きゅうゆうせいほごほうにもとづくゆうせいしゅじゅつとうをうけたものにたいするいちじきんのしきゅうとうにかんするほうりつ
旧優生保護法に基づく優生手術等を受けた者に対する一時金の支給等に関する法律
平成31年法律第14号
昭和23年制定の旧優生保護法に基づき、あるいは旧優生保護法の存在を背景として、多くの方々が、特定の疾病や障害を有すること等を理由に、平成8年に旧優生保護法に定められていた優生手術に関する規定が削除されるまでの間において生殖を不能にする手術又は放射線の照射を受けることを強いられ、心身に多大な苦痛を受けてきた。
このことに対して、我々は、それぞれの立場において、真摯に反省し、心から深くおわびする。
今後、これらの方々の名誉と尊厳が重んぜられるとともに、このような事態を2度と繰り返すことのないよう、全ての国民が疾病や障害の有無によって分け隔てられることなく相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社会の実現に向けて、努力を尽くす決意を新たにするものである。
ここに、国がこの問題に誠実に対応していく立場にあることを深く自覚し、この法律を制定する。
第1章 総則
(趣旨)
第1条 この法律は、旧優生保護法に基づく優生手術等を受けた者に対する一時金の支給に関し必要な事項等を定めるものとする。
(定義)
第2条 この法律において「旧優生保護法」とは、昭和23年9月11日から平成8年9月25日までの間において施行されていた優生保護法(昭和23年法律第156号)をいう。
2 この法律において「旧優生保護法に基づく優生手術等を受けた者」とは、次に掲げる者であって、この法律の施行の日(第5条第3項において「施行日」という。)において生存しているものをいう。
一 昭和23年9月11日から昭和24年6月23日までの間に、優生保護法の一部を改正する法律(昭和24年法律第216号)による改正前の優生保護法第3条第1項又は第10条の規定により行われた優生手術を受けた者(同項第4号又は第5号に掲げる者に該当することのみを理由として同項の規定により行われた優生手術を受けた者を除く。)
二 昭和24年6月24日から昭和27年5月26日までの間に、優生保護法の一部を改正する法律(昭和27年法律第141号)による改正前の優生保護法第3条第1項又は第10条の規定により行われた優生手術を受けた者(同項第4号又は第5号に掲げる者に該当することのみを理由として同項の規定により行われた優生手術を受けた者を除く。)
三 昭和27年5月27日から平成8年3月31日までの間に、らい予防法の廃止に関する法律(平成8年法律第28号)による改正前の優生保護法第3条第1項、第10条又は第13条第2項の規定により行われた優生手術を受けた者(同法第3条第1項第4号又は第5号に掲げる者に該当することのみを理由として同項の規定により行われた優生手術を受けた者を除く。)
四 平成8年4月1日から同年9月25日までの間に、優生保護法の一部を改正する法律(平成8年法律第105号)による改正前の優生保護法第3条第1項、第10条又は第13条第2項の規定により行われた優生手術を受けた者(同法第3条第1項第3号又は第4号に掲げる者に該当することのみを理由として同項の規定により行われた優生手術を受けた者を除く。)
五 前各号に掲げる者のほか、昭和23年9月11日から平成8年9月25日までの間に日本国内において行われた生殖を不能にする手術又は放射線の照射を受けた者(次に掲げる事由のみを理由として行われた生殖を不能にする手術又は放射線の照射を受けた者であることが明らかである者を除く。)
イ 母体の保護
ロ 子宮がんその他の疾病又は負傷の治療
ハ 本人が子を有することを希望しないこと。
ニ ハに掲げるもののほか、本人が当該生殖を不能にする手術又は放射線の照射を受けることを希望すること。
第2章 一時金の支給
(一時金の支給)
第3条 国は、この法律の定めるところにより、旧優生保護法に基づく優生手術等を受けた者に対し、一時金を支給する。
(一時金の額)
第4条 一時金の額は、320万円とする。
(一時金に係る認定等)
第5条 厚生労働大臣は、一時金の支給を受けようとする者の請求に基づき、当該支給を受ける権利の認定を行い、当該認定を受けた者に対し、一時金を支給する。
2 前項の一時金の支給の請求(以下単に「請求」という。)は、当該請求をする者の居住地を管轄する都道府県知事を経由してすることができる。
3 請求は、施行日から起算して5年を経過したときは、することができない。
(支払未済の一時金)
第6条 旧優生保護法に基づく優生手術等を受けた者が請求をした後に死亡した場合において、その者が支給を受けるべき一時金でその支払を受けなかったものがあるときは、その一時金は、その者の配偶者(届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む。)、子、父母、孫、祖父母又は兄弟姉妹であって、その者の死亡の当時その者と生計を同じくしていたもの(以下この条及び第25条において「遺族」という。)に支給し、支給すべき遺族がないときは、当該死亡した者の相続人に支給する。
2 前項の規定による一時金を受けるべき遺族の順位は、同項に規定する順序による。
3 第1項の規定による一時金を受けるべき同順位者が2人以上あるときは、その全額をその1人に支給することができるものとし、この場合において、その1人にした支給は、全員に対してしたものとみなす。
(請求書の提出等)
第7条 請求をしようとする者は、厚生労働省令で定めるところにより、厚生労働大臣(当該請求が第5条第2項の規定により都道府県知事を経由してされる場合にあっては、当該都道府県知事)に、次に掲げる事項を記載した請求書(以下この条及び次条において単に「請求書」という。)を提出しなければならない。
一 請求をする者の氏名及び住所又は居所
二 請求に係る生殖を不能にする手術又は放射線の照射を受けた医療機関の名称及び所在地(これらの事項が明らかでないときは、その旨)
三 請求に係る生殖を不能にする手術又は放射線の照射を受けた年月日(これが明らかでないときはその時期とし、いずれも明らかでないときはその旨とする。)
四 請求に係る生殖を不能にする手術又は放射線の照射を受けるに至った経緯
五 その他厚生労働省令で定める事項
2 都道府県知事は、前項の規定による請求書の提出を受けたときは、直ちに、これを厚生労働大臣に送付しなければならない。
(都道府県知事による調査)
第8条 都道府県知事は、前条第1項の規定による請求書の提出を受けたときは、厚生労働省令で定めるところにより、その都道府県の保有する文書(図画及び電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られた記録をいう。)を含む。次項及び第10条第1項において同じ。)にその請求に係る情報が記録されているかどうかについて調査し、又は当該都道府県の職員からの当該請求に関し知っている事実の聴取を行い、その結果を厚生労働大臣に報告するものとする。
2 都道府県知事は、前条第1項の規定による請求書の提出を受けた場合であって、当該請求書にその都道府県の区域内においてその請求に係る生殖を不能にする手術又は放射線の照射を受けた旨の記載があるときは、厚生労働省令で定めるところにより、当該都道府県の区域内の市町村(特別区を含む。第25条において同じ。)、医療機関、障害者支援施設(障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(平成17年法律第123号)第5条第11項に規定する障害者支援施設をいう。第12条第3項において同じ。)、児童福祉施設(児童福祉法(昭和22年法律第164号)第7条第1項に規定する児童福祉施設をいう。)その他の関係機関(以下単に「関係機関」という。)に対して、当該関係機関が保有する文書に当該請求に係る情報が記録されているかどうかについて調査し、又は当該関係機関の職員からの当該請求に関し知っている事実の聴取を行い、その結果を報告するよう求めるものとする。
3 都道府県知事は、前項の規定による報告を受けたときは、速やかに、その内容を厚生労働大臣に通知するものとする。
4 厚生労働大臣は、次の各号に掲げる場合には、その旨を当該各号に定める都道府県知事に通知するものとする。
一 第5条第2項の規定により都道府県知事を経由してされた請求に係る請求書にその都道府県以外の都道府県の区域内において当該請求に係る生殖を不能にする手術又は放射線の照射を受けた旨の記載があるとき 当該都道府県の知事
二 都道府県知事を経由しないでされた請求に係る請求書に当該請求に係る生殖を不能にする手術又は放射線の照射を受けた都道府県の区域に関する記載があるとき 当該都道府県の知事
5 第1項から第3項までの規定は、前項の規定による通知を受けた都道府県知事について準用する。
6 都道府県知事は、第1項又は第2項(これらの規定を前項において準用する場合を含む。)の規定による調査又は聴取に関し必要があると認めるときは、関係機関その他の公務所又は公私の団体に照会して必要な事項の報告を求めることができる。
(厚生労働大臣による調査)
第9条 厚生労働大臣は、第5条第1項の認定(以下単に「認定」という。)を行うため必要があると認めるときは、請求をした者(次条において「請求者」という。)その他の関係人に対して、報告をさせ、文書その他の物件を提出させ、出頭を命じ、又は厚生労働大臣の指定する医師の診断を受けさせることができる。
2 厚生労働大臣は、認定を行うため必要があると認めるときは、関係機関その他の公務所又は公私の団体に照会して必要な事項の報告を求めることができる。
(請求に係る審査)
第10条 厚生労働大臣は、請求を受けたときは、当該請求に係る請求者が第2条第2項第1号から第4号までのいずれかに該当する者であることを証する書面その他当該請求に係る情報が記録されている文書により当該請求者が同項第1号から第4号までのいずれかに掲げる者に該当することを確認することができる場合を除き、当該請求の内容を旧優生保護法一時金認定審査会に通知し、当該請求者が同項各号に掲げる者に該当するかどうかについて審査を求めなければならない。
2 旧優生保護法一時金認定審査会は、前項の規定による審査を求められたときは、当該審査に係る請求者が第2条第2項各号に掲げる者に該当するかどうかについて審査を行い、その結果を厚生労働大臣に通知しなければならない。
3 旧優生保護法一時金認定審査会は、前項の審査を行うため必要があると認めるときは、請求者その他の関係人に対して、報告をさせ、文書その他の物件を提出させ、出頭を命じ、又は旧優生保護法一時金認定審査会の指定する医師の診断を受けさせることができる。
4 旧優生保護法一時金認定審査会は、第2項の審査を行うため必要があると認めるときは、関係機関その他の公務所又は公私の団体に照会して必要な事項の報告を求めることができる。
5 旧優生保護法一時金認定審査会は、第2項の審査において、請求者及び関係人の陳述、医師の診断の結果、診療録の記載内容その他の請求に係る情報を総合的に勘案して、事案の実情に即した適切な判断を行うものとする。
6 厚生労働大臣は、第2項の規定による通知があった旧優生保護法一時金認定審査会の審査の結果に基づき認定を行うものとする。
(関係機関等の協力)
第11条 関係機関は、第8条第2項(同条第5項において準用する場合を含む。)の規定による調査又は聴取を求められたときは、これに協力するよう努めなければならない。
2 関係機関その他の公務所又は公私の団体は、第8条第6項、第9条第2項又は前条第4項の規定による必要な事項の報告を求められたときは、これに協力するよう努めなければならない。
(一時金の支給手続等についての周知、相談支援等)
第12条 国及び地方公共団体は、旧優生保護法に基づく優生手術等を受けた者に対し一時金の支給手続等について十分かつ速やかに周知するための措置を適切に講ずるものとする。
2 国及び都道府県は、一時金の支給を受けようとする者に対する相談支援その他請求に関し利便を図るための措置を適切に講ずるものとする。
3 前2項の措置を講ずるに当たっては、旧優生保護法に基づく優生手術等を受けた者の多くが障害者であることを踏まえ、障害者支援施設、障害者の支援に関する活動を行う団体その他の関係者の協力を得るとともに、障害の特性に十分に配慮するものとする。
(不正利得の徴収)
第13条 偽りその他不正の手段により一時金の支給を受けた者があるときは、厚生労働大臣は、国税徴収の例により、その者から、当該一時金の価額の全部又は一部を徴収することができる。
2 前項の規定による徴収金の先取特権の順位は、国税及び地方税に次ぐものとする。
(譲渡等の禁止)
第14条 一時金の支給を受ける権利は、譲渡し、担保に供し、又は差し押さえることができない。
(非課税)
第15条 租税その他の公課は、一時金を標準として課することができない。
第3章 旧優生保護法一時金認定審査会
(審査会の設置)
第16条 厚生労働省に、旧優生保護法一時金認定審査会(以下この章において「審査会」という。)を置く。
2 審査会は、この法律の規定によりその権限に属させられた事項を処理する。
(審査会の組織)
第17条 審査会は、7人以上政令で定める人数以内の委員をもって組織する。
2 委員は、医療、法律、障害者福祉等に関して優れた識見を有する者のうちから、厚生労働大臣が任命する。
3 委員は、非常勤とする。
(会長)
第18条 審査会に、会長1人を置き、委員の互選により選任する。
2 会長は、審査会の会務を総理し、審査会を代表する。
3 審査会は、あらかじめ、委員のうちから、会長に事故がある場合にその職務を代理する者を定めておかなければならない。
(委員の任期)
第19条 委員の任期は、2年とする。ただし、補欠の委員の任期は、前任者の残任期間とする。
2 委員は、再任されることができる。
3 委員の任期が満了したときは、当該委員は、後任者が任命されるまで引き続きその職務を行うものとする。
(政令への委任)
第20条 この章に定めるもののほか、審査会に関し必要な事項は、政令で定める。
第4章 調査等及び周知
(調査等)
第21条 国は、特定の疾病や障害を有すること等を理由として生殖を不能にする手術又は放射線の照射を受けることを強いられるような事態を2度と繰り返すことのないよう、全ての国民が疾病や障害の有無によって分け隔てられることなく相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社会の実現に資する観点から、旧優生保護法に基づく優生手術等(第2条第2項各号に掲げる者に係る生殖を不能にする手術又は放射線の照射をいう。)に関する調査その他の措置を講ずるものとする。
(この法律の趣旨及び内容についての周知)
第22条 国は、この法律の趣旨及び内容について、広報活動等を通じて国民に周知を図り、その理解を得るよう努めるものとする。
第5章 雑則
(費用の負担)
第23条 次に掲げる費用として厚生労働省令で定めるものは、厚生労働省令で定める基準により、国庫の負担とする。
一 認定を受けた者が当該認定に係る生殖を不能にする手術又は放射線の照射を受けたかどうかについての医師の診断の結果が記載された診断書を厚生労働大臣又は都道府県知事に提出していた場合における当該診断書の作成に要する費用(当該診断に要する費用を含む。次号において同じ。)(同号に該当するものを除く。)
二 第9条第1項又は第10条第3項の規定による医師の診断の結果が記載された診断書の作成に要する費用
(事務費の交付)
第24条 国は、政令で定めるところにより、都道府県に対し、都道府県知事がこの法律又はこの法律に基づく命令の規定によって行う事務の処理に必要な費用を交付する。
(戸籍事項の無料証明)
第25条 市町村の長(地方自治法(昭和22年法律第67号)第252条の19第1項の指定都市にあっては、区長又は総合区長)は、厚生労働大臣、都道府県知事又は一時金の支給を受けようとする者若しくはその遺族若しくは相続人に対して、当該市町村の条例で定めるところにより、旧優生保護法に基づく優生手術等を受けた者又はその遺族若しくは相続人の戸籍に関し、無料で証明を行うことができる。
(事務の区分)
第26条 第5条第2項並びに第8条第1項から第3項まで(これらの規定を同条第5項において準用する場合を含む。)及び第6項の規定により都道府県が処理することとされている事務は、地方自治法第2条第9項第1号に規定する第1号法定受託事務とする。
(独立行政法人福祉医療機構への事務の委託)
第27条 厚生労働大臣は、一時金(第23条各号に規定する診断書の作成に要する費用を含む。次条第1項において同じ。)の支払に関する事務を独立行政法人福祉医療機構(同項及び第29条において「機構」という。)に委託することができる。
(旧優生保護法一時金支払基金)
第28条 前条の規定により業務の委託を受けた機構は、一時金の支払及びこれに附帯する業務(以下この項及び次条において「一時金支払等業務」という。)に要する費用(一時金支払等業務の執行に要する費用を含む。次条において同じ。)に充てるため、旧優生保護法一時金支払基金(次項において「基金」という。)を設ける。
2 基金は、次条の規定により交付された資金をもって充てるものとする。
(交付金)
第29条 政府は、予算の範囲内において、第27条の規定により業務の委託を受けた機構に対し、一時金支払等業務に要する費用に充てるための資金を交付するものとする。
(厚生労働省令への委任)
第30条 この法律に定めるもののほか、一時金の支給手続その他の必要な事項は、厚生労働省令で定める。
附則
(施行期日)
第1条 この法律は、公布の日から施行する。ただし、第3章の規定並びに附則第4条中厚生労働省設置法(平成11年法律第97号)第6条第2項の改正規定及び同法第13条の2の次に1条を加える改正規定は、公布の日から起算して2月を経過した日から施行する。
(請求の期限の検討)
第2条 第5条第3項に規定する請求の期限については、この法律の施行後における請求の状況を勘案し、必要に応じ、検討が加えられるものとする。
(地方自治法の一部改正)
第3条 地方自治法の一部を次のように改正する。
別表第1に次のように加える。
旧優生保護法に基づく優生手術等を受けた者に対する一時金の支給等に関する法律(平成31年法律第14号) | 第5条第2項並びに第8条第1項から第3項まで(これらの規定を同条第5項において準用する場合を含む。)及び第6項の規定により都道府県が処理することとされている事務 |
(厚生労働省設置法の一部改正)
第4条 厚生労働省設置法の一部を次のように改正する。
第4条第1項第80号の次に次の1号を加える。
八十の2 旧優生保護法に基づく優生手術等を受けた者に対する一時金の支給等に関する法律(平成31年法律第14号)第3条に規定する一時金に関すること。
第6条第2項中「過労死等防止対策推進協議会」を「過労死等防止対策推進協議会
旧優生保護法一時金認定審査会
」に改める。
第13条の2の次に次の1条を加える。
(旧優生保護法一時金認定審査会)
第13条の2の2 旧優生保護法一時金認定審査会については、旧優生保護法に基づく優生手術等を受けた者に対する一時金の支給等に関する法律(これに基づく命令を含む。)の定めるところによる。
第18条第1項中「から第82号まで」を「、第80号、第81号、第82号」に改める。
(独立行政法人福祉医療機構法の一部改正)
第5条 独立行政法人福祉医療機構法(平成14年法律第166号)の一部を次のように改正する。
附則第5条の2の次に次の2条を加える。
(一時金の支払の業務)
第5条の3 機構は、第12条第1項及び前条第1項から第3項までに規定する業務のほか、当分の間、次の業務を行う。
一 国の委託を受けて、旧優生保護法に基づく優生手術等を受けた者に対する一時金の支給等に関する法律(平成31年法律第14号。以下この項及び次条第1項において「旧優生保護法一時金支給法」という。)第3条の一時金の支払を行うこと。
二 国の委託を受けて、旧優生保護法一時金支給法第6条第1項の一時金の支払を行うこと。
三 国の委託を受けて、旧優生保護法一時金支給法第23条各号に規定する診断書の作成に要する費用の支払を行うこと。
四 前3号に掲げる業務に附帯する業務を行うこと。
2 機構は、前項の業務に係る経理については、その他の経理と区分し、特別の勘定を設けて整理しなければならない。
3 第1項の業務は、第33条第2号の規定の適用については、第12条第1項に規定する業務とみなす。
(旧優生保護法一時金支払基金)
第5条の4 機構は、前条第1項の業務に要する費用(その執行に要する費用を含む。)に充てるために旧優生保護法一時金支払基金(次項において「基金」という。)を設け、旧優生保護法一時金支給法第28条第2項の規定において充てるものとされる金額をもってこれに充てるものとする。
2 機構は、前条第1項の業務を廃止する場合において、基金に残余があるときは、当該残余の額を国庫に納付しなければならない。
(成育過程にある者及びその保護者並びに妊産婦に対し必要な成育医療等を切れ目なく提供するための施策の総合的な推進に関する法律の一部改正)
第6条 成育過程にある者及びその保護者並びに妊産婦に対し必要な成育医療等を切れ目なく提供するための施策の総合的な推進に関する法律(平成30年法律第104号)の一部を次のように改正する。
附則第3項のうち厚生労働省設置法第13条の2の次に1条を加える改正規定中「第13条の2の次」を「第13条の2の2を第13条の2の3とし、第13条の2の次」に改める。
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