かんいさいばんしょはんじせんこうきそく
簡易裁判所判事選考規則
昭和22年9月19日最高裁判所規則第2号
簡易裁判所判事選考規則を次のように定める。
第1章 簡易裁判所判事選考委員会
第1条 簡易裁判所判事選考委員会は、最高裁判所の監督に属し、簡易裁判所判事の任命に関する裁判所法第45条第1項の選考を行う。
第2条 委員会は、委員9人でこれを組織し、そのうち1人を委員長とする。
第3条 委員は、次に掲げる者をもってこれに充てることとし、最高裁判所長官が、これを委嘱する。
一 裁判官 3人
二 検察官 1人
三 弁護士 2人
四 学識経験のある者 3人
第4条 委員会の委員長は、最高裁判所長官が、これを委嘱する。
2 委員長は、会務を総理する。
3 委員長に事故のあるときは、委員長の指名する委員が、その職務を代理する。
第5条 最高裁判所が委員会に対し第1条の選考を行うべきことを命じたときは、委員会は、簡易裁判所判事推薦委員会が推薦した者の中から、簡易裁判所判事の候補者を選考しなければならない。
2 委員会は、前項の場合において、必要があると認めるときは、同項の規定にかかわらず、簡易裁判所判事推薦委員会が推薦した者以外の者の中から、簡易裁判所判事の候補者を選考することができる。
3 委員会は、前2項の規定により、簡易裁判所判事の候補者を選考したときは、速やかに、その氏名、選考の理由及び選考の日を最高裁判所に報告しなければならない。
第6条 委員会は、委員長が、これを招集する。
2 委員長は、会議の議長となり、議事を整理する。
第7条 委員会の会議は、秘密とする。
第8条 委員会は、5人以上の委員が出席しなければ、会議を開くことができない。
2 委員会の議事は、出席した委員長及びその他の委員の過半数によりこれを決する。可否同数のときは、委員長が、これを決する。
第9条 委員会は、適当と認めるときは、委員でない者の出席を求めてその説明又は意見を聴くことができる。
第10条 委員会の選考は、選考の日から1年を経過したときは、その効力を失う。
第11条 委員の任期は、3年とする。ただし、再任を妨げない。
第12条 委員会に幹事1人を置く。
2 幹事は、最高裁判所の裁判所事務官の中から、委員長が、これを委嘱する。
3 幹事は、委員長の命を受けて、庶務を掌る。
第13条 委員会に書記を置く。
2 書記は、委員長及び幹事の命を受けて、庶務に従事する。
3 前条第2項の規定は、書記にこれを準用する。
第14条 この規則に定めるものの外、委員会に関し必要な事項は、委員会がこれを定める。
第2章 簡易裁判所判事推薦委員会
第15条 各地方裁判所に、簡易裁判所判事推薦委員会を置く。
第16条 委員会は、当該地方裁判所の所長の監督に属し、簡易裁判所判事として適当と認める者を簡易裁判所判事選考委員会に推薦する。
第17条 委員会は、委員8人でこれを組織する。但し、東京地方裁判所の委員会については、委員の数を12人とする。
第18条 委員は、左に掲げる者を以てこれに充てる。
一 当該地方裁判所の所長
二 当該地方裁判所の判事で前号に該当しない者 2人
二の2 当該地方裁判所の所在地を管轄する家庭裁判所の所長
三 当該地方裁判所に対応する地方検察庁の検事正
四 当該地方裁判所の管轄区域内の弁護士会の会長
五 学識経験のある者 2人
2 前条但書の委員会については、前項第2号及び第5号の委員は、これらの各号の規定にかかわらず、その員数を各々3人とする。
3 第1項第2号及び第5号の委員は、当該地方裁判所の所長が、これを委嘱する。
4 地方裁判所長は、前項の規定により委員を委嘱したときは、速やかに、当該地方裁判所の所在地を管轄する高等裁判所の長官を経て、最高裁判所にこれを報告しなければならない。
第19条 委員会に委員長1人を置き、地方裁判所長たる委員を以てこれに充てる。
2 第4条第2項及び第3項の規定は、前項の委員長にこれを準用する。
第20条 委員会は何時でも、簡易裁判所判事として適当と認める者を、当該地方裁判所の所在地を管轄する高等裁判所の長官を経て、簡易裁判所判事選考委員会に推薦することができる。
2 前項の高等裁判所長官は、委員会の推薦に意見を附することができる。
第21条 第17条但書の委員会は、7人以上、その他の委員会は、5人以上の委員が出席しなければ、会議を開くことができない。
第22条 高等裁判所長官又はその指名する高等裁判所判事は、何時でも、当該高等裁判所の管轄区域内の地方裁判所の委員会に出席して意見を述べることができる。
第23条 第18条第1項第2号及び第5号の委員の任期は、3年とする。但し、再任を妨げない。
第24条 委員会に幹事1人を置く。
2 幹事は、当該地方裁判所の裁判官又は裁判所事務官の中から、委員長が、これを委嘱する。
3 幹事は、委員長の命を受けて、庶務を掌る。
第25条 委員会に書記を置く。
2 書記は、当該地方裁判所の裁判所事務官の中から、委員長が、これを委嘱する。
3 書記は、委員長及び幹事の命を受けて、庶務に従事する。
第26条 第6条、第7条、第8条第2項、第9条及び第14条の規定は、この章の委員会にこれを準用する。
附則
この規則は、公布の日から、これを施行する。
附則(昭和23年12月28日最高裁判所規則第38号)抄
第8条 この規則は、昭和24年1月1日から施行する。
附則(平成15年2月19日最高裁判所規則第5号)
1 この規則は、公布の日から施行する。
2 この規則の施行の際現に改正前の簡易裁判所判事選考規則第3条第1項第4号又は第5号の委員に委嘱されている者は、改正後の簡易裁判所判事選考規則第3条の規定により同条第3号又は第4号の委員に委嘱されたものとみなす。
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