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特定個人情報保護評価に関する規則

平成26年特定個人情報保護委員会規則第1号
行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律(平成25年法律第27号)第27条第1項及び第2項の規定に基づき、並びに同法を実施するため、特定個人情報保護評価に関する規則を次のように定める。
(特定個人情報保護評価の実施)
第1条 行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律(以下「法」という。)第27条第1項に規定する特定個人情報保護評価(以下単に「特定個人情報保護評価」という。)は、法第28条の規定、行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律施行令(平成26年政令第155号)第30条の規定及びこの規則の規定並びに法第27条第1項の規定に基づき個人情報保護委員会が定める指針(以下単に「指針」という。)に基づいて実施するものとする。
(定義)
第2条 この規則において使用する用語は、法において使用する用語の例によるほか、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。
 基礎項目評価書 法第2条第14項に規定する行政機関の長等(以下単に「行政機関の長等」という。)が、指針で定めるところにより、法第28条第1項第1号から第4号までに掲げる事項を評価した結果を記載し、又は記録した書面又は電磁的記録をいう。
 重点項目評価書 行政機関の長等が、指針で定めるところにより、法第28条第1項第1号から第6号までに掲げる事項及び特定個人情報ファイルの取扱いにより個人の権利利益を害する可能性のある要因の概要を評価した結果を記載し、又は記録した書面又は電磁的記録をいう。
 地方公共団体等 行政機関の長等のうち、地方公共団体の機関及び地方独立行政法人をいう。
(特定個人情報保護評価の計画等を記載した書面等の提出)
第3条 行政機関の長等は、法及びこの規則の規定に基づき、基礎項目評価書、重点項目評価書又は法第28条第1項に規定する評価書を個人情報保護委員会に提出するときは、当該行政機関の長等が実施する特定個人情報保護評価の計画その他指針で定める事項を記載し、又は記録した書面又は電磁的記録を併せて提出するものとする。
(法第28条第1項の特定個人情報ファイル)
第4条 法第28条第1項の個人情報保護委員会規則で定める特定個人情報ファイルは、次に掲げるものとする。
 行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律(平成15年法律第58号。次号において「行政機関個人情報保護法」という。)第10条第2項第3号若しくは行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律施行令(平成15年政令第548号)第9条に規定する個人情報ファイルであって行政機関が保有するもの、独立行政法人等の保有する個人情報の保護に関する法律(平成15年法律第59号。次号において「独立行政法人等個人情報保護法」という。)第11条第2項第1号若しくは独立行政法人等の保有する個人情報の保護に関する法律施行令(平成15年政令第549号)第7条第1号若しくは第2号に規定する個人情報ファイルであって独立行政法人等が保有するもの又は行政機関の長等(行政機関の長及び独立行政法人等を除く。)の役員若しくは職員若しくはこれらの職にあった者若しくはこれらの者の被扶養者若しくは遺族に係る個人情報の保護に関する法律(平成15年法律第57号。次号において「個人情報保護法」という。)第2条第4項に規定する個人情報データベース等であって、専らその人事、給与若しくは福利厚生に関する事項若しくはこれらに準ずる事項を記録するもののうち、行政機関及び独立行政法人等以外の者が保有するものに該当する特定個人情報ファイル
 行政機関個人情報保護法第2条第6項第2号に規定する個人情報ファイルであって行政機関が保有するもの、独立行政法人等個人情報保護法第2条第6項第2号に規定する個人情報ファイルであって独立行政法人等が保有するもの又は個人情報保護法第2条第4項第2号に規定する個人情報データベース等であって行政機関及び独立行政法人等以外の者が保有するものに該当する特定個人情報ファイル
 行政機関の長等が特定個人情報ファイル(第1号、前号又は次号から第7号までのいずれかに該当するものを除く。以下本号において同じ。)を取り扱う事務において保有する全ての特定個人情報ファイルに記録される本人の数の総数が1000人未満である場合における、当該特定個人情報ファイル
 健康保険法(大正11年法律第70号)第11条第1項の規定により設立された健康保険組合の保有する被保険者若しくは被保険者であった者又はその被扶養者の医療保険に関する事項を記録する特定個人情報ファイル
 国家公務員共済組合、国家公務員共済組合連合会、地方公務員共済組合、全国市町村職員共済組合連合会、地方公務員共済組合連合会、厚生年金保険法等の一部を改正する法律(平成8年法律第82号)附則第32条第2項に規定する存続組合、同法附則第48条第1項の規定により指定された指定基金、地方公務員等共済組合法の一部を改正する法律(平成23年法律第56号)附則第23条第1項第3号に規定する存続共済会又は地方公務員災害補償基金の保有する組合員若しくは組合員であった者又はその被扶養者の共済に関する事項を記録する特定個人情報ファイル
 法第19条第7号に規定する情報照会者(行政機関の長、地方公共団体の機関、独立行政法人等及び地方独立行政法人を除く。)の保有する特定個人情報ファイルであって、法別表第2の第2欄に掲げる事務において保有するもの以外のもの及び法第19条第7号に規定する情報提供者(行政機関の長、地方公共団体の機関、独立行政法人等及び地方独立行政法人を除く。)の保有する特定個人情報ファイルであって、当該情報提供者が個人番号を用いる事務において保有するもの(法別表第2の第4欄に掲げる特定個人情報を記録するものに限る。)以外のもの並びに法第19条第8号に規定する条例事務関係情報提供者の保有する特定個人情報ファイルであって、当該条例事務関係情報提供者が個人番号を用いる事務において保有するもの(法別表第2の第4欄に掲げる特定個人情報であって当該事務の内容に応じて個人情報保護委員会規則で定めるもの(条例事務関係情報提供者の保有する特定個人情報ファイルに記録されたものに限る。)をいう。)以外のもの
 会計検査院が検査上の必要により保有する特定個人情報ファイル
 行政機関の長等が、次条第2項の規定による基礎項目評価書の公表を行った場合であって、当該基礎項目評価書に係る特定個人情報ファイルを取り扱う事務が次のいずれかに該当するときにおける、当該基礎項目評価書に係る特定個人情報ファイル
 行政機関の長等が特定個人情報ファイル(第1号から前号までのいずれかに該当するものを除く。以下本号、次条及び第6条において同じ。)を取り扱う事務において保有する全ての特定個人情報ファイルに記録される本人の数の総数が1000人以上1万人未満であるとき。
 行政機関の長等が特定個人情報ファイルを取り扱う事務において保有する全ての特定個人情報ファイルに記録される本人の数の総数が1万人以上10万人未満である場合であって、当該事務に従事する者の数が500人未満であるとき(当該行政機関の長等において過去1年以内に特定個人情報の漏えいその他の事故(重大なものとして指針で定めるものに限る。以下「特定個人情報に関する重大事故」という。)が発生したとき又は当該行政機関の長等が過去1年以内に当該行政機関の長等における特定個人情報に関する重大事故の発生を知ったときを除く。)。
 行政機関の長等が、第6条第3項の規定による重点項目評価書の公表及び当該重点項目評価書に係る特定個人情報ファイルを取り扱う事務について次条第2項の規定による基礎項目評価書の公表を行った場合における、当該重点項目評価書及び基礎項目評価書に係る特定個人情報ファイル
 地方公共団体等が、第7条第6項の規定による評価書の公表及び当該評価書に係る特定個人情報ファイルを取り扱う事務について次条第2項の規定による基礎項目評価書の公表を行った場合における、当該評価書及び基礎項目評価書に係る特定個人情報ファイル
(基礎項目評価)
第5条 行政機関の長等は、特定個人情報ファイルを保有しようとするときは、当該特定個人情報ファイルを保有する前に、基礎項目評価書を個人情報保護委員会に提出するものとする。当該特定個人情報ファイルについて、次条第1項、第7条第1項及び法第28条第1項の規定により重要な変更を加えようとするときも、同様とする。
2 行政機関の長等は、前項の規定により基礎項目評価書を提出したときは、速やかに当該基礎項目評価書を公表するものとする。この場合においては、第10条第1項の規定を準用する。
(重点項目評価)
第6条 行政機関の長等は、特定個人情報ファイルを保有しようとする場合であって、当該特定個人情報ファイルを取り扱う事務が次の各号のいずれかに該当するときは、当該特定個人情報ファイルを保有する前に、重点項目評価書を個人情報保護委員会に提出するものとする。当該特定個人情報ファイルについて、第11条に規定する重要な変更を加えようとするときも、同様とする。
 行政機関の長等が特定個人情報ファイルを取り扱う事務において保有する全ての特定個人情報ファイルに記録される本人の数の総数が1万人以上10万人未満である場合であって、当該事務に従事する者の数が500人以上であるとき又は当該行政機関の長等において過去1年以内に特定個人情報に関する重大事故が発生したとき若しくは当該行政機関の長等が過去1年以内に当該行政機関の長等における特定個人情報に関する重大事故の発生を知ったとき。
 行政機関の長等が特定個人情報ファイルを取り扱う事務において保有する全ての特定個人情報ファイルに記録される本人の数の総数が10万人以上30万人未満である場合であって、当該事務に従事する者の数が500人未満であるとき(当該行政機関の長等において過去1年以内に特定個人情報に関する重大事故が発生したとき又は当該行政機関の長等が過去1年以内に当該行政機関の長等における特定個人情報に関する重大事故の発生を知ったときを除く。)。
2 第14条第3項の規定により準用する同条第2項の規定による公表をした基礎項目評価書に係る特定個人情報ファイルが、前項第1号又は第2号に該当するとき(当該特定個人情報ファイルが、第14条第3項の規定により準用する同条第1項の規定による修正前においては、第4条第8号イ又はロに該当していた場合に限る。)は、行政機関の長等は、重点項目評価書を個人情報保護委員会に提出するものとする。
3 行政機関の長等は、前2項の規定により重点項目評価書を提出したときは、速やかに当該重点項目評価書を公表するものとする。この場合においては、第10条第1項及び第2項の規定を準用する。
(地方公共団体等による評価)
第7条 地方公共団体等は、特定個人情報ファイル(第4条第1号から第9号までのいずれかに該当するものを除く。)を保有しようとするときは、当該特定個人情報ファイルを保有する前に、法第28条第1項に規定する評価書を公示し、広く住民その他の者の意見を求めるものとする。当該特定個人情報ファイルについて、第11条に規定する重要な変更を加えようとするときも、同様とする。
2 第14条第3項の規定により準用する同条第2項の規定により地方公共団体等が公表した基礎項目評価書に係る特定個人情報ファイルが、第4条第8号イ若しくはロ又は前条第1項第1号若しくは第2号のいずれにも該当しないとき(当該特定個人情報ファイルが、第14条第3項の規定により準用する同条第1項の規定による修正前においては、第4条第8号イ若しくはロ又は前条第1項第1号若しくは第2号に該当していた場合に限る。)は、地方公共団体等は、法第28条第1項に規定する評価書を公示し、広く住民その他の者の意見を求めるものとする。
3 前2項の規定による評価書の公示については、第10条第1項及び第2項の規定を準用する。
4 第1項前段及び第2項の場合において、地方公共団体等は、これらの規定により得られた意見を十分考慮した上で当該評価書に必要な見直しを行った後に、当該評価書に記載された特定個人情報ファイルの取扱いについて、個人情報の保護に関する学識経験のある者を含む者で構成される合議制の機関、当該地方公共団体等の職員以外の者で個人情報の保護に関する学識経験のある者その他指針に照らして適当と認められる者の意見を聴くものとする。当該特定個人情報ファイルについて、第11条に規定する重要な変更を加えようとするときも、同様とする。
5 地方公共団体等は、前項の規定により意見を聴いた後に、当該評価書を個人情報保護委員会に提出するものとする。
6 地方公共団体等は、前項の規定により法第28条第1項に規定する評価書を提出したときは、速やかに当該評価書を公表するものとする。この場合においては、第10条第1項及び第2項の規定を準用する。
(行政機関等による評価)
第8条 第14条第3項の規定により準用する同条第2項の規定により行政機関の長等(地方公共団体等を除く。以下この条において同じ。)が公表した基礎項目評価書に係る特定個人情報ファイル(当該特定個人情報ファイルが、第14条第3項の規定により準用する同条第1項の規定による修正前においては、第4条第8号イ若しくはロ又は第6条第1項第1号若しくは第2号に該当していた場合に限る。)が、第4条第8号イ若しくはロ又は第6条第1項第1号若しくは第2号のいずれにも該当しないときは、行政機関の長等は、法第28条第1項前段、第2項前段及び第3項に規定する手続を経て、同条第4項に規定する公表を行うものとする。この場合においては、第10条第1項及び第2項の規定を準用する。
(公示の時期)
第9条 行政機関の長等は、法第28条第1項の規定による評価書の公示を行うに当たっては、指針で定めるところにより、当該評価書に係る特定個人情報ファイルが電子情報処理組織により取り扱われるものであるときは、当該特定個人情報ファイルを取り扱うために使用する電子情報処理組織を構築する前に、当該評価書に係る特定個人情報ファイルが電子情報処理組織により取り扱われるものでないときは、当該特定個人情報ファイルを取り扱う事務を実施する体制その他当該事務の実施に当たり必要な事項の検討と併せて行うものとする。第5条第1項の規定による基礎項目評価書の提出、第6条第1項の規定による重点項目評価書の提出及び第7条第1項の規定による評価書の公示を行う場合も、同様とする。
2 前項の規定にかかわらず、災害その他やむを得ない事由により緊急に特定個人情報ファイルを保有する又は特定個人情報ファイルに重要な変更を加える必要がある場合は、行政機関の長等は、当該特定個人情報ファイルを保有した後又は当該特定個人情報ファイルに重要な変更を加えた後速やかに法第28条第1項の規定による評価書の公示を行うものとする。第5条第1項の規定による基礎項目評価書の提出、第6条第1項の規定による重点項目評価書の提出及び第7条第1項の規定による評価書の公示を行う場合も、同様とする。
(公示の特例)
第10条 行政機関の長等は、法第28条第1項に規定する公示を行うに当たり、当該公示に係る評価書が犯罪の捜査、租税に関する法律の規定に基づく犯則事件の調査又は公訴の提起若しくは維持のために保有する特定個人情報ファイルを取り扱う事務に係るものであるときは、その全部又は一部を公示しないことができる。
2 前項の場合を除くほか、行政機関の長等は、法第28条第1項に規定する評価書に記載した事項を公示することにより、特定個人情報の適切な管理に著しい支障を及ぼすおそれがあると認めるときは、評価書に記載する事項の一部を公示しないことができる。
(重要な変更)
第11条 法第28条第1項及び第2項の個人情報保護委員会規則で定める重要な変更は、本人として特定個人情報ファイルに記録される個人の範囲の変更その他特定個人情報の漏えいその他の事態の発生の危険性及び影響が大きい変更として指針で定めるものとする。
(記載事項)
第12条 法第28条第1項第7号の個人情報保護委員会規則で定める事項は、特定個人情報ファイルの取扱いにより個人の権利利益を害する可能性のある要因とする。
(評価書の公表)
第13条 法第28条第4項の規定による評価書の公表については、第10条第1項及び第2項の規定を準用する。
(評価書の修正)
第14条 行政機関の長等は、少なくとも1年ごとに、法第28条第4項の規定による公表をした評価書(第8条の規定による公表をした場合は、同条の規定による公表をした評価書)に記載した事項の見直しを行うよう努めるものとし、行政機関の長等が重大事故を発生させた場合その他当該評価書に記載した事項に変更があった場合(法第28条第1項に規定する重要な変更に該当する場合を除く。)は、速やかに当該評価書を修正し、個人情報保護委員会に提出するものとする。
2 行政機関の長等は、前項の規定による提出をしたときは、速やかに当該評価書を公表するものとする。この場合においては、第10条第1項及び第2項の規定を準用する。
3 前2項の規定は、第5条第2項の規定による公表をした基礎項目評価書、第6条第3項の規定による公表をした重点項目評価書及び第7条第6項の規定による公表をした評価書に準用する。
(一定期間経過後の特定個人情報保護評価)
第15条 行政機関の長等は、指針で定めるところにより、第5条第2項の規定による公表をした日、第6条第3項の規定による公表をした日、第7条第6項の規定による公表をした日又は法第28条第4項の規定による公表をした日(第8条の規定による公表をした場合は、同条の規定による公表をした日)から一定期間を経過するごとに、それぞれの規定による公表をした基礎項目評価書、重点項目評価書又は法第28条第1項に規定する評価書に係る特定個人情報ファイルを取り扱う事務について、再び特定個人情報保護評価を実施するよう努めるものとする。
(事務の実施をやめた旨の通知)
第16条 行政機関の長等は、第5条第2項の規定による公表をした基礎項目評価書、第6条第3項の規定による公表をした重点項目評価書、第7条第6項の規定による公表をした評価書及び法第28条第4項の規定による公表をした評価書(第8条の規定による公表をした場合は、同条の規定による公表をした評価書)に係る特定個人情報ファイルを取り扱う事務の実施をやめたときは、遅滞なく、個人情報保護委員会に対しその旨を通知するものとする。

附則

この規則は、法附則第1条第3号に掲げる規定の施行の日から施行する。
附則 (平成27年12月22日特定個人情報保護委員会規則第4号)
この規則は、個人情報の保護に関する法律及び行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律の一部を改正する法律附則第1条第2号に掲げる規定の施行の日(平成28年1月1日)から施行する。
附則 (平成29年4月27日個人情報保護委員会規則第3号)
この規則は、個人情報の保護に関する法律及び行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律の一部を改正する法律の施行の日(平成29年5月30日)から施行する。

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