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大学の教員等の任期に関する法律

平成9年法律第82号
(目的)
第1条 この法律は、大学等において多様な知識又は経験を有する教員等相互の学問的交流が不断に行われる状況を創出することが大学等における教育研究の活性化にとって重要であることにかんがみ、任期を定めることができる場合その他教員等の任期について必要な事項を定めることにより、大学等への多様な人材の受入れを図り、もって大学等における教育研究の進展に寄与することを目的とする。
(定義)
第2条 この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
 大学 学校教育法(昭和22年法律第26号)第1条に規定する大学をいう。
 教員 大学の教授、准教授、助教、講師及び助手をいう。
 教員等 教員並びに国立大学法人法(平成15年法律第112号)第2条第3項に規定する大学共同利用機関法人、独立行政法人大学改革支援・学位授与機構及び独立行政法人大学入試センター(次号、第6条及び第7条第2項において「大学共同利用機関法人等」という。)の職員のうち専ら研究又は教育に従事する者をいう。
 任期 地方公務員としての教員の任用に際して、又は国立大学法人(国立大学法人法第2条第1項に規定する国立大学法人をいう。以下同じ。)、大学共同利用機関法人等、公立大学法人(地方独立行政法人法(平成15年法律第118号)第68条第1項に規定する公立大学法人をいう。以下同じ。)若しくは学校法人(私立学校法(昭和24年法律第270号)第3条に規定する学校法人をいう。以下同じ。)と教員等との労働契約において定められた期間であって、地方公務員である教員が就いていた職若しくは同一の地方公共団体の他の職(特別職に属する職及び非常勤の職を除く。)に引き続き任用される場合又は同一の国立大学法人、大学共同利用機関法人等、公立大学法人若しくは学校法人との間で引き続き労働契約が締結される場合を除き、当該期間の満了により退職することとなるものをいう。
(公立の大学の教員の任期)
第3条 公立の大学の学長は、教育公務員特例法(昭和24年法律第1号)第2条第4項に規定する評議会(評議会を置かない大学にあっては、教授会)の議に基づき、当該大学の教員(常時勤務の者に限る。以下この条及び次条において同じ。)について、次条の規定による任期を定めた任用を行う必要があると認めるときは、教員の任期に関する規則を定めなければならない。
2 公立の大学は、前項の規定により学長が教員の任期に関する規則を定め、又はこれを変更したときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。
3 第1項の教員の任期に関する規則に記載すべき事項及び前項の公表の方法については、文部科学省令で定める。
第4条 任命権者は、前条第1項の教員の任期に関する規則が定められている大学について、教育公務員特例法第10条第1項の規定に基づきその教員を任用する場合において、次の各号のいずれかに該当するときは、任期を定めることができる。
 先端的、学際的又は総合的な教育研究であることその他の当該教育研究組織で行われる教育研究の分野又は方法の特性に鑑み、多様な人材の確保が特に求められる教育研究組織の職に就けるとき。
 助教の職に就けるとき。
 大学が定め又は参画する特定の計画に基づき期間を定めて教育研究を行う職に就けるとき。
2 任命権者は、前項の規定により任期を定めて教員を任用する場合には、当該任用される者の同意を得なければならない。
(国立大学、公立大学法人の設置する大学又は私立大学の教員の任期)
第5条 国立大学法人、公立大学法人又は学校法人は、当該国立大学法人、公立大学法人又は学校法人の設置する大学の教員について、前条第1項各号のいずれかに該当するときは、労働契約において任期を定めることができる。
2 国立大学法人、公立大学法人又は学校法人は、前項の規定により教員との労働契約において任期を定めようとするときは、あらかじめ、当該大学に係る教員の任期に関する規則を定めておかなければならない。
3 公立大学法人(地方独立行政法人法第71条第1項ただし書の規定の適用を受けるものに限る。)又は学校法人は、前項の教員の任期に関する規則を定め、又はこれを変更しようとするときは、当該大学の学長の意見を聴くものとする。
4 国立大学法人、公立大学法人又は学校法人は、第2項の教員の任期に関する規則を定め、又はこれを変更したときは、これを公表するものとする。
5 第1項の規定により定められた任期は、教員が当該任期中(当該任期が始まる日から1年以内の期間を除く。)にその意思により退職することを妨げるものであってはならない。
(大学共同利用機関法人等の職員への準用)
第6条 前条(第3項を除く。)の規定は、大学共同利用機関法人等の職員のうち専ら研究又は教育に従事する者について準用する。
(労働契約法の特例)
第7条 第5条第1項(前条において準用する場合を含む。)の規定による任期の定めがある労働契約を締結した教員等の当該労働契約に係る労働契約法(平成19年法律第128号)第18条第1項の規定の適用については、同項中「5年」とあるのは、「10年」とする。
2 前項の教員等のうち大学に在学している間に国立大学法人、公立大学法人若しくは学校法人又は大学共同利用機関法人等との間で期間の定めのある労働契約(当該労働契約の期間のうちに大学に在学している期間を含むものに限る。)を締結していた者の同項の労働契約に係る労働契約法第18条第1項の規定の適用については、当該大学に在学している期間は、同項に規定する通算契約期間に算入しない。
(他の法律の適用除外)
第8条 地方公共団体の一般職の任期付職員の採用に関する法律(平成14年法律第48号)の規定は、地方公務員である教員には適用しない。

附則

この法律は、公布の日から起算して3月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
附則 (平成11年5月28日法律第55号) 抄
(施行期日)
1 この法律は、平成12年4月1日から施行する。
附則 (平成11年12月22日法律第160号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律(第2条及び第3条を除く。)は、平成13年1月6日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
 第995条(核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律の一部を改正する法律附則の改正規定に係る部分に限る。)、第1305条、第1306条、第1324条第2項、第1326条第2項及び第1344条の規定 公布の日
附則 (平成11年12月22日法律第166号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、平成13年1月6日から施行する。ただし、附則第8条、第9条及び第11条から第13条までの規定は、同日から起算して6月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
附則 (平成12年11月27日法律第125号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、公布の日から施行する。
附則 (平成14年5月29日法律第48号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、公布の日から起算して3月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
附則 (平成15年7月16日法律第117号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、平成16年4月1日から施行する。
(その他の経過措置の政令への委任)
第8条 附則第2条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
附則 (平成15年7月16日法律第119号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、地方独立行政法人法(平成15年法律第118号)の施行の日から施行する。
(その他の経過措置の政令への委任)
第6条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。
附則 (平成17年7月15日法律第83号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、平成19年4月1日から施行する。
附則 (平成18年3月31日法律第24号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、平成18年4月1日から施行する。
附則 (平成21年3月31日法律第18号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、平成21年4月1日から施行する。
附則 (平成25年12月13日法律第99号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、公布の日から施行する。ただし、第1条中研究開発システムの改革の推進等による研究開発能力の強化及び研究開発等の効率的推進等に関する法律第2条の改正規定、同法第15条の次に1条を加える改正規定、同法第43条の次に1条を加える改正規定及び同法別表を別表第1とし、同表の次に1表を加える改正規定、第2条の規定並びに附則第4条から第8条までの規定は、平成26年4月1日から施行する。
(検討)
第2条 国は、第1条の規定による改正後の研究開発システムの改革の推進等による研究開発能力の強化及び研究開発等の効率的推進等に関する法律(以下「新研究開発能力強化法」という。)及び第2条の規定による改正後の大学の教員等の任期に関する法律(以下「新大学教員任期法」という。)の施行状況等を勘案して、新研究開発能力強化法第15条の2第1項各号に掲げる者及び新大学教員任期法第7条第1項の教員等の雇用の在り方について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。
(大学の教員等の任期に関する法律の一部改正に伴う経過措置)
第5条 新大学教員任期法第7条第1項の教員等であって一部施行日前に労働契約法第18条第1項に規定する通算契約期間が5年を超えることとなったものに係る同項に規定する期間の定めのない労働契約の締結の申込みについては、なお従前の例による。
2 新大学教員任期法第7条第2項の規定は、同項の期間の定めのある労働契約(当該労働契約の期間のうちに大学に在学している期間を含むものに限る。)であって労働契約法の一部を改正する法律附則第1項ただし書に規定する規定の施行の日から一部施行日の前日までの間の日を契約期間の初日とするものに係る当該大学に在学している期間についても適用する。
附則 (平成26年5月14日法律第34号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、公布の日から起算して2年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
附則 (平成27年5月27日法律第27号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、平成28年4月1日から施行する。

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