しんりんけいえいかんりほうしこうきそく
森林経営管理法施行規則
平成30年農林水産省令第78号
森林経営管理法(平成30年法律第35号)及び森林経営管理法施行令(平成30年政令第320号)の規定に基づき、森林経営管理法施行規則を次のように定める。
(定義)
第1条 この省令において使用する用語は、森林経営管理法(以下「法」という。)及び森林経営管理法施行令(以下「令」という。)において使用する用語の例による。
(経営管理権集積計画に定めるべき事項)
第2条 法第4条第2項第8号の農林水産省令で定める事項は、市町村が設定を受ける経営管理権及び森林所有者が設定を受ける経営管理受益権の条件その他経営管理権及び経営管理受益権の設定に係る法律関係に関する事項(同項第3号から第5号まで及び第7号に掲げる事項を除く。)とする。
(経営管理意向調査)
第3条 法第5条の規定による経営管理意向調査は、次に掲げる事項について、書面により行うものとする。
一 当該集積計画対象森林についての経営管理の現況
二 当該集積計画対象森林についての経営管理の見通し
三 その他参考となるべき事項
(経営管理権集積計画の作成の申出)
第4条 法第6条第1項の規定による申出は、次に掲げる事項を記載した申出書を提出してするものとする。
一 申出者の氏名又は名称及び住所
二 当該申出に係る森林の所在、地番、地目及び面積
三 当該申出に係る森林についての経営管理の現況
四 その他参考となるべき事項
2 前項の申出書には、申出者が当該申出に係る森林の森林所有者であることを証する書類を添付するものとする。
(経営管理権集積計画の公告)
第5条 法第7条第1項の規定による公告は、経営管理権集積計画を定めた旨及び当該経営管理権集積計画について、市町村の公報への掲載、インターネットの利用その他の適切な方法により行うものとする。
(経営管理権の効力が及ばない森林所有者)
第6条 法第7条第3項の農林水産省令で定める者は、国及び次に掲げる事由により法第7条第1項の規定による公告(以下この条において単に「公告」という。)の後において当該経営管理権に係る森林の森林所有者となった者とする。
一 公告の前にされた差押え又は仮差押えの執行に係る国税徴収法(昭和34年法律第147号)による滞納処分(その例による滞納処分を含むものとし、以下この条において単に「滞納処分」という。)又は強制執行
二 公告の後にされた差押え又は仮差押えの執行に係る滞納処分又は強制執行(配当等を受けるべき債権者のうちに公告の前に対抗要件を備えた担保権者(当該経営管理権集積計画に同意した担保権者を除く。第4号において同じ。)があるものに限る。)
三 公告の前に対抗要件を備えた担保権(当該経営管理権集積計画について担保権者の同意を得たものを除く。)の実行としての競売
四 公告の後に対抗要件を備えた担保権の実行としての競売(配当等を受けるべき債権者のうちに公告の前に対抗要件を備えた担保権者があるものに限る。)
五 公告の前に仮登記がされた所有権の設定、移転、変更又は消滅に関する請求権(始期付き又は停止条件付きのものその他将来確定することが見込まれるものを含み、当該経営管理権集積計画について仮登記の登記名義人の同意を得たものを除く。)の行使
(経営管理権集積計画の取消しの公告)
第7条 法第9条第1項の規定による公告は、経営管理権集積計画のうち当該森林所有者に係る部分を取り消した旨及び当該経営管理権集積計画のうち当該取消しに係る部分について、市町村の公報への掲載、インターネットの利用その他の適切な方法により行うものとする。
(不明森林共有者関連情報を保有すると思料される者)
第8条 令第1条第2号に規定する農林水産省令で定める者は、次に掲げる者とする。
一 当該共有者不明森林の土地を現に占有する者
二 当該共有者不明森林について所有権以外の権利(登記されたものに限る。)を有する者
三 経営管理意向調査により判明した当該共有者不明森林に係る不明森林共有者関連情報を有すると思料される者
四 前各号に掲げる者のほか、市町村が保有する情報(不明森林共有者の探索に必要な範囲内において保有するものに限る。)に基づき、不明森林共有者関連情報を有すると思料される者
(登記名義人等が死亡又は解散していることが判明したときの不明森林共有者関連情報の提供を求める措置)
第9条 市町村は、令第1条第4号の規定により不明森林共有者関連情報の提供を求めるときは、次に掲げる措置をとるものとする。
一 登記名義人等が自然人である場合には、当該登記名義人等が記録されている戸籍簿又は除籍簿を備えると思料される市町村の長に対し、当該登記名義人等が記載されている戸籍謄本又は除籍謄本の交付を請求すること。
二 前号の措置により判明した当該登記名義人等の相続人が記録されている戸籍の附票を備えると思料される市町村の長に対し、当該相続人の戸籍の附票の写し又は消除された戸籍の附票の写しの交付を請求すること。
三 登記名義人等が法人であり、合併により解散した場合には、合併後存続し、又は合併により設立された法人が記録されている法人の登記簿を備えると思料される登記所の登記官に対し、当該法人の登記事項証明書を求めること。
四 登記名義人等が法人であり、合併以外の理由により解散した場合には、当該登記名義人等の登記事項証明書に記載されている清算人に対して、書面の送付その他適当な方法により当該共有者不明森林に係る不明森林共有者関連情報の提供を求めること。
(共有者不明森林の森林所有者を特定するための措置)
第10条 令第1条第5号の農林水産省令で定める措置は、当該共有者不明森林の森林所有者と思料される者に対して、当該共有者不明森林の森林所有者を特定するための書類を書留郵便その他配達を試みたことを証明することができる方法により送付する措置とする。ただし、当該共有者不明森林の所在する市町村内においては、当該措置に代えて、当該共有者不明森林の森林所有者と思料される者を訪問する措置によることができる。
(共有者不明森林に係る経営管理権集積計画についての異議)
第11条 法第11条第6号の規定による申出は、次に掲げる事項を記載した申出書を提出してするものとする。
一 申出者の氏名又は名称及び住所
二 当該申出に係る共有者不明森林の所在、地番、地目及び面積
三 当該申出の趣旨及びその理由
(共有者不明森林に係る経営管理権集積計画の取消しの申出)
第12条 法第13条第1項及び第14条第1項の規定による申出は、次に掲げる事項を記載した申出書を提出してするものとする。
一 申出者の氏名又は名称及び住所
二 当該申出に係る共有者不明森林の所在、地番、地目及び面積
三 当該申出の理由
(共有者不明森林に係る経営管理権集積計画の取消しの公告)
第13条 法第15条第1項の規定による公告については、第7条の規定を準用する。
(同意の勧告)
第14条 法第16条の規定による勧告は、当該経営管理権集積計画を添付して、当該経営管理権集積計画に同意すべき理由及び当該勧告をした日から起算して2月以内に当該経営管理権集積計画に同意しないときは法第17条の規定により当該勧告をした市町村の長が都道府県知事の裁定を申請することがある旨を記載した書面により行うものとする。
(確知所有者不同意森林に関する裁定の申請)
第15条 法第17条の規定による申請は、次に掲げる事項を記載した申請書を提出してするものとする。
一 当該申請に係る確知所有者不同意森林の所在、地番、地目及び面積
二 当該申請に係る確知所有者不同意森林についての経営管理の現況
三 希望する経営管理権集積計画の内容
四 その他参考となるべき事項
(意見書)
第16条 法第18条第2項の農林水産省令で定める事項は、次に掲げる事項とする。
一 意見書を提出する者の氏名又は名称及び住所
二 第1号に規定する者の有する権利の種類及び内容
三 第1号に規定する者が当該経営管理権集積計画の内容に同意しない理由
四 第1号に規定する者の当該確知所有者不同意森林の利用の状況及び利用計画
五 意見の趣旨及びその理由
六 その他参考となるべき事項
(確知所有者不同意森林に関する裁定において定めるべき事項)
第17条 法第19条第2項第8号の農林水産省令で定める事項は、市町村が設定を受ける経営管理権及び森林所有者が設定を受ける経営管理受益権の条件その他経営管理権及び経営管理受益権の設定に係る法律関係に関する事項(同項第3号から第5号まで及び第7号に掲げる事項を除く。)とする。
(確知所有者不同意森林に関する裁定の通知)
第18条 法第20条第1項の規定による通知は、法第19条第2項各号に掲げる事項、当該裁定の理由その他必要な事項を記載した書面によりするものとする。
(確知所有者不同意森林に係る経営管理権集積計画の取消しの申出)
第19条 法第21条第1項及び第22条第1項の規定による申出については、第12条の規定を準用する。
(確知所有者不同意森林に係る経営管理権集積計画の取消しの公告)
第20条 法第23条第1項の規定による公告については、第7条の規定を準用する。
(不明森林所有者関連情報等を保有すると思料される者等)
第21条 第8条の規定は、令第2条において準用する令第1条第2号の農林水産省令で定める者について、第9条の規定は、令2条において準用する令第1条第4号の農林水産省令で定める措置について、第10条の規定は、令第2条において準用する令第1条第5号の農林水産省令で定める措置について、それぞれ準用する。
(不明森林所有者の申出)
第22条 法第25条第3号の規定による申出は、次に掲げる事項を記載した申出書を提出してするものとする。
一 申出者の氏名又は名称及び住所
二 当該申出に係る所有者不明森林の所在、地番、地目及び面積
(所有者不明森林の公告において定めるべき事項)
第23条 法第25条第8号の農林水産省令で定める事項は、市町村が設定を受ける経営管理権及び森林所有者が設定を受ける経営管理受益権の条件その他経営管理権及び経営管理受益権の設定に係る法律関係に関する事項(同条第7号イからニまでに掲げる事項を除く。)とする。
(所有者不明森林に関する裁定の申請)
第24条 法第26条の規定による申請については、第15条を準用する。
(所有者不明森林に関する裁定において定めるべき事項)
第25条 法第27条第2項第7号の農林水産省令で定める事項は、市町村が設定を受ける経営管理権及び森林所有者が設定を受ける経営管理受益権の条件その他経営管理権及び経営管理受益権の設定に係る法律関係に関する事項(同項第2号から第4号まで及び第6号に掲げる事項を除く。)とする。
(所有者不明森林に関する裁定の通知)
第26条 法第28条第1項の規定による通知は、法第27条第2項各号に掲げる事項、当該裁定の理由その他必要な事項を記載した書面によりするものとする。
2 法第28条第1項の規定による公告は、法第27条第2項各号に掲げる事項及び当該裁定の理由につきするものとする。
(所有者不明森林に係る経営管理権集積計画の取消しの申出)
第27条 法第30条第1項及び第31条第1項の規定による申出については、第12条の規定を準用する。
(所有者不明森林に係る経営管理権集積計画の取消しの公告)
第28条 法第32条第1項の規定による公告については、第7条の規定を準用する。
(経営管理実施権配分計画の作成)
第29条 市町村は、法第35条第1項の規定により経営管理実施権配分計画を定めるときには、林業経営の効率化を図ることを旨として、当該経営管理実施権配分計画の作成の時期及び経営管理実施権を設定しようとする森林の所在場所等につき適切な配慮をするものとする。
(経営管理実施権配分計画に定めるべき事項)
第30条 法第35条第2項第9号の農林水産省令で定める事項は、民間事業者が設定を受ける経営管理実施権並びに森林所有者及び市町村が設定を受ける経営管理受益権の条件その他経営管理実施権及び経営管理受益権の設定に係る法律関係に関する事項(同項第4号から第8号までに掲げる事項を除く。)とする。
(民間事業者の公募)
第31条 法第36条第1項の規定による公募は、毎年1回以上定期的に、当該公募の開始の日から30日以上の期間を定めて、インターネットの利用その他の適切な方法により行うものとする。
(民間事業者に関する情報の整理及び公表)
第32条 市町村は、都道府県に対し、法第36条第1項の規定により応募した民間事業者の中から、同条第2項の規定に基づき都道府県が公表する民間事業者にふさわしい者を推薦することができるものとする。
2 法第36条第2項の規定による公表は、インターネットその他の適切な方法により行うものとする。
(民間事業者の選定)
第33条 市町村は、法第36条第3項の規定により民間事業者を選定するときには、法第36条第2項の規定により公表されている民間事業者に対し、法第35条第2項第4号から第8号までの事項について提案を求めるものとする。
2 市町村は、前項の規定に基づく提案を適切に審査し、及び評価するものとする。
3 市町村は、第1項の規定により提案を求めるに当たっては、あらかじめその旨及びその評価の方法を公表するとともに、その評価の後にその結果を公表してするものとする。
(経営管理実施権配分計画の公告)
第34条 法第37条第1項の規定による公告は、経営管理実施権配分計画を定めた旨及び当該経営管理実施権配分計画について、市町村の公報への掲載、インターネットの利用その他の適切な方法により行うものとする。
(経営管理実施権の効力が及ばない森林所有者)
第35条 法第37条第3項の農林水産省令で定める者については、第6条の規定を準用する。この場合において、第6条中「法第7条第1項」とあるのは、「法第37条第1項」と読み替えるものとする。
(経営管理実施権配分計画の取消しの公告)
第36条 法第41条第1項の規定による公告は、経営管理実施権配分計画のうち当該林業経営者に係る部分を取り消した旨及び当該経営管理実施権配分計画のうち当該取消しに係る部分について、市町村の公報への掲載、インターネットの利用その他の適切な方法により行うものとする。
(災害等防止措置の命令書)
第37条 法第42条第2項の農林水産省令で定める事項は、次に掲げる事項とする。
一 講ずべき災害等防止措置の内容
二 命令の年月日及び履行期限
三 命令を行う理由
四 法第43条第1項各号に該当すると認められるときは、同項の規定により災害等防止措置の全部又は一部を市町村の長が自ら講ずることがある旨及び当該災害等防止措置に要した費用を徴収することがある旨
(災害等防止措置に要した費用)
第38条 市町村の長は、法第43条第2項の規定により当該災害等防止措置に要した費用を負担させようとする場合は、当該災害等防止措置を命じた森林所有者に対し負担させようとする費用の額の算定基礎を明示するものとする。
附則
(施行期日)
第1条 この省令は、平成31年4月1日から施行する。
(森林法施行規則の一部改正に伴う経過措置)
第3条 法附則第5条の規定によりなおその効力を有するものとされる法附則第4条の規定による改正前の森林法(昭和26年法律第249号)第10条の10第4項から第8項まで及び第10条の11から第10の11の8までの規定の適用については、前条の規定による改正前の森林法施行規則の規定は、なおその効力を有する。
(分収林特別措置法施行規則の一部改正に伴う経過措置)
第5条 法附則第5条の規定によりなおその効力を有するものとされる法附則第4条の規定による改正前の森林法第10条の11の5第2項の規定の適用については、前条の規定による改正前の分収林特別措置法施行規則の規定は、なおその効力を有する。
インターネット六法に掲載している法令データは、原則、官報その他政府提供データを基にしています。
※原則とは、現在有効ではない法令の場合は図書館等にて収集しております
データ内容の正確性については万全を期しておりますが、官報に掲載された内容と異なる場合はそちらが優先します。
インターネット六法.comの利用に伴って発生した不利益や問題について、当サイトの運営者は何らの責任を負いません。
掲載している法令等に誤植(ふりがな等)がありましたら、「お問い合わせ」よりお知らせください。ご協力お願いいたします。
インターネット六法が少しでもあなたの役に立てれば光栄です。これからもインターネット六法を宜しくお願いします。
※スマホやタブレットで左の画像を読み込むと現在の法令ページを読み込めます。