当該施設から除名され、又は取引資格を取り消された場合において、その除名又は取消しの日前30日以内に当該法人の役員であった者で当該除名又は取消しの日から5年を経過しないもの
チ 第96条の40第2項、第159条第3項、第160条第1項、第186条第4項、第236条第2項若しくは第240条の23第2項の規定又はこれらに相当する外国の法令の規定による命令により解任された役員でその解任の日から5年を経過しないもの
リ 第328条第1項の規定による裁判所の命令又はこれに相当する外国の法令の規定による外国の裁判所の命令を受けた後1年を経過しない者
ヌ 会社法第331条第1項第3号に掲げる者
ル 営業に関し成年者と同一の行為能力を有しない未成年者でその法定代理人がイからヌまで又はヲのいずれかに該当するもの
ヲ 法人でその役員のうちにイからルまでのいずれかに該当する者のあるもの
二 申請書又はこれに添付すべき書類のうちに重要な事項について虚偽の記載があるとき。
3 主務大臣は、会員商品取引所の存続期間又は商品市場の開設期限が定款に記載され、又は記録されている第9条の許可の申請があった場合においては、第1項第1号の基準に代えて、申請に係る上場商品又は上場商品指数の先物取引を公正かつ円滑にするために十分な取引量が見込まれないことその他上場商品構成品等の取引の状況に照らし、当該先物取引をする会員商品取引所を設立することが当該上場商品構成品等の生産及び流通に著しい支障を及ぼし、又は及ぼすおそれがあることに該当しないことを同号の基準とし、当該基準並びに同項第2号及び第3号の基準の適用は、当該存続期間又は開設期限までの間について判断して行うものとする。
4 主務大臣は、第352条(第3号に係る部分に限る。)の規定による公示があった日から3月を経過した後でなければ、第9条の許可をしてはならない。
5 主務大臣は、第9条の許可の申請が第1項各号に適合していないと認めるとき、又は第2項各号のいずれかに該当すると認めるときは、あらかじめ申請をした者にその旨を通知し、申請をした者又はその代理人の出頭を求め、釈明のための証拠を提出する機会を与えるため、その職員に意見の聴取をさせなければならない。
6 前項の場合において、主務大臣は、意見の聴取をされる者が正当な理由がないのに意見の聴取に応じないときは、意見の聴取を行うことを要しない。
7 主務大臣は、第5項の通知をする場合においては、意見を聴取する事項、場所及び期日を明らかにして、通知しなければならない。
8 第5項の意見の聴取は、公開により行わなければならない。ただし、主務大臣が意見の聴取をされる者の業務に関する秘密を保っため必要があると認めるとき、又は公益上必要があると認めるときは、この限りでない。
9 主務大臣は、第5項の意見の聴取を行うため必要があると認めるときは、参考人の出頭を求めてその意見を聴取し、若しくは参考人にその意見若しくは報告の提出を求め、又は鑑定人に出頭を求めて鑑定をさせることができる。
10 主務大臣は、会員商品取引所の存続期間又は商品市場の開設期限が定款に記載され、又は記録されている第9条の許可の申請があった場合においては、第352条(第3号に係る部分に限る。)の規定による公示があった日から4月以内に、申請をした者に対し、許可又は不許可の通知を発しなければならない。
11 主務大臣が前項の期間内に同項の通知を発しなかったときは、その期間満了の日に第9条の許可があったものとみなす。
(成立の時期及び届出)
第16条 会員商品取引所は、その設立の登記をすることにより成立する。
2 会員商品取引所は、成立の日から2週間以内に、主務大臣にその旨を届け出なければならない。
(理事長への事務引継)
第17条 発起人は、第9条の許可があったとき(第15条第11項の規定による場合を含む。)は、遅滞なく、その事務を理事長に引き継がなければならない。
(会社法の準用)
第18条 会社法第53条から第56条までの規定は、会員商品取引所の発起人について準用する。
2 会社法第7編第2章第2節(第847条第2項、第847条の2、第847条の3、第849条第2項、第3項第2号及び第3号並びに第6項から第11項まで、第851条並びに第853条第1項第2号及び第3号を除く。)の規定は、会員商品取引所の発起人の責任を追及する訴えについて準用する。この場合において、同法第847条第1項及び第4項中「法務省令」とあるのは、「主務省令」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
3 会社法第828条第1項(第1号に係る部分に限る。)及び第2項(第1号に係る部分に限る。)、第834条(第1号に係る部分に限る。)、第835条第1項、第836条第1項及び第3項、第837条から第839条まで並びに第846条の規定は、会員商品取引所の設立の無効の訴えについて準用する。
(役員又は会員の氏名等の変更)
第19条 会員商品取引所は、第14条第1項第4号又は第5号に掲げる事項について変更があったときは、遅滞なく、その旨を記載した変更届出書を主務大臣に提出しなければならない。
2 前項の変更届出書には、その変更を証する書面及び主務省令で定める書類を添付しなければならない。
(設立の登記)
第20条 会員商品取引所の設立の登記は、その主たる事務所の所在地において、第9条の許可があった日から2週間以内にしなければならない。
2 前項の登記には、次に掲げる事項を登記しなければならない。
一 目的
二 名称
三 事務所の所在場所
四 存続期間又は解散の事由を定めたときは、その期間又は事由
五 出資の総額
六 出資1口の金額及びその払込みの方法
七 代表権を有する者の氏名、住所及び資格
八 公告方法
九 第11条第6項の定款の定めが電子公告を公告方法とする旨のものであるときは、次に掲げる事項
イ 電子公告により公告すべき内容である情報について不特定多数の者がその提供を受けるために必要な事項であって法務省令で定めるもの
ロ 第11条第7項後段の規定による定款の定めがあるときは、その定め
(変更の登記)
第21条 会員商品取引所において前条第2項各号に掲げる事項に変更が生じたときは、2週間以内に、その主たる事務所の所在地において、変更の登記をしなければならない。
2 前項の規定にかかわらず、前条第2項第5号に掲げる事項の変更の登記は、毎事業年度末日現在により、当該末日から4週間以内にすれば足りる。
(他の登記所の管轄区域内への主たる事務所の移転の登記)
第22条 会員商品取引所がその主たる事務所を他の登記所の管轄区域内に移転したときは、2週間以内に、旧所在地においては移転の登記をし、新所在地においては第20条第2項各号に掲げる事項を登記しなければならない。
(職務執行停止の仮処分等の登記)
第23条 会員商品取引所を代表すべき者の職務の執行を停止し、若しくはその職務を代行する者を選任する仮処分命令又はその仮処分命令を変更し、若しくは取り消す決定がされたときは、その主たる事務所の所在地において、その登記をしなければならない。
(従たる事務所の所在地における登記)
第24条 次の各号に掲げる場合(当該各号に規定する従たる事務所が主たる事務所の所在地を管轄する登記所の管轄区域内にある場合を除く。)には、当該各号に定める期間内に、当該従たる事務所の所在地において、従たる事務所の所在地における登記をしなければならない。
一 会員商品取引所の設立に際して従たる事務所を設けた場合(次号に規定する場合を除く。) 主たる事務所の所在地における設立の登記をした日から2週間以内
二 新設合併により設立する会員商品取引所が新設合併に際して従たる事務所を設けた場合 第147条の2第1項に規定する日から3週間以内
三 会員商品取引所の成立後に従たる事務所を設けた場合 従たる事務所を設けた日から3週間以内
2 従たる事務所の所在地における登記においては、次に掲げる事項を登記しなければならない。ただし、従たる事務所の所在地を管轄する登記所の管轄区域内に新たに従たる事務所を設けたときは、第3号に掲げる事項を登記すれば足りる。
一 名称
二 主たる事務所の所在場所
三 従たる事務所(その所在地を管轄する登記所の管轄区域内にあるものに限る。)の所在場所
3 前項各号に掲げる事項に変更が生じたときは、3週間以内に、当該従たる事務所の所在地において、変更の登記をしなければならない。
(他の登記所の管轄区域内への従たる事務所の移転の登記)
第24条の2 会員商品取引所がその従たる事務所を他の登記所の管轄区域内に移転したときは、旧所在地(主たる事務所の所在地を管轄する登記所の管轄区域内にある場合を除く。)においては3週間以内に移転の登記をし、新所在地(主たる事務所の所在地を管轄する登記所の管轄区域内にある場合を除く。以下この条において同じ。)においては4週間以内に前条第2項各号に掲げる事項を登記しなければならない。ただし、従たる事務所の所在地を管轄する登記所の管轄区域内に新たに従たる事務所を移転したときは、新所在地においては、同項第3号に掲げる事項を登記すれば足りる。
(管轄登記所及び登記簿)
第25条 会員商品取引所の登記に関する事務は、その事務所の所在地を管轄する法務局若しくは地方法務局若しくはこれらの支局又はこれらの出張所が管轄登記所としてつかさどる。
2 登記所に、会員商品取引所登記簿を備える。
(設立の登記の申請)
第26条 会員商品取引所の設立の登記は、会員商品取引所を代表すべき者の申請によってする。
2 会員商品取引所の設立の登記の申請書には、定款並びに出資の払込みがあったこと及び会員商品取引所を代表すべき者の資格を証する書面を添付しなければならない。
(変更の登記の申請)
第27条 第20条第2項各号に掲げる事項の変更の登記の申請書には、当該事項の変更を証する書面を添付しなければならない。
(設立の無効の登記の手続)
第28条 会社法第937条第1項(第1号イに係る部分に限る。)の規定は、会員商品取引所の設立の無効の訴えに係る請求を認容する判決が確定した場合について準用する。この場合において、同項中「会社の本店(第1号トに規定する場合であって当該決議によって第930条第2項各号に掲げる事項についての登記がされているときにあっては、本店及び当該登記に係る支店)」とあるのは、「会員商品取引所の主たる事務所」と読み替えるものとする。
(商業登記法の準用)
第29条 商業登記法(昭和38年法律第125号)第2条から第5条まで、第7条から第15条まで、第17条から第23条の2まで、第24条(第15号及び第16号を除く。)、第25条から第27条まで、第48条から第53条まで及び第132条から第148条までの規定は、会員商品取引所の登記について準用する。この場合において、同法第48条第2項中「会社法第930条第2項各号」とあるのは、「商品先物取引法第24条第2項各号」と読み替えるものとする。
第2款 会員
第30条 削除
(欠格条件)
第31条 第15条第2項第1号イからヲまでのいずれかに該当する者は、会員となることができない。
2 合併後存続する法人又は合併により設立された法人は、前項(第15条第2項第1号ハからホまで、リ及びヲに係る部分に限る。)の規定の適用については、当該合併により消滅した法人と同一の法人とみなす。
(出資)
第32条 会員は、出資1口以上を持たなければならない。
2 出資は、金銭以外の財産ですることができない。
3 出資1口の金額は、均一でなければならない。
4 会員商品取引所の債務に対する会員の責任は、第34条の規定による経費の負担及び第45条第3項の規定による損失額の負担のほか、その出資額を限度とする。
5 会員は、出資の払込みについて、相殺をもって会員商品取引所に対抗することができない。
(議決権及び選挙権)
第33条 会員は、出資口数にかかわらず、各々1個の議決権及び役員の選挙権を有する。
2 会員は、第59条第8項の規定によりあらかじめ通知のあった事項につき、書面又は代理人をもって、議決権又は選挙権を行うことができる。この場合においては、定款で定める資格を有する者でなければ、代理人となることができない。
3 会員は、定款で定めるところにより、前項の規定による書面をもってする議決権の行使に代えて、議決権を電磁的方法により行うことができる。
4 前2項の規定により議決権又は選挙権を行う者は、出席者とみなす。
5 代理人は、代理権を証する書面を会員商品取引所に提出しなければならない。この場合において、電磁的方法により議決権を行うことが定款で定められているときは、当該書面の提出に代えて、代理権を当該電磁的方法により証明することができる。
(経費の賦課)
第34条 会員商品取引所は、定款で定めるところにより、会員に経費を賦課することができる。
2 第32条第5項の規定は、前項の経費の払込みについて準用する。
(加入)
第35条 会員商品取引所の設立の際会員商品取引所に加入しようとする者でその引き受けた出資の全額の払込みが終了したものは、その会員商品取引所成立の時に会員となる。
2 会員商品取引所の設立の際会員商品取引所に加入しようとする者で会員商品取引所成立の時までに前項に規定する払込みを終了しない者については、会員商品取引所成立の時に加入の申込みを取り消したものとみなす。
3 成立後の会員商品取引所に加入しようとする者は、定款で定めるところにより、加入につき会員商品取引所の承諾を得て、その引き受けた出資の全額の払込み及び会員商品取引所が加入金を徴収することを定めた場合にはその支払を終了した時又は会員の持分の全部若しくは一部の譲受け及び会員商品取引所が加入金を徴収することを定めた場合にはその支払を終了した時に会員となる。
4 会員商品取引所は、会員たる資格を有する者が会員商品取引所に加入しようとするときは、正当な理由がないのに、その加入を拒んではならない。
(持分の譲渡)
第36条 会員は、定款で定めるところにより、会員又は会員たる資格を有する者に持分の全部又は一部を譲り渡すことができる。
2 会員たる資格を有する者が持分を譲り受けようとするときは、加入の例によらなければならない。
3 持分の譲受人は、その持分について、譲渡人の権利及び義務を承継する。
(持分の承継)
第37条 会員が死亡した場合において、その相続人又は受遺者(以下この条において「相続人等」という。)が会員であるときは、その者は、被承継人の持分並びにその持分についての被承継人の権利及び義務を承継する。この場合においては、承継人は、遅滞なく、その旨を会員商品取引所に通知しなければならない。
2 会員が死亡した場合において、相続人等が会員たる資格を有する者であるときは、その者は、定款で定める期間内に加入につき会員商品取引所の承諾を得て、被承継人の持分並びにその持分についての被承継人の権利及び義務を承継することができる。
3 前項の規定により相続人等が被承継人の持分並びにその持分についての被承継人の権利及び義務を承継したときは、その者は、被承継人の死亡の時において会員になったものとみなす。
4 第1項又は第2項の場合において、相続人等が数人あるときは、その相続人等全員の同意をもって選定された1人の相続人等に対してのみ、これらの項の規定を適用する。
(持分の共有禁止)
第38条 会員は、持分を共有することができない。
(取引に係る権利及び義務の承継)
第39条 第37条第1項又は第2項の規定により会員の持分並びにその持分についての権利及び義務を承継した者は、当該会員が商品市場においてした取引に係る権利及び義務を承継する。
(会員たる地位の承継)
第40条 会員につき合併があったときは、合併後存続する法人又は合併により設立された法人は、会員たる地位を承継する。
(任意脱退)
第41条 会員は、30日前までに予告して、会員商品取引所を脱退することができる。
2 前項の予告期間は、定款で延長することができる。ただし、その期間は、1年を超えることができない。
(当然脱退)
第42条 会員は、前条及び第44条第1項に規定する場合のほか、次に掲げる事由によって脱退する。
一 その者が取引をする商品市場のすべてが第70条の規定により閉鎖されたこと。
二 持分全部の譲渡
三 死亡又は解散
四 除名
(除名)
第43条 会員の除名は、第99条第5項の規定によってする場合及び第160条第1項の規定による主務大臣の命令によってする場合を除き、定款で定める事由のある会員につき、第61条に定める会員総会の決議によってするものとする。
2 前項の場合においては、会員商品取引所は、その会員総会の会日の10日前までに、その会員に対しその旨及び除名の理由を記載した書面を送付し、かつ、会員総会において弁明する機会を与えなければならない。
3 除名は、除名した会員にその旨を通知しなければ、これをもってその者に対抗することができない。
(持分の差押えによる脱退)
第44条 会員の持分を差し押さえた債権者は、その会員を脱退させることができる。ただし、会員商品取引所及び会員に対し30日前までに予告しなければならない。
2 前項ただし書の予告は、同項の会員が、同項の債権者に対し、弁済し、又は相当の担保を提供したときは、その効力を失う。
3 会員の持分の差押えは、持分の払戻しを請求する権利に対しても、その効力を有する。
(持分の払戻し)
第45条 脱退した会員は、定款で定めるところにより、その持分の全部又は一部の払戻しを受けることができる。
2 前項の持分は、脱退した日の属する月の前月末日における会員商品取引所の財産によって定める。
3 前項の持分を計算するに当たり、会員商品取引所の財産をもって債務を完済することができないときは、会員商品取引所は、定款で定めるところにより、脱退した会員に対し、その負担に帰すべき損失額の払込みを請求することができる。
4 第1項又は前項の規定による請求権は、脱退後2年間行わないときは、時効によって消滅する。
5 脱退した会員が会員商品取引所に対する債務を完済するまでは、会員商品取引所は、持分の払戻しを停止することができる。
第3款 機関
(役員)
第46条 会員商品取引所に、次の役員を置く。
理事長 1人理事 2人以上
監事 2人以上
(理事長及び理事の権限)
第47条 理事長は、会員商品取引所を代表し、その事務を総理する。
2 理事は、定款で定めるところにより、会員商品取引所を代表し、理事長を補佐して会員商品取引所の事務を掌理し、理事長に事故があるときにはその職務を代理し、理事長が欠員のときにはその職務を行う。
3 会員商品取引所の事務の執行は、定款に別段の定めがないときは、理事長及び理事の過半数で決する。
(理事長及び理事の代理行為の委任)
第47条の2 理事長及び理事は、定款又は会員総会の決議によって禁止されていないときに限り、特定の行為の代理を他人に委任することができる。
(監事の権限)
第48条 監事は、会員商品取引所の事務を監査する。
2 監事は、いつでも理事長若しくは理事に対して事務の報告を求め、又は会員商品取引所の事務及び財産の状況を調査することができる。
3 監事は、理事長が会員総会に提出しようとする書類を調査し、会員総会にその意見を報告しなければならない。
(役員の欠格条件)
第49条 第15条第2項第1号イからルまでのいずれかに該当する者は、会員商品取引所の役員となることができない。
2 会員商品取引所の役員が前項に規定する者に該当することとなったときは、その職を失う。
(役員の選任)
第50条 会員商品取引所の役員は、次項の規定により選任される理事を除き、定款で定めるところにより、会員総会において、会員が選挙する。ただし、設立当時の役員は、創立総会において、会員になろうとする者が選挙する。
2 理事長は、定款に特別の定めがある場合には、理事の過半数の同意を得て、定款で定める数の理事を選任する。
(会員商品取引所と役員との関係)
第50条の2 会員商品取引所と役員との関係は、委任に関する規定に従う。
(役員の任期)
第51条 役員の任期は、3年以内において定款で定める期間とする。
2 設立当時の役員の任期は、前項の規定にかかわらず、創立総会において定める期間とする。ただし、その期間は、1年を超えることができない。
(仮理事及び仮監事)
第52条 主務大臣は、理事又は監事の職を行う者がない場合において、必要があると認めるときは、仮理事又は仮監事を選任することができる。
(理事長及び理事の責任)
第53条 理事長又は理事がその任務を怠ったときは、その理事長又は理事は、会員商品取引所に対して連帯して損害賠償の責めに任ずる。
2 理事長又は理事が法令又は定款に違反する行為をしたときは、会員総会の決議によった場合でもその理事長又は理事は、第三者に対して連帯して損害賠償の責めに任ずる。
(役員の解任の請求)
第54条 会員は、総会員の5分の1以上の連署をもって、役員の解任を請求することができる。この場合において、その請求につき、総会員の半数以上が出席する会員総会において、出席会員の3分の2以上の同意があったときは、その請求に係る役員は、その職を失う。
2 前項の規定による解任の請求は、理事長及び理事の全員又は監事の全員について、同時にしなければならない。ただし、法令又は定款若しくは業務規程に違反したことを理由として解任を請求するときは、この限りでない。
3 第1項の規定による解任の請求は、その理由を記載した書面を理事長に提出してしなければならない。
4 第1項の規定による解任の請求があったときは、理事長は、その請求を会員総会の議に付し、かつ、会員総会の会日から10日前までに、その請求に係る役員に対し、前項の規定による書面を送付し、かつ、会員総会において弁明する機会を与えなければならない。
5 第59条第3項、第6項及び第7項の規定は、前項の場合について準用する。
(役員の兼職禁止)
第55条 会員商品取引所の役員は、他の商品取引所の役員の地位を占めてはならない。
2 理事長又は理事は、その者が理事長又は理事となっている会員商品取引所の監事と、監事は、その者が監事となっている会員商品取引所の使用人又は理事長若しくは理事と兼ねてはならない。
(理事の自己契約等の禁止)
第56条 会員商品取引所が理事長又は理事と契約をするときは、監事が会員商品取引所を代表する。会員商品取引所と理事長又は理事との訴訟についても、また同様とする。
(定款等の備置き及び閲覧等)
第57条 会員商品取引所は、定款及び業務規程を会員商品取引所の各事務所に、会員名簿を主たる事務所に備え置かなければならない。
2 会員商品取引所は、会員総会の議事録を10年間主たる事務所に、その謄本を5年間従たる事務所に備え置かなければならない。
3 会員名簿には、各会員について次に掲げる事項を記載し、又は記録しなければならない。
一 氏名又は商号若しくは名称及び住所
二 加入年月日
三 出資口数、出資金額及びその払込年月日
四 取引をする商品市場における上場商品又は上場商品指数
五 商品先物取引業者であるときは、許可年月日
4 会員及び会員商品取引所の債権者は、当該会員商品取引所の事業時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。ただし、第2号又は第4号に掲げる請求をするには、当該会員商品取引所の定めた費用を支払わなければならない。
一 第1項又は第2項の書面の閲覧の請求
二 第1項又は第2項の書面の謄本又は抄本の交付の請求
三 第1項又は第2項の書面の作成に代えて電磁的記録の作成がされているときは、当該電磁的記録に記録された事項を主務省令で定める方法により表示したものの閲覧の請求
四 前号の電磁的記録に記録された事項を電磁的方法であって主務省令で定めるものにより提供することの請求又は当該事項を記載した書面の交付の請求
5 会員商品取引所は、前項の規定による請求があったときは、正当な理由がないのにこれを拒んではならない。
(会社法等の準用)
第58条 会社法第424条及び第430条の規定は理事長、理事及び監事について、同法第7編第2章第2節(第847条第2項、第847条の2、第847条の3、第849条第2項、第3項第2号及び第3号並びに第6項から第11項まで、第851条並びに第853条第1項第2号及び第3号を除く。)の規定は理事長、理事及び監事の責任を追及する訴えについて、同法第349条第4項及び第5項、第350条、第354条並びに第361条第1項及び第4項の規定は理事長及び理事について、第53条の規定は監事について、それぞれ準用する。この場合において、同法第424条中「前条第1項」とあるのは「商品先物取引法第53条第1項」と、同法第430条中「役員等が」とあるのは「理事長又は理事が」と、「他の役員等も」とあるのは「監事も」と、同法第847条第1項及び第4項中「法務省令」とあるのは「主務省令」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
(会員総会の招集)
第59条 理事長は、定款で定めるところにより、毎事業年度1回通常会員総会を招集しなければならない。
2 理事長は、必要があると認めるときは、定款で定めるところにより、いつでも臨時会員総会を招集することができる。
3 会員が総会員の5分の1以上の者の同意をもって、会議の目的たる事項及び招集の理由を記載した書面を理事長に提出して、会員総会の招集を請求したときは、理事長は、その請求があった日から20日以内に、臨時会員総会を招集しなければならない。
4 前項の場合において、電磁的方法により議決権を行うことが定款で定められているときは、同項の規定による書面の提出に代えて、当該書面に記載すべき事項及び理由を当該電磁的方法により提出することができる。この場合において、当該書面に記載すべき事項及び理由を当該電磁的方法により提出した会員は、当該書面を提出したものとみなす。
5 前項前段の電磁的方法(主務省令で定める方法を除く。)により行われた当該書面に記載すべき事項及び理由の提供は、理事長の使用に係る電子計算機に備えられたファイルへの記録がされた時に当該理事長に到達したものとみなす。
6 理事長の職務を行う者がないとき、又は第3項の請求があった場合において理事長が正当な理由がないのに招集の手続をしないときは、監事は、遅滞なく、会員総会を招集しなければならない。
7 前項の場合において、監事の職務を行う者がないとき、又は監事が正当な理由がないのに同項の手続をしないときは、第3項の会員は、主務大臣の承認を得て、会員総会を招集することができる。
8 会員総会を招集するには、会日から10日前までに、各会員に対して、書面をもって招集の通知を発しなければならない。ただし、第2項、第3項、第6項及び前項に規定する招集については、定款でこの期間を短縮することができる。
9 前項の通知には、会議の目的たる事項を記載し、又は記録しなければならない。
10 会員総会を招集する者は、第8項の規定による書面による通知の発出に代えて、政令で定めるところにより、会員の承諾を得て、電磁的方法により通知を発することができる。この場合において、当該通知を当該電磁的方法により発した会員総会を招集する者は、同項の規定による書面による通知を発したものとみなす。
(会員総会の決議事項)
第60条 この法律に特別の定めがあるもののほか、次に掲げる事項は、会員総会の決議を経なければならない。
一 定款の変更
二 貸借対照表、損益計算書、業務報告書、剰余金処分案及び損失処理案の承認
三 経費の賦課及び徴収の方法
四 解散
五 合併
六 会員の除名
七 その他定款で定める事項
(会員総会の特別決議事項)
第61条 前条第1号及び第4号から第6号までに掲げる事項は、総会員の半数以上が出席し、その議決権の3分の2以上の多数による決議を経なければならない。
(会員総会の議事)
第62条 会員総会の議事は、この法律又は定款に特別の定めがある場合を除いて、出席した会員の議決権の過半数で決し、可否同数のときは、議長の決するところによる。
2 議長は、会員総会において選任する。
3 議長は、会員として会員総会の決議に加わる権利を有しない。
4 会員総会においては、第59条第8項の規定によりあらかじめ通知した事項についてのみ決議することができる。ただし、定款で別段の定めをしたときは、この限りでない。
5 会員総会の議事録には、出席した監事も署名しなければならない。
(延期又は続行の決議)
第62条の2 会員総会においてその延期又は続行について決議があった場合には、第59条第8項本文の規定は、適用しない。
(議事録)
第62条の3 会員総会の議事については、主務省令で定めるところにより、議事録を作成しなければならない。
(会社法の準用)
第63条 会社法第830条、第831条、第834条(第16号及び第17号に係る部分に限る。)、第835条第1項、第836条第1項及び第3項、第837条、第838条、第846条並びに第937条第1項(第1号トに係る部分に限る。)の規定は、会員総会の決議の不存在若しくは無効の確認又は取消しの訴えについて準用する。この場合において、同項中「会社の本店(第1号トに規定する場合であって当該決議によって第930条第2項各号に掲げる事項についての登記がされているときにあっては、本店及び当該登記に係る支店)」とあるのは、「会員商品取引所の主たる事務所(第1号トに規定する場合であって当該決議によって商品先物取引法第24条第2項各号に掲げる事項についての登記がされているときにあっては、主たる事務所及び当該登記に係る従たる事務所)」と読み替えるものとする。
第4款 計算
(損失てん補準備金)
第64条 会員商品取引所は、定款で定めるところにより、毎事業年度の剰余金の100分の10以上を損失てん補準備金として積み立てなければならない。
2 前項の準備金は、損失のてん補に充てる場合を除いては、取り崩してはならない。
(剰余金の配当禁止)
第65条 会員商品取引所は、剰余金の分配をしてはならない。
(決算関係書類等の作成)
第66条 会員商品取引所は、主務省令で定めるところにより、財産目録、貸借対照表、損益計算書、業務報告書及び剰余金処分案又は損失処理案(以下「決算関係書類等」という。)を作成しなければならない。
2 決算関係書類等は、電磁的記録をもって作成することができる。
(決算関係書類等の提出等)
第67条 理事長は、通常会員総会の会日の2週間前までに、決算関係書類等(これらのものが電磁的記録で作成され、又はその作成に代えて電磁的記録の作成がされている場合における当該電磁的記録を含む。)を監事に提出し、又は提供しなければならない。
(決算関係書類等の承認及び報告)
第68条 決算関係書類等(財産目録及び業務報告書を除く。)は、通常会員総会の承認を受けなければならない。
2 理事長は、業務報告書の内容を通常会員総会に報告しなければならない。
(決算関係書類等の備置き及び閲覧等)
第68条の2 会員商品取引所は、決算関係書類等を、通常会員総会の会日の2週間前の日から5年間、その主たる事務所に備え置かなければならない。
2 会員商品取引所は、決算関係書類等の写しを、通常会員総会の会日の2週間前の日から3年間、その従たる事務所に備え置かなければならない。ただし、決算関係書類等が電磁的記録で作成されている場合であって、従たる事務所における次項第3号及び第4号に掲げる請求に応じることを可能とするための措置として主務省令で定めるものをとっているときは、この限りでない。
3 会員及び会員商品取引所の債権者は、会員商品取引所に対して、その事業時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。ただし、第2号又は第4号に掲げる請求をするには、当該会員商品取引所の定めた費用を支払わなければならない。
一 決算関係書類等が書面をもって作成されているときは、当該書面又は当該書面の写しの閲覧の請求
二 前号の書面の謄本又は抄本の交付の請求
三 決算関係書類等が電磁的記録をもって作成されているときは、当該電磁的記録に記録された事項を主務省令で定める方法により表示したものの閲覧の請求
四 前号の電磁的記録に記録された事項を電磁的方法であって主務省令で定めるものにより提供することの請求又はその事項を記載した書面の交付の請求
(貸借対照表の公告)
第68条の3 会員商品取引所は、主務省令で定めるところにより、通常会員総会の終結後遅滞なく、貸借対照表を公告しなければならない。
第5款 解散及び清算
(会員商品取引所の解散)
第69条 会員商品取引所は、次に掲げる事由によって解散する。
一 定款で定めた存続期間の満了又は解散事由の発生
二 会員総会の決議
三 合併(合併により当該会員商品取引所が消滅する場合の当該合併に限る。第71条及び第72条において同じ。)
四 破産手続開始の決定
五 設立の許可の取消し
六 会員の数がすべての商品市場について10人以下となったこと。
(一部の商品市場の閉鎖)
第70条 会員商品取引所は、その開設する商品市場において取引をする会員の数が10人以下となったときは、前条第6号に掲げる事由により解散する場合を除くほか、当該商品市場における取引を停止し、第155条第1項の規定による定款の変更の認可の申請をしなければならない。
(清算人)
第71条 会員商品取引所が解散したときは、合併及び破産手続開始の決定による解散の場合を除いては、理事長及び理事がその清算人となる。ただし、会員総会において他人を選任したときは、この限りでない。
(残余財産の分配)
第71条の2 残余財産は、会員の出資口数に応じて分配しなければならない。
(解散の登記)
第72条 会員商品取引所が解散したときは、合併及び破産手続開始の決定による解散の場合を除くほか、2週間以内に、その主たる事務所の所在地において、解散の登記をしなければならない。
(清算結了の登記)
第73条 清算が結了したときは、第77条第1項において準用する会社法第507条第3項の承認の日から、その主たる事務所の所在地においては2週間以内に、その従たる事務所の所在地においては3週間以内に、清算結了の登記をしなければならない。
(解散の登記の申請)
第74条 会員商品取引所の解散の登記の申請書には、解散の事由を証する書面及び理事長又は会員商品取引所を代表すべき理事が清算人でない場合においては、会員商品取引所を代表すべき清算人であることを証する書面を添付しなければならない。
2 会員商品取引所が主務大臣の設立の許可の取消しの処分により解散する場合における解散の登記は、主務大臣の嘱託によってする。
(清算結了の登記の申請)
第75条 第73条の規定による登記の申請書には、第77条第1項において準用する会社法第507条第3項の承認があったことを証する書面を添付しなければならない。
(会員商品取引所の合併の認可等)
第76条 会員商品取引所を全部又は一部の当事者とする合併(第145条第1項の合併を除く。)は、主務大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。
2 会員商品取引所が次に掲げる事由により解散したときは、その代表者であった者は、遅滞なく、その旨を主務大臣に届け出なければならない。
一 定款で定めた存続期間の満了又は解散事由の発生
二 会員総会の決議
三 破産手続開始の決定
四 会員の数がすべての商品市場について10人以下となったこと。
(会社法等の準用等)
第77条 会社法第475条(第1号及び第3号を除く。)、第476条、第478条第2項及び第4項、第479条第1項及び第4項、第481条、第482条第2項、第483条第4項から第6項まで、第484条、第485条、第492条第1項から第3項まで、第499条から第503条まで、第507条、第868条第1項、第869条、第870条第1項(第1号に係る部分に限る。)、第871条、第872条(第4号に係る部分に限る。)、第874条(第1号及び第4号に係る部分に限る。)、第875条並びに第876条の規定は、会員商品取引所の清算について準用する。この場合において、同法第492条第1項及び第507条第1項中「法務省令」とあるのは「主務省令」と、同法第499条第1項中「官報に公告し」とあるのは「公告し」と読み替えるものとする。
2 第48条第2項及び第3項、第50条の2、第53条、第55条から第57条まで、第59条、第62条の3並びに第66条から第68条の3まで並びに会社法第361条第1項及び第4項、第424条、第430条、第599条並びに第600条の規定は会員商品取引所の清算人について、同法第7編第2章第2節(第847条第2項、第847条の2、第847条の3、第849条第2項、第3項第2号及び第3号並びに第6項から第11項まで、第851条並びに第853条第1項第2号及び第3号を除く。)の規定は会員商品取引所の清算人の責任を追及する訴えについて、それぞれ準用する。この場合において、第66条第1項中「財産目録、貸借対照表、損益計算書、業務報告書及び剰余金処分案又は損失処理案」とあるのは「財産目録、貸借対照表及び事務報告書」と、同法第424条中「前条第1項」とあるのは「商品先物取引法第53条第1項」と、同法第847条第1項及び第4項中「法務省令」とあるのは「主務省令」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
3 会員商品取引所の清算を監督する裁判所は、主務大臣に対し、意見を求め、又は調査を嘱託することができる。
4 主務大臣は、前項に規定する裁判所に対し、意見を述べることができる。
5 商業登記法第71条第1項の規定は、会員商品取引所の解散の登記について準用する。
第3節 株式会社商品取引所
第1款 総則
(株式会社商品取引所の許可)
第78条 株式会社商品取引所になろうとする者は、主務大臣の許可を受けなければならない。
(許可の申請)
第79条 前条の許可を受けようとする者は、次に掲げる事項を記載した申請書を主務大臣に提出しなければならない。
一 商号
二 資本金の額
三 本店、支店その他の営業所の所在地
四 上場商品又は上場商品指数
五 役員の氏名又は名称及び住所
六 取引参加者の氏名又は商号若しくは名称及び取引参加者が取引をする商品市場における上場商品又は上場商品指数並びに取引参加者が1年以上継続して上場商品構成品等の売買等を業として行っている場合にあってはその旨
2 前項の申請書には、定款、業務規程、受託契約準則、紛争処理規程、市場取引監視委員会規程その他主務省令で定める書類を添付しなければならない。
(許可の基準等)
第80条 主務大臣は、第78条の許可の申請が次に掲げる基準に適合していると認めるときは、許可をしなければならない。
一 許可申請者が株式会社でその資本金の額が政令で定める金額以上のものであること。
二 申請に係る商品市場が、次に掲げる商品市場の区分に応じ、それぞれ次に定める基準に適合していること。
イ 上場商品に係る商品市場 当該商品市場において取引をしようとする取引参加者の合計数が20人以上であり、かつ、その過半数の者が、1年以上継続して当該商品市場における上場商品構成品の売買等を業として行っている者であること。
ロ 上場商品指数に係る商品市場 当該商品市場において取引をしようとする取引参加者の合計数が20人以上であり、かつ、その過半数の者が、1年以上継続して当該商品市場における上場商品指数対象品の売買等を業として行っている者であること。
三 申請に係る上場商品又は上場商品指数の先物取引を公正かつ円滑にするために十分な取引量が見込まれることその他上場商品構成品等の取引の状況に照らし、許可申請者が当該先物取引をする株式会社商品取引所になることが当該上場商品構成品等の生産及び流通を円滑にするため必要かつ適当であること。
四 上場商品に係る商品市場を開設しようとする場合にあっては、上場商品構成品の売買等を業として行っている者の取引の状況その他の当該上場商品構成品に係る経済活動の状況に照らして、当該上場商品構成品を一の商品市場で取引することが適当であることとして政令で定める基準に適合すること。
五 2以上の商品指数を一の上場商品指数として商品市場を開設しようとする場合にあっては、当該2以上の商品指数の対象となる物品又は電力の大部分が共通していること。
六 定款、業務規程、受託契約準則、紛争処理規程及び市場取引監視委員会規程の規定が法令に違反せず、かつ、定款、業務規程、受託契約準則、紛争処理規程又は市場取引監視委員会規程に規定する取引の方法又は管理、取引参加者の資格、取引参加者の数の最高限度を定めた場合におけるその最高限度、特別担保金の預託義務を定めた場合におけるその預託に関する事項その他の事項が適当であって、商品市場における取引の公正を確保し、及び委託者を保護するため十分であること。
七 許可申請者が商品市場を適切に運営するに足りる人的構成を有するものであること。
八 許可申請者が株式会社商品取引所としてこの法律の規定に適合するように組織されるものであること。
九 次に掲げる機関を置くものであること。
イ 取締役会
ロ 監査役会、監査等委員会又は指名委員会等(会社法第2条第12号に規定する指名委員会等をいう。第96条の27第2項第1号ロにおいて同じ。)
ハ 会計監査人
2 主務大臣は、第78条の許可の申請が次の各号のいずれかに該当する場合には、前項の規定にかかわらず、同条の許可をしてはならない。
一 許可申請者が第15条第2項第1号ハからホまで、リ又はヲのいずれかに該当する者であるとき。
二 申請書又はこれに添付すべき書類のうちに重要な事項について虚偽の記載があるとき。
3 主務大臣は、株式会社商品取引所としての存続期間又は商品市場の開設期限が業務規程に記載され、又は記録されている第78条の許可の申請があった場合においては、第1項第3号の基準に代えて、申請に係る上場商品又は上場商品指数の先物取引を公正かつ円滑にするために十分な取引量が見込まれないことその他上場商品構成品等の取引の状況に照らし、当該先物取引をする株式会社商品取引所になることが当該上場商品構成品等の生産及び流通に著しい支障を及ぼし、又は及ぼすおそれがあることに該当しないことを同号の基準とし、当該基準並びに同項第4号及び第5号の基準の適用は、当該存続期間又は開設期限までの間について判断して行うものとする。
4 第15条第4項から第11項までの規定は、第78条の許可について準用する。
(定款)
第81条 株式会社商品取引所の定款には、会社法第27条各号に掲げる事項のほか、次に掲げる事項を記載し、又は記録しなければならない。
一 取引参加者に対する監査及び制裁に関する事項
二 商品市場外における取引参加者間の契約に対する定款、業務規程、受託契約準則及び紛争処理規程の拘束力に関する事項
三 商品市場に関する事項
四 自主規制委員会を設置する場合にあっては、その旨
(株式会社商品取引所の子会社の範囲の特例)
第81条の2 株式会社商品取引所は、第3条第1項ただし書の認可及び金融商品取引法第80条第1項の免許を受けて取引所金融商品市場を開設している場合には、第3条の2第1項の規定にかかわらず、主務大臣の認可を受けないで、取引所金融商品市場の開設の業務及びこれに附帯する業務を行う会社を子会社(同条第3項に規定する子会社をいう。以下同じ。)とすることができる。
(株式会社商品取引所の取引参加者)
第82条 株式会社商品取引所は、業務規程で定めるところにより、その開設する商品市場における取引を行うための取引資格を与えることができる。
2 株式会社商品取引所は、第15条第2項第1号イからヲまでのいずれかに該当する者に対し、取引資格を与えてはならない。
3 合併後存続する法人又は合併により設立された法人は、前項(第15条第2項第1号ハからホまで、リ及びヲに係る部分に限る。)の規定の適用については、当該合併により消滅した法人と同一の法人とみなす。
(取引参加者の地位の承継)
第83条 取引参加者につき合併があったときは、合併後存続する法人又は合併により設立された法人は、その取引参加者の地位を承継する。
(取引資格の喪失)
第84条 取引参加者は、30日前までに予告して、第82条第1項の規定により与えられた取引資格を喪失することができる。
2 前項の予告期間は、業務規程で延長することができる。ただし、その期間は、1年を超えることができない。
3 取引参加者は、第1項に規定する場合のほか、次に掲げる事由によって、第82条第1項の規定により与えられた取引資格を喪失する。
一 その者が取引をする商品市場のすべてが第95条の規定により閉鎖されたこと。
二 死亡又は解散
三 取引資格の取消し
(役員又は取引参加者の氏名等の変更)
第85条 株式会社商品取引所は、第79条第1項第3号、第5号又は第6号に掲げる事項(本店の所在地を除く。)について変更があったときは、遅滞なく、その旨を記載した変更届出書を主務大臣に提出しなければならない。
2 前項の変更届出書には、その変更を証する書面及び主務省令で定める書類を添付しなければならない。
(議決権の保有制限)
第86条 何人も、株式会社商品取引所の総株主の議決権(株主総会において決議をすることができる事項の全部につき議決権を行使することができない株式についての議決権を除き、会社法第879条第3項の規定により議決権を有するものとみなされる株式についての議決権を含む。以下同じ。)の100分の20(その財務及び営業の方針の決定に対して重要な影響を与えることが推測される事実として主務省令で定める事実がある場合には、100分の15。以下この条、第3款及び第96条の40第4項において「保有基準割合」という。)以上の数の議決権(社債、株式等の振替に関する法律(平成13年法律第75号)第147条第1項又は第148条第1項の規定により発行者に対抗することができない株式に係る議決権を含み、取得又は保有の態様その他の事情を勘案して主務省令で定めるものを除く。以下この節において「対象議決権」という。)を取得し、又は保有してはならない。ただし、商品取引所、商品取引所持株会社、金融商品取引所(金融商品取引法第2条第16項に規定する金融商品取引所をいい、政令で定める者に限る。以下同じ。)又は金融商品取引所持株会社(同条第18項に規定する金融商品取引所持株会社をいい、政令で定める者に限る。以下同じ。)が取得し、又は保有する場合は、この限りでない。
2 前項本文の規定は、保有する対象議決権の数に増加がない場合その他の主務省令で定める場合において、株式会社商品取引所の総株主の議決権の保有基準割合以上の数の対象議決権を取得し、又は保有することとなるときには、適用しない。
3 前項の場合において、株式会社商品取引所の総株主の議決権の保有基準割合以上の数の対象議決権を取得し、又は保有することとなった者(以下この条において「特定保有者」という。)は、特定保有者になった旨その他主務省令で定める事項を、遅滞なく、主務大臣に届け出なければならない。
4 第2項の場合において、特定保有者は、特定保有者となった日から3月以内に、株式会社商品取引所の保有基準割合未満の数の対象議決権の保有者となるために必要な措置をとらなければならない。ただし、当該特定保有者が第96条の19第1項に規定する地方公共団体等である場合であって、当該地方公共団体等が同項の規定により主務大臣の認可を受けたときは、この限りでない。
5 次の各号に掲げる場合における前各項の規定の適用については、当該各号に定める対象議決権は、これを取得し、又は保有するものとみなす。
一 金銭の信託契約その他の契約又は法律の規定に基づき、株式会社商品取引所の対象議決権を行使することができる権限又は当該議決権の行使について指図を行うことができる権限を有し、又は有することとなる場合 当該対象議決権
二 株式の所有関係、親族関係その他の政令で定める特別の関係にある者が株式会社商品取引所の対象議決権を取得し、又は保有する場合 当該特別の関係にある者が取得し、又は保有する対象議決権
6 前各項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
(対象議決権保有届出書の提出)
第86条の2 株式会社商品取引所の総株主の議決権の100分の5を超える対象議決権の保有者(以下この項において「対象議決権保有者」という。)となった者は、主務省令で定めるところにより、対象議決権保有割合(対象議決権保有者の保有する当該対象議決権の数を当該株式会社商品取引所の総株主の議決権の数で除して得た割合をいう。)、保有の目的その他主務省令で定める事項を記載した対象議決権保有届出書を、遅滞なく、主務大臣に提出しなければならない。
2 前条第5項の規定は、前項の規定を適用する場合について準用する。
(対象議決権保有届出書の提出者に対する報告徴収及び立入検査)
第86条の3 主務大臣は、この法律の施行のため必要があると認めるときは、前条第1項の対象議決権保有届出書の提出者に対し、その業務若しくは財産に関し参考となるべき報告若しくは資料の提出を命じ、又はその職員に、その者の事務所若しくは営業所に立ち入り、帳簿、書類その他の物件の検査(当該対象議決権保有届出書の記載に関し必要な検査に限る。)をさせることができる。
2 前項の規定により立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人にこれを提示しなければならない。
3 第1項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。
(発行済株式の総数等の縦覧)
第87条 株式会社商品取引所は、主務省令で定めるところにより、その発行済株式の総数、総株主の議決権の数その他の主務省令で定める事項を、公衆の縦覧に供しなければならない。
(資本金の減少の認可等)
第88条 株式会社商品取引所は、その資本金の額を減少しようとするときは、主務省令で定めるところにより、主務大臣の認可を受けなければならない。
2 株式会社商品取引所は、その資本金の額を増加しようとするときは、主務省令で定めるところにより、主務大臣に届け出なければならない。
(仮取締役、仮監査役等)
第89条 主務大臣は、株式会社商品取引所の取締役、代表取締役、執行役、代表執行役又は監査役の職務を行う者がない場合において、必要があると認めるときは、仮取締役、仮代表取締役、仮執行役、仮代表執行役又は仮監査役を選任することができる。
2 会社法第346条第2項及び第3項、第351条第2項及び第3項並びに第401条第3項及び第4項(同法第403条第3項及び第420条第3項において準用する場合を含む。)の規定は、株式会社商品取引所には、適用しない。
(主務大臣の嘱託登記)
第90条 主務大臣は、前条第1項の規定により、仮取締役、仮代表取締役、仮執行役、仮代表執行役又は仮監査役を選任したときは、当該株式会社商品取引所の本店の所在地の登記所にその旨の登記を嘱託しなければならない。
2 前項の規定により主務大臣が登記を嘱託するときは、嘱託書に、当該登記の原因となる事由に係る処分を行ったことを証する書面を添付しなければならない。
(役員等の兼職禁止)
第91条 株式会社商品取引所の役員は、他の商品取引所の役員の地位を占めてはならない。
2 前項の規定は、株式会社商品取引所の清算人について準用する。
(役員の欠格条件)
第92条 第49条の規定は、株式会社商品取引所の役員について準用する。
(業務規程等の備置き及び閲覧等)
第93条 株式会社商品取引所は、業務規程を株式会社商品取引所の各営業所に、取引参加者名簿を本店に備え置かなければならない。
2 取引参加者名簿には、各取引参加者について次に掲げる事項を記載し、又は記録しなければならない。
一 氏名又は商号若しくは名称及び住所
二 取引資格取得年月日
三 取引をする商品市場における上場商品又は上場商品指数
四 商品先物取引業者であるときは、許可年月日
3 第57条第4項及び第5項の規定は、第1項の規定により備え置く業務規程及び取引参加者名簿について準用する。この場合において、同条第4項中「会員及び会員商品取引所の債権者」とあるのは「株式会社商品取引所の株主、取引参加者及び債権者」と、「会員商品取引所の事業時間内」とあるのは「株式会社商品取引所の営業時間内」と、同項ただし書中「会員商品取引所の定めた」とあるのは「株式会社商品取引所の定めた」と、同条第5項中「会員商品取引所」とあるのは「株式会社商品取引所」と読み替えるものとする。
4 株式会社商品取引所の取引参加者は、株式会社商品取引所の定款について会社法第31条第2項各号に掲げる請求をすることができる。ただし、同項第2号又は第4号に掲げる請求をするには、当該株式会社商品取引所の定めた費用を支払わなければならない。
(許可の失効)
第94条 株式会社商品取引所が次の各号のいずれかに該当するときは、第78条の許可は、効力を失う。
一 業務規程で定めた株式会社商品取引所としての存続期間の満了
二 分割により事業の全部を承継させ、又は事業の全部を譲渡したとき。
三 取引参加者の数がすべての商品市場について10人以下となったとき。
四 解散したとき。
五 設立、合併(当該合併により設立される者が株式会社商品取引所であるものに限る。)又は新設分割(当該新設分割により設立される者が株式会社商品取引所であるものに限る。)を無効とする判決が確定したとき。
2 前項第2号、第3号又は第5号の規定により許可が失効したときは、その代表者又は代表者であった者は、遅滞なく、その旨を主務大臣に届け出なければならない。
(一部の商品市場の閉鎖)
第95条 株式会社商品取引所は、その開設する商品市場において取引をする取引参加者の数が10人以下となったときは、前条第1項第3号に該当する場合を除くほか、当該商品市場における取引を停止し、第156条第1項の規定による業務規程の変更の認可の申請をしなければならない。
(株式会社商品取引所の合併の認可等)
第96条 次に掲げる事項は、主務大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。
一 株式会社商品取引所の解散についての株主総会の決議
二 株式会社商品取引所を全部又は一部の当事者とする合併(第145条第1項の合併を除く。)
2 株式会社商品取引所が前項に掲げる事由以外の事由により解散したときは、その代表者であった者は、遅滞なく、その旨を主務大臣に届け出なければならない。ただし、主務省令で定める場合は、この限りでない。
第2款 自主規制委員会
(権限等)
第96条の2 株式会社商品取引所は、定款の定めるところにより、自主規制委員会を置くことができる。
2 自主規制委員会は、当該自主規制委員会を設置する株式会社商品取引所(以下この款において「特定株式会社商品取引所」という。)の自主規制業務(第5条の2第2項に規定する自主規制業務をいう。以下この款において同じ。)に関する事項の決定を行う。
3 自主規制委員会は、自主規制業務に関する事項の決定について、取締役会から委任を受けたものとみなす。
4 特定株式会社商品取引所の自主規制委員会は、自主規制業務に関する事項の決定について、執行役又は取締役に委任することができない。
5 特定株式会社商品取引所の取締役会は、会社法第362条第4項、第399条の13第4項から第6項まで及び第416条第4項の規定にかかわらず、次条第2項に規定する自主規制委員の選定及び第96条の5第1項に規定する自主規制委員の解職について、執行役又は取締役に委任することができない。
(組織)
第96条の3 自主規制委員会は、自主規制委員3人以上で組織し、その過半数は、社外取締役でなければならない。
2 自主規制委員は、特定株式会社商品取引所の取締役の中から、取締役会の決議によって選定する。
3 前項の決議は、議決に加わることができる取締役の過半数(これを上回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合以上)が出席し、その過半数(これを上回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合以上)で、かつ、出席した社外取締役の過半数をもって行う。
4 自主規制委員会に自主規制委員長を置き、自主規制委員の互選によって社外取締役のうちからこれを定める。
5 自主規制委員長は、自主規制委員会の会務を総理する。
6 自主規制委員会は、あらかじめ、自主規制委員のうちから、自主規制委員長に事故がある場合に当該自主規制委員長の職務を代理する者を定めておかなければならない。
(任期)
第96条の4 自主規制委員の任期は、選定後1年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までとする。
2 自主規制委員は、4回に限り再選されることができる。
(解職等)
第96条の5 自主規制委員は、特定株式会社商品取引所の取締役会の決議によって解職することができる。
2 前項の決議は、議決に加わることができる取締役の過半数(これを上回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合以上)が出席し、その過半数(これを上回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合以上)で、かつ、出席した自主規制委員の過半数をもって行う。
3 第96条の3第1項に規定する自主規制委員の員数が欠けた場合には、任期の満了又は辞任により退任した自主規制委員は、新たに選定された自主規制委員(次項の一時自主規制委員の職務を行う者を含む。)が就任するまで、なお自主規制委員としての権利義務を有する。
4 前項に規定する場合において、裁判所は、必要があると認めるときは、利害関係人の申立てにより、一時自主規制委員の職務を行う者を選任することができる。
5 裁判所は、前項の一時自主規制委員の職務を行う者を選任した場合には、特定株式会社商品取引所がその者に対して支払う報酬の額を定めることができる。
6 会社法第868条第1項、第870条第1項(第1号に係る部分に限る。)、第871条、第872条(第4号に係る部分に限る。)、第874条(第1号に係る部分に限る。)、第875条及び第876条の規定は、第4項の申立てがあった場合について準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。
(取締役の選任及び解任)
第96条の6 第96条の3第3項の規定は、監査役会設置会社又は監査等委員会設置会社である特定株式会社商品取引所が株主総会に提出する取締役の選任及び解任に関する議案の内容を決定する場合について準用する。
(緊急の場合の取扱い)
第96条の7 第96条の2第2項及び第3項の規定にかかわらず、特定株式会社商品取引所の代表取締役又は代表執行役は、公益又は委託者の保護を図るため特に必要があると認める場合であって、状況に照らし緊急を要するときは、会員等に対する処分その他の主務省令で定める自主規制業務に関する事項を決定することができる。
2 前項の規定により特定株式会社商品取引所が会員等に対する処分その他の主務省令で定める自主規制業務に関する事項の決定をした場合には、当該株式会社商品取引所の代表取締役又は代表執行役は、自主規制委員会に対し、速やかに、その旨を報告しなければならない。
(執行役又は取締役の行為の差止め)
第96条の8 自主規制委員は、特定株式会社商品取引所の執行役又は取締役が自主規制業務に関し自主規制委員会の決定に違反する行為をし、又はその行為をするおそれがある場合において、当該行為によって自主規制業務の適正な運営に著しい支障をきたすおそれがあるときは、当該執行役又は取締役に対し、当該行為をやめることを請求することができる。
2 前項の場合において、裁判所が仮処分をもって同項の執行役又は取締役に対し、その行為をやめることを命ずるときは、担保を立てさせないものとする。
(業務規程等の変更の取扱い)
第96条の9 特定株式会社商品取引所は、当該株式会社商品取引所の業務規程その他の規則に定める事項のうち自主規制業務に関連するものとして主務省令で定めるものの変更又は廃止をしようとするときは、自主規制委員会の同意を得なければならない。
(招集権者)
第96条の10 自主規制委員会は、第96条の3第4項に規定する自主規制委員長(自主規制委員長に事故があるときは、同条第6項に規定する自主規制委員長の職務を代理する者。次条及び第96条の12第1項において同じ。)が招集する。
(招集請求)
第96条の11 自主規制委員は、自主規制委員長に対し、自主規制委員会の目的である事項及び招集の理由を示して、自主規制委員会の招集を請求することができる。
(招集手続)
第96条の12 自主規制委員会を招集するには、自主規制委員長は、自主規制委員会の日の1週間(これを下回る期間を自主規制委員会で定めた場合にあっては、その期間)前までに、各自主規制委員に対してその通知を発しなければならない。
2 前項の規定にかかわらず、自主規制委員会は、自主規制委員の全員の同意があるときは、招集の手続を経ることなく開催することができる。
3 特定株式会社商品取引所の執行役、取締役、会計参与又は会計監査人は、自主規制委員会の要求があったときは、当該自主規制委員会に出席し、当該自主規制委員会が求めた事項について説明をしなければならない。
(決議)
第96条の13 自主規制委員会の決議は、議決に加わることができる自主規制委員の過半数が出席し、その過半数で、かつ、出席した社外取締役である自主規制委員の過半数をもって行う。
2 前項の決議について特別の利害関係を有する自主規制委員は、議決に加わることができない。
3 自主規制委員会の議事については、主務省令で定めるところにより、議事録を作成し、議事録が書面をもって作成されているときは、出席した自主規制委員は、これに署名し、又は記名押印しなければならない。
4 自主規制委員会が選定する自主規制委員は、第1項の規定による決議後、遅滞なく、当該決議の内容を取締役会に報告しなければならない。
5 第3項の議事録は、電磁的記録をもって作成することができる。この場合において、当該電磁的記録に記録された事項については、主務省令で定める署名又は記名押印に代わる措置をとらなければならない。
6 前各項に定めるもののほか、議事の手続その他自主規制委員会の運営に関し必要な事項は、自主規制委員会が定める。
(議事録)
第96条の14 特定株式会社商品取引所は、自主規制委員会の日から10年間、前条第3項の議事録をその本店に備え置かなければならない。
2 当該株式会社商品取引所の取締役は、次に掲げるものの閲覧及び謄写をすることができる。
一 前項の議事録が書面をもって作成されているときは、当該書面
二 前項の議事録が電磁的記録をもって作成されているときは、当該電磁的記録に記録された事項を主務省令で定める方法により表示したもの
3 当該株式会社商品取引所の株主は、その権利を行使するため必要があるときは、裁判所の許可を得て、第1項の議事録について前項各号に掲げるものの閲覧又は謄写の請求をすることができる。
4 前項の規定は、当該株式会社商品取引所の債権者が自主規制委員の責任を追及するため必要があるとき及び当該株式会社商品取引所を子会社とする者の株主又は会員がその権利を行使するため必要があるときについて準用する。
5 裁判所は、第3項(前項において準用する場合を含む。以下この条において同じ。)の請求に係る閲覧又は謄写をすることにより、当該株式会社商品取引所、当該株式会社商品取引所を子会社とする者又は当該株式会社商品取引所の子会社に著しい損害を及ぼすおそれがあると認めるときは、第3項の許可をすることができない。
6 会社法第868条第1項、第869条、第870条第2項(第1号に係る部分に限る。)、第870条の2、第871条本文、第872条(第5号に係る部分に限る。)、第872条の2、第873条本文、第875条及び第876条の規定は、第3項の許可について準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。
(報告の省略)
第96条の15 特定株式会社商品取引所の執行役、取締役、会計参与又は会計監査人が自主規制委員全員に対して自主規制委員会に報告すべき事項を通知したときは、当該事項を自主規制委員会へ報告することを要しない。
(公衆縦覧)
第96条の16 特定株式会社商品取引所は、自主規制委員の名簿を公衆の縦覧に供しなければならない。
(自主規制委員会の職務執行のための決定)
第96条の17 特定株式会社商品取引所の取締役会は、自主規制委員会の職務の執行のため必要なものとして主務省令で定める事項を決定しなければならない。
(監査役等の出席)
第96条の18 監査役会設置会社である特定株式会社商品取引所の監査役、監査等委員会設置会社である特定株式会社商品取引所の監査等委員会により選定された監査等委員又は指名委員会等設置会社である特定株式会社商品取引所の監査委員会により選定された監査委員は、必要があると認めるときは、特定株式会社商品取引所の自主規制委員会に出席し、意見を述べることができる。
第3款 主要株主
(認可等)
第96条の19 地方公共団体その他の政令で定める者(以下この条、第96条の28第4項及び第96条の31において「地方公共団体等」という。)は、第86条第1項本文の規定にかかわらず、主務省令で定めるところにより、主務大臣の認可を受けて、株式会社商品取引所の総株主の議決権の保有基準割合以上100分の50以下の数の対象議決権を取得し、又は保有することができる。
2 前項の認可を受けた地方公共団体等は、同項及び第86条第1項本文の規定にかかわらず、その保有する対象議決権の数に増加がない場合その他の主務省令で定める場合には、株式会社商品取引所の総株主の議決権の100分の50を超える対象議決権を取得し、又は保有することができる。
3 前項の場合において、株式会社商品取引所の総株主の議決権の100分の50を超える対象議決権を取得し、又は保有することとなった地方公共団体等(以下この条において「特定保有団体等」という。)は、特定保有団体等になった旨その他主務省令で定める事項を、遅滞なく、主務大臣に届け出なければならない。
4 第2項の場合において、特定保有団体等は、特定保有団体等となった日から3月以内に、株式会社商品取引所の総株主の議決権の100分の50以下の数の対象議決権の保有者となるために必要な措置をとらなければならない。
5 特定保有団体等は、前項の規定により株式会社商品取引所の総株主の議決権の100分の50以下の数の対象議決権の保有者となったときは、遅滞なく、その旨を主務大臣に届け出なければならない。
6 第3条第2項及び第3項の規定は、第1項の認可について準用する。
(認可基準)
第96条の20 主務大臣は、前条第1項の認可の申請があった場合においては、その申請が次に掲げる基準に適合するかどうかを審査しなければならない。
一 認可申請者がその対象議決権を行使することにより、株式会社商品取引所の業務の健全かつ適切な運営を損なうおそれがないこと。
二 認可申請者が商品取引所の業務の公共性に関し十分な理解を有すること。
2 主務大臣は、前項の規定により審査した結果、その申請が同項の基準に適合していると認めたときは、次の各号のいずれかに該当する場合を除いて、その認可を与えなければならない。
一 認可申請者が第15条第2項第1号イからヲまでのいずれかに該当する者であるとき。
二 申請書又はこれに添付すべき書類のうちに重要な事項について虚偽の記載があるとき。
(報告徴収及び立入検査)
第96条の21 主務大臣は、この法律の施行のため必要があると認めるときは、株式会社商品取引所の主要株主(第96条の19第1項の認可を受けた者をいう。以下この款において同じ。)に対し、当該株式会社商品取引所の業務若しくは財産に関し参考となるべき報告若しくは資料の提出を命じ、又はその職員に、当該主要株主の事務所若しくは営業所に立ち入り、帳簿、書類その他の物件の検査(当該株式会社商品取引所の業務又は財産に関し必要な検査に限る。)をさせることができる。
2 前項の規定は、株式会社商品取引所の保有基準割合以上100分の50以下の数の対象議決権を保有する金融商品取引所及び金融商品取引所持株会社について準用する。
3 第86条の3第2項及び第3項の規定は、第1項(前項において準用する場合を含む。)の規定による立入検査について準用する。
(監督上の処分)
第96条の22 主務大臣は、株式会社商品取引所の主要株主がこの法律等に違反したとき、又は主要株主の行為が株式会社商品取引所の業務の健全かつ適切な運営を損なうおそれがあると認めるときは、当該主要株主に対し、第96条の19第1項の認可を取り消し、その他監督上必要な措置をとることを命ずることができる。
2 前項の規定により第96条の19第1項の認可を取り消された者は、当該認可を取り消された日から3月以内に、株式会社商品取引所の保有基準割合未満の数の対象議決権の保有者となるために必要な措置をとらなければならない。
3 主務大臣は、第1項の規定による処分を行おうとする場合において必要があると認めるときは、参考人の出頭を求めてその意見を聴取し、若しくは参考人にその意見若しくは報告の提出を求め、又は鑑定人に出頭を求めて鑑定をさせることができる。
4 第1項の規定による認可の取消しに係る聴聞の期日における審理は、公開により行わなければならない。ただし、主務大臣が当該処分の名あて人となるべき者の業務に関する秘密を保っため必要があると認めるとき、又は公益上必要があると認めるときは、この限りでない。
5 第1項の規定は株式会社商品取引所の保有基準割合以上100分の50以下の数の対象議決権を保有する商品取引所、商品取引所持株会社、金融商品取引所及び金融商品取引所持株会社について、第3項の規定はこの項において準用する第1項の規定による処分について準用する。
(認可の失効)
第96条の23 株式会社商品取引所の主要株主が次の各号のいずれかに該当することとなったときは、第96条の19第1項の認可は、その効力を失う。
一 認可を受けた日から6月以内に保有基準割合以上の数の対象議決権の保有者とならなかったとき。
二 保有基準割合未満の数の対象議決権の保有者となったとき。
三 商品取引所、商品取引所持株会社、金融商品取引所又は金融商品取引所持株会社となったとき。
2 前項の規定により認可が失効したとき(同項第3号に係る場合にあっては、金融商品取引所又は金融商品取引所持株会社となったときに限る。)は、主要株主であった者は、遅滞なく、その旨を主務大臣に届け出なければならない。
(対象議決権に係る規定の準用)
第96条の24 第86条第5項の規定は、第96条の19第1項から第5項まで、第96条の20第1項、第96条の21第2項、第96条の22第2項及び第5項並びに前条第1項の規定を適用する場合について準用する。
第4款 商品取引所持株会社
(認可等)
第96条の25 株式会社商品取引所を子会社としようとする者又は株式会社商品取引所を子会社とする会社の設立をしようとする者は、あらかじめ、主務大臣の認可を受けなければならない。ただし、商品取引所、金融商品取引所又は金融商品取引所持株会社が株式会社商品取引所を子会社とする場合は、この限りでない。
2 前項の規定は、保有する対象議決権の数に増加がない場合その他の主務省令で定める場合において、株式会社商品取引所を子会社とすることとなるときには、適用しない。
3 前項の場合において、株式会社商品取引所を子会社とすることとなった会社(以下この条において「特定持株会社」という。)は、特定持株会社となった日から3月以内に、株式会社商品取引所を子会社とする会社でなくなるために必要な措置をとらなければならない。ただし、当該特定持株会社が株式会社商品取引所を子会社とする会社であることについて主務大臣の認可を受けた場合は、この限りでない。
4 第96条の19第3項及び第5項の規定は、特定持株会社について準用する。この場合において、同条第3項中「前項」とあるのは「第96条の25第2項」と、同条第5項中「前項」とあるのは「第96条の25第3項」と、「株式会社商品取引所の総株主の議決権の100分の50以下の数の対象議決権の保有者となったとき」とあるのは「株式会社商品取引所を子会社とする会社でなくなったとき」と読み替えるものとする。
5 第3条第2項及び第3項の規定は、第1項及び第3項ただし書の認可について準用する。
(認可の申請)
第96条の26 前条第1項又は第3項ただし書の認可を受けようとする者は、次に掲げる事項を記載した申請書を主務大臣に提出しなければならない。
一 商号
二 資本金の額
三 本店、支店その他の営業所の所在地
四 役員の氏名又は名称及び住所
2 前項の申請書には、定款その他主務省令で定める書類を添付しなければならない。
3 前項の場合において、定款が電磁的記録で作成されているときは、書面に代えて電磁的記録を添付することができる。
(認可審査基準)
第96条の27 主務大臣は、前条第1項の規定による認可の申請があった場合においては、その申請が次に掲げる基準に適合するかどうかを審査しなければならない。
一 認可申請者又は認可を受けて設立される会社(以下この条において「認可申請者等」という。)が専ら株式会社商品取引所又は株式会社商品取引所及び商品取引所関連会社(商品市場開設業務に附帯する業務を行う会社、商品市場開設業務に関連する業務及びこれに附帯する業務を行う会社、算定割当量に係る取引を行う市場の開設の業務及びこれに附帯する業務を行う会社、取引所金融商品市場の開設の業務及びこれに附帯する業務を行う会社又は取引所金融商品市場の開設に関連する業務及びこれに附帯する業務を行う会社をいう。第96条の36において同じ。)を子会社として保有することを目的とする者であること。
二 認可申請者等及びその子会社となる株式会社商品取引所の収支の見込みが良好であること。
三 認可申請者等がその人的構成に照らして、その子会社となる株式会社商品取引所の経営管理を的確かつ公正に遂行することができる知識及び経験を有すること。
四 認可申請者が十分な社会的信用を有する者であること。
2 主務大臣は、前項の規定により審査した結果、その申請が同項の基準に適合していると認めたときは、次の各号のいずれかに該当する場合を除いて、その認可を与えなければならない。
一 認可申請者等が株式会社(次に掲げる機関を置くものに限る。)でないとき。
イ 取締役会
ロ 監査役、監査等委員会又は指名委員会等
二 認可申請者がこの法律又はこの法律に相当する外国の法令の規定により罰金の刑(これに相当する外国の法令による刑を含む。)に処せられ、その執行の終わった日又は執行を受けることがないこととなった日から5年を経過しない者であるとき。
三 認可申請者が第96条の22第1項、第96条の34第1項若しくは第96条の40第1項の規定により認可を取り消され、第159条第1項若しくは第2項、第186条第1項若しくは第2項、第235条第3項、第236条第1項若しくは第340条第1項(第345条において準用する場合を含む。)の規定により許可を取り消され、若しくは第240条の23第1項の規定により登録を取り消され、これらの取消しの日から5年を経過しない者又はこの法律に相当する外国の法令の規定により当該外国において受けている同種の認可、許可若しくは登録(当該認可、許可又は登録に類する免許その他の行政処分を含む。)を取り消され、その取消しの日から5年を経過しない者であるとき。
四 認可申請者等の役員のうちに第15条第2項第1号イからルまでのいずれかに該当する者があるとき。
五 認可申請書又はこれに添付すべき書類若しくは電磁的記録のうちに重要な事項について虚偽の記載又は記録があるとき。
(議決権の保有制限)
第96条の28 何人も、商品取引所持株会社の総株主の議決権の100分の20(その財務及び営業の方針の決定に対して重要な影響を与えることが推測される事実として主務省令で定める事実がある場合には、100分の15。以下この款(第96条の40第4項を除く。)において「保有基準割合」という。)以上の数の対象議決権を取得し、又は保有してはならない。ただし、商品取引所又は金融商品取引所が取得し、又は保有する場合は、この限りでない。
2 前項本文の規定は、保有する対象議決権の数に増加がない場合その他の主務省令で定める場合において、商品取引所持株会社の総株主の議決権の保有基準割合以上の数の対象議決権を取得し、又は保有することとなるときには、適用しない。
3 前項の場合において、商品取引所持株会社の総株主の議決権の保有基準割合以上の数の対象議決権を取得し、又は保有することとなった者(以下この条において「特定保有者」という。)は、特定保有者になった旨その他主務省令で定める事項を、遅滞なく、主務大臣に届け出なければならない。
4 第2項の場合において、特定保有者は、特定保有者となった日から3月以内に、商品取引所持株会社の保有基準割合未満の数の対象議決権の保有者となるために必要な措置をとらなければならない。ただし、当該特定保有者が地方公共団体等である場合であって、当該地方公共団体等が第96条の31第1項の認可を受けたときは、この限りでない。
5 前各項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
(対象議決権保有届出書の提出)
第96条の29 商品取引所持株会社の総株主の議決権の100分の5を超える対象議決権の保有者(以下この条において「対象議決権保有者」という。)となった者は、主務省令で定めるところにより、対象議決権保有割合(対象議決権保有者の保有する当該対象議決権の数を当該商品取引所持株会社の総株主の議決権の数で除して得た割合をいう。)、保有の目的その他主務省令で定める事項を記載した対象議決権保有届出書を、遅滞なく、主務大臣に提出しなければならない。
(対象議決権保有届出書の提出者に対する報告徴収及び立入検査)
第96条の30 主務大臣は、この法律の施行のため必要があると認めるときは、前条の対象議決権保有届出書の提出者に対し、その業務若しくは財産に関し参考となるべき報告若しくは資料の提出を命じ、又はその職員に、その者の事務所若しくは営業所に立ち入り、帳簿、書類その他の物件の検査(当該対象議決権保有届出書の記載に関し必要な検査に限る。)をさせることができる。
2 第86条の3第2項及び第3項の規定は、前項の規定による立入検査について準用する。
(主要株主に係る認可等)
第96条の31 地方公共団体等は、第96条の28第1項本文の規定にかかわらず、主務省令で定めるところにより、主務大臣の認可を受けて、商品取引所持株会社の総株主の議決権の保有基準割合以上100分の50以下の数の対象議決権を取得し、又は保有することができる。
2 前項の認可を受けた地方公共団体等は、同項及び第96条の28第1項本文の規定にかかわらず、その保有する対象議決権の数に増加がない場合その他の主務省令で定める場合には、商品取引所持株会社の総株主の議決権の100分の50を超える対象議決権を取得し、又は保有することができる。
3 前項の場合において、商品取引所持株会社の総株主の議決権の100分の50を超える対象議決権を取得し、又は保有することとなった地方公共団体等(以下この条において「特定保有団体等」という。)は、特定保有団体等となった日から3月以内に、商品取引所持株会社の総株主の議決権の100分の50以下の数の対象議決権の保有者となるために必要な措置をとらなければならない。
4 第96条の19第3項及び第5項の規定は、特定保有団体等について準用する。この場合において、同条第3項中「前項」とあるのは「第96条の31第2項」と、同条第5項中「前項」とあるのは「第96条の31第3項」と読み替えるものとする。
5 第3条第2項及び第3項の規定は、第1項の認可について準用する。
(主要株主に係る認可基準)
第96条の32 主務大臣は、前条第1項の認可の申請があった場合においては、その申請が次に掲げる基準に適合するかどうかを審査しなければならない。
一 認可申請者がその対象議決権を行使することにより、商品取引所持株会社の子会社である株式会社商品取引所の業務の健全かつ適切な運営を損なうおそれがないこと。
二 認可申請者が商品取引所の業務の公共性に関し十分な理解を有すること。
2 第96条の20第2項の規定は、前条第1項の認可について準用する。この場合において、第96条の20第2項中「前項」とあるのは、「第96条の32第1項」と読み替えるものとする。
(主要株主に対する報告徴収及び立入検査)
第96条の33 主務大臣は、この法律の施行のため必要があると認めるときは、商品取引所持株会社の主要株主(第96条の31第1項の認可を受けた者をいう。以下この款において同じ。)に対し、当該商品取引所持株会社若しくはその子会社である株式会社商品取引所の業務若しくは財産に関し参考となるべき報告若しくは資料の提出を命じ、又はその職員に、当該主要株主の事務所若しくは営業所に立ち入り、帳簿、書類その他の物件の検査(当該商品取引所持株会社又はその子会社である株式会社商品取引所の業務又は財産に関し必要な検査に限る。)をさせることができる。
2 前項の規定は、商品取引所持株会社の保有基準割合以上100分の50以下の数の対象議決権を保有する金融商品取引所について準用する。
3 第86条の3第2項及び第3項の規定は、第1項(前項において準用する場合を含む。)の規定による立入検査について準用する。
(主要株主に対する監督上の処分)
第96条の34 主務大臣は、商品取引所持株会社の主要株主がこの法律等に違反したとき、又は主要株主の行為が当該商品取引所持株会社の子会社である株式会社商品取引所の業務の健全かつ適切な運営を損なうおそれがあると認めるときは、当該主要株主に対し、第96条の31第1項の認可を取り消し、その他監督上必要な措置をとることを命ずることができる。
2 前項の規定により第96条の31第1項の認可を取り消された者は、当該認可を取り消された日から3月以内に、商品取引所持株会社の保有基準割合未満の数の対象議決権の保有者となるために必要な措置をとらなければならない。
3 第96条の22第3項の規定は第1項の規定による処分について、同条第4項の規定は第1項の規定による認可の取消しに係る聴聞について準用する。
4 第1項の規定は商品取引所持株会社の保有基準割合以上100分の50以下の数の対象議決権を保有する商品取引所及び金融商品取引所について、第96条の22第3項の規定はこの項において準用する第1項の規定による処分について準用する。
(主要株主に係る認可の失効)
第96条の35 商品取引所持株会社の主要株主が次の各号のいずれかに該当することとなったときは、第96条の31第1項の認可は、その効力を失う。
一 認可を受けた日から6月以内に保有基準割合以上の数の対象議決権の保有者とならなかったとき。
二 保有基準割合未満の数の対象議決権の保有者となったとき。
三 商品取引所又は金融商品取引所となったとき。
2 前項の規定により認可が失効したとき(同項第3号に係る場合にあっては、金融商品取引所となったときに限る。)は、主要株主であった者は、遅滞なく、その旨を主務大臣に届け出なければならない。
(業務の範囲)
第96条の36 商品取引所持株会社は、子会社である株式会社商品取引所及び商品取引所関連会社の経営管理を行うこと並びにこれらに附帯する業務のほか、他の業務を行うことができない。
2 商品取引所持株会社は、その業務を行うに当たっては、子会社である株式会社商品取引所の業務の公共性に対する信頼及び健全かつ適切な運営を損なうことのないよう、子会社である株式会社商品取引所又は株式会社商品取引所及び商品取引所関連会社の適切な経営管理に努めなければならない。
(子会社の範囲)
第96条の37 商品取引所持株会社は、商品市場開設業務及びこれに附帯する業務を行う会社以外の会社を子会社としてはならない。ただし、主務省令で定めるところにより、主務大臣の認可を受けた場合は、商品市場開設業務に関連する業務及びこれに附帯する業務を行う会社、算定割当量に係る取引を行う市場の開設の業務及びこれに附帯する業務を行う会社、取引所金融商品市場の開設の業務及びこれに附帯する業務を行う会社又は取引所金融商品市場の開設に関連する業務及びこれに附帯する業務を行う会社を子会社とすることができる。
2 第3条第2項から第4項までの規定は、前項ただし書の認可について準用する。この場合において、同条第4項中「業務を行う」とあるのは「会社を子会社とする」と、「商品市場開設業務」とあるのは「商品取引所の商品市場開設業務」と読み替えるものとする。
(認可の取消し)
第96条の38 主務大臣は、商品取引所持株会社が第96条の25第1項又は第3項ただし書の認可を受けた当時既に第96条の27第2項各号のいずれかに該当していたことが判明したときは、その認可を取り消すことができる。
(報告徴収及び立入検査)
第96条の39 主務大臣は、この法律の施行のため必要があると認めるときは、商品取引所持株会社若しくはその子会社に対し、当該商品取引所持株会社の業務若しくは財産に関し参考となるべき報告若しくは資料の提出を命じ、又はその職員に、当該商品取引所持株会社若しくは当該子会社の事務所若しくは営業所に立ち入り、帳簿、書類その他の物件の検査(当該子会社にあっては、当該商品取引所持株会社の業務又は財産に関し必要な検査に限る。)をさせることができる。
2 第86条の3第2項及び第3項の規定は、前項の規定による立入検査について準用する。
(監督上の処分)
第96条の40 主務大臣は、商品取引所持株会社がこの法律等に違反したとき、商品取引所持株会社の行為がその子会社である株式会社商品取引所の業務の健全かつ適切な運営を損なうおそれがあると認めるとき、又は商品取引所持株会社の子会社の行為が当該商品取引所持株会社の子会社である株式会社商品取引所の業務の健全な運営を損なうおそれがあるにもかかわらず、当該行為の是正のため必要な措置をとることを怠ったときは、当該商品取引所持株会社に対し、第96条の25第1項若しくは第3項ただし書又は第96条の37第1項ただし書の認可を取り消し、その他監督上必要な措置をとることを命ずることができる。
2 主務大臣は、商品取引所持株会社の役員がこの法律等に違反したときは、当該商品取引所持株会社に対し、当該役員の解任を命ずることができる。
3 第1項の規定により第96条の25第1項又は第3項ただし書の認可を取り消された商品取引所持株会社は、速やかに、当該株式会社商品取引所を子会社とする会社でなくなるために必要な措置をとらなければならない。
4 前項の措置がとられた場合において、当該措置をとった者がなお株式会社商品取引所の保有基準割合以上の数の対象議決権の保有者であるときは、当該株式会社商品取引所を子会社とする会社でなくなった日を第86条第4項の特定保有者となった日とみなして、同項の規定を適用する。
5 第96条の22第3項の規定は第1項又は第2項の規定による処分について、同条第4項の規定は第1項又は第2項の規定による認可の取消し又は役員の解任の命令に係る聴聞について準用する。
(認可の失効)
第96条の41 商品取引所持株会社が次の各号のいずれかに該当することとなったときは、第96条の25第1項又は第3項ただし書の認可は、その効力を失う。
一 株式会社商品取引所を子会社とする会社でなくなったとき(当該株式会社商品取引所の議決権の保有の態様その他の事情を勘案して主務省令で定める場合を除く。)。
二 解散したとき。
三 設立、合併(当該合併により設立される会社が商品取引所持株会社であるものに限る。)又は新設分割(当該新設分割により設立された会社が商品取引所持株会社であるものに限る。)を無効とする判決が確定したとき。
四 認可を受けた日から6月以内に株式会社商品取引所を子会社とする会社とならなかったとき。
2 前項の規定により認可が失効したときは、商品取引所持株会社であった者は、遅滞なく、その旨を主務大臣に届け出なければならない。
(対象議決権に係る規定の準用)
第96条の42 第86条第5項の規定は、第96条の25第2項、同条第4項において準用する第96条の19第3項及び第5項、第96条の28第1項から第4項まで、第96条の29、第96条の31第1項から第3項まで、同条第4項において準用する第96条の19第3項及び第5項、第96条の32第1項、第96条の33第2項、第96条の34第2項及び第4項、第96条の35第1項並びに第96条の40第4項の規定を適用する場合について準用する。
(監督上の処分等に係る規定の準用)
第96条の43 第96条の36第2項及び第96条の40第1項の規定は株式会社商品取引所を子会社とする商品取引所及び商品取引所持株会社を子会社とする商品取引所について、第96条の36第2項、第96条の39及び第96条の40第1項の規定は株式会社商品取引所を子会社とする金融商品取引所及び金融商品取引所持株会社並びに商品取引所持株会社を子会社とする金融商品取引所について、第96条の22第3項の規定はこの項において準用する第96条の40第1項の規定による処分について、それぞれ準用する。
第4節 商品市場における取引
(取引資格)
第97条 会員商品取引所の開設する商品市場における取引は、当該会員商品取引所の会員でなければすることができない。
2 株式会社商品取引所の開設する商品市場における取引は、当該商品市場における取引参加者でなければすることができない。
3 前2項の規定は、第1項の会員又は前項の取引参加者から委託を受けて商品清算取引を行う場合には、適用しない。
(相互決済結了取引取決めに係る取引資格)
第98条 前条の規定にかかわらず、商品取引所は、定款(株式会社商品取引所にあっては、業務規程。次条第1項、第100条、第101条第1項、第109条第1項、第113条第1項(第114条において準用する場合を含む。)及び第114条において同じ。)で定めるところにより、当該商品取引所と相互決済結了取引取決めを締結した他の商品取引所(商品取引所に相当する外国の施設を含む。次項において同じ。)の会員等に、当該相互決済結了取引取決めに基づいて取引の決済を結了させるための取引を行う目的の範囲内において、当該商品取引所の商品市場における取引をすることができる資格を与えることができる。
2 前項に規定する相互決済結了取引取決めとは、当該商品取引所及び他の商品取引所が、それぞれ、他の商品取引所の会員等又は当該商品取引所の会員等に、他の商品取引所の商品市場(商品市場に相当する外国の市場を含む。以下この項において同じ。)又は当該商品取引所の商品市場において決済を結了していない取引について、当該商品取引所の商品市場又は他の商品取引所の商品市場においてその取引の決済を結了させるための取引をすることを、相互に認めるための取決めをいう。
3 第1項の規定に基づき商品取引所により取引資格を与えられた者は、同項に規定する目的の範囲内において、第101条第1項から第4項まで、第103条、第104条第3項及び第4項、第108条第1項、第113条から第115条まで、第118条、第157条、第159条第1項、第160条第1項、第165条、第179条並びに第188条の規定の適用については、会員等とみなす。この場合において、第113条第1項(第114条及び第188条において準用する場合を含む。)中「から脱退した」とあるのは「において取引をすることができる資格を喪失した」と、第160条第1項及び第165条中「の除名」とあるのは「の取引をすることができる資格の取消し」とする。
(会員等の純資産額)
第99条 商品取引所は、その定款をもって、商品市場ごとに、主務省令で定めるところにより、当該商品市場において取引をする会員等の純資産額の最低額を定めなければならない。ただし、当該商品市場において第105条第2号又は第3号に掲げる方法による決済を行う場合については、この限りでない。
2 商品取引所は、前項の規定により会員等の純資産額の最低額を定めるときは、2以上の商品市場において、又は他の商品取引所の商品市場において取引をする会員等の純資産額の最低額が他の会員等の純資産額の最低額より多い額となるようにしなければならない。
3 会員等の純資産額が前2項の規定による最低額を下回ることとなったときは、商品取引所は、遅滞なく、その者の商品市場における取引を停止し、かつ、その旨を主務大臣に報告しなければならない。
4 前項の場合において、当該会員等の商品市場における取引の停止をした日から6月以内にその者の純資産額が第1項又は第2項の規定による最低額以上になったときは、商品取引所は、遅滞なく、前項の規定による取引の停止を解除し、かつ、その旨を主務大臣に報告しなければならない。
5 第3項の場合において、会員又は取引参加者の純資産額が前項に規定する期間内に第1項又は第2項の規定による最低額以上とならなかったときは、商品取引所は、遅滞なく、当該会員の除名又は当該取引参加者の取引資格の取消しを行わなければならない。
6 商品取引所は、第3項の規定によりその取引を停止したとき、又は前項の規定により会員の除名若しくは取引参加者の取引資格の取消しを行ったときは、その理由を示し、遅滞なく、その旨を本人に通知しなければならない。
7 第1項から第5項までの純資産額は、資産の合計金額から負債の合計金額を控除した額とし、主務省令で定めるところにより計算しなければならない。
(会員等の数)
第100条 商品取引所は、その定款をもって、商品市場ごとに、当該商品市場において取引をする会員等の数又は委託を受けて当該商品市場において取引をする会員等の数の最高限度を設定することができる。
(信認金)
第101条 会員等は、定款で定めるところにより、商品取引所に対し、当該会員等が取引をする商品市場ごとに信認金を預託しなければならない。
2 会員等は、前項の信認金を預託した後でなければ、商品市場において取引をしてはならない。
3 信認金は、有価証券(国債証券、地方債証券並びに特別の法律により法人の発行する債券、取引所金融商品市場において売買取引されている社債券及び株券その他の政令で定める有価証券をいう。)をもって、これに充てることができる。
4 前項の有価証券の充用価格は、時価を参酌して主務省令で定めるところにより算出した価格を超えてはならない。
5 商品先物取引業者である会員等に対して商品市場における取引を委託した者(次項及び第108条第2項において「取引委託者」という。)は、その委託により生じた債権に関し、当該商品市場についての当該会員等の信認金について、他の債権者に先立って弁済を受ける権利を有する。
6 前項の優先弁済を受ける権利が互いに競合するときは、会員等でない取引委託者の有する権利は、会員等である取引委託者の有する権利に対し優先する。
7 商品取引所は、商品取引債務引受業を行うことにより取得した会員等に対する債権と当該会員等に対する信認金に係る債務を相殺してはならない。
(業務規程)
第102条 商品取引所は、その業務規程において、その開設する商品市場ごとに、当該商品市場における次に掲げる事項(会員商品取引所にあっては、第1号から第3号まで及び第5号に掲げる事項を除く。)に関する細則を定めなければならない。
一 取引参加者に関する事項
二 信認金に関する事項
三 取引証拠金に関する事項
四 商品市場における取引の対象とする商品たる物品若しくは電力、商品指数又はオプション(実物オプション及び特定スワップオプションを含む。)
五 上場商品又は上場商品指数ごとの取引の種類
六 取引の期限
七 取引の開始及び終了
八 取引の停止
九 取引の契約の締結及びその制限に関する事項
十 受渡しその他の決済の方法
十一 前各号に掲げる事項のほか、取引に関し必要な事項
2 前項第9号に掲げる事項については、商品取引所は相場の変動又は決済を結了していない取引の数量を制限する措置を講ずることができる旨を定めなければならない。
3 株式会社商品取引所の業務規程には、第1項各号に掲げる事項のほか、株式会社商品取引所としての存続期間、商品市場の開設期限又は範囲変更期間(商品市場(第156条第5項第2号に規定する期限付商品市場を除く。)における上場商品又は上場商品指数の範囲の変更(廃止又は範囲の縮小を除く。同条において同じ。)が行われる期間をいう。以下この項及び同条において同じ。)を定めたときは、その存続期間、開設期限又は範囲変更期間を記載し、又は記録するものとする。
(取引証拠金)
第103条 商品取引所は、商品市場における取引(第105条第1号に掲げる方法による決済を行う商品市場における取引に限り、第2条第10項第1号ニに掲げるものを除く。以下この条において同じ。)について、主務省令で定めるところにより、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める者から、取引証拠金の預託を受けなければならない。
一 会員等が自己の計算において商品市場における取引を行う場合又は会員等がその受託した商品市場における取引(次項の規定に基づき委託証拠金の預託を受けて受託したものに限る。)を行う場合 当該会員等
二 会員等がその受託した商品市場における取引(その委託の取次ぎを受託した者(以下この条において「取次者」という。)から受託したものを除く。)を行う場合(前号に掲げる場合を除く。) 当該取引の委託者(会員等に対して商品市場における取引を委託した者であって取次者でないものをいう。次項において同じ。)
三 会員等がその受託した商品市場における取引(第3項の規定に基づき取次証拠金の預託を受けている取次者から受託したものに限る。)を行う場合(第1号に掲げる場合を除く。) 当該取次者
四 会員等がその受託した商品市場における取引(取次者から受託したものに限る。)を行う場合(第1号及び前号に掲げる場合を除く。) 当該取引の委託の取次ぎの委託をした者(以下この条において「取次委託者」という。)
2 会員等は、商品市場における取引の受託について、主務省令で定めるところにより、委託者又は取次者(当該取引が、次項の規定に基づく取次証拠金の預託を取次委託者から受けていない取次者から受託したものである場合にあっては、取次委託者)の承諾を得て、その者をして、当該会員等に委託証拠金を預託させることができる。
3 取次者は、商品市場における取引の委託の取次ぎの受託について、主務省令で定めるところにより、取次委託者の承諾を得て、その者をして、当該取次者に取次証拠金を預託させることができる。
4 商品取引所は、主務省令で定めるところにより、第1項の規定に基づき預託を受けた取引証拠金を管理しなければならない。
5 第1項の取引証拠金、第2項の委託証拠金及び第3項の取次証拠金は、第101条第3項に規定する有価証券又は当該商品取引所若しくは他の商品取引所の開設する商品市場における取引の決済のため受渡しの目的物とすることができる当該商品市場の上場商品の保管を証する倉荷証券をもって、これに充てることができる。
6 第101条第4項の規定は、前項の有価証券又は倉荷証券の充用価格について準用する。
7 第2項又は第3項の場合において、第2項の会員等又は第3項の取次者(以下この項及び第10項において「会員等又は取次者」という。)は、主務省令で定めるところにより、主務大臣の承認を受けて、銀行その他の主務省令で定める金融機関(以下この条において「銀行等」という。)と当該会員等又は取次者のために所要の取引証拠金に相当する金額が商品取引所の指示に応じて当該商品取引所に預託される旨の契約を締結して、その旨を当該商品取引所に届け出ることができる。
8 第1項第1号に掲げる場合(会員等が自己の計算において商品市場における取引を行う場合に限る。)又は同項第2号若しくは第4号に掲げる場合において、同項第1号に定める会員等、同項第2号に定める取引の委託者又は同項第4号に定める取次委託者(以下この条において「会員等、取引の委託者又は取次委託者」という。)は、主務省令で定めるところにより、銀行等と当該会員等、取引の委託者又は取次委託者のために所要の取引証拠金に相当する金額が商品取引所の指示に応じて当該商品取引所に預託される旨の契約を締結して、その旨を当該商品取引所に届け出ることができる。
9 前2項の場合において、当該商品取引所は、当該契約の効力の存する間に限り、当該契約において当該商品取引所に預託されることとなっている金額に相当する取引証拠金の全部又は一部については、その預託を猶予することができる。
10 商品取引所は、商品市場における取引の公正を確保し、又は委託者を保護するため必要があると認めるときは、会員等又は取次者と第7項の契約を締結した銀行等又は当該会員等又は取次者に対し、所要の取引証拠金に相当する金額又は前項の規定により預託を猶予した取引証拠金を当該商品取引所に預託すべき旨を指示しなければならない。
11 商品取引所は、商品市場における取引の公正を確保するため必要があると認めるときは、会員等、取引の委託者又は取次委託者と第8項の契約を締結した銀行等又は当該会員等、取引の委託者又は取次委託者に対し、所要の取引証拠金に相当する金額又は第9項の規定により預託を猶予した取引証拠金を当該商品取引所に預託すべき旨を指示しなければならない。
(上場商品の格付)
第104条 上場商品の格付の方法、格付表その他格付に関する事項は、業務規程で定めなければならない。
2 前項の場合において、商品市場における取引のために、当該上場商品の等級について定められた国定規格があるときは、商品取引所は、これに従わなければならない。
3 会員等は、商品取引所が業務規程で定めるところにより行う格付に従わなければならない。
4 商品取引所は、格付人を選任する必要がある場合においては、当該商品取引所の会員等以外の者のうちから選任しなければならない。
5 前項の格付人は、商品取引所の使用人としなければならない。ただし、主務大臣の承認を受けたときは、この限りでない。
(取引の決済)
第105条 商品市場における取引の決済は、定款で定めるところにより、商品市場ごとに、次の各号のいずれかに掲げる方法により行わなければならない。
一 商品取引所を経て行う方法
二 商品取引所が第173条第1項の承認を受けてその開設する商品市場における取引に基づく債務の引受けを行う方法
三 商品取引清算機関が商品市場における取引に基づく債務の引受けを行う方法(前号に掲げる方法を除く。)
(取引の決済の繰延べの禁止)
第106条 商品市場における取引は、商品取引所の格付の遅延その他商品取引所(前条第3号に掲げる方法による決済を行う商品市場にあっては、当該商品市場について商品取引債務引受業を行う商品取引清算機関を含む。)につき生じた事由による場合を除くほか、その履行期を繰り延べて決済してはならない。
(取引の臨時的開始等の届出)
第107条 商品取引所は、商品市場ごとに、商品市場を開設することができることとなった日以後最初にその取引を行ったとき、及び臨時に取引を開始し、若しくは終了し、又はその停止をし、若しくはその停止を解除したときは、遅滞なく、その旨を主務大臣に届け出なければならない。
(債務不履行による損害賠償)
第108条 会員等(第105条第2号又は第3号に掲げる方法による決済を行う場合にあっては、清算参加者である会員等に限る。以下この条において同じ。)が商品市場における取引に基づく債務の不履行により他の会員等又は商品取引清算機関に損害を与えたときは、その損害を受けた会員等又は商品取引清算機関は、その損害を与えた会員等の当該取引に係る商品市場についての信認金及び当該取引についての取引証拠金(自己の計算による取引についてのものに限る。)について、他の債権者に先立って弁済を受ける権利を有する。
2 第101条第5項の規定による取引委託者が優先弁済を受ける権利は、前項の規定にかかわらず、同項の信認金についての会員等又は商品取引清算機関の権利に対して優先する。
(特別担保金)
第109条 第105条第1号に掲げる方法による決済を行う場合において、商品取引所は、定款で定めるところにより、会員等をして、当該会員等が取引をする商品市場ごとに特別担保金を預託させることができる。
2 会員等は、商品市場における取引に基づく債務の不履行による債権に関し、前条第1項の規定により同項に規定する信認金及び取引証拠金について弁済を受け、なお不足があるときは、当該取引の相手方たる会員等の当該商品市場についての特別担保金について、他の債権者に先立って弁済を受ける権利を有する。
3 会員等は、前項の規定により同項の特別担保金について弁済を受け、なお不足があるときは、他の会員等の当該商品市場についての特別担保金について、その特別担保金の額に応じて、他の債権者に先立って弁済を受ける権利を有する。ただし、その不足する額に、その会員等の当該商品市場についての特別担保金の額の同項に規定する取引の相手方たる会員等以外の会員等の当該商品市場についての特別担保金の総額に対する割合を乗じて得た額をその不足する額から控除した残額の範囲内に限る。
4 前項の規定による弁済があったときは、同項に規定する他の会員等は、第2項に規定する取引の相手方たる会員等に対し、求償権を有する。
(信認金等の運用方法)
第110条 商品取引所は、国債の保有その他主務省令で定める方法によるほか、信認金又は特別担保金として預託を受けたものを運用することができない。
(総取引高等の公表)
第111条 商品取引所は、主務省令で定めるところにより、その開設する商品市場における次に掲げる事項について、速やかに、その会員等に通知し、公表しなければならない。
一 毎日の総取引高
二 取引の成立した対価の額又は約定価格若しくは約定数値(以下「約定価格等」という。)であって主務省令で定めるもの
(相場、取引高等の報告)
第112条 商品取引所は、主務省令で定めるところにより、その開設する商品市場における次に掲げる事項について、主務大臣に報告しなければならない。
一 毎日及び毎月の相場及び取引高その他の主務省令で定める事項
二 一の会員等の自己の計算による取引であって決済を結了していないものの毎日の数量が商品市場ごとに主務省令で定める数量を超えている場合その他その商品市場における取引の状況が主務省令で定める要件に該当している場合における当該会員等の名称、当該数量その他の主務省令で定める事項
(脱退前又は取引資格の喪失前にした取引の決済の結了)
第113条 会員が会員商品取引所から脱退した場合又は取引参加者が株式会社商品取引所の取引資格を喪失した場合において、その会員又は取引参加者が商品市場における取引の決済を結了していないときは、第37条第1項若しくは第2項、第40条又は第83条の規定により承継する者がある場合を除き、商品取引所は、定款で定めるところにより、本人若しくはその決済が結了していない取引に係る権利及び義務を承継した者(以下この条において「承継者」という。)又は他の会員等(当該商品市場において取引をすることができる他の会員等に限る。以下この条において同じ。)をして当該取引の決済を結了させなければならない。
2 前項の場合においては、本人又はその承継者(会員又は取引参加者であるものを除く。)は、当該取引の決済を結了する目的の範囲内において、会員又は取引参加者とみなす。
3 第1項の規定により商品取引所が他の会員等をして当該取引の決済を結了させるときは、本人又はその承継者と当該会員等との間には委任契約が成立しているものとみなす。
(取引の停止の場合における取引の決済の結了)
第114条 前条の規定は、会員等の商品市場における取引がこの法律又は商品取引所の定款で定めるところにより停止された場合に準用する。
(帳簿の区分経理及び保存)
第115条 会員等は、主務省令で定めるところにより、商品市場における取引について、その他の取引と帳簿上区分して経理し、かつ、帳簿その他業務に関する書類を保存しておかなければならない。
(仮装取引、なれ合い取引等の禁止)
第116条 何人も、次に掲げる行為をしてはならない。
一 商品市場における取引に関し、上場商品の所有権(電力にあっては、電力の供給を受ける権利)の移転を目的としない売買取引をすること。
二 商品市場における取引に関し、仮装の取引をし、又は偽って自己の名を用いないで取引をすること。
三 商品市場における取引に関し、自己のする取引の申込みと同時期に、それと同一の対価の額又は約定価格等において、他人が当該取引を成立させることのできる申込みをすることをあらかじめその者と通謀の上、当該取引の申込みをすること。
四 商品市場における取引に関し、単独で又は他人と共同して、当該商品市場における取引が繁盛であると誤解させるべき一連の取引又は当該商品市場における相場を変動させるべき一連の取引をすること。
五 前各号のいずれかに掲げる行為の委託をし、又はその受託をし、若しくはその委託の取次ぎを受託すること。
六 商品市場における取引をする場合に、当該商品市場における相場を変動させる目的をもって、商品市場外で上場商品構成品等の売買その他の取引をすること。
七 商品市場における取引に関し、商品市場における相場が自己又は他人の市場操作によって変動すべき旨を流布すること。
八 商品市場における取引をする場合に、重要な事項について虚偽の表示又は誤解を生ぜしむべき表示を故意にすること。
(仮装取引等をした者の損害賠償責任)
第117条 前条の規定に違反した者は、当該違反行為により形成された対価の額又は約定価格等により当該商品市場における取引又はその委託をした者が当該取引又は委託につき受けた損害を賠償する責めに任ずる。
2 前項の規定による賠償の請求権は、請求権者が前条の規定に違反する行為があったことを知った時から1年間又は当該行為があった時から3年間これを行わないときは、時効によって消滅する。
(会員等の取引の制限等)
第118条 主務大臣は、商品市場において、買占め、売崩しその他の方法により過当な数量の取引が行われ若しくは行われるおそれがあり、又は不当な対価の額若しくは約定価格等が形成され若しくは形成されるおそれがある場合において、商品市場における秩序を維持し、かつ、公益を保護するため必要があると認めるときは、次の各号に掲げる者に対して、当該各号に定める事項を命ずることができる。
一 会員等 商品市場における取引又はその受託の制限
二 商品取引所 当該商品取引所の開設する商品市場における相場の変動又は決済を結了していない取引の数量を制限する措置を講ずること、取引証拠金の額の変更その他商品市場における取引の公正を確保するための事項として主務省令で定める事項
三 商品取引清算機関 取引証拠金の額の変更その他商品市場における取引の公正を確保するための事項として主務省令で定める事項
(受託契約準則)
第119条 商品取引所は、その受託契約準則において、次に掲げる事項に関する細則を定めなければならない。
一 商品市場における取引等(商品清算取引を除く。第3号において同じ。)の受託の条件
二 受渡しその他の決済の方法
三 前2号に掲げる事項のほか、商品市場における取引等の受託に関し必要な事項
(紛争の処理)
第120条 商品取引所は、当該商品取引所の商品市場における取引に関して会員等の間、商品先物取引業者の間又は商品先物取引業者と委託者との間に生じた紛争について当事者である会員等、商品先物取引業者又は委託者から仲介の申出があったときは、紛争処理規程で定めるところにより、仲介を行うものとする。
2 商品取引所は、その紛争処理規程において、次に掲げる事項に関する細則を定めなければならない。
一 仲介の申出手続
二 仲介の方法
三 前2号に掲げる事項のほか、仲介に関し必要な事項
第5節 組織変更
(会員商品取引所から株式会社商品取引所への組織変更)
第121条 会員商品取引所は、その組織を変更して株式会社商品取引所になることができる。
(組織変更計画)
第122条 会員商品取引所は、前条の組織変更(以下この節において「組織変更」という。)をするには、組織変更計画を作成して、会員総会の決議によって、その承認を受けなければならない。
2 第61条の規定は、前項の決議について準用する。
3 第1項の会員総会の招集は、組織変更計画の要領及び組織変更後の株式会社(以下「組織変更後株式会社商品取引所」という。)の定款を示してしなければならない。
4 会員商品取引所が組織変更をする場合には、当該会員商品取引所は、組織変更計画において、次に掲げる事項を定めなければならない。
一 組織変更後株式会社商品取引所の目的、商号、本店の所在地及び発行可能株式総数
二 前号に掲げるもののほか、組織変更後株式会社商品取引所の定款で定める事項
三 組織変更後株式会社商品取引所の取締役の氏名及び会計監査人の氏名又は名称
四 次に掲げる場合の区分に応じ、次に定める事項
イ 組織変更後株式会社商品取引所が会計参与設置会社である場合 組織変更後株式会社商品取引所の会計参与の氏名又は名称
ロ 組織変更後株式会社商品取引所が監査役設置会社(監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する旨の定款の定めがある株式会社を含む。)である場合 組織変更後株式会社商品取引所の監査役の氏名
五 組織変更をする会員商品取引所の会員が組織変更に際して取得する組織変更後株式会社商品取引所の株式の数(組織変更後株式会社商品取引所が種類株式発行会社である場合にあっては、株式の種類及び種類ごとの数)又はその数の算定方法
六 組織変更をする会員商品取引所の会員に対する前号の株式の割当てに関する事項
七 組織変更後株式会社商品取引所が組織変更に際して組織変更をする会員商品取引所の会員に対してその持分に代わる金銭を交付するときは、その額又はその算定方法
八 前号に規定する場合には、組織変更をする会員商品取引所の会員に対する同号の金銭の割当てに関する事項
九 組織変更後株式会社商品取引所の資本金及び準備金の額に関する事項
十 組織変更がその効力を生ずべき日(以下この節において「効力発生日」という。)
十一 前各号に掲げる事項のほか、主務省令で定める事項
5 組織変更後株式会社商品取引所が監査等委員会設置会社である場合には、前項第3号に掲げる事項(組織変更後株式会社商品取引所の取締役に係る事項に限る。)は、監査等委員である取締役とそれ以外の取締役とを区別して定めなければならない。
(組織変更計画に関する書面等の備置き及び閲覧等)
第123条 組織変更をする会員商品取引所は、前条第1項の会員総会の会議開催日の10日前から組織変更の効力が生ずる日の前日までの間、組織変更計画の内容その他主務省令で定める事項を記載し、又は記録した書面又は電磁的記録を主たる事務所に備え置かなければならない。
2 組織変更をする会員商品取引所の会員及び債権者は、会員商品取引所に対して、その事業時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。ただし、第2号又は第4号に掲げる請求をするには、当該組織変更をする会員商品取引所の定めた費用を支払わなければならない。
一 前項の書面の閲覧の請求
二 前項の書面の謄本又は抄本の交付の請求
三 前項の電磁的記録に記録された事項を主務省令で定める方法により表示したものの閲覧の請求
四 前項の電磁的記録に記録された事項を電磁的方法であって主務省令で定めるものにより提供することの請求又はその事項を記載した書面の交付の請求
3 組織変更をする会員商品取引所は、前項の規定による請求があったときは、正当な理由がないのにこれを拒んではならない。
(債権者の異議)
第124条 組織変更をする会員商品取引所の債権者は、当該会員商品取引所に対し、組織変更について異議を述べることができる。
2 組織変更をする会員商品取引所は、次に掲げる事項を官報に公告し、かつ、知れている債権者には、各別にこれを催告しなければならない。ただし、第2号の期間は、1月を下ることができない。
一 組織変更をする旨
二 債権者が一定の期間内に異議を述べることができる旨
3 前項の規定にかかわらず、組織変更をする会員商品取引所が同項の規定による公告を、官報のほか、第11条第6項の規定による定款の定めに従い、同項第2号又は第3号に掲げる公告方法によりするときは、前項の規定による各別の催告は、することを要しない。
4 債権者が第2項第2号の期間内に異議を述べなかったときは、当該債権者は、当該組織変更について承認をしたものとみなす。
5 債権者が第2項第2号の期間内に異議を述べたときは、組織変更をする会員商品取引所は、当該債権者に対し、弁済し、若しくは相当の担保を提供し、又は当該債権者に弁済を受けさせることを目的として信託会社等(信託会社及び信託業務を営む金融機関(金融機関の信託業務の兼営等に関する法律(昭和18年法律第43号)第1条第1項の認可を受けた金融機関をいう。)をいう。以下同じ。)に相当の財産を信託しなければならない。ただし、当該組織変更をしても当該債権者を害するおそれがないときは、この限りでない。
(組織変更手続の経過等の書面等の備置き及び閲覧等)
第125条 組織変更後株式会社商品取引所は、組織変更の効力が生じた日から6月間、第123条第1項の書面又は電磁的記録及び前条の規定による手続の経過その他の組織変更に関する事項として主務省令で定める事項を記載し、又は記録した書面又は電磁的記録を本店に備え置かなければならない。
2 組織変更後株式会社商品取引所の株主及び債権者は、組織変更後株式会社商品取引所に対して、その営業時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。ただし、第2号又は第4号に掲げる請求をするには、当該組織変更後株式会社商品取引所の定めた費用を支払わなければならない。
一 前項の書面の閲覧の請求
二 前項の書面の謄本又は抄本の交付の請求
三 前項の電磁的記録に記録された事項を主務省令で定める方法により表示したものの閲覧の請求
四 前項の電磁的記録に記録された事項を電磁的方法であって主務省令で定めるものにより提供することの請求又はその事項を記載した書面の交付の請求
3 組織変更後株式会社商品取引所は、前項の規定による請求があったときは、正当な理由がないのにこれを拒んではならない。
(会員への株式の割当て)
第126条 会員商品取引所の会員は、組織変更計画の定めるところにより、組織変更後株式会社商品取引所の株式又は金銭の割当てを受けるものとする。
2 会社法第234条第1項から第5項まで、第868条第1項、第869条、第871条、第874条(第4号に係る部分に限る。)、第875条及び第876条の規定は、前項の規定により株式又は金銭の割当てを受ける場合について準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。
(資本金として計上すべき額)
第127条 組織変更後株式会社商品取引所の資本金として計上すべき額については、主務省令で定める。
(資本準備金として計上すべき額等)
第128条 組織変更に際して資本準備金として計上すべき額その他組織変更に際しての計算に関し必要な事項は、主務省令で定める。
(組織変更における株式の発行)
第129条 会員商品取引所は、第126条第1項の規定による株式の割当てを行うほか、組織変更に際して、組織変更後株式会社商品取引所の株式を発行することができる。この場合においては、組織変更計画において、次に掲げる事項を定めなければならない。
一 この条の規定により発行する株式(以下この節において「組織変更時発行株式」という。)の数(種類株式発行会社にあっては、組織変更時発行株式の種類及び数。以下この節において同じ。)
二 組織変更時発行株式の払込金額(組織変更時発行株式1株と引換えに払い込む金銭又は給付する金銭以外の財産の額をいう。以下この節において同じ。)又はその算定方法
三 金銭以外の財産を出資の目的とするときは、その旨並びに当該財産の内容及び価額
四 組織変更時発行株式と引換えにする金銭の払込み又は前号の財産の給付の期日
五 増加する資本金及び資本準備金に関する事項
(組織変更時発行株式の申込み等)
第130条 会員商品取引所は、組織変更時発行株式の引受けの申込みをしようとする者に対し、次に掲げる事項を通知しなければならない。
一 組織変更後株式会社商品取引所の商号
二 前条各号に掲げる事項
三 金銭の払込みをすべきときは、払込みの取扱いの場所
四 前3号に掲げるもののほか、主務省令で定める事項
2 組織変更時発行株式の引受けの申込みをする者は、次に掲げる事項を記載した書面を会員商品取引所に交付しなければならない。
一 申込みをする者の氏名又は名称及び住所
二 引き受けようとする組織変更時発行株式の数
3 前項の申込みをする者は、同項の書面の交付に代えて、政令で定めるところにより、会員商品取引所の承諾を得て、同項の書面に記載すべき事項を電磁的方法により提供することができる。この場合において、当該申込みをした者は、同項の書面を交付したものとみなす。
4 会員商品取引所は、第1項各号に掲げる事項について変更があったときは、直ちに、その旨及び当該変更があった事項を第2項の申込みをした者(以下この節において「申込者」という。)に通知しなければならない。
5 会員商品取引所が申込者に対してする通知又は催告は、第2項第1号の住所(当該申込者が別に通知又は催告を受ける場所又は連絡先を当該会員商品取引所に通知した場合にあっては、その場所又は連絡先)にあてて発すれば足りる。
6 前項の通知又は催告は、その通知又は催告が通常到達すべきであった時に、到達したものとみなす。
(組織変更時発行株式の割当て)
第131条 会員商品取引所は、申込者の中から組織変更時発行株式の割当てを受ける者を定め、かつ、その者に割り当てる組織変更時発行株式の数を定めなければならない。この場合において、会員商品取引所は、当該申込者に割り当てる組織変更時発行株式の数を、前条第2項第2号の数よりも減少することができる。
2 会員商品取引所は、第129条第4号の期日の前日までに、申込者に対し、当該申込者に割り当てる組織変更時発行株式の数を通知しなければならない。
(組織変更時発行株式の引受け)
第131条の2 申込者は、会員商品取引所の割り当てた組織変更時発行株式の数について組織変更時発行株式の引受人となる。
(出資の履行)
第131条の3 組織変更時発行株式の引受人(第129条第3号の財産(以下この節において「現物出資財産」という。)を給付する者を除く。)は、同条第4号の期日に、会員商品取引所が定めた銀行等(会社法第34条第2項に規定する銀行等をいう。)の払込みの取扱いの場所において、それぞれの組織変更時発行株式の払込金額の全額を払い込まなければならない。
2 組織変更時発行株式の引受人(現物出資財産を給付する者に限る。)は、第129条第4号の期日に、それぞれの組織変更時発行株式の払込金額の全額に相当する現物出資財産を給付しなければならない。
3 組織変更時発行株式の引受人は、第1項の規定による払込み又は前項の規定による給付(以下この節において「出資の履行」という。)をする債務と会員商品取引所に対する債権とを相殺することができない。
4 出資の履行をすることにより組織変更時発行株式の株主となる権利の譲渡は、組織変更後株式会社商品取引所に対抗することができない。
5 組織変更時発行株式の引受人は、出資の履行をしないときは、当該出資の履行をすることにより組織変更時発行株式の株主となる権利を失う。
(株主となる時期)
第131条の4 組織変更時発行株式の引受人は、組織変更の効力が生じた日に、出資の履行をした組織変更時発行株式の株主となる。
(引受けの無効又は取消しの制限)
第131条の5 民法(明治29年法律第89号)第93条ただし書及び第94条第1項の規定は、組織変更時発行株式の引受けの申込み及び割当てに係る意思表示については、適用しない。
2 組織変更時発行株式の引受人は、組織変更の効力が生じた日から1年を経過した後又はその株式について権利を行使した後は、錯誤を理由として組織変更時発行株式の引受けの無効を主張し、又は詐欺若しくは強迫を理由として組織変更時発行株式の引受けの取消しをすることができない。
(金銭以外の財産を出資の目的とする場合についての会社法の準用)
第131条の6 会社法第207条、第212条(第1項第1号を除く。)、第213条(第1項第1号及び第3号を除く。)、第868条第1項、第870条第1項(第1号及び第4号に係る部分に限る。)、第871条、第872条(第4号に係る部分に限る。)、第874条(第1号に係る部分に限る。)、第875条及び第876条の規定は、第129条第3号に規定する場合について準用する。この場合において、同法第207条第1項、第7項及び第9項第2号から第5号まで並びに第212条第1項第2号及び第2項中「第199条第1項第3号」とあるのは「商品先物取引法第129条第3号」と、同法第207条第4項、第6項及び第9項第3号並びに第213条第1項第2号中「法務省令」とあるのは「主務省令」と、同法第207条第8項及び第212条第2項中「申込み又は第205条第1項の契約」とあるのは「申込み」と、同法第207条第10項第1号中「取締役、会計参与、監査役若しくは執行役」とあるのは「会員商品取引所の理事長、理事若しくは監事」と、同法第212条第1項第2号中「第209条第1項」とあるのは「商品先物取引法第131条の4」と、同法第870条第1項第4号中「第199条第1項第3号又は第236条第1項第3号」とあるのは「商品先物取引法第129条第3号」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
(出資の履行を仮装した場合の組織変更時発行株式の引受人の責任等についての会社法の準用)
第131条の7 会社法第209条第2項及び第3項、第213条の2並びに第213条の3の規定は、組織変更時発行株式について準用する。この場合において、同法第213条の2第1項第1号中「第208条第1項」とあるのは「商品先物取引法第131条の3第1項」と、同項第2号中「第208条第2項」とあるのは「商品先物取引法第131条の3第2項」と、同法第213条の3第1項中「取締役(指名委員会等設置会社にあっては、執行役を含む。)」とあるのは「会員商品取引所の理事長又は理事」と、「法務省令」とあるのは「主務省令」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
(組織変更の認可)
第132条 組織変更は、主務大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。
2 前項の認可を受けようとする者は、組織変更後株式会社商品取引所について第79条第1項第1号から第3号まで、第5号及び第6号に掲げる事項を記載した申請書を主務大臣に提出しなければならない。
3 前項の申請書には、組織変更計画の内容を記載した書面、組織変更後株式会社商品取引所の定款、業務規程、受託契約準則、紛争処理規程及び市場取引監視委員会規程その他主務省令で定める書面を添付しなければならない。
(認可基準)
第133条 主務大臣は、前条第1項の認可の申請が次に掲げる基準に適合していると認めるときは、認可をしなければならない。
一 組織変更後株式会社商品取引所の資本金の額が第80条第1項第1号の政令で定める金額以上であること。
二 組織変更後株式会社商品取引所の定款、業務規程、受託契約準則、紛争処理規程及び市場取引監視委員会規程の規定が法令に違反せず、かつ、定款、業務規程、受託契約準則、紛争処理規程又は市場取引監視委員会規程に規定する取引の方法又は管理、取引参加者の資格、取引参加者の数の最高限度を定めた場合におけるその最高限度、特別担保金の預託義務を定めた場合におけるその預託に関する事項その他の事項が適当であって、商品市場における取引の公正を確保し、及び委託者を保護するため十分であること。
三 組織変更後株式会社商品取引所が商品市場を適切に運営するに足りる人的構成を有するものであること。
四 組織変更後株式会社商品取引所が株式会社商品取引所としてこの法律の規定に適合するように組織されるものであること。
2 主務大臣は、前条第1項の認可の申請が次の各号のいずれかに該当する場合には、前項の規定にかかわらず、同条第1項の認可をしてはならない。
一 組織変更後株式会社商品取引所の役員のうちに第15条第2項第1号イからルまでのいずれかに該当する者があるとき。
二 申請書又はこれに添付すべき書面のうちに重要な事項について虚偽の記載があるとき。
3 第15条第5項から第9項までの規定は、前条第1項の認可について準用する。
4 前条第1項の認可を受けて組織変更が行われた株式会社は、当該組織変更の時に、第78条の許可を受けたものとみなす。
5 組織変更をする会員商品取引所が開設していた商品市場において取引をしていた会員であって、組織変更後株式会社商品取引所が開設する当該商品市場と同一の商品市場(同一の上場商品又は上場商品指数について同一の取引の方法により取引を行う商品市場をいう。第149条第2項及び第4項において同じ。)において取引をしようとする者は、組織変更の時に、その商品市場における第82条第1項の取引資格を与えられたものとみなす。
(登記)
第134条 会員商品取引所が組織変更をしたときは、組織変更の効力が生じた日から、その主たる事務所及び本店の所在地においては2週間以内に、その従たる事務所及び支店の所在地においては3週間以内に、組織変更をする会員商品取引所については解散の登記を、組織変更後株式会社商品取引所の本店については設立の登記を、組織変更後株式会社商品取引所の支店については会社法第930条第2項各号に掲げる事項の登記をしなければならない。
2 前項の設立の登記の申請書には、商業登記法第18条、第19条及び第46条に定める書面のほか、次に掲げる書面を添付しなければならない。
一 組織変更計画書
二 定款
三 組織変更をする会員商品取引所の組織変更会員総会の議事録
四 組織変更後株式会社商品取引所の取締役(組織変更後株式会社商品取引所が監査役設置会社(監査役の監査を会計に関するものに限定する旨の定款の定めがある株式会社を含む。)である場合にあっては、取締役及び監査役)が就任を承諾したことを証する書面
五 組織変更時における組織変更前の会員商品取引所に現に存する純資産額を証する書面
六 組織変更後株式会社商品取引所の会計参与又は会計監査人を定めたときは、商業登記法第54条第2項各号に掲げる書面
七 株主名簿管理人を置いたときは、その者との契約を証する書面
八 第124条第2項の規定による公告及び催告(同条第3項の規定により公告を官報のほか時事に関する事項を掲載する日刊新聞紙に掲載する方法又は電子公告によってした場合にあっては、これらの方法による公告)をしたこと並びに異議を述べた債権者があるときは、当該債権者に対し、弁済し、若しくは相当の担保を提供し、若しくは当該債権者に弁済を受けさせることを目的として相当の財産を信託したこと又は当該組織変更をしても当該債権者を害するおそれがないことを証する書面
九 第129条の規定により組織変更に際して株式を発行したときは、次に掲げる書面
イ 株式の引受けの申込みを証する書面
ロ 金銭を出資の目的とするときは、第131条の3第1項の規定による払込みがあったことを証する書面
ハ 金銭以外の財産を出資の目的とするときは、次に掲げる書面
(1) 検査役が選任されたときは、検査役の調査報告を記載した書面及びその附属書類
(2) 第131条の6において準用する会社法第207条第9項第3号に掲げる場合には、有価証券の市場価格を証する書面
(3) 第131条の6において準用する会社法第207条第9項第4号に掲げる場合には、同号に規定する証明を記載した書面及びその附属書類
(4) 第131条の6において準用する会社法第207条第9項第5号に掲げる場合には、同号の金銭債権について記載された会計帳簿
ニ 検査役の報告に関する裁判があったときは、その謄本
3 商業登記法第76条及び第78条の規定は、第1項の会員商品取引所の組織変更の登記について準用する。
(組織変更の効力の発生等)
第135条 組織変更をする会員商品取引所は、効力発生日又は第132条第1項の主務大臣の認可を受けた日のいずれか遅い日に、株式会社商品取引所となる。
2 組織変更をする会員商品取引所は、組織変更の効力が生じた日に、第122条第4項第1号及び第2号に掲げる事項についての定めに従い、当該事項に係る定款の変更をしたものとみなす。
3 組織変更をする会員商品取引所の会員は、組織変更の効力が生じた日に、第122条第4項第6号に掲げる事項についての定めに従い、同項第5号の株式の株主となる。
4 前3項の規定は、第124条の規定による手続が終了していない場合又は組織変更を中止した場合には、適用しない。
第136条 削除
(組織変更の無効の訴え)
第137条 会社法第828条第1項(第6号に係る部分に限る。)及び第2項(第6号に係る部分に限る。)、第834条(第6号に係る部分に限る。)、第835条第1項、第836条から第839条まで、第846条並びに第937条第3項(第1号に係る部分に限る。)の規定は、組織変更の無効の訴えについて準用する。この場合において、同項中「各会社の本店」とあるのは、「株式会社商品取引所の本店及び支店並びに会員商品取引所の主たる事務所及び従たる事務所」と読み替えるものとする。
(政令への委任)
第138条 この法律に定めるもののほか、商品取引所の組織変更に関し必要な事項は、政令で定める。
第6節 合併
第1款 総則
第139条 会員商品取引所は、他の会員商品取引所又は株式会社商品取引所と合併をすることができる。この場合においては、合併をする商品取引所は、合併契約を締結しなければならない。
2 会員商品取引所が吸収合併(商品取引所が他の商品取引所とする合併であって、合併により消滅する商品取引所(以下この節において「吸収合併消滅商品取引所」という。)の権利義務の全部を合併後存続する商品取引所(以下この節において「吸収合併存続商品取引所」という。)に承継させるものをいう。以下同じ。)又は新設合併(2以上の商品取引所がする合併であって、合併により消滅する商品取引所(以下この節において「新設合併消滅商品取引所」という。)の権利義務の全部を合併により設立する商品取引所(以下この節において「新設合併設立商品取引所」という。)に承継させるものをいう。以下同じ。)をする場合には、吸収合併存続商品取引所又は新設合併設立商品取引所は、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める者でなければならない。
一 会員商品取引所と会員商品取引所とが合併する場合 会員商品取引所
二 会員商品取引所と株式会社商品取引所とが合併する場合 株式会社商品取引所
第2款 会員商品取引所と会員商品取引所との合併
(会員商品取引所と会員商品取引所との吸収合併契約)
第140条 会員商品取引所と会員商品取引所とが吸収合併をする場合には、吸収合併契約において、次に掲げる事項を定めなければならない。
一 会員商品取引所である吸収合併存続商品取引所(以下この節において「吸収合併存続会員商品取引所」という。)及び会員商品取引所である吸収合併消滅商品取引所(以下この節において「吸収合併消滅会員商品取引所」という。)の名称及び住所
二 吸収合併がその効力を生ずべき日(以下この節において「効力発生日」という。)
三 前2号に掲げる事項のほか、主務省令で定める事項
(会員商品取引所と会員商品取引所との新設合併契約)
第141条 会員商品取引所と会員商品取引所とが新設合併をする場合には、新設合併契約において、次に掲げる事項を定めなければならない。
一 会員商品取引所である新設合併消滅商品取引所(以下この節において「新設合併消滅会員商品取引所」という。)の名称及び住所
二 会員商品取引所である新設合併設立商品取引所(以下この節において「新設合併設立会員商品取引所」という。)の目的、名称及び主たる事務所の所在地
三 前号に掲げるもののほか、新設合併設立会員商品取引所の定款で定める事項
四 新設合併設立会員商品取引所の設立に際して理事長、理事及び監事となる者の氏名
五 前各号に掲げる事項のほか、主務省令で定める事項
第3款 会員商品取引所と株式会社商品取引所との合併
(会員商品取引所と株式会社商品取引所との吸収合併契約)
第142条 会員商品取引所と株式会社商品取引所とが吸収合併をする場合には、吸収合併契約において、次に掲げる事項を定めなければならない。
一 株式会社商品取引所である吸収合併存続商品取引所(以下この節において「吸収合併存続株式会社商品取引所」という。)の商号及び住所並びに吸収合併消滅会員商品取引所の名称及び住所
二 吸収合併存続株式会社商品取引所が吸収合併に際して吸収合併消滅会員商品取引所の会員に対してその持分に代わる株式等(株式又は金銭をいう。以下同じ。)を交付するときは、当該株式等についての次に掲げる事項
イ 当該株式等が吸収合併存続株式会社商品取引所の株式であるときは、当該株式の数(種類株式発行会社にあっては、株式の種類及び種類ごとの数)又はその数の算定方法並びに当該吸収合併存続株式会社商品取引所の資本金及び準備金の額に関する事項
ロ 当該株式等が金銭であるときは、当該金銭の額又はその算定方法
三 前号に規定する場合には、吸収合併消滅会員商品取引所の会員に対する同号の株式等の割当てに関する事項
四 効力発生日
五 前各号に掲げる事項のほか、主務省令で定める事項
(会員商品取引所と株式会社商品取引所との新設合併契約)
第143条 会員商品取引所と株式会社商品取引所とが新設合併をする場合には、新設合併契約において、次に掲げる事項を定めなければならない。
一 新設合併消滅会員商品取引所の名称及び住所並びに株式会社商品取引所である新設合併消滅商品取引所(以下この節において「新設合併消滅株式会社商品取引所」という。)の商号及び住所
二 株式会社商品取引所である新設合併設立商品取引所(以下この節において「新設合併設立株式会社商品取引所」という。)の目的、商号、本店の所在地及び発行可能株式総数
三 前号に掲げるもののほか、新設合併設立株式会社商品取引所の定款で定める事項
四 新設合併設立株式会社商品取引所の設立に際して取締役となる者の氏名及びその設立に際して会計監査人となる者の氏名又は名称
五 次に掲げる場合の区分に応じ、次に定める事項
イ 新設合併設立株式会社商品取引所が会計参与設置会社である場合 新設合併設立株式会社商品取引所の設立に際して会計参与となる者の氏名又は名称
ロ 新設合併設立株式会社商品取引所が監査役設置会社(監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する旨の定款の定めがある株式会社を含む。)である場合 新設合併設立株式会社商品取引所の設立に際して監査役となる者の氏名
六 新設合併設立株式会社商品取引所が新設合併に際して新設合併消滅会員商品取引所の会員又は新設合併消滅株式会社商品取引所の株主に対して交付するその持分又は株式に代わる当該新設合併設立株式会社商品取引所の株式の数(種類株式発行会社にあっては、株式の種類及び種類ごとの数)又はその数の算定方法並びに当該新設合併設立株式会社商品取引所の資本金及び準備金の額に関する事項
七 新設合併消滅会員商品取引所の会員又は新設合併消滅株式会社商品取引所の株主(新設合併消滅商品取引所を除く。)に対する前号の株式の割当てに関する事項
八 新設合併消滅株式会社商品取引所が新株予約権を発行しているときは、新設合併設立株式会社商品取引所が新設合併に際して当該新株予約権の新株予約権者に対して交付する当該新株予約権に代わる当該新設合併設立株式会社商品取引所の新株予約権又は金銭についての次に掲げる事項
イ 当該新設合併消滅株式会社商品取引所の新株予約権の新株予約権者に対して新設合併設立株式会社商品取引所の新株予約権を交付するときは、当該新株予約権の内容及び数又はその算定方法
ロ イに規定する場合において、イの新設合併消滅株式会社商品取引所の新株予約権が新株予約権付社債に付された新株予約権であるときは、新設合併設立株式会社商品取引所が当該新株予約権付社債についての社債に係る債務を承継する旨並びにその承継に係る社債の種類及び種類ごとの各社債の金額の合計額又はその算定方法
ハ 当該新設合併消滅株式会社商品取引所の新株予約権の新株予約権者に対して金銭を交付するときは、当該金銭の額又はその算定方法
九 前号に規定する場合には、新設合併消滅株式会社商品取引所の新株予約権の新株予約権者に対する同号の新設合併設立株式会社商品取引所の新株予約権又は金銭の割当てに関する事項
2 新設合併設立株式会社商品取引所が監査等委員会設置会社である場合には、前項第4号に掲げる事項(新設合併設立株式会社商品取引所の設立に際して取締役となる者に係る事項に限る。)は、新設合併設立株式会社商品取引所の設立に際して監査等委員である取締役となる者とそれ以外の取締役となる者とを区別して定めなければならない。
3 第1項に規定する場合において、新設合併消滅株式会社商品取引所の全部又は一部が種類株式発行会社であるときは、新設合併消滅株式会社商品取引所の発行する種類の株式の内容に応じ、同項第7号に掲げる事項(新設合併消滅株式会社商品取引所の株主に係る事項に限る。次項において同じ。)として次に掲げる事項を定めることができる。
一 ある種類の株式の株主に対して新設合併設立株式会社商品取引所の株式の割当てをしないこととするときは、その旨及び当該株式の種類
二 前号に掲げる事項のほか、新設合併設立株式会社商品取引所の株式の割当てについて株式の種類ごとに異なる取扱いを行うこととするときは、その旨及び当該異なる取扱いの内容
4 第1項に規定する場合には、同項第7号に掲げる事項についての定めは、新設合併消滅株式会社商品取引所の株主(新設合併消滅商品取引所及び前項第1号の種類の株式の株主を除く。)の有する株式の数(前項第2号に掲げる事項についての定めがある場合にあっては、各種類の株式の数)に応じて新設合併設立株式会社商品取引所の株式を交付することを内容とするものでなければならない。
第4款 会員商品取引所の合併の手続
(吸収合併消滅会員商品取引所の手続)
第144条 吸収合併消滅会員商品取引所は、第4項の会員総会の日の10日前の日から吸収合併の効力が生ずる日までの間、吸収合併契約の内容その他主務省令で定める事項を記載し、又は記録した書面又は電磁的記録を主たる事務所に備え置かなければならない。
2 吸収合併消滅会員商品取引所の会員及び債権者は、吸収合併消滅会員商品取引所に対して、その事業時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。ただし、第2号又は第4号に掲げる請求をするには、当該吸収合併消滅会員商品取引所の定めた費用を支払わなければならない。
一 前項の書面の閲覧の請求
二 前項の書面の謄本又は抄本の交付の請求
三 前項の電磁的記録に記録された事項を主務省令で定める方法により表示したものの閲覧の請求
四 前項の電磁的記録に記録された事項を電磁的方法であって主務省令で定めるものにより提供することの請求又はその事項を記載した書面の交付の請求
3 吸収合併消滅会員商品取引所は、前項の規定による請求があったときは、正当な理由がないのにこれを拒んではならない。
4 吸収合併消滅会員商品取引所は、効力発生日の前日までに、会員総会の決議によって、吸収合併契約の承認を受けなければならない。
5 吸収合併が法令又は定款に違反する場合において、吸収合併消滅会員商品取引所の会員が不利益を受けるおそれがあるときは、吸収合併消滅会員商品取引所の会員は、吸収合併消滅会員商品取引所に対し、当該吸収合併をやめることを請求することができる。
6 第124条の規定は、吸収合併消滅会員商品取引所について準用する。
7 吸収合併消滅会員商品取引所は、吸収合併存続商品取引所との合意により、効力発生日を変更することができる。
8 前項の場合には、吸収合併消滅会員商品取引所は、変更前の効力発生日(変更後の効力発生日が変更前の効力発生日前の日である場合にあっては、当該変更後の効力発生日)の前日までに、変更後の効力発生日を公告しなければならない。
9 第7項の規定により効力発生日を変更したときは、変更後の効力発生日を効力発生日とみなして、この節の規定を適用する。
(吸収合併存続会員商品取引所の手続)
第144条の2 吸収合併存続会員商品取引所は、次項の会員総会の日の10日前の日から吸収合併の効力が生じた日後6月を経過する日までの間、吸収合併契約の内容その他主務省令で定める事項を記載し、又は記録した書面又は電磁的記録を主たる事務所に備え置かなければならない。
2 吸収合併存続会員商品取引所は、効力発生日の前日までに、会員総会の決議によって、吸収合併契約の承認を受けなければならない。
3 吸収合併が法令又は定款に違反する場合において、吸収合併存続会員商品取引所の会員が不利益を受けるおそれがあるときは、吸収合併存続会員商品取引所の会員は、吸収合併存続会員商品取引所に対し、当該吸収合併をやめることを請求することができる。
4 第124条の規定は、吸収合併存続会員商品取引所について準用する。
5 吸収合併存続会員商品取引所は、吸収合併の効力が生じた日後遅滞なく、吸収合併により吸収合併存続会員商品取引所が承継した吸収合併消滅会員商品取引所の権利義務その他の吸収合併に関する事項として主務省令で定める事項を記載し、又は記録した書面又は電磁的記録を作成しなければならない。
6 吸収合併存続会員商品取引所は、吸収合併の効力が生じた日から6月間、前項の書面又は電磁的記録をその主たる事務所に備え置かなければならない。
7 吸収合併存続会員商品取引所の会員及び債権者は、吸収合併存続会員商品取引所に対して、その事業時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。ただし、第2号又は第4号に掲げる請求をするには、当該吸収合併存続会員商品取引所の定めた費用を支払わなければならない。
一 第1項又は前項の書面の閲覧の請求
二 第1項又は前項の書面の謄本又は抄本の交付の請求
三 第1項又は前項の電磁的記録に記録された事項を主務省令で定める方法により表示したものの閲覧の請求
四 第1項又は前項の電磁的記録に記録された事項を電磁的方法であって主務省令で定めるものにより提供することの請求又はその事項を記載した書面の交付の請求
8 吸収合併存続会員商品取引所は、前項の規定による請求があったときは、正当な理由がないのにこれを拒んではならない。
(新設合併消滅会員商品取引所の手続)
第144条の3 新設合併消滅会員商品取引所は、第4項の会員総会の日の10日前の日から新設合併設立商品取引所の成立の日までの間、新設合併契約の内容その他主務省令で定める事項を記載し、又は記録した書面又は電磁的記録を主たる事務所に備え置かなければならない。
2 新設合併消滅会員商品取引所の会員及び債権者は、新設合併消滅会員商品取引所に対して、その事業時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。ただし、第2号又は第4号に掲げる請求をするには、当該新設合併消滅会員商品取引所の定めた費用を支払わなければならない。
一 前項の書面の閲覧の請求
二 前項の書面の謄本又は抄本の交付の請求
三 前項の電磁的記録に記録された事項を主務省令で定める方法により表示したものの閲覧の請求
四 前項の電磁的記録に記録された事項を電磁的方法であって主務省令で定めるものにより提供することの請求又はその事項を記載した書面の交付の請求
3 新設合併消滅会員商品取引所は、前項の規定による請求があったときは、正当な理由がないのにこれを拒んではならない。
4 新設合併消滅会員商品取引所は、会員総会の決議によって、新設合併契約の承認を受けなければならない。
5 新設合併が法令又は定款に違反する場合において、新設合併消滅会員商品取引所の会員が不利益を受けるおそれがあるときは、新設合併消滅会員商品取引所の会員は、新設合併消滅会員商品取引所に対し、当該新設合併をやめることを請求することができる。
6 第124条の規定は、新設合併消滅会員商品取引所について準用する。
(新設合併設立会員商品取引所の手続)
第144条の4 第2節第1款(第7条、第8条、第11条第2項、第4項及び第5項前段、第16条第1項、第19条、第20条第2項、第21条から第25条まで並びに第27条を除く。)の規定は、新設合併設立会員商品取引所の設立については、適用しない。
2 新設合併設立会員商品取引所の定款は、新設合併消滅会員商品取引所が作成する。
3 新設合併設立会員商品取引所は、その成立の日後遅滞なく、新設合併により新設合併設立会員商品取引所が承継した新設合併消滅会員商品取引所の権利義務その他の新設合併に関する事項として主務省令で定める事項を記載し、又は記録した書面又は電磁的記録を作成しなければならない。
4 新設合併設立会員商品取引所は、その成立の日から6月間、前項の書面又は電磁的記録及び新設合併契約の内容その他主務省令で定める事項を記載し、又は記録した書面又は電磁的記録をその主たる事務所に備え置かなければならない。
5 新設合併設立会員商品取引所の会員及び債権者は、新設合併設立会員商品取引所に対して、その事業時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。ただし、第2号又は第4号に掲げる請求をするには、当該新設合併設立会員商品取引所の定めた費用を支払わなければならない。
一 前項の書面の閲覧の請求
二 前項の書面の謄本又は抄本の交付の請求
三 前項の電磁的記録に記録された事項を主務省令で定める方法により表示したものの閲覧の請求
四 前項の電磁的記録に記録された事項を電磁的方法であって主務省令で定めるものにより提供することの請求又はその事項を記載した書面の交付の請求
6 新設合併設立会員商品取引所は、前項の規定による請求があったときは、正当な理由がないのにこれを拒んではならない。
第5款 株式会社商品取引所の合併の手続
第1目 吸収合併存続株式会社商品取引所の手続
(吸収合併契約に関する書面等の備置き及び閲覧等)
第144条の5 吸収合併存続株式会社商品取引所(会員商品取引所と株式会社商品取引所とが吸収合併をする場合における当該吸収合併存続株式会社商品取引所に限る。以下この目において同じ。)は、次に掲げる日のいずれか早い日から吸収合併の効力が生じた日後6月を経過する日までの間、吸収合併契約の内容その他主務省令で定める事項を記載し、又は記録した書面又は電磁的記録をその本店に備え置かなければならない。
一 吸収合併契約について株主総会(種類株主総会を含む。)の決議によってその承認を受けなければならないときは、当該株主総会の日の2週間前の日
二 第144条の8第1項の規定による通知の日又は同条第2項の公告の日のいずれか早い日
三 第144条の11第2項の規定による公告の日又は同項の規定による催告の日のいずれか早い日
2 吸収合併存続株式会社商品取引所の株主及び債権者は、吸収合併存続株式会社商品取引所に対して、その営業時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。ただし、第2号又は第4号に掲げる請求をするには、当該吸収合併存続株式会社商品取引所の定めた費用を支払わなければならない。
一 前項の書面の閲覧の請求
二 前項の書面の謄本又は抄本の交付の請求
三 前項の電磁的記録に記録された事項を主務省令で定める方法により表示したものの閲覧の請求
四 前項の電磁的記録に記録された事項を電磁的方法であって主務省令で定めるものにより提供することの請求又はその事項を記載した書面の交付の請求
3 吸収合併存続株式会社商品取引所は、前項の規定による請求があったときは、正当な理由がないのにこれを拒んではならない。
(吸収合併契約の承認等)
第144条の6 吸収合併存続株式会社商品取引所は、効力発生日の前日までに、株主総会の決議によって、吸収合併契約の承認を受けなければならない。
2 次に掲げる場合には、取締役は、前項の株主総会において、その旨を説明しなければならない。
一 吸収合併存続株式会社商品取引所が承継する吸収合併消滅会員商品取引所の債務の額として主務省令で定める額(次号において「承継債務額」という。)が吸収合併存続株式会社商品取引所が承継する吸収合併消滅会員商品取引所の資産の額として主務省令で定める額(同号において「承継資産額」という。)を超える場合
二 吸収合併存続株式会社商品取引所が吸収合併消滅会員商品取引所の会員に対して交付する金銭の額が承継資産額から承継債務額を控除して得た額を超える場合
3 承継する吸収合併消滅会員商品取引所の資産に吸収合併存続株式会社商品取引所の株式が含まれる場合には、取締役は、第1項の株主総会において、当該株式に関する事項を説明しなければならない。
4 吸収合併存続株式会社商品取引所が種類株式発行会社である場合において、吸収合併消滅会員商品取引所の会員に対して交付する株式等が吸収合併存続株式会社商品取引所の株式であるときは、吸収合併は、第142条第2号イの種類の株式(譲渡制限株式であって、会社法第199条第4項の定款の定めがないものに限る。)の種類株主を構成員とする種類株主総会(当該種類株主に係る株式の種類が2以上ある場合にあっては、当該2以上の株式の種類別に区分された種類株主を構成員とする各種類株主総会)の決議がなければ、その効力を生じない。ただし、当該種類株主総会において議決権を行使することができる株主が存しない場合は、この限りでない。
5 第1項の株主総会の決議は、当該株主総会において議決権を行使することができる株主の議決権の過半数(3分の1以上の割合を定款で定めた場合にあっては、その割合以上)を有する株主が出席し、出席した当該株主の議決権の3分の2(これを上回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上に当たる多数をもって行わなければならない。この場合においては、当該決議の要件に加えて、一定の数以上の株主の賛成を要する旨その他の要件を定款で定めることを妨げない。
6 前項の規定は、第4項の種類株主総会について準用する。
(吸収合併契約等の承認を要しない場合等)
第144条の7 前条第1項から第3項までの規定は、第1号に掲げる額の第2号に掲げる額に対する割合が5分の1(これを下回る割合を吸収合併存続株式会社商品取引所の定款で定めた場合にあっては、その割合)を超えない場合には、適用しない。ただし、同条第2項各号に掲げる場合又は吸収合併消滅会員商品取引所の会員に対して交付する株式等の全部又は一部が吸収合併存続株式会社商品取引所の譲渡制限株式である場合であって、吸収合併存続株式会社商品取引所が公開会社(会社法第2条第5号に規定する公開会社をいう。以下この節において同じ。)でないときは、この限りでない。
一 次に掲げる額の合計額
イ 吸収合併消滅会員商品取引所の会員に対して交付する吸収合併存続株式会社商品取引所の株式の数に1株当たり純資産額(会社法第141条第2項に規定する1株当たり純資産額をいう。)を乗じて得た額
ロ 吸収合併消滅会員商品取引所の会員に対して交付する金銭の額の合計額
二 吸収合併存続株式会社商品取引所の純資産額として主務省令で定める方法により算定される額
2 前項本文に規定する場合において、主務省令で定める数の株式(前条第1項の株主総会において議決権を行使することができるものに限る。)を有する株主が次条第1項の規定による通知又は同条第2項の公告の日から2週間以内に吸収合併に反対する旨を吸収合併存続株式会社商品取引所に対し通知したときは、効力発生日の前日までに、株主総会の決議によって、吸収合併契約の承認を受けなければならない。
3 前条第5項の規定は、前項の株主総会について準用する。
(株主に対する通知)
第144条の8 吸収合併存続株式会社商品取引所は、効力発生日の20日前までに、その株主に対し、吸収合併をする旨並びに吸収合併消滅会員商品取引所の名称及び住所(第144条の6第3項に規定する場合にあっては、同項の株式に関する事項を含む。)を通知しなければならない。
2 次に掲げる場合には、前項の規定による通知は、公告をもってこれに代えることができる。
一 吸収合併存続株式会社商品取引所が公開会社である場合
二 吸収合併存続株式会社商品取引所が第144条の6第1項の株主総会の決議によって吸収合併契約の承認を受けた場合
3 会社法第940条第1項(第1号に係る部分に限る。)及び第3項の規定は、吸収合併存続株式会社商品取引所が同法第939条第1項第3号に掲げる方法により前項の公告をする場合について準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。
(吸収合併をやめることの請求)
第144条の9 吸収合併が法令又は定款に違反する場合において、吸収合併存続株式会社商品取引所の株主が不利益を受けるおそれがあるときは、吸収合併存続株式会社商品取引所の株主は、吸収合併存続株式会社商品取引所に対し、当該吸収合併をやめることを請求することができる。ただし、第144条の7第1項本文に規定する場合(同条第2項に規定する場合を除く。)は、この限りでない。
(株式買取請求)
第144条の10 吸収合併をする場合には、反対株主は、吸収合併存続株式会社商品取引所に対し、自己の有する株式を公正な価格で買い取ることを請求することができる。ただし、第144条の7第1項本文に規定する場合(同条第2項に規定する場合を除く。)は、この限りでない。
2 前項に規定する「反対株主」とは、次の各号に掲げる場合における当該各号に定める株主をいう。
一 吸収合併をするために株主総会(種類株主総会を含む。)の決議を要する場合 次に掲げる株主
イ 当該株主総会に先立って当該吸収合併に反対する旨を当該吸収合併存続株式会社商品取引所に対し通知し、かつ、当該株主総会において当該吸収合併に反対した株主(当該株主総会において議決権を行使することができるものに限る。)
ロ 当該株主総会において議決権を行使することができない株主
二 前号に規定する場合以外の場合 すべての株主
3 会社法第797条第5項から第9項まで、第798条、第868条第1項、第870条第2項(第2号に係る部分に限る。)、第870条の2、第871条本文、第872条(第5号に係る部分に限る。)、第872条の2、第873条本文、第875条及び第876条の規定は、第1項の規定による請求について準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。
(債権者の異議)
第144条の11 吸収合併存続株式会社商品取引所の債権者は、吸収合併存続株式会社商品取引所に対し、吸収合併について異議を述べることができる。
2 吸収合併存続株式会社商品取引所は、次に掲げる事項を官報に公告し、かつ、知れている債権者(社債管理者(会社法第702条の社債管理者をいう。以下この条において同じ。)がある場合にあっては、当該社債管理者を含む。)には、各別にこれを催告しなければならない。ただし、第4号の期間は、1月を下ることができない。
一 吸収合併をする旨
二 吸収合併消滅会員商品取引所の名称及び住所
三 吸収合併存続株式会社商品取引所の計算書類に関する事項として主務省令で定めるもの
四 債権者が一定の期間内に異議を述べることができる旨
3 前項の規定にかかわらず、吸収合併存続株式会社商品取引所が同項の規定による公告を、官報のほか、会社法第939条第1項の規定による定款の定めに従い、同項第2号又は第3号に掲げる方法によりするときは、前項の規定による各別の催告は、することを要しない。
4 債権者が第2項第4号の期間内に異議を述べなかったときは、当該債権者は、当該吸収合併について承認をしたものとみなす。
5 債権者が第2項第4号の期間内に異議を述べたときは、吸収合併存続株式会社商品取引所は、当該債権者に対し、弁済し、若しくは相当の担保を提供し、又は当該債権者に弁済を受けさせることを目的として信託会社等に相当の財産を信託しなければならない。ただし、当該吸収合併をしても当該債権者を害するおそれがないときは、この限りでない。
6 会社法第940条第1項(第3号に係る部分に限る。)及び第3項の規定は、吸収合併存続株式会社商品取引所が同法第939条第1項第3号に掲げる方法により第2項の規定による公告をする場合について準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。
7 第1項の規定により社債権者が異議を述べるには、社債権者集会の決議によらなければならない。この場合においては、裁判所は、利害関係人の申立てにより、社債権者のために異議を述べることができる期間を伸長することができる。
8 前項の規定にかかわらず、社債管理者は、社債権者のために異議を述べることができる。ただし、会社法第702条の規定による委託に係る契約に別段の定めがある場合は、この限りでない。
9 会社法第868条第4項、第870条第1項(第8号に係る部分に限る。)、第871条本文、第872条(第4号に係る部分に限る。)、第875条及び第876条の規定は、第7項の申立てに係る事件について準用する。
(吸収合併等に関する書面等の備置き及び閲覧等)
第144条の12 吸収合併存続株式会社商品取引所は、吸収合併の効力が生じた日後遅滞なく、吸収合併により吸収合併存続株式会社商品取引所が承継した吸収合併消滅会員商品取引所の権利義務その他の吸収合併に関する事項として主務省令で定める事項を記載し、又は記録した書面又は電磁的記録を作成しなければならない。
2 吸収合併存続株式会社商品取引所は、吸収合併の効力が生じた日から6月間、前項の書面又は電磁的記録をその本店に備え置かなければならない。
3 吸収合併存続株式会社商品取引所の株主及び債権者は、吸収合併存続株式会社商品取引所に対して、その営業時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。ただし、第2号又は第4号に掲げる請求をするには、当該吸収合併存続株式会社商品取引所の定めた費用を支払わなければならない。
一 前項の書面の閲覧の請求
二 前項の書面の謄本又は抄本の交付の請求
三 前項の電磁的記録に記録された事項を主務省令で定める方法により表示したものの閲覧の請求
四 前項の電磁的記録に記録された事項を電磁的方法であって主務省令で定めるものにより提供することの請求又はその事項を記載した書面の交付の請求
4 吸収合併存続株式会社商品取引所は、前項の規定による請求があったときは、正当な理由がないのにこれを拒んではならない。
第2目 新設合併消滅株式会社商品取引所の手続
(新設合併契約に関する書面等の備置き及び閲覧等)
第144条の13 新設合併消滅株式会社商品取引所(会員商品取引所と株式会社商品取引所とが新設合併をする場合における当該新設合併消滅株式会社商品取引所に限る。以下この目において同じ。)は、次に掲げる日のいずれか早い日から新設合併設立株式会社商品取引所の成立の日までの間、新設合併契約の内容その他主務省令で定める事項を記載し、又は記録した書面又は電磁的記録をその本店に備え置かなければならない。
一 次条第1項の株主総会の日の2週間前の日
二 新設合併契約について種類株主総会の決議によってその承認を受けなければならないときは、当該種類株主総会の日の2週間前の日
三 第144条の15第1項の規定による通知の日又は同条第2項の公告の日のいずれか早い日
四 第144条の19において準用する第144条の11第2項の規定による公告の日又は同項の規定による催告の日のいずれか早い日
2 新設合併消滅株式会社商品取引所の株主及び債権者は、新設合併消滅株式会社商品取引所に対して、その営業時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。ただし、第2号又は第4号に掲げる請求をするには、当該新設合併消滅株式会社商品取引所の定めた費用を支払わなければならない。
一 前項の書面の閲覧の請求
二 前項の書面の謄本又は抄本の交付の請求
三 前項の電磁的記録に記録された事項を主務省令で定める方法により表示したものの閲覧の請求
四 前項の電磁的記録に記録された事項を電磁的方法であって主務省令で定めるものにより提供することの請求又はその事項を記載した書面の交付の請求
3 新設合併消滅株式会社商品取引所は、前項の規定による請求があったときは、正当な理由がないのにこれを拒んではならない。
(新設合併契約の承認)
第144条の14 新設合併消滅株式会社商品取引所は、株主総会の決議によって、新設合併契約の承認を受けなければならない。
2 前項の株主総会の決議は、当該株主総会において議決権を行使することができる株主の議決権の過半数(3分の1以上の割合を定款で定めた場合にあっては、その割合以上)を有する株主が出席し、出席した当該株主の議決権の3分の2(これを上回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上に当たる多数をもって行わなければならない。この場合においては、当該決議の要件に加えて、一定の数以上の株主の賛成を要する旨その他の要件を定款で定めることを妨げない。
3 前項の規定にかかわらず、新設合併消滅株式会社商品取引所が公開会社である場合において、当該新設合併消滅株式会社商品取引所の株主に対して交付する新設合併設立株式会社商品取引所の株式の全部又は一部が譲渡制限株式であるときは、第1項の株主総会(種類株式発行会社の株主総会を除く。)の決議は、会社法第309条第3項に定める決議によらなければならない。
4 新設合併消滅株式会社商品取引所が種類株式発行会社である場合において、新設合併消滅株式会社商品取引所の株主に対して交付する新設合併設立株式会社商品取引所の株式の全部又は一部が譲渡制限株式であるときは、当該新設合併は、当該譲渡制限株式の割当てを受ける種類の株式(譲渡制限株式を除く。)の種類株主を構成員とする種類株主総会(当該種類株主に係る株式の種類が2以上ある場合にあっては、当該2以上の株式の種類別に区分された種類株主を構成員とする各種類株主総会)の決議がなければ、その効力を生じない。ただし、当該種類株主総会において議決権を行使することができる株主が存しない場合は、この限りでない。
5 前項の種類株主総会の決議は、当該種類株主総会において議決権を行使することができる株主の半数以上(これを上回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合以上)であって、当該株主の議決権の3分の2(これを上回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上に当たる多数をもって行わなければならない。
(株主等に対する通知)
第144条の15 新設合併消滅株式会社商品取引所は、前条第1項の株主総会の決議の日から2週間以内に、その株主及び登録株式質権者(会社法第149条第1項に規定する登録株式質権者をいう。)並びにその新株予約権者及び登録新株予約権質権者(同法第270条第1項に規定する登録新株予約権質権者をいう。)に対し、新設合併をする旨並びに他の新設合併消滅商品取引所及び新設合併設立株式会社商品取引所の名称又は商号及び住所を通知しなければならない。
2 前項の規定による通知は、公告をもってこれに代えることができる。
3 会社法第940条第1項(第4号に係る部分に限る。)及び第3項の規定は、新設合併消滅株式会社商品取引所が同法第939条第1項第3号に掲げる方法により前項の公告をする場合について準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。
(新設合併をやめることの請求)
第144条の16 新設合併が法令又は定款に違反する場合において、新設合併消滅株式会社商品取引所の株主が不利益を受けるおそれがあるときは、新設合併消滅株式会社商品取引所の株主は、新設合併消滅株式会社商品取引所に対し、当該新設合併をやめることを請求することができる。
(株式買取請求)
第144条の17 新設合併をする場合には、次に掲げる株主は、新設合併消滅株式会社商品取引所に対し、自己の有する株式を公正な価格で買い取ることを請求することができる。
一 新設合併契約を承認するための株主総会(種類株主総会を含む。)に先立って当該新設合併に反対する旨を当該新設合併消滅株式会社商品取引所に対し通知し、かつ、当該株主総会において当該新設合併に反対した株主(当該株主総会において議決権を行使することができるものに限る。)
二 当該株主総会において議決権を行使することができない株主
2 会社法第806条第5項から第9項まで、第807条、第868条第1項、第870条第2項(第2号に係る部分に限る。)、第870条の2、第871条本文、第872条(第5号に係る部分に限る。)、第872条の2、第873条本文、第875条及び第876条の規定は、前項の規定による請求について準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。
(新株予約権買取請求)
第144条の18 新設合併をする場合には、新設合併消滅株式会社商品取引所の新株予約権の新株予約権者は、新設合併消滅株式会社商品取引所に対し、自己の有する新株予約権を公正な価格で買い取ることを請求することができる。
2 会社法第808条第5項から第10項まで、第809条、第868条第1項、第870条第2項(第2号に係る部分に限る。)、第870条の2、第871条本文、第872条(第5号に係る部分に限る。)、第872条の2、第873条本文、第875条及び第876条の規定は、前項の規定による請求について準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。
(準用規定)
第144条の19 第144条の11の規定は、新設合併消滅株式会社商品取引所について準用する。
第3目 新設合併設立株式会社商品取引所の手続
(株式会社商品取引所の設立の特則)
第144条の20 会社法第2編第1章(第27条(第4号及び第5号を除く。)、第29条、第31条、第37条第3項、第39条及び第47条から第49条までを除く。)の規定は、新設合併設立株式会社商品取引所(会員商品取引所と株式会社商品取引所とが新設合併をする場合における当該新設合併設立株式会社商品取引所に限る。以下この目において同じ。)の設立については、適用しない。
2 新設合併設立株式会社商品取引所の定款は、新設合併消滅商品取引所が作成する。
(新設合併契約に関する書面等の備置き及び閲覧等)
第144条の21 新設合併設立株式会社商品取引所は、その成立の日後遅滞なく、新設合併により新設合併設立株式会社商品取引所が承継した新設合併消滅商品取引所の権利義務その他の新設合併に関する事項として主務省令で定める事項を記載し、又は記録した書面又は電磁的記録を作成しなければならない。
2 新設合併設立株式会社商品取引所は、その成立の日から6月間、前項の書面又は電磁的記録及び新設合併契約の内容その他主務省令で定める事項を記載し、又は記録した書面又は電磁的記録をその本店に備え置かなければならない。
3 新設合併設立株式会社商品取引所の株主及び債権者は、新設合併設立株式会社商品取引所に対して、その営業時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。ただし、第2号又は第4号に掲げる請求をするには、当該新設合併設立株式会社商品取引所の定めた費用を支払わなければならない。
一 前項の書面の閲覧の請求
二 前項の書面の謄本又は抄本の交付の請求
三 前項の電磁的記録に記録された事項を主務省令で定める方法により表示したものの閲覧の請求
四 前項の電磁的記録に記録された事項を電磁的方法であって主務省令で定めるものにより提供することの請求又はその事項を記載した書面の交付の請求
4 新設合併設立株式会社商品取引所は、前項の規定による請求があったときは、正当な理由がないのにこれを拒んではならない。
第6款 合併の効力の発生等
(合併の認可)
第145条 商品取引所を全部又は一部の当事者とする合併(合併後存続する者又は合併により設立される者が商品取引所であるものに限る。)は、主務大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。
2 前項の認可を受けようとする者は、合併後存続する商品取引所又は合併により設立される商品取引所(以下「合併後の商品取引所」という。)について次に掲げる事項(合併後の商品取引所が会員商品取引所である場合にあっては、第2号に掲げるものを除く。)を記載した申請書を主務大臣に提出しなければならない。
一 名称又は商号
二 資本金の額
三 事務所又は本店、支店その他の営業所の所在地
四 上場商品又は上場商品指数
五 役員の氏名又は名称及び住所
六 会員等の氏名又は商号若しくは名称及び会員等が取引をする商品市場における上場商品又は上場商品指数
3 前項の申請書には、合併契約の内容を記載した書面、合併後の商品取引所の定款、業務規程、受託契約準則、紛争処理規程及び市場取引監視委員会規程その他主務省令で定める書面を添付しなければならない。
(認可基準)
第146条 主務大臣は、前条第1項の認可の申請が次に掲げる基準(合併後の商品取引所が会員商品取引所である場合にあっては、第1号及び第6号に掲げるものを除く。)に適合していると認めるときは、認可をしなければならない。
一 合併後の商品取引所の資本金の額が第80条第1項第1号の政令で定める金額以上であること。
二 申請に係る上場商品又は上場商品指数の先物取引を公正かつ円滑にするために十分な取引量が見込まれることその他上場商品構成品等の取引の状況に照らし、当該先物取引をする商品取引所が合併により存続すること又は当該先物取引をする商品取引所を合併により設立することが当該上場商品構成品等の生産及び流通を円滑にするため必要かつ適当であること。
三 上場商品に係る商品市場を開設しようとする場合にあっては、上場商品構成品の売買等を業として行っている者の取引の状況その他の当該上場商品構成品に係る経済活動の状況に照らして、当該上場商品構成品を一の商品市場で取引することが適当であることとして政令で定める基準に適合すること。
四 2以上の商品指数を一の上場商品指数として商品市場を開設しようとする場合にあっては、当該2以上の商品指数の対象となる物品又は電力の大部分が共通していること。
五 合併後の商品取引所の定款、業務規程、受託契約準則、紛争処理規程及び市場取引監視委員会規程の規定が法令に違反せず、かつ、定款、業務規程、受託契約準則、紛争処理規程又は市場取引監視委員会規程に規定する取引の方法又は管理、会員等の資格、会員等の数の最高限度を定めた場合におけるその最高限度、特別担保金の預託義務を定めた場合におけるその預託に関する事項その他の事項が適当であって、商品市場における取引の公正を確保し、及び委託者を保護するため十分であること。
六 合併後の商品取引所が商品市場を適切に運営するに足りる人的構成を有するものであること。
七 合併後の商品取引所が商品取引所としてこの法律の規定に適合するように組織されるものであること。
八 合併後の商品取引所において、合併により消滅する商品取引所の開設している商品市場における取引に関する業務の承継が円滑かつ適切に行われる見込みが確実であること。
2 主務大臣は、前条第1項の認可の申請が次の各号のいずれかに該当する場合には、前項の規定にかかわらず、同条第1項の認可をしてはならない。
一 合併後の商品取引所の役員のうちに第15条第2項第1号イからルまでのいずれかに該当する者があるとき。
二 申請書又はこれに添付すべき書類のうちに重要な事項について虚偽の記載があるとき。
3 主務大臣は、商品取引所の存続期間(株式会社商品取引所にあっては、株式会社商品取引所としての存続期間)又は商品市場の開設期限が定款(株式会社商品取引所にあっては、業務規程)に記載され、又は記録されている前条第1項の認可の申請があった場合においては、第1項第2号の基準に代えて、申請に係る上場商品又は上場商品指数の先物取引を公正かつ円滑にするために十分な取引量が見込まれないことその他上場商品構成品等の取引の状況に照らし、当該先物取引をする商品取引所が合併により存続すること又は当該先物取引をする商品取引所を合併により設立することが当該上場商品構成品等の生産及び流通に著しい支障を及ぼし、又は及ぼすおそれがあることに該当しないことを同号の基準とし、当該基準並びに同項第3号及び第4号の基準の適用は、当該存続期間又は開設期限までの間について判断して行うものとする。
4 第15条第5項から第11項までの規定は、前条第1項の認可について準用する。この場合において、第15条第10項中「第3号」とあるのは、「第6号」と読み替えるものとする。
(吸収合併の登記)
第147条 会員商品取引所が吸収合併をした場合において、吸収合併存続商品取引所が会員商品取引所であるときは、その効力が生じた日から、その主たる事務所の所在地においては2週間以内に、その従たる事務所の所在地においては3週間以内に、吸収合併消滅商品取引所については解散の登記をし、吸収合併存続商品取引所については変更の登記をしなければならない。ただし、従たる事務所の所在地における変更の登記は、吸収合併存続商品取引所について、第24条第2項各号に掲げる事項に変更が生じた場合に限り、するものとする。
2 会員商品取引所が吸収合併をした場合において、吸収合併存続商品取引所が株式会社商品取引所であるときは、その効力が生じた日から、その主たる事務所及び本店の所在地においては2週間以内に、その従たる事務所及び支店の所在地においては3週間以内に、吸収合併消滅商品取引所については解散の登記をし、吸収合併存続商品取引所については変更の登記をしなければならない。ただし、支店の所在地における変更の登記は、吸収合併存続商品取引所について、会社法第930条第2項各号に掲げる事項に変更が生じた場合に限り、するものとする。
(新設合併の登記)
第147条の2 会員商品取引所が新設合併をする場合において、新設合併設立商品取引所が会員商品取引所であるときは、次の各号に掲げる日のいずれか遅い日から、その主たる事務所の所在地においては2週間以内に、その従たる事務所の所在地においては3週間以内に、新設合併消滅商品取引所については解散の登記をし、新設合併設立商品取引所については設立の登記をしなければならない。この場合における第20条第2項の適用については、同項中「前項」とあるのは、「新設合併設立商品取引所についての設立」とする。
一 第144条の3第4項の会員総会の決議の日
二 第144条の3第6項において準用する第124条の規定による手続が終了した日
三 新設合併消滅商品取引所が合意により定めた日
四 第145条第1項の認可を受けた日
2 会員商品取引所が新設合併をする場合において、新設合併設立商品取引所が株式会社商品取引所であるときは、次の各号に掲げる日のいずれか遅い日から、その主たる事務所及び本店の所在地においては2週間以内に、その従たる事務所及び支店の所在地においては3週間以内に、新設合併消滅商品取引所については解散の登記をし、新設合併設立商品取引所については設立の登記をしなければならない。
一 第144条の14第1項の株主総会の決議の日
二 新設合併をするために種類株主総会の決議を要するときは、当該決議の日
三 第144条の15第1項の規定による通知又は同条第2項の公告をした日から20日を経過した日
四 第144条の19において準用する第144条の11の手続が終了した日
五 前項各号に掲げる日
(合併の効力の発生等)
第148条 吸収合併存続商品取引所は、効力発生日又は第145条第1項の主務大臣の認可を受けた日のいずれか遅い日に、吸収合併消滅商品取引所の権利義務(当該商品取引所がその行う事業に関し、行政庁の許可、認可その他の処分に基づいて有する権利義務を含む。第3項において同じ。)を承継する。
2 吸収合併消滅商品取引所の吸収合併による解散は、吸収合併の登記の後でなければ、これをもって第三者に対抗することができない。
3 新設合併設立商品取引所は、その成立の日に、新設合併消滅商品取引所の権利義務を承継する。
4 次の各号に掲げる規定に規定する場合には、吸収合併消滅会員商品取引所若しくは新設合併消滅会員商品取引所の会員又は新設合併消滅株式会社商品取引所の株主は、吸収合併の効力が生じた日又は新設合併設立株式会社商品取引所の成立の日に、当該各号に定める事項についての定めに従い、次の各号に掲げる規定の株式の株主となる。
一 第142条第2号イ 同条第3号に掲げる事項
二 第143条第1項第6号 同項第7号に掲げる事項
5 新設合併消滅株式会社商品取引所の新株予約権は、新設合併設立株式会社商品取引所の成立の日に、消滅する。
第149条 第145条第1項の認可を受けて設立された者は、当該設立の時に、第9条又は第78条の許可を受けたものとみなす。
2 合併後の商品取引所は、吸収合併消滅商品取引所又は新設合併消滅商品取引所の商品市場において成立した取引であって決済を結了していないものがあるときは、当該取引に係る商品市場と同一の商品市場(政令で定める同種の商品市場を含む。)を開設する場合を除き、当該取引の決済を結了する目的の範囲内において、吸収合併消滅商品取引所又は新設合併消滅商品取引所の商品市場と同一の商品市場を開設しなければならない。
3 第5条第1項の規定は、合併後の商品取引所が前項の規定により商品市場を開設する場合には、適用しない。
4 吸収合併消滅商品取引所又は新設合併消滅商品取引所の商品市場において成立した取引であって決済を結了していないものは、合併後の商品取引所の当該商品市場と同一の商品市場(政令で定める同種の商品市場を含む。)において同一の条件で成立した取引とみなす。
(1に満たない端数の処理等)
第150条 会社法第234条第1項から第5項まで、第868条第1項、第869条、第871条、第874条(第4号に係る部分に限る。)、第875条及び第876条の規定は、第142条の吸収合併及び第143条第1項の新設合併について準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。
(株券等の提出)
第151条 会社法第219条第1項(第6号に係る部分に限る。)、第2項(第4号に係る部分に限る。)及び第3項、第220条並びに第293条第1項(第3号に係る部分に限る。)、第2項(第4号に係る部分に限る。)、第3項及び第5項の規定は、新設合併消滅株式会社商品取引所について準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。
2 会社法第940条第1項(第1号に係る部分に限る。)及び第3項の規定は新設合併消滅株式会社商品取引所が同法第939条第1項第3号に掲げる方法により前項において準用する同法第219条第1項又は第293条第1項の規定による公告をする場合について、同法第940条第1項(第3号に係る部分に限る。)及び第3項の規定は新設合併消滅株式会社商品取引所が同法第939条第1項第3号に掲げる方法により前項において準用する同法第220条第1項(前項において準用する同法第293条第5項において準用する場合を含む。)の規定による公告をする場合について、それぞれ準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。
3 会社法第154条第2項(第3号に係る部分に限る。)及び第272条第3項(第3号に係る部分に限る。)の規定は、新設合併設立株式会社商品取引所について準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。
(商業登記法の準用)
第152条 商業登記法第79条、第80条(第2号、第6号、第9号及び第10号を除く。)、第81条(第3号、第6号、第9号及び第10号を除く。)、第82条及び第83条の規定は、第139条第2項第1号に掲げる場合における合併による会員商品取引所の登記について準用する。この場合において、同法第79条中「商号及び本店」とあるのは「名称及び主たる事務所」と、同法第80条第4号中「資本金の額」とあるのは「出資の総額」と、同条第5号及び同法第81条第5号中「本店」とあるのは「事務所」と、同法第80条第7号中「吸収合併消滅会社が持分会社であるときは、総社員の同意(定款に別段の定めがある場合にあっては、その定めによる手続)があったことを証する書面」とあるのは「吸収合併をする会員商品取引所の合併会員総会の議事録」と、同法第81条中「次の書面」とあるのは「次の書面及び代表権を有する者の資格を証する書面」と、同条第7号中「新設合併消滅会社が持分会社であるときは、総社員の同意(定款に別段の定めがある場合にあっては、その定めによる手続)があったことを証する書面」とあるのは「新設合併消滅会員商品取引所の合併会員総会の議事録」と、同法第82条第2項から第4項まで及び第83条中「本店」とあるのは「主たる事務所」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
2 商業登記法第79条、第80条(第6号、第9号及び第10号を除く。)及び第81条から第83条までの規定は、第139条第2項第2号に掲げる場合における合併による会員商品取引所及び株式会社商品取引所の登記について準用する。この場合において、同法第79条中「商号及び本店」とあるのは「名称又は商号及び主たる事務所又は本店」と、同法第80条第5号中「本店」とあるのは「事務所」と、同条第7号中「吸収合併消滅会社が持分会社であるときは、総社員の同意(定款に別段の定めがある場合にあっては、その定めによる手続)があったことを証する書面」とあるのは「吸収合併消滅会員商品取引所の合併会員総会の議事録」と、同法第81条第5号中「本店」とあるのは「本店又は事務所」と、同条第7号中「新設合併消滅会社が持分会社であるときは、総社員の同意(定款に別段の定めがある場合にあっては、その定めによる手続)があったことを証する書面」とあるのは「新設合併消滅会員商品取引所の合併会員総会の議事録」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
(合併の無効の訴え)
第153条 会社法第828条第1項(第7号及び第8号に係る部分に限る。)及び第2項(第7号及び第8号に係る部分に限る。)、第834条(第7号及び第8号に係る部分に限る。)、第835条第1項、第836条から第839条まで、第843条(第1項第3号及び第4号並びに第2項ただし書を除く。)、第846条並びに第937条第3項(第2号及び第3号に係る部分に限る。)及び第4項の規定は第139条第1項の合併の無効の訴えについて、同法第868条第6項、第870条第2項(第6号に係る部分に限る。)、第870条の2、第871条本文、第872条(第5号に係る部分に限る。)、第872条の2、第873条本文、第875条及び第876条の規定はこの条において準用する同法第843条第4項の申立てについて、それぞれ準用する。この場合において、同法第937条第3項中「各会社の本店」とあるのは「各株式会社商品取引所の本店又は各会員商品取引所の主たる事務所」と、同条第4項中「第930条第2項各号」とあるのは「第930条第2項各号又は商品先物取引法第24条第2項各号」と、「各会社の支店」とあるのは「各株式会社商品取引所の支店又は各会員商品取引所の従たる事務所」と読み替えるものとする。
(政令等への委任)
第154条 この法律に定めるもののほか、商品取引所の合併に関し必要な事項は、政令で定める。
2 合併に際して資本準備金として計上すべき額その他合併に際しての計算に関し必要な事項は、主務省令で定める。
第7節 監督
(定款の変更)
第155条 商品取引所の定款の変更は、主務大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。
2 商品取引所は、前項の認可を受けようとするときは、申請書に主務省令で定める書類を添付して、主務大臣に提出しなければならない。
3 主務大臣は、会員商品取引所から第1項の認可の申請があった場合において、当該申請が次の各号に掲げる区分に応じ、当該各号に定める基準に適合していると認めるときは、認可をしなければならない。
一 商品市場の開設に係るもの(次号に掲げるものを除く。) 次に掲げる基準
イ 当該商品市場を開設しようとする会員商品取引所の会員であって当該商品市場において取引をしようとするもの及び当該会員商品取引所の会員になろうとする者であって当該商品市場において取引をしようとするもの(その出資の全額の払込みが終了した者に限る。)の合計数が20人以上であり、かつ、その過半数の者が第10条第2項各号に定める者であること。
ロ 第15条第1項第1号から第4号までに掲げる基準
二 期限付商品市場(定款に存続期間が記載され、若しくは記録されている会員商品取引所の商品市場又は定款に開設期限が記載され、若しくは記録されている商品市場をいう。以下この条において同じ。)の開設に係るもの 次に掲げる基準
イ 前号イに掲げる基準
ロ 申請に係る上場商品又は上場商品指数の先物取引を公正かつ円滑にするために十分な取引量が見込まれないことその他上場商品構成品等の取引の状況に照らし、当該先物取引をする商品市場を開設することが当該上場商品構成品等の生産及び流通に著しい支障を及ぼし、又は及ぼすおそれがあることに該当しないこと。
ハ 第15条第1項第2号から第4号までに掲げる基準
三 商品市場(期限付商品市場を除く。)における上場商品若しくは上場商品指数の範囲の変更(範囲変更期間が定められているものを除く。)又は会員商品取引所の存続期間、商品市場の開設期限若しくは範囲変更期間の廃止に係るもの 第15条第1項第1号から第4号までに掲げる基準
四 商品市場(期限付商品市場を除く。)における上場商品若しくは上場商品指数の範囲の変更(範囲変更期間が定められているものに限る。)、期限付商品市場における上場商品若しくは上場商品指数の範囲の変更又は会員商品取引所の存続期間、商品市場の開設期限若しくは範囲変更期間の変更に係るもの 次に掲げる基準
イ 申請に係る上場商品又は上場商品指数の先物取引を公正かつ円滑にするために十分な取引量が見込まれないことその他上場商品構成品等の取引の状況に照らし、当該上場商品若しくは上場商品指数の範囲の変更又は当該先物取引をする会員商品取引所の存続期間、商品市場の開設期限若しくは範囲変更期間の変更を行うことが当該上場商品構成品等の生産及び流通に著しい支障を及ぼし、又は及ぼすおそれがあることに該当しないこと。
ロ 第15条第1項第2号から第4号までに掲げる基準
五 前各号に掲げるもの以外のもの 第15条第1項第4号に掲げる基準
4 主務大臣は、株式会社商品取引所から第1項の認可の申請があった場合において、当該申請が第80条第1項第6号に掲げる基準に適合していると認めるときは、認可をしなければならない。
5 主務大臣は、会員商品取引所についての第1項の認可をする場合においては、第3項第2号ロ及びハ(第15条第1項第4号に係る部分を除く。)並びに第3項第4号イ及びロ(同条第1項第4号に係る部分を除く。)に掲げる基準の適用については、当該基準を適用すべき申請に係る会員商品取引所の存続期間、商品市場の開設期限までの間又は範囲変更期間について判断して行うものとする。
6 会員商品取引所についての第1項の認可であって次の各号に掲げる事項に係るものについては、当該各号に定める規定を準用する。
一 商品市場の開設若しくは商品市場に関する第11条第2項第13号に掲げる事項の変更(次号に掲げるものを除く。)、会員商品取引所の存続期間、商品市場の開設期限若しくは範囲変更期間の廃止又は会員の数の最高限度の設定、変更若しくは廃止 第15条第5項から第9項までの規定
二 商品市場(期限付商品市場を除く。)における上場商品若しくは上場商品指数の範囲の変更(範囲変更期間が定められているものに限る。)、期限付商品市場の開設若しくは期限付商品市場における上場商品若しくは上場商品指数の範囲の変更又は会員商品取引所の存続期間、商品市場の開設期限若しくは範囲変更期間の変更 第15条第5項から第11項までの規定
7 主務大臣は、会員商品取引所の存続期間、商品市場の開設期限又は範囲変更期間の廃止に係る第1項の認可に当たっては、当該認可までの間の当該会員商品取引所又は当該商品市場における取引の状況について勘案しなければならない。
8 主務大臣は、第1項の認可の申請が上場商品又は上場商品指数の範囲の変更に係るものである場合においては、第352条(第8号に係る部分に限る。)の規定による公示があった日から3月を経過した後でなければ、同項の認可をしてはならない。
(業務規程、受託契約準則、紛争処理規程又は市場取引監視委員会規程の変更)
第156条 商品取引所の業務規程、受託契約準則、紛争処理規程又は市場取引監視委員会規程の変更は、主務大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。ただし、業務規程の軽微な変更であって主務省令で定めるものについては、この限りでない。
2 商品取引所は、前項の認可を受けようとするときは、申請書に主務省令で定める書類を添付して、主務大臣に提出しなければならない。
3 商品取引所は、第1項ただし書の主務省令で定める軽微な変更をしたときは、遅滞なく、その旨を主務大臣に届け出なければならない。
4 主務大臣は、第1項の認可の申請(株式会社商品取引所の業務規程に係るものを除く。)が次の各号に掲げる区分に応じて当該各号に定める基準に適合していると認めるときは、認可をしなければならない。
一 会員商品取引所に係るもの 第15条第1項第4号に掲げる基準
二 株式会社商品取引所に係るもの 第80条第1項第6号に掲げる基準
5 主務大臣は、第1項の認可の申請が株式会社商品取引所の業務規程に係るものである場合においては、当該申請が次の各号に掲げる区分に応じ、当該各号に定める基準に適合していると認めるときは、認可をしなければならない。
一 商品市場の開設に係るもの(次号に掲げるものを除く。) 第80条第1項第2号から第6号までに掲げる基準
二 期限付商品市場(業務規程に存続期間が記載され、若しくは記録されている株式会社商品取引所の商品市場又は業務規程に開設期限が記載され、若しくは記録されている商品市場をいう。以下この条において同じ。)の開設に係るもの 次に掲げる基準
イ 申請に係る上場商品又は上場商品指数の先物取引を公正かつ円滑にするために十分な取引量が見込まれないことその他上場商品構成品等の取引の状況に照らし、当該先物取引をする商品市場を開設することが当該上場商品構成品等の生産及び流通に著しい支障を及ぼし、又は及ぼすおそれがあることに該当しないこと。
ロ 第80条第1項第2号及び第4号から第6号までに掲げる基準
三 商品市場(期限付商品市場を除く。)における上場商品若しくは上場商品指数の範囲の変更(範囲変更期間が定められているものを除く。)又は株式会社商品取引所としての存続期間、商品市場の開設期限若しくは範囲変更期間の廃止に係るもの 第80条第1項第3号から第6号までに掲げる基準
四 商品市場(期限付商品市場を除く。)における上場商品若しくは上場商品指数の範囲の変更(範囲変更期間が定められているものに限る。)、期限付商品市場における上場商品若しくは上場商品指数の範囲の変更又は株式会社商品取引所としての存続期間、商品市場の開設期限若しくは範囲変更期間の変更に係るもの 次に掲げる基準
イ 申請に係る上場商品又は上場商品指数の先物取引を公正かつ円滑にするために十分な取引量が見込まれないことその他上場商品構成品等の取引の状況に照らし、当該上場商品若しくは上場商品指数の範囲の変更又は当該先物取引をする株式会社商品取引所としての存続期間、商品市場の開設期限若しくは範囲変更期間の変更を行うことが当該上場商品構成品等の生産及び流通に著しい支障を及ぼし、又は及ぼすおそれがあることに該当しないこと。
ロ 第80条第1項第4号から第6号までに掲げる基準
五 前各号に掲げるもの以外のもの 第80条第1項第6号に掲げる基準
6 主務大臣は、第1項の認可の申請が株式会社商品取引所の業務規程に係るものである場合においては、前項第2号イ及びロ(第80条第1項第2号及び第6号に係る部分を除く。)並びに前項第4号イ及びロ(同条第1項第6号に係る部分を除く。)に掲げる基準の適用については、当該基準を適用すべき申請に係る株式会社商品取引所としての存続期間、商品市場の開設期限までの間又は範囲変更期間について判断して行うものとする。
7 第1項の認可であって、当該認可が株式会社商品取引所の業務規程に係るものである場合においては、次の各号に掲げる事項に係るものについては、当該各号に定める規定を準用する。
一 商品市場の開設若しくは商品市場に関する第102条第1項第4号、第5号若しくは第10号に掲げる事項の変更(次号に掲げるものを除く。)、株式会社商品取引所としての存続期間、商品市場の開設期限若しくは範囲変更期間の廃止又は株式会社商品取引所の取引参加者の数の最高限度の設定、変更若しくは廃止 第15条第5項から第9項までの規定
二 商品市場(期限付商品市場を除く。)における上場商品若しくは上場商品指数の範囲の変更(範囲変更期間が定められているものに限る。)、期限付商品市場の開設若しくは期限付商品市場における上場商品若しくは上場商品指数の範囲の変更又は株式会社商品取引所としての存続期間、商品市場の開設期限若しくは範囲変更期間の変更 第15条第5項から第11項までの規定
8 主務大臣は、株式会社商品取引所としての存続期間、商品市場の開設期限又は範囲変更期間の廃止に係る第1項の認可に当たっては、当該認可までの間の当該株式会社商品取引所又は当該商品市場における取引の状況について勘案しなければならない。
9 主務大臣は、第1項の認可の申請が株式会社商品取引所の上場商品又は上場商品指数の範囲の変更に係るものである場合においては、第352条(第8号に係る部分に限る。)の規定による公示があった日から3月を経過した後でなければ、同項の認可をしてはならない。
(報告徴収及び立入検査)
第157条 主務大臣は、この法律の施行のため必要があると認めるときは、商品取引所、その子会社若しくはその会員等に対し、その業務若しくは財産に関し参考となるべき報告若しくは資料の提出を命じ、又はその職員に、商品取引所、その子会社若しくはその会員等の事務所若しくは営業所に立ち入り、帳簿、書類その他業務に関係のある物件を検査させることができる。
2 前項の規定により立入検査をした場合において、当該職員は、検査の目的を達成するため、当該会員等が所有し、又は預託を受けた上場商品でその事務所若しくは営業所以外の場所に保管されているものを検査する必要があると認めるときは、当該会員等をして当該上場商品の保管を証する書面をその場所の管理者に提示させてその場所に立ち入り、当該会員等を立ち会わせて当該上場商品を検査することができる。
3 第1項の規定により立入検査をした場合において、当該会員等が商品たる電力を含む上場商品又は商品たる電力を対象とする商品指数を含む上場商品指数に係る商品市場における会員等である場合には、当該職員は、検査の目的を達成するため、株式会社たる当該会員等の議決権の過半数を有する者、当該会員等の子会社その他の当該会員等と密接な関係を有する者として政令で定める者の事務所又は営業所に立ち入り、当該会員等を立ち会わせて帳簿、書類その他の電力の先物取引に関係のある物件を検査することができる。
4 前3項の規定により立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人にこれを提示しなければならない。
5 第1項から第3項までの規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。
(業務改善命令)
第158条 主務大臣は、商品取引所の業務の運営に関し、公益若しくは取引の信義則の確保のため又は委託者の保護のため必要かつ適当であると認めるときは、その必要の限度において、当該商品取引所に対し、定款その他の規則の変更、業務の方法の変更その他業務の運営の改善に必要な措置をとるべきことを命ずることができる。
2 主務大臣は、前項の規定による命令を行おうとする場合において必要があると認めるときは、参考人の出頭を求めてその意見を聴取し、若しくは参考人にその意見若しくは報告の提出を求め、又は鑑定人に出頭を求めて鑑定をさせることができる。
(商品取引所に対する監督上の処分)
第159条 主務大臣は、商品取引所が次の各号のいずれかに該当する場合において、公益若しくは取引の信義則の確保のため又は委託者の保護のため必要かつ適当であると認めるときは、当該商品取引所に対し、当該各号に定める処分をすることができる。
一 この法律等、第3条第1項ただし書若しくは第3条の2第1項ただし書の認可に付された条件若しくは定款その他の規則に違反したとき、又は会員等がこの法律等若しくは当該商品取引所の定款その他の規則に違反した場合において、当該会員等に対しこの法律等若しくは定款その他の規則を遵守させるために当該商品取引所がこの法律、この法律に基づく命令若しくは定款その他の規則により認められた権能の行使その他必要な措置をすることを怠ったとき。 第9条若しくは第78条の許可を取り消し、又は1年以内の期間を定めてその業務の全部若しくは一部の停止を命ずること。
二 正当な理由がないのに商品市場を開設することができることとなった日から3月以内に全部若しくは一部の商品市場を開設しないとき、引き続き3月以上全部若しくは一部の商品市場における先物取引(上場商品に係る商品市場にあっては第2条第3項第1号又は第2号に掲げる取引、上場商品指数に係る商品市場にあっては同項第3号に掲げる取引に係るものに限る。以下この号において同じ。)を停止したとき、又は全部若しくは一部の商品市場における先物取引が第15条第1項第1号若しくは第80条第1項第3号に掲げる基準に適合しなくなったとき。 第9条若しくは第78条の許可又は定款の変更の認可を取り消すこと。
三 商品取引所の行為又はその開設する商品市場における取引の状況が公益上有害であると認めるとき。 3月以内の期間を定めてその業務の全部又は一部の停止を命ずること。
四 商品取引所が第3条第1項ただし書の規定により認可を受けて行う業務が、当該商品取引所の業務の公共性に対する信頼を損なうおそれ若しくは商品市場開設業務及びこれに附帯する業務の健全かつ適切な運営を損なうおそれがあると認めるとき、又は商品取引所が同項ただし書の認可に付された条件に違反したとき。 同項ただし書の認可を取り消すこと。
五 商品取引所が第3条の2第1項ただし書の規定により認可を受けて保有する子会社の行為が、当該商品取引所の業務の公共性に対する信頼を損なうおそれ若しくは商品市場開設業務及びこれに附帯する業務の健全かつ適切な運営を損なうおそれがあるにもかかわらず、当該行為の是正のため必要な措置をとることを怠ったとき、又は商品取引所が同項ただし書の認可に付された条件に違反したとき。 同項ただし書の認可を取り消すこと。
2 主務大臣は、第9条若しくは第78条の許可若しくは第155条第1項若しくは第156条第1項の認可の申請書又はこれらの書面の添付書類の記載事項のうちに、重要な事項について虚偽の記載があり、又は重要な事実の記載が欠けていることを発見したときは、当該許可若しくは認可を取り消し、又は定款、業務規程、受託契約準則、紛争処理規程若しくは市場取引監視委員会規程について当該重要事項に係る部分の変更を命ずることができる。
3 主務大臣は、不正の手段により商品取引所の役員になった者のあったことを発見したとき、又は商品取引所の役員がこの法律等に違反したときは、当該商品取引所に対し、当該役員の解任を命ずることができる。
4 前3項の規定による許可若しくは認可の取消し又は役員の解任の命令に係る聴聞の期日における審理は、公開により行わなければならない。ただし、主務大臣が当該処分の名あて人となるべき者の業務に関する秘密を保っため必要があると認めるとき、又は公益上必要があると認めるときは、この限りでない。
5 前条第2項の規定は、第1項から第3項までの規定による処分について準用する。
6 第1項第3号の規定による処分については、審査請求をすることができない。
(会員等に対する監督上の処分)
第160条 主務大臣は、会員又は取引参加者がこの法律等に違反したときは、商品取引所に対し当該会員の除名若しくは当該取引参加者の取引資格の取消しをすべき旨若しくは6月以内の期間を定めて当該会員若しくは取引参加者の商品市場における取引若しくはその商品清算取引の委託を停止すべき旨を命じ、又は、当該違反行為が法人たる会員若しくは取引参加者の役員に係るものであるときは、当該会員若しくは取引参加者に対し当該違反行為をした役員を解任すべき旨を命ずることができる。
2 第158条第2項の規定は前項の規定による処分について、前条第4項の規定は前項の規定による会員の除名若しくは取引参加者の取引資格の取消し又は役員の解任の命令に係る聴聞について準用する。
第8節 雑則
(商品取引所の役員及び使用人等の秘密保持義務)
第161条 商品取引所の役員(役員が法人であるときは、その職務を行うべき者)若しくは使用人又はこれらの職にあった者は、その職務に関して知り得た秘密を他に漏らし、又は盗用してはならない。
(登記の期間)
第162条 登記すべき事項のうち主務大臣の許可又は認可を要するものの登記の期間については、その許可書又は認可書の到達した日から起算する。
第163条 削除
(登記の効力)
第164条 この法律の規定により登記すべき事項は、登記をした後でなければ、これをもって第三者に対抗することができない。
(制裁規程)
第165条 商品取引所は、その定款において、会員又は取引参加者が、この法律等若しくは当該商品取引所の定款、業務規程、受託契約準則、紛争処理規程その他の規則に違反し、又は取引の信義則に背反する行為をしたときは、当該会員又は取引参加者に対し、過怠金を科し、若しくは当該商品取引所の全部若しくは一部の商品市場における取引若しくはその商品清算取引の委託を停止し、若しくは制限し、又は当該会員の除名若しくは当該取引参加者の取引資格の取消しを行う旨を定めなければならない。
(市場取引監視委員会)
第166条 商品取引所は、市場取引監視委員会規程において、商品市場における取引の公正の確保を図るため、商品市場における取引について学識経験を有することその他主務省令で定める要件に該当する委員により組織される市場取引監視委員会(以下この条において「委員会」という。)を置く旨を定めなければならない。
2 委員会は、商品市場における取引の方法、管理その他商品取引所の業務の運営について、理事長又は代表取締役(指名委員会等設置会社にあっては、代表執行役)に対して意見を述べることができる。
3 商品取引所は、その市場取引監視委員会規程において、委員会の組織及び権限に関する事項その他主務省令で定める事項を定めなければならない。
第3章 商品取引清算機関等
第1節 商品取引清算機関
(許可)
第167条 商品取引債務引受業は、主務大臣の許可を受けた株式会社でなければ、営んではならない。
(許可の申請)
第168条 前条の許可を受けようとする者は、次に掲げる事項を記載した申請書を主務大臣に提出しなければならない。
一 商号
二 資本金の額
三 本店、支店その他の営業所の所在地
四 商品取引債務引受業の対象とする債務の起因となる取引が行われる商品市場
五 役員の氏名又は名称及び住所
2 前項の申請書には、定款、業務方法書その他主務省令で定める書類を添付しなければならない。
(許可の基準)
第169条 主務大臣は、第167条の許可の申請が次に掲げる基準に適合していると認めるときは、許可をしなければならない。
一 許可申請者が株式会社であること。
二 定款及び業務方法書の規定が法令に違反せず、かつ、商品取引債務引受業を適正かつ確実に遂行するために十分であること。
三 商品取引債務引受業を健全に遂行するに足りる財産的基礎を有し、かつ、商品取引債務引受業に係る収支の見込みが良好であること。
四 その人的構成に照らして、商品取引債務引受業を適正かつ確実に遂行することができる知識及び経験を有し、かつ、十分な社会的信用を有すること。
2 主務大臣は、第167条の許可の申請が次の各号のいずれかに該当する場合には、前項の規定にかかわらず、同条の許可をしてはならない。
一 許可申請者が第15条第2項第1号ハからホまで、リ又はヲのいずれかに該当する者であるとき。
二 申請書又はこれに添付すべき書類のうちに重要な事項について虚偽の記載があるとき。
3 第15条第5項から第9項までの規定は、第167条の許可について準用する。
(業務の範囲)
第170条 商品取引清算機関は、業務方法書で定めるところにより、清算参加者を相手方として店頭商品デリバティブ取引に基づく債務の引受けを行う業務を営むことができる。
2 商品取引清算機関(商品取引清算機関が商品取引所である場合を除く。以下この条から第172条までにおいて同じ。)は、商品取引債務引受業及び前項の業務(以下「商品取引債務引受業等」という。)並びにこれらに附帯する業務のほか、他の業務を営むことができない。ただし、金融商品債務引受業等その他商品取引債務引受業に関連する業務で、当該商品取引清算機関が商品取引債務引受業を適正かつ確実に営むにつき支障を生ずるおそれがないと認められるものについて、主務省令で定めるところにより、主務大臣の承認を受けたときは、この限りでない。
3 商品取引清算機関は、前項ただし書の承認を受けた業務を廃止したときは、主務省令で定めるところにより、その旨を主務大臣に届け出なければならない。
4 主務大臣は、第2項ただし書の承認に条件を付することができる。
5 前項の条件は、公益又は委託者の保護のため必要な最小限度のものでなければならない。
(変更の届出)
第171条 商品取引清算機関は、第168条第1項第2号、第3号又は第5号に掲げる事項(本店の所在地を除く。)に変更があったときは、主務省令で定めるところにより、主務省令で定める書類を添付して、その旨を主務大臣に届け出なければならない。
(役員の欠格条件)
第172条 第49条の規定は、商品取引清算機関の役員について準用する。
(商品取引所による商品取引債務引受業等)
第173条 商品取引所は、第3条第1項及び第167条の規定にかかわらず、主務省令で定めるところにより、主務大臣の承認を受けて商品取引債務引受業等及びこれに附帯する業務を営むことができる。
2 前項の承認を受けようとする商品取引所は、次に掲げる事項を記載した申請書を主務大臣に提出しなければならない。
一 名称又は商号
二 商品取引債務引受業の対象とする債務の起因となる取引が行われる商品市場
3 前項の申請書には、業務方法書その他主務省令で定める書類を添付しなければならない。
4 第169条第1項(第1号に係る部分を除く。)、第2項(第2号に係る部分に限る。)及び第3項の規定は、第1項の承認について準用する。
(清算参加者)
第174条 商品取引清算機関は、業務方法書で定めるところにより、業務方法書で定める要件に該当する者に対し、当該商品取引清算機関の行う商品取引債務引受業の相手方となる資格を与えることができる。
2 商品取引清算機関は、業務方法書で定めるところにより、清算参加者が業務方法書で定められた純資産額に関する要件を満たさないものとなった場合には、当該清算参加者を相手方とする債務引受けの停止又は当該清算参加者の清算参加者としての資格の取消しを行わなければならない。
(業務方法書)
第175条 商品取引清算機関は、業務方法書で定めるところにより、その業務を行わなければならない。
2 業務方法書には、次に掲げる事項を定めなければならない。
一 第170条第1項の業務を営む場合にあっては、その旨
二 商品取引債務引受業の対象とする債務の起因となる取引が行われる商品市場
三 清算参加者の要件に関する事項(清算参加者の純資産額に関するものを含む。)
四 商品取引債務引受業(第170条第1項の業務を営む場合にあっては、商品取引債務引受業等。第178条において同じ。)として行う債務の引受け及びその履行に関する事項
五 清算参加者の債務の履行の確保に関する事項(取引証拠金に関するものを含む。)
六 商品清算取引に関する事項
七 その他主務省令で定める事項
3 第99条第7項の規定は、前項第3号の純資産額について準用する。
(商品取引清算機関の役員及び職員等の秘密保持義務)
第176条 商品取引清算機関の役員(役員が法人であるときは、その職務を行うべき者)若しくは職員又はこれらの職にあった者は、その職務に関して知り得た秘密を漏らし、又は盗用してはならない。
(不当な差別的取扱いの禁止)
第177条 商品取引清算機関は、特定の清算参加者に対し不当な差別的取扱いをしてはならない。
(商品取引債務引受業の適切な遂行を確保するための措置)
第178条 商品取引清算機関は、商品市場における取引に基づく債務の不履行により損失が生じた場合に清算参加者が当該損失の全部を負担する旨を業務方法書において定めることその他の商品取引債務引受業の適切な遂行を確保するための措置を講じなければならない。
(取引証拠金)
第179条 商品取引清算機関は、商品市場における取引(その商品取引債務引受業の対象とする債務の起因となる商品市場における取引に限り、第2条第10項第1号ニに掲げるものを除く。以下この条において同じ。)について、主務省令で定めるところにより、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める者から、取引証拠金の預託を受けなければならない。
一 清算参加者である会員等が商品市場における取引を行う場合(次号に掲げる場合を除く。) 次のイからニまでに掲げる場合の区分に応じ、それぞれイからニまでに定める者
イ 会員等が自己の計算において商品市場における取引を行う場合又は会員等がその受託した商品市場における取引(次項の規定に基づき委託証拠金の預託を受けて受託したものに限る。)を行う場合 当該会員等
ロ 会員等がその受託した商品市場における取引(その委託の取次ぎを受託した者(以下この条において「取次者」という。)から受託したものを除く。)を行う場合(イに掲げる場合を除く。) 当該取引の委託者(会員等に対して商品市場における取引を委託した者であって取次者でないものをいう。次項において同じ。)
ハ 会員等がその受託した商品市場における取引(第3項の規定に基づき取次証拠金の預託を受けている取次者から受託したものに限る。)を行う場合(イに掲げる場合を除く。) 当該取次者
ニ 会員等がその受託した商品市場における取引(取次者から受託したものに限る。)を行う場合(イ及びハに掲げる場合を除く。) 当該取引の委託の取次ぎを委託した者(以下この条において「取次委託者」という。)
二 清算参加者がその受託した商品清算取引を行う場合 次のイからニまでに掲げる場合の区分に応じ、それぞれイからニまでに定める者
イ 清算参加者がその委託をした会員等の計算において商品清算取引を行う場合又は清算参加者が次項の規定に基づき委託証拠金の預託を受けている会員等から受託した商品清算取引を行う場合 当該会員等
ロ 清算参加者がその受託した商品清算取引(その委託の取次ぎの委託の取次ぎを受託した者(以下この条において「清算取次者」という。)から受託した会員等から受託したものを除く。)を行う場合(イに掲げる場合を除く。) 当該商品清算取引の委託の取次ぎを委託した者(清算取次者を除く。以下この条において「清算取次委託者」という。)
ハ 清算参加者がその受託した商品清算取引(第4項の規定に基づき清算取次証拠金の預託を受けている清算取次者から受託した会員等から受託したものに限る。)を行う場合(イに掲げる場合を除く。) 当該清算取次者
ニ 清算参加者がその受託した商品清算取引(清算取次者から受託した会員等から受託したものに限る。)を行う場合(イ及びハに掲げる場合を除く。) 当該商品清算取引の委託の取次ぎの委託の取次ぎを委託した者(以下この条において「清算取次者に対する委託者」という。)
2 会員等は、商品市場における取引の受託又は商品清算取引の委託の取次ぎの受託について、主務省令で定めるところにより、前項第1号に掲げる場合においては委託者又は取次者(当該取引が、次項の規定に基づく取次証拠金の預託を取次委託者から受けていない取次者から受託したものである場合にあっては、取次委託者)の、前項第2号に掲げる場合においては清算取次委託者又は清算取次者(当該商品清算取引が、第4項の規定に基づく清算取次証拠金の預託を清算取次者に対する委託者から受けていない清算取次者から受託したものである場合にあっては、清算取次者に対する委託者)の承諾を得て、それらの者をして、当該会員等に委託証拠金を預託させることができる。
3 取次者は、商品市場における取引の委託の取次ぎの受託について、主務省令で定めるところにより、取次委託者の承諾を得て、その者をして、当該取次者に取次証拠金を預託させることができる。
4 清算取次者は、商品清算取引の委託の取次ぎの委託の取次ぎの受託について、主務省令で定めるところにより、清算取次者に対する委託者の承諾を得て、その者をして、当該清算取次者に清算取次証拠金を預託させることができる。
5 第103条第4項の規定は、第1項の商品取引清算機関について準用する。この場合において、同条第4項中「第1項」とあるのは、「第179条第1項」と読み替えるものとする。
6 第103条第5項及び第6項の規定は、第1項の取引証拠金、第2項の委託証拠金、第3項の取次証拠金及び第4項の清算取次証拠金について準用する。
7 第103条第7項、第9項及び第10項の規定は、第2項から第4項までの場合について準用する。この場合において、同条第7項中「第2項の会員等又は第3項の取次者」とあるのは「第179条第2項の会員等、同条第3項の取次者又は同条第4項の清算取次者」と、同項及び同条第10項中「会員等又は取次者」とあるのは「会員等又は取次者等」と、同条第7項、第9項及び第10項の規定中「商品取引所」とあるのは「商品取引清算機関」と、同条第9項中「前2項」とあるのは「第179条第7項において読み替えて準用する第103条第7項」と読み替えるものとする。
8 第103条第8項、第9項及び第11項の規定は、第1項第1号イ(会員等が自己の計算において商品市場における取引を行う場合に限る。)、ロ及びニ並びに同項第2号イ(清算参加者がその委託をした会員等の計算において商品清算取引を行う場合に限る。)、ロ及びニの場合について準用する。この場合において、同条第8項中「同項第1号に定める会員等、同項第2号に定める取引の委託者又は同項第4号に定める取次委託者」とあるのは「第179条第1項第1号イに定める会員等、同号ロに定める取引の委託者、同号ニに定める取次委託者、同項第2号イに定める会員等、同号ロに定める清算取次委託者又は同号ニに定める清算取次者に対する委託者」と、同項及び同条第11項中「会員等、取引の委託者又は取次委託者」とあるのは「会員等、取引の委託者、取次委託者、清算取次委託者又は清算取次者に対する委託者」と、同条第8項、第9項及び第11項中「商品取引所」とあるのは「商品取引清算機関」と、同条第9項中「前2項」とあるのは「第179条第8項において読み替えて準用する第103条第8項」と読み替えるものとする。
(清算預託金)
第180条 商品取引清算機関は、業務方法書で定めるところにより、清算参加者をして、商品取引清算機関に対する債務の履行を担保するために、清算預託金を預託させることができる。
2 商品取引清算機関は、清算参加者の債務の不履行により損害を受けたときは、その損害を与えた清算参加者の清算預託金について、他の債権者に先立ち弁済を受ける権利を有する。
3 商品取引清算機関は、前項の規定により同項の清算預託金について弁済を受け、なお不足があるときは、同項の清算参加者以外の清算参加者の清算預託金について、その清算預託金の額に応じて、他の債権者に先立って弁済を受ける権利を有する。
4 前項の規定による弁済があったときは、同項に規定する他の清算参加者は、第2項に規定する損害を与えた清算参加者に対し、求償権を有する。
5 第110条の規定は、清算預託金について準用する。この場合において、同条中「商品取引所」とあるのは、「商品取引清算機関」と読み替えるものとする。
(未決済債務等の決済)
第181条 商品取引清算機関が業務方法書で清算参加者に特別清算手続、破産手続、再生手続又は更生手続が開始された場合における未決済債務等(当該清算参加者が行った商品市場における取引若しくは店頭商品デリバティブ取引又は金融商品取引法第2条第28項に規定する対象取引の相手方から当該商品取引清算機関が商品取引債務引受業等として引き受け又は金融商品債務引受業等として引受け、更改その他の方法により負担した当該取引に基づく債務及び当該清算参加者から当該取引に基づく債務を引き受け又は引受け、更改その他の方法により負担した対価として当該商品取引清算機関が当該清算参加者に対して取得した債権(当該債務と同一の内容を有するものに限る。)をいう。以下この項において同じ。)についての決済の方法を定めている場合において、清算参加者にこれらの手続が開始されたときは、これらの手続の関係において、未決済債務等に関する当該商品取引清算機関又は当該清算参加者が有する請求権の額の算定その他の決済の方法は、当該商品取引清算機関の業務方法書の定めに従うものとする。
2 商品取引清算機関の有する前項に規定する請求権は破産債権、再生債権又は更生債権とし、清算参加者が有する同項に規定する請求権は破産財団に属する財産、再生債務者財産又は更生会社財産若しくは更生協同組織金融機関財産とする。
(定款又は業務方法書の変更の認可)
第182条 商品取引清算機関の定款又は業務方法書の変更は、主務省令で定めるところにより、主務大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。
(解散等の認可)
第183条 商品取引清算機関の商品取引債務引受業の廃止又は解散の決議は、主務大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。
(報告徴収及び立入検査)
第184条 主務大臣は、この法律の施行のため必要があると認めるときは、商品取引清算機関若しくはその清算参加者に対し、その業務若しくは財産に関し参考となるべき報告若しくは資料の提出を命じ、又はその職員に、商品取引清算機関若しくはその清算参加者の事務所若しくは営業所に立ち入り、帳簿、書類その他業務に関係のある物件を検査させることができる。
2 第157条第4項及び第5項の規定は、前項の規定による立入検査について準用する。
(業務改善命令)
第185条 主務大臣は、商品取引債務引受業の適正かつ確実な遂行のため必要かつ適当であると認めるときは、その必要の限度において、商品取引清算機関に対し、定款、業務方法書その他の規則の変更、業務の方法の変更その他業務の運営又は財産の状況の改善に必要な措置をとるべきことを命ずることができる。
(監督上の処分)
第186条 主務大臣は、商品取引清算機関がこの法律、この法律に基づく命令又はこの法律に基づいてする主務大臣の処分(以下この条において「この法律等」という。)に違反した場合において、商品取引債務引受業の適正かつ確実な遂行のため必要かつ適当であると認めるときは、当該商品取引清算機関に対し、第167条の許可若しくは第170条第2項ただし書若しくは第173条第1項の承認を取り消し、又は6月以内の期間を定めてその業務の全部若しくは一部の停止を命ずることができる。
2 主務大臣は、第167条の許可、第170条第2項ただし書若しくは第173条第1項の承認若しくは第182条の認可の申請書又はこれらの書面の添付書類のうちに、重要な事項について虚偽の記載があり、又は重要な事実の記載が欠けていることを発見したときは、当該許可、承認又は認可を取り消すことができる。
3 第173条第1項の承認を受けた商品取引所が第9条若しくは第78条の許可を取り消されたとき又は第69条各号若しくは第94条第1項各号のいずれかに該当するときは、その承認は、効力を失う。
4 主務大臣は、不正の手段により商品取引清算機関の役員になった者のあったことを発見したとき、又は商品取引清算機関の役員がこの法律等に違反したときは、当該商品取引清算機関に対し、当該役員の解任を命ずることができる。
(聴聞等の方法の特例の規定の準用)
第187条 第158条第2項の規定は前2条の規定による処分について、第159条第4項の規定は前条の規定による許可、承認若しくは認可の取消し又は役員の解任の命令に係る聴聞について準用する。
第2節 雑則
(取引の決済の結了に関する規定の準用)
第188条 第113条(第114条において準用する場合を含む。)の規定は、商品清算取引を委託した会員が会員商品取引所から脱退した場合若しくは商品清算取引を委託した取引参加者が株式会社商品取引所の取引資格を喪失した場合又は商品清算取引を委託した会員等の商品市場における取引が停止された場合であって、かつ、その商品清算取引の決済が結了していない場合における当該商品清算取引について準用する。
(政令への委任)
第189条 第167条から前条までに定めるもののほか、商品取引清算機関等に関し必要な事項は、政令で定める。
第4章 商品先物取引業者
第1節 許可等
(商品先物取引業の許可)
第190条 商品先物取引業は、主務大臣の許可を受けた者でなければ、行うことができない。
2 前項の許可は、6年ごとにその更新を受けなければ、その期間の経過によって、その効力を失う。
(許可の条件)
第191条 前条第1項の許可(同条第2項の許可の更新を含む。以下同じ。)には、条件を付することができる。
2 前項の条件は、商品市場における秩序を維持し、又は委託者等を保護するため必要な最小限度のものでなければならない。
(許可の申請)
第192条 第190条第1項の許可を受けようとする者は、次に掲げる事項を記載した申請書を主務大臣に提出しなければならない。
一 商号又は名称
二 純資産額
三 本店、支店その他の営業所又は事務所の名称及び所在地
四 役員の氏名又は名称及び住所
五 第2条第22項各号に掲げる行為に係る業務の種別
六 その他主務省令で定める事項
2 前項の申請書には、定款、登記事項証明書、貸借対照表、損益計算書その他の主務省令で定める書類を添付しなければならない。
3 第99条第7項の規定は、第1項第2号の純資産額について準用する。
(許可の基準)
第193条 主務大臣は、第190条第1項の許可の申請が次の各号のいずれにも適合していると認めるときでなければ、同項の許可をしてはならない。
一 許可申請者が次のいずれかに該当する者であること。
イ 株式会社(外国の法令に準拠して設立された法人については、株式会社と同種類の法人で国内に営業所又は事務所を有するもの)
ロ 株式会社以外の法人又は外国に住所を有する者(イに該当する者を除く。)であって政令で定めるもの
二 許可申請者がその商品先物取引業を健全に遂行するに足りる財産的基礎を有し、かつ、その商品先物取引業の収支の見込みが良好であること。
三 許可申請者がその商品先物取引業を公正かつ的確に遂行することができる知識及び経験を有し、かつ、十分な社会的信用を有するとともに、その商品先物取引業を行うことが委託者等の保護に欠けるおそれがないこと。
四 許可申請者が第15条第2項第1号ハからホまで、リ又はヲのいずれかに該当する者でないこと。
五 申請書又はこれに添付すべき書類のうちに重要な事項について虚偽の記載がないこと。
2 許可申請者の純資産額が委託者等の保護のため必要な額として主務省令で定める額を下回る場合には、前項第2号の規定の適用に当たっては、その者は、その商品先物取引業を健全に遂行するに足りる財産的基礎を有しないものとする。
(処分の手続)
第194条 第15条第5項から第9項までの規定は、第190条第1項の許可について準用する。
(届出事項)
第195条 商品先物取引業者は、次に掲げる場合に該当することとなったときは、その日から2週間以内に、その旨の届出書を主務大臣に提出しなければならない。
一 第192条第1項第1号又は第3号から第6号までに掲げる事項を変更したとき。
二 国内に設けられたすべての営業所又は事務所において第2条第22項第1号及び第2号に掲げる行為に係る業務を廃止したとき。
三 商品先物取引業を開始し、休止し、又は再開したとき。
四 破産手続開始、再生手続開始又は更生手続開始の申立てを行ったとき。
五 その他主務省令で定める場合に該当するとき。
2 前項の届出書には、主務省令で定める書類を添付しなければならない。
(兼業業務等の届出)
第196条 商品先物取引業者は、商品先物取引業及びこれに附帯する業務以外の業務(以下「兼業業務」という。)を行おうとするときは、主務省令で定めるところにより、その旨の届出書を主務大臣に提出しなければならない。その届け出た事項を変更しようとするとき、又はその兼業業務を廃止したときも、同様とする。
2 商品先物取引業者は、他の法人に対する支配関係(他の法人に対する関係で、商品先物取引業者がその法人の総株主又は総社員の議決権の2分の1以上に相当する議決権(社債、株式等の振替に関する法律第147条第1項又は第148条第1項の規定により発行者に対抗することができない株式に係る議決権を含む。)を有する関係その他その法人の事業活動を実質的に支配することが可能なものとして主務省令で定める関係をいう。)を持つに至ったときは、主務省令で定めるところにより、遅滞なく、その旨の届出書を主務大臣に提出しなければならない。その届け出た事項に変更を生じたとき、又はその支配関係がなくなったときも、同様とする。
(廃業の届出等)
第197条 商品先物取引業者が次の各号のいずれかに該当することとなったときは、当該各号に定める者は、その日から30日以内に、その旨を主務大臣に届け出なければならない。
一 商品先物取引業を廃止したとき。 その商品先物取引業者
二 合併により消滅したとき。 その商品先物取引業者を代表する役員であった者
三 破産手続開始の決定により解散したとき。 その破産管財人
四 合併及び破産手続開始の決定以外の理由により解散したとき。 その清算人
五 分割により商品先物取引業の全部又は一部を承継させたとき。 その商品先物取引業者
六 商品先物取引業の全部又は一部を譲渡したとき。 その商品先物取引業者
2 商品先物取引業者が前項各号のいずれかに該当することとなったとき(同項第5号にあっては分割により商品先物取引業の全部を承継させたとき、同項第6号にあっては商品先物取引業の全部を譲渡したときに限る。)は、当該商品先物取引業者の第190条第1項の許可は、その効力を失う。
3 商品先物取引業者は、商品先物取引業の廃止をし、合併(合併後存続する法人又は合併により設立される法人が商品先物取引業を行わない場合の当該合併に限る。)をし、又は合併及び破産手続開始の決定以外の理由による解散をしようとするときは、その日の30日前までに、主務省令で定めるところにより、その旨を公告するとともに、すべての営業所又は事務所の公衆の目につきやすい場所に掲示しなければならない。
4 商品先物取引業者は、前項の規定による公告をしたときは、直ちに、その旨を主務大臣に届け出なければならない。
5 商品先物取引業者は、第3項の規定による公告をした場合においては、当該商品先物取引業者が行った委託者の計算による商品市場における取引を速やかに結了し、かつ、商品市場における取引につき委託者から預託を受けた財産及びその計算において自己が占有する財産を遅滞なく返還しなければならない。
(商号等の使用制限)
第197条の2 商品先物取引業者でない者は、その商号又は名称中に商品先物取引業者であると誤認されるおそれのある文字を用いてはならない。
第2節 特定委託者等
(特定委託者への告知義務)
第197条の3 商品先物取引業者は、商品取引契約の申込みを特定委託者(第2条第25項第7号又は第8号に掲げる者に限る。)から受けた場合であって、商品取引契約を過去に当該特定委託者との間で締結したことがない場合には、当該申込みに係る商品取引契約を締結するまでに、当該特定委託者に対し、当該特定委託者が次条第1項の規定による申出ができる旨を告知しなければならない。
(特定委託者が一般顧客とみなされる場合)
第197条の4 特定委託者(第2条第25項第7号又は第8号に掲げる者に限る。)は、商品先物取引業者に対し、商品取引契約に関して自己を特定委託者及び特定当業者以外の顧客(以下「一般顧客」という。)として取り扱うよう申し出ることができる。
2 商品先物取引業者は、前項の規定による申出を受けた後最初に商品取引契約の締結の勧誘又は締結のいずれかを行うまでに、当該申出を承諾しなければならない。
3 商品先物取引業者は、前項の規定により承諾する場合には、第1項の規定による申出をした特定委託者(以下この条において「申出者」という。)に対し、あらかじめ、次に掲げる事項を記載した書面を交付しなければならない。
一 前項の規定により承諾する日(以下この条において「承諾日」という。)
二 承諾日以後に商品取引契約の締結の勧誘又は締結をする場合において、当該申出者を一般顧客として取り扱う旨
三 その他主務省令で定める事項
4 商品先物取引業者は、前項の規定による書面の交付に代えて、政令で定めるところにより、申出者の承諾を得て、当該書面に記載すべき事項を電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法であって主務省令で定めるものにより提供することができる。この場合において、当該商品先物取引業者は、当該書面を交付したものとみなす。
5 商品先物取引業者が第2項の規定による承諾及び第3項の規定による書面の交付をした場合であって、申出者が次に掲げる者である場合におけるこの法律(この節を除く。)の規定の適用については、当該申出者は、一般顧客とみなす。
一 当該商品先物取引業者が承諾日以後に行う商品取引契約の締結の勧誘の相手方
二 当該商品先物取引業者が承諾日以後に締結する商品取引契約の相手方
6 商品先物取引業者は、商品取引契約(第2条第22項各号に規定する代理を行うことを内容とするものに限る。以下この項及び第8項において「特定商品取引契約」という。)の締結に関して申出者が前項の規定の適用を受ける場合において、当該特定商品取引契約に基づき当該申出者を代理して商品取引契約を締結するときは、当該商品取引契約の相手方である他の商品先物取引業者(次項及び第8項において「相手方商品先物取引業者」という。)に対し、あらかじめ、当該商品取引契約に関して申出者が一般顧客とみなされる旨を告知しなければならない。
7 商品先物取引業者が前項の規定による告知をした場合には、相手方商品先物取引業者に対しては、前条の規定は、適用しない。
8 特定商品取引契約を締結した商品先物取引業者が第6項の規定による告知をした場合には、当該商品先物取引業者が当該特定商品取引契約に基づき申出者を代理して相手方商品先物取引業者との間で締結する商品取引契約については、当該申出者を一般顧客とみなして、この法律(この節を除く。)の規定を適用する。
9 承諾日以後に申出者が新たに第2条第25項第1号から第3号まで又は第6号のいずれかに掲げる者となった場合には、当該申出者がこれらの者となった日以後は、第5項から前項までの規定は、適用しない。
10 第2項の規定による承諾を得た申出者は、商品先物取引業者に対し、商品取引契約に関して自己を特定委託者として取り扱うよう申し出ることができる。
11 商品先物取引業者は、前項の申出(以下この条において「復帰申出」という。)を承諾する場合には、あらかじめ、当該復帰申出を承諾する日その他主務省令で定める事項を記載した書面により、復帰申出をした者(以下この条において「復帰申出者」という。)の同意を得なければならない。
12 商品先物取引業者は、前項の規定による書面による同意に代えて、政令で定めるところにより、復帰申出者の承諾を得て、復帰申出者が特定委託者として取り扱われることについての同意を電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法であって主務省令で定めるものにより得ることができる。この場合において、当該商品先物取引業者は、当該書面による同意を得たものとみなす。
13 商品先物取引業者が第11項の規定により復帰申出者の同意を得て復帰申出を承諾した場合には、当該承諾をした日以後新たに第2項の規定による承諾をする日の前日までの間は、第5項、第6項及び第8項の規定は、適用しない。
(特定委託者等以外の顧客である法人が特定委託者とみなされる場合)
第197条の5 法人(特定委託者、特定当業者及び第197条の9第1項に規定する法人を除く。)は、商品先物取引業者に対し、商品取引契約に関して自己を特定委託者として取り扱うよう申し出ることができる。
2 商品先物取引業者は、前項の規定による申出を承諾する場合には、あらかじめ、次に掲げる事項を記載した書面により、当該申出をした法人(以下この条において「申出者」という。)の同意を得なければならない。この場合において、第2号に規定する期限日は、第1号に規定する承諾日から起算して1年を経過する日(主務省令で定める場合にあっては、当該経過する日前で主務省令で定める日)としなければならない。
一 この項の規定による承諾をする日(以下この条において「承諾日」という。)
二 商品取引契約の締結の勧誘又は締結をする場合において、申出者を特定委託者として取り扱う期間の末日(以下この条において「期限日」という。)
三 当該申出者が次に掲げる事項を理解している旨
イ 特定委託者が商品先物取引業者から商品取引契約の締結の勧誘を受け、又は当該商品先物取引業者に商品取引契約の申込みをし、若しくは当該商品先物取引業者と商品取引契約を締結する場合におけるこの法律の規定の適用の特例の内容として主務省令で定める事項
ロ 商品取引契約に関して特定委託者として取り扱われることがその知識、経験及び財産の状況に照らして適当ではない者が特定委託者として取り扱われる場合には、当該者の保護に欠けることとなるおそれがある旨
四 期限日以前に商品取引契約の締結の勧誘又は締結をする場合において、当該申出者を特定委託者として取り扱う旨
五 期限日後に商品取引契約の締結の勧誘又は締結をする場合において、当該申出者を一般顧客として取り扱う旨
六 商品先物取引業者に対し、申出者を一般顧客として取り扱うよう申し出ることができる旨
七 その他主務省令で定める事項
3 前条第12項の規定は、前項の規定による書面による同意について準用する。
4 商品先物取引業者が第2項の規定による承諾をし、かつ、申出者が同項の規定による書面による同意をした場合であって、当該申出者が次に掲げる者である場合におけるこの法律(この節を除く。)の規定の適用については、当該申出者は、特定委託者とみなす。
一 当該商品先物取引業者が承諾日から期限日までに行う商品取引契約の締結の勧誘の相手方
二 当該商品先物取引業者が承諾日から期限日までに締結する商品取引契約の相手方
5 商品先物取引業者は、商品取引契約(第2条第22項各号に規定する代理を行うことを内容とするものに限る。以下この項及び次項において「特定商品取引契約」という。)の締結に関して申出者が前項の規定の適用を受ける場合において、当該特定商品取引契約に基づき当該申出者を代理して商品取引契約を締結するときは、当該商品取引契約の相手方である他の商品先物取引業者(次項において「相手方商品先物取引業者」という。)に対し、あらかじめ、当該商品取引契約に関して申出者が特定委託者とみなされる旨を告知しなければならない。
6 特定商品取引契約を締結した商品先物取引業者が前項の規定による告知をした場合には、当該商品先物取引業者が当該特定商品取引契約に基づき申出者を代理して相手方商品先物取引業者との間で締結する商品取引契約については、当該申出者を特定委託者とみなして、この法律(この節を除く。)の規定を適用する。
7 申出者は、承諾日から起算して主務省令で定める期間を経過する日から期限日までの間、期限日後においても自己を特定委託者として取り扱うよう申し出ることができる。
8 商品先物取引業者が、前項の申出(以下この条において「更新申出」という。)を期限日以前に承諾する場合には、期限日の翌日に当該承諾があったものとみなす。
9 商品先物取引業者が更新申出を承諾する場合には、第2項から前項までの規定を準用する。この場合において、第2項第1号中「この項の規定による承諾をする日」とあるのは「第8項の規定により承諾があったものとみなされる日」と、第4項中「第2項の規定による承諾」とあるのは「第8項の規定による承諾」と読み替えるものとする。
10 第2項の承諾を得た申出者は、承諾日以後において、自己を一般顧客として取り扱うよう申し出ることができる。
11 商品先物取引業者は、前項の申出(以下この条において「復帰申出」という。)を受けた後最初に商品取引契約の締結の勧誘又は締結のいずれかを行うまでに、当該復帰申出を承諾しなければならない。
12 商品先物取引業者は、復帰申出を承諾する場合には、復帰申出をした法人に対し、あらかじめ、当該復帰申出を承諾する日その他の主務省令で定める事項を記載した書面を交付しなければならない。
13 前条第4項の規定は、前項の規定による書面の交付について準用する。
14 商品先物取引業者が第11項の規定により復帰申出を承諾した場合には、当該復帰申出を承諾した日以後新たに第2項の規定による承諾をする日の前日までの間、第4項から第9項までの規定は、適用しない。
(特定委託者以外の顧客である個人が特定委託者とみなされる場合)
第197条の6 知識、経験及び財産の状況に照らして特定委託者に相当する者として主務省令で定める要件に該当する個人(第2条第25項第3号に掲げる者及び商品取引所の会員等を除く。)は、商品先物取引業者に対し、商品取引契約に関して自己を特定委託者として取り扱うよう申し出ることができる。
2 商品先物取引業者は、前項の規定による申出を受けた場合には、当該申出をした個人(以下この条において「申出者」という。)に対し、前条第2項第3号イ及びロに掲げる事項を記載した書面を交付するとともに、申出者が前項に規定する者に該当することを確認しなければならない。
3 第197条の4第4項の規定は、前項の規定による書面の交付について準用する。
4 申出者は、商品先物取引業者が第6項において準用する前条第2項による承諾をする日(次項において「承諾日」という。)から起算して主務省令で定める期間を経過する日から第6項において準用する前条第2項第2号に規定する期限日までの間、期限日後においても自己を特定委託者として取り扱うよう申し出ることができる。
5 次項において準用する前条第2項の承諾を受けた者は、商品先物取引業者が承諾日以後において、自己を一般顧客として取り扱うよう申し出ることができる。
6 前条第2項から第6項までの規定は商品先物取引業者が第1項の申出を承諾する場合について、同条第8項及び第9項の規定は商品先物取引業者が第4項の申出を承諾する場合について、同条第11項から第14項までの規定は商品先物取引業者が前項の申出を承諾する場合について、それぞれ準用する。この場合において、同条第2項中「当該申出をした法人」とあるのは「第197条の6第2項に規定する申出者」と、同条第12項中「復帰申出をした法人」とあるのは「第197条の6第5項の申出をした者」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
(特定当業者への告知義務)
第197条の7 商品先物取引業者は、商品取引契約の申込みを特定当業者から受けた場合であって、商品取引契約(特定当業者が売買、売買の媒介、取次ぎ若しくは代理、生産、加工若しくは使用を業として行っている物品若しくはこれに関連する物品として主務省令で定めるもの又は売買若しくは売買の媒介、取次ぎ若しくは代理その他主務省令で定める行為を業として行っている電力を取引対象商品とする商品デリバティブ取引に関するものに限る。以下この条から第197条の9まで及び第220条の4第2項第2号において同じ。)を過去に当該特定当業者との間で締結したことがない場合には、当該申込みに係る商品取引契約を締結するまでに、当該特定当業者に対し、当該特定当業者が次条第1項の規定による申出ができる旨を告知しなければならない。
(特定当業者が一般顧客とみなされる場合)
第197条の8 特定当業者は、商品先物取引業者に対し、商品取引契約に関して自己を一般顧客として取り扱うよう申し出ることができる。
2 第197条の4第2項から第13項までの規定は、特定当業者について準用する。この場合において、同条第3項、第10項及び第12項中「特定委託者」とあるのは、「特定当業者」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
(特定委託者及び特定当業者以外の法人が特定当業者とみなされる場合)
第197条の9 商品取引契約の申込みを行おうとする法人(特定委託者及び特定当業者を除く。)であって、当該商品取引契約に基づく商品デリバティブ取引の取引対象商品の全てについて当該取引対象商品である物品若しくはこれに関連する物品として主務省令で定めるものの売買、売買の媒介、取次ぎ若しくは代理、生産、加工若しくは使用又は当該取引対象商品である電力の売買若しくは売買の媒介、取次ぎ若しくは代理その他主務省令で定める行為を業として行っているものは、商品先物取引業者に対し、商品取引契約に関して自己を特定当業者として取り扱うよう申し出ることができる。
2 第197条の5第2項から第14項までの規定は、前項に規定する法人について準用する。この場合において、同条第2項第2号から第4号まで及び第4項から第7項までの規定中「特定委託者」とあるのは、「特定当業者」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
(政令への委任)
第197条の10 この節に定めるもののほか、特定委託者(第2条第25項第7号又は第8号に掲げる者に限る。)が一般顧客とみなされる場合、特定委託者、特定当業者及び前条第1項に規定する法人以外の顧客が特定委託者とみなされる場合、特定当業者が一般顧客とみなされる場合又は同項に規定する法人が特定当業者とみなされる場合の手続その他この節の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
第3節 業務
(標識の掲示)
第198条 商品先物取引業者は、営業所又は事務所ごとにその見やすい箇所に、主務省令で定める標識を掲げなければならない。
2 商品先物取引業者以外の者は、前項の標識又はこれに類似する標識を掲示してはならない。
(名義貸しの禁止)
第199条 商品先物取引業者は、自己の名義をもって、他人に商品先物取引業を行わせてはならない。
(外務員の登録)
第200条 商品先物取引業者は、その役員又は使用人であって、その商品先物取引業者のために次に掲げる行為を行うもの(以下「外務員」という。)について、主務大臣の行う登録を受けなければならない。
一 第2条第22項各号に掲げる行為
二 商品市場における取引(商品清算取引を除く。以下この章において同じ。)の委託の勧誘又はその委託の媒介、取次ぎ若しくは代理の申込みの勧誘
三 商品清算取引の委託の取次ぎの委託の勧誘又はその委託の媒介、取次ぎ若しくは代理の申込みの勧誘
四 外国商品市場取引(商品清算取引に類似する取引を除く。以下この章において同じ。)の委託の勧誘又はその委託の媒介、取次ぎ若しくは代理の申込みの勧誘
五 外国商品市場取引のうち、商品清算取引に類似する取引の委託の取次ぎの委託の勧誘又はその委託の媒介、取次ぎ若しくは代理の申込みの勧誘
六 店頭商品デリバティブ取引の申込みの勧誘又はその媒介、取次ぎ若しくは代理の申込みの勧誘
2 商品先物取引業者は、前項の規定による登録に係る外務員(以下「登録外務員」という。)以外の者に外務員の職務を行わせてはならない。
3 第1項の規定により登録を受けようとする商品先物取引業者は、次に掲げる事項を記載した申請書を主務大臣に提出しなければならない。
一 登録申請者の商号又は名称及びその代表者の氏名
二 登録の申請に係る外務員についての次に掲げる事項
イ 氏名、生年月日及び住所
ロ 役員又は使用人の別
ハ 外務員(第240条の11において準用する第1項の規定による登録に係る外務員を含む。以下この号並びに次条第1項第2号及び第3号において同じ。)の職務を行ったことの有無並びに外務員の職務を行ったことのある者については、その所属していた商品先物取引業者又は商品先物取引仲介業者の商号、名称又は氏名及びその行った期間
ニ 商品先物取引仲介業を行ったことの有無及び商品先物取引仲介業を行ったことのある者については、その行った期間
4 前項の申請書には、登録を受けようとする外務員に係る履歴書その他主務省令で定める書類を添付しなければならない。
5 主務大臣は、第3項の規定による登録の申請があった場合においては、次条第1項の規定に該当する場合を除くほか、直ちに氏名、生年月日その他主務省令で定める事項を登録原簿に登録しなければならない。
6 主務大臣は、前項の規定による登録をした場合においては、遅滞なく、書面をもって、その旨を登録申請者に通知しなければならない。
7 第1項の登録は、6年ごとにその更新を受けなければ、その期間の経過によって、その効力を失う。
(外務員の登録の拒否)
第201条 主務大臣は、登録の申請に係る外務員が次の各号のいずれかに該当するとき、又は申請書若しくはこれに添付すべき書類のうちに重要な事項について虚偽の記載があり、若しくは重要な事実の記載が欠けているときは、その登録を拒否しなければならない。
一 第15条第2項第1号イからルまでのいずれかに該当する者
二 第204条第1項(第240条の11において準用する場合を含む。)の規定により外務員の登録を取り消され、その取消しの日から5年を経過するまでの者
三 登録申請者以外の商品先物取引業者又は商品先物取引仲介業者に属する外務員として登録されている者
四 第240条の2第1項の登録を受けている者
2 第15条第5項から第9項までの規定は、前項の規定による登録の拒否について準用する。
(外務員の権限)
第202条 外務員は、その所属する商品先物取引業者に代わって、第200条第1項各号に掲げる行為に関し、一切の裁判外の行為を行う権限を有するものとみなす。ただし、相手方が悪意であったときは、この限りでない。
(外務員についての届出)
第203条 商品先物取引業者は、登録外務員について、次の各号のいずれかに該当する事実が生じたときは、遅滞なく、その旨を主務大臣に届け出なければならない。
一 第200条第3項第2号イ及びロに掲げる事項に変更があったとき。
二 第15条第2項第1号イからルまで(同号ニからリまでについては、この法律に相当する外国の法令の規定又は商品取引所に相当する外国の施設に係る部分に限る。)のいずれかに該当することとなったとき。
三 退職その他の理由により外務員の職務を行わないこととなったとき。
(外務員の登録の取消し等)
第204条 主務大臣は、登録外務員について、その登録が不正の手段によりなされたことを発見したとき、又は登録外務員が次の各号のいずれかに該当するときは、当該登録を取り消し、又は当該登録外務員に対し、2年以内の期間を定めてその職務の停止を命ずることができる。
一 第15条第2項第1号イからルまで(同号ニについては、第332条第1項及び第342条第1項の許可の取消しに係る部分並びにこの法律に相当する外国の法令の規定に係る部分に限る。)のいずれかに該当することとなったとき。
二 法令に違反したとき、その他外務員の職務に関して著しく不適当な行為をしたと認められるとき。
2 主務大臣は、前項の規定に基づいて処分をすることとしたときは、書面により、その旨を当該外務員について登録を受けた商品先物取引業者に通知しなければならない。
3 第158条第2項の規定は第1項の規定による処分について、第159条第4項の規定は第1項の規定による登録の取消しに係る聴聞について準用する。
(外務員の登録の抹消)
第205条 主務大臣は、次に掲げる場合においては、登録原簿につき、外務員に関する登録を抹消する。
一 前条第1項の規定により外務員の登録を取り消したとき。
二 外務員の所属する商品先物取引業者が解散し、又は商品先物取引業を廃止したとき。
三 退職その他の理由により外務員の職務を行わないこととなった事実が確認されたとき。
(商品先物取引協会による外務員の登録事務)
第206条 主務大臣は、主務省令で定めるところにより、第241条第1項に規定する商品先物取引協会(以下この条から第208条まで、第239条及び第240条の5第5号において「協会」という。)に、第200条、第201条及び前3条に規定する登録に関する事務であって当該協会に所属する商品先物取引業者の外務員に係るもの(以下この条及び第208条において「登録事務」という。)を行わせることができる。
2 主務大臣は、前項の規定により協会に登録事務を行わせることとしたときは、当該登録事務を行わないものとする。
3 協会は、第1項の規定により登録事務を行うこととしたときは、その定款において外務員の登録に関する事項を定め、主務大臣の認可を受けなければならない。
4 第1項の規定により登録事務を行う協会は、第200条第5項の規定による登録、第203条の規定による届出に係る登録の変更、第204条第1項の規定による処分(登録の取消しを除く。)又は前条の規定による登録の抹消をした場合には、主務省令で定めるところにより、その旨を主務大臣に届け出なければならない。
5 主務大臣は、第1項の規定により登録事務を行う協会に所属する商品先物取引業者の登録外務員が第204条第1項第1号又は第2号に該当するにもかかわらず、当該協会が同項に規定する措置をしない場合において、商品市場における秩序を維持し、又は委託者等を保護するため必要かつ適当であると認めるときは、同項に規定する措置をすることを命ずることができる。
6 第158条第2項の規定は、前項の規定による命令について準用する。
(登録手数料の納付)
第207条 外務員の登録を受けようとする商品先物取引業者は、政令で定めるところにより、登録手数料を国(前条第1項の規定により協会に登録する場合にあっては、協会)に納めなければならない。
2 前項の登録手数料で協会に納められたものは、当該協会の収入とする。
(審査請求)
第208条 第206条第1項の規定により登録事務を行う協会の第200条第3項の規定による登録の申請に係る不作為、第201条第1項の規定による登録の拒否又は第204条第1項の規定による処分について不服がある商品先物取引業者は、主務大臣に対し、審査請求をすることができる。この場合において、主務大臣は、行政不服審査法(平成26年法律第68号)第25条第2項及び第3項、第46条第1項及び第2項並びに第49条第3項の規定の適用については、協会の上級行政庁とみなす。
(商品先物取引業者が占有する物の処分の制限)
第209条 商品先物取引業者は、委託者等から預託を受けて、又はその者の計算において自己が占有する物をその者の書面による同意を得ないで、商品取引契約の趣旨に反して、担保に供し、貸し付け、その他処分してはならない。
2 商品先物取引業者は、前項の規定による書面による同意に代えて、政令で定めるところにより、委託者等の承諾を得て、その占有する物を担保に供し、貸し付け、その他処分することについての同意を電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法であって主務省令で定めるものにより得ることができる。この場合において、当該商品先物取引業者は、当該書面による同意を得たものとみなす。
(顧客財産の分離保管等)
第210条 商品先物取引業者は、商品先物取引業により生じた債務の弁済を確保するため、次の各号に掲げる財産については、その保全のため、当該各号に定める措置を講じなければならない。
一 商品市場における取引に関し、委託者から預託を受けた金銭、有価証券その他の物及び委託者の計算に属する金銭、有価証券その他の物(主務省令で定めるものを除く。第304条、第306条第1項及び第311条第1項において「委託者資産」という。)の価額に相当する財産(第300条第3号及び第309条において「保全対象財産」という。) 委託者保護基金(第270条に規定する委託者保護基金をいう。)に預託すること、商品先物取引業者の固有財産から分離して信託会社等に信託することその他の主務省令で定める措置
二 外国商品市場取引及び店頭商品デリバティブ取引に関し、委託者等から預託を受けた金銭、有価証券その他の物及び委託者等の計算に属する金銭、有価証券その他の物(主務省令で定めるものを除く。)の価額に相当する財産 商品先物取引業者の固有財産から分離して信託会社等に信託することその他の主務省令で定める措置
(純資産額規制比率)
第211条 商品先物取引業者(銀行その他の政令で定める者を除く。以下この条及び第235条において同じ。)は、純資産額の、その商品デリバティブ取引につき生ずる相場の変動その他の理由により発生し得る危険に対応する額として主務省令で定めるところにより算定した額に対する比率(以下「純資産額規制比率」という。)を算出し、毎月末及び主務省令で定める場合に、主務大臣に届け出なければならない。
2 商品先物取引業者は、純資産額規制比率が120パーセントを下回ることのないようにしなければならない。
3 商品先物取引業者は、毎年3月、6月、9月及び12月の末日における純資産額規制比率を記載した書面を作成し、当該末日から1月を経過した日から3月間、すべての営業所又は事務所に備えて置き、公衆の縦覧に供しなければならない。
4 第99条第7項の規定は、第1項の純資産額について準用する。
(のみ行為の禁止)
第212条 商品先物取引業者は、商品市場における取引等の委託又は外国商品市場取引等(外国商品市場取引若しくはその委託の媒介、取次ぎ若しくは代理又は外国商品市場取引のうち商品清算取引に類似する取引の委託の取次ぎ若しくはその委託の媒介、取次ぎ若しくは代理をいう。以下この章において同じ。)の委託を受けたときは、その委託に係る商品市場における取引等をしないで、自己がその相手方となって取引を成立させてはならない。
(誠実かつ公正の原則)
第213条 商品先物取引業者並びにその役員及び使用人は、顧客に対して誠実かつ公正に、その業務を遂行しなければならない。
(広告等の規制)
第213条の2 商品先物取引業者は、その行う商品先物取引業の内容について広告その他これに類似するものとして主務省令で定める行為をするときは、主務省令で定めるところにより、次に掲げる事項を表示しなければならない。
一 当該商品先物取引業者の商号又は名称
二 商品先物取引業者である旨
三 商品先物取引業の内容に関する事項であって、顧客の判断に影響を及ぼすこととなる重要なものとして政令で定めるもの
2 商品先物取引業者は、その行う商品先物取引業に関して広告その他これに類似するものとして主務省令で定める行為をするときは、第2条第22項各号に掲げる行為を行うことによる利益の見込みその他主務省令で定める事項について、著しく事実に相違する表示をし、又は著しく人を誤認させるような表示をしてはならない。
(不当な勧誘等の禁止)
第214条 商品先物取引業者は、次に掲げる行為をしてはならない。
一 顧客に対し、不確実な事項について断定的判断を提供し、又は確実であると誤認させるおそれのあることを告げて第200条第1項第2号から第6号までに掲げる勧誘をすること。
二 商品取引契約の締結又はその勧誘に関して、顧客に対し虚偽のことを告げること。
三 商品市場における取引等又は外国商品市場取引等につき、数量、対価の額又は約定価格等その他の主務省令で定める事項についての顧客の指示を受けないでその委託を受けること(当該顧客を相手方とする商品投資顧問契約(商品投資に係る事業の規制に関する法律第2条第2項に規定する商品投資顧問契約をいう。次条及び第240条の16第1号ニにおいて同じ。)に係る業務として行うものその他委託者の保護に欠け、又は取引の公正を害するおそれのないものとして主務省令で定めるものを除く。)。
四 顧客から商品市場における取引(第2条第3項第1号に掲げる取引に限る。以下この号において同じ。)の委託を受け、その委託に係る取引の申込みの前に自己の計算においてその委託に係る商品市場における当該委託に係る取引と同一の取引を成立させることを目的として、当該委託に係る取引における対価の額より有利な対価の額(買付けについては当該委託に係る対価の額より低い対価の額を、売付けについては当該委託に係る対価の額より高い対価の額をいう。)で商品市場における取引をすること又は顧客から外国商品市場取引(同項第1号に掲げる取引に相当するものに限る。以下この号において同じ。)の委託を受け、その委託に係る取引の申込みの前に自己の計算においてその委託に係る外国商品市場における当該委託に係る取引と同一の取引を成立させることを目的として、当該委託に係る取引における対価の額より有利な対価の額(買付けについては当該委託に係る対価の額より低い対価の額を、売付けについては当該委託に係る対価の額より高い対価の額をいう。)で外国商品市場取引をすること。
五 第200条第1項第2号から第6号までの委託又は申込みを行わない旨の意思(その委託又は申込みの勧誘を受けることを希望しない旨の意思を含む。)を表示した顧客に対し、同項第2号から第6号までに掲げる勧誘をすること。
六 顧客に対し、迷惑を覚えさせるような仕方で第200条第1項第2号から第6号までに掲げる勧誘をすること。
七 商品取引契約の締結の勧誘に先立って、顧客に対し、自己の商号又は名称及び商品取引契約の締結の勧誘である旨を告げた上でその勧誘を受ける意思の有無を確認することをしないで勧誘すること。
八 商品市場における取引等又は外国商品市場取引等につき、顧客に対し、特定の上場商品構成品等(外国商品市場における上場商品構成品等に相当するものを含む。)の売付け又は買付けその他これに準ずる取引とこれらの取引と対当する取引(これらの取引から生じ得る損失を減少させる取引をいう。)の数量及び期限を同一にすることを勧めること。
九 商品取引契約(当該商品取引契約の内容その他の事情を勘案し、委託者等の保護を図ることが特に必要なものとして政令で定めるものに限る。以下この号において同じ。)の締結の勧誘の要請をしていない顧客に対し、訪問し、又は電話をかけて、商品取引契約の締結を勧誘すること(委託者等の保護に欠け、又は取引の公正を害するおそれのない行為として主務省令で定める行為を除く。)。
十 前各号に掲げるもののほか、委託者等の保護に欠け、又は取引の公正を害するものとして主務省令で定める行為
(商品投資顧問契約に係る業務を行う場合の禁止行為)
第214条の2 商品先物取引業者は、商品投資顧問契約に係る業務を行う場合には、次に掲げる行為をしてはならない。
一 商品投資顧問契約に係る業務に関する情報を利用して、自己の計算において商品デリバティブ取引を行い、又は商品取引契約の締結を勧誘すること。
二 前号に掲げるもののほか、委託者等の保護に欠け、又は取引の公正を害するものとして主務省令で定める行為
(損失補てん等の禁止)
第214条の3 商品先物取引業者は、次に掲げる行為をしてはならない。
一 商品デリバティブ取引(取引の公正を害するおそれがないものとして政令で定める取引を除く。以下この条において同じ。)につき、当該商品デリバティブ取引について顧客(信託会社等が、信託契約に基づいて信託をする者の計算において、商品デリバティブ取引を行う場合にあっては、当該信託をする者を含む。以下この条において同じ。)に損失が生ずることとなり、又はあらかじめ定めた額の利益が生じないこととなった場合には自己又は第三者がその全部又は一部を補てんし、又は補足するため当該顧客又は第三者に財産上の利益を提供する旨を、当該顧客又はその指定した者に対し、申し込み、若しくは約束し、又は第三者に申し込ませ、若しくは約束させる行為
二 商品デリバティブ取引につき、自己又は第三者が当該商品デリバティブ取引について生じた顧客の損失の全部若しくは一部を補てんし、又はこれらについて生じた顧客の利益に追加するため当該顧客又は第三者に財産上の利益を提供する旨を、当該顧客又はその指定した者に対し、申し込み、若しくは約束し、又は第三者に申し込ませ、若しくは約束させる行為
三 商品デリバティブ取引につき、当該商品デリバティブ取引について生じた顧客の損失の全部若しくは一部を補てんし、又はこれらについて生じた顧客の利益に追加するため、当該顧客又は第三者に対し、財産上の利益を提供し、又は第三者に提供させる行為
2 商品先物取引業者の顧客は、次に掲げる行為をしてはならない。
一 商品デリバティブ取引につき、商品先物取引業者又は第三者との間で、前項第1号の約束をし、又は第三者に当該約束をさせる行為(当該約束が自己がし、又は第三者にさせた要求による場合に限る。)
二 商品デリバティブ取引につき、商品先物取引業者又は第三者との間で、前項第2号の約束をし、又は第三者に当該約束をさせる行為(当該約束が自己がし、又は第三者にさせた要求による場合に限る。)
三 商品デリバティブ取引につき、商品先物取引業者又は第三者から、前項第3号の提供に係る財産上の利益を受け、又は第三者に当該財産上の利益を受けさせる行為(前2号の約束による場合であって当該約束が自己がし、又は第三者にさせた要求によるとき及び当該財産上の利益の提供が自己がし、又は第三者にさせた要求による場合に限る。)
3 第1項の規定は、同項各号の申込み、約束又は提供が事故(第221条第2項の主務省令で定める事故をいう。以下この項及び次項において同じ。)による損失の全部又は一部を補てんするために行うものである場合については、適用しない。ただし、第1項第2号の申込み又は約束及び同項第3号の提供にあっては、その補てんに係る損失が事故に起因するものであることにつき、当該商品先物取引業者があらかじめ主務大臣の確認を受けている場合その他主務省令で定める場合に限る。
4 第2項の規定は、同項第1号又は第2号の約束が事故による損失の全部又は一部を補てんする旨のものである場合及び同項第3号の財産上の利益が事故による損失の全部又は一部を補てんするため提供されたものである場合については、適用しない。
5 第3項ただし書の確認を受けようとする者は、主務省令で定めるところにより、その確認を受けようとする事実その他の主務省令で定める事項を記載した申請書に当該事実を証するために必要な書類として主務省令で定めるものを添えて主務大臣に提出しなければならない。
(適合性の原則)
第215条 商品先物取引業者は、顧客の知識、経験、財産の状況及び商品取引契約を締結する目的に照らして不適当と認められる勧誘を行って委託者等の保護に欠け、又は欠けることとなるおそれがないように、商品先物取引業を行わなければならない。
(受託契約準則への準拠)
第216条 商品先物取引業者は、商品市場における取引等の受託については、商品取引所の定める受託契約準則によらなければならない。
(商品取引契約の締結前の書面の交付)
第217条 商品先物取引業者は、商品取引契約を締結しようとするときは、主務省令で定めるところにより、あらかじめ、顧客に対し次に掲げる事項を記載した書面を交付しなければならない。
一 当該商品取引契約に基づく取引(第2条第3項第4号に掲げる取引にあっては同号の権利を行使することにより成立する同号イからホまでに掲げる取引をいい、同条第14項第4号に掲げる取引にあっては同号の権利を行使することにより成立する同号イからニまでに掲げる取引をいい、同項第5号に掲げる取引にあっては同号の権利を行使することにより成立する同号に規定する金銭を授受することとなる取引をいう。)の額(取引の対価の額又は約定価格若しくは約定数値に、その取引の件数又は数量を乗じて得た額をいう。)が、当該取引について顧客が預託すべき取引証拠金、取次証拠金又は清算取次証拠金その他の保証金その他主務省令で定めるもの(以下この項及び第220条の2第1項において「取引証拠金等」という。)の額を上回る可能性がある場合にあっては、次に掲げる事項
イ 当該取引の額が当該取引証拠金等の額を上回る可能性がある旨
ロ 当該取引の額の当該取引証拠金等の額に対する比率(当該比率を算出することができない場合にあっては、その旨及びその理由)
二 商品市場における相場その他の商品の価格又は商品指数に係る変動により当該商品取引契約に基づく取引について当該顧客に損失が生ずることとなるおそれがあり、かつ、当該損失の額が取引証拠金等の額を上回ることとなるおそれがある場合には、その旨
三 前2号に掲げるもののほか、当該商品取引契約に関する事項であって、顧客の判断に影響を及ぼすこととなる重要なものとして政令で定めるもの
四 前3号に掲げるもののほか、当該商品取引契約の概要その他の主務省令で定める事項
2 商品先物取引業者は、前項の規定による書面の交付に代えて、政令で定めるところにより、当該顧客の承諾を得て、当該書面に記載すべき事項を電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法であって主務省令で定めるものにより提供することができる。この場合において、当該書面に記載すべき事項を当該方法により提供した商品先物取引業者は、当該書面を交付したものとみなす。
(商品先物取引業者の説明義務及び損害賠償責任)
第218条 商品先物取引業者は、商品取引契約を締結しようとする場合には、主務省令で定めるところにより、あらかじめ、顧客に対し、前条第1項各号に掲げる事項について説明をしなければならない。
2 前項の説明は、顧客の知識、経験、財産の状況及び当該商品取引契約を締結しようとする目的に照らして、当該顧客に理解されるために必要な方法及び程度によるものでなければならない。
3 一の商品取引契約の締結について2以上の商品先物取引業者又は商品先物取引業者の委託を受けた商品先物取引仲介業者(以下この項において「商品先物取引業者等」という。)が第1項又は第240条の18第1項本文の規定により顧客に対し前条第1項各号に掲げる事項について説明をしなければならない場合において、いずれか一の商品先物取引業者等が当該事項について説明をしたときは、他の商品先物取引業者等は、第1項又は第240条の18第1項本文の規定にかかわらず、当該事項について説明をすることを要しない。ただし、当該他の商品先物取引業者等が政令で定める者である場合は、この限りでない。
4 商品先物取引業者は、顧客に対し第1項の規定により説明をしなければならない場合において、第214条(第1号に係る部分に限る。)の規定に違反したとき、又は前条第1項第1号から第3号までに掲げる事項について説明をしなかったときは、これによって当該顧客の当該商品取引契約につき生じた損害を賠償する責めに任ずる。
(取引態様の事前明示義務等)
第219条 商品先物取引業者は、商品取引契約を締結しようとするときは、あらかじめ、顧客に対し自己が行う行為につき、第2条第22項各号のいずれに該当するかの別を明らかにしなければならない。
2 商品先物取引業者は、顧客から店頭商品デリバティブ取引に関する注文を受けようとするときは、あらかじめ、その者に対し自己がその相手方となって当該取引を成立させるか、又は媒介し、取次ぎし、若しくは代理して当該取引を成立させるかの別を明らかにしなければならない。
(取引の成立の通知)
第220条 商品先物取引業者は、その商品取引契約に係る取引が成立したときは、遅滞なく、書面をもって、成立した取引の種類ごとの数量及び対価の額又は約定価格等並びに成立の日その他の主務省令で定める事項を委託者等に通知しなければならない。ただし、その商品取引契約の内容その他の事情を勘案し、当該書面を委託者等に交付しなくても公益又は委託者等の保護に欠けるおそれがないと認められるものとして主務省令で定める場合は、この限りでない。
2 第217条第2項の規定は、前項の規定による書面による通知について準用する。この場合において、同条第2項中「顧客」とあるのは「委託者等」と、「提供する」とあるのは「通知する」と、「提供した」とあるのは「通知した」と、「当該書面を交付したもの」とあるのは「当該書面による通知をしたもの」と読み替えるものとする。
(取引証拠金等の受領に係る書面の交付)
第220条の2 商品先物取引業者は、その行う商品先物取引業に関して委託者等が預託すべき取引証拠金等を受領したときは、委託者等に対し、直ちに、主務省令で定めるところにより、その旨を記載した書面を交付しなければならない。
2 第217条第2項の規定は、前項の規定による書面の交付について準用する。この場合において、同条第2項中「顧客」とあるのは、「委託者等」と読み替えるものとする。
(金融商品の販売等に関する法律の準用)
第220条の3 金融商品の販売等に関する法律(平成12年法律第101号)第6条から第9条までの規定は、商品先物取引業者が行う商品取引契約の締結について準用する。この場合において、同法第6条第1項中「前条」とあるのは「商品先物取引法第218条第4項」と、同項及び同法第7条中「重要事項について説明をしなかったこと又は断定的判断の提供等を行ったこと」とあるのは「商品先物取引法第214条(第1号に係る部分に限る。)の規定に違反したこと又は同法第217条第1項第1号から第3号までに掲げる事項について説明をしなかったこと」と、同法第9条第2項第1号中「当該金融商品の販売に係る契約」とあるのは「商品取引契約」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
(禁止行為等の適用除外)
第220条の4 次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める者が特定委託者である場合には、適用しない。ただし、公益又は特定委託者の保護のため支障を生ずるおそれがあるものとして主務省令で定める場合は、この限りでない。
一 第213条の2、第214条第5号、第7号及び第9号並びに第215条 商品先物取引業者が行う第200条第1項第2号から第6号までの勧誘の相手方
二 第209条、第214条第8号及び第217条から前条まで 商品先物取引業者が申込みを受け、又は締結した商品取引契約の相手方
2 次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める者が特定当業者である場合には、適用しない。ただし、公益又は特定当業者の保護のため支障を生ずるおそれがあるものとして主務省令で定める場合は、この限りでない。
一 第213条の2、第214条第5号、第7号及び第9号並びに第215条 商品先物取引業者が行う第200条第1項第2号から第6号までの勧誘の相手方
二 第209条、第214条第8号及び第217条から前条まで 商品先物取引業者が申込みを受け、又は締結した商品取引契約の相手方
(商品取引責任準備金)
第221条 商品先物取引業者は、主務省令で定めるところにより、商品デリバティブ取引の取引高に応じ、商品取引責任準備金を積み立てなければならない。
2 前項の商品取引責任準備金は、第2条第22項各号に掲げる行為に関して生じた事故であって主務省令で定めるものによる損失の補てんに充てる場合のほか、使用してはならない。ただし、主務大臣の承認を受けたときは、この限りでない。
(帳簿の作成等)
第222条 商品先物取引業者は、商品デリバティブ取引について、主務省令で定めるところにより、帳簿を作成し、これを保存しなければならない。
(帳簿の区分経理)
第223条 商品先物取引業者は、商品市場における取引又は外国商品市場取引について、主務省令で定めるところにより、自己の計算による取引と委託者の計算による取引とを帳簿上区分して経理しなければならない。
(報告書の提出)
第224条 商品先物取引業者は、事業年度ごとに、主務省令で定めるところにより、事業報告書を作成し、毎事業年度経過後3月以内に、これを主務大臣に提出しなければならない。
2 商品先物取引業者は、前項に規定する事業報告書のほか、主務省令で定めるところにより、当該商品先物取引業者の商品先物取引業又は財産の状況に関する報告書を主務大臣に提出しなければならない。
第4節 合併、分割及び事業の譲渡
(合併及び分割)
第225条 商品先物取引業者を全部又は一部の当事者とする合併の場合(商品先物取引業者である法人と商品先物取引業者でない法人が合併して商品先物取引業者たる法人が存続する場合を除く。)又は分割の場合(商品先物取引業の全部又は一部を承継させる場合に限る。)において、当該合併又は分割について主務大臣の認可を受けたときは、合併後存続する法人若しくは合併により設立された法人又は分割により当該商品先物取引業を承継した法人は、商品先物取引業者の地位を承継する。
2 前項の認可を受けようとする商品先物取引業者は、合併後存続する法人若しくは合併により設立される法人(以下この条において「合併後の法人」という。)又は分割により商品先物取引業の全部若しくは一部を承継する法人(以下この条において「分割承継法人」という。)について第192条第1項各号に掲げる事項を記載した申請書を主務大臣に提出しなければならない。
3 前項の申請書には、合併契約書、分割契約書その他主務省令で定める書類を添付しなければならない。
4 主務大臣は、第1項の認可の申請が次の各号のいずれにも適合していると認めるときでなければ、同項の認可をしてはならない。
一 合併後の法人又は分割承継法人が第193条第1項各号に掲げる要件に該当すること。
二 商品先物取引業の承継が円滑かつ適切に行われる見込みが確実であること。
第226条及び第227条 削除
(事業譲渡)
第228条 商品先物取引業者が商品先物取引業の全部又は一部を譲り渡す場合において、譲渡人及び譲受人が譲渡及び譲受けについて主務大臣の認可を受けたときは、譲受人は、商品先物取引業者の地位を承継する。
2 前項の認可を受けようとする商品先物取引業者は、事業譲渡により商品先物取引業の全部又は一部を譲り受ける者について第192条第1項各号に掲げる事項を記載した申請書を主務大臣に提出しなければならない。
3 前項の申請書には、譲渡契約書その他主務省令で定める書類を添付しなければならない。
4 主務大臣は、第1項の認可の申請が次の各号のいずれにも適合していると認めるときでなければ、同項の認可をしてはならない。
一 譲受会社が第193条第1項各号に掲げる要件に該当すること。
二 商品先物取引業の承継が円滑かつ適切に行われる見込みが確実であること。
(処分の手続)
第229条 第15条第5項から第9項までの規定は、第225条第1項及び前条第1項の認可について準用する。
(政令への委任)
第230条 この法律に定めるもののほか、商品先物取引業者の合併、分割及び事業譲渡に関し必要な事項は、政令で定める。
第5節 監督
(報告徴収及び立入検査)
第231条 主務大臣は、この法律の施行のため必要があると認めるときは、商品先物取引業者に対し、その業務若しくは財産に関し参考となるべき報告若しくは資料の提出を命じ、又はその職員に、商品先物取引業者の営業所若しくは事務所に立ち入り、帳簿、書類その他業務に関係のある物件を検査させることができる。
2 主務大臣は、この法律の施行のため特に必要があると認めるときは、商品先物取引業者と取引をする者に対し、当該商品先物取引業者の業務又は財産に関し参考となるべき報告又は資料の提出を求めることができる。
3 第1項の規定により立入検査をした場合において、当該職員は、検査の目的を達成するため、当該商品先物取引業者が所有し、又は預託を受けた上場商品でその営業所又は事務所以外の場所に保管されているものを検査する必要があると認めるときは、当該商品先物取引業者をして当該上場商品の保管を証する書面をその場所の管理者に提示させてその場所に立ち入り、当該商品先物取引業者を立ち会わせて当該上場商品を検査することができる。
4 第157条第4項及び第5項の規定は、第1項及び前項の規定による立入検査について準用する。
(業務改善命令等)
第232条 主務大臣は、商品市場における秩序の維持又は委託者等の保護のため必要かつ適当であると認めるときは、その必要の限度において、商品先物取引業者に対し、財産の状況又は商品先物取引業の運営の改善に必要な措置をとることを命ずることができる。
2 主務大臣は、前項に規定する場合において、商品先物取引業者の財産の状況又は商品先物取引業の運営が次の各号のいずれかに該当するときは、その必要の限度において、当該商品先物取引業者に対し、3月以内の期間を定めて商品市場における取引又は商品先物取引業の停止を命ずることができる。
一 負債の合計金額の純資産額に対する比率が主務省令で定める率を超えた場合
二 流動資産の合計金額の流動負債の合計金額に対する比率が主務省令で定める率を下った場合
三 前2号に掲げる場合のほか、財産の状況又は商品先物取引業の運営につき是正を加えるために商品市場における取引又は商品先物取引業の停止を命ずることが必要な場合として主務省令で定める場合
3 前項第1号の負債の合計金額並びに同項第2号の流動資産の合計金額及び流動負債の合計金額は、主務省令で定めるところにより計算しなければならない。
4 第99条第7項の規定は、第2項第1号の純資産額について準用する。
(勧告)
第233条 主務大臣は、商品先物取引業者の商品先物取引業の健全な遂行を確保するため必要があると認めるときは、当該商品先物取引業者に対し、兼業業務又は当該商品先物取引業者が第196条第2項に規定する支配関係を持っている法人の業務に関し必要な措置をとるべきことを勧告することができる。
(資産の国内保有)
第234条 主務大臣は、商品市場における秩序の維持又は委託者等の保護のため必要かつ適当であると認める場合には、商品先物取引業者に対し、その資産のうち政令で定める部分を国内において保有することを命ずることができる。
(純資産額規制比率についての命令)
第235条 主務大臣は、商品先物取引業者が第211条第2項の規定に違反している場合において、委託者等の保護のため必要かつ適当であると認めるときは、その必要の限度において、商品先物取引業の方法の変更を命じ、財産の供託その他監督上必要な措置を命ずることができる。
2 主務大臣は、商品先物取引業者が第211条第2項の規定に違反している場合(純資産額規制比率が、100パーセントを下回るときに限る。)において、委託者等を保護するため必要かつ適当であると認めるときは、その必要の限度において、3月以内の期間を定めて商品先物取引業の停止を命ずることができる。
3 主務大臣は、前項の規定により商品先物取引業の停止を命じた場合において、その日から3月を経過した日における当該商品先物取引業者の純資産額規制比率が引き続き100パーセントを下回り、かつ、当該商品先物取引業者の純資産額規制比率の状況が回復する見込みがないと認められるときは、当該商品先物取引業者の第190条第1項の許可を取り消すことができる。
(監督上の処分)
第236条 主務大臣は、商品先物取引業者が次の各号のいずれかに該当する場合においては、当該商品先物取引業者の第190条第1項の許可を取り消し、又は6月以内の期間を定めて商品市場における取引若しくは商品先物取引業の停止を命ずることができる。
一 第15条第2項第1号ハ、ニ(第332条第1項及び第342条第1項の許可の取消しに係る部分並びにこの法律に相当する外国の法令の規定に係る部分に限る。)、ホ、リ又はヲのいずれかに該当することとなったとき。
二 第193条第1項第1号に適合しなくなったとき。
三 商品先物取引業者の純資産額が第193条第2項の主務省令で定める額を下回るとき。
四 不正の手段により第190条第1項の許可を受けたとき。
五 この法律(第211条第2項を除く。)、この法律に基づく命令若しくはこの法律に基づいてする主務大臣の処分又は第190条第1項の許可に付された条件に違反したとき。
六 正当な理由がないのに、商品先物取引業を開始することができることとなった日から3月以内にその業務を開始しないとき、又は引き続き3月以上その業務を休止したとき。
七 業務又は財産の状況に照らし支払不能に陥るおそれがあるとき。
2 主務大臣は、商品先物取引業者の役員が前項第5号に該当する行為をしたときは、当該商品先物取引業者に対し、当該役員の解任を命ずることができる。
(聴聞等の方法の特例の規定の準用)
第237条 第158条第2項の規定は第232条第1項若しくは第2項又は前3条の規定による処分について、第159条第4項の規定は第235条第3項又は前条の規定による許可の取消し又は役員の解任の命令に係る聴聞について準用する。
(取引の決済の結了)
第238条 第197条第5項の規定は、商品先物取引業者が次の各号のいずれかに該当するに至った場合における当該商品先物取引業者であった者について準用する。
一 第235条第3項又は第236条第1項の規定により第190条第1項の許可を取り消されたとき。
二 第190条第2項又は第197条第2項(同条第1項第1号から第4号まで(同項第2号にあっては、合併後存続する法人又は合併により設立される法人が商品先物取引業を行わない場合の当該合併に係る部分に限る。)に係る部分に限る。)の規定により第190条第1項の許可が効力を失ったとき。
2 前項各号に掲げる場合において、当該商品先物取引業者であった者は、委託者等の計算による商品デリバティブ取引を結了する目的の範囲内において、商品先物取引業者とみなす。
3 第1項の規定にかかわらず、商品取引所は、商品市場における取引の公正を確保し、又は委託者を保護するため、当該商品先物取引業者であった者をして商品市場における取引の決済を結了させることが適当でないと認めるときは、定款(株式会社商品取引所にあっては、業務規程)で定めるところにより、他の会員等(当該商品市場において取引をすることができる他の会員等に限る。以下この条において同じ。)をして当該取引の決済を結了させなければならない。
4 前項の規定により商品取引所が他の会員等をして当該取引の決済を結了させるときは、当該会員等と当該取引の委託者との間には委任契約が成立しているものとみなす。
(非会員等商品先物取引業者に対する監督)
第239条 主務大臣は、協会に加入せず、又は商品取引所の会員等となっていない商品先物取引業者の業務について、商品市場における秩序を乱し、又は委託者等の保護に欠けることのないよう、協会又は商品取引所の定款その他の規則を考慮し、適切な監督を行わなければならない。
(商品先物取引業者の自主的努力の尊重)
第240条 主務大臣は、商品先物取引業者を監督するに当たっては、業務の運営についての商品先物取引業者の自主的な努力を尊重するよう配慮しなければならない。
第4章の2 商品先物取引仲介業者
第1節 総則
(登録)
第240条の2 主務大臣の登録を受けた者は、第190条第1項の規定にかかわらず、商品先物取引仲介業を行うことができる。
2 前項の登録は、6年ごとにその更新を受けなければ、その期間の経過によって、その効力を失う。
(登録の申請)
第240条の3 前条第1項の登録を受けようとする者は、次に掲げる事項を記載した申請書を主務大臣に提出しなければならない。
一 氏名又は商号若しくは名称
二 法人であるときは、その役員の氏名又は名称
三 商品先物取引仲介業を行う営業所又は事務所の名称及び所在地
四 委託を受ける商品先物取引業者(以下この章及び次章において「所属商品先物取引業者」という。)の商号又は名称
五 他に事業を行っているときは、その事業の種類
六 その他主務省令で定める事項
2 前項の申請書には、次に掲げる書類を添付しなければならない。
一 第240条の5第1号又は第2号に該当しないことを誓約する書面
二 法人であるときは、定款及び登記事項証明書(これらに準ずるものを含む。)
三 その他主務省令で定める書類
(登録簿への登録)
第240条の4 主務大臣は、第240条の2第1項の登録の申請があった場合においては、次条の規定により登録を拒否する場合を除くほか、次に掲げる事項を商品先物取引仲介業者登録簿に登録しなければならない。
一 前条第1項各号に掲げる事項
二 登録年月日及び登録番号
2 主務大臣は、商品先物取引仲介業者登録簿を公衆の縦覧に供しなければならない。
(登録の拒否)
第240条の5 主務大臣は、登録申請者が次の各号のいずれかに該当するとき、又は申請書若しくはこれに添付すべき書類のうちに重要な事項について虚偽の記載があり、若しくは重要な事実の記載が欠けているときは、その登録を拒否しなければならない。
一 登録申請者が個人であるときは、第15条第2項第1号イからルまでのいずれかに該当する者
二 登録申請者が法人であるときは、第15条第2項第1号ハからホまで、リ又はヲのいずれかに該当する者
三 他に行っている事業が公益に反すると認められる者
四 商品先物取引仲介業を的確に遂行することができる知識及び経験を有しないと認められる者
五 登録申請者の所属商品先物取引業者のいずれかが協会に加入していない者
六 商品先物取引業者
(変更の届出)
第240条の6 商品先物取引仲介業者は、第240条の3第1項各号に掲げる事項その他主務省令で定める事項について変更があったときは、その日から2週間以内に、その旨の届出書を主務大臣に提出しなければならない。
2 主務大臣は、前項の規定による届出を受理したときは、届出があった事項を商品先物取引仲介業者登録簿に登録しなければならない。
3 第1項の届出書には、主務省令で定める書類を添付しなければならない。
(廃業等の届出等)
第240条の7 商品先物取引仲介業者が次の各号のいずれかに該当することとなったときは、当該各号に定める者は、その日から30日以内に、その旨を主務大臣に届け出なければならない。
一 商品先物取引仲介業を廃止したとき。 その商品先物取引仲介業者
二 商品先物取引仲介業者である個人が死亡したとき。 その相続人
三 商品先物取引仲介業者である法人が合併により消滅したとき。 その法人を代表する役員であった者
四 商品先物取引仲介業者である法人について破産手続開始の決定により解散したとき。 その破産管財人
五 商品先物取引仲介業者である法人が合併及び破産手続開始の決定以外の理由により解散したとき。 その清算人
六 分割により商品先物取引仲介業の全部を承継させたとき。 その商品先物取引仲介業者
七 商品先物取引仲介業の全部を譲渡したとき。 その商品先物取引仲介業者
2 商品先物取引仲介業者が前項各号のいずれかに該当することとなったとき、所属商品先物取引業者がなくなったとき、又は第190条第1項の許可を受けたときは、当該商品先物取引仲介業者の第240条の2第1項の登録は、その効力を失う。
(商号等の使用制限)
第240条の8 商品先物取引仲介業者でない者は、その商号又は名称中に商品先物取引仲介業者であると誤認されるおそれのある文字を用いてはならない。
第2節 業務
(標識の掲示)
第240条の9 商品先物取引仲介業者は、営業所又は事務所ごとにその見やすい箇所に、主務省令で定める標識を掲げなければならない。
2 商品先物取引仲介業者以外の者は、前項の標識又はこれに類似する標識を掲示してはならない。
(名義貸しの禁止)
第240条の10 商品先物取引仲介業者は、自己の名義をもって、他人に商品先物取引仲介業を行わせてはならない。
(準用)
第240条の11 第200条から第208条までの規定は、商品先物取引仲介業者について準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。
(誠実かつ公正の原則)
第240条の12 商品先物取引仲介業者並びにその役員及び使用人は、顧客に対して誠実かつ公正に、その業務を遂行しなければならない。
(広告等の規制)
第240条の13 商品先物取引仲介業者は、その行う商品先物取引仲介業の内容について広告その他これに類似するものとして主務省令で定める行為をするときは、主務省令で定めるところにより、次に掲げる事項を表示しなければならない。
一 当該商品先物取引仲介業者の氏名又は商号若しくは名称
二 商品先物取引仲介業者である旨及び当該商品先物取引仲介業者の登録番号
三 当該商品先物取引仲介業者の行う商品先物取引仲介業の内容に関する事項であって、顧客の判断に影響を及ぼすこととなる重要なものとして政令で定めるもの
2 商品先物取引仲介業者は、その行う商品先物取引仲介業に関して広告その他これに類似するものとして主務省令で定める行為をするときは、商品デリバティブ取引を行うことによる利益の見込みその他主務省令で定める事項について、著しく事実に相違する表示をし、又は著しく人を誤認させるような表示をしてはならない。
(商号等の明示)
第240条の14 商品先物取引仲介業者は、第2条第22項各号に規定する媒介(以下この章において「商品先物取引仲介行為」という。)を行おうとするときは、あらかじめ、顧客に対し次に掲げる事項を明らかにしなければならない。
一 所属商品先物取引業者の商号又は名称
二 所属商品先物取引業者の代理権がない旨
三 次条の規定の趣旨
四 その他主務省令で定める事項
(金銭等の預託の禁止)
第240条の15 商品先物取引仲介業者は、いかなる名目によるかを問わず、その行う商品先物取引仲介業に関して、顧客から金銭若しくは有価証券の預託を受け、又は当該商品先物取引仲介業者と密接な関係を有する者として政令で定める者に顧客の金銭若しくは有価証券を預託させてはならない。
(禁止行為)
第240条の16 商品先物取引仲介業者は、次に掲げる行為をしてはならない。
一 商品先物取引仲介業に関連し、次に掲げるいずれかの行為を行うこと。
イ 第214条第1号に該当する行為
ロ 第214条第2号に該当する行為
ハ 第214条第5号から第9号までに該当する行為
ニ 商品投資顧問契約に係る業務を行う場合には顧客のために行う商品投資(商品投資に係る事業の規制に関する法律第2条第1項に規定するものをいう。)に関する情報を利用して当該顧客以外の顧客に対して勧誘する行為
二 商品先物取引仲介業により知り得た商品先物取引仲介業に係る顧客の商品デリバティブ取引に係る注文の動向その他特別の情報を利用して、自己の計算において商品市場における取引(商品清算取引を除く。)、外国商品市場取引及び店頭商品デリバティブ取引を行う行為
三 前2号に掲げるもののほか、商品先物取引仲介行為に関する行為であって、委託者等の保護に欠け、又は取引の公正を害するものとして主務省令で定めるもの
(損失補てん等の禁止等に関する商品先物取引業者に係る規定の準用)
第240条の17 第214条の3第1項、第3項及び第5項並びに第215条の規定は商品先物取引仲介業者について、第214条の3第2項及び第4項の規定は商品先物取引仲介業者の顧客について、それぞれ準用する。この場合において、同条第3項中「当該商品先物取引業者が」とあるのは、「当該商品先物取引仲介業者の所属商品先物取引業者が」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
(商品先物取引仲介業者の説明義務及び損害賠償責任)
第240条の18 商品先物取引仲介業者は、商品先物取引仲介行為を行おうとする場合には、主務省令で定めるところにより、あらかじめ、顧客に対し、第217条第1項各号に掲げる事項について説明をしなければならない。ただし、第218条第3項の規定により説明をすることを要しない場合は、この限りでない。
2 前項の説明は、顧客の知識、経験、財産の状況及び顧客の商品取引契約を締結しようとする目的に照らして、当該顧客に理解されるために必要な方法及び程度によるものでなければならない。
3 商品先物取引仲介業者は、顧客に対し第1項の規定により説明をしなければならない場合において、第240条の16(第1号イに係る部分に限る。)の規定に違反したとき、又は第217条第1項第1号から第3号までに掲げる事項について説明をしなかったときは、これによって当該顧客の当該商品取引契約につき生じた損害を賠償する責めに任ずる。
(金融商品の販売等に関する法律の準用)
第240条の19 金融商品の販売等に関する法律第6条から第9条までの規定は、商品先物取引仲介業者が行う商品先物取引仲介行為について準用する。この場合において、同法第6条第1項中「前条」とあるのは「商品先物取引法第240条の18第3項」と、同項及び同法第7条中「重要事項について説明をしなかったこと又は断定的判断の提供等を行ったこと」とあるのは「商品先物取引法第240条の16(第1号イに係る部分に限る。)の規定に違反したこと又は同法第217条第1項第1号から第3号までに掲げる事項について説明をしなかったこと」と、同法第9条第2項第1号中「当該金融商品の販売に係る契約」とあるのは「商品取引契約」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
(帳簿の作成等)
第240条の20 商品先物取引仲介業者は、主務省令で定めるところにより、商品先物取引仲介業に関する帳簿を作成し、これを保存しなければならない。
(報告書の提出)
第240条の21 商品先物取引仲介業者は、事業年度ごとに、主務省令で定めるところにより、事業報告書を作成し、毎事業年度経過後3月以内に、これを主務大臣に提出しなければならない。
第3節 監督
(報告徴収及び立入検査)
第240条の22 主務大臣は、この法律の施行のため必要があると認めるときは、商品先物取引仲介業者に対し、その業務に関し参考となるべき報告若しくは資料の提出を命じ、又はその職員に、商品先物取引仲介業者の営業所若しくは事務所に立ち入り、帳簿、書類その他業務に関係のある物件を検査させることができる。
2 主務大臣は、この法律の施行のため特に必要があると認めるときは、商品先物取引仲介業者と取引をする者に対し、当該商品先物取引仲介業者の業務に関し参考となるべき報告又は資料の提出を求めることができる。
3 第157条第4項及び第5項の規定は、第1項の規定による立入検査について準用する。
(監督上の処分)
第240条の23 主務大臣は、商品先物取引仲介業者が次の各号のいずれかに該当する場合においては、当該商品先物取引仲介業者の第240条の2第1項の登録を取り消し、6月以内の期間を定めて商品先物取引仲介業の全部又は一部の停止を命じ、その他監督上必要な事項を命ずることができる。
一 第15条第2項第1号ハ、ニ(この法律に相当する外国の法令の規定に係る部分に限る。)、ホ、リ又はヲのいずれかに該当することとなったとき。
二 不正の手段により第240条の2第1項の登録を受けたとき。
三 この法律、この法律に基づく命令又はこの法律に基づいてする主務大臣の処分に違反したとき。
2 主務大臣は、商品先物取引仲介業者の役員が前項第3号に該当する行為をしたときは、当該商品先物取引仲介業者に対し、当該役員の解任を命ずることができる。
(登録の抹消)
第240条の24 主務大臣は、第240条の7第2項の規定により第240条の2第1項の登録がその効力を失ったとき、又は前条第1項の規定により第240条の2第1項の登録を取り消したときは、当該登録を抹消しなければならない。
(準用)
第240条の25 第15条第5項から第9項までの規定は第240条の2第1項の登録について、第158条第2項の規定は第240条の23の規定による処分について、第159条第4項の規定は第240条の23の規定による登録の取消し又は役員の解任の命令に係る聴聞について、第240条の規定は商品先物取引仲介業者について、それぞれ準用する。この場合において、第15条第5項中「第1項各号に適合していないと認めるとき、又は第2項各号のいずれかに該当すると認めるとき」とあるのは、「第240条の5各号のいずれかに該当するとき」と読み替えるものとする。
第4節 雑則
(所属商品先物取引業者の賠償責任)
第240条の26 商品先物取引仲介業者の所属商品先物取引業者は、その委託を行った商品先物取引仲介業者が商品先物取引仲介業につき顧客に加えた損害を賠償する責任を負う。ただし、当該所属商品先物取引業者がその商品先物取引仲介業者への委託につき相当の注意をし、かつ、その者の行う商品取引仲介行為につき顧客に加えた損害の発生の防止に努めたときは、この限りでない。
第5章 商品先物取引協会
第1節 総則
(目的及び法人格)
第241条 商品先物取引協会(以下この章及び第8章において「協会」という。)は、商品デリバティブ取引等(第2条第22項各号に掲げる行為をいう。以下この章において同じ。)を公正かつ円滑ならしめ、かつ、委託者等の保護を図ることを目的とする。
2 協会は、法人とする。
(業務の制限)
第242条 協会は、営利の目的をもって業務を営んではならない。
2 協会は、その目的を達成するために直接必要な業務及びその業務に附帯する業務以外の業務を営んではならない。
(住所)
第243条 協会の住所は、その主たる事務所の所在地にあるものとする。
(名称)
第244条 協会でない者は、その名称中に商品先物取引協会であると誤認されるおそれのある文字を用いてはならない。
2 協会に加入していない者は、その名称中に商品先物取引協会の会員(以下この章において「協会員」という。)であると誤認されるおそれのある文字を用いてはならない。
第2節 設立
(設立の認可)
第245条 商品先物取引業者は、協会を設立しようとするときは、主務大臣の認可を受けなければならない。
(定款記載事項)
第246条 協会の定款には、次に掲げる事項を記載しなければならない。
一 目的
二 名称
三 事務所の所在地
四 協会員たる資格に関する事項
五 協会員の加入及び脱退に関する事項
六 協会員の経費の分担に関する事項
七 協会員に対する監査及び制裁に関する事項
八 役員の定数、任期、選任及び構成に関する事項
九 協会員の役員及び使用人並びに商品先物取引仲介業者(協会員を所属商品先物取引業者とする商品先物取引仲介業者に限る。以下この章において同じ。)の役員及び使用人の資質の向上に関する事項
十 協会員総会に関する事項
十一 理事会その他の会議に関する事項
十二 商品デリバティブ取引等に関して協会員間又は協会員若しくは商品先物取引仲介業者と顧客との間に生じた紛争についてのあっせん及び調停その他の紛争の解決に関する事項
十三 会計及び資産に関する事項
十四 公告の方法
(認可の申請)
第247条 第245条の認可を受けようとする者は、次に掲げる事項を記載した申請書を主務大臣に提出しなければならない。
一 名称
二 事務所の所在地
三 役員の氏名及び住所並びに協会員の商号
2 前項の申請書には、定款、制裁規程、紛争処理規程その他主務省令で定める書類を添付しなければならない。
(認可の基準)
第248条 主務大臣は、第245条の認可の申請が次の各号のいずれにも適合していると認めるときは、認可をしなければならない。
一 定款、制裁規程、紛争処理規程その他の規則の規定が法令に違反せず、かつ、定款、制裁規程又は紛争処理規程に規定する業務の方法、協会員の資格その他の事項が適当であって、商品デリバティブ取引等を公正かつ円滑ならしめ、及び委託者等を保護するために十分であること。
二 当該申請に係る協会がこの法律の規定に適合するように組織されるものであること。
三 申請書又はこれに添付すべき書類のうちに重要な事項について虚偽の記載がないこと。
四 認可申請者が第15条第2項第1号ハからホまで、リ又はヲのいずれかに該当する者でないこと。
五 役員のうちに第15条第2項第1号イからルまでのいずれかに該当する者がないこと。
2 第15条第5項から第9項までの規定は、第245条の認可について準用する。
(登記)
第249条 協会は、政令で定めるところにより、登記しなければならない。
2 協会は、その主たる事務所の所在地において、設立の登記をすることによって成立する。
3 第1項の規定により登記しなければならない事項は、登記の後でなければ、これをもって第三者に対抗することができない。
(定款等の変更)
第250条 協会の定款、制裁規程又は紛争処理規程の変更は、主務大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。
2 協会は、前項の認可を受けようとするときは、申請書に主務省令で定める書類を添付して、主務大臣に提出しなければならない。
3 協会は、第247条第1項第2号又は第3号に掲げる事項について変更があったときは、遅滞なく、その旨を主務大臣に届け出なければならない。協会の規則(定款、制裁規程及び紛争処理規程を除く。)の作成、変更又は廃止があったときも、同様とする。
4 第248条第1項第1号の規定は、第1項の認可について準用する。
第3節 協会員
(協会員たる資格)
第251条 協会員たる資格を有する者は、商品先物取引業者に限る。
2 協会は、その定款において、第5項に定める場合を除くほか、商品先物取引業者は何人も協会員として加入することができる旨を定めなければならない。
3 協会は、その定款において、詐欺行為、相場を操縦する行為又は不当な手数料若しくは費用の徴収その他協会員及び商品先物取引仲介業者の不当な利得行為を防止して、取引の信義則を助長することに努める旨を定めなければならない。
4 協会は、その定款において、協会員に法令及び協会の定款その他の規則を遵守するための当該協会員及び当該協会員を所属商品先物取引業者とする商品先物取引仲介業者の社内規則及び管理体制を整備させることにより、法令又は協会の定款その他の規則に違反する行為を防止して、委託者等の信頼を確保することに努める旨を定めなければならない。
5 協会は、その定款において、この法律、この法律に基づく命令若しくはこの法律に基づいてする主務大臣の処分若しくは協会若しくは商品取引所の定款その他の規則に違反し、又は取引の信義則に背反する行為をして、商品市場における取引若しくは商品先物取引業の停止を命ぜられ、又は協会若しくは商品取引所から除名若しくは取引資格の取消しの処分を受けたことのある者については、その者が協会員として加入することを拒否することができる旨を定めることができる。
(名簿の縦覧)
第252条 協会は、協会員の名簿を公衆の縦覧に供しなければならない。
(制裁規程)
第253条 協会は、その定款において、協会員又は当該協会員を所属商品先物取引業者とする商品先物取引仲介業者が、この法律、この法律に基づく命令若しくはこの法律に基づいてする主務大臣の処分若しくは当該協会の定款、紛争処理規程その他の規則に違反し、又は取引の信義則に背反する行為をしたときは、制裁規程の定めるところにより、当該協会員に対し、過怠金を課し、若しくは定款の定める協会員の権利の停止若しくは制限を命じ、又は当該協会員を除名する旨を定めなければならない。
第4節 機関
(役員)
第254条 協会に、役員として、会長1人、理事2人以上及び監事2人以上を置く。
(会長及び理事の権限)
第255条 会長は、協会を代表し、その事務を総理する。
2 理事は、定款の定めるところにより、協会を代表し、会長を補佐して協会の事務を掌理し、会長に事故があるときにはその職務を代理し、会長が欠員のときにはその職務を行う。
(監事の権限)
第256条 監事は、協会の事務を監査する。
2 監事は、いつでも会長若しくは理事に対して事務の報告を求め、又は協会の事務及び財産の状況を調査することができる。
3 監事は、会長が協会員総会に提出しようとする書類を調査し、協会員総会にその意見を報告しなければならない。
(役員の欠格条件)
第257条 第49条の規定は、協会の役員について準用する。
(仮理事又は仮監事)
第258条 主務大臣は、理事又は監事の職を行う者がない場合において、必要があると認めるときは、仮理事又は仮監事を選任することができる。
第5節 紛争の解決
(苦情の解決)
第259条 協会は、協会員又は商品先物取引仲介業者の顧客等から協会員又は商品先物取引仲介業者の行う業務に関する苦情について解決の申出があったときは、その相談に応じ、申出人に必要な助言をし、その苦情に係る事情を調査するとともに、当該協会員又は商品先物取引仲介業者に対し、その苦情の内容を通知してその迅速な処理を求めなければならない。
2 協会は、前項の申出に係る苦情の解決について必要があると認めるときは、当該協会員又は商品先物取引仲介業者に対し、文書若しくは口頭による説明を求め、又は資料の提出を求めることができる。
3 協会員又は商品先物取引仲介業者は、協会から前項の規定による求めがあったときは、正当な理由がないのに、これを拒んではならない。
4 協会は、第1項の申出、当該苦情に係る事情及びその解決の結果について協会員又は商品先物取引仲介業者に周知させなければならない。
(あっせん・調停委員会)
第260条 協会は、紛争処理規程において、商品デリバティブ取引等に関して協会員間又は協会員若しくは商品先物取引仲介業者と顧客との間に生じた紛争(次条において「商品デリバティブ取引等に係る紛争」という。)について、あっせん及び調停を行うため、先物取引について学識経験を有することその他主務省令で定める要件に該当する委員をもって組織されるあっせん・調停委員会(次条において「委員会」という。)を置く旨を定めなければならない。
(あっせん及び調停の実施)
第261条 協会は、商品デリバティブ取引等に係る紛争について当事者である協会員、商品先物取引仲介業者又は顧客からあっせん又は調停の申出があったときは、遅滞なく、紛争処理規程で定めるところにより、委員会によるあっせん又は調停を行うものとする。
2 協会は、その紛争処理規程において、次に掲げる事項に関する細則を定めなければならない。
一 あっせん及び調停の申出手続
二 あっせん及び調停の方法
三 前2号に掲げる事項のほか、あっせん及び調停に関し必要な事項
3 協会は、あっせん及び調停の円滑な実施を図るため必要があるときは、商品取引所に対し、資料の提出その他必要な協力を求めることができる。
第6節 解散
第262条 協会は、次の事由によって解散する。
一 定款で定めた解散事由の発生
二 協会員総会の決議
三 破産手続開始の決定
四 設立の認可の取消し
2 協会は、前項第1号から第3号までの規定により解散したときは、遅滞なく、その旨を主務大臣に届け出なければならない。
3 前2項に定めるもののほか、協会の解散に関し必要な事項は、政令で定める。
第7節 監督
(報告徴収及び立入検査)
第263条 主務大臣は、この法律の施行のため必要があると認めるときは、協会若しくはその協会員に対し、その業務若しくは財産に関し参考となるべき報告若しくは資料の提出を命じ、又はその職員に、協会若しくはその協会員の事務所若しくは営業所に立ち入り、帳簿、書類その他業務に関係のある物件を検査させることができる。
2 第157条第4項及び第5項の規定は、前項の規定による立入検査について準用する。
(業務改善命令)
第264条 主務大臣は、商品デリバティブ取引等を公正かつ円滑ならしめ、又は委託者等を保護するため必要かつ適当であると認めるときは、その必要の限度において、協会に対し、当該協会の定款、制裁規程、紛争処理規程その他の規則の変更その他業務の運営の改善に必要な措置をとるべきことを命ずることができる。
(協会に対する監督上の処分)
第265条 主務大臣は、協会がこの法律、この法律に基づく命令若しくはこの法律に基づいてする主務大臣の処分若しくは定款その他の規則(以下この条において「この法律等」という。)に違反した場合又は協会員若しくは商品先物取引仲介業者がこの法律等に違反する行為をしたにもかかわらず、当該協会員若しくは商品先物取引仲介業者に対しこの法律等を遵守させるために当該協会がこの法律、この法律に基づく命令若しくは当該定款により認められた権能の行使その他必要な措置をすることを怠った場合において、商品デリバティブ取引等を公正かつ円滑ならしめ、又は委託者等を保護するため必要かつ適当であると認めるときは、その設立の認可を取り消し、1年以内の期間を定めてその業務の全部若しくは一部の停止を命じ、その業務の一部の禁止を命じ、又はその役員の解任を命ずることができる。
2 主務大臣は、第245条若しくは第250条第1項の認可の申請書又はこれらの書面の添付書類の記載事項のうちに、重要な事項について虚偽の記載があり、又は重要な事実の記載が欠けていることを発見したときは、当該認可を取り消すことができる。
3 主務大臣は、不正の手段により協会の役員になった者のあったことを発見したとき、又は協会の役員がこの法律、この法律に基づく命令若しくはこの法律に基づいてする主務大臣の処分に違反したときは、当該協会に対し、当該役員の解任を命ずることができる。
(聴聞等の方法の特例の規定の準用)
第266条 第158条第2項の規定は前2条の規定による処分について、第159条第4項の規定は前条の規定による認可の取消し又は役員の解任の命令に係る聴聞について準用する。
第8節 雑則
(協会の役員及び職員等の秘密保持義務)
第267条 協会の役員若しくは職員又はこれらの職にあった者は、その職務に関して知り得た秘密を漏らし、又は盗用してはならない。
(事業概況報告書等の提出)
第268条 協会は、毎事業年度の開始の日から3月以内に、次に掲げる書類を主務大臣に提出しなければならない。
一 前事業年度の事業概況報告書及び当該事業年度の事業計画書
二 前事業年度末における財産目録
三 前事業年度の収支決算書及び当該事業年度の収支予算書
第6章 委託者保護基金
第1節 総則
(一般委託者)
第269条 この章において「一般委託者」とは、商品先物取引業者(国内の営業所又は事務所において第2条第22項第1号又は第2号に掲げる行為を業として行う商品先物取引業者に限る。以下この章において同じ。)の国内の営業所又は事務所の顧客であって当該商品先物取引業者に対し商品市場における取引等(商品清算取引を除く。次項において同じ。)を委託した者(商品先物取引業者、金融商品取引法第2条第3項第1号に規定する適格機関投資家、商品投資顧問業者その他の政令で定める者を除く。)をいう。
2 商品先物取引業者がその一般委託者の計算において他の商品先物取引業者に対し商品市場における取引等(第2条第21項第1号又は第3号に掲げるものに限る。)を委託した場合には、前項の規定にかかわらず、当該商品先物取引業者を当該他の商品先物取引業者の一般委託者とみなして、この章の規定を適用する。
(目的)
第270条 委託者保護基金は、第306条第1項の規定による一般委託者に対する支払その他の業務を行うことにより委託者の保護を図り、もって商品市場に対する信頼性を維持することを目的とする。
(法人格及び住所)
第271条 委託者保護基金は、法人とする。
2 委託者保護基金の住所は、その主たる事務所の所在地にあるものとする。
(名称)
第272条 委託者保護基金は、その名称中に「委託者保護基金」という文字を用いなければならない。
2 委託者保護基金でない者は、その名称中に「委託者保護基金」という文字を用いてはならない。
(登記)
第273条 委託者保護基金は、政令で定めるところにより、登記しなければならない。
2 前項の規定により登記しなければならない事項は、登記の後でなければ、これをもって第三者に対抗することができない。
(不法行為能力等)
第274条 委託者保護基金は、理事長又は理事がその職務を行うについて他人に加えた損害を賠償する責任を負う。
第2節 会員
(会員の資格)
第275条 委託者保護基金の会員たる資格を有する者は、商品先物取引業者に限る。
2 委託者保護基金は、商品先物取引業者が当該委託者保護基金に加入しようとするときは、正当な事由により加入を制限する場合を除き、その加入を拒み、又はその加入について不当な条件を付してはならない。
(加入義務等)
第276条 商品先物取引業者は、いずれか一の委託者保護基金にその会員として加入しなければならない。
2 第190条第1項の許可を受けて商品先物取引業を行おうとする者(国内の営業所又は事務所において第2条第22項第1号又は第2号に掲げる行為を業として行おうとする者に限る。)又は第195条第1項第1号の届出(第192条第1項第5号に係るものに限る。)をして国内の営業所若しくは事務所において第2条第22項第1号若しくは第2号に掲げる行為を業として行おうとする者(委託者保護基金の会員でない者に限る。)は、その許可の申請又は届出に先立って、いずれか一の委託者保護基金に加入する手続をとらなければならない。
3 前項の規定により委託者保護基金に加入する手続をとった者は、同項の許可を受けた時又は同項の届出が受理された時に、当該委託者保護基金の会員となる。
4 商品先物取引業者は、委託者保護基金に加入した場合又は所属する委託者保護基金を変更した場合には、遅滞なく、その旨を主務大臣に届け出なければならない。
(脱退等)
第277条 委託者保護基金の会員である商品先物取引業者は、次に掲げる事由により、当然、その所属する委託者保護基金を脱退する。
一 第235条第3項又は第236条第1項の規定による第190条第1項の許可の取消し
二 第190条第2項又は第197条第2項の規定による第190条第1項の許可の失効
2 商品先物取引業者は、次に掲げる場合を除き、その所属する委託者保護基金を脱退することができない。
一 前項各号に掲げる事由による場合
二 第195条第1項第2号の届出をする場合
三 主務大臣の承認を受けて他の委託者保護基金の会員となる場合
3 前項第1号又は第2号の場合において委託者保護基金を脱退した者は、第302条から第311条までの規定の適用については、なお当該委託者保護基金の会員である商品先物取引業者とみなす。
4 商品先物取引業者は、その所属する委託者保護基金を脱退した場合(第1項の規定により脱退した場合を除く。)においても、当該商品先物取引業者が当該委託者保護基金を脱退するまでに第303条第1項各号又は第3項各号のいずれかに該当することとなった商品先物取引業者のために当該委託者保護基金が行う業務(第306条第1項及び第308条第1項の業務に限る。)に要する費用のうち、脱退した商品先物取引業者の負担すべき費用の額として業務規程で定めるところにより当該委託者保護基金が算定した額を負担金として納付する義務を負う。
5 主務大臣は、第2項第3号の承認の申請があったときは、次に掲げる要件を満たしている場合でなければ、その承認をしてはならない。
一 当該商品先物取引業者が、その承認の申請の時においてその脱退しようとする委託者保護基金に対し会員として負担する債務を完済しており、かつ、前項に規定する義務を履行することが確実と見込まれること。
二 当該商品先物取引業者が、他の委託者保護基金に会員として加入する手続をとっていること。
第3節 設立
(設立要件)
第278条 委託者保護基金を設立するには、その会員になろうとする20以上の商品先物取引業者が発起人とならなければならない。
2 発起人は、定款及び業務規程を作成した後、会員になろうとする者を募り、これを会議の日時及び場所とともにその会議開催日の2週間前までに公告して、創立総会を開かなければならない。
3 定款及び業務規程の承認その他設立に必要な事項の決定は、創立総会の決議によらなければならない。
4 創立総会では、定款及び業務規程を修正することができる。
5 第3項の規定による創立総会の議事は、その開会までに発起人に対して会員となる旨を申し出た商品先物取引業者(以下この条において「加入予定者」という。)及び発起人の半数以上が出席し、その出席者の議決権の3分の2以上で決する。
6 委託者保護基金の成立の日を含む事業年度の業務の運営に必要な事項(予算及び資金計画を含む。)の決定は、第292条第2項の規定にかかわらず、創立総会の決議によることができる。
7 第295条本文の規定は、前項の規定による創立総会の議事について準用する。この場合において、同条本文中「総会員」とあるのは、「その開会までに発起人に対して会員となる旨を申し出た商品先物取引業者及び発起人」と読み替えるものとする。
8 各加入予定者の創立総会の議決権は、平等とする。
9 創立総会に出席しない加入予定者は、書面で、又は代理人によって議決をすることができる。
10 前2項の規定は、定款に別段の定めがある場合には、適用しない。
11 委託者保護基金と特定の加入予定者との関係について創立総会の議決をする場合には、その加入予定者は、議決権を有しない。
(認可の申請)
第279条 発起人は、創立総会の終了後遅滞なく、次に掲げる事項を記載した認可申請書を主務大臣に提出して、設立の認可を受けなければならない。
一 名称
二 純資産額
三 事務所の所在地
四 役員の氏名及び住所並びに会員の商号
2 前項の認可申請書には、定款、業務規程その他主務省令で定める書類を添付しなければならない。
3 第99条第7項の規定は、第1項第2号の純資産額について準用する。
(認可の基準)
第280条 主務大臣は、前条第1項の認可の申請が次の各号のいずれにも適合していると認めるときは、設立の認可をしなければならない。
一 設立の手続並びに定款及び業務規程の内容が法令に適合していること。
二 認可申請書、定款及び業務規程に虚偽の記載がないこと。
三 役員のうちに第15条第2項第1号イからルまでのいずれかに該当する者がいないこと。
四 純資産額が30億円以上であること。
五 業務の運営が適正に行われることが確実であると認められること。
六 当該申請に係る委託者保護基金の組織がこの法律の規定に適合するものであること。
2 第15条第5項から第9項までの規定は、前条第1項の認可について準用する。
(理事長への事務引継)
第281条 設立の認可があったときは、発起人は、遅滞なく、その事務を理事長に引き継がなければならない。
(登記)
第282条 委託者保護基金は、その主たる事務所の所在地において設立の登記をすることによって成立する。
2 委託者保護基金は、前項の設立の登記をしたときは、遅滞なく、その旨を主務大臣に届け出なければならない。
第4節 管理
(定款記載事項)
第283条 委託者保護基金の定款には、次に掲げる事項を記載しなければならない。
一 目的
二 名称
三 事務所の所在地
四 会員に関する次に掲げる事項
イ 会員たる資格
ロ 会員の加入及び脱退
ハ 会員に対する監査及び制裁
五 総会に関する事項
六 役員に関する事項
七 運営審議会に関する事項
八 財務及び会計に関する事項
九 定款の変更に関する事項
十 解散に関する事項
十一 公告の方法
2 定款の変更は、主務大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。
3 委託者保護基金は、第279条第1項第4号に掲げる事項について変更があったときは、遅滞なく、その旨を主務大臣に届け出なければならない。
(役員)
第284条 委託者保護基金に、役員として、理事長1人、理事2人以上及び監事1人以上を置く。
(役員の権限)
第285条 理事長は、委託者保護基金を代表し、その業務を総理する。
2 理事は、定款で定めるところにより、委託者保護基金を代表し、理事長を補佐して委託者保護基金の業務を掌理し、理事長に事故があるときはその職務を代理し、理事長が欠員のときにはその職務を行う。
3 委託者保護基金の業務の執行は、この法律又は定款に別段の定めがないときは、理事長及び理事の過半数で決する。
4 監事は、委託者保護基金の業務を監査する。
5 監事は、監査の結果に基づき、必要があると認めるときは、理事長又は主務大臣に意見を提出することができる。
6 役員が第15条第2項第1号イからルまでのいずれかに該当することとなったときは、その職を失う。
(役員の選任、任期及び解任)
第286条 役員は、定款で定めるところにより、総会において選任し、又は解任する。ただし、設立当時の役員は、創立総会において選任する。
2 前項の規定による委託者保護基金の役員の選任(設立当時の役員の選任を除く。)及び解任は、主務大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。
3 役員の任期は、2年以内において定款で定める期間とする。
4 役員は、再任されることができる。
5 主務大臣は、不正の手段により役員となった者のあることが判明したとき、又は役員が法令、法令に基づく行政官庁の処分若しくは定款に違反したときは、委託者保護基金に対し、当該役員の解任を命ずることができる。
(監事の兼職禁止)
第287条 監事は、理事長、理事、運営審議会の委員又は委託者保護基金の職員を兼ねてはならない。
(代表権の制限)
第288条 委託者保護基金と理事長又は理事との利益が相反する事項については、これらの者は、代表権を有しない。この場合には、監事が委託者保護基金を代表する。
(仮理事又は仮監事)
第289条 主務大臣は、理事又は監事の職務を行う者のない場合において、必要があると認めるときは、仮理事又は仮監事を選任することができる。
(総会)
第290条 理事長は、定款で定めるところにより、毎事業年度1回通常総会を招集しなければならない。
2 理事長は、必要があると認めるときは、臨時総会を招集することができる。
3 総会員の5分の1以上から会議の目的である事項を示して請求があったときは、理事長は、臨時総会を招集しなければならない。ただし、総会員の5分の1の割合については、定款でこれと異なる割合を定めることができる。
(総会の招集)
第291条 総会(前条第1項の通常総会及び同条第2項の臨時総会をいう。以下この章において同じ。)の招集の通知は、会日より少なくとも5日前に、その会議の目的である事項を示し、定款で定めた方法に従ってしなければならない。
(総会の決議事項)
第292条 総会においては、前条の規定によりあらかじめ通知をした事項についてのみ、決議をすることができる。ただし、定款に別段の定めがあるときは、この限りでない。
2 この法律に特別の定めがあるもののほか、次に掲げる事項は、総会の決議を経なければならない。
一 定款の変更
二 予算及び資金計画の決定又は変更
三 業務規程の変更
四 決算
五 解散
六 前各号に掲げるもののほか、定款で定める事項
3 総会は、監事に対し委託者保護基金の業務に関する監査を求め、その結果の報告を請求することができる。
(会員の議決権)
第293条 各会員の議決権は、平等とする。
2 総会に出席しない会員は、書面で、又は代理人によって議決をすることができる。
3 前2項の規定は、定款に別段の定めがある場合には、適用しない。
(議決権のない場合)
第294条 委託者保護基金と特定の会員との関係について議決をする場合には、その会員は、議決権を有しない。
(総会の議事)
第295条 総会の議事は、総会員の半数以上が出席し、その議決権の過半数で決し、可否同数のときは、議長の決するところによる。ただし、第292条第2項第1号、第3号及び第5号の議事は、出席した会員の議決権の3分の2以上の多数で決する。
(運営審議会)
第296条 委託者保護基金の業務の適正な運営を図るため、委託者保護基金に運営審議会を置く。
2 次に掲げる場合には、理事長は、あらかじめ、運営審議会の意見を聴かなければならない。
一 第304条の規定により行う認定を行う場合
二 第305条第1項の規定により定めるべき事項を定める場合
三 第308条第4項の規定による貸付けを行うかどうかの決定を行う場合
四 その他委託者保護基金の業務の運営に関する重要事項を決定する場合
3 運営審議会は、委員8人以内で組織する。
4 委員は、委託者保護基金の業務の適正な運営に必要な学識経験を有する者のうちから、主務大臣の認可を受けて、理事長が任命する。
(職員の任命)
第297条 委託者保護基金の職員は、理事長が任命する。
(役員及び職員等の秘密保持義務)
第298条 委託者保護基金の役員若しくは職員若しくは運営審議会の委員又はこれらの職にあった者は、その職務に関して知り得た秘密を漏らし、又は盗用してはならない。
2 委託者保護基金の役員若しくは職員若しくは運営審議会の委員又はこれらの職にあった者は、その職務に関して知り得た情報を、委託者保護基金の業務の用に供する目的以外に利用してはならない。
(役員及び職員等の地位)
第299条 委託者保護基金の役員及び職員並びに運営審議会の委員は、刑法(明治40年法律第45号)その他の罰則の適用については、法令により公務に従事する職員とみなす。
第5節 業務
(業務の範囲)
第300条 委託者保護基金は、第270条に規定する目的を達成するため、次に掲げる業務を行う。
一 第306条第1項の規定による一般委託者に対する支払
二 第308条第1項の規定による資金の貸付け
三 第309条の規定による保全対象財産の預託の受入れ及び管理
四 第310条に規定する一般委託者債務の迅速な弁済に資するための業務
五 第311条第1項に規定する裁判上又は裁判外の行為
六 負担金(第277条第4項及び第314条第1項に規定する負担金をいう。次条第1項第2号において同じ。)の徴収及び管理
七 前各号に掲げる業務に附帯する業務
(業務規程)
第301条 委託者保護基金の業務規程には、次に掲げる事項を記載しなければならない。
一 業務及びその執行に関する事項
二 負担金に関する事項(その算定方法及び納付に関する事項を含む。)
三 その他主務省令で定める事項
2 委託者保護基金は、業務規程を変更しようとするときは、主務大臣の認可を受けなければならない。
(報告又は資料の提出)
第302条 委託者保護基金は、その業務を行うため必要があるときは、その会員である商品先物取引業者に対し、当該商品先物取引業者の業務又は財産の状況に関し、参考となるべき報告又は資料の提出を求めることができる。
2 前項の規定によりその業務又は財産の状況に関し参考となるべき報告又は資料の提出を求められた商品先物取引業者は、遅滞なく、報告又は資料の提出をしなければならない。
3 主務大臣は、委託者保護基金から要請があった場合において、委託者保護基金が業務を行うため特に必要があると認めるときは、委託者保護基金に対し、資料を交付し、又はこれを閲覧させることができる。
(委託者保護基金への通知)
第303条 委託者保護基金の会員である商品先物取引業者は、次の各号のいずれかに該当する場合には、直ちに、その旨をその所属する委託者保護基金に通知しなければならない。
一 第235条第3項又は第236条第1項の規定により第190条第1項の許可を取り消されたとき。
二 第190条第2項の規定により同条第1項の許可が効力を失ったとき。
三 破産手続開始、再生手続開始、更生手続開始又は特別清算開始の申立てを行ったとき。
四 商品先物取引業の廃止をしたとき(国内に設けられたすべての営業所又は事務所において第2条第22項第1号又は第2号に掲げる行為を業として行うことを廃止したときを含む。)若しくは解散をしたとき、又は第197条第3項の規定による商品先物取引業の廃止若しくは解散の公告をしたとき。
五 第236条第1項の規定による商品先物取引業の停止の命令(同項第7号に該当する場合に限る。)を受けたとき。
六 前各号に掲げる場合のほか、委託者の保護に欠けるおそれがあるものとして政令で定めるとき。
2 委託者保護基金は、前項の規定による通知を受けたときは、直ちに、その旨を主務大臣に報告しなければならない。
3 主務大臣は、委託者保護基金の会員である商品先物取引業者について次に掲げる事由が生じたときは、直ちに、その旨を当該商品先物取引業者が所属する委託者保護基金に通知しなければならない。
一 第235条第3項又は第236条第1項の規定により第190条第1項の許可を取り消したとき。
二 第236条第1項の規定により商品先物取引業の停止を命じたとき(同項第7号に該当する場合に限る。)。
三 第190条第2項の規定により同条第1項の許可が効力を失ったとき。
四 その他前3号に準ずる場合であって、主務大臣が必要と認めるとき。
(一般委託者債務の弁済困難の認定)
第304条 委託者保護基金は、前条第1項又は第3項の規定による通知を受けた場合(同条第1項の通知がない場合であって、当該委託者保護基金の会員が同項各号のいずれかに該当することを知ったときを含む。)には、委託者の保護に欠けるおそれがないことが明らかであると認められるときを除き、当該通知に係る商品先物取引業者(同条第1項の通知がない場合に当該委託者保護基金が同項各号のいずれかに該当することを知った商品先物取引業者を含む。以下「通知商品先物取引業者」という。)につき、その一般委託者に対する委託者資産の返還に係る債務(以下この章において「一般委託者債務」という。)の円滑な弁済が困難であるかどうかの認定を遅滞なく行わなければならない。
(認定の公告)
第305条 委託者保護基金は、通知商品先物取引業者につき、前条の規定により一般委託者債務の円滑な弁済が困難であるとの認定を行った場合には、速やかに、次条第1項の請求の届出期間、届出場所その他政令で定める事項を定め、これを公告しなければならない。
2 委託者保護基金は、前項の規定により公告した後に、同項の認定に係る商品先物取引業者(以下「認定商品先物取引業者」という。)について破産法(平成16年法律第75号)第197条第1項(同法第209条第3項において準用する場合を含む。)の規定による公告、第5項の規定による通知その他の政令で定める事由が生じたときは、前項の規定により公告した届出期間を変更することができる。
3 委託者保護基金は、前項の規定により届出期間を変更したときは、遅滞なく、その変更に係る事項を公告しなければならない。
4 委託者保護基金は、第1項に規定する事項を定めた場合又は第2項の規定により届出期間を変更した場合には、直ちに、その旨を主務大臣に報告しなければならない。
5 認定商品先物取引業者の破産手続において、破産法第197条第1項(同法第209条第3項において準用する場合を含む。)若しくは第204条第2項の規定による通知をしたとき、又は同法第208条第1項の規定による許可を受けたときは、破産管財人は、その旨を委託者保護基金に通知しなければならない。
(補償対象債権の支払)
第306条 委託者保護基金は、認定商品先物取引業者の一般委託者の請求に基づいて、前条第1項の規定により公告した日において現に当該一般委託者が当該認定商品先物取引業者に対して有する債権(当該一般委託者の委託者資産に係るものに限る。)であって委託者保護基金が政令で定めるところにより当該認定商品先物取引業者による円滑な弁済が困難であると認めるもの(以下「補償対象債権」という。)につき、主務省令で定めるところにより算出した金額の支払を行うものとする。
2 委託者保護基金は、前項の規定にかかわらず、認定商品先物取引業者の役員その他の政令で定める者に対しては、同項の支払を行わないものとする。
3 第1項の請求は、前条第1項又は第3項の規定により公告した届出期間内でなければ、することができない。ただし、その届出期間内に請求しなかったことにつき、災害その他やむを得ない事情があると委託者保護基金が認めるときは、この限りでない。
(支払金額等)
第307条 前条第1項の請求をした認定商品先物取引業者の一般委託者が当該認定商品先物取引業者に対して債務を負っている場合において委託者保護基金が同項の規定により支払をすべき金額は、同項の規定にかかわらず、同項の規定による金額からその債務の額を控除した金額に相当する金額とする。
2 商品先物取引業者が第269条第2項の規定により一般委託者とみなされる場合における前条第1項及び前項の規定の適用については、当該商品先物取引業者が一般委託者とみなされる起因となっている一般委託者ごとに一般委託者としての地位を有するものとする。
3 前条第1項及び第1項の規定により支払をすべき金額が政令で定める金額を超えるときは、当該政令で定める金額を当該支払をすべき金額とする。
4 委託者保護基金は、前条第1項の支払をしたときは、その支払をした金額に応じ、政令で定めるところにより、当該支払に係る補償対象債権を取得する。
(返還資金融資)
第308条 委託者保護基金は、通知商品先物取引業者(認定商品先物取引業者を除く。)の申込みに基づき、その必要と認められる金額の範囲内において、当該通知商品先物取引業者に対し、一般委託者債務の迅速な弁済に必要な資金の貸付け(以下「返還資金融資」という。)を行うことができる。
2 返還資金融資の申込みを行う通知商品先物取引業者は、当該申込みを行う時までに、当該返還資金融資に関し、次に掲げる要件のすべてに該当することについて、主務大臣の認定(以下この条において「適格性の認定」という。)を受けなければならない。
一 返還資金融資が行われることが一般委託者債務の迅速な弁済に必要であると認められること。
二 返還資金融資による貸付金が一般委託者債務の迅速な弁済のために使用されることが確実であると認められること。
3 主務大臣は、適格性の認定を行ったときは、その旨を当該適格性の認定を受けた商品先物取引業者が所属する委託者保護基金に通知しなければならない。
4 委託者保護基金は、通知商品先物取引業者から返還資金融資の申込みがあったときは、当該申込みに係る返還資金融資を行うかどうかの決定をしなければならない。
5 委託者保護基金は、前項の決定をしたときは、直ちに、その決定に係る事項を主務大臣に報告しなければならない。
(保全対象財産の預託の受入れ及び管理)
第309条 委託者保護基金は、主務省令で定めるところにより、会員である商品先物取引業者から保全対象財産の全部又は一部の預託を受け、これを管理することができる。
(迅速な弁済に資するための業務)
第310条 委託者保護基金は、会員である商品先物取引業者の委託を受けて、一般委託者債務の迅速な弁済に資するため、当該商品先物取引業者の信託管理人としての業務その他の主務省令で定める業務を行うことができる。
(一般委託者の債権の保全)
第311条 委託者保護基金は、通知商品先物取引業者の一般委託者の委託を受けて、当該一般委託者のため、当該一般委託者が当該通知商品先物取引業者に対して有する債権(当該一般委託者の委託者資産に係るものに限る。)の実現を保全するために必要な一切の裁判上又は裁判外の行為を行うことができる。
2 委託者保護基金は、一般委託者のために、公平かつ誠実に前項の行為をしなければならない。
3 委託者保護基金は、一般委託者に対し、善良な管理者の注意をもって第1項の行為をしなければならない。
第312条 削除
第6節 負担金
(委託者保護資金)
第313条 委託者保護基金は、第300条第1号及び第2号に掲げる業務に要する費用に充てるための資金(以下「委託者保護資金」という。)を設けるものとする。
2 委託者保護資金は、第300条第1号及び第2号に掲げる業務に要する費用に充てる場合でなければ、これを使用してはならない。
(負担金)
第314条 商品先物取引業者は、委託者保護資金に充てるため、業務規程で定めるところにより、その所属する委託者保護基金に対し、負担金を納付しなければならない。
2 委託者保護基金は、前項の規定にかかわらず、業務規程で定めるところにより、通知商品先物取引業者の負担金を免除することができる。
(負担金の額の算定方法等)
第315条 前条第1項の負担金の額は、業務規程で定める算定方法により算定される額とする。
2 前項の負担金の算定方法は、次に掲げる基準に適合するように定めなければならない。
一 第306条第1項の支払及び第308条第1項の返還資金融資に要する費用の予想額に照らし、長期的に委託者保護基金の財政が均衡するものであること。
二 特定の商品先物取引業者に対し差別的取扱いをしないものであること。
3 商品先物取引業者は、負担金を業務規程で定める納期限までに納付しない場合には、その所属する委託者保護基金に対し、延滞金を納付しなければならない。
4 延滞金の額は、未納の負担金の額に納期限の翌日からその納付の日までの日数に応じ年14・5パーセントの割合を乗じて計算した金額とする。
第7節 財務及び会計
(事業年度及び区分経理)
第316条 委託者保護基金の事業年度は、4月1日から翌年3月31日までとする。ただし、委託者保護基金の成立の日を含む事業年度は、その成立の日からその後最初の3月31日までとする。
2 委託者保護基金は、その会計を主務省令で定める勘定区分ごとに経理しなければならない。
(予算及び資金計画の提出)
第317条 委託者保護基金は、毎事業年度、主務省令で定めるところにより、予算及び資金計画を作成し、当該事業年度の開始前に(委託者保護基金の成立の日を含む事業年度にあっては、成立後遅滞なく)、主務大臣に提出しなければならない。これを変更したときも、同様とする。
(財務諸表等の提出)
第318条 委託者保護基金は、事業年度(委託者保護基金の成立の日を含む事業年度を除く。)の開始の日から3月以内に、主務省令で定めるところにより、前事業年度の財産目録、貸借対照表、損益計算書、事業報告書及び決算報告書(以下この条において「財務諸表等」という。)を作成し、これを主務大臣に提出し、その承認を受けなければならない。
2 委託者保護基金は、前項の規定により財務諸表等を主務大臣に提出するときは、これに財務諸表等に関する監事の意見書を添付しなければならない。
3 委託者保護基金は、第1項の規定による主務大臣の承認を受けた財務諸表等を当該委託者保護基金の事務所に備えて置き、公衆の縦覧に供しなければならない。
(準備金)
第319条 委託者保護基金は、毎事業年度の剰余金の全部を、準備金として積み立てなければならない。
2 前項の準備金は、前事業年度から繰り越した欠損のてん補に充て、又は委託者保護資金に繰り入れることができる。
3 第1項の準備金は、前項の場合を除き、取り崩してはならない。
(資金運用の制限)
第320条 委託者保護基金は、次に掲げる方法によるほか、業務上の余裕金及び委託者保護資金を運用してはならない。
一 国債その他主務大臣の指定する有価証券の保有
二 主務大臣の指定する金融機関への預金
三 その他主務省令で定める方法
(主務省令への委任)
第321条 この法律で規定するもののほか、委託者保護基金の財務及び会計に関し必要な事項は、主務省令で定める。
第8節 監督
(報告徴収及び立入検査)
第322条 主務大臣は、この法律の施行のため必要があると認めるときは、委託者保護基金若しくはその会員に対し、その業務若しくは財産に関し参考となるべき報告若しくは資料の提出を命じ、又はその職員に、委託者保護基金若しくはその会員の事務所若しくは営業所に立ち入り、帳簿、書類その他業務に関係のある物件を検査させることができる。
2 第157条第4項及び第5項の規定は、前項の規定による立入検査について準用する。
(業務改善命令)
第323条 主務大臣は、公益又は委託者の保護のため必要かつ適当であると認めるときは、委託者保護基金に対し、定款又は業務規程の変更その他その業務に関して監督上必要な命令をすることができる。
(認可の取消し)
第324条 主務大臣は、委託者保護基金が法令、法令に基づく行政官庁の処分若しくは当該委託者保護基金の定款若しくは業務規程に違反した場合又は業務若しくは財産の状況によりその業務の継続が困難であると認める場合において、公益又は委託者の保護のため必要かつ適当であると認めるときは、その設立の認可を取り消すことができる。
2 第158条第2項の規定は前条及び前項の規定による処分について、第159条第4項の規定は前項の規定による認可の取消しに係る聴聞について準用する。
第9節 解散
(解散事由)
第325条 委託者保護基金は、次に掲げる事由によって解散する。
一 総会の議決
二 設立の認可の取消し
2 前項第1号に掲げる理由による解散は、主務大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。
(清算人の選任)
第326条 清算人は、前条第1項第1号の規定による解散の場合には総会において選任し、同項第2号の規定による解散の場合には主務大臣が選任する。
(残余財産の処理)
第327条 清算人は、委託者保護基金の債務を弁済してなお残余財産があるときは、主務省令で定めるところにより、当該残余財産をその会員がそれぞれ加入することとなる他の委託者保護基金に帰属させなければならない。
2 前項に定めるもののほか、委託者保護基金の解散に関する所要の措置は、合理的に必要と判断される範囲内において、政令で定めることができる。
第7章 雑則
(裁判所の禁止命令)
第328条 裁判所は、緊急の必要があり、且つ、公益を保護するため必要且つ適当であると認めるときは、主務大臣の申立により、この法律に違反する行為をし、又はしようとする者に対し、その行為の禁止を命ずることができる。
2 前項の禁止命令は、回復しがたい事態が生じた場合にのみ発せられ、その必要がなくなった場合には、すみやかに撤回されるものとする。
3 裁判所は、前項の規定により発した命令を取り消し、又は変更することができる。
4 第1項及び前項に規定する事件は、被申立人の住所地の地方裁判所の管轄とする。
5 第1項及び第3項に規定する裁判は、非訟事件手続法(平成23年法律第51号)によって行う。
(相場による賭博行為の禁止)
第329条 何人も、商品先物取引業者、第349条第1項の届出をした者を相手方として行う場合を除き、商品市場における取引によらないで、商品市場における相場を利用して、差金を授受することを目的とする行為をしてはならない。
第330条 削除
(商品市場類似施設の開設の禁止の適用除外)
第331条 第6条の規定は、次に掲げる施設については、適用しない。
一 商品(第352条の規定による公示に係る上場商品に該当しないものに限る。以下この条において同じ。)又は商品指数(同条の規定による公示に係る上場商品指数に該当するか又は類似するもの以外のものに限る。以下この条において同じ。)について次に掲げる取引のみをするための施設として政令で定める要件に該当するもの
イ 商品について当該商品の売買等を業として行っている者が自己の営業のためにその計算において行う先物取引に類似する取引
ロ 商品指数について当該商品指数の対象となる商品の売買等を業として行っている者が自己の営業のためにその計算において行う先物取引に類似する取引
二 次条第1項の許可を受けた者(第334条から第341条までにおいて「第1種特定施設開設者」という。)が開設する同項に規定する施設
三 第342条第1項の許可を受けた者(第344条及び第345条において「第2種特定施設開設者」という。)が開設する同項に規定する施設
(第1種特定商品市場類似施設の開設の許可)
第332条 商品(第352条の規定による公示に係る上場商品に該当しないものに限る。以下この項において同じ。)又は商品指数(同条の規定による公示に係る上場商品指数に該当するか又は類似するもの以外のものに限る。以下この項において同じ。)について次に掲げる取引をするための施設(第1号及び第2号に掲げる取引のみをするためのものを除く。)として政令で定める要件に該当するもの(以下「第1種特定商品市場類似施設」という。)を開設しようとする者は、主務大臣の許可を受けなければならない。
一 商品について当該商品の売買等を業として行っている者が自己の営業のためにその計算において、当該施設を介した当事者間の交渉に基づき価格その他の取引条件を決定する方法その他主務省令で定める方法により行う先物取引に類似する取引
二 商品指数について当該商品指数の対象となる商品の売買等を業として行っている者が自己の営業のためにその計算において、前号に規定する方法により行う先物取引に類似する取引
三 商品又は商品指数について銀行その他の政令で定める者が自己の営業のためにその計算において、第1号に規定する方法により行う先物取引に類似する取引
2 前項の規定により許可を受けようとする者は、次に掲げる事項を記載した申請書を主務大臣に提出しなければならない。
一 氏名又は商号若しくは名称及び住所
二 法人にあっては、その役員の氏名又は名称及び住所
三 取引の対象となる商品又は商品指数
四 取引方法
五 取引の対象となる商品又は商品指数ごとの第1種特定商品市場類似施設における取引に参加する者(以下この項及び次条において「第1種特定施設取引参加者」という。)の氏名又は商号若しくは名称
六 第1種特定施設取引参加者が商品(申請に係る商品及び申請に係る商品指数の対象となる商品に限る。)の売買等を業として行っている場合の当該商品
七 第1種特定商品市場類似施設の開設の予定年月日
八 その他主務省令で定める事項
3 前項の申請書には、事業計画書その他主務省令で定める書類を添付しなければならない。
(許可の基準)
第333条 主務大臣は、前条第1項の許可の申請が次に掲げる基準に適合していると認めるときは、許可をしなければならない。
一 前条第1項第1号から第3号までに掲げる取引のみをするための施設であること。
二 申請に係る商品が第352条の規定による公示に係る上場商品に該当しないものであること又は申請に係る商品指数が同条の規定による上場商品指数に該当するか若しくは類似するもの以外のものであること。
三 申請に係る取引方法が前条第1項第1号に規定する取引の方法に適合していること。
四 取引の対象となる商品又は取引の対象となる商品指数ごとに、当該商品の売買等を業として行っている者又は当該商品指数の対象となる商品の売買等を業として行っている者が第1種特定施設取引参加者の過半数を占めること。
五 その他業務の内容及び方法が公益又は取引の公正の確保のため必要かつ適当なものであること。
2 主務大臣は、前条第1項の許可の申請が次の各号のいずれかに該当する場合には、前項の規定にかかわらず、同条第1項の許可をしてはならない。
一 許可申請者が第15条第2項第1号イからヲまでのいずれかに該当する者であるとき。
二 申請書又はこれに添付すべき書類のうち重要な事項について虚偽の記載があるとき。
3 第15条第5項から第9項までの規定は、前条第1項の許可について準用する。
(承継)
第334条 第1種特定施設開設者がその事業の全部を譲り渡し、又は第1種特定施設開設者について相続、合併若しくは分割(その事業の全部を承継させるものに限る。)があったときは、その事業の全部を譲り受けた者又は相続人(相続人が2人以上ある場合において、その全員の同意により事業を承継すべき相続人を選定したときは、その者。以下この条において同じ。)、合併後存続する法人若しくは合併により設立された法人若しくは分割によりその事業の全部を承継した法人は、その第1種特定施設開設者の地位を承継する。ただし、当該事業の全部を譲り受けた者又は当該相続人、合併後存続する法人若しくは合併により設立された法人若しくは分割により当該事業の全部を承継した法人が第15条第2項第1号イからヲまでに該当するときは、この限りでない。
2 前項の規定により第1種特定施設開設者の地位を承継した者は、遅滞なく、その旨を主務大臣に届け出なければならない。
(変更の許可等)
第335条 第1種特定施設開設者は、第332条第2項第3号又は第4号に掲げる事項を変更しようとするときは、主務大臣の許可を受けなければならない。
2 第1種特定施設開設者は、前項の許可を受けようとするときは、申請書に主務省令で定める書類を添付して、主務大臣に提出しなければならない。
3 第1種特定施設開設者は、第332条第2項第1号、第2号、第5号、第6号又は第8号に掲げる事項に変更があったときは遅滞なく、同項第7号に掲げる事項を変更しようとするときはあらかじめ、その旨を主務大臣に届け出なければならない。
4 第333条の規定は、第1項の許可について準用する。
(帳簿の作成等)
第336条 第1種特定施設開設者は、第1種特定商品市場類似施設における取引について、主務省令で定めるところにより、帳簿を作成し、これを保存しなければならない。
2 第1種特定施設開設者は、毎月、主務省令で定めるところにより、その業務に関し主務省令で定める事項を主務大臣に報告しなければならない。
(施設の廃止の届出等)
第337条 第1種特定施設開設者は、第1種特定商品市場類似施設を廃止したときは、遅滞なく、その旨を主務大臣に届け出なければならない。
2 第1種特定施設開設者が第1種特定商品市場類似施設を廃止したときは、その許可は効力を失う。
(報告及び立入検査)
第338条 主務大臣は、この法律の施行のため必要があると認めるときは、第1種特定施設開設者に対し、その業務に関し参考となるべき報告若しくは資料の提出を命じ、又はその職員に、第1種特定施設開設者の事務所若しくは営業所に立ち入り、帳簿、書類その他業務に関係のある物件を検査させることができる。
2 第157条第4項及び第5項の規定は、前項の規定による立入検査について準用する。
(業務改善命令)
第339条 主務大臣は、第1種特定施設開設者の業務の運営に関し、取引の対象となっている商品の売買等を業として行っている者又は取引の対象となっている商品指数の対象となる商品の売買等を業として行っている者の利益を害するおそれがあると認めるときその他公益又は取引の公正の確保のため必要かつ適当であると認めるときは、当該第1種特定施設開設者に対し、その業務の運営の改善に必要な措置をとるべきことを命ずることができる。
2 第158条第2項の規定は、前項の規定による処分について準用する。
(許可の取消し等)
第340条 主務大臣は、第1種特定施設開設者が次の各号のいずれかに該当するときは、その許可を取り消し、又は6月以内の期間を定めてその業務の全部若しくは一部の停止を命ずることができる。
一 この法律若しくはこの法律に基づく命令又はこれらに基づく処分に違反したとき。
二 第15条第2項第1号イからヲまで(同号ニについては、第190条第1項及び第342条第1項の許可の取消しに係る部分並びにこの法律に相当する外国の法令の規定に係る部分に限る。)のいずれかに該当することとなったとき。
三 正当な理由がないのに、許可を受けてから3月以内に第1種特定商品市場類似施設を開設せず、又は引き続き3月以上当該施設における取引を停止したとき。
四 不正の手段により第332条第1項又は第335条第1項の許可を受けたとき。
五 第1種特定施設開設者が開設する第1種特定商品市場類似施設が第333条第1項各号に掲げる基準に適合しないこととなったとき。
2 第158条第2項の規定は前項の規定による処分について、第159条第4項の規定は前項の規定による許可の取消しに係る聴聞について準用する。
(名簿)
第341条 主務大臣は、第1種特定施設開設者に関する第332条第2項第1号、第3号及び第4号に掲げる事項その他主務省令で定める事項を記載した第1種特定施設開設者名簿を備えなければならない。
2 主務大臣は、第1種特定施設開設者名簿を公衆の縦覧に供しなければならない。
(第2種特定商品市場類似施設の開設の許可)
第342条 商品(第352条の規定による公示に係る上場商品に該当するものであって、主務省令で定めるものに限る。以下この項において同じ。)又は商品指数(同条の規定による公示に係る上場商品指数に該当するか又は類似するものであって、主務省令で定めるものに限る。以下この項において同じ。)について次に掲げる取引をするための施設として政令で定める要件に該当するもの(以下「第2種特定商品市場類似施設」という。)を開設しようとする者は、主務大臣の許可を受けなければならない。
一 商品について当該商品の売買等を業として行っている者が自己の営業のためにその計算において、当該施設を介した当事者間の交渉に基づき価格その他の取引条件を決定する方法その他主務省令で定める方法により行う先物取引に類似する取引
二 商品指数について当該商品指数の対象となる商品の売買等を業として行っている者が自己の営業のためにその計算において、前号に規定する方法により行う先物取引に類似する取引
三 商品又は商品指数について銀行その他の政令で定める者が自己の営業のためにその計算において、第1号に規定する方法により行う先物取引に類似する取引
2 前項の規定により許可を受けようとする者は、次に掲げる事項を記載した申請書を主務大臣に提出しなければならない。
一 氏名又は商号若しくは名称及び住所
二 法人にあっては、その役員の氏名又は名称及び住所
三 取引の対象となる商品又は商品指数
四 取引方法
五 取引の対象となる商品又は商品指数ごとの第2種特定商品市場類似施設における取引に参加する者(以下この項及び次条において「第2種特定施設取引参加者」という。)の氏名又は商号若しくは名称
六 第2種特定施設取引参加者が商品(申請に係る商品及び申請に係る商品指数の対象となる商品に限る。)の売買等を業として行っている場合の当該商品
七 第2種特定商品市場類似施設の開設の予定年月日
八 その他主務省令で定める事項
3 前項の申請書には、事業計画書その他主務省令で定める書類を添付しなければならない。
(許可の基準)
第343条 主務大臣は、前条第1項の許可の申請が次に掲げる基準に適合していると認めるときは、許可をしなければならない。
一 前条第1項第1号から第3号までに掲げる取引のみをするための施設であること。
二 申請に係る取引方法が前条第1項第1号に規定する取引の方法に適合していること。
三 取引の対象となる商品又は取引の対象となる商品指数若しくは当該商品指数に類似する商品指数を上場している商品取引所の健全な運営に支障を及ぼすおそれがないこと。
四 取引の対象となる商品又は取引の対象となる商品指数ごとに、当該商品の売買等を業として行っている者又は当該商品指数の対象となる商品の売買等を業として行っている者が第2種特定施設取引参加者の過半数を占めること。
五 その他業務の内容及び方法が公益又は取引の公正の確保のため必要かつ適当なものであること。
2 主務大臣は、前条第1項の許可の申請が次の各号のいずれかに該当する場合には、前項の規定にかかわらず、同条第1項の許可をしてはならない。
一 許可申請者が第15条第2項第1号イからヲまでのいずれかに該当する者であるとき。
二 申請書又はこれに添付すべき書類のうち重要な事項について虚偽の記載があるとき。
3 第15条第5項から第9項までの規定は、前条第1項の許可について準用する。
(業務改善命令)
第344条 主務大臣は、第2種特定施設開設者の業務の運営に関し、取引の対象となっている商品又は取引の対象となっている商品指数若しくは当該商品指数に類似する商品指数を上場している商品取引所の健全な運営に支障を及ぼすおそれがあると認めるとき、取引の対象となっている商品の売買等を業として行っている者又は取引の対象となっている商品指数の対象となる商品の売買等を業として行っている者の利益を害するおそれがあると認めるときその他公益又は取引の公正の確保のため必要かつ適当であると認めるときは、当該第2種特定施設開設者に対し、その業務の運営の改善に必要な措置をとるべきことを命ずることができる。
2 第158条第2項の規定は、前項の規定による処分について準用する。
(準用)
第345条 第334条から第338条まで、第340条及び第341条の規定は、第2種特定施設開設者について準用する。この場合において、第335条第1項中「第332条第2項第3号又は第4号」とあるのは「第342条第2項第3号又は第4号」と、同条第3項中「第332条第2項第1号、第2号、第5号、第6号又は第8号」とあるのは「第342条第2項第1号、第2号、第5号、第6号又は第8号」と、同条第4項中「第333条」とあるのは「第343条」と、第336条第1項及び第337条中「第1種特定商品市場類似施設」とあるのは「第2種特定商品市場類似施設」と、第340条第1項第2号中「第342条第1項」とあるのは「第332条第1項」と、同項第3号中「第1種特定商品市場類似施設」とあるのは「第2種特定商品市場類似施設」と、同項第4号中「第332条第1項又は第335条第1項」とあるのは「第342条第1項又は第345条において準用する第335条第1項」と、同項第5号中「第1種特定商品市場類似施設」とあるのは「第2種特定商品市場類似施設」と、「第333条第1項各号」とあるのは「第343条第1項各号」と、第341条第1項中「第332条第2項第1号、第3号及び第4号」とあるのは「第342条第2項第1号、第3号及び第4号」と、「第1種特定施設開設者名簿」とあるのは「第2種特定施設開設者名簿」と、同条第2項中「第1種特定施設開設者名簿」とあるのは「第2種特定施設開設者名簿」と読み替えるものとする。
(商品市場の開設等に係る経過措置)
第346条 商品又は商品指数が上場商品又は上場商品指数となり、かつ、その旨が第352条の規定により公示された場合において、当該公示の際現に当該商品又は当該商品指数に係る第331条第1号又は第2号に掲げる施設が開設されており、かつ、当該施設において決済を結了していない先物取引に類似する取引が存するときは、当該取引の決済のためにする先物取引に類似する取引及びその取引がなされる施設の開設については、第6条の規定は適用しない。
2 商品又は商品指数が上場商品(第342条第1項に規定する商品に限る。)又は上場商品指数(同項に規定する商品指数に限る。)となり、かつ、その旨が第352条の規定により公示された場合において、当該公示の際現に当該商品又は当該商品指数に係る第331条第2号に掲げる施設が開設されているときは、当該公示の日から起算して1月を経過する日までの間に限り、当該施設の開設者は、第342条第1項の許可を受けたものとみなす。
3 第1項の規定は、前項の規定により第342条第1項の許可を受けたものとみなされた者が当該公示の日から1月を経過した日において同項の許可を受けておらず、かつ、当該許可を受けたとみなされた者が開設する施設において決済を結了していない先物取引に類似する取引が存する場合における当該取引の決済のためにする先物取引に類似する取引及びその取引がなされる施設の開設について準用する。
4 商品が第352条の規定による公示に係る上場商品に該当しないものとなり又は商品指数が同条の規定による公示に係る上場商品指数に該当するか若しくは類似するもの以外のものとなり、かつ、その旨が同条の規定により公示された場合において、当該公示の際現に当該商品又は当該商品指数に係る第331条第3号に掲げる施設が開設されているときは、当該施設の開設者は第332条第1項の許可を受けたものとみなす。ただし、当該施設が第331条第1号に掲げる施設に該当するものであるときは、この限りでない。
(政令への委任)
第347条 第331条から前条までに定めるもののほか、第1種特定商品市場類似施設及び第2種特定商品市場類似施設の開設等に関し必要な事項は、政令で定める。
(他の法令との関係)
第348条 取引所金融商品市場に類似する施設に該当するものについては、第6条の規定を適用せず、金融商品取引法の定めるところによるものとする。
(特定店頭商品デリバティブ取引業者の届出等)
第349条 対象外店頭商品デリバティブ取引のうち、第352条の規定による公示に係る上場商品に該当する商品を取引対象商品とする店頭商品デリバティブ取引又は同条の規定による公示に係る上場商品指数に該当し、若しくは類似する商品指数を取引の対象とする店頭商品デリバティブ取引(以下「特定店頭商品デリバティブ取引」という。)を業として行おうとする者は、主務省令で定めるところにより、次に掲げる事項を主務大臣に届け出なければならない。特定店頭商品デリバティブ取引を業として行う者(以下「特定店頭商品デリバティブ取引業者」という。)が届け出た事項を変更しようとするときも、同様とする。
一 氏名又は商号若しくは名称
二 営業所又は事務所の名称及び所在地
三 特定店頭商品デリバティブ取引の対象となる商品又は商品指数
四 その他主務省令で定める事項
2 主務大臣は、特定店頭商品デリバティブ取引業者の名簿を作成し、これを公衆の縦覧に供しなければならない。
3 第214条の3第1項、第3項及び第5項の規定は特定店頭商品デリバティブ取引業者について、同条第2項及び第4項の規定は特定店頭商品デリバティブ取引業者の顧客について、それぞれ準用する。この場合において、同条第1項各号及び第2項各号中「商品デリバティブ取引」とあるのは、「特定店頭商品デリバティブ取引」と読み替えるものとする。
4 特定店頭商品デリバティブ取引業者は、特定店頭商品デリバティブ取引について、主務省令で定めるところにより、帳簿を作成し、これを保存しなければならない。
5 主務大臣は、この法律の施行のため必要があると認めるときは、特定店頭商品デリバティブ取引業者に対し、その特定店頭商品デリバティブ取引に関する業務(以下「特定店頭商品デリバティブ取引業務」という。)に関し報告若しくは資料の提出を求め、又はその職員に、特定店頭商品デリバティブ取引業者の営業所若しくは事務所に立ち入り、特定店頭商品デリバティブ取引業務の状況若しくは特定店頭商品デリバティブ取引業務に関する帳簿、書類その他の物件を検査させることができる。
6 第157条第4項及び第5項の規定は、前項の規定による立入検査について準用する。
7 主務大臣は、商品市場における秩序の維持のため必要かつ適当であると認めるときは、その必要の限度において、特定店頭商品デリバティブ取引業者に対し、特定店頭商品デリバティブ取引業務の運営を改善するため必要な措置をとるべきことを命ずることができる。
8 主務大臣は、特定店頭商品デリバティブ取引業者がこの法律、この法律に基づく命令又はこの法律に基づいてする主務大臣の処分に違反したときは、当該特定店頭商品デリバティブ取引業者に対し、3月以内の期間を定めて特定店頭商品デリバティブ取引業務の全部又は一部の停止を命ずることができる。
9 商品又は商品指数が上場商品又は上場商品指数となり、かつ、その旨が第352条の規定により公示された場合において、当該公示の際現に当該商品又は当該上場商品指数若しくは当該上場商品指数に類似する商品指数を対象として特定店頭商品デリバティブ取引を業として行っている者は、当該公示の日から起算して1月を経過するまでの間に、第1項の届出をしなければならない。
(外国商品先物取引規制当局に対する調査協力)
第349条の2 主務大臣は、この法律に相当する外国の法令を執行する当局(以下この条において「外国商品先物取引規制当局」という。)から、その所掌に属する当該この法律に相当する外国の法令を執行するために行う行政上の調査に関し、協力の要請があった場合において、当該要請に応ずることが相当と認めるときは、当該要請に応ずるために必要かつ適当であると認められる範囲内において、当該外国にある者を相手方として商品デリバティブ取引を行う者その他関係人又は参考人に対して、参考となるべき報告又は資料の提出を命ずることができる。
2 主務大臣は、次の各号のいずれかに該当する場合には、前項の規定による処分をすることができない。
一 我が国が行う同種の要請に応ずる旨の当該外国商品先物取引規制当局の保証がないとき。
二 当該外国商品先物取引規制当局の要請に基づき当該処分をすることが我が国における商品の公正な価格の形成又は生産及び流通に重大な悪影響を及ぼし、その他我が国の利益を害するおそれがあると認められるとき。
三 当該外国商品先物取引規制当局において、前項の規定による処分により提出された報告又は資料の内容が、その職務の遂行に資する目的以外の目的で使用されるおそれがあると認められるとき。
3 第1項の協力の要請が外国商品先物取引規制当局による当該この法律に相当する外国の法令に基づく行政処分(当該処分を受ける者の権利を制限し、又はこれに義務を課すものに限る。)を目的とする場合には、当該要請に応ずるに当たって、主務大臣は、外務大臣に協議するものとする。
4 第1項の規定による処分により提出された報告又は資料については、その内容が外国における裁判所又は裁判官の行う刑事手続に使用されないよう適切な措置がとられなければならない。
5 前各項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
(参考人等の費用の請求)
第350条 第15条第9項(第80条第4項、第133条第3項、第146条第4項、第155条第6項、第156条第7項、第169条第3項(第173条第4項において準用する場合を含む。)、第194条、第201条第2項、第229条、第240条の25、第248条第2項、第280条第2項、第333条第3項(第335条第4項において準用する場合を含む。)及び第343条第3項(第345条において読み替えて準用する第335条第4項において準用する場合を含む。)において準用する場合を含む。)、第96条の22第3項(同条第5項、第96条の34第3項及び第4項、第96条の40第5項並びに第96条の43において準用する場合を含む。)又は第158条第2項(第159条第5項、第160条第2項、第187条、第204条第3項(第240条の11において準用する場合を含む。)、第206条第6項(第240条の11において準用する場合を含む。)、第237条、第240条の25、第266条、第324条第2項、第339条第2項、第340条第2項(第345条において準用する場合を含む。)及び第344条第2項において準用する場合を含む。)の規定により出頭又は鑑定を命ぜられた参考人又は鑑定人は、政令で定めるところにより、旅費、日当その他の費用を請求することができる。
(発起人等の数の計算)
第351条 第10条、第69条第6号、第70条、第80条第1項第2号、第94条第1項第3号、第95条又は第155条第3項第1号イに規定する発起人、会員若しくは会員になろうとする者又は取引参加者の数の計算については、2以上の商品市場について上場商品構成品等の売買等を業として行っている者は、当該商品市場の一ごとに1人とみなす。
(公示)
第352条 主務大臣は、次に掲げる場合は、上場商品又は上場商品指数に関する事項その他の主務省令で定める事項を、遅滞なく、官報に公示しなければならない。
一 第9条又は第78条の規定による許可又は不許可の処分をしたとき(第15条第11項(第80条第4項及び第146条第4項において準用する場合を含む。)の規定による場合を含む。)。
二 商品市場について第11条第4項又は第102条第3項の開設期限を経過したとき又は範囲変更期間が終了したとき。
三 第14条第1項又は第79条第1項の規定による許可の申請書の提出があったとき。
四 第69条の規定による解散(同条第5号に掲げる事由による解散を除く。)又は第94条第1項の規定による許可の失効があったとき。
五 第132条第1項又は第145条第1項の規定による認可又は不認可の処分をしたとき。
六 第132条第2項又は第145条第2項の規定による認可の申請書の提出があったとき。
七 第155条第1項又は第156条第1項の規定による認可又は不認可の処分(上場商品又は上場商品指数の範囲の変更に係るものに限る。)をしたとき(第155条第6項第2号又は第156条第7項第2号において準用する第15条第11項の規定による場合を含む。)。
八 第155条第2項又は第156条第2項の規定による認可(上場商品又は上場商品指数の範囲の変更(廃止又は範囲の縮小を除く。)に係るものに限る。)の申請書の提出があったとき。
九 第159条第1項第1号若しくは第2号又は第2項の規定により第9条又は第78条の許可の取消しをしたとき。
十 第159条第1項第2号又は第2項の規定による定款の変更の認可(上場商品又は上場商品指数の範囲の変更に係るものに限る。)の取消しをしたとき。
(外国法人等に対するこの法律の規定の適用に当たっての技術的読替え等)
第353条 商品先物取引業者が外国の法令に準拠して設立された法人又は外国に住所を有する者である場合において、当該商品先物取引業者に対するこの法律の規定の適用に当たっての技術的読替えその他この法律の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
(主務大臣、主務省令及び権限の委任)
第354条 この法律における主務大臣は、次のとおりとする。
一 農林水産省関係商品(商品のうち政令で指定するものをいう。以下同じ。)のみを上場商品とする商品市場若しくはその対象となる物品が農林水産省関係商品のみである商品指数を上場商品指数とする商品市場(以下「農林水産省関係商品市場」という。)のみを開設する商品取引所、農林水産省関係商品市場のみを開設する株式会社商品取引所の主要株主(第96条の19第1項の認可を受けた者をいう。以下この条において同じ。)、農林水産省関係商品市場のみを開設する株式会社商品取引所を子会社とする商品取引所持株会社若しくは商品取引所持株会社の主要株主(第96条の31第1項の認可を受けた者をいう。以下この条において同じ。)、農林水産省関係商品市場のみに係る商品取引債務引受業を行う商品取引清算機関、農林水産省関係商品のみ若しくはその対象となる物品が農林水産省関係商品のみである商品指数のみについて取引をするための第1種特定商品市場類似施設若しくは第2種特定商品市場類似施設の開設者又は農林水産省関係商品のみを対象とした特定店頭商品デリバティブ取引に係る特定店頭商品デリバティブ取引業者については、農林水産大臣
二 経済産業省関係商品(商品のうち農林水産省関係商品以外のものをいう。以下同じ。)のみを上場商品とする商品市場若しくはその対象となる物品若しくは電力が経済産業省関係商品のみである商品指数を上場商品指数とする商品市場(以下「経済産業省関係商品市場」という。)のみを開設する商品取引所、経済産業省関係商品市場のみを開設する株式会社商品取引所の主要株主、経済産業省関係商品市場のみを開設する株式会社商品取引所を子会社とする商品取引所持株会社若しくは商品取引所持株会社の主要株主、経済産業省関係商品市場のみに係る商品取引債務引受業を行う商品取引清算機関、経済産業省関係商品のみ若しくはその対象となる物品若しくは電力が経済産業省関係商品のみである商品指数のみについて取引をするための第1種特定商品市場類似施設若しくは第2種特定商品市場類似施設の開設者又は経済産業省関係商品のみを対象とした特定店頭商品デリバティブ取引に係る特定店頭商品デリバティブ取引業者については、経済産業大臣
三 商品取引所、株式会社商品取引所の主要株主、商品取引所持株会社、商品取引所持株会社の主要株主、商品取引清算機関、第1種特定商品市場類似施設の開設者、第2種特定商品市場類似施設の開設者若しくは特定店頭商品デリバティブ取引業者であって前2号に掲げるもの以外のもの又は商品先物取引業者、商品先物取引仲介業者、商品先物取引協会若しくは委託者保護基金については、農林水産大臣及び経済産業大臣
2 この法律において主務省令は、農林水産省令、経済産業省令とする。
3 主務大臣は、政令で定めるところにより、この法律に基づく権限の一部を地方支分部局の長に行なわせることができる。
(内閣総理大臣との関係)
第354条の2 主務大臣は、商品取引所又は商品取引所持株会社に対し、次に掲げる処分をする場合には、あらかじめ、内閣総理大臣に通知するものとする。
一 第96条の38又は第96条の40第1項の規定による第96条の25第1項又は第3項ただし書の認可の取消し(取引所金融商品市場の開設の業務を行う会社を子会社とする商品取引所持株会社に係るものに限る。)
二 第96条の40第1項の規定による第96条の37第1項ただし書の認可の取消し(取引所金融商品市場の開設の業務を行う会社を子会社とすることに係るものに限る。)
三 第159条第1項又は第2項の規定による第9条又は第78条の許可の取消し(第3条第1項ただし書の認可及び金融商品取引法第80条第1項の免許を受けて、金融商品市場の開設の業務を行う株式会社商品取引所又は第3条の2第1項ただし書の認可を受けて、取引所金融商品市場の開設の業務を行う会社を子会社とする商品取引所に係るものに限る。)
四 第159条第1項第4号の規定による第3条第1項ただし書の認可の取消し(金融商品市場の開設の業務に係るものに限る。)
五 第159条第1項第5号の規定による第3条の2第1項ただし書の認可の取消し(取引所金融商品市場の開設の業務を行う会社を子会社とすることに係るものに限る。)
2 主務大臣は、金融商品取引法第2条第8項第1号に規定する商品関連市場デリバティブ取引に関し、当該商品関連市場デリバティブ取引が商品の生産及び流通に与える重大な悪影響を防止するため必要があると認めるときは、内閣総理大臣に対し、同法に基づき必要な措置をとるべきことを要請することができる。
(経過措置)
第355条 この法律に基づき命令を制定し、又は改廃する場合においては、その命令で、その制定又は改廃に伴い合理的に必要とされる範囲内において、所要の経過措置(罰則に係る経過措置を含む。)を定めることができる。
第8章 罰則
第356条 次の各号のいずれかに該当する者は、5年以下の懲役若しくは500万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
一 商品市場における取引若しくはその受託のため、又は相場の変動を図る目的をもって、風説を流布し、偽計を用い、又は暴行若しくは脅迫をした者
二 第116条の規定に違反した者
三 第129条の規定により発行する株式を引き受ける者の募集をするに当たり、目論見書、当該募集の広告その他の当該募集に関する文書であって重要な事項について虚偽の記載のあるものを行使し、又は当該文書の作成に代えて電磁的記録の作成がされている場合における当該電磁的記録であって重要な事項について虚偽の記録のあるものをその募集の事務の用に供した会員商品取引所の役員(仮理事及び仮監事を含む。次号において同じ。)又は事業に関するある種類若しくは特定の事項の委任を受けた使用人
四 第129条の規定により発行する株式の払込みを仮装するため預合いを行った会員商品取引所の役員若しくは事業に関するある種類若しくは特定の事項の委任を受けた使用人又は当該預合いに応じた者
第356条の2 次に掲げる財産は、没収する。ただし、その取得の状況、損害賠償の履行の状況その他の事情に照らし、当該財産の全部又は一部を没収することが相当でないときは、これを没収しないことができる。
一 前条第1号又は第2号の罪の犯罪行為により得た財産
二 前号に掲げる財産の対価として得た財産又は同号に掲げる財産がオプションその他の権利である場合における当該権利の行使により得た財産
2 前項の規定により財産を没収すべき場合において、これを没収することができないときは、その価額を犯人から追徴する。
第357条 次の各号のいずれかに該当する者は、3年以下の懲役若しくは300万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
一 第6条第1項の規定に違反した者
二 第129条の規定により発行する株式の総数の引受け、払込み若しくは現物出資の給付又は同条第3号に掲げる事項について、主務大臣、裁判所又は会員総会に対して虚偽の申述を行い、又は事実を隠ぺいした会員商品取引所の役員(仮理事及び仮監事を含む。)若しくは検査役又は株式会社商品取引所の取締役若しくは監査役となるべき者
三 第167条の規定に違反して商品取引債務引受業を営んだ者
四 第190条第1項の規定に違反して商品先物取引業を行った者
五 不正の手段により第190条第1項の許可又は第240条の2第1項の登録を受けた者
六 第199条の規定に違反して、他人に商品先物取引業を行わせた者
七 第240条の10の規定に違反して、他人に商品先物取引仲介業を行わせた者
八 第328条第1項の規定による命令に違反した者
第358条 第5条第1項又は第2項の規定に違反した場合においては、その行為をした商品取引所の代表者、代理人、使用人その他の従業者は、3年以下の懲役若しくは300万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
第358条の2 第214条の3第1項(第240条の17及び第349条第3項において準用する場合を含む。)の規定に違反した場合においては、その行為をした商品先物取引業者、商品先物取引仲介業者又は特定店頭商品デリバティブ取引業者の代表者、代理人、使用人その他の従業者は、3年以下の懲役若しくは300万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
第359条 商品取引所又は協会の役員(会計参与が法人である場合にあってはその職務を行う社員とし、仮理事及び仮監事並びに仮取締役、仮執行役及び仮監査役を含む。)又は職員がその職務に関して、賄賂を収受し、又はその要求若しくは約束をしたときは、5年以下の懲役に処する。
2 前項の場合において、収受した賄賂は、没収する。その全部又は一部を没収することができないときは、その価額を追徴する。
3 第1項の賄賂を供与し、又はその申込み若しくは約束をした者は、3年以下の懲役又は300万円以下の罰金に処する。
第359条の2 前条第1項の罪は、日本国外においてこれらの罪を犯した者にも適用する。
2 前条第3項の罪は、刑法第2条の例に従う。
第360条 第96条の40第2項、第118条第2号若しくは第3号、第158条第1項、第159条第1項から第3項まで、第160条第1項、第186条第1項若しくは第4項又は第265条第1項若しくは第3項の規定による処分に違反した場合においては、その行為をした商品取引所、商品取引所持株会社、商品取引清算機関又は協会の代表者、代理人、使用人その他の従業者は、2年以下の懲役若しくは300万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
第361条 次の各号のいずれかに該当する者は、2年以下の懲役若しくは300万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
一 第96条の25第1項若しくは第3項、第96条の40第3項又は第210条の規定に違反した者
二 第232条第2項、第235条第2項、第236条第1項、第240条の23第1項、第340条第1項(第345条において準用する場合を含む。)又は第349条第8項の規定による業務の停止の処分に違反した者
三 第236条第2項又は第240条の23第2項の規定による命令に違反した者
第362条 次の各号のいずれかに該当する者は、1年以下の懲役若しくは300万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
一 第14条、第79条、第96条の26、第168条、第192条第1項若しくは第2項、第225条第2項若しくは第3項、第228条第2項若しくは第3項、第240条の3、第247条、第332条第2項若しくは第3項又は第342条第2項若しくは第3項の規定による申請書又は添付書類若しくは電磁的記録に虚偽の記載又は記録をして提出した者
二 第86条の3第1項、第96条の21第1項(同条第2項において準用する場合を含む。)、第96条の30第1項、第96条の33第1項(同条第2項において準用する場合を含む。)、第96条の39第1項(第96条の43において準用する場合を含む。)、第157条第1項、第184条第1項、第231条第1項、第240条の22第1項、第263条第1項、第338条第1項(第345条において準用する場合を含む。)又は第349条第5項の規定による報告をせず、若しくは資料を提出せず、又は虚偽の報告をし、若しくは虚偽の資料を提出した者
三 第86条の3第1項、第96条の21第1項(同条第2項において準用する場合を含む。)、第96条の30第1項、第96条の33第1項(同条第2項において準用する場合を含む。)、第96条の39第1項(第96条の43において準用する場合を含む。)、第157条第1項から第3項まで、第184条第1項、第231条第1項若しくは第3項、第240条の22第1項、第263条第1項、第338条第1項(第345条において準用する場合を含む。)又は第349条第5項の規定による検査を拒み、妨げ、又は忌避した者
四 第197条第1項又は第4項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者
五 第197条第3項の規定による公告をせず、又は虚偽の公告をした者
六 第211条第1項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者
七 第211条第3項の規定による書面を公衆の縦覧に供せず、又は虚偽の記載をした書面を公衆の縦覧に供した者
八 第214条第2号又は第240条の16第1号ロの規定に違反した者
九 第222条、第240条の20、第336条第1項(第345条において準用する場合を含む。)又は第349条第4項の規定による帳簿の作成若しくは保存をせず、又は虚偽の帳簿を作成した者
十 第223条の規定に違反した者
十一 第224条又は第240条の21の規定による報告書若しくは第268条の規定による書類を提出せず、又は虚偽の記載をした報告書若しくは書類を提出した者
十二 第232条第1項、第234条、第235条第1項又は第240条の23第1項の規定による命令(同項の命令においては、業務の停止の処分を除く。)に違反した者
十三 第303条第1項の規定に違反して通知をせず、又は虚偽の通知をした者
十四 第336条第2項(第345条において準用する場合を含む。)の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をした者
第363条 次の各号のいずれかに該当する者は、1年以下の懲役若しくは100万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
一 第6条第2項又は第97条第1項若しくは第2項の規定に違反して取引をした者
二 第86条第1項又は第4項の規定に違反した者
三 第96条の19第1項若しくは第4項、第96条の22第2項、第96条の31第1項若しくは第3項又は第96条の34第2項の規定に違反した者
四 第96条の22第1項(同条第5項において準用する場合を含む。)、第96条の34第1項(同条第4項において準用する場合を含む。)又は第96条の40第1項(第96条の43において準用する場合を含む。)の規定による命令に違反した者
五 第96条の28第1項又は第4項の規定に違反した者
六 第118条第1号の規定による制限に違反した者
七 第200条第2項(第240条の11において準用する場合を含む。)の規定に違反した者
八 第209条第1項又は第212条の規定に違反した者
九 第214条の3第2項(第240条の17又は第349条第3項において準用する場合を含む。)の規定に違反した者
十 第214条の3第5項(第240条の17又は第349条第3項において準用する場合を含む。)の規定による申請書又は書類に虚偽の記載をして提出した者
十一 第240条の15の規定に違反した者
十二 第244条第2項の規定に違反して、その名称中に商品先物取引協会の会員であると誤認されるおそれのある文字を用いた者
十三 商品市場における相場を偽って公示した者
十四 公示若しくは頒布する目的をもって商品市場における相場を偽って記載した文書を作成し、又はこれを頒布した者
十五 第335条第1項の許可を受けないで第332条第2項第3号又は第4号に掲げる事項を変更した者
十六 第339条第1項、第344条第1項又は第349条第7項の規定による命令に違反した者
十七 第345条において準用する第335条第1項の許可を受けないで第342条第2項第3号又は第4号に掲げる事項を変更した者
第364条 次の各号に掲げる違反があった場合においては、その行為をした商品取引所、商品取引清算機関又は協会の代表者、代理人、使用人その他の従業者は、1年以下の懲役若しくは100万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
一 第7条第2項又は第242条第1項の規定に違反したとき。
二 第65条、第103条第4項(第179条第5項において準用する場合を含む。)又は第110条(第180条第5項において準用する場合を含む。)の規定に違反したとき。
三 第185条又は第264条の規定による命令に違反したとき。
第365条 第329条の規定に違反して差金を授受することを目的とする行為をした者は、1年以下の懲役若しくは100万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。ただし、刑法第186条の規定の適用を妨げない。
第366条 第161条、第176条、第267条又は第298条の規定に違反した者は、1年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。
第367条 次の各号のいずれかに該当する者は、6月以下の懲役若しくは50万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
一 第4条第2項、第55条(第77条第2項において準用する場合を含む。)、第91条第1項(同条第2項において準用する場合を含む。)、第105条、第106条又は第272条第2項の規定に違反した者
二 第86条第3項、第96条の19第3項(第96条の25第4項又は第96条の31第4項において準用する場合を含む。)若しくは第96条の28第3項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者
三 第86条の2第1項若しくは第96条の29の規定による対象議決権保有届出書を提出せず、又は虚偽の記載をした対象議決権保有届出書を提出した者
四 第200条第3項若しくは第4項(第240条の11においてこれらの規定を準用する場合を含む。)又は第335条第2項(第345条において準用する場合を含む。)の規定による申請書又は添付書類に虚偽の記載をして提出した者
五 第213条の2第1項若しくは第240条の13第1項に規定する事項を表示せず、又は虚偽の表示をした者
六 第213条の2第2項又は第240条の13第2項の規定に違反した者
七 第217条第1項の規定に違反して、書面を交付せず、若しくは同項に規定する事項を記載しない書面若しくは虚偽の記載をした書面を交付した者又は同条第2項に規定する方法により当該事項を欠いた提供若しくは虚偽の事項の提供をした者
八 第220条第1項の規定に違反して、通知せず、若しくは同項に規定する事項を記載しない書面若しくは虚偽の記載をした書面により通知した者又は同条第2項において読み替えて準用する第217条第2項に規定する方法により当該事項を欠いた通知若しくは虚偽の事項の通知をした者
九 第220条の2第1項の規定に違反して、書面を交付せず、若しくは同項に規定する事項を記載しない書面若しくは虚偽の記載をした書面を交付した者又は同条第2項において準用する第217条第2項に規定する方法により当該事項を欠いた提供若しくは虚偽の事項の提供をした者
十 第244条第1項の規定に違反して、その名称中に商品先物取引協会であると誤認されるおそれのある文字を用いた者
第368条 次の各号に掲げる違反があった場合においては、その行為をした商品取引所、商品取引所持株会社、商品取引清算機関又は協会の代表者、代理人、使用人その他の従業者は、6月以下の懲役若しくは50万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
一 第3条第1項、第3条の2第1項、第64条、第96条の37第1項、第170条第2項又は第242条第2項の規定に違反したとき。
二 第155条第2項又は第156条第2項の規定による申請書又は添付書類に虚偽の記載をして提出したとき。
第369条 次の各号のいずれかに該当する者は、30万円以下の罰金に処する。
一 第96条の19第5項(第96条の25第4項及び第96条の31第4項において準用する場合を含む。)の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者
二 第101条第2項、第115条、第197条の2、第198条第1項、第240条の8又は第240条の9第1項の規定に違反した者
三 第195条第1項、第196条若しくは第240条の6第1項の規定による届出書を提出せず、若しくは虚偽の記載をした届出書を提出し、又は第195条第2項若しくは第240条の6第3項の規定による添付書類を提出せず、若しくは添付書類に虚偽の記載をして提出した者
四 第198条第2項又は第240条の9第2項の規定に違反して、第198条第1項若しくは第240条の9第1項の規定による標識又はこれらに類似する標識を掲示した者
五 第203条(第240条の11において準用する場合を含む。)、第240条の7第1項又は第276条第4項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者
六 第216条の規定に違反して、商品取引所の定める受託契約準則によらないで商品市場における取引等の受託を内容とする契約を締結した者
七 第231条第2項又は第240条の22第2項の規定による報告をせず、若しくは資料を提出せず、又は虚偽の報告をし、若しくは虚偽の資料の提出をした者
八 第279条第1項又は第2項の規定による申請書又は添付書類に虚偽の記載をしてこれを提出した者
九 第302条第2項の規定による報告をせず、若しくは資料を提出せず、又は虚偽の報告をし、若しくは虚偽の資料の提出をした者
十 第322条第1項の規定による報告をせず、若しくは資料を提出せず、又は虚偽の報告をし、若しくは虚偽の資料の提出をした者
十一 第322条第1項の規定による検査を拒み、妨げ、又は忌避した者
十二 第334条第2項(第345条において準用する場合を含む。)、第335条第3項(第345条において準用する場合を含む。)、第337条第1項(第345条において準用する場合を含む。)又は第349条第1項若しくは第9項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者
第370条 次の各号に掲げる違反があった場合においては、その行為をした商品取引所、商品取引清算機関、協会又は委託者保護基金の代表者、代理人、使用人その他の従業者は、30万円以下の罰金に処する。
一 第19条第1項若しくは第85条第1項の規定による届出書を提出せず、若しくは虚偽の記載をした届出書を提出し、又は第19条第2項若しくは第85条第2項の規定による添付書類を提出せず、若しくは添付書類に虚偽の記載をして提出したとき。
二 第70条又は第95条の規定に違反したとき。
三 第88条第1項又は第206条第3項(第240条の11において準用する場合を含む。)の規定に違反したとき。
四 第170条第3項又は第250条第3項前段の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をしたとき。
五 第171条の規定による届出をせず、若しくは虚偽の届出をし、又は同条の規定による書類を添付せず、若しくは虚偽の記載をした書類を添付したとき。
六 第250条第2項の規定による申請書又は添付書類に虚偽の記載をして提出したとき。
七 第305条第4項又は第308条第5項の規定に違反して報告をせず、又は虚偽の報告をしたとき。
第370条の2 第11条第9項において準用する会社法第955条第1項の規定に違反して、同項に規定する調査記録簿等に同項に規定する電子公告調査に関し法務省令で定めるものを記載せず、若しくは記録せず、若しくは虚偽の記載若しくは記録をし、又は調査記録簿等を保存しなかった者は、30万円以下の罰金に処する。
第371条 法人(法人でない団体で代表者又は管理人の定めのあるものを含む。以下この条において同じ。)の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者がその法人又は人の業務又は財産に関し、次の各号に掲げる規定の違反行為をしたときは、その行為者を罰するほか、その法人に対して当該各号に定める罰金刑を、その人に対して各本条の罰金刑を科する。
一 第356条(第3号及び第4号を除く。) 5億円以下の罰金刑
二 第358条の2、第360条及び第361条 3億円以下の罰金刑
三 第362条(第4号及び第5号を除く。) 2億円以下の罰金刑
四 第363条第2号、第4号、第5号、第10号、第11号、第13号及び第14号 1億円以下の罰金刑
五 第357条第1号及び第3号から第7号まで、第358条、第362条第4号及び第5号、第363条(第2号、第4号、第5号、第10号、第11号、第13号及び第14号を除く。)、第364条、第367条、第368条、第369条(第8号、第10号及び第11号を除く。)、第370条(第7号を除く。)並びに前条 各本条の罰金刑
2 前項の規定により第356条(第3号及び第4号を除く。)の違反行為につき法人又は人に罰金刑を科する場合における時効の期間は、同条の罪についての時効の期間による。
3 第1項の規定により法人でない団体を処罰する場合には、その代表者又は管理人がその訴訟行為につきその団体を代表するほか、法人を被告人又は被疑者とする場合の刑事訴訟に関する法律の規定を準用する。
第372条 次の各号に掲げる違反があった場合においては、その行為をした商品取引所の役員(仮理事並びに仮取締役及び仮執行役を含む。)又は清算人は、100万円以下の過料に処する。
一 第77条第1項において準用する会社法第484条第1項の規定に違反して、破産手続開始の申立てをすることを怠ったとき。
二 清算の結了を遅延させる目的をもって第77条第1項において準用する会社法第499条第1項の期間を不当に定めたとき。
三 第77条第1項において準用する会社法第500条第1項の規定に違反して、債務を弁済したとき。
四 第96条の3第1項の規定に違反して、自主規制委員の過半数を社外取締役に選定しなかったとき。
五 第96条の14第1項の規定に違反して、議事録を備え置かなかったとき。
六 第96条の16の規定による名簿を公衆の縦覧に供することを怠ったとき。
七 第130条第1項又は第4項の規定による通知をすることを怠り、又は不正の通知をしたとき。
八 第134条第1項の規定による登記をすることを怠ったとき。
第372条の2 次の各号のいずれかに該当する者は、100万円以下の過料に処する。
一 第11条第9項において準用する会社法第946条第3項の規定に違反して、報告をせず、又は虚偽の報告をした者
二 正当な理由がないのに、第11条第9項において準用する会社法第951条第2項各号又は第955条第2項各号に掲げる請求を拒んだ者
三 正当な理由がないのに、第96条の14第2項又は第3項(同条第4項において準用する場合を含む。)に規定する閲覧又は謄写を拒んだ者
第373条 次の各号のいずれかに該当する者は、50万円以下の過料に処する。
一 第220条の3又は第240条の19において準用する金融商品の販売等に関する法律第9条第1項の規定に違反して勧誘方針を定めず、又は同条第3項の規定に違反してこれを公表しなかった者
二 第221条第1項又は第2項の規定に違反して商品取引責任準備金を積み立てず、又はこれを使用した者
第374条 次の各号に掲げる違反があった場合においては、その行為をした商品取引所の発起人、役員(仮理事並びに仮取締役及び仮執行役を含む。)若しくは清算人、協会の役員(仮理事を含む。)又は委託者保護基金の役員(仮理事及び仮監事を含む。)若しくは清算人は、30万円以下の過料に処する。
一 第11条第9項において準用する会社法第941条の規定に違反して、同条の調査を求めなかったとき。
二 第16条第2項の規定による届出をしなかったとき。
三 第57条第1項から第3項まで、第67条若しくは第68条の2第1項若しくは第2項(第77条第2項においてこれらの規定を準用する場合を含む。)、第76条第2項、第93条第1項若しくは第2項、第94条第2項、第96条第2項、第103条第1項、第107条、第111条、第112条、第123条第1項、第125条第1項、第144条第1項、第144条の2第1項若しくは第6項、第144条の3第1項、第144条の4第4項、第144条の5第1項、第144条の12第2項、第144条の13第1項、第144条の21第2項又は第179条第1項の規定に違反したとき。
四 第57条第5項(第77条第2項及び第93条第3項において準用する場合を含む。)、第123条第3項、第125条第3項、第144条第3項、第144条の2第8項、第144条の3第3項、第144条の4第6項、第144条の5第3項、第144条の12第4項、第144条の13第3項又は第144条の21第4項の規定に違反して、正当な理由がないのに、書面若しくは電磁的記録に記録された事項を主務省令で定める方法により表示したものの閲覧又は書面の謄本若しくは抄本の交付若しくは電磁的記録に記録された事項を電磁的方法であって主務省令で定めるものにより提供すること若しくは当該事項を記載した書面の交付を拒んだとき。
五 第77条第1項において準用する会社法第502条の規定に違反して、会員商品取引所の財産を分配したとき。
六 第87条の規定に違反して、同条に規定する事項を公衆の縦覧に供しないとき。
七 第88条第2項、第206条第4項(第240条の11において準用する場合を含む。)、第250条第3項後段又は第262条第2項の規定に違反して、届出を怠ったとき。
八 第99条第3項又は第4項の規定による報告をしなかったとき。
九 第122条第1項の規定に違反して組織変更の手続をしたとき。
十 第124条第2項若しくは第5項の規定(これらの規定を第144条第6項、第144条の2第4項及び第144条の3第6項において準用する場合を含む。)又は第144条の11第2項若しくは第5項の規定(これらの規定を第144条の19において準用する場合を含む。)に違反して、商品取引所の組織変更又は合併をしたとき。
十一 この法律の規定による公告又はこの法律において準用する会社法の規定による公告をすることを怠り、又は不正の公告をしたとき。
十二 この法律の規定による登記(第134条第1項の規定によるものを除く。)をすることを怠ったとき。
十三 この法律において準用する会社法の規定に定める調査を妨げたとき。
十四 商品取引所の創立総会又は会員総会に対し、虚偽の申述を行い、又は事実を隠蔽したとき。
十五 定款、会員名簿、取引参加者名簿、議事録、財産目録、貸借対照表、損益計算書、業務報告書、剰余金処分案、損失処理案又は決算報告書に記載し、若しくは記録すべき事項を記載せず、若しくは記録せず、又は虚偽の記載若しくは記録をしたとき。
十六 第252条の規定に違反して、同条の協会員の名簿を公衆の縦覧に供しないとき。
十七 第275条第2項又は第320条の規定に違反したとき。
十八 第6章の規定により主務大臣の認可を受けなければならない場合において、その認可を受けなかったとき。
十九 第283条第3項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をしたとき。
二十 第286条第5項又は第323条の規定による命令に違反したとき。
二十一 第300条に規定する業務以外の業務を行ったとき。
二十二 第303条第2項の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をしたとき。
二十三 第318条第1項若しくは第2項に規定する書類を提出せず、又は虚偽の書類を提出したとき。
二十四 第319条の規定に違反して経理をしたとき。
二十五 第327条の規定に違反して、委託者保護基金の残余財産を処分したとき。
第375条 次の各号のいずれかに該当する者は、10万円以下の過料に処する。
一 第15条第9項(第80条第4項、第133条第3項、第146条第4項、第155条第6項、第156条第7項、第169条第3項(第173条第4項において準用する場合を含む。)、第194条、第201条第2項(第240条の11において準用する場合を含む。)、第229条、第240条の25、第248条第2項、第280条第2項、第333条第3項(第335条第4項において準用する場合を含む。)及び第343条第3項(第345条において読み替えて準用する第335条第4項において準用する場合を含む。)において準用する場合を含む。)、第96条の22第3項(同条第5項、第96条の34第3項及び第4項、第96条の40第5項並びに第96条の43において準用する場合を含む。)又は第158条第2項(第159条第5項、第160条第2項、第187条、第204条第3項(第240条の11において準用する場合を含む。)、第206条第6項(第240条の11において準用する場合を含む。)、第237条、第240条の25、第266条、第324条第2項、第339条第2項、第340条第2項(第345条において準用する場合を含む。)及び第344条第2項において準用する場合を含む。)の規定による参考人に対する処分に違反して、陳述をせず、若しくは虚偽の陳述をし、若しくは報告をせず、若しくは虚偽の報告をした者又は鑑定人に対する処分に違反して、鑑定をせず、若しくは虚偽の鑑定をした者
二 第349条の2第1項の規定による商品デリバティブ取引を行う者その他関係人又は参考人に対する処分に違反して、報告若しくは資料の提出をせず、又は虚偽の報告若しくは資料の提出をした者
附則
(施行の期日)
1 この法律は、公布の日から起算して15日を経過した日から施行する。但し、第8条(これに係る罰則の規定を含む。)及び第15章並びに附則第2項、第3項及び第7項から第11項までの規定は、公布の日から施行する。
(商品取引所法の廃止)
2 商品取引所法(明治26年法律第5号。以下「旧法」という。)は、廃止する。
3 旧法廃止前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(会員の欠格条件の特例)
6 旧法又は旧日本証券取引所法(昭和18年法律第44号)の規定により罰金の刑に処せられた者は、第24条第1項第2号の規定の適用については、この法律により罰金の刑に処せられた者とみなす。
(審議会の会長及び委員の任命の特例)
7 第15章の規定施行の際国会が閉会中である場合においては、内閣総理大臣は、第139条第2項の規定にかかわらず、両議院の同意を得ないで審議会の最初の会長又は委員を任命することができる。
8 内閣総理大臣は、前項の規定により審議会の最初の会長又は委員を任命したときは、任命後最初の国会で、前項の任命について両議院の事後の承認を求めなければならない。この場合において、両議院の事後の承認が得られなかったときは、内閣総理大臣は、直ちに、その会長又は委員を罷免しなければならない。
附則 (昭和26年6月1日法律第176号) 抄
1 この法律は、公布の日から施行する。
3 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用に関しては、第7条の規定にかかわらず、なお従前の例による。
附則 (昭和26年6月8日法律第211号) 抄
1 この法律は、昭和26年7月1日から施行する。
4 この法律施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
附則 (昭和27年4月12日法律第90号)
1 この法律は、公布の日から施行する。
2 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
附則 (昭和29年5月10日法律第92号) 抄
1 この法律の施行期日は、公布の日から起算して3月をこえない範囲内において政令で定める。
2 この法律の施行の際現に改正前の第9条第5項の登録を受けている商品取引所は、改正後の第8条の2の許可を受けたものとみなす。
3 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
附則 (昭和37年4月20日法律第82号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、昭和38年4月1日から施行する。
(定義)
第2条 この附則で、「新法」とは、この法律による改正後の商法をいい、「旧法」とは、従前の商法をいう。
(原則)
第3条 新法は、特別の定めがある場合を除いては、この法律の施行前に生じた事項にも適用する。ただし、旧法によって生じた効力を妨げない。
附則 (昭和38年7月9日法律第126号) 抄
この法律は、商業登記法の施行の日(昭和39年4月1日)から施行する。
附則 (昭和42年7月29日法律第97号) 抄
1 この法律は、公布の日から起算して6月をこえない範囲内において政令で定める日から施行する。
2 この法律の施行の際現に改正前の商品取引所法(以下「旧法」という。)の規定による商品仲買人の登録を受けている者(以下「商品仲買人」という。)については、当該登録に係る商品(改正後の商品取引所法(以下「新法」という。)第41条第1項の許可に係るものを除く。以下同じ。)に限り、この法律の施行の日から3年間は、旧法(第42条、第42条の2、第44条、第46条第2項(仲買保証金に係る部分に限る。)、第47条、第49条(営業所若しくは事務所の設置又は商品の追加に係る部分に限る。)、第50条、第91条第1項(委託の勧誘の制限に係る部分に限る。)、第93条、第94条及び第97条並びにこれらの規定に係る罰則を除く。)の規定は、なおその効力を有する。
3 商品仲買人については、当該登録に係る商品に限り、前項に規定する期間内は、新法第49条、第50条、第53条の3、第91条の2、第93条、第94条第1項、第97条から第97条の6まで、第119条第2項及び第120条第2項から第4項まで並びにこれらの規定に係る罰則並びに第9項の規定による改正後の租税特別措置法(昭和32年法律第26号)第20条の3及び第57条の規定は、その者をその商品ごとに新法の規定による商品取引員とみなして、適用する。この場合において、第97条の2第3項中「受託業務を開始してはならない」とあるのは、「商品市場における売買取引の委託を受けてはならない。ただし、その受託に係る商品市場における売買取引の決済を結了する目的の範囲内でする場合は、この限りでない」とする。
5 この法律の施行前に商品仲買人に対し商品市場における売買取引を委託した者は、新法第97条の3第1項の規定の適用については、商品取引員に対し商品市場における売買取引を委託したものとみなす。
6 旧法第52条第1項又は第123条の規定により商品仲買人の登録を取り消された者は、その取消しの日において、新法第52条第1項又は第123条の規定により許可を取り消されたものとみなす。
7 この法律の施行前(商品仲買人については、第2項の規定により旧法がなお効力を有する期間の経過前)にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
8 第2項から前項までに定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
附則 (昭和49年4月2日法律第23号) 抄
この法律は、公布の日から起算して6月をこえない範囲内において政令で定める日から施行する。
附則 (昭和50年7月15日法律第65号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、公布の日から起算して6月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
(経過措置)
第2条 この法律の施行の際現に商品取引員である者が受けている改正前の第41条第1項の許可についての改正後の同条第4項の規定の適用については、同項中「4年ごとに」とあるのは、「商品取引所法の一部を改正する法律(昭和50年法律第65号)の施行の日から起算して4年を経過する日までにその更新を受けなければ、又はその更新後4年ごとに」とする。
第3条 この法律の施行の際現に改正後の第47条の2第2項に規定する支配関係を持っている商品取引員についての同項の規定の適用については、同項中「遅滞なく」とあるのは、「商品取引所法の一部を改正する法律(昭和50年法律第65号)の施行の日から起算して30日を経過する日までに」とする。
第4条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
第5条 前3条に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
附則 (昭和53年7月5日法律第87号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、公布の日から施行する。
附則 (昭和56年6月9日法律第75号) 抄
この法律は、商法等の一部を改正する法律の施行の日(昭和57年10月1日)から施行する。
附則 (昭和58年12月2日法律第78号)
1 この法律(第1条を除く。)は、昭和59年7月1日から施行する。
2 この法律の施行の日の前日において法律の規定により置かれている機関等で、この法律の施行の日以後は国家行政組織法又はこの法律による改正後の関係法律の規定に基づく政令(以下「関係政令」という。)の規定により置かれることとなるものに関し必要となる経過措置その他この法律の施行に伴う関係政令の制定又は改廃に関し必要となる経過措置は、政令で定めることができる。
附則 (昭和63年6月11日法律第81号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、公布の日から起算して20日を経過した日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
一 第1条中不動産登記法第4章の次に1章を加える改正規定のうち第151条ノ3第2項から第4項まで、第151条ノ5及び第151条ノ7の規定に係る部分、第2条中商業登記法の目次の改正規定並びに同法第3章の次に1章を加える改正規定のうち第113条の2、第113条の3、第113条の4第1項、第4項及び第5項並びに第113条の5の規定に係る部分並びに附則第8条から第10条までの規定 公布の日から起算して1年を超えない範囲内において政令で定める日
附則 (平成元年12月22日法律第91号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、公布の日から起算して2年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
附則 (平成2年6月27日法律第52号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、平成2年10月1日から起算して3月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、第54条の2の改正規定、第92条の次に1条を加える改正規定、第97条の2の改正規定(同条第2項の改正規定、同条第3項の改正規定中「売買取引」を「取引」に改める部分及び同条第5項の改正規定中「政令で」を「主務省令で」に改める部分を除く。)、第97条の3第2項の改正規定、第97条の4の改正規定、第97条の11第3項の改正規定(「弁済契約において定める額」を「契約弁済額」に改める部分に限る。)、第146条の改正規定(「第52条第3項」の下に「、第54条の2第2項」を加える部分に限る。)、第161条第1号の改正規定、第164条の改正規定(同条第2号の次に1号を加える部分に限る。)及び第166条第1号及び第2号の改正規定(「第52条第3項」の下に「、第54条の2第2項」を加える部分に限る。)は、平成3年4月1日から施行する。
(取引所の許可等に関する経過措置)
第2条 この法律の施行の際現に改正前の商品取引所法(以下「旧法」という。)第8条の2の許可を受けている商品取引所は、改正後の商品取引所法(以下「新法」という。)第8条の2の許可を受けて設立された商品取引所とみなす。
2 この法律の施行の際現に前項の規定により新法第8条の2の許可を受けて設立されたとみなされた商品取引所(以下「旧法取引所」という。)が開設している商品市場(以下「旧市場」という。)は、旧法取引所が開設している新法第2条第7項の商品市場とみなす。
3 この法律の施行の際現に上場されている旧市場に係る上場商品は、旧法取引所が新法第2条第4項の上場商品として定款で定めたものとみなす。
4 この法律の施行の際現に旧市場で行われている売買取引の種類は、旧法取引所が上場商品に係る新法第2条第6項第1号又は第8項第1号ニに掲げる取引として定款で定めたものとみなす。
(商品取引員の許可に関する経過措置)
第3条 この法律の施行の際現に旧法第41条第1項の許可(以下「旧法の許可」という。)を受けている者は、新法第41条第2項第1号に掲げる者に係る同条第1項の許可(以下「新法の許可」という。)を受けたものとみなす。
2 前項の規定により新法の許可を受けたものとみなされた者についての新法第41条第4項の規定の適用については、その者が旧法の許可を受けた日を新法の許可を受けた日とみなす。
3 第1項の規定により新法の許可を受けたものとみなされた者に対する新法第46条第1項及び新法第47条第1項第1号の規定の適用については、この法律の施行の日からその者が新法第41条第4項の許可の更新を受けるまでの間は、新法第46条第1項中「次に掲げる場合(第2種商品取引受託業の許可を受けた商品取引員にあっては、第2号又は第3号に掲げる場合)」とあるのは「第2号又は第3号に掲げる場合」と、新法第47条第1項第1号中「第43条第1項第1号、第1号の2又は第3号に掲げる事項(第2種商品取引受託業の許可を受けた商品取引員にあっては、同項第1号又は第3号に掲げる事項)」とあるのは「第43条第1項第1号又は第3号に掲げる事項」とする。
4 旧法第52条第1項又は旧法第123条の規定により旧法の許可を取り消された者についての新法第24条第1項第3号及び第4号の規定の適用については、その者は、その取消しの日において、新法第52条第1項又は新法第123条の規定により新法の許可を取り消されたものとみなす。
(商品取引員協会等の名称の使用制限に関する経過措置)
第4条 この法律の施行の際現にその名称中に商品取引員協会又は商品取引員協会会員であると誤認されるおそれのある文字を用いている者については、新法第54条の4の規定は、この法律の施行後6月間は、適用しない。
(売買証拠金に関する経過措置)
第5条 この法律の施行の際現に会員が旧法第79条第1項の規定により旧法取引所に預託している売買証拠金は、当該会員が新法第79条第1項の規定により当該旧法取引所に預託した取引証拠金とみなす。
(弁済機関の指定に関する経過措置)
第6条 この法律の施行の際現に旧法第97条の2第3項の指定を受けている者は、新法第97条の2第3項の指定を受けたものとみなす。
(紛争処理規程の認可に関する経過措置)
第7条 旧法取引所は、この法律の施行の日から30日以内に、紛争処理規程を作成し、主務大臣の認可を受けなければならない。
2 新法第15条第1項第4号及び第9項の規定は、前項の認可について準用する。
3 主務大臣は、旧法取引所が第1項の規定に違反した場合には、その設立の許可を取り消し、又は1年以内の期間を定めてその業務の全部又は一部の停止を命ずることができる。
4 前項の規定による処分に違反したときは、その行為をした旧法取引所の代表者、代理人、使用人その他の従業者は、1年以下の懲役若しくは100万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
5 旧法取引所の代表者、代理人、使用人その他の従業者が前項の違反行為をしたときは、その行為者を罰するほか、その旧法取引所に対して前項の罰金刑を科する。
(商品市場類似施設の開設の禁止の適用除外規定の適用に関する経過措置)
第8条 主務大臣は、旧市場の開設の地及びこの法律の施行の際現に上場されている旧市場に係る上場商品を、この法律の施行の日に、官報に公示するものとする。
2 前項の規定による公示に係る上場商品については、当該上場商品を新法第147条の2の規定により公示された上場商品とみなして、新法第145条の3の規定を適用する。
3 新法第148条第1項の規定は、第1項の主務大臣について準用する。
(罰則に関する経過措置)
第9条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(その他の経過措置の政令への委任)
第10条 附則第2条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
附則 (平成4年6月5日法律第73号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、公布の日から起算して6月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
附則 (平成5年11月12日法律第89号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、行政手続法(平成5年法律第88号)の施行の日から施行する。
(諮問等がされた不利益処分に関する経過措置)
第2条 この法律の施行前に法令に基づき審議会その他の合議制の機関に対し行政手続法第13条に規定する聴聞又は弁明の機会の付与の手続その他の意見陳述のための手続に相当する手続を執るべきことの諮問その他の求めがされた場合においては、当該諮問その他の求めに係る不利益処分の手続に関しては、この法律による改正後の関係法律の規定にかかわらず、なお従前の例による。
(罰則に関する経過措置)
第13条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(聴聞に関する規定の整理に伴う経過措置)
第14条 この法律の施行前に法律の規定により行われた聴聞、聴問若しくは聴聞会(不利益処分に係るものを除く。)又はこれらのための手続は、この法律による改正後の関係法律の相当規定により行われたものとみなす。
(政令への委任)
第15条 附則第2条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関して必要な経過措置は、政令で定める。
附則 (平成9年6月6日法律第72号)
(施行期日)
1 この法律は、商法等の一部を改正する法律(平成9年法律第71号)の施行の日から施行する。
(経過措置)
2 この法律の施行前に締結された合併契約に係る合併に関しては、この法律の施行後も、なお従前の例による。
(罰則の適用に関する経過措置)
3 この法律の施行前にした行為及び前項の規定により従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
附則 (平成10年4月22日法律第42号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、公布の日から起算して1年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
一 附則第8条の規定 公布の日
二 第15条の改正規定(同条第1項第4号の改正規定を除く。)、第17条の改正規定、第20条の改正規定及び第147条の2の改正規定 公布の日から起算して3月を経過した日
三 第97条の見出しの改正規定及び同条第1項の改正規定(「委託手数料を徴し、及び」を削る部分に限る。) 平成16年12月31日
(取引所の許可等に関する経過措置)
第2条 前条第2号に掲げる規定の施行前に同号の規定による改正前の商品取引所法第8条の2の規定によりされた許可の申請であって、同号に掲げる規定の施行の際、許可又は不許可の処分がされていないものについての許可又は不許可の処分については、なお従前の例による。
2 前条第2号に掲げる規定の施行前に同号の規定による改正前の商品取引所法第20条第1項の規定によりされた認可の申請であって、同号に掲げる規定の施行の際、認可又は不認可の処分がされていないものについての認可又は不認可の処分については、なお従前の例による。
(市場取引監視委員会規程の認可に関する経過措置)
第3条 この法律の施行の際現にこの法律による改正前の商品取引所法(以下「旧法」という。)第8条の2の許可を受けている商品取引所(以下「旧法取引所」という。)は、この法律の施行の日(以下「施行日」という。)から30日以内に、市場取引監視委員会規程を作成し、主務大臣に認可の申請をしなければならない。
2 この法律による改正後の商品取引所法(以下「新法」という。)第15条第1項第4号の規定は、前項の認可について準用する。
3 主務大臣は、旧法取引所が第1項の規定に違反した場合には、その設立の許可を取り消し、又は1年以内の期間を定めてその業務の全部又は一部の停止を命ずることができる。
4 前項の規定による処分に違反したときは、その行為をした旧法取引所の代表者、代理人、使用人その他の従業者は、2年以下の懲役若しくは300万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
5 旧法取引所の代表者、代理人、使用人その他の従業者が前項の違反行為をしたときは、その行為者を罰するほか、その旧法取引所に対して3億円以下の罰金刑を科する。
(商品取引員の許可に関する経過措置)
第4条 この法律の施行の際現に旧法第41条第2項第1号に掲げる者又は同項第2号に掲げる者に係る同条第1項の許可(以下「旧法の許可」という。)を受けている者は、当該旧法の許可に係る商品市場を含む許可の種類(新法第126条第2項に規定する許可の種類をいう。以下同じ。)につき、旧法の許可に係る商品市場を新法第128条第1項第4号の商品市場における取引の受託等を行う商品市場として、それぞれ新法第126条第2項第1号に掲げる者又は同項第2号に掲げる者に係る同条第1項の許可(以下「新法の許可」という。)を受けたものとみなす。
2 前項の規定により新法の許可を受けたものとみなされる者であって、同項の規定により、一の許可の種類について2以上の許可を受けたものとみなされるものについては、当該2以上の許可を一の許可とみなして、この法律の規定を適用する。
3 前2項の規定により新法の許可を受けたものとみなされた者についての新法第126条第4項の規定の適用については、その者が旧法の許可を受けた日(前項の規定により2以上の許可を一の許可とみなされた者にあっては、当該2以上の許可のうち最後の許可を受けた日)を新法の許可を受けた日とみなす。
4 旧法第42条第1項の規定により旧法の許可に付された条件は、新法第127条第1項の規定により新法の許可に付された条件とみなす。
5 旧法第52条第1項又は旧法第123条の規定により旧法の許可を取り消された者についての新法第24条第1項第3号及び第4号、第129条第1項第5号及び第8号並びに第2項、第136条の6第1項第1号、第136条の8第2号、第136条の9第1項第1号、第136条の28第1項第1号、第136条の32第1項第1号、第136条の43第1項第4号及び第5号並びに第136条の52の規定の適用については、その者は、その取消しの日において、新法第136条の27第1項又は新法第136条の32第1項の規定により新法の許可を取り消されたものとみなす。
(従たる営業所の開設等に関する経過措置)
第5条 施行日前に旧法第46条第1項第2号又は第3号に掲げる場合についての同項の許可が行われたものであって、施行日後に従たる営業所の開設又は本店若しくは従たる営業所の位置の変更がされるものについては、新法第132条第1項の規定による届出を要しない。
(外務員に関する経過措置)
第6条 この法律の施行の際現に旧法第91条の2第1項の規定により商品取引員(旧法第41条第3項に規定するものをいう。以下同じ。)が旧法取引所の行う登録を受けている外務員(旧法第91条の2第1項に規定するものをいう。以下同じ。)については、新法第136条の4第1項の規定により主務大臣の行う登録を受けたものとみなす。
2 旧法取引所は、旧法第91条の2第1項の規定による登録を受けている事項を施行日から10日以内に主務大臣に通知しなければならない。
3 第1項の規定により新法第136条の4第1項の規定により商品取引員が登録を受けたものとみなされる外務員についての同条第7項の規定の適用については、当該商品取引員が旧法第91条の2第1項の規定による登録を最後に受けた日を新法第136条の4第1項の規定による登録を受けた日とみなす。
(商品先物取引協会等の名称の使用制限に関する経過措置)
第7条 この法律の施行の際現にその名称中に商品先物取引協会又は商品先物取引協会の会員であると誤認されるおそれのある文字を用いている者については、新法第136条の39の規定は、この法律の施行後6月間は、適用しない。
(商品取引員協会に関する経過措置)
第8条 この法律の公布の際既に旧法第54条の3第1項に規定する商品取引員協会(以下「旧法協会」という。)が設立されている場合においては、当該旧法協会は、施行日前においても、新法第136条の41及び第136条の44の規定の例により、定款を変更し、主務大臣の認可を受けることができる。
2 旧法協会は、前項の認可を受けようとする場合には、制裁規程及び紛争処理規程を定め、主務大臣の認可を併せて受けなければならない。
3 新法第136条の43第1項第1号の規定は、前項の認可について準用する。
4 第1項の認可を受けた定款の変更並びに第2項の認可を受けた制裁規程及び紛争処理規程は、施行日にその効力を生ずるものとする。
(罰則に関する経過措置)
第9条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(その他の経過措置の政令への委任)
第10条 附則第2条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
附則 (平成10年6月15日法律第107号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、平成10年12月1日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
一 第1条中証券取引法第4章の次に1章を加える改正規定(第79条の29第1項に係る部分に限る。)並びに同法第189条第2項及び第4項の改正規定、第21条の規定、第22条中保険業法第2編第10章第2節第1款の改正規定(第265条の6に係る部分に限る。)、第23条の規定並びに第25条の規定並びに附則第40条、第42条、第58条、第136条、第140条、第143条、第147条、第149条、第158条、第164条、第187条(大蔵省設置法(昭和24年法律第144号)第4条第79号の改正規定を除く。)及び第188条から第190条までの規定 平成10年7月1日
(処分等の効力)
第188条 この法律(附則第1条各号に掲げる規定にあっては、当該規定)の施行前に改正前のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。以下この条において同じ。)の規定によってした処分、手続その他の行為であって、改正後のそれぞれの法律の規定に相当の規定があるものは、この附則に別段の定めがあるものを除き、改正後のそれぞれの法律の相当の規定によってしたものとみなす。
(罰則の適用に関する経過措置)
第189条 この法律(附則第1条各号に掲げる規定にあっては、当該規定)の施行前にした行為並びにこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合及びこの附則の規定によりなおその効力を有することとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(その他の経過措置の政令への委任)
第190条 附則第2条から第146条まで、第153条、第169条及び前条に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
附則 (平成11年7月16日法律第102号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、内閣法の一部を改正する法律(平成11年法律第88号)の施行の日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
一 略
二 附則第10条第1項及び第5項、第14条第3項、第23条、第28条並びに第30条の規定 公布の日
(委員等の任期に関する経過措置)
第28条 この法律の施行の日の前日において次に掲げる従前の審議会その他の機関の会長、委員その他の職員である者(任期の定めのない者を除く。)の任期は、当該会長、委員その他の職員の任期を定めたそれぞれの法律の規定にかかわらず、その日に満了する。
一から四十まで 略
四十一 商品取引所審議会
(別に定める経過措置)
第30条 第2条から前条までに規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要となる経過措置は、別に法律で定める。
附則 (平成11年8月13日法律第125号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、公布の日から起算して6月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
附則 (平成11年12月8日法律第151号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、平成12年4月1日から施行する。
(経過措置)
第3条 民法の一部を改正する法律(平成11年法律第149号)附則第3条第3項の規定により従前の例によることとされる準禁治産者及びその保佐人に関するこの法律による改正規定の適用については、次に掲げる改正規定を除き、なお従前の例による。
一から十三まで 略
十四 第55条中商品取引所法第141条第1項の改正規定
第4条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
附則 (平成11年12月22日法律第160号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律(第2条及び第3条を除く。)は、平成13年1月6日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
一 第995条(核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律の一部を改正する法律附則の改正規定に係る部分に限る。)、第1305条、第1306条、第1324条第2項、第1326条第2項及び第1344条の規定 公布の日
附則 (平成12年5月31日法律第96号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、平成12年12月1日(以下「施行日」という。)から施行する。
附則 (平成13年11月28日法律第129号) 抄
(施行期日)
1 この法律は、平成14年4月1日から施行する。
(罰則の適用に関する経過措置)
2 この法律の施行前にした行為及びこの法律の規定により従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
附則 (平成14年5月29日法律第45号) 抄
(施行期日)
1 この法律は、公布の日から起算して1年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
附則 (平成15年5月30日法律第54号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、平成16年4月1日から施行する。
(罰則の適用に関する経過措置)
第38条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
附則 (平成16年5月12日法律第43号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、公布の日から起算して1年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
一 第6章を第7章とし、同章の前に1章を加える改正規定(第299条及び第314条に係る部分に限る。) この法律による改正後の商品取引所法(以下「新法」という。)第293条の登録のうち最初のものの効力が生じた日
二 附則第5条、第7条第1項、第14条第1項及び第2項、第18条、第19条第1項から第4項まで及び第7項並びに第23条の規定 この法律の公布の日
三 附則第30条及び第33条の規定 公布の日から9月を超えない範囲内において政令で定める日
四 附則第31条の規定 電子公告制度の導入のための商法等の一部を改正する法律(平成16年法律第87号)の公布の日又はこの法律の公布の日のいずれか遅い日
(商品取引所の許可に関する経過措置)
第2条 この法律の施行の際現にこの法律による改正前の商品取引所法(以下「旧法」という。)第8条の2の許可を受けている商品取引所は、新法第9条の許可を受けて設立された会員商品取引所とみなす。
(商品取引所の登記に関する経過措置)
第3条 新法の施行前に商品取引所について旧法第102条から第108条までの規定により旧法第109条第2項の商品取引所登記簿に登記された事項は、この法律の施行の日(以下「施行日」という。)において新法第20条から第24条まで、第72条、第73条又は第147条の規定により新法第25条第2項の会員商品取引所登記簿に登記されたものとみなす。
(会員信認金に関する経過措置)
第4条 この法律の施行の際現に旧法第38条第1項の規定により預託されている会員信認金(附則第9条の規定によりなお従前の例によることとされる損害の賠償に充てるべきものを除く。)は、新法第101条第1項の規定により預託されている信認金とみなす。
(商品取引所の定款等の変更に関する経過措置)
第5条 商品取引所は、施行日までに、新法第155条及び第156条の規定の例により、この法律の施行に伴い必要となる定款、業務規程、受託契約準則、紛争処理規程及び市場取引監視委員会規程の変更をし、主務大臣の認可を受けなければならない。この場合において、これらの認可の効力は、施行日から生ずるものとする。
(取引証拠金に関する経過措置)
第6条 この法律の施行の際現に旧法第79条第1項の規定により預託されている取引証拠金(商品取引所の会員の自己の計算による取引についてのものに限り、附則第9条の規定によりなお従前の例によることとされる損害の賠償に充てるべきものを除く。)は、当該取引証拠金が新法第105条第1号に掲げる方法による決済が行われる取引についてのものである場合にあっては新法第103条第1項の規定により預託されている取引証拠金(同項第1号に掲げる場合において同号の会員等が自己の計算において行う商品市場における取引について預託すべきものに限る。)と、当該取引証拠金が新法第105条第2号に掲げる方法による決済が行われる取引についてのものである場合にあっては新法第179条第1項の規定により預託されている取引証拠金(同項第1号に掲げる場合にあっては同号イに掲げる場合において同号イの会員等が自己の計算において行う商品市場における取引について預託すべきものに、同項第2号に掲げる場合にあっては同号イに掲げる場合において同号イの会員等が自己の計算において清算参加者に委託した商品清算取引について預託すべきものに限る。)とみなす。
2 商品取引所は、この法律の施行の際現に旧法第79条第1項の規定により預託されている取引証拠金(商品取引所の会員に対し取引を委託した者の計算による取引についてのものに限り、附則第9条の規定によりなお従前の例によることとされる損害の賠償に充てるべきものを除く。)を、この法律の施行後遅滞なく、当該取引証拠金を預託した会員に返還しなければならない。
(商品取引債務引受業に関する経過措置)
第7条 この法律の施行前から旧法第81条第2項の規定により商品取引債務引受業(新法第2条第12項に規定する商品取引債務引受業をいう。以下同じ。)に相当する業務を営んでいた商品取引所は、継続して当該業務を行う場合には、施行日までに、新法第173条の規定の例により、主務大臣の承認を受けなければならない。この場合において、その承認の効力は、施行日から生ずるものとする。
2 商品取引所が前項の規定による承認を受けたときは、この法律の施行の際現に旧法第81条第3項の規定により当該商品取引所に預託されている特別清算負担金(施行日において商品取引清算機関としての当該商品取引所の清算参加者となった会員が預託しているものに限り、附則第9条の規定によりなお従前の例によることとされる損害の賠償に充てるべきものを除く。)は、新法第180条第1項の規定により商品取引清算機関としての当該商品取引所に預託されている清算預託金とみなす。
3 商品取引所は、この法律の施行の際現に旧法第81条第3項の規定により預託されている特別清算負担金(附則第9条の規定によりなお従前の例によることとされる損害の賠償に充てるべきものを除く。)のうち、前項の規定により清算預託金とみなされたもの以外のものを、この法律の施行後遅滞なく、当該特別清算負担金を預託した会員に返還しなければならない。
(特別担保金に関する経過措置)
第8条 この法律の施行の際現に旧法第84条の2第1項の規定により預託されている特別担保金(次条の規定によりなお従前の例によることとされる損害の賠償に充てるべきものを除く。)は、新法第109条第1項の規定により預託されている特別担保金とみなす。
(債務不履行による損害賠償に関する経過措置)
第9条 商品取引所の会員が施行日前において商品市場における取引に基づく債務の不履行により他の会員又は商品取引所に与えた損害の賠償については、なお従前の例による。
(受託業務保証金に関する経過措置)
第10条 商品取引所は、この法律の施行の際現に旧法第97条の2第1項の規定により預託されている受託業務保証金(次項又は第3項の規定によりなお従前の例によることとされる払渡し又は取戻しに係るものを除く。)を、この法律の施行後遅滞なく、当該受託業務保証金を預託した会員に返還しなければならない。
2 商品取引所の会員に対し商品市場における取引を委託した者が施行日前において旧法第97条の3第1項の規定により行った請求に対する受託業務保証金の払渡しについては、なお従前の例による。
3 施行日前において、旧法第126条第1項の許可が効力を失ったとき、又は同項の許可が取り消されたときは、商品取引員であった者が預託した受託業務保証金の払渡し及び取戻しについては、なお従前の例による。
(取引の決済の結了に関する経過措置)
第11条 施行日前において、旧法第126条第1項の許可を取り消された場合、同項の許可が効力を失った場合若しくは商品市場における取引の受託が旧法若しくは商品取引所の定款で定めるところにより停止された場合又は施行日において同項の許可が効力を失った場合(附則第14条第4項の規定により旧法第126条第1項の許可が効力を失った場合を除く。)であって、商品取引員であった者が施行日までにその受託に係る商品市場における取引の決済を結了していないときは、当該取引については、なお従前の例による。
(商品取引所に対する監督上の処分及び罰則)
第12条 主務大臣は、商品取引所が附則第5条、第6条第2項、第7条第3項又は第10条第1項の規定に違反した場合には、その設立の許可を取り消し、又は1年以内の期間を定めてその業務の全部若しくは一部の停止を命ずることができる。
2 前項の規定による処分に違反したときは、その行為をした商品取引所の代表者、代理人、使用人その他の従業者は、2年以下の懲役若しくは300万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
3 商品取引所の代表者、代理人、使用人その他の従業者が、その商品取引所の業務又は財産に関し、前項の違反行為をしたときは、その行為者を罰するほか、その商品取引所に対して3億円以下の罰金刑を科する。
(委託証拠金に関する経過措置)
第13条 商品取引員は、この法律の施行の際現に旧法第97条第1項の規定により委託証拠金として預託を受けている金銭及び有価証券(主務省令で定めるものを除く。)を、この法律の施行後遅滞なく、当該取引の決済が新法第105条第1号に掲げる方法により行われる場合にあっては当該取引に係る商品市場を開設する商品取引所に、当該取引の決済が同条第2号に掲げる方法により行われる場合にあっては当該取引について商品取引債務引受業を行う商品取引所に預託しなければならない。
2 前項の規定により商品取引所に預託された金銭及び有価証券は、新法第105条第1号に掲げる方法により決済が行われる取引についてのものにあっては新法第103条第1項の規定により預託されている取引証拠金(同項第2号に掲げる場合において同号の委託者が預託すべきものに限る。)と、新法第105条第2号に掲げる方法により決済が行われる取引についてのものにあっては新法第179条第1項の規定により預託されている取引証拠金(同項第1号に掲げる場合にあっては同号ロに掲げる場合において同号ロの委託者が預託すべきものに、同項第2号に掲げる場合にあっては同号ロに掲げる場合において同号ロの清算取次委託者が預託すべきものに限る。)とみなす。
3 主務大臣は、商品取引員が第1項の規定に違反した場合には、当該商品取引員の新法第190条の許可を取り消し、6月以内の期間を定めて商品市場における取引若しくは商品取引受託業務(新法第2条第17項に規定する商品取引受託業務をいう。以下同じ。)の停止を命じ、商品取引受託業務の方法の変更を命じ、その他監督上必要な事項を命ずることができる。
4 前項の規定による命令に違反した者は、2年以下の懲役若しくは300万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
5 商品取引員の代表者、代理人、使用人その他の従業者が、その商品取引員の業務又は財産に関し、前項の違反行為をしたときは、その行為者を罰するほか、その商品取引員に対して3億円以下の罰金刑を科する。
(商品取引員の許可に関する経過措置)
第14条 新法第190条第1項の許可を受けようとする者は、施行日前においても、新法第192条の規定の例により、その許可の申請をすることができる。
2 主務大臣は、前項の規定により許可の申請があった場合には、施行日前においても、新法第190条から第194条までの規定の例により、その許可をすることができる。この場合において、その許可を受けた者は、施行日において新法第190条第1項の許可を受けたものとみなす。
3 この法律の施行の際第1項の許可の申請について処分が行われていない場合においては、その処分が行われるまでの間は、当該申請を行った者(この法律の施行の際現に旧法第126条第1項の許可を受けている者に限る。)は、新法第190条第1項の許可を受けたものとみなす。
4 前2項の規定により新法第190条第1項の許可を受けたものとみなされた者については、旧法第126条第1項の許可は、施行日に、その効力を失う。
(廃業等の公告等に関する経過措置)
第15条 新法第197条第3項の規定は、施行日から起算して30日を経過した日以後の商品取引受託業務の廃止、合併(合併後存続する法人又は合併により設立される法人が商品取引受託業務を営まない場合の当該合併に限る。)又は合併及び破産以外の理由による解散について適用する。
(受託契約の締結前の書面の交付及び説明に関する経過措置)
第16条 新法第217条及び第218条の規定は、この法律の施行後に商品取引員が締結した受託契約(新法第217条第1項に規定する受託契約をいう。)について適用する。
(外務員の登録に関する経過措置)
第17条 この法律の施行の際現に旧法第136条の4第1項の規定による登録を受けている外務員(附則第14条第2項又は第3項の規定により新法第190条第1項の許可を受けたものとみなされた者に係るものに限る。)は、施行日において新法第200条第1項の規定により登録を受けたものとみなす。この場合において、同条第6項の規定は、適用しない。
2 前項の場合において、新法第200条第7項に規定する期間は、旧法による登録又は登録の更新の日から起算するものとする。
(委託者保護会員制法人の設立等に関する経過措置)
第18条 委託者保護会員制法人(新法第269条第4項に規定する委託者保護会員制法人をいう。以下同じ。)の発起人又は会員になろうとする者(附則第14条第2項の規定により新法第190条から第194条までの規定の例による許可を受けた者に限る。)は、施行日前においても、新法第6章第2節の規定の例により、定款の作成、創立総会の開催その他委託者保護会員制法人の設立に必要な行為及び委託者保護会員制法人への加入に必要な行為をすることができる。
2 前項の規定により施行日前において設立された委託者保護会員制法人は、施行日前においても、新法第6章第3節の規定の例により、新法第293条の登録の申請及び新法第302条第1項の業務規程の認可の申請並びにこれらに必要な準備行為をすることができる。
3 主務大臣は、前項の規定により新法第293条の登録の申請又は新法第302条第1項の業務規程の認可の申請があった場合には、新法第293条から第295条まで又は第302条の規定の例により、施行日前においても、その登録又は認可をすることができる。この場合において、その登録又は認可の効力は、施行日から生ずるものとする。
(委託者保護基金への業務等の承継に関する経過措置)
第19条 昭和50年10月31日に設立された社団法人商品取引受託債務補償基金協会(以下この条において「補償基金協会」という。)は、政令で定める日までの間、委託者保護会員制法人に対し、当該補償基金協会が行う一切の業務並びにその有する一切の資産及び負債を当該委託者保護会員制法人において承継すべき旨を申し出ることができる。
2 委託者保護会員制法人は、前項の規定による申出があった場合において、当該申出を承諾しようとするときは、当該委託者保護会員制法人の総会(新法第285条第1項に規定する総会をいう。次項及び第4項において同じ。)でその承認を得なければならない。
3 委託者保護会員制法人は、新法第293条の登録(前条第3項の規定により施行日前において行う新法第293条の規定の例による登録を含む。以下この条において同じ。)の申請を行う場合において、既に前項の規定による総会の承認の決議を得ているときは、その登録の申請と併せて補償基金協会からの承継についての認可を主務大臣に申請しなければならない。
4 委託者保護会員制法人は、新法第293条の登録の申請の後に第2項の規定による総会の承認の決議を得たときは、遅滞なく、主務大臣の認可を申請しなければならない。
5 第3項又は前項の認可があったときは、補償基金協会の行う業務並びにその有する資産及び負債は、当該認可を受けた日(その日が当該認可に係る委託者保護会員制法人が新法第293条の登録を受けた日(前条第3項の規定により施行日前において新法第293条の規定の例による登録を受けた場合にあっては施行日)前であるときは、同日)において、委託者保護基金(新法第296条に規定する委託者保護基金をいう。以下同じ。)としての当該委託者保護会員制法人(第8項及び第9項において「委託者保護基金」という。)に承継されるものとし、補償基金協会は、その時において解散するものとする。この場合においては、他の法令中法人の解散及び清算に関する規定は、適用しない。
6 前項の規定により補償基金協会が解散した場合における解散の登記については、政令で定める。
7 委託者保護会員制法人が第3項の規定により新法第293条の登録の申請及び補償基金協会からの承継の認可の申請を同時に行った場合における新法第295条第1項(第1号に係る部分に限る。)の規定の適用については、同号中「であること」とあるのは、「であること(商品取引所法の一部を改正する法律(平成16年法律第43号)附則第19条第3項の規定により認可の申請が併せてされた登録の申請にあっては、主務大臣が当該認可をしようとする場合には、当該認可の申請に係る補償基金協会の資産及び負債を含めて算定するものとする。)」とする。
8 第5項の規定により補償基金協会の業務の承継を受けた委託者保護基金は、新法第301条の規定にかかわらず、当該承継に係る補償基金協会の業務(次項において「承継業務」という。)を行うことができる。
9 前項の委託者保護基金が承継業務のうち新法第269条第3項第1号に掲げる業務に類似する業務として主務省令で定める業務を行う場合には、当該業務は同号に掲げる業務とみなす。
(委託者保護基金等の名称の使用制限に関する経過措置)
第20条 この法律の施行の際現にその名称のうちに「委託者保護会員制法人」という文字を用いている者については、新法第271条第2項の規定は、施行日から起算して6月を経過する日までの間は、適用しない。
2 この法律の施行の際現にその名称のうちに「委託者保護基金」という文字を用いている者については、新法第297条第2項の規定は、施行日から起算して6月を経過する日までの間は、適用しない。
(処分等の効力)
第21条 施行日前に旧法の規定によってした処分、手続その他の行為であって、新法に相当の規定があるものは、この附則に別段の定めがあるものを除き、新法の相当の規定によってしたものとみなす。
(罰則の適用に関する経過措置)
第22条 施行日前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(その他の経過措置の政令への委任)
第23条 附則第2条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。
(検討)
第24条 政府は、この法律の施行後5年以内に、この法律による改正後の規定の実施状況、商品先物市場を取り巻く社会経済状況の変化等を勘案し、この法律による改正後の商品取引所制度について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。
附則 (平成16年6月2日法律第76号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、破産法(平成16年法律第75号。次条第8項並びに附則第3条第8項、第5条第8項、第16項及び第21項、第8条第3項並びに第13条において「新破産法」という。)の施行の日から施行する。
(罰則の適用等に関する経過措置)
第12条 施行日前にした行為並びに附則第2条第1項、第3条第1項、第4条、第5条第1項、第9項、第17項、第19項及び第21項並びに第6条第1項及び第3項の規定によりなお従前の例によることとされる場合における施行日以後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(政令への委任)
第14条 附則第2条から前条までに規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
附則 (平成16年6月9日法律第87号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、公布の日から起算して1年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
附則 (平成16年6月9日法律第88号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、公布の日から起算して5年を超えない範囲内において政令で定める日(以下「施行日」という。)から施行する。
(罰則の適用に関する経過措置)
第135条 この法律(附則第1条ただし書に規定する規定については、当該規定。以下この条において同じ。)の施行前にした行為並びにこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合及びなおその効力を有することとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(その他の経過措置の政令への委任)
第136条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
附則 (平成16年6月18日法律第124号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、新不動産登記法の施行の日から施行する。
附則 (平成16年12月1日法律第147号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、公布の日から起算して6月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
附則 (平成16年12月3日法律第154号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、公布の日から起算して6月を超えない範囲内において政令で定める日(以下「施行日」という。)から施行する。
(処分等の効力)
第121条 この法律の施行前のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。以下この条において同じ。)の規定によってした処分、手続その他の行為であって、改正後のそれぞれの法律の規定に相当の規定があるものは、この附則に別段の定めがあるものを除き、改正後のそれぞれの法律の相当の規定によってしたものとみなす。
(罰則に関する経過措置)
第122条 この法律の施行前にした行為並びにこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合及びこの附則の規定によりなおその効力を有することとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(その他の経過措置の政令への委任)
第123条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。
附則 (平成16年12月8日法律第159号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、平成17年7月1日から施行する。
附則 (平成16年12月10日法律第165号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、公布の日から起算して6月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、附則第4条及び第5条の規定は、公布の日から施行する。
附則 (平成17年7月26日法律第87号) 抄
この法律は、会社法の施行の日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
一 第242条の規定 この法律の公布の日
附則 (平成18年6月2日法律第50号) 抄
この法律は、一般社団・財団法人法の施行の日から施行する。
附則 (平成18年6月14日法律第65号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、公布の日から起算して1年6月を超えない範囲内において政令で定める日(以下「施行日」という。)から施行する。
(商品取引所法の一部改正に伴う経過措置)
第189条 第12条の規定による改正後の商品取引所法(以下この条において「新商品取引所法」という。)の規定は、この法律の施行後に行われる新商品取引所法第2条第17項に規定する商品取引受託業務について適用し、この法律の施行前に行われた第12条の規定による改正前の商品取引所法第2条第17項に規定する商品取引受託業務については、なお従前の例による。
2 商品取引員(新商品取引所法第2条第18項に規定する商品取引員をいう。)が、この法律の施行前に新商品取引所法第217条第1項に規定する事項に相当する事項について新商品取引所法第218条第1項の規定の例により説明を行った場合には、当該説明を同項の規定により行った説明とみなして、新商品取引所法の規定を適用する。
(罰則の適用に関する経過措置)
第218条 この法律(附則第1条各号に掲げる規定にあっては、当該規定。以下この条において同じ。)の施行前にした行為並びにこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合及びなおその効力を有することとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(その他の経過措置の政令等への委任)
第219条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
(検討)
第220条 政府は、この法律の施行後5年以内に、この法律の施行の状況について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。
附則 (平成21年7月10日法律第74号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、公布の日から起算して1年6月を超えない範囲内において政令で定める日(以下「施行日」という。)から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
一 附則第5条、第17条第1項、第24条、第25条及び第28条の規定 この法律の公布の日
二 第1条及び附則第6条の規定 公布の日から起算して3月を超えない範囲内において政令で定める日
三 第2条並びに附則第4条、第7条第1項及び第2項、第8条(第1項及び第7項を除く。)、第14条、第17条第3項及び第4項、第18条から第20条まで並びに第26条の規定並びに附則第32条中住民基本台帳法(昭和42年法律第81号)別表第1の改正規定(80の項中「第85条第1項の届出、同法」の下に「第96条の19第1項の認可、同条第3項(同法第96条の25第4項及び第96条の31第4項において準用する場合を含む。)の届出、同法第96条の25第1項若しくは第3項ただし書の認可、同法第96条の28第3項若しくは第96条の29の届出、同法第96条の31第1項、」を加える部分に限る。)並びに附則第42条の規定 公布の日から起算して1年を超えない範囲内において政令で定める日
(海外商品市場における先物取引の受託等に関する法律の廃止)
第2条 海外商品市場における先物取引の受託等に関する法律(昭和57年法律第65号)は、廃止する。
(海外商品市場における先物取引の受託等に関する法律の廃止に伴う経過措置)
第3条 海外商品取引業者(前条の規定による廃止前の海外商品市場における先物取引の受託等に関する法律(以下「旧海外商品先物取引法」という。)第2条第5項に規定する海外商品取引業者をいう。)が、施行日前に成立した旧海外商品先物取引法第2条第6項に規定する海外先物契約に係る売付け又は買付けに基づく債務の履行を完了していないときは、第3条の規定による改正後の商品先物取引法(以下「新法」という。)第190条第1項の許可を受けないでも、当該債務の履行を完了することができる。この場合において、当該債務の履行に係る旧海外商品先物取引法の規定は、なおその効力を有する。
(相場、取引高等の報告に関する経過措置)
第4条 第2条の規定による改正前の商品取引所法第112条第2項の規定による報告で、附則第1条第3号に掲げる規定の施行の日前に行われていないものについては、なお従前の例による。
(商品取引所の定款等の変更に関する経過措置)
第5条 商品取引所は、附則第1条第2号に掲げる規定の施行の日までに、第1条の規定による改正後の商品取引所法第155条及び第156条の規定の例により、この法律の施行に伴い必要となる定款、業務規程、受託契約準則、紛争処理規程及び市場取引監視委員会規程の変更をし、主務大臣の認可を受けなければならない。この場合において、これらの認可の効力は、同号に掲げる規定の施行の日から生ずるものとする。
(商品取引所に対する監督上の処分及び罰則)
第6条 主務大臣は、商品取引所が前条の規定に違反した場合には、その設立の許可を取り消し、又は1年以内の期間を定めてその業務の全部若しくは一部の停止を命ずることができる。
2 前項の規定による処分に違反したときは、その行為をした商品取引所の代表者、代理人、使用人その他の従業者は、2年以下の懲役若しくは300万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
3 商品取引所の代表者、代理人、使用人その他の従業者が、その商品取引所の業務又は財産に関し、前項の違反行為をしたときは、その行為者を罰するほか、その商品取引所に対して3億円以下の罰金刑を科する。
(商品先物取引業者の許可等に関する経過措置)
第7条 新法第190条第1項の許可を受けようとする者は、施行日前においても、新法第192条の規定の例により、その許可の申請をすることができる。
2 主務大臣は、前項の規定により許可の申請があった場合には、施行日前においても、新法第190条から第194条までの規定の例により、その許可をすることができる。この場合において、その許可を受けた者は、施行日において新法第190条第1項の許可を受けたものとみなす。
3 この法律の施行の際第1項の許可の申請について処分が行われていない場合においては、その処分が行われるまでの間は、当該申請を行った者は、新法第190条第1項の許可を受けたものとみなす。
4 商品取引員(第3条の規定による改正前の商品取引所法(以下「旧法」という。)第2条第18項に規定する商品取引員をいう。以下同じ。)であった者(前2項の規定により新法第190条第1項の許可を受けたものとみなされた者を除く。)が、施行日までにその受託に係る商品市場における取引を結了していないときは、当該取引については、なお従前の例による。
5 新法第197条第5項の規定は、商品取引員であった者(第3項の規定により新法第190条第1項の許可を受けたものとみなされた者に限る。)が第1項の許可の申請について不許可の処分を受けた場合について準用する。
(廃業等の公告等に関する経過措置)
第8条 新法第197条第3項の規定は、次項に規定する場合を除き、施行日から起算して30日を経過した日以後の商品先物取引業(新法第2条第22項に規定する商品先物取引業をいう。以下同じ。)の廃止、合併(合併後存続する法人又は合併により設立される法人が商品先物取引業を行わない場合の当該合併に限る。)又は合併及び破産手続開始の決定以外の理由による解散(以下この条において「廃止等」という。)について適用する。
2 施行日前に商品取引員であった者であって、前条第1項の許可を申請した者(以下この条において「特定商品取引員」という。)が、施行日から起算して30日以内に商品先物取引業の廃止等をしようとするときは、その日の30日前までに、新法第197条第3項の規定の例により、その旨を公告するとともに、すべての営業所の公衆の目につきやすい場所に掲示しなければならない。
3 特定商品取引員は、前項の規定による公告をしたときは、直ちに、その旨を主務大臣に届け出なければならない。
4 特定商品取引員は、第2項の規定による公告をした場合においては、当該特定商品取引員が行った委託者の計算による商品市場における取引を速やかに結了し、かつ、商品市場における取引につき委託者から預託を受けた財産及びその計算において自己が占有する財産を遅滞なく返還しなければならない。
5 次の各号のいずれかに該当する者は、1年以下の懲役若しくは300万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
一 第2項の規定による公告をせず、又は虚偽の公告をした者
二 第3項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者
6 特定商品取引員の代表者、代理人、使用人その他の従業者が、その特定商品取引員の業務に関し、前項の違反行為をしたときは、その行為者を罰するほか、その特定商品取引員に対して300万円以下の罰金刑を科する。
7 施行日前にされた第2項の規定による公告及び掲示は、新法第197条第3項の規定によりされた公告及び掲示とみなす。
(商品先物取引業者の名称の使用制限に関する経過措置)
第9条 この法律の施行の際現にその商号又は名称中に商品先物取引業者であると誤認されるおそれのある文字を用いている者については、新法第197条の2の規定は、施行日以後6月間は、適用しない。
(特定委託者等への告知義務に関する経過措置)
第10条 商品先物取引業者(新法第2条第23項に規定する商品先物取引業者をいい、附則第7条第3項の規定により新法第190条第1項の許可を受けたものとみなされている者を含む。以下同じ。)は、施行日以後最初に商品取引契約(新法第2条第24項に規定する商品取引契約をいう。以下同じ。)の申込みを顧客(新法第2条第25項第7号及び第8号に掲げる者に限る。)から受けた場合であって、施行日前に、当該顧客に対し、施行日以後に当該顧客が新法第197条の4第1項の規定による申出ができる旨を新法第197条の3の規定の例により告知しているときには、当該顧客に対し、同条に規定する告知をしたものとみなす。
2 商品先物取引業者は、施行日以後最初に商品取引契約(特定当業者(新法第2条第26項に規定する特定当業者をいう。以下この項において同じ。)が売買等を業として行っている物品又はこれに関連する物品として新法第197条の7の主務省令で定めるものを新法第2条第27項に規定する取引対象商品とする同条第15項に規定する商品デリバティブ取引に関するものに限る。)の申込みを顧客(特定当業者に限る。)から受けた場合であって、施行日前に、当該顧客に対し、施行日以後に当該顧客が新法第197条の8第1項の規定による申出ができる旨を新法第197条の7の規定の例により告知しているときには、当該顧客に対し、同条に規定する告知をしたものとみなす。
(商品先物取引業者の外務員の登録に関する経過措置)
第11条 この法律の施行の際現に旧法第200条第1項の規定による登録を受けている外務員(附則第7条第2項又は第3項の規定により新法第190条第1項の許可を受けたものとみなされた商品取引員に係るものに限る。)は、施行日において新法第200条第1項の規定により登録を受けたものとみなす。この場合において、同条第6項の規定は適用しない。
2 前項の場合において、新法第200条第7項に規定する期間は、旧法による登録又は登録の更新の日から起算するものとする。
3 商品先物取引業者は、施行日から6月間は、新法第200条第2項の規定にかかわらず、同条第1項の規定により登録を受けた外務員以外の者に外務員の職務(商品市場における取引等(旧法第2条第16項に規定する商品市場における取引等をいい、同条第15項に規定する商品清算取引を除く。)の受託又は委託の勧誘を除く。)を行わせることができる。その者につきその期間内に新法第200条第1項の登録を申請した場合において、その申請について登録をする旨の通知を受ける日又はその申請についてその期間の経過後登録をしない旨の通知を受ける日までの間も、同様とする。
4 この法律の施行の際現に存する旧法第200条第5項の規定による登録原簿は、新法第200条第5項の規定による登録原簿とみなす。
(商品取引契約の締結前の書面の交付に関する経過措置)
第12条 施行日以後に締結される商品取引契約について、施行日前に新法第217条第1項に規定する事項に相当する事項について同項の規定の例により書面を交付しているとき、又は同条第2項の規定の例により同条第1項に規定する書面に記載すべき事項を提供しているときは、商品先物取引業者は、同項の規定により書面を交付したものとみなす。
(商品先物取引業者の説明義務に関する経過措置)
第13条 施行日以後に締結される商品取引契約について、施行日前に新法第217条第1項に規定する事項に相当する事項について新法第218条第1項の規定の例により説明をしているときは、商品先物取引業者は、同項の規定により説明をしたものとみなす。
(合併等に係る認可の申請に関する経過措置)
第14条 附則第7条第2項の規定により新法第190条第1項の規定による許可を受けたものとみなされた者であって、新法第225条第1項又は第228条第1項の認可を受けようとする者は、施行日前においても、新法第225条又は第228条の規定の例により、その認可の申請をすることができる。
2 主務大臣は、前項の規定により認可の申請があった場合には、施行日前においても、新法第225条又は第228条の規定の例により、その認可をすることができる。この場合において、その認可を受けた者は、施行日において新法第225条第1項又は第228条第1項の認可を受けたものとみなす。
(商品先物取引仲介業者の登録に関する経過措置)
第15条 この法律の施行の際現に特定商品先物取引仲介業(商品先物取引業者の委託を受けて、当該商品先物取引業者のために新法第2条第22項第2号から第5号までに規定する媒介のいずれかを業として行うことをいう。以下この条において同じ。)を行っている者(以下この条において「仮商品先物取引仲介業者」という。)は、施行日から6月間(当該期間内に新法第240条の2第1項の登録の拒否の処分があったとき、又は次項の規定により読み替えて適用する新法第240条の23第1項の規定により特定商品先物取引仲介業の廃止を命じられたときは、当該処分のあった日又は当該廃止を命じられた日までの間)は、新法第190条第1項及び第240条の2第1項の規定にかかわらず、引き続き特定商品先物取引仲介業を行うことができる。仮商品先物取引仲介業者(同条の登録の拒否の処分を受けず、かつ、次項の規定により読み替えて適用する新法第240条の23第1項の規定により特定商品先物取引仲介業の廃止を命じられていない者に限る。)が施行日から起算して6月以内に新法第240条の2第1項の登録の申請をした場合において、その期間を経過したときは、その申請について登録又は登録の拒否の処分があるまでの間も、同様とする。
2 前項の規定により引き続き特定商品先物取引仲介業を行う場合においては、仮商品先物取引仲介業者を新法第2条第29項に規定する商品先物取引仲介業者とみなして、新法第240条の12から第240条の22まで、第240条の23(第1項第2号を除く。)及び第240条の26の規定(これらの規定に係る罰則を含む。)を適用する。この場合において、新法第240条の13第1項第2号中「商品先物取引仲介業者である旨及び当該商品先物取引仲介業者の登録番号」とあるのは「仮商品先物取引仲介業者である旨」と、新法第240条の23第1項中「第240条の2第1項の登録を取り消し」とあるのは「特定商品先物取引仲介業の廃止を命じ」とする。
3 個人である仮商品先物取引仲介業者が前項の規定により読み替えて適用する新法第240条の23第1項の規定により特定商品先物取引仲介業の廃止を命じられた場合における新法第240条の5第1号の規定の適用については、その者が当該廃止を命じられた日から起算して5年を経過する日までの間は、その者を新法第15条第2項第1号ヘに該当する者とみなす。
4 法人である仮商品先物取引仲介業者が第2項の規定により読み替えて適用する新法第240条の23第1項の規定により特定商品先物取引仲介業の廃止を命じられた場合における新法第240条の5第2号の規定の適用については、当該廃止を命じられた法人である仮商品先物取引仲介業者を新法第240条の23第1項の規定により新法第240条の2第1項の登録を取り消された者と、当該廃止を命じられた日を新法第240条の23第1項による新法第240条の2第1項の登録の取消しの日とみなす。
(商品先物取引仲介業者の名称の使用制限に関する経過措置)
第16条 この法律の施行の際現にその商号又は名称中に商品先物取引仲介業者であると誤認されるおそれのある文字を用いている者については、新法第240条の8の規定は、施行日以後6月間は、適用しない。
(商品先物取引協会の認可に関する経過措置)
第17条 この法律の公布の際現に旧法第241条第1項に規定する商品先物取引協会(以下この項において「旧法協会」という。)が設立されている場合又はこの法律の公布の日から施行日の前日までの間に旧法協会が設立された場合においては、旧法協会は、同日までに、新法第241条第1項に規定する商品先物取引協会となるために必要な定款、制裁規程及び紛争処理規程の変更をし、主務大臣の認可を受けることができる。
2 前項の認可があったときは、同項に規定する定款、制裁規程及び紛争処理規程の変更は、施行日にその効力を生ずる。
3 附則第7条第2項の規定により新法第190条第1項の許可を受けたものとみなされた者は、施行日前においても、新法第247条の規定の例により、新法第245条の認可の申請をすることができる。
4 主務大臣は、前項の規定により認可の申請があった場合には、施行日前においても、新法第245条から第248条までの規定の例により、その認可をすることができる。この場合において、その認可を受けた者は、施行日において新法第245条の認可を受けたものとみなす。
(委託者保護基金に関する経過措置)
第18条 新法第270条に規定する委託者保護基金(以下この条から附則第22条までにおいて「新委託者保護基金」という。)の発起人又は会員になろうとする者(附則第7条第2項の規定により新法第190条第1項の許可を受けたものとみなされた者であって、国内の営業所又は事務所において新法第2条第22項第1号又は第2号に掲げる行為を業として行おうとするものに限る。)は、施行日前においても、新法第6章(第279条及び第280条を除く。)の規定の例により、定款の作成、創立総会の開催その他新委託者保護基金の設立に必要な行為、新委託者保護基金への加入に必要な行為及び新委託者保護基金の成立の日を含む事業年度の業務の運営に必要な行為をすることができる。
2 新委託者保護基金の発起人は、施行日前においても、新法第279条及び第280条の規定の例により、新委託者保護基金の設立の認可の申請をし、主務大臣の認可を受けることができる。この場合において、認可の効力は、施行日から生ずるものとする。
第19条 旧法第296条に規定する委託者保護基金(以下「旧委託者保護基金」という。)は、附則第1条第3号に掲げる規定の施行の日から施行日の前日までの間(次条において「移行期間」という。)に、定款の変更その他新委託者保護基金になるために必要な行為をし、新法第279条及び第280条の規定の例により主務大臣の認可を受けて、新委託者保護基金になることができる。
2 前項の認可の効力は、施行日から生ずるものとする。
3 第1項の認可を受けた旧委託者保護基金に係る新法の適用については、同項の認可は、新委託者保護基金の設立の認可とみなす。
4 第1項の認可を受けた旧委託者保護基金に係る登記について必要な事項は、政令で定める。
5 第1項の認可を受けた旧委託者保護基金に係る新委託者保護基金は、新法第300条の規定にかかわらず、同条第1号に掲げる業務に類似する業務として主務省令で定める業務を行うことができる。この場合において、当該業務は同号に掲げる業務とみなして、新法第313条及び第374条第21号の規定を適用する。
6 前各項に定めるもののほか、第1項の認可に関し必要な事項は、政令で定める。
第20条 移行期間に前条第1項の認可を受けなかった旧委託者保護基金は、旧法第290条及び第312条の規定にかかわらず、移行期間の満了の日に解散する。
2 前項の場合における解散及び清算については、旧法第291条及び第292条の規定は、なおその効力を有する。この場合において、同条中「委託者保護基金(第296条に規定する委託者保護基金をいう。)」とあるのは、「委託者保護基金(商品先物取引法第270条に規定する委託者保護基金をいう。)」と読み替えるものとする。
3 前2項に定めるもののほか、前条第1項の認可を受けなかった旧委託者保護基金に関し必要な事項は、政令で定める。
第21条 旧委託者保護基金が附則第19条第1項の認可を受けた場合において、この法律の施行の際現に旧法第300条第1項の規定により当該旧委託者保護基金の会員である商品取引員とみなされている者は、当該旧委託者保護基金に係る新委託者保護基金の会員である商品先物取引業者とみなして、新法第302条から第311条までの規定を適用する。
(一般委託者に対する支払に関する経過措置)
第22条 旧委託者保護基金が附則第19条第1項の認可を受けた場合には、当該旧委託者保護基金が施行日前に行った旧法第304条の認定に係る商品取引員の一般委託者に対する支払については、当該旧委託者保護基金に係る新委託者保護基金が従前の例により行うものとする。
(特定店頭商品デリバティブ取引業者の届出に関する経過措置)
第23条 この法律の施行の際現に特定店頭商品デリバティブ取引(新法第349条第1項に規定する特定店頭商品デリバティブ取引をいう。以下この条において同じ。)を業として行っている者は、施行日から1月間は、同項の規定による届出をしないで、特定店頭商品デリバティブ取引を業として行うことができる。
(処分等の効力)
第24条 この法律(附則第1条各号に掲げる規定にあっては、当該規定。次条において同じ。)の施行前に改正前のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。以下この条において同じ。)の規定によってした処分、手続その他の行為であって、改正後のそれぞれの法律の規定に相当の規定があるものは、この附則に別段の定めがあるものを除き、改正後のそれぞれの法律の相当の規定によってしたものとみなす。
(罰則の適用に関する経過措置)
第25条 この法律の施行前にした行為及びこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、それぞれなお従前の例による。
(その他の経過措置の政令への委任)
第28条 附則第3条から第25条までに定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。
(検討)
第29条 政府は、この法律の施行後5年以内に、この法律による改正後の規定の実施状況、商品先物取引を取り巻く社会経済状況の変化等を勘案し、この法律による改正後の商品先物取引制度について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。
附則 (平成22年5月19日法律第32号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、公布の日から起算して1年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
一 第1条中金融商品取引法第2条第28項の改正規定(「、デリバティブ取引その他」を「若しくはデリバティブ取引(取引の状況及び我が国の資本市場に与える影響その他の事情を勘案し、公益又は投資者保護のため支障を生ずることがないと認められるものとして政令で定める取引を除く。)又はこれらに付随し、若しくは関連する取引として」に改める部分に限る。)及び同法第205条の2の3第9号の改正規定、第4条の規定、第5条中信託業法第49条第1項及び第2項の改正規定並びに附則第13条及び第14条の規定 公布の日
(商品先物取引法の一部改正に伴う調整規定)
第7条 施行日が商品取引所法及び商品投資に係る事業の規制に関する法律の一部を改正する法律(平成21年法律第74号)の施行の日前である場合には、前条(見出しを含む。)中「商品先物取引法」とあるのは「商品取引所法」と、「、店頭商品デリバティブ取引」を「若しくは店頭商品デリバティブ取引」に、「が引き受けた」とあるのは「が引き受けた」と、「商品取引債務引受業等」とあるのは「商品取引債務引受業」とする。
2 前項に規定する場合において、商品取引所法及び商品投資に係る事業の規制に関する法律の一部を改正する法律第3条のうち、商品取引所法(昭和25年法律第239号)第181条第1項の改正規定中「、店頭商品デリバティブ取引」とあるのは「若しくは店頭商品デリバティブ取引」と、「加える」とあるのは「加え、「商品取引債務引受業」を「商品取引債務引受業等」に改める」とする。
(罰則の適用に関する経過措置)
第13条 この法律(附則第1条各号に掲げる規定にあっては、当該規定)の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(政令への委任)
第14条 附則第2条から第5条まで及び前条に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。
附則 (平成23年5月25日法律第53号)
この法律は、新非訟事件手続法の施行の日から施行する。
附則 (平成23年6月3日法律第61号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、公布の日から起算して1年を超えない範囲内において政令で定める日(以下「施行日」という。)から施行する。
附則 (平成23年6月24日法律第74号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、公布の日から起算して20日を経過した日から施行する。
附則 (平成24年9月12日法律第86号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、公布の日から起算して1年6月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
一 附則第4条第13項及び第18条の規定 公布の日
二 第1条、次条及び附則第17条の規定 公布の日から起算して1年を超えない範囲内において政令で定める日
(罰則の適用に関する経過措置)
第17条 この法律(附則第1条第2号及び第3号に掲げる規定については、当該規定)の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(政令への委任)
第18条 附則第2条から第5条まで及び前条に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。
(検討)
第19条 政府は、この法律の施行後5年以内に、この法律による改正後の規定の実施状況について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。
附則 (平成26年6月13日法律第69号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、行政不服審査法(平成26年法律第68号)の施行の日から施行する。
(経過措置の原則)
第5条 行政庁の処分その他の行為又は不作為についての不服申立てであってこの法律の施行前にされた行政庁の処分その他の行為又はこの法律の施行前にされた申請に係る行政庁の不作為に係るものについては、この附則に特別の定めがある場合を除き、なお従前の例による。
(訴訟に関する経過措置)
第6条 この法律による改正前の法律の規定により不服申立てに対する行政庁の裁決、決定その他の行為を経た後でなければ訴えを提起できないこととされる事項であって、当該不服申立てを提起しないでこの法律の施行前にこれを提起すべき期間を経過したもの(当該不服申立てが他の不服申立てに対する行政庁の裁決、決定その他の行為を経た後でなければ提起できないとされる場合にあっては、当該他の不服申立てを提起しないでこの法律の施行前にこれを提起すべき期間を経過したものを含む。)の訴えの提起については、なお従前の例による。
2 この法律の規定による改正前の法律の規定(前条の規定によりなお従前の例によることとされる場合を含む。)により異議申立てが提起された処分その他の行為であって、この法律の規定による改正後の法律の規定により審査請求に対する裁決を経た後でなければ取消しの訴えを提起することができないこととされるものの取消しの訴えの提起については、なお従前の例による。
3 不服申立てに対する行政庁の裁決、決定その他の行為の取消しの訴えであって、この法律の施行前に提起されたものについては、なお従前の例による。
(罰則に関する経過措置)
第9条 この法律の施行前にした行為並びに附則第5条及び前2条の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(その他の経過措置の政令への委任)
第10条 附則第5条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。
附則 (平成26年6月18日法律第72号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、公布の日から起算して2年6月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
一 附則第9条から第11条まで、第20条、第22条(附則第20条第1項に係る部分に限る。)、第27条、第29条(第1号に係る部分に限る。)、第30条(第4号から第6号までを除く。)、第31条(附則第29条第1号及び第30条(第4号から第6号までを除く。)に係る部分に限る。)及び第40条の規定 公布の日
(商品先物取引法の一部改正に伴う経過措置)
第32条 この法律の施行の際現に特定商品先物取引業(第2条の規定による改正後の商品先物取引法(以下この条及び次条において「新商品先物取引法」という。)第2条第1項第4号に規定する電力(次条第1項において単に「電力」という。)につき新商品先物取引法第2条第22項第5号に掲げる行為を業として行うことをいう。以下この条において同じ。)を行っている者(以下この条及び次条第1項において「仮商品先物取引業者」という。)は、施行日から起算して6月間(当該期間内に新商品先物取引法第190条第1項の許可の申請について不許可の処分があったとき、又は次項の規定により読み替えて適用する新商品先物取引法第236条第1項の規定により特定商品先物取引業の廃止を命じられたときは、当該処分のあった日又は当該廃止を命じられた日までの間)は、新商品先物取引法第190条第1項の規定にかかわらず、引き続き特定商品先物取引業を行うことができる。仮商品先物取引業者(同項の許可の申請について不許可の処分を受けず、かつ、次項の規定により読み替えて適用する新商品先物取引法第236条第1項の規定により特定商品先物取引業の廃止を命じられていない者に限る。)が施行日から起算して6月以内に新商品先物取引法第190条第1項の許可の申請をした場合において、その期間を経過したときは、その申請について許可又は不許可の処分があるまでの間も、同様とする。
2 前項の規定により引き続き特定商品先物取引業を行う場合においては、仮商品先物取引業者を新商品先物取引法第2条第23項に規定する商品先物取引業者とみなして、新商品先物取引法第213条、第213条の2、第214条(第3号、第4号及び第8号を除く。)、第214条の2から第215条まで、第217条、第218条、第219条第2項、第220条から第220条の3まで、第220条の4第2項、第222条、第231条、第232条及び第236条(第1項第2号から第4号までを除く。)の規定(これらの規定に係る罰則を含む。)を適用する。この場合において、新商品先物取引法第213条の2第1項第2号中「商品先物取引業者である旨」とあるのは「仮商品先物取引業者(電気事業法等の一部を改正する法律(平成26年法律第72号)附則第32条第1項に規定する仮商品先物取引業者をいう。)である旨」と、新商品先物取引法第236条第1項中「第190条第1項の許可を取り消し」とあるのは「特定商品先物取引業(電気事業法等の一部を改正する法律附則第32条第1項に規定する特定商品先物取引業をいう。)の廃止を命じ」とする。
3 仮商品先物取引業者が前項の規定により読み替えて適用する新商品先物取引法第236条第1項の規定により特定商品先物取引業の廃止を命じられた場合における新商品先物取引法第193条第1項第4号の規定の適用については、当該廃止を命じられた仮商品先物取引業者を新商品先物取引法第236条第1項の規定により新商品先物取引法第190条第1項の許可を取り消された者と、当該廃止を命じられた日を当該許可の取消しの日とみなす。
第33条 この法律の施行の際現に特定商品先物取引仲介業(電力につき、仮商品先物取引業者の委託を受けて、当該仮商品先物取引業者のために新商品先物取引法第2条第22項第5号に規定する媒介を業として行うことをいう。以下この条において同じ。)を行っている者(以下この条において「仮商品先物取引仲介業者」という。)は、施行日から起算して6月間(当該期間内に新商品先物取引法第240条の2第1項の登録の拒否の処分があったとき、又は次項の規定により読み替えて適用する新商品先物取引法第240条の23第1項の規定により特定商品先物取引仲介業の廃止を命じられたときは、当該処分のあった日又は当該廃止を命じられた日までの間)は、新商品先物取引法第190条第1項及び第240条の2第1項の規定にかかわらず、引き続き特定商品先物取引仲介業を行うことができる。仮商品先物取引仲介業者(同項の登録の拒否の処分を受けず、かつ、次項の規定により読み替えて適用する新商品先物取引法第240条の23第1項の規定により特定商品先物取引仲介業の廃止を命じられていない者に限る。)が施行日から起算して6月以内に新商品先物取引法第240条の2第1項の登録の申請をした場合において、その期間を経過したときは、その申請について登録又は登録の拒否の処分があるまでの間も、同様とする。
2 前項の規定により引き続き特定商品先物取引仲介業を行う場合においては、仮商品先物取引仲介業者を新商品先物取引法第2条第29項に規定する商品先物取引仲介業者とみなして、新商品先物取引法第240条の12から第240条の20まで、第240条の22、第240条の23(第1項第2号を除く。)及び第240条の26の規定(これらの規定に係る罰則を含む。)を適用する。この場合において、新商品先物取引法第240条の13第1項第2号中「商品先物取引仲介業者である旨及び当該商品先物取引仲介業者の登録番号」とあるのは「仮商品先物取引仲介業者(電気事業法等の一部を改正する法律(平成26年法律第72号)附則第33条第1項に規定する仮商品先物取引仲介業者をいう。)である旨」と、新商品先物取引法第240条の23第1項中「第240条の2第1項の登録を取り消し」とあるのは「特定商品先物取引仲介業(電気事業法等の一部を改正する法律附則第33条第1項に規定する特定商品先物取引仲介業をいう。)の廃止を命じ」とする。
3 個人である仮商品先物取引仲介業者が前項の規定により読み替えて適用する新商品先物取引法第240条の23第1項の規定により特定商品先物取引仲介業の廃止を命じられた場合における新商品先物取引法第240条の5第1号の規定の適用については、その者が当該廃止を命じられた日から起算して5年を経過する日までの間は、その者を新商品先物取引法第15条第2項第1号ヘに該当する者とみなす。
4 法人である仮商品先物取引仲介業者が第2項の規定により読み替えて適用する新商品先物取引法第240条の23第1項の規定により特定商品先物取引仲介業の廃止を命じられた場合における新商品先物取引法第240条の5第2号の規定の適用については、当該廃止を命じられた法人である仮商品先物取引仲介業者を新商品先物取引法第240条の23第1項の規定により新商品先物取引法第240条の2第1項の登録を取り消された者と、当該廃止を命じられた日を当該登録の取消しの日とみなす。
(処分等の効力)
第38条 この法律の施行前にこの法律による改正前のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。以下この条において同じ。)の規定によってした処分、手続その他の行為であって、この法律による改正後のそれぞれの法律の規定に相当の規定があるものは、この附則に別段の定めがあるものを除き、この法律による改正後のそれぞれの法律の相当の規定によってしたものとみなす。
(罰則に関する経過措置)
第39条 施行日前にした行為及びこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合における施行日以後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(政令への委任)
第40条 附則第2条から前条まで、第44条、第47条、第57条、第59条、第61条、第68条及び第70条に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。
附則 (平成26年6月27日法律第91号) 抄
この法律は、会社法の一部を改正する法律の施行の日から施行する。
附則 (平成27年6月24日法律第47号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、平成32年4月1日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
一 第10条の規定並びに附則第18条、第19条、第26条、第27条(附則第26条第1項に係る部分に限る。)、第32条、第41条第4項、第44条、第45条(第1号から第3号までに係る部分に限る。)、第46条(附則第44条及び第45条(第1号から第3号までに係る部分に限る。)に係る部分に限る。)、第50条第5項、第54条、第63条第4項、第73条、第74条及び第98条の規定 公布の日
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