こっかいぎじどう、ないかくそうりだいじんかんていそのたのくにのじゅうようなしせつとう、がいこくこうかんとうおよびげんしりょくじぎょうしょのしゅうへんちいきのじょうくうにおけるこがたむじんきとうのひこうのきんしにかんするほうりつ
国会議事堂、内閣総理大臣官邸その他の国の重要な施設等、外国公館等及び原子力事業所の周辺地域の上空における小型無人機等の飛行の禁止に関する法律
平成28年法律第9号
(目的)
第1条 この法律は、国会議事堂、内閣総理大臣官邸その他の国の重要な施設等、外国公館等、防衛関係施設及び原子力事業所の周辺地域の上空における小型無人機等の飛行を禁止することにより、これらの重要施設に対する危険を未然に防止し、もって国政の中枢機能等、良好な国際関係及び我が国を防衛するための基盤の維持並びに公共の安全の確保に資することを目的とする。
(定義)
第2条 この法律において「対象施設」とは、次に掲げる施設をいう。
一 国の重要な施設等として次に掲げる施設
イ 国会議事堂、国会法(昭和22年法律第79号)第132条の2に規定する議員会館並びに衆議院議長及び参議院議長の公邸その他国会に置かれる機関(国会に置かれる機関の休日に関する法律(昭和63年法律第105号)第1条第2項に規定する国会に置かれる機関をいう。)の庁舎(国家機関がその事務を処理するために使用する建築物(専ら公園の管理事務所として使用されるものを除く。)をいう。ハ及びニにおいて同じ。)であって東京都千代田区永田町1丁目又は2丁目に所在するもの
ロ 内閣総理大臣官邸並びに内閣総理大臣及び内閣官房長官の公邸
ハ ロに掲げるもののほか、対象危機管理行政機関(危機管理(国民の生命、身体又は財産に重大な被害が生じ、又は生じるおそれがある緊急の事態への対処及び当該事態の発生の防止をいう。以下このハにおいて同じ。)に関する機能を担う国の行政機関であって政令で定めるものをいう。以下同じ。)の庁舎であって当該対象危機管理行政機関の担う危機管理に関する機能を維持するため特に必要なものとして政令で定めるもの
ニ 最高裁判所の庁舎であって東京都千代田区隼町に所在するもの
ホ 皇居及び御所であって東京都港区元赤坂2丁目に所在するもの
ヘ 第4条第1項の規定により対象政党事務所として指定された施設
二 第5条第1項の規定により対象外国公館等として指定された施設
三 第6条第1項の規定により対象防衛関係施設として指定された施設
四 第7条第1項の規定により対象原子力事業所として指定された施設
2 この法律において「対象施設周辺地域」とは、前項第1号イからホまでに掲げる対象施設については次条第2項の規定により指定された地域をいい、同号ヘに掲げる対象施設については第4条第2項の規定により指定された地域をいい、前項第2号に掲げる対象施設については第5条第2項の規定により指定された地域をいい、前項第3号に掲げる対象施設については第6条第2項の規定により指定された地域をいい、前項第4号に掲げる対象施設については第7条第2項の規定により指定された地域をいう。
3 この法律において「小型無人機」とは、飛行機、回転翼航空機、滑空機、飛行船その他の航空の用に供することができる機器であって構造上人が乗ることができないもののうち、遠隔操作又は自動操縦(プログラムにより自動的に操縦を行うことをいう。)により飛行させることができるものをいう。
4 この法律において「特定航空用機器」とは、航空法(昭和27年法律第231号)第2条第1項に規定する航空機以外の航空の用に供することができる機器であって、当該機器を用いて人が飛行することができるもの(高度又は進路を容易に変更することができるものとして国家公安委員会規則で定めるものに限る。)をいう。
5 この法律において「小型無人機等の飛行」とは、次に掲げる行為をいう。
一 小型無人機を飛行させること。
二 特定航空用機器を用いて人が飛行すること。
(国の所有又は管理に属する対象施設の敷地等の指定)
第3条 次の各号に掲げる者は、当該各号に定める対象施設の敷地(1の建築物又は用途上不可分の関係にある2以上の建築物のある一団の土地をいう。以下同じ。)又は区域を指定しなければならない。
一 衆議院議長及び参議院議長 その所管に属する前条第1項第1号イに掲げる対象施設の敷地(国会議事堂の敷地にあっては、その所管に属する部分に限る。)
二 内閣総理大臣 前条第1項第1号ロに掲げる対象施設の敷地及び同号ホに掲げる対象施設の区域(一般の利用に供される区域を除く。)
三 対象危機管理行政機関の長 前条第1項第1号ハに掲げる対象施設の敷地
四 最高裁判所長官 前条第1項第1号ニに掲げる対象施設の敷地
2 前項各号に掲げる者は、同項の規定により同項各号に定める対象施設の敷地又は区域を指定するときは、当該対象施設の敷地又は区域及びその周囲おおむね300メートルの地域を、当該対象施設に係る対象施設周辺地域として指定するものとする。
3 第1項各号に掲げる者は、同項の規定により同項各号に定める対象施設の敷地又は区域を指定し、及び前項の規定により当該対象施設に係る対象施設周辺地域を指定しようとするときは、あらかじめ、警察庁長官(当該対象施設周辺地域が海域(海上保安庁法(昭和23年法律第28号)第28条の2第1項の離島を含む。以下同じ。)を含む場合にあっては、警察庁長官及び海上保安庁長官。第10条第3項を除き、以下同じ。)と協議しなければならない。
4 第1項各号に掲げる者は、同項各号に定める対象施設の敷地又は区域及び当該対象施設に係る対象施設周辺地域を指定する場合には、その旨並びに当該対象施設の敷地又は区域及び当該対象施設に係る対象施設周辺地域を官報で告示しなければならない。
5 対象危機管理行政機関の長は、当該対象危機管理行政機関に係る対象施設が対象施設でなくなったときは、直ちに当該対象危機管理行政機関に係る対象施設の敷地及び当該対象施設に係る対象施設周辺地域の指定を解除しなければならない。
6 対象危機管理行政機関の長は、当該対象危機管理行政機関に係る対象施設の敷地及び当該対象施設に係る対象施設周辺地域の指定を解除したときは、その旨を官報で告示しなければならない。
(対象政党事務所の指定等)
第4条 総務大臣は、衆議院議員又は参議院議員が所属している政党(政治資金規正法(昭和23年法律第194号)第6条第1項(同条第5項において準用する場合を含む。)の規定により政党である旨を総務大臣に届け出たものに限る。第5項及び第6項において同じ。)の要請があったときは、その主たる事務所を対象政党事務所として指定するものとする。この場合において、総務大臣は、併せて当該対象政党事務所の敷地を指定するものとする。
2 総務大臣は、前項の規定により対象政党事務所及び当該対象政党事務所の敷地を指定するときは、当該対象政党事務所の敷地及びその周囲おおむね300メートルの地域を、当該対象政党事務所に係る対象施設周辺地域として指定するものとする。
3 総務大臣は、第1項の規定により対象政党事務所及び当該対象政党事務所の敷地を指定し、並びに前項の規定により当該対象政党事務所に係る対象施設周辺地域を指定しようとするときは、あらかじめ、警察庁長官と協議しなければならない。
4 総務大臣は、対象政党事務所及び当該対象政党事務所の敷地並びに当該対象政党事務所に係る対象施設周辺地域を指定する場合には、その旨並びに当該対象政党事務所の名称、所在地及び敷地並びに当該対象政党事務所に係る対象施設周辺地域を官報で告示しなければならない。
5 第1項の規定によりその主たる事務所が対象政党事務所として指定された政党(次項において「対象政党」という。)は、第1項の規定により指定された対象政党事務所が衆議院議員又は参議院議員が所属している政党の主たる事務所でなくなったときは、直ちにその旨を総務大臣に届け出なければならない。
6 総務大臣は、対象政党から当該対象政党に係る対象政党事務所及び当該対象政党事務所の敷地並びに当該対象政党事務所に係る対象施設周辺地域の指定の解除の要請があったとき又は第1項の規定により指定された対象政党事務所が衆議院議員若しくは参議院議員が所属している政党の主たる事務所でなくなったときは、直ちに当該対象政党事務所及び当該対象政党事務所の敷地並びに当該対象政党事務所に係る対象施設周辺地域の指定を解除しなければならない。
7 総務大臣は、対象政党事務所及び当該対象政党事務所の敷地並びに当該対象政党事務所に係る対象施設周辺地域の指定を解除したときは、その旨を官報で告示しなければならない。
(対象外国公館等の指定等)
第5条 外務大臣は、外交関係に関するウィーン条約第1条(i)に規定する使節団の公館、領事関係に関するウィーン条約第1条1(j)に規定する領事機関の公館及び条約において不可侵とされる外国政府又は国際機関の事務所並びに別表に定める外国要人(以下この条において単に「外国要人」という。)の所在する場所のうち、第1条の目的に照らしその施設に対する小型無人機等の飛行による危険を未然に防止することが必要であると認めるものを、対象外国公館等として指定することができる。この場合において、外務大臣は、併せて当該対象外国公館等の敷地又は区域を指定するものとする。
2 外務大臣は、前項の規定により対象外国公館等及び当該対象外国公館等の敷地又は区域を指定するときは、当該対象外国公館等の敷地又は区域及びその周囲おおむね300メートルの地域を、当該対象外国公館等に係る対象施設周辺地域として指定するものとする。
3 外務大臣は、第1項の規定により対象外国公館等として外国要人の所在する場所を指定し、及び当該外国要人の所在する場所に係る対象外国公館等の敷地又は区域を指定し、並びに前項の規定により当該対象外国公館等に係る対象施設周辺地域を指定するときは、期間を定めて指定するものとする。
4 外務大臣は、第1項の規定により対象外国公館等及び当該対象外国公館等の敷地又は区域を指定し、並びに第2項の規定により当該対象外国公館等に係る対象施設周辺地域を指定しようとするときは、あらかじめ、警察庁長官と協議しなければならない。
5 外務大臣は、対象外国公館等及び当該対象外国公館等の敷地又は区域並びに当該対象外国公館等に係る対象施設周辺地域を指定する場合には、その旨(対象外国公館等として外国要人の所在する場所及び当該外国要人の所在する場所に係る対象外国公館等の敷地又は区域並びに当該対象外国公館等に係る対象施設周辺地域を指定するときは、その旨及び期間)並びに当該対象外国公館等の名称、所在地及び敷地又は区域並びに当該対象外国公館等に係る対象施設周辺地域を官報で告示しなければならない。
6 外務大臣は、対象外国公館等及び当該対象外国公館等の敷地又は区域並びに当該対象外国公館等に係る対象施設周辺地域についてその指定の必要がなくなったと認めるときは、直ちに当該指定を解除しなければならない。
7 第4項の規定は、前項の規定による指定の解除について準用する。
8 外務大臣は、対象外国公館等及び当該対象外国公館等の敷地又は区域並びに当該対象外国公館等に係る対象施設周辺地域の指定を解除したときは、その旨を官報で告示しなければならない。
(対象防衛関係施設の指定等)
第6条 防衛大臣は、自衛隊の施設並びに日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第6条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定第2条第1項の施設及び区域のうち、第1条の目的に照らしその施設に対する小型無人機等の飛行による危険を未然に防止することが必要であると認めるものを、対象防衛関係施設として指定することができる。この場合において、防衛大臣は、併せて当該対象防衛関係施設の敷地又は区域を指定するものとする。
2 防衛大臣は、前項の規定により対象防衛関係施設及び当該対象防衛関係施設の敷地又は区域を指定するときは、当該対象防衛関係施設の敷地又は区域及びその周囲おおむね300メートルの地域を、当該対象防衛関係施設に係る対象施設周辺地域として指定するものとする。
3 防衛大臣は、第1項の規定により対象防衛関係施設及び当該対象防衛関係施設の敷地又は区域を指定し、並びに前項の規定により当該対象防衛関係施設に係る対象施設周辺地域を指定しようとするときは、あらかじめ、警察庁長官と協議しなければならない。
4 防衛大臣は、対象防衛関係施設及び当該対象防衛関係施設の敷地又は区域並びに当該対象防衛関係施設に係る対象施設周辺地域を指定する場合には、その旨並びに当該対象防衛関係施設の名称、所在地及び敷地又は区域並びに当該対象防衛関係施設に係る対象施設周辺地域を官報で告示しなければならない。
5 防衛大臣は、対象防衛関係施設及び当該対象防衛関係施設の敷地又は区域並びに当該対象防衛関係施設に係る対象施設周辺地域についてその指定の必要がなくなったと認めるときは、直ちに当該指定を解除しなければならない。
6 第3項の規定は、前項の規定による指定の解除について準用する。
7 防衛大臣は、対象防衛関係施設及び当該対象防衛関係施設の敷地又は区域並びに当該対象防衛関係施設に係る対象施設周辺地域の指定を解除したときは、その旨を官報で告示しなければならない。
(対象原子力事業所の指定等)
第7条 国家公安委員会は、原子力事業所であってテロリズム(政治上その他の主義主張に基づき、国家若しくは他人にこれを強要し、又は社会に不安若しくは恐怖を与える目的で人を殺傷し、又は重要な施設その他の物を破壊するための活動をいう。以下この項において同じ。)の対象となるおそれがあり、かつ、その施設に対してテロリズムが行われた場合に、広域にわたり、国民の生命及び身体に甚大な被害を及ぼすおそれのあるものとして政令で定めるもののうち、第1条の目的に照らしその施設に対する小型無人機等の飛行による危険を未然に防止することが必要であると認めるものを、対象原子力事業所として指定することができる。この場合において、国家公安委員会は、併せて当該対象原子力事業所の敷地又は区域を指定するものとする。
2 国家公安委員会は、前項の規定により対象原子力事業所及び当該対象原子力事業所の敷地又は区域を指定するときは、当該対象原子力事業所の敷地又は区域及びその周囲おおむね300メートルの地域を、当該対象原子力事業所に係る対象施設周辺地域として指定するものとする。
3 国家公安委員会は、第1項の規定により対象原子力事業所及び当該対象原子力事業所の敷地又は区域を指定し、並びに前項の規定により当該対象原子力事業所に係る対象施設周辺地域を指定しようとする場合であって、当該対象施設周辺地域が海域を含むときは、あらかじめ、海上保安庁長官と協議しなければならない。
4 国家公安委員会は、対象原子力事業所及び当該対象原子力事業所の敷地又は区域並びに当該対象原子力事業所に係る対象施設周辺地域を指定する場合には、その旨並びに当該対象原子力事業所の名称、所在地及び敷地又は区域並びに当該対象原子力事業所に係る対象施設周辺地域を官報で告示しなければならない。
5 国家公安委員会は、対象原子力事業所及び当該対象原子力事業所の敷地又は区域並びに当該対象原子力事業所に係る対象施設周辺地域についてその指定の必要がなくなったと認めるときは、直ちに当該指定を解除しなければならない。
6 第3項の規定は、前項の規定による指定の解除について準用する。
7 国家公安委員会は、対象原子力事業所及び当該対象原子力事業所の敷地又は区域並びに当該対象原子力事業所に係る対象施設周辺地域の指定を解除したときは、その旨を官報で告示しなければならない。
(対象施設等の周知)
第8条 国は、対象施設、対象施設の指定敷地等(第3条第1項、第4条第1項、第5条第1項、第6条第1項又は前条第1項の規定により指定された敷地及び区域をいう。以下同じ。)及び対象施設周辺地域を国民に周知するため、対象施設、対象施設の指定敷地等及び対象施設周辺地域に関する地図を作成し、インターネットの利用その他の方法により公表するものとする。
(対象施設周辺地域の上空における小型無人機等の飛行の禁止)
第9条 何人も、対象施設周辺地域の上空において、小型無人機等の飛行を行ってはならない。
2 前項の規定は、次に掲げる小型無人機等の飛行(第2条第1項第3号に掲げる対象施設及びその指定敷地等の上空において行うものにあっては、第1号に掲げるものに限る。)については、適用しない。
一 対象施設の管理者又はその同意を得た者が当該対象施設に係る対象施設周辺地域の上空において行う小型無人機等の飛行
二 土地の所有者若しくは占有者(正当な権原を有する者に限る。)又はその同意を得た者が当該土地の上空において行う小型無人機等の飛行
三 国又は地方公共団体の業務を実施するために行う小型無人機等の飛行
3 前項に規定する小型無人機等の飛行を行おうとする者は、国家公安委員会規則(第2号に定める者への通報については国土交通省令、第3号に定める者への通報については防衛省令)で定めるところにより、あらかじめ、その旨を当該小型無人機等の飛行に係る対象施設周辺地域を管轄する都道府県公安委員会及び次の各号に掲げる当該対象施設周辺地域の区分に応じ当該各号に定める者に通報しなければならない。ただし、第2条第1項第3号に掲げる対象施設及びその指定敷地等の上空において前項第1号に掲げる小型無人機等の飛行を行う場合であって、当該通報を行うことが困難な場合において、当該対象施設の管理者が、防衛大臣が警察庁長官に協議して定めるところにより、当該小型無人機等の飛行の識別を容易にするため必要な当該通報に代わるべき措置をとるときは、この限りでない。
一 第2条第1項第1号ホに掲げる対象施設に係る対象施設周辺地域 皇宮警察本部長
二 海域を含む対象施設周辺地域 当該対象施設周辺地域を管轄する管区海上保安本部長
三 第2条第1項第3号に掲げる対象施設(自衛隊の施設であるものに限る。次条第3項及び第12条第2項において同じ。)に係る対象施設周辺地域 当該対象施設の管理者
(対象施設の安全の確保のための措置)
第10条 警察官は、前条第1項又は第3項本文の規定に違反して小型無人機等の飛行が行われていると認められる場合には、当該小型無人機等の飛行を行っている者に対し、当該小型無人機等の飛行に係る機器を対象施設周辺地域の上空から退去させることその他の対象施設に対する危険を未然に防止するために必要な措置をとることを命ずることができる。
2 前項に規定する場合において、同項の規定による措置をとることを命ぜられた者が当該措置をとらないとき、その命令の相手方が現場にいないために当該措置をとることを命ずることができないとき又は同項の小型無人機等の飛行を行っている者に対し当該措置をとることを命ずるいとまがないときは、警察官は、対象施設に対する危険を未然に防止するためやむを得ないと認められる限度において、当該小型無人機等の飛行の妨害、当該小型無人機等の飛行に係る機器の破損その他の必要な措置をとることができる。
3 前2項の規定は、皇宮護衛官及び海上保安官並びに第2条第1項第3号に掲げる対象施設を職務上警護する自衛官の職務の執行について準用する。この場合において、当該自衛官の職務の執行については、第1項中「小型無人機等の飛行が」とあるのは「小型無人機等の飛行(当該自衛官が職務上警護する対象施設に係る対象施設周辺地域の上空において行われるものに限る。)が」と、「対象施設周辺地域」とあるのは「当該対象施設周辺地域」と、前2項中「対象施設に」とあるのは「当該対象施設に」と、「できる」とあるのは「できる。ただし、当該対象施設及びその指定敷地等並びにその上空以外の場所及びその上空における当該自衛官の職務の執行にあっては、警察官(海域及びその上空における当該自衛官の職務の執行にあっては、警察官及び海上保安官)がその場にいない場合において、防衛大臣が警察庁長官(海域及びその上空における当該自衛官の職務の執行にあっては、警察庁長官及び海上保安庁長官)に協議して定めるところにより、行うときに限る」と読み替えるものとする。
4 国又は地方公共団体は、第2項(前項において準用する場合を含む。)の規定による措置が行われたときは、当該措置により損失を受けた者(前条第1項又は第3項本文の規定に違反して小型無人機等の飛行を行った者を除く。)に対し、当該措置により通常生ずべき損失を補償しなければならない。
(経過措置)
第11条 この法律の規定に基づき政令又は国家公安委員会規則を制定し、又は改廃する場合においては、その政令又は国家公安委員会規則で、その制定又は改廃に伴い合理的に必要と判断される範囲内において、所要の経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)を定めることができる。
(罰則)
第12条 第9条第1項の規定に違反して対象施設及びその指定敷地等の上空で小型無人機等の飛行を行った者は、1年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。
2 第10条第1項の規定による警察官の命令(同条第3項において準用する同条第1項の規定による皇宮護衛官、海上保安官又は第2条第1項第3号に掲げる対象施設を職務上警護する自衛官の命令を含む。)に違反した者は、1年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。
附則
(施行期日)
第1条 この法律は、公布の日から起算して20日を経過した日から施行する。ただし、第2条第1項第1号ハ及び第3号、第4項並びに第5項第2号、第3条第1項第3号、第5項及び第6項、第6条並びに第10条の規定は、公布の日から起算して3月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
(検討)
第2条 国は、速やかに、重要な施設に対する上空からの危険の未然の防止の在り方、小型無人機の安全な飛行の確保の在り方等について、小型無人機の多様な分野における利用の促進のための施策をも踏まえ、かつ、小型無人機に関連する技術の進歩を勘案しつつ、検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。
附則 (令和元年5月24日法律第10号) 抄
(施行期日)
1 この法律は、公布の日から起算して20日を経過した日から施行する。
別表 外国要人(第5条関係)
一 外国の元首(当該国の憲法に基づき元首の任務を遂行する団体の構成員を含む。)及び外国の元首の任務を代行し得る地位にある者並びにこれらの者の家族の構成員
二 外国の政府の長及び外国の政府の長の任務を代行し得る地位にある者並びにこれらの者の家族の構成員
三 外国の外務大臣及びこれに同行する家族の構成員並びに外国の外務大臣に準ずる地位にある者
四 外国の外務大臣以外の外国の大臣及びこれに同行する家族の構成員並びに外国の外務大臣以外の外国の大臣に準ずる地位にある者
五 国際連合の事務総長及び事務次長並びに我が国が加盟国となっている国際機関の事務局長並びにこれらに同行する家族の構成員
六 前各号に掲げる者以外の者で、外務大臣がこれらの者と同等の接遇を行う必要があると認めて指定するもの
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