さんぎょうきょうそうりょくきょうかほう
産業競争力強化法
平成25年法律第98号
第1章 総則
(目的)
第1条 この法律は、我が国経済を再興すべく、我が国の産業を中長期にわたる低迷の状態から脱却させ、持続的発展の軌道に乗せるためには、経済社会情勢の変化に対応して、産業競争力を強化することが重要であることに鑑み、産業競争力の強化に関し、基本理念、国及び事業者の責務を定めるとともに、規制の特例措置の整備等及びこれを通じた規制改革を推進し、併せて、産業活動における新陳代謝の活性化を促進するための措置、株式会社産業革新投資機構に特定事業活動の支援等に関する業務を行わせるための措置及び中小企業の活力の再生を円滑化するための措置を講じ、もって国民生活の向上及び国民経済の健全な発展に寄与することを目的とする。
(定義)
第2条 この法律において「産業競争力」とは、産業活動において、高い生産性及び十分な需要を確保することにより、高い収益性を実現する能力をいう。
2 この法律において「規制の特例措置」とは、法律により規定された規制についての別に法律で定める法律の特例に関する措置及び政令又は主務省令(以下この項において「政令等」という。)により規定された規制についての政令等で規定する政令等の特例に関する措置であって、第10条第2項に規定する認定新事業活動計画に従って実施する新事業活動について適用されるものをいう。
3 この法律において「新事業活動」とは、新商品の開発又は生産、新たな役務の開発又は提供、商品の新たな生産又は販売の方式の導入、役務の新たな提供の方式の導入その他の新たな事業活動であって、産業競争力の強化に資するものとして主務省令で定めるものをいう。
4 この法律において「産業活動における新陳代謝」とは、産業活動において、新たな事業の開拓、事業再編による新たな事業の開始又は収益性の低い事業からの撤退、事業再生、設備投資その他の生産性の向上又は需要の拡大のための事業活動が行われることをいう。
5 この法律において「新事業開拓事業者」とは、新商品の開発又は生産、新たな役務の開発又は提供、商品の新たな生産又は販売の方式の導入、役務の新たな提供の方式の導入その他の新たな事業活動を行うことにより、新たな事業の開拓を行う事業者(新たに設立される法人を含む。第8項において同じ。)であって、その事業の将来における成長発展を図るために外部からの投資を受けることが特に必要なものその他の経済産業省令で定めるものをいう。
6 この法律において「特定新事業開拓投資事業」とは、投資事業有限責任組合(投資事業有限責任組合契約に関する法律(平成10年法律第90号)第2条第2項に規定する投資事業有限責任組合をいう。以下同じ。)が行う新事業開拓事業者に対する投資事業(主として事業規模の拡大を図る新事業開拓事業者に対するものであることその他の経済産業省令で定める要件に該当するものに限る。)であって、当該新事業開拓事業者に対する積極的な経営又は技術の指導を伴うことが確実であると見込まれるものとして経済産業省令で定めるものをいう。
7 この法律において「特定研究成果活用支援事業」とは、国立大学法人等(国立大学法人法(平成15年法律第112号)第2条第5項に規定する国立大学法人等をいう。第21条において同じ。)における技術に関する研究成果を、その事業活動において活用する者に対し、当該事業活動に関する必要な助言、資金供給その他の支援を行う事業であって、当該国立大学法人等における研究の進展に資するものをいう。
8 この法律において「関係事業者」とは、事業者であって、他の事業者がその経営を実質的に支配していると認められるものとして主務省令で定める関係を有するものをいう。
9 この法律において「外国関係法人」とは、外国法人(新たに設立されるものを含む。)であって、国内に本店又は主たる事務所を有する事業者がその経営を実質的に支配していると認められるものとして主務省令で定める関係を有するものをいう。
10 この法律において「経営資源」とは、知識及び技能並びに技術、設備、情報システムその他の事業活動に活用される資源をいう。
11 この法律において「事業再編」とは、事業者がその事業の全部又は一部の生産性を相当程度向上させることを目指した事業活動であって、次の各号のいずれにも該当するものをいう。
一 次に掲げる措置のいずれかによる事業の全部又は一部の構造の変更(当該事業者の関係事業者及び外国関係法人が行う事業の構造の変更を含む。)を行うものであること。
イ 合併
ロ 会社の分割
ハ 株式交換
ニ 株式移転
ホ 事業又は資産の譲受け又は譲渡(外国におけるこれらに相当するものを含む。)
ヘ 出資の受入れ
ト 他の会社の株式又は持分の取得(当該他の会社が関係事業者である場合又は当該取得により当該他の会社が関係事業者となる場合に限る。)
チ 関係事業者の株式又は持分の譲渡(当該株式又は持分を配当財産とする剰余金の配当をすることを含み、当該譲渡により当該事業者の関係事業者でなくなる場合に限る。)
リ 外国法人の株式若しくは持分又はこれらに類似するものの取得(当該外国法人が外国関係法人である場合又は当該取得により当該外国法人が外国関係法人となる場合に限る。)
ヌ 外国関係法人の株式若しくは持分又はこれらに類似するものの譲渡(当該株式若しくは持分又はこれらに類似するものを配当財産とする剰余金の配当をすることを含み、当該譲渡により当該事業者の外国関係法人でなくなる場合に限る。)
ル 会社又は外国法人の設立又は清算
ヲ 有限責任事業組合(有限責任事業組合契約に関する法律(平成17年法律第40号)第2条に規定する有限責任事業組合をいう。第21項において同じ。)に対する出資
ワ 保有する施設の相当程度の撤去又は設備の相当程度の廃棄
二 事業者がその経営資源を活用して行う事業の全部又は一部の分野又は方式の変更であって、次に掲げるもののいずれかを行うものであること。
イ 新商品の開発及び生産又は新たな役務の開発及び提供により、生産若しくは販売に係る商品の構成又は提供に係る役務の構成を相当程度変化させること。
ロ 商品の新たな生産の方式の導入又は設備の能率の向上により、商品の生産を著しく効率化すること。
ハ 商品の新たな販売の方式の導入又は役務の新たな提供の方式の導入により、商品の販売又は役務の提供を著しく効率化すること。
ニ 新たな原材料、部品若しくは半製品の使用又は原材料、部品若しくは半製品の新たな購入の方式の導入により、商品の生産に係る費用を相当程度低減すること。
12 この法律において「特別事業再編」とは、事業再編のうち、事業者が、当該事業者と他の会社又は外国法人の経営資源を有効に組み合わせて一体的に活用して、その事業の全部又は一部の生産性を著しく向上させることを目指したものであって、次の各号のいずれにも該当するものをいう。
一 次に掲げる措置のいずれかによる事業の全部又は一部の構造の変更を行うもの(当該事業者(株式会社に限る。)がその株式のみを対価として他の会社又は外国法人の株式若しくは持分又はこれらに類似するものを取得する場合であって、当該対価の額が当該事業者の有する現金及び預金の額からその事業の継続のために当面必要な運転資金の額を控除した額を基礎として経済産業省令で定めるところにより算出される額を上回るときに限る。)であること。
イ 他の会社の株式又は持分の取得(当該取得により当該他の会社が関係事業者となる場合に限る。)
ロ 外国法人の株式若しくは持分又はこれらに類似するものの取得(当該取得により当該外国法人が外国関係法人となる場合に限る。)
二 新事業活動であって、次に掲げる事業活動のいずれかを行うことにより、当該事業活動に係る商品又は役務の新たな需要を相当程度開拓するものであること。
イ 前号イ又はロに掲げる措置により関係事業者となる他の会社又は外国関係法人となる外国法人(ロ及びハにおいて「関係事業者等」という。)の革新的な技術又は事業の実施の方式(商品の生産若しくは販売の方式又は役務の提供の方式をいう。)を活用して行う事業活動であって、第22条第2項第5号に規定する事業分野におけるもの
ロ 関係事業者等の経営資源を活用して行う事業活動であって、第22条第2項第6号に規定する商品又は役務に係るもの
ハ 関係事業者等の経営資源を活用して行う事業活動であって、前号イ又はロに掲げる措置により中核的事業(当該事業者が行う他の事業に比して現に生産性が高い事業又は将来において高い生産性が見込まれる事業をいう。)の売上高その他の経済産業省令で定める指標(以下このハにおいて「売上高等」という。)の当該事業者が行う全ての事業の売上高等の総額に対する割合が相当程度増加すると見込まれる場合における当該中核的事業に係るもの
13 この法律において「生産性向上設備等」とは、商品の生産若しくは販売又は役務の提供の用に供する施設、設備、機器、装置又はプログラム(情報処理の促進に関する法律(昭和45年法律第90号)第2条第2項に規定するプログラムをいう。)であって、事業の生産性の向上に特に資するものとして経済産業省令で定めるものをいう。
14 この法律において「事業再生」とは、過大な債務を負っている事業者が、その全部又は一部の債権者の協力を得ながらその事業の再生を図ること(再生手続、更生手続その他政令で定める法律に定める手続によりその事業の再生を図ることを除く。)をいう。
15 この法律において「特定認証紛争解決事業者」とは、認証紛争解決事業者(裁判外紛争解決手続の利用の促進に関する法律(平成16年法律第151号)第2条第4号に規定する者をいう。第49条において同じ。)であって、同条第1項の認定を受けたものをいう。
16 この法律において「特定認証紛争解決手続」とは、認証紛争解決手続(裁判外紛争解決手続の利用の促進に関する法律第2条第3号に規定する手続をいう。第49条第1項第2号において同じ。)であって、特定認証紛争解決事業者が事業再生に係る紛争について行うものをいう。
17 この法律において「中小企業者」とは、次の各号のいずれかに該当する者をいう。
一 資本金の額又は出資の総額が3億円以下の会社並びに常時使用する従業員の数が300人以下の会社及び個人であって、製造業、建設業、運輸業その他の業種(次号から第4号までに掲げる業種及び第5号の政令で定める業種を除く。)に属する事業を主たる事業として営むもの
二 資本金の額又は出資の総額が1億円以下の会社並びに常時使用する従業員の数が100人以下の会社及び個人であって、卸売業(第5号の政令で定める業種を除く。)に属する事業を主たる事業として営むもの
三 資本金の額又は出資の総額が5000万円以下の会社並びに常時使用する従業員の数が100人以下の会社及び個人であって、サービス業(第5号の政令で定める業種を除く。)に属する事業を主たる事業として営むもの
四 資本金の額又は出資の総額が5000万円以下の会社並びに常時使用する従業員の数が50人以下の会社及び個人であって、小売業(次号の政令で定める業種を除く。)に属する事業を主たる事業として営むもの
五 資本金の額又は出資の総額がその業種ごとに政令で定める金額以下の会社並びに常時使用する従業員の数がその業種ごとに政令で定める数以下の会社及び個人であって、その政令で定める業種に属する事業を主たる事業として営むもの
六 企業組合
七 協業組合
八 事業協同組合、協同組合連合会その他の特別の法律により設立された組合及びその連合会であって、政令で定めるもの
18 この法律において「技術等情報漏えい防止措置」とは、技術及びこれに関する研究開発の成果、生産方法その他の事業活動に有用な情報の漏えいの防止のために事業者が実施する措置をいう。
19 この法律において「技術等情報漏えい防止措置認証業務」とは、次に掲げる業務をいう。
一 他の事業者が実施する技術等情報漏えい防止措置が、技術及びこれに関する研究開発の成果、生産方法その他の事業活動に有用な情報の漏えいを防止するために必要なものとして主務大臣が定める基準に適合している旨の認証を行うこと。
二 前号に掲げる業務に附帯して、技術等情報漏えい防止措置を適切に実施するために必要な指導及び助言を行うこと。
20 この法律において「特定事業活動」とは、自らの経営資源以外の経営資源を活用し、高い生産性が見込まれる事業を行うこと又は新たな事業の開拓を行うことを目指した事業活動をいう。
21 この法律において「特定投資事業者」とは、民法(明治29年法律第89号)第667条第1項に規定する組合契約によって成立する組合、商法(明治32年法律第48号)第535条に規定する匿名組合契約によって成立する匿名組合、投資事業有限責任組合若しくは有限責任事業組合若しくは外国に所在するこれらの組合に類似する団体又は株式会社、合同会社、資産の流動化に関する法律(平成10年法律第105号)第2条第3項に規定する特定目的会社若しくは投資信託及び投資法人に関する法律(昭和26年法律第198号)第2条第12項に規定する投資法人であって、特定事業活動に対する資金供給その他の支援又は特定事業活動に対する資金供給その他の支援を行う事業活動に対する資金供給その他の支援を行うものをいう。
22 この法律において「特定政府出資会社」とは、政府がその発行している株式の総数の2分の1以上に当たる数の株式を保有する株式会社であって、出資を行うことを主たる業務とするもののうち、株式会社産業革新投資機構がその業務の遂行に支障のない範囲内で、その株式を保有する株式会社の業務の支援を行うことにより、当該株式会社が行う出資に係る業務のより効果的な実施を図ることが必要なものとして政令で定めるものをいう。
23 この法律において「創業」とは、次に掲げる行為をいう。
一 事業を営んでいない個人が新たに事業を開始すること(次号に掲げるものを除く。)。
二 事業を営んでいない個人が新たに会社を設立し、当該新たに設立された会社が事業を開始すること。
三 会社が自らの事業の全部又は一部を継続して実施しつつ、新たに会社を設立し、当該新たに設立された会社が事業を開始すること(中小企業者の行為に限る。)。
24 この法律において「創業者」とは、次に掲げる者をいう。
一 前項第1号に掲げる創業を行おうとする個人であって、1月以内(認定創業支援等事業計画(第128条第2項に規定する認定創業支援等事業計画をいう。)に記載された特定創業支援等事業(第3号において「認定特定創業支援等事業」という。)により経済産業省令で定めるところにより支援を受けて創業を行おうとする者にあっては、6月以内)に当該創業を行う具体的な計画を有するもの
二 前項第1号に掲げる創業を行った個人であって、事業を開始した日以後5年を経過していないもの
三 前項第2号に掲げる創業を行おうとする個人であって、2月以内(認定特定創業支援等事業により経済産業省令で定めるところにより支援を受けて創業を行おうとする者にあっては、6月以内)に当該創業を行う具体的な計画を有するもの
四 前項第2号に掲げる創業により設立された会社であって、その設立の日以後5年を経過していないもの
五 前項第3号に掲げる創業を行おうとする会社であって、当該創業を行う具体的な計画を有するもの
六 前項第3号に掲げる創業により設立された会社であって、その設立の日以後5年を経過していないもの
25 この法律において「創業支援等事業」とは、次の各号のいずれかに該当する事業をいう。
一 創業を行おうとする者に対する創業に必要な情報の提供、研修又は創業についての指導若しくは助言、創業者の新たに開始する事業の用に供する工場、事業場、店舗その他の施設の整備並びにこれらの賃貸及び管理その他の取組により創業を支援する事業
二 事業を営んでいない個人に対する創業の意義に関する学習の機会を提供するための講座の開設、創業者(前項第2号及び第4号に掲げるものに限る。)の事業の用に供する工場、事業場、店舗その他の施設において職業を体験する機会の提供その他の創業に関する普及啓発を行う事業
26 この法律において「特定創業支援等事業」とは、創業支援等事業(前項第1号に係るものに限る。)のうち、特に創業の促進に寄与するものとして経済産業省令で定めるものをいう。
27 この法律において「特定信用状」とは、国内に本店又は主たる事務所を有する事業者の依頼により銀行、信用金庫、信用協同組合その他の政令で定める金融機関(次項において単に「金融機関」という。)が発行する信用状であって、当該事業者の外国関係法人の外国銀行等(銀行法(昭和56年法律第59号)第4条第3項に規定する外国銀行等をいう。)からの借入れ(手形の割引を受けることを含む。)による債務の不履行が生じた場合に当該信用状に基づく債務を履行する旨を表示するものをいう。
28 この法律において「特定信用状発行契約」とは、事業者と金融機関との間で締結される契約であって、当該金融機関が特定信用状を発行することを約し、当該金融機関が当該特定信用状に基づく債務を履行した場合において当該事業者が当該金融機関に対して当該債務を履行した額に相当する金額その他経済産業省令で定める金額を支払うことを約するものをいう。
29 この法律において「特定中小企業者」とは、過大な債務を負っていることその他の事情によって財務の状況が悪化していることにより、事業の継続が困難となっている中小企業者をいう。
30 この法律において「中小企業承継事業再生」とは、特定中小企業者が会社の分割又は事業の譲渡によりその事業の全部又は一部を他の事業者に承継させるとともに、当該他の事業者が承継した事業について収支の改善その他の強化を図ることにより、当該事業の再生を図ることをいう。
(基本理念)
第3条 産業競争力の強化は、事業者が、経済事情の変動に対応して、経営改革を推進することにより、生産性の向上及び需要の拡大を目指し、新たな事業の開拓、事業再編による新たな事業の開始又は収益性の低い事業からの撤退、事業再生、設備投資その他の事業活動を積極的に行うことを基本とし、国が、これらの取組を促進するために、規制の見直しその他の必要な事業環境の整備を行うとともに、事業者に対する支援措置を講ずることを旨として、行われなければならない。
(国の責務)
第4条 国は、前条に定める基本理念にのっとり、事業者による新たな事業の開拓、事業再編による新たな事業の開始又は収益性の低い事業からの撤退、事業再生、設備投資その他の事業活動が積極的に行われるよう、規制の見直しその他の必要な事業環境の整備及び事業者に対する支援措置を行う責務を有する。
(事業者の責務)
第5条 事業者は、第3条に定める基本理念にのっとり、当該事業者の属する事業分野における商品若しくは役務に関する需給の動向又は事業者間の競争の状況その他の当該事業者の事業を取り巻く環境を踏まえて、経営改革を推進することにより、生産性の向上及び需要の拡大を目指し、新たな事業の開拓、事業再編による新たな事業の開始若しくは収益性の低い事業からの撤退、事業再生、設備投資その他の事業活動を積極的に行うよう努めなければならない。
第2章 新事業活動に関する規制の特例措置の整備等及び規制改革の推進
(新たな規制の特例措置の求め)
第6条 新たな規制の特例措置の適用を受けて新事業活動を実施しようとする者は、主務省令で定めるところにより、主務大臣に対し、当該新たな規制の特例措置の整備を求めることができる。
2 前項の規定による求めを受けた主務大臣は、当該求めに係る新たな規制の特例措置がその所管する法律、政令又は主務省令により規定された規制についての特例に関する措置を求めるものである場合において、当該求めを踏まえた新たな規制の特例措置を講ずる必要があると認めるときは、遅滞なく、その旨及び講ずることとする新たな規制の特例措置の内容を当該求めをした者に通知するとともに、講ずることとする新たな規制の特例措置の内容を公表するものとする。
3 第1項の規定による求めを受けた主務大臣は、当該求めに係る新たな規制の特例措置が他の関係行政機関の長(当該行政機関が合議制である場合にあっては、当該行政機関。以下同じ。)の所管する法律、政令又は主務省令に係るものである場合において、当該求めを踏まえた新たな規制の特例措置を講ずる必要があると認めるときは、遅滞なく、当該他の関係行政機関の長に新たな規制の特例措置の整備を要請するとともに、その旨を当該求めをした者に通知するものとする。
4 第1項の規定による求めを受けた主務大臣は、当該求めを踏まえた新たな規制の特例措置を講ずる必要がないと認めるときは、遅滞なく、その旨及びその理由を当該求めをした者に通知するものとする。
5 第3項の規定による要請を受けた関係行政機関の長は、当該要請を踏まえた新たな規制の特例措置を講ずることとするときは、遅滞なく、その旨及び講ずることとする新たな規制の特例措置の内容を当該要請をした主務大臣に通知するとともに、講ずることとする新たな規制の特例措置の内容を公表するものとする。
6 第3項の規定による要請を受けた関係行政機関の長は、当該要請を踏まえた新たな規制の特例措置を講じないこととするときは、遅滞なく、その旨及びその理由を当該要請をした主務大臣に通知するものとする。
7 前2項の規定による通知を受けた主務大臣は、遅滞なく、その通知の内容を当該通知に係る第1項の規定による求めをした者に通知するものとする。
(解釈及び適用の確認)
第7条 新事業活動を実施しようとする者は、主務省令で定めるところにより、主務大臣に対し、その実施しようとする新事業活動及びこれに関連する事業活動に関する規制について規定する法律及び法律に基づく命令(告示を含む。以下この条及び第14条において同じ。)の規定の解釈並びに当該新事業活動及びこれに関連する事業活動に対する当該規定の適用の有無について、その確認を求めることができる。
2 前項の規定による求めを受けた主務大臣は、当該求めに係る解釈及び適用の有無の確認がその所管する法律及び法律に基づく命令に関するものであるときは、遅滞なく、当該求めをした者に理由を付して回答するとともに、その回答の内容を公表するものとする。
3 第1項の規定による求めを受けた主務大臣は、当該求めに係る解釈及び適用の有無の確認が他の関係行政機関の長の所管する法律及び法律に基づく命令に関するものであるときは、遅滞なく、当該関係行政機関の長に対し、その確認を求めるものとする。この場合において、当該確認を求められた関係行政機関の長は、遅滞なく、当該主務大臣に理由を付して回答するとともに、その回答の内容を公表するものとする。
4 前項の規定による回答を受けた主務大臣は、遅滞なく、その回答の内容を当該回答に係る第1項の規定による求めをした者に通知するものとする。
(情報の提供等)
第8条 主務大臣は、第6条第1項又は前条第1項の規定による求めをしようとする者からの相談に応じ、必要な情報の提供及び助言を行うものとする。
(新事業活動計画の認定)
第9条 新事業活動を実施しようとする者は、その実施しようとする新事業活動に関する計画(以下この条、次条及び第149条において「新事業活動計画」という。)を作成し、主務省令で定めるところにより、これを主務大臣に提出して、その認定を受けることができる。
2 2以上の者が新事業活動を共同して実施しようとする場合にあっては、当該2以上の者は共同して新事業活動計画を作成し、前項の認定を受けることができる。
3 新事業活動計画には、次に掲げる事項を記載しなければならない。
一 新事業活動の目標
二 新事業活動の内容及び実施時期
三 新事業活動の実施に必要な資金の額及びその調達方法
四 第11条の規定による政令又は主務省令で規定された規制の特例措置の適用を受けようとする場合にあっては、当該規制の特例措置の内容
五 その他新事業活動の実施に関し必要な事項
4 主務大臣は、第1項の認定の申請があった場合において、その新事業活動計画が次の各号のいずれにも適合するものであると認めるときは、その認定をするものとする。
一 当該新事業活動計画に係る新事業活動が円滑かつ確実に実施されると見込まれるものであること。
二 当該新事業活動計画の内容がこの法律及びこの法律に基づく命令その他関係法令に違反するものでないこと。
5 主務大臣は、新事業活動計画に第3項第4号に掲げる事項(他の関係行政機関の長が所管する第11条の規定による政令又は主務省令で規定された規制の特例措置に係るものに限る。)が記載されている場合において、第1項の認定をしようとするときは、同号に掲げる事項について当該他の関係行政機関の長の同意を得るものとする。この場合において、当該関係行政機関の長は、当該事項が、当該政令又は主務省令で定めるところに適合すると認められるときは、同意をするものとする。
6 主務大臣は、第1項の認定をしたときは、主務省令で定めるところにより、当該認定に係る新事業活動計画の内容を公表するものとする。
(新事業活動計画の変更等)
第10条 前条第1項の認定を受けた者(以下「認定新事業活動実施者」という。)は、当該認定に係る新事業活動計画を変更しようとするときは、主務省令で定めるところにより、主務大臣の認定を受けなければならない。
2 主務大臣は、認定新事業活動実施者が当該認定に係る新事業活動計画(前項の規定による変更の認定があったときは、その変更後のもの。以下「認定新事業活動計画」という。)に従って新事業活動を実施していないと認めるときは、その認定を取り消すことができる。
3 主務大臣は、認定新事業活動計画が前条第4項各号のいずれかに適合しないものとなったと認めるときは、認定新事業活動実施者に対して、当該認定新事業活動計画の変更を指示し、又はその認定を取り消すことができる。
4 前条第4項から第6項までの規定は、第1項の認定について準用する。
(政令等で規定された規制の特例措置)
第11条 認定新事業活動実施者が認定新事業活動計画に従って実施する新事業活動については、政令により規定された規制に係るものにあっては政令で、主務省令により規定された規制に係るものにあっては主務省令で、それぞれ定めるところにより、規制の特例措置を適用する。
(独立行政法人中小企業基盤整備機構の行う新事業活動円滑化業務)
第12条 独立行政法人中小企業基盤整備機構は、新事業活動を円滑化するため、認定新事業活動実施者が認定新事業活動計画に従って新事業活動の実施に必要な資金を調達するために発行する社債(社債、株式等の振替に関する法律(平成13年法律第75号)第66条第1号に規定する短期社債を除く。第36条及び第101条第1項第6号において同じ。)及び当該資金の借入れに係る債務の保証の業務を行う。
(規制の特例措置の見直し)
第13条 第6条第2項の主務大臣及び同条第3項の関係行政機関の長は、第144条第1項及び第2項の報告を踏まえ、当該報告に係る規制の特例措置について、必要があると認めるときは、その見直しその他必要な措置を講ずるものとする。
(規制改革の推進)
第14条 第6条第2項の主務大臣及び同条第3項の関係行政機関の長は、新事業活動及びこれに関連する事業活動に関する規制について規定する法律及び法律に基づく命令の規定に基づく規制の在り方について、規制の特例措置の整備及び適用の状況、諸外国における規制の状況、技術の進歩の状況その他の事情を踏まえて検討を加え、その結果に基づき、規制の撤廃又は緩和のために必要な法制上の措置その他の措置を講ずるものとする。
2 主務大臣は、第144条第1項の報告を踏まえ、前項に規定する規制の在り方について、必要があると認めるときは、当該規制について規定する法律及び法律に基づく命令を所管する関係行政機関の長に対し、意見を述べることができる。
第3章 産業活動における新陳代謝の活性化
第1節 特定新事業開拓投資事業及び特定研究成果活用支援事業の促進
(特定新事業開拓投資事業及び特定研究成果活用支援事業の実施に関する指針)
第15条 経済産業大臣及び文部科学大臣(文部科学大臣にあっては、次項第2号に掲げる事項に限る。)は、特定新事業開拓投資事業及び特定研究成果活用支援事業の実施に関する指針(以下この条、次条第3項第1号及び第19条第3項第1号において「実施指針」という。)を定めるものとする。
2 実施指針においては、次に掲げる事項について定めるものとする。
一 特定新事業開拓投資事業の実施方法に関する事項その他特定新事業開拓投資事業に関する重要事項
二 特定研究成果活用支援事業の実施方法に関する事項その他特定研究成果活用支援事業に関する重要事項
3 経済産業大臣及び文部科学大臣は、経済事情の変動により必要が生じたときは、実施指針を変更するものとする。
4 経済産業大臣及び文部科学大臣は、実施指針を定め、又はこれを変更しようとするときは、あらかじめ、関係行政機関の長に協議するものとする。
5 経済産業大臣及び文部科学大臣は、実施指針を定め、又はこれを変更したときは、遅滞なく、これを公表するものとする。
(特定新事業開拓投資事業計画の認定)
第16条 特定新事業開拓投資事業を実施しようとする投資事業有限責任組合は、当該特定新事業開拓投資事業に関する計画(以下この条、次条及び第149条において「特定新事業開拓投資事業計画」という。)を作成し、経済産業省令で定めるところにより、これを経済産業大臣に提出して、その認定を受けることができる。
2 特定新事業開拓投資事業計画には、次に掲げる事項を記載しなければならない。
一 特定新事業開拓投資事業を実施する投資事業有限責任組合に関する事項
二 特定新事業開拓投資事業の内容及び実施時期
三 特定新事業開拓投資事業の実施に必要な資金の額及びその調達方法
3 経済産業大臣は、第1項の認定の申請があった場合において、その特定新事業開拓投資事業計画が次の各号のいずれにも適合するものであると認めるときは、その認定をするものとする。
一 当該特定新事業開拓投資事業計画が実施指針に照らし適切なものであること。
二 当該特定新事業開拓投資事業計画に係る特定新事業開拓投資事業が円滑かつ確実に実施されると見込まれるものであること。
4 経済産業大臣は、第1項の認定をしたときは、経済産業省令で定めるところにより、当該認定に係る特定新事業開拓投資事業計画の内容を公表するものとする。
(特定新事業開拓投資事業計画の変更等)
第17条 前条第1項の認定を受けた投資事業有限責任組合(以下「認定特定新事業開拓投資事業組合」という。)は、当該認定に係る特定新事業開拓投資事業計画を変更しようとするときは、経済産業省令で定めるところにより、経済産業大臣の認定を受けなければならない。
2 経済産業大臣は、認定特定新事業開拓投資事業組合が当該認定に係る特定新事業開拓投資事業計画(前項の規定による変更の認定があったときは、その変更後のもの。以下「認定特定新事業開拓投資事業計画」という。)に従って特定新事業開拓投資事業を実施していないと認めるときは、その認定を取り消すことができる。
3 経済産業大臣は、認定特定新事業開拓投資事業計画が前条第3項各号のいずれかに適合しないものとなったと認めるときは、認定特定新事業開拓投資事業組合に対して、当該認定特定新事業開拓投資事業計画の変更を指示し、又はその認定を取り消すことができる。
4 経済産業大臣は、前2項の規定による認定の取消しをしたときは、その旨を公表するものとする。
5 前条第3項及び第4項の規定は、第1項の認定について準用する。
(独立行政法人中小企業基盤整備機構の行う特定新事業開拓投資事業円滑化業務)
第18条 独立行政法人中小企業基盤整備機構は、特定新事業開拓投資事業を円滑化するため、認定特定新事業開拓投資事業組合が認定特定新事業開拓投資事業計画に従って特定新事業開拓投資事業を実施するために必要な資金の借入れに係る債務の保証の業務を行う。
(特定研究成果活用支援事業計画の認定)
第19条 特定研究成果活用支援事業を実施しようとする者(特定研究成果活用支援事業を実施する法人を設立しようとする者並びに特定研究成果活用支援事業を実施しようとする投資事業有限責任組合及び特定研究成果活用支援事業を実施する投資事業有限責任組合を投資事業有限責任組合契約に関する法律第3条第1項に規定する投資事業有限責任組合契約によって成立させようとする者を含む。)は、その実施しようとする特定研究成果活用支援事業に関する計画(以下この条、次条及び第147条第1項第2号において「特定研究成果活用支援事業計画」という。)を作成し、主務省令で定めるところにより、これを主務大臣に提出して、その認定を受けることができる。
2 特定研究成果活用支援事業計画には、次に掲げる事項を記載しなければならない。
一 特定研究成果活用支援事業を実施する者に関する事項
二 特定研究成果活用支援事業の内容及び実施時期
三 特定研究成果活用支援事業の実施に必要な資金の額及びその調達方法
3 主務大臣は、第1項の認定の申請があった場合において、その特定研究成果活用支援事業計画が次の各号のいずれにも適合するものであると認めるときは、その認定をするものとする。
一 当該特定研究成果活用支援事業計画が実施指針に照らし適切なものであること。
二 当該特定研究成果活用支援事業計画に係る特定研究成果活用支援事業が円滑かつ確実に実施されると見込まれるものであること。
4 主務大臣は、第1項の認定をしたときは、主務省令で定めるところにより、当該認定に係る特定研究成果活用支援事業計画の内容を公表するものとする。
(特定研究成果活用支援事業計画の変更等)
第20条 前条第1項の認定を受けた者(その者の設立に係る同項の法人又はその者による成立に係る同項の投資事業有限責任組合を含む。以下「認定特定研究成果活用支援事業者」という。)は、当該認定に係る特定研究成果活用支援事業計画を変更しようとするときは、主務省令で定めるところにより、主務大臣の認定を受けなければならない。
2 主務大臣は、認定特定研究成果活用支援事業者が当該認定に係る特定研究成果活用支援事業計画(前項の規定による変更の認定があったときは、その変更後のもの。以下「認定特定研究成果活用支援事業計画」という。)に従って特定研究成果活用支援事業を実施していないと認めるときは、その認定を取り消すことができる。
3 主務大臣は、認定特定研究成果活用支援事業計画が前条第3項各号のいずれかに適合しないものとなったと認めるときは、認定特定研究成果活用支援事業者に対して、当該認定特定研究成果活用支援事業計画の変更を指示し、又はその認定を取り消すことができる。
4 主務大臣は、前2項の規定による認定の取消しをしたときは、その旨を公表するものとする。
5 前条第3項及び第4項の規定は、第1項の認定について準用する。
(国立大学法人等の行う出資等業務)
第21条 国立大学法人等は、当該国立大学法人等における技術に関する研究成果の活用を促進するため、認定特定研究成果活用支援事業者が認定特定研究成果活用支援事業計画に従って実施する特定研究成果活用支援事業の実施に必要な資金の出資並びに人的及び技術的援助の業務を行う。
第2節 事業再編の円滑化
(事業再編の実施に関する指針)
第22条 経済産業大臣及び財務大臣(財務大臣にあっては、次項第7号に掲げる事項に限る。)は、事業再編の実施に関する指針(以下この節において「実施指針」という。)を定めるものとする。
2 実施指針においては、次に掲げる事項について定めるものとする。
一 事業再編による生産性及び財務内容の健全性の向上に関する目標の設定に関する事項(第3号に掲げる事項を除く。)
二 事業再編の実施方法に関する事項(第4号に掲げる事項を除く。)
三 特別事業再編による生産性及び財務内容の健全性の向上に関する目標の設定に関する事項
四 特別事業再編の実施方法に関する事項
五 国内外の市場において著しい成長発展が見込まれる事業分野及び当該事業分野に係る特別事業再編に関し留意すべき事項
六 相当数の事業者の事業活動に広く用いられる商品又は役務及び当該商品又は役務に係る特別事業再編に関し留意すべき事項
七 事業再編のための措置のうち生産性向上設備等の導入を行い、又は特別事業再編のための措置を行うのに必要な資金の調達の円滑化に関して株式会社日本政策金融公庫(以下「公庫」という。)及び指定金融機関(第39条第1項の規定により指定された指定金融機関をいう。第37条第1項第1号及び第2号において同じ。)が果たすべき役割に関する事項
八 その他事業再編に関する重要事項
3 経済産業大臣及び財務大臣は、経済事情の変動により必要が生じたときは、実施指針を変更するものとする。
4 経済産業大臣及び財務大臣は、実施指針を定め、又はこれを変更しようとするときは、あらかじめ、関係行政機関の長に協議するものとする。
5 経済産業大臣及び財務大臣は、実施指針を定め、又はこれを変更したときは、遅滞なく、これを公表するものとする。
(事業再編計画の認定)
第23条 事業者は、その実施しようとする事業再編(当該事業者が法人を設立し、その法人が実施しようとするものを含む。)に関する計画(以下「事業再編計画」という。)を作成し、主務省令で定めるところにより、これを主務大臣に提出して、その認定を受けることができる。
2 2以上の事業者がその事業再編のための措置を共同して行おうとする場合にあっては、当該2以上の事業者は共同して事業再編計画を作成し、前項の認定を受けることができる。
3 事業再編計画には、次に掲げる事項を記載しなければならない。
一 事業再編の目標
二 事業再編による生産性及び財務内容の健全性の向上の程度を示す指標
三 事業再編の内容及び実施時期
四 事業再編の実施に必要な資金の額及びその調達方法
五 事業再編に伴う労務に関する事項
4 事業再編計画には、関係事業者及び外国関係法人が当該事業者の事業再編のために行う措置に関する計画を含めることができる。
5 主務大臣は、第1項の認定の申請があった場合において、その事業再編計画が次の各号のいずれにも適合するものであると認めるときは、その認定をするものとする。
一 当該事業再編計画が実施指針に照らし適切なものであること。
二 当該事業再編計画に係る事業再編が円滑かつ確実に実施されると見込まれるものであること。
三 当該事業再編計画に係る事業再編による生産性の向上が、当該事業分野における市場構造に照らして、持続的なものと見込まれるものであること。
四 当該事業再編計画に係る事業の属する事業分野が過剰供給構造(供給能力が需要に照らし著しく過剰であり、かつ、その状態が長期にわたり継続することが見込まれる状態をいう。第25条第5項第4号及び第48条第1号において同じ。)にある場合にあっては、当該事業再編計画に係る事業再編が、当該事業分野の過剰供給構造の解消に資するものであること。
五 当該事業再編計画が従業員の地位を不当に害するものでないこと。
六 次のイ及びロに適合するものであること。
イ 内外の市場の状況に照らして、当該申請を行う事業者とその営む事業と同一の事業分野に属する事業を営む他の事業者との間の適正な競争が確保されるものであること。
ロ 一般消費者及び関連事業者の利益を不当に害するおそれがあるものでないこと。
6 主務大臣は、第1項の認定をしたときは、主務省令で定めるところにより、当該認定に係る事業再編計画の内容を公表するものとする。
(事業再編計画の変更等)
第24条 前条第1項の認定を受けた者(当該認定に係る事業再編計画に従って設立された法人を含む。以下「認定事業再編事業者」という。)は、当該認定に係る事業再編計画を変更しようとするときは、主務省令で定めるところにより、主務大臣の認定を受けなければならない。
2 主務大臣は、認定事業再編事業者又はその関係事業者若しくは外国関係法人が当該認定に係る事業再編計画(前項の規定による変更の認定があったときは、その変更後のもの。以下「認定事業再編計画」という。)に従って事業再編のための措置を行っていないと認めるときは、その認定を取り消すことができる。
3 主務大臣は、認定事業再編計画が前条第5項各号のいずれかに適合しないものとなったと認めるときは、認定事業再編事業者に対して、当該認定事業再編計画の変更を指示し、又はその認定を取り消すことができる。
4 主務大臣は、前2項の規定による認定の取消しをしたときは、その旨を公表するものとする。
5 前条第5項及び第6項の規定は、第1項の認定について準用する。
(特別事業再編計画の認定)
第25条 事業者は、その実施しようとする特別事業再編に関する計画(以下「特別事業再編計画」という。)を作成し、主務省令で定めるところにより、これを主務大臣に提出して、その認定を受けることができる。
2 2以上の事業者がその特別事業再編のための措置を共同して行おうとする場合にあっては、当該2以上の事業者は共同して特別事業再編計画を作成し、前項の認定を受けることができる。
3 特別事業再編計画には、次に掲げる事項を記載しなければならない。
一 特別事業再編の目標
二 特別事業再編による生産性及び財務内容の健全性の向上の程度を示す指標
三 特別事業再編の内容及び実施時期
四 特別事業再編の実施に必要な資金の額及びその調達方法
五 特別事業再編に伴う労務に関する事項
4 特別事業再編計画には、関係事業者及び外国関係法人が当該事業者の特別事業再編のために行う措置に関する計画を含めることができる。
5 主務大臣は、第1項の認定の申請があった場合において、その特別事業再編計画が次の各号のいずれにも適合するものであると認めるときは、その認定をするものとする。
一 当該特別事業再編計画が実施指針に照らし適切なものであること。
二 当該特別事業再編計画に係る特別事業再編が円滑かつ確実に実施されると見込まれるものであること。
三 当該特別事業再編計画に係る特別事業再編による生産性の向上が、当該事業分野における市場構造に照らして、持続的なものと見込まれるものであること。
四 当該特別事業再編計画に係る事業の属する事業分野が過剰供給構造にある場合にあっては、当該特別事業再編計画に係る特別事業再編が、当該事業分野の過剰供給構造の解消に資するものであること。
五 当該特別事業再編計画が従業員の地位を不当に害するものでないこと。
六 次のイ及びロに適合するものであること。
イ 内外の市場の状況に照らして、当該申請を行う事業者とその営む事業と同一の事業分野に属する事業を営む他の事業者との間の適正な競争が確保されるものであること。
ロ 一般消費者及び関連事業者の利益を不当に害するおそれがあるものでないこと。
6 主務大臣は、第1項の認定をしたときは、主務省令で定めるところにより、当該認定に係る特別事業再編計画の内容を公表するものとする。
(特別事業再編計画の変更等)
第26条 前条第1項の認定を受けた者(以下「認定特別事業再編事業者」という。)は、当該認定に係る特別事業再編計画を変更しようとするときは、主務省令で定めるところにより、主務大臣の認定を受けなければならない。
2 主務大臣は、認定特別事業再編事業者又はその関係事業者若しくは外国関係法人が当該認定に係る特別事業再編計画(前項の規定による変更の認定があったときは、その変更後のもの。以下「認定特別事業再編計画」という。)に従って特別事業再編のための措置を行っていないと認めるときは、その認定を取り消すことができる。
3 主務大臣は、認定特別事業再編計画が前条第5項各号のいずれかに適合しないものとなったと認めるときは、認定特別事業再編事業者に対して、当該認定特別事業再編計画の変更を指示し、又はその認定を取り消すことができる。
4 主務大臣は、前2項の規定による認定の取消しをしたときは、その旨を公表するものとする。
5 前条第5項及び第6項の規定は、第1項の認定について準用する。
(公正取引委員会との関係)
第27条 主務大臣は、事業再編計画について第23条第1項の認定(第24条第1項の変更の認定を含む。第3項において同じ。)をしようとする場合又は特別事業再編計画について第25条第1項の認定(前条第1項の変更の認定を含む。第3項において同じ。)をしようとする場合において、当該事業再編計画に従って行おうとする事業再編のための措置又は当該特別事業再編計画に従って行おうとする特別事業再編のための措置(以下この項において「事業再編関連措置」という。)が、当該申請を行う事業者の営む事業の属する事業分野における適正な競争が確保されないおそれがある場合として政令で定める場合に該当するときは、当該認定に係る申請書の写しを公正取引委員会に送付するとともに、あらかじめ公正取引委員会に協議するものとする。この場合において、主務大臣は、事業再編関連措置が当該申請を行う事業者の営む事業の属する事業分野における競争に及ぼす影響に関する事項その他の必要な事項について意見を述べるとともに、当該事業分野における内外の市場の状況、事業再編関連措置を講ずることによる生産性の向上の程度その他の当該意見の裏付けとなる根拠を示すものとする。
2 主務大臣及び公正取引委員会は、前項の協議に当たっては、産業競争力の強化を図ることの必要性に鑑み、所要の手続の迅速かつ的確な実施を図るため、相互に緊密に連絡するものとする。
3 主務大臣及び公正取引委員会は、第1項の規定による送付に係る事業再編計画又は特別事業再編計画であって主務大臣が第23条第1項の認定又は第25条第1項の認定をしたものに従ってする行為について、当該認定後の経済事情の変動により事業者間の適正な競争関係を阻害し、並びに一般消費者及び関連事業者の利益を不当に害することとならないよう、相互に緊密に連絡するものとする。
(現物出資及び財産引受の調査に関する特例)
第28条 事業者が認定事業再編計画又は認定特別事業再編計画(以下この節において「認定計画」という。)に従ってその財産の全部又は一部を出資し、又は譲渡することにより新たに株式会社を設立する場合における当該新たに設立される株式会社の発起人に係る会社法(平成17年法律第86号)第33条第10項第1号の規定の適用については、同号中「超えない場合」とあるのは、「超えない場合並びに産業競争力強化法(平成25年法律第98号)第28条第1項に規定する場合」とする。
2 前項の場合における商業登記法(昭和38年法律第125号)第47条第2項の規定の適用については、同項中「次の書面」とあるのは、「次の書面(第4号に掲げる書面を除く。)及び産業競争力強化法(平成25年法律第98号)第28条第1項に規定する認定計画に従った財産の出資又は譲渡であることを証する書面」とする。
(株式の発行等に係る現物出資の調査に関する特例)
第29条 事業者が認定計画に従ってその財産の全部又は一部を他の株式会社に出資する場合(新株予約権を行使する場合を含む。)における当該他の株式会社については、会社法第207条第1項から第8項まで及び第284条第1項から第8項までの規定は、適用しない。
2 前項の場合における商業登記法第56条及び第57条の規定の適用については、これらの規定中「次の書面」とあるのは、「次の書面(第3号イ及び第4号に掲げる書面を除く。)及び産業競争力強化法(平成25年法律第98号)第28条第1項に規定する認定計画に従った財産の出資であることを証する書面」とする。
(特別支配会社への事業譲渡等に関する特例)
第30条 認定事業再編事業者又は認定特別事業再編事業者(以下この節において「認定事業者」という。)の特定関係事業者(関係事業者であって、当該認定事業者及び当該認定事業者が発行済株式の全部を有する株式会社並びに認定計画に係る他の認定事業者及び当該他の認定事業者が発行済株式の全部を有する株式会社がその総株主の議決権の3分の2以上を有しているものをいう。以下この条において同じ。)である株式会社であって認定計画に従って次に掲げる行為(第4号から第7号までに掲げるものにあっては、株式会社とするものに限る。)をするものに係る会社法第468条第1項、第469条第2項第2号及び第3項、第784条第1項、第785条第2項第2号及び第3項、第796条第1項並びに第797条第2項第2号及び第3項の規定の適用については、同法第468条第1項中「特別支配会社(ある株式会社の総株主の議決権の10分の9(これを上回る割合を当該株式会社の定款で定めた場合にあっては、その割合)以上を他の会社及び当該他の会社が発行済株式の全部を有する株式会社その他これに準ずるものとして法務省令で定める法人が有している場合における当該他の会社をいう。以下同じ。)」とあるのは「特定特別支配会社(産業競争力強化法(平成25年法律第98号)第28条第1項に規定する認定計画においてある株式会社が特定関係事業者(同法第30条第1項に規定する特定関係事業者をいう。以下この条において同じ。)である場合における当該特定関係事業者に係る同法第30条第1項に規定する認定事業者若しくは当該認定事業者の他の特定関係事業者又は当該認定計画に係る他の認定事業者若しくは当該他の認定事業者の特定関係事業者をいう。以下同じ。)」と、同法第469条第2項第2号及び第3項、第784条第1項、第785条第2項第2号及び第3項、第796条第1項並びに第797条第2項第2号及び第3項中「特別支配会社」とあるのは「特定特別支配会社」とする。
一 事業の譲渡
二 その子会社(会社法第2条第3号に規定する子会社をいう。)の株式又は持分の譲渡
三 事業の全部の譲受け
四 吸収合併
五 吸収分割
六 吸収分割による他の会社がその事業に関して有する権利義務の全部又は一部の承継
七 株式交換
八 株式交換による他の株式会社の発行済株式の全部の取得
2 認定事業者の特定関係事業者であって株式会社であるものが、認定計画に従って次に掲げる行為をする場合においては、当該特定関係事業者については、会社法第804条第1項の規定は、適用しない。
一 新設合併(当該認定事業者若しくは当該認定事業者の他の特定関係事業者又は当該認定計画に係る他の認定事業者若しくは当該他の認定事業者の特定関係事業者とするものであって、新設合併により設立する会社が株式会社である場合に限る。)
二 新設分割(新設分割により設立する会社が持分会社である場合及び会社法第805条に規定する場合を除く。)
3 前項の場合における会社法第806条第3項及び第808条第3項の規定の適用については、同法第806条第3項中「決議の日」とあるのは「決議の日(産業競争力強化法(平成25年法律第98号)第30条第2項に規定する場合にあっては、新設合併契約の日又は新設分割計画の作成の日)」と、同法第808条第3項中「作成の日」とあるのは「作成の日、産業競争力強化法第30条第2項に規定する場合にあっては新設合併契約の日又は新設分割計画の作成の日」とする。
4 第1項及び第2項の場合における商業登記法第80条、第81条、第85条、第86条及び第89条の規定の適用については、次の表の上欄に掲げる同法の規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句とする。
第80条 | 次の書面 | 次の書面並びに産業競争力強化法(平成25年法律第98号)第23条第1項又は第25条第1項の認定(同法第24条第1項又は第26条第1項の変更の認定を含む。以下単に「認定」という。)を受けたことを証する書面及び認定を受けた計画に従った吸収合併であることを証する書面 |
第81条 | 次の書面 | 次の書面並びに認定を受けたことを証する書面及び認定を受けた計画に従った新設合併であることを証する書面 |
第81条第6号 | 書面 | 書面(産業競争力強化法第30条第2項に規定する場合にあっては、当該場合に該当することを証する書面及び取締役の過半数の一致があったことを証する書面又は取締役会の議事録) |
第85条 | 次の書面 | 次の書面並びに認定を受けたことを証する書面及び認定を受けた計画に従った吸収分割又は吸収分割による他の会社がその事業に関して有する権利義務の全部若しくは一部の承継であることを証する書面 |
第86条 | 次の書面 | 次の書面並びに認定を受けたことを証する書面及び認定を受けた計画に従った新設分割であることを証する書面 |
第86条第6号 | 、当該場合 | 当該場合 |
議事録 | 議事録、産業競争力強化法第30条第2項に規定する場合にあっては当該場合に該当することを証する書面及び取締役の過半数の一致があったことを証する書面又は取締役会の議事録 | |
第89条 | 次の書面 | 次の書面並びに認定を受けたことを証する書面及び認定を受けた計画に従った株式交換又は株式交換による他の株式会社の発行済株式の全部の取得であることを証する書面 |
5 認定事業者が認定計画に従ってその特定関係事業者であって株式会社であるものの株主(当該特定関係事業者及び当該認定事業者(この項の規定により読み替えて適用する会社法第179条第1項ただし書の規定により当該認定事業者が発行済株式の全部を有する株式会社又は当該認定計画に係る他の認定事業者若しくは当該他の認定事業者が発行済株式の全部を有する株式会社に対してこの項の規定による請求をしないこととする場合にあっては、当該者を含む。)を除く。)の全員に対しその有する当該特定関係事業者の株式の全部を当該認定事業者に売り渡すことを請求する場合における同法第151条第2項、第154条第3項、第179条、第179条の2第1項第1号、第4号イ及び第5号並びに第2項、第179条の3第1項、第2項及び第4項、第179条の4第1項各号、第3項及び第4項、第179条の5第1項第1号、第179条の6第1項、第3項及び第7項、第179条の7、第179条の8第2項及び第3項、第179条の9、第179条の10第1項、第219条第2項第2号及び第4項、第272条第4項、第293条第2項第1号及び第4項、第846条の3並びに第870条第2項第5号の規定の適用については、次の表の上欄に掲げる同法の規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句とするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
第151条第2項 | 特別支配株主(第179条第1項に規定する特別支配株主をいう。第154条第3項において同じ。) | 特定特別支配株主(産業競争力強化法(平成25年法律第98号)第28条第1項に規定する認定計画においてある株式会社が特定関係事業者(同法第30条第1項に規定する特定関係事業者をいう。以下この条において同じ。)である場合における当該特定関係事業者に係る同法第30条第1項に規定する認定事業者をいう。以下同じ。) |
第154条第3項 | 特別支配株主 | 特定特別支配株主 |
第179条第1項 | 特別支配株主(株式会社の総株主の議決権の10分の9(これを上回る割合を当該株式会社の定款で定めた場合にあっては、その割合)以上を当該株式会社以外の者及び当該者が発行済株式の全部を有する株式会社その他これに準ずるものとして法務省令で定める法人(以下この条及び次条第1項において「特別支配株主完全子法人」という。)が有している場合における当該者をいう。以下同じ。) | 特定特別支配株主 |
当該特別支配株主 | 当該特定特別支配株主 | |
特別支配株主完全子法人に | 特定特別支配株主完全子法人(当該特定特別支配株主が発行済株式の全部を有する株式会社並びに当該認定計画に係る他の認定事業者及び当該他の認定事業者が発行済株式の全部を有する株式会社をいう。以下この条及び次条第1項において同じ。)に | |
第179条第2項 | 特別支配株主は | 特定特別支配株主は |
当該特別支配株主 | 当該特定特別支配株主 | |
特別支配株主完全子法人 | 特定特別支配株主完全子法人 | |
第179条第3項 | 特別支配株主 | 特定特別支配株主 |
第179条の2第1項第1号及び第4号イ | 特別支配株主完全子法人 | 特定特別支配株主完全子法人 |
第179条の2第1項第5号及び第2項、第179条の3第1項、第2項及び第4項、第179条の4第1項各号、第3項及び第4項、第179条の5第1項第1号、第179条の6第1項、第3項及び第7項、第179条の7、第179条の8第2項及び第3項、第179条の9、第179条の10第1項、第219条第2項第2号及び第4項、第272条第4項、第293条第2項第1号及び第4項、第846条の3並びに第870条第2項第5号 | 特別支配株主 | 特定特別支配株主 |
(株式の併合に関する特例)
第31条 認定事業者又はその関係事業者である株式会社が認定計画に従って資本金、資本準備金又は利益準備金の額の減少と同時に行う株式の併合であって次の各号のいずれにも該当する場合における会社法第180条第2項の規定の適用については、同項中「株主総会」とあるのは、「株主総会(取締役会設置会社にあっては、取締役会)」とする。
一 当該株式の併合と同時に単元株式数を減少し、又はその数を廃止するものであること。
二 当該株式の併合後各株主がそれぞれ有する単元の数(当該株式の併合と同時に単元株式数を廃止する場合にあっては、各株主がそれぞれ有する株式の数)が当該株式の併合前において各株主がそれぞれ有する単元の数を下回るものでないこと。
2 前項の場合における商業登記法第61条の規定の適用については、同条中「掲げる書面」とあるのは、「掲げる書面及び産業競争力強化法(平成25年法律第98号)第28条第1項に規定する認定計画に従った株式の併合であることを証する書面」とする。
(株式を対価とする他の株式会社の株式等の取得に際しての株式の発行等に関する特例)
第32条 認定事業者である株式会社が認定計画に従って譲渡により他の株式会社の株式(外国法人の株式若しくは持分又はこれらに類似するものを含む。以下この項において同じ。)を取得する場合(当該他の株式会社又は当該外国法人がその関係事業者又は外国関係法人でない場合にあっては、当該取得により当該他の株式会社又は当該外国法人をその関係事業者又は外国関係法人としようとする場合に限る。以下この項において同じ。)であって当該取得の対価として株式の発行若しくは自己株式の処分をするとき、又は認定事業者である株式会社が認定計画に従ってその子会社(会社法第2条第3号に規定する子会社をいい、会社が発行済株式の全部を有する株式会社その他これに準ずるものとして主務省令で定める法人に限る。以下この項において同じ。)に対して株式の発行若しくは自己株式の処分をするとともに当該子会社が当該認定計画に従って譲渡により他の株式会社の株式を取得する場合であって当該取得の対価として当該認定事業者である株式会社の株式(金融商品取引法(昭和23年法律第25号)第2条第1項第20号に掲げる有価証券で当該株式に係る権利を表示するもの及び当該有価証券に表示されるべき権利を含む。)を交付するときにおける当該認定事業者に係る会社法第199条、第201条(第1項及び第2項を除く。)、第208条及び第445条の規定の適用については、次の表の上欄に掲げる同法の規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句とするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
第199条第1項各号列記以外の部分 | 株式会社は、 | 産業競争力強化法(平成25年法律第98号)第30条第1項に規定する認定事業者である株式会社は、同法第28条第1項に規定する認定計画に従って譲渡による他の株式会社の株式(外国法人の株式若しくは持分又はこれらに類似するものを含む。以下この項において同じ。)の取得の対価として |
次に掲げる事項 | 次に掲げる事項(第3号に掲げる事項を除く。) | |
第199条第1項第1号 | 募集株式の数(種類株式発行会社にあっては、募集株式の種類及び数。以下この節において同じ。) | 募集株式の数(種類株式発行会社にあっては、募集株式の種類及び数。以下この節において同じ。)又はその数の算定方法 |
第199条第1項第2号 | 募集株式の払込金額(募集株式1株と引換えに払い込む金銭又は給付する金銭以外の財産の額をいう。以下この節において同じ。) | 募集株式1株と引換えに給付する当該他の株式会社の株式(当該他の株式会社の株式と併せて当該他の株式会社の新株予約権又は新株予約権付社債(外国法人の新株予約権又は新株予約権付社債に類似するものを含む。以下この号において同じ。)を取得する場合にあっては、当該新株予約権又は新株予約権付社債を含む。以下「特定株式等」という。)の数 |
第199条第1項第4号 | 金銭の払込み又は前号の財産 | 特定株式等 |
第201条第3項 | 公開会社 | 当該認定事業者である株式会社 |
第1項の規定により読み替えて適用する第199条第2項の取締役会の決議によって | 産業競争力強化法第32条第3項の規定により読み替えて準用する第796条第2項の規定により、株主総会の決議によらないで | |
第201条第5項 | 法務省令 | 産業競争力強化法第147条第2項に規定する主務省令(以下単に「主務省令」という。) |
第208条第2項 | 募集株式の払込金額の全額に相当する現物出資財産 | 募集株式と引換えに給付する特定株式等の全部 |
第445条第1項 | 財産の額 | 財産の額として主務省令で定める額 |
第445条第2項 | 給付に係る額 | 給付に係る額として主務省令で定める額 |
2 前項の規定により認定事業者である株式会社が行う株式の発行又は自己株式の処分については、会社法第135条第1項、第200条、第201条第1項及び第2項、第206条の2並びに第212条の規定は、適用しない。
3 会社法第234条、第309条第2項、第796条第2項及び第3項、第797条、第798条、第868条から第876条まで並びに第940条の規定は、第1項の場合について準用する。この場合において、次の表の上欄に掲げる同法の規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句と読み替えるほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
第234条第1項 | 次の各号に掲げる行為に際して当該各号に定める者に当該株式会社の株式を交付する場合 | 産業競争力強化法第32条第1項の規定による株式の発行又は自己株式の処分(以下「特定株式発行等」という。)に際してこれらの株式の引受けの申込みをした者にこれらの株式を交付する場合 |
当該株式会社の株式の数 | 当該認定事業者である株式会社の株式の数 | |
第796条第2項各号列記以外の部分 | 前条第1項から第3項まで | 第199条第2項 |
5分の1(これを下回る割合を存続株式会社等の定款で定めた場合にあっては、その割合) | 5分の1 | |
同条第2項各号に掲げる場合又は前項ただし書に規定する場合 | 特定株式発行等に際してこれらの株式の引受けの申込みをした者に交付する株式の全部又は一部が当該認定事業者である株式会社の譲渡制限株式である場合であって、当該認定事業者である株式会社が公開会社でないとき | |
第796条第2項第1号 |
次に掲げる額の合計額 イ 吸収合併消滅株式会社若しくは株式交換完全子会社の株主、吸収合併消滅持分会社の社員又は吸収分割会社(以下この号において「消滅会社等の株主等」という。)に対して交付する存続株式会社等の株式の数に1株当たり純資産額を乗じて得た額
ロ 消滅会社等の株主等に対して交付する存続株式会社等の社債、新株予約権又は新株予約権付社債の帳簿価額の合計額
ハ 消滅会社等の株主等に対して交付する存続株式会社等の株式等以外の財産の帳簿価額の合計額
|
特定株式発行等に際してこれらの株式の引受けの申込みをした者に交付する当該認定事業者である株式会社の株式の数に1株当たり純資産額を乗じて得た額 |
第796条第2項第2号 | 存続株式会社等 | 当該認定事業者である株式会社 |
法務省令 | 産業競争力強化法第147条第2項に規定する主務省令(以下単に「主務省令」という。) | |
第796条第3項 | 法務省令 | 主務省令 |
前条第1項 | 第199条第2項 | |
吸収合併等 | 特定株式発行等 | |
存続株式会社等に | 当該認定事業者である株式会社に | |
当該存続株式会社等 | 当該認定事業者である株式会社 | |
効力発生日 | 産業競争力強化法第32条第1項の規定により読み替えて適用する第199条第1項第4号の期日又は同号の期間の初日(以下「特定期日等」という。) | |
吸収合併契約等の承認を受けなければ | 当該募集事項を定めなければ | |
第797条第1項 | 吸収合併等 | 特定株式発行等 |
存続株式会社等 | 当該認定事業者である株式会社 | |
第797条第2項第1号(イ及びロ以外の部分に限る。) | 吸収合併等 | 特定株式発行等 |
第797条第2項第1号イ | 吸収合併等 | 特定株式発行等 |
当該存続株式会社等 | 当該認定事業者である株式会社 | |
第797条第3項 | 存続株式会社等 | 当該認定事業者である株式会社 |
効力発生日 | 特定期日等 | |
吸収合併等をする旨並びに消滅会社等の商号及び住所(第795条第3項に規定する場合にあっては、吸収合併等をする旨、消滅会社等の商号及び住所並びに同項の株式に関する事項) | 特定株式発行等をする旨並びに当該他の株式会社又は外国法人の商号又は名称及び住所 | |
第797条第4項第1号 | 存続株式会社等 | 当該認定事業者である株式会社 |
第797条第4項第2号 | 存続株式会社等 | 当該認定事業者である株式会社 |
第795条第1項の株主総会の決議によって吸収合併契約等の承認を受けた場合 | 第199条第2項の株主総会の決議によって募集事項を定めた場合 | |
第797条第5項 | 効力発生日 | 特定期日等 |
第797条第6項及び第7項 | 存続株式会社等 | 当該認定事業者である株式会社 |
第797条第8項 | 吸収合併等を中止 | 特定株式発行等の全部を中止 |
第798条第1項及び第2項 | 存続株式会社等 | 当該認定事業者である株式会社 |
効力発生日 | 特定期日等 | |
第798条第3項 | 効力発生日 | 特定期日等 |
第798条第4項 | 存続株式会社等 | 当該認定事業者である株式会社 |
第798条第5項 | 存続株式会社等は | 当該認定事業者である株式会社は |
当該存続株式会社等 | 当該認定事業者である株式会社 | |
第798条第6項 | 効力発生日 | 特定期日等 |
4 第1項の場合における商業登記法第56条の規定の適用については、同条中「次の書面」とあるのは、「次の書面(第3号イ及び第4号に掲げる書面を除く。)及び産業競争力強化法(平成25年法律第98号)第23条第1項又は第25条第1項の認定(同法第24条第1項又は第26条第1項の変更の認定を含む。)を受けた計画に従った株式の発行であることを証する書面」とする。
5 社債、株式等の振替に関する法律第155条(第8項を除く。)の規定は、第1項の場合に準用する。この場合において、同条第1項中「会社法第116条第1項各号の行為、同法第182条の2第1項に規定する株式の併合、事業譲渡等(同法第468条第1項に規定する事業譲渡等をいう。第4項において同じ。)、合併、吸収分割契約、新設分割、株式交換契約又は株式移転をしようとする場合」とあるのは「産業競争力強化法第32条第1項の規定による株式の発行又は自己株式の処分をしようとする場合」と、同条第4項中「会社法第116条第1項各号の行為、同法第182条の2第1項に規定する株式の併合、事業譲渡等、吸収合併、吸収分割若しくは株式交換がその効力を生ずる日又は新設合併、新設分割若しくは株式移転により設立する会社の成立の日」とあるのは「産業競争力強化法第32条第1項の規定により読み替えて適用する会社法第199条第1項第4号の期日又は同号の期間の初日」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
(剰余金の配当に関する特例)
第33条 認定事業者である株式会社が認定計画に従って特定剰余金配当(剰余金の配当であって、配当財産が当該認定事業者の関係事業者の株式又は外国関係法人の株式若しくは持分若しくはこれらに類似するものであるものをいう。次項において同じ。)をする場合における会社法第309条第2項、第459条第1項及び第460条第1項の規定の適用については、次の表の上欄に掲げる同法の規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句とするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
第309条第2項第10号 | 配当財産が金銭以外の財産であり、かつ、株主に対して同項第1号に規定する金銭分配請求権を与えないこととする場合に限る。 | 特定剰余金配当(産業競争力強化法(平成25年法律第98号)第33条第1項に規定する特定剰余金配当をいう。第459条第1項第4号において同じ。)をする場合を除く。 |
第459条第1項各号列記以外の部分 | 会計監査人設置会社 | 産業競争力強化法第30条第1項に規定する認定事業者である会計監査人設置会社 |
第459条第1項第4号 | 第454条第1項各号及び同条第4項各号に掲げる事項。ただし、配当財産が金銭以外の財産であり、かつ、株主に対して金銭分配請求権を与えないこととする場合を除く。 | 特定剰余金配当に係る第454条第1項各号及び同条第4項各号に掲げる事項 |
第460条第1項 | 同項各号に掲げる事項 | 同項各号に掲げる事項(産業競争力強化法第33条第1項の規定により読み替えて適用する前条第1項第4号に掲げる事項を除く。) |
2 前項の場合において、認定事業者である株式会社(会社法第459条第1項の規定による定款の定めがあるものに限る。)の定款には、特定剰余金配当に係る同法第454条第1項各号及び同条第4項各号に掲げる事項を取締役会が定めることができる旨の定めがあるものとみなす。
(事業の譲渡の場合の債権者の異議の催告等)
第34条 事業者であって株式会社であるもの(以下この項及び第4項において単に「会社」という。)は、認定計画に従って行われる事業の全部又は一部の譲渡について株主総会若しくは取締役会の決議又は執行役の決定がされたときは、当該決議又は決定の日から2週間以内に、特定債権者(当該会社に対する債権を有する者のうち、当該事業の全部又は一部の譲渡に伴い、当該事業の全部又は一部を譲り受ける者に対する債権を有することとなり、当該債権を当該会社に対して有しないこととなる者をいう。以下この条において同じ。)に対して各別に、当該事業の全部又は一部の譲渡の要領を通知し、かつ、当該事業の全部又は一部の譲渡に異議のある場合には一定の期間内に異議を述べるべき旨を催告することができる。
2 前項の期間は、1月を下ってはならない。
3 第1項に規定する催告を受けた特定債権者が同項の期間内に異議を述べなかったときは、当該特定債権者は、当該事業の全部又は一部の譲渡を承認したものとみなす。
4 特定債権者が第1項の期間内に異議を述べたときは、当該会社は弁済し、又は相当の担保を提供し、若しくは特定債権者に弁済を受けさせることを目的として信託会社若しくは信託業務を営む金融機関に相当の財産を信託しなければならない。ただし、当該事業の全部又は一部の譲渡をしても当該特定債権者を害するおそれがないときは、この限りでない。
(投資事業有限責任組合契約に関する法律の特例)
第35条 投資事業有限責任組合の組合員は、事業再編を円滑化するため、投資事業有限責任組合契約に関する法律第3条第1項の組合契約において、同項各号に掲げる事業のほか、各当事者が共同で、外国法人の発行する株式、新株予約権若しくは指定有価証券(同項第3号に規定する指定有価証券をいう。)若しくは外国法人の持分又はこれらに類似するものであって、外国関係法人(認定計画において外国関係法人が行う措置に関する計画が含まれている場合における当該外国関係法人に限る。)に係るものの取得及び保有の事業を営むことを約することができる。
2 前項に規定する事業を営むことを約した投資事業有限責任組合の組合員に対する投資事業有限責任組合契約に関する法律第7条第4項の規定の適用については、同項中「第3条第1項に掲げる事業以外の行為」とあるのは「第3条第1項に掲げる事業及び産業競争力強化法(平成25年法律第98号)第35条第1項に規定する事業以外の行為」と、「同項に掲げる事業以外の行為」とあるのは「第3条第1項に掲げる事業及び同法第35条第1項に規定する事業以外の行為」とする。
(独立行政法人中小企業基盤整備機構の行う事業再編円滑化業務)
第36条 独立行政法人中小企業基盤整備機構は、事業再編を円滑化するため、次の各号に掲げる者が当該各号に定める資金を調達するために発行する社債及び当該資金の借入れに係る債務の保証の業務を行う。
一 認定事業再編事業者又はその関係事業者(以下「認定事業再編事業者等」という。) 認定事業再編計画に従って事業再編のための措置を行うために必要な資金
二 認定特別事業再編事業者又はその関係事業者(以下「認定特別事業再編事業者等」という。) 認定特別事業再編計画に従って特別事業再編のための措置を行うために必要な資金
(公庫の行う事業再編促進円滑化業務)
第37条 公庫は、株式会社日本政策金融公庫法(平成19年法律第57号。次項において「公庫法」という。)第1条及び第11条の規定にかかわらず、次に掲げる業務(以下「事業再編促進円滑化業務」という。)を行うことができる。
一 指定金融機関に対し、認定事業再編事業者等が認定事業再編計画に従って行う事業再編のための措置のうち生産性向上設備等の導入その他政令で定めるもの(第39条第1項において「認定事業再編関連措置」という。)を行うのに必要な資金の貸付けに必要な資金を貸し付ける業務及びこれに附帯する業務
二 指定金融機関に対し、認定特別事業再編事業者等が認定特別事業再編計画に従って行う特別事業再編のための措置のうち政令で定めるもの(第39条第1項において「認定特別事業再編関連措置」という。)を行うのに必要な資金の貸付けに必要な資金を貸し付ける業務及びこれに附帯する業務
2 事業再編促進円滑化業務が行われる場合には、事業再編促進円滑化業務をエネルギー環境適合製品の開発及び製造を行う事業の促進に関する法律(平成22年法律第38号)第6条に規定する特定事業促進円滑化業務とみなし、かつ、同法第17条の表の上欄に掲げる公庫法の規定中同表の中欄に掲げる字句(次の表の上欄に掲げる公庫法の規定中同表の中欄に掲げる字句を除く。)は、それぞれ同条の表の下欄に掲げる字句とし、次の表の上欄に掲げる公庫法の規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句とする。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。
第58条第1項 | この法律 | この法律、産業競争力強化法(平成25年法律第98号) |
第58条第2項及び第59条第1項 | この法律 | この法律、産業競争力強化法 |
第71条 | 第59条第1項 | 産業競争力強化法第37条第2項の規定により読み替えて適用する第59条第1項 |
第73条第1号 | この法律 | この法律(産業競争力強化法第37条第2項の規定により読み替えて適用する場合を含む。) |
第73条第3号 | 第11条 | 第11条及び産業競争力強化法第37条第1項 |
第73条第7号 | 第58条第2項 | 第58条第2項(産業競争力強化法第37条第2項の規定により読み替えて適用する場合を含む。) |
附則第47条第1項 | 公庫の業務 | 公庫の業務(産業競争力強化法第37条第1項に規定する事業再編促進円滑化業務を除く。) |
(事業再編促進円滑化業務実施方針)
第38条 公庫は、実施指針(第22条第2項第7号に掲げる事項に限る。次条第1項第2号及び第2項において同じ。)に即して、主務省令で定めるところにより、事業再編促進円滑化業務の方法及び条件その他事業再編促進円滑化業務を実施するための方針(以下この条並びに次条第1項第2号及び第2項において「事業再編促進円滑化業務実施方針」という。)を定めなければならない。
2 公庫は、事業再編促進円滑化業務実施方針を定めようとするときは、主務大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
3 公庫は、前項の主務大臣の認可を受けたときは、遅滞なく、事業再編促進円滑化業務実施方針を公表しなければならない。
4 公庫は、事業再編促進円滑化業務実施方針に従って事業再編促進円滑化業務を行わなければならない。
(指定金融機関の指定)
第39条 主務大臣は、主務省令で定めるところにより、認定事業再編事業者等が認定事業再編計画に従って認定事業再編関連措置を行うのに必要な資金又は認定特別事業再編事業者等が認定特別事業再編計画に従って認定特別事業再編関連措置を行うのに必要な資金を貸し付ける業務のうち、当該貸付けに必要な資金について公庫から貸付けを受けて行おうとするもの(以下「事業再編促進業務」という。)に関し、次の各号のいずれにも適合すると認められる者を、その申請により、指定金融機関として指定することができる。
一 銀行その他の政令で定める金融機関であること。
二 その次項に規定する業務規程が、法令並びに実施指針及び事業再編促進円滑化業務実施方針に適合し、かつ、事業再編促進業務を適正かつ確実に実施するために十分なものであること。
三 人的構成に照らして、事業再編促進業務を適正かつ確実に実施することができる知識及び経験を有していること。
2 前項の規定による指定(以下この節において単に「指定」という。)を受けようとする者は、主務省令で定める手続に従い、実施指針及び事業再編促進円滑化業務実施方針に即して事業再編促進業務に関する規程(次項及び第41条において「業務規程」という。)を定め、これを指定申請書に添えて、主務大臣に提出しなければならない。
3 業務規程には、事業再編促進業務の実施体制及び実施方法に関する事項その他の主務省令で定める事項を定めなければならない。
4 次の各号のいずれかに該当する者は、指定を受けることができない。
一 この法律、銀行法その他の政令で定める法律若しくはこれらの法律に基づく命令又はこれらに基づく処分に違反し、罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から起算して5年を経過しない者
二 第46条第1項又は第2項の規定により指定を取り消され、その取消しの日から起算して5年を経過しない者
三 法人であって、その業務を行う役員のうちに、次のいずれかに該当する者がある者
イ 成年被後見人若しくは被保佐人又は破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者
ロ 指定金融機関が第46条第1項又は第2項の規定により指定を取り消された場合において、当該指定の取消しに係る聴聞の期日及び場所の公示の日前60日以内にその指定金融機関の役員であった者で当該指定の取消しの日から起算して5年を経過しないもの
(指定の公示等)
第40条 主務大臣は、指定をしたときは、指定金融機関の商号又は名称、住所及び事業再編促進業務を行う営業所又は事務所の所在地を公示するものとする。
2 指定金融機関は、その商号若しくは名称、住所又は事業再編促進業務を行う営業所若しくは事務所の所在地を変更しようとするときは、あらかじめ、その旨を主務大臣に届け出なければならない。
3 主務大臣は、前項の規定による届出があったときは、その旨を公示するものとする。
(業務規程の変更の認可等)
第41条 指定金融機関は、業務規程を変更しようとするときは、主務大臣の認可を受けなければならない。
2 主務大臣は、指定金融機関の業務規程が事業再編促進業務の適正かつ確実な実施上不適当となったと認めるときは、その業務規程を変更すべきことを命ずることができる。
(協定)
第42条 公庫は、事業再編促進円滑化業務については、指定金融機関と次に掲げる事項をその内容に含む協定を締結し、これに従いその業務を行うものとする。
一 指定金融機関が行う事業再編促進業務に係る貸付けの条件の基準に関する事項
二 指定金融機関は、その財務状況及び事業再編促進業務の実施状況に関する報告書を作成し、公庫に提出すること。
三 前2号に掲げるもののほか、指定金融機関が行う事業再編促進業務及び公庫が行う事業再編促進円滑化業務の内容及び方法その他の主務省令で定める事項
2 公庫は、前項の協定を締結しようとするときは、主務大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
(帳簿の記載)
第43条 指定金融機関は、事業再編促進業務について、主務省令で定めるところにより、帳簿を備え、主務省令で定める事項を記載し、これを保存しなければならない。
(監督命令)
第44条 主務大臣は、この法律を施行するため必要があると認めるときは、指定金融機関に対し、事業再編促進業務に関し監督上必要な命令をすることができる。
(業務の休廃止)
第45条 指定金融機関は、事業再編促進業務の全部又は一部を休止し、又は廃止しようとするときは、主務省令で定めるところにより、あらかじめ、その旨を主務大臣に届け出なければならない。
2 主務大臣は、前項の規定による届出があったときは、その旨を公示するものとする。
3 指定金融機関が事業再編促進業務の全部を廃止したときは、当該指定金融機関の指定は、その効力を失う。
(指定の取消し等)
第46条 主務大臣は、指定金融機関が第39条第4項各号(第2号を除く。)のいずれかに該当するに至ったときは、その指定を取り消すものとする。
2 主務大臣は、指定金融機関が次の各号のいずれかに該当するときは、その指定を取り消すことができる。
一 事業再編促進業務を適正かつ確実に実施することができないと認められるとき。
二 指定に関し不正の行為があったとき。
三 この法律又はこの法律に基づく命令若しくは処分に違反したとき。
3 主務大臣は、前2項の規定により指定を取り消したときは、その旨を公示するものとする。
(指定の取消し等に伴う業務の結了)
第47条 指定金融機関について、第45条第3項の規定により指定が効力を失ったとき、又は前条第1項若しくは第2項の規定により指定が取り消されたときは、当該指定金融機関であった者又はその一般承継人は、当該指定金融機関が行った事業再編促進業務の契約に基づく取引を結了する目的の範囲内においては、なお指定金融機関とみなす。
(調査等)
第48条 政府は、事業者による事業再編の実施の円滑化のために必要があると認めるときは、次に掲げる調査を行い、その結果を公表するものとする。
一 商品若しくは役務の需給の動向又は各事業分野が過剰供給構造にあるか否かその他の市場構造に関する調査
二 国内外における経営資源活用の共同化(研究若しくは開発を行うための施設若しくは設備を共同して整備すること又は情報システムを共同して構築することその他の事業者が経営資源を有効に組み合わせることをいう。)に関する調査
第3節 事業再生の円滑化
(認証紛争解決事業者の認定)
第49条 認証紛争解決事業者であって、裁判外紛争解決手続の利用の促進に関する法律第6条第1号の紛争の範囲を事業再生に係る紛争を含めて定めているものは、経済産業省令で定めるところにより、次の各号のいずれにも適合していることにつき、経済産業大臣の認定を受けることができる。
一 事業再生に係る専門的知識及び実務経験を有すると認められる者として経済産業省令で定める要件に該当する者を手続実施者(裁判外紛争解決手続の利用の促進に関する法律第2条第2号の手続実施者をいう。)として選任することができること。
二 事業再生に係る紛争についての認証紛争解決手続の実施方法が経済産業省令で定める基準に適合すること。
2 経済産業大臣は、前項の認定の申請に係る認証紛争解決事業者が同項各号のいずれにも適合していると認めるときは、同項の認定をするものとする。
3 経済産業大臣は、第1項の認定を受けた認証紛争解決事業者が同項各号のいずれかに適合しなくなったと認めるとき、又は第54条第1項の償還すべき社債の金額の減額に係る確認、第56条第1項の資金の借入れに係る確認若しくは第59条第1項の債権に係る確認を適切に行っていないと認めるときは、当該認定を取り消すことができる。
(調停機関に関する特例)
第50条 事業者が特定債務等の調整(特定債務等の調整の促進のための特定調停に関する法律(平成11年法律第158号)第2条第2項に規定する特定債務等の調整をいう。)に係る調停の申立てをした場合(当該調停の申立ての際に同法第3条第2項の申述をした場合に限る。)において、当該申立て前に当該申立てに係る事件について特定認証紛争解決手続が実施されていた場合には、裁判所は、当該特定認証紛争解決手続が実施されていることを考慮した上で、民事調停法(昭和26年法律第222号)第5条第1項ただし書の規定により裁判官だけで調停を行うことが相当であるかどうかの判断をするものとする。
(独立行政法人中小企業基盤整備機構の行う事業再生円滑化業務)
第51条 独立行政法人中小企業基盤整備機構は、次の各号に掲げる者が関与する事業再生について、それぞれ当該各号に定める期間(当該期間内に破産手続開始、再生手続開始、更生手続開始又は特別清算開始の申立てがあったときは、当該申立ての時までの期間。次条第1項において「事業再生準備期間」という。)における事業再生を行おうとする事業者の事業の継続に欠くことができない資金の借入れに係る債務の保証を行う。
一 特定認証紛争解決事業者 特定認証紛争解決手続の開始から終了に至るまでの間
二 独立行政法人中小企業基盤整備機構又は認定支援機関(第134条第2項に規定する認定支援機関をいう。第53条第1項及び第133条第1項において同じ。) 事業再生を行おうとする中小企業者に係る事業再生の計画の作成についての指導又は助言(特定認証紛争解決手続において行うものを除く。)を開始した時から当該計画に係る債権者全員の当該計画についての合意が成立し、又は合意が成立しないことが明らかになるまでの間
(中小企業信用保険法の特例)
第52条 中小企業信用保険法(昭和25年法律第264号)第3条第1項に規定する普通保険(以下「普通保険」という。)、同法第3条の2第1項に規定する無担保保険(以下「無担保保険」という。)又は同法第3条の3第1項に規定する特別小口保険(以下「特別小口保険」という。)の保険関係であって、事業再生円滑化関連保証(同法第3条第1項、第3条の2第1項又は第3条の3第1項に規定する債務の保証であって、事業再生を行おうとする中小企業者の原材料の購入のための費用その他の事業の継続に欠くことができない費用で経済産業省令で定めるものに充てるために必要な資金の借入れ(事業再生準備期間における資金の借入れに限る。)に係るものをいう。以下この条において同じ。)を受けた中小企業者に係るものについての次の表の上欄に掲げる同法の規定の適用については、これらの規定中同表の中欄に掲げる字句は、同表の下欄に掲げる字句とする。
第3条第1項 | 保険価額の合計額が | 産業競争力強化法(平成25年法律第98号)第52条第1項に規定する事業再生円滑化関連保証(以下「事業再生円滑化関連保証」という。)に係る保険関係の保険価額の合計額とその他の保険関係の保険価額の合計額とがそれぞれ |
第3条の2第1項及び第3条の3第1項 | 保険価額の合計額が | 事業再生円滑化関連保証に係る保険関係の保険価額の合計額とその他の保険関係の保険価額の合計額とがそれぞれ |
第3条の2第3項及び第3条の3第2項 | 当該借入金の額のうち | 事業再生円滑化関連保証及びその他の保証ごとに、それぞれ当該借入金の額のうち |
当該債務者 | 事業再生円滑化関連保証及びその他の保証ごとに、当該債務者 |
2 普通保険の保険関係であって、事業再生円滑化関連保証に係るものについての中小企業信用保険法第3条第2項及び第5条の規定の適用については、同法第3条第2項中「100分の70」とあり、及び同法第5条中「100分の70(無担保保険、特別小口保険、流動資産担保保険、公害防止保険、エネルギー対策保険、海外投資関係保険、新事業開拓保険、事業再生保険及び特定社債保険にあっては、100分の80)」とあるのは、「100分の80」とする。
3 普通保険、無担保保険又は特別小口保険の保険関係であって、事業再生円滑化関連保証に係るものについての保険料の額は、中小企業信用保険法第4条の規定にかかわらず、保険金額に年100分の2以内において政令で定める率を乗じて得た額とする。
第53条 普通保険、無担保保険又は特別小口保険の保険関係であって、事業再生計画実施関連保証(中小企業信用保険法第3条第1項、第3条の2第1項又は第3条の3第1項に規定する債務の保証であって、独立行政法人中小企業基盤整備機構又は認定支援機関による指導若しくは助言を受けて作成した第51条第2号の事業再生の計画(当該計画に係る債権者全員の合意が成立したものに限る。)その他経済産業省令で定めるところにより作成された事業再生の計画に従って行われる事業再生に必要な資金に係るものをいう。以下この条において同じ。)を受けた中小企業者に係るものについての次の表の上欄に掲げる同法の規定の適用については、これらの規定中同表の中欄に掲げる字句は、同表の下欄に掲げる字句とする。
第3条第1項 | 保険価額の合計額が | 産業競争力強化法(平成25年法律第98号)第53条第1項に規定する事業再生計画実施関連保証(以下「事業再生計画実施関連保証」という。)に係る保険関係の保険価額の合計額とその他の保険関係の保険価額の合計額とがそれぞれ |
第3条の2第1項及び第3条の3第1項 | 保険価額の合計額が | 事業再生計画実施関連保証に係る保険関係の保険価額の合計額とその他の保険関係の保険価額の合計額とがそれぞれ |
第3条の2第3項及び第3条の3第2項 | 当該借入金の額のうち | 事業再生計画実施関連保証及びその他の保証ごとに、それぞれ当該借入金の額のうち |
当該債務者 | 事業再生計画実施関連保証及びその他の保証ごとに、当該債務者 |
2 普通保険の保険関係であって、事業再生計画実施関連保証に係るものについての中小企業信用保険法第3条第2項及び第5条の規定の適用については、同法第3条第2項中「100分の70」とあり、及び同法第5条中「100分の70(無担保保険、特別小口保険、流動資産担保保険、公害防止保険、エネルギー対策保険、海外投資関係保険、新事業開拓保険、事業再生保険及び特定社債保険にあっては、100分の80)」とあるのは、「100分の80」とする。
3 普通保険、無担保保険又は特別小口保険の保険関係であって、事業再生計画実施関連保証に係るものについての保険料の額は、中小企業信用保険法第4条の規定にかかわらず、保険金額に年100分の2以内において政令で定める率を乗じて得た額とする。
(償還すべき社債の金額の減額に関する特定認証紛争解決事業者の確認)
第54条 特定認証紛争解決手続により事業再生を図ろうとする事業者は、当該特定認証紛争解決手続を行う特定認証紛争解決事業者に対し、社債権者集会の決議に基づき行う償還すべき社債の金額の減額が、当該事業者の事業再生に欠くことができないものとして経済産業省令・内閣府令で定める基準に適合するものであることの確認を求めることができる。
2 特定認証紛争解決事業者は、前項の確認を行ったときは、直ちに、その旨を、当該確認を求めた事業者に通知するものとする。
(社債権者集会の決議の認可に関する判断の特例)
第55条 裁判所は、前条第1項の規定により特定認証紛争解決事業者が確認を行った償還すべき社債の金額について減額を行う旨の社債権者集会の決議に係る会社法第732条に規定する認可の申立てが行われた場合には、当該減額が当該事業者の事業再生に欠くことができないものであることが確認されていることを考慮した上で、当該社債権者集会の決議が同法第733条第4号に掲げる場合に該当するかどうかを判断するものとする。
2 裁判所は、前項に規定する認可の申立てが行われた場合には、特定認証紛争解決事業者に対し、意見の陳述を求めることができる。
(資金の借入れに関する特定認証紛争解決事業者の確認)
第56条 特定認証紛争解決手続により事業再生を図ろうとする事業者は、当該特定認証紛争解決手続を行う特定認証紛争解決事業者に対し、当該特定認証紛争解決手続の開始から終了に至るまでの間における当該事業者の資金の借入れが次の各号のいずれにも適合することの確認を求めることができる。
一 当該事業者の事業の継続に欠くことができないものとして経済産業省令で定める基準に適合するものであること。
二 当該資金の借入れに係る債権の弁済を、当該特定認証紛争解決手続における紛争の当事者である債権者が当該事業者に対して当該資金の借入れの時点において有している他の債権の弁済よりも優先的に取り扱うことについて、当該債権者全員の同意を得ていること。
2 特定認証紛争解決事業者は、前項の確認を行ったときは、直ちに、その旨を、当該確認を求めた事業者に通知するものとする。
(資金の借入れに関する再生手続の特例)
第57条 裁判所(再生事件を取り扱う1人の裁判官又は裁判官の合議体をいう。第60条から第62条までにおいて同じ。)は、前条第1項の規定による確認を受けた資金の借入れをした事業者について再生手続開始の決定があった場合において、同項の規定による確認を受けた資金の借入れに係る再生債権と他の再生債権(同項第2号の債権者に同号の同意の際保有されていた再生債権に限る。)との間に権利の変更の内容に差を設ける再生計画案(民事再生法(平成11年法律第225号)第163条第1項の再生計画案をいう。第62条において同じ。)が提出され、又は可決されたときは、当該資金の借入れが前条第1項各号のいずれにも適合することが確認されていることを考慮した上で、当該再生計画案が同法第155条第1項ただし書に規定する再生債権者の間に差を設けても衡平を害しない場合に該当するかどうかを判断するものとする。
(資金の借入れに関する更生手続の特例)
第58条 裁判所(更生事件を取り扱う1人の裁判官又は裁判官の合議体をいう。第63条から第65条までにおいて同じ。)は、第56条第1項の規定による確認を受けた資金の借入れをした事業者について更生手続開始の決定があった場合において、同項の規定による確認を受けた資金の借入れに係る更生債権等(会社更生法(平成14年法律第154号)第2条第12項の更生債権等をいう。第64条及び第65条において同じ。)とこれと同一の種類の他の更生債権等(第56条第1項第2号の債権者に同号の同意の際保有されていた更生債権等に限る。)との間に権利の変更の内容に差を設ける更生計画案が提出され、又は可決されたときは、当該資金の借入れが同項各号のいずれにも適合することが確認されていることを考慮した上で、当該更生計画案が同法第168条第1項ただし書に規定する同一の種類の権利を有する更生債権者等(同法第2条第13項の更生債権者等をいう。第65条において同じ。)の間に差を設けても衡平を害しない場合に該当するかどうかを判断するものとする。
(債権に関する特定認証紛争解決事業者の確認)
第59条 特定認証紛争解決手続により事業再生を図ろうとする事業者は、当該特定認証紛争解決手続を行う特定認証紛争解決事業者に対し、当該特定認証紛争解決手続の終了に至るまでの間の原因に基づいて生じた債権が次の各号のいずれにも適合することの確認を求めることができる。
一 当該債権が少額であること。
二 当該債権を早期に弁済しなければ当該事業者の事業の継続に著しい支障を来すこと。
2 特定認証紛争解決事業者は、前項の確認を行ったときは、直ちに、その旨を、当該確認を求めた事業者に通知するものとする。
(債権の弁済に関する再生手続の特例)
第60条 裁判所は、前条第1項の規定による確認を受けた債権(この条から第65条までにおいて「確認債権」という。)に係る債務を負担した事業者について再生手続開始の申立てがあった場合において、民事再生法第30条第1項の規定による保全処分を命ずるときは、当該確認債権が前条第1項各号のいずれにも適合することが確認されていることを考慮した上で、当該確認債権の弁済を当該保全処分で禁止するかどうかを判断するものとする。
第61条 裁判所は、確認債権に係る債務を負担した事業者について再生手続開始の決定があった場合において、当該確認債権について、民事再生法第85条第5項の規定に基づき、少額の再生債権を早期に弁済しなければ再生債務者の事業の継続に著しい支障を来すものとして弁済の許可の申立てがなされたときは、当該確認債権が第59条第1項各号のいずれにも適合することが確認されていることを考慮した上で、当該確認債権の弁済が同法第85条第5項に規定する少額の再生債権を早期に弁済しなければ再生債務者の事業の継続に著しい支障を来すときに該当するかどうかを判断するものとする。
第62条 裁判所は、確認債権に係る債務を負担した事業者について再生手続開始の決定があった場合において、当該確認債権と他の再生債権との間に権利の変更の内容に差を設ける再生計画案が提出され、又は可決されたときは、当該確認債権が第59条第1項各号のいずれにも適合することが確認されていることを考慮した上で、当該再生計画案が民事再生法第155条第1項ただし書に規定する少額の再生債権について別段の定めをし、その他再生債権者の間に差を設けても衡平を害しない場合に該当するかどうかを判断するものとする。
(債権の弁済に関する更生手続の特例)
第63条 裁判所は、確認債権に係る債務を負担した事業者について更生手続開始の申立てがあった場合において、会社更生法第28条第1項の規定による保全処分を命ずるときは、当該確認債権が第59条第1項各号のいずれにも適合することが確認されていることを考慮した上で、当該確認債権の弁済を当該保全処分で禁止するかどうかを判断するものとする。
第64条 裁判所は、確認債権に係る債務を負担した事業者について更生手続開始の決定があった場合において、当該確認債権について、会社更生法第47条第5項の規定に基づき、少額の更生債権等を早期に弁済しなければ更生会社の事業の継続に著しい支障を来すものとして弁済の許可の申立てがなされたときは、当該確認債権が第59条第1項各号のいずれにも適合することが確認されていることを考慮した上で、当該確認債権の弁済が同法第47条第5項に規定する少額の更生債権等を早期に弁済しなければ更生会社の事業の継続に著しい支障を来すときに該当するかどうかを判断するものとする。
第65条 裁判所は、確認債権に係る債務を負担した事業者について更生手続開始の決定があった場合において、当該確認債権とこれと同一の種類の他の更生債権等との間に権利の変更の内容に差を設ける更生計画案が提出され、又は可決されたときは、当該確認債権が第59条第1項各号のいずれにも適合することが確認されていることを考慮した上で、当該更生計画案が会社更生法第168条第1項ただし書に規定する少額の更生債権等について別段の定めをしても衡平を害しない場合その他同一の種類の権利を有する更生債権者等の間に差を設けても衡平を害しない場合に該当するかどうか判断するものとする。
第4節 事業活動における知的財産権の活用
第66条 特許庁長官は、産業競争力の強化に資するものとして経済産業省令で定める技術の分野に属する発明に係る特許出願に係る特許法(昭和34年法律第121号)第107条第1項の規定による第1年から第10年までの各年分の特許料を納付すべき者が新たな産業の創出による産業競争力の強化に対する寄与の程度及び資力を考慮して政令で定める要件に該当する者(同法第109条の2第1項の政令で定める者を除く。次項において同じ。)であるときは、政令で定めるところにより、特許料を軽減し若しくは免除し、又はその納付を猶予することができる。
2 特許庁長官は、前項に規定する発明に係る自己の特許出願について出願審査の請求をする者が同項に規定する要件に該当する者であるときは、政令で定めるところにより、特許法第195条第2項の規定により納付すべき出願審査の請求の手数料を軽減し、又は免除することができる。
3 特許庁長官は、第1項に規定する発明に係る日本語でされた国際出願(特許協力条約に基づく国際出願等に関する法律(昭和53年法律第30号)第2条に規定する国際出願をいう。)をする者が同項に規定する要件に該当する者(同法第18条の2の政令で定める者を除く。)であるときは、政令で定めるところにより、同法第18条第2項(同項の表2の項に掲げる部分を除く。)の規定により納付すべき手数料(同項に規定する同表の第3欄に掲げる金額の範囲内において同項の政令で定める金額に係る部分に限る。)を軽減し、又は免除することができる。
第5節 技術等情報漏えい防止措置の実施の促進
(技術等情報漏えい防止措置の実施の促進に関する指針)
第67条 主務大臣は、技術等情報漏えい防止措置の実施の促進に関する指針(以下「促進指針」という。)を定めるものとする。
2 促進指針においては、次に掲げる事項を定めるものとする。
一 技術等情報漏えい防止措置の実施の促進の基本的な方向
二 技術等情報漏えい防止措置の実施の促進に関する次に掲げる施策に関する基本的な事項
イ 技術等情報漏えい防止措置の実施に関する理解を深めるための施策
ロ 技術等情報漏えい防止措置の適切な実施に関し必要な知識及び能力の向上を図るための施策
ハ その他技術等情報漏えい防止措置の実施の促進を図るために必要な施策
三 技術等情報漏えい防止措置認証業務の実施の方法について次条第1項の認定の基準となるべき事項
四 中小企業者の技術等情報漏えい防止措置の実施の促進に関し配慮すべき事項
五 技術等情報漏えい防止措置の実施を特に促進すべき技術の分野を定める場合にあっては、その技術の分野
3 主務大臣は、促進指針を定め、又はこれを変更したときは、遅滞なく、これを公表するものとする。
(認定技術等情報漏えい防止措置認証機関の認定)
第68条 技術等情報漏えい防止措置認証業務を行う者は、主務大臣の認定を受けることができる。
2 前項の認定を受けようとする者は、主務省令で定めるところにより、次に掲げる事項を記載した申請書その他主務省令で定める書類を主務大臣に提出しなければならない。
一 氏名又は名称及び住所並びに法人にあっては、その代表者の氏名
二 技術等情報漏えい防止措置認証業務の範囲(その範囲を中小企業者に対して行うものに限定して認定を受けようとする場合にあっては、その旨)及びその実施の方法
3 主務大臣は、第1項の認定の申請があった場合において、その申請に係る技術等情報漏えい防止措置認証業務の実施の方法が促進指針において定められた前条第2項第3号に規定する基準に適合していると認めるときは、その認定をするものとする。
4 次の各号のいずれかに該当する者は、第1項の認定を受けることができない。
一 この法律の規定に違反し、罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から2年を経過しない者
二 第75条第1項の規定により第1項の認定を取り消され、その取消しの日から2年を経過しない者
三 法人であって、その業務を行う役員のうちに前2号のいずれかに該当する者があるもの
5 主務大臣は、第1項の認定をしたときは、氏名又は名称、住所、業務の範囲その他主務省令で定める事項を公表するものとする。
(認定技術等情報漏えい防止措置認証機関の認定の更新)
第69条 前条第1項の認定は、3年を超えない範囲内で政令で定める期間ごとにその更新を受けなければ、その期間の経過によって、その効力を失う。
2 前条第2項、第3項及び第4項(第2号を除く。)の規定は、前項の認定の更新について準用する。
3 主務大臣は、第1項の規定により前条第1項の認定がその効力を失ったときは、その旨を公表するものとする。
(認定技術等情報漏えい防止措置認証機関の承継)
第70条 第68条第1項の認定を受けた者(以下「認定技術等情報漏えい防止措置認証機関」という。)が当該認定に係る技術等情報漏えい防止措置認証業務を行う事業の全部を譲渡し、又は認定技術等情報漏えい防止措置認証機関について相続、合併若しくは分割(当該認定に係る技術等情報漏えい防止措置認証業務を行う事業の全部を承継させるものに限る。)があったときは、その事業の全部を譲り受けた者又は相続人(相続人が2人以上ある場合において、その全員の同意により当該事業を承継すべき相続人を選定したときは、その者。以下この項において同じ。)、合併後存続する法人若しくは合併により設立した法人若しくは分割によりその事業の全部を承継した法人は、その認定技術等情報漏えい防止措置認証機関の地位を承継する。ただし、当該事業の全部を譲り受けた者又は相続人、合併後存続する法人若しくは合併により設立した法人若しくは分割により当該事業の全部を承継した法人が同条第4項各号のいずれかに該当するときは、この限りでない。
2 前項の規定により認定技術等情報漏えい防止措置認証機関の地位を承継した者は、遅滞なく、主務省令で定めるところにより、その旨を主務大臣に届け出なければならない。
3 主務大臣は、前項の規定による届出があったときは、その旨を公表するものとする。
(認定技術等情報漏えい防止措置認証機関の変更の認定等)
第71条 認定技術等情報漏えい防止措置認証機関は、第68条第2項第2号に掲げる事項を変更しようとするときは、主務大臣の認定を受けなければならない。ただし、主務省令で定める軽微な変更については、この限りでない。
2 第68条第2項、第3項及び第4項(第2号を除く。)の規定は、前項の変更の認定について準用する。この場合において、同条第2項中「次に掲げる事項」とあるのは、「次に掲げる事項(第2号に掲げる事項にあっては、変更に係るものに限る。)」と読み替えるものとする。
3 認定技術等情報漏えい防止措置認証機関は、第68条第2項第1号に掲げる事項に変更があったとき、又は第1項ただし書の主務省令で定める軽微な変更をしたときは、遅滞なく、その旨を主務大臣に届け出なければならない。
4 主務大臣は、第1項の変更の認定をしたとき、又は前項の規定による届出があったときは、その旨を公表するものとする。
(認定技術等情報漏えい防止措置認証機関における秘密保持義務)
第72条 認定技術等情報漏えい防止措置認証機関の役員若しくは職員又はこれらの職にあった者は、正当な理由がある場合を除き、技術等情報漏えい防止措置認証業務に関して知り得た秘密を漏らし、又は盗用してはならない。
(認定技術等情報漏えい防止措置認証機関に対する改善命令)
第73条 主務大臣は、認定技術等情報漏えい防止措置認証機関の技術等情報漏えい防止措置認証業務の運営に関し改善が必要であると認めるときは、当該認定技術等情報漏えい防止措置認証機関に対し、その改善に必要な措置を講ずべきことを命ずることができる。
(技術等情報漏えい防止措置認証業務の廃止の届出)
第74条 認定技術等情報漏えい防止措置認証機関は、技術等情報漏えい防止措置認証業務を廃止しようとするときは、主務省令で定めるところにより、あらかじめ、その旨を主務大臣に届け出なければならない。
2 主務大臣は、前項の規定による届出があったときは、その旨を公表するものとする。
(認定技術等情報漏えい防止措置認証機関の認定の取消し)
第75条 主務大臣は、認定技術等情報漏えい防止措置認証機関が次の各号のいずれかに該当するときは、その認定を取り消すことができる。
一 その技術等情報漏えい防止措置認証業務の実施の方法が促進指針において定められた第67条第2項第3号に規定する基準に適合しなくなったとき。
二 第68条第4項第1号又は第3号のいずれかに該当するに至ったとき。
三 第71条第1項の規定に違反して、第68条第2項第2号に掲げる事項を変更したとき。
四 第73条の規定による命令に違反したとき。
五 不正の手段により第68条第1項の認定、第69条第1項の認定の更新又は第71条第1項の変更の認定を受けたとき。
2 主務大臣は、前項の規定による認定の取消しをしたときは、その旨を公表するものとする。
(中小企業信用保険法の特例)
第76条 技術等情報漏えい防止措置認証業務の範囲を中小企業者に対して行うものに限定して第68条第1項の認定を受けた一般社団法人又は一般財団法人(一般社団法人にあってはその社員総会における議決権の2分の1以上を中小企業者が有しているもの、一般財団法人にあってはその設立に際して拠出された財産の価額の2分の1以上が中小企業者により拠出されているものに限る。以下この条において「認定一般社団法人等」という。)であって、技術等情報漏えい防止措置認証業務の実施に必要な資金に係る中小企業信用保険法第3条第1項又は第3条の2第1項に規定する債務の保証を受けたものについては、当該認定一般社団法人等を同法第2条第1項の中小企業者とみなして、同法第3条、第3条の2及び第4条から第8条までの規定を適用する。この場合において、同法第3条第1項及び第3条の2第1項の規定の適用については、これらの規定中「借入れ」とあるのは、「産業競争力強化法(平成25年法律第98号)第76条に規定する認定一般社団法人等が行う同法第2条第19項に規定する技術等情報漏えい防止措置認証業務の実施に必要な資金の借入れ」とする。
(独立行政法人情報処理推進機構の行う認定技術等情報漏えい防止措置認証機関協力業務)
第77条 独立行政法人情報処理推進機構は、認定技術等情報漏えい防止措置認証機関の依頼に応じて、当該認定技術等情報漏えい防止措置認証機関が行う技術等情報漏えい防止措置認証業務に関する情報の提供その他必要な協力の業務(サイバーセキュリティ基本法(平成26年法律第104号)第2条に規定するサイバーセキュリティに関する情報の提供その他の技術等情報漏えい防止措置認証業務に係る情報処理の高度化を推進するものに限る。)を行う。
(独立行政法人中小企業基盤整備機構の行う認定技術等情報漏えい防止措置認証機関協力業務)
第78条 独立行政法人中小企業基盤整備機構は、中小企業者の技術等情報漏えい防止措置の実施の促進のため、認定技術等情報漏えい防止措置認証機関の依頼に応じて、当該認定技術等情報漏えい防止措置認証機関が行う第2条第19項第2号に掲げる業務に関する情報の提供その他必要な協力の業務を行う。
(認定技術等情報漏えい防止措置認証機関以外の者の表示の制限)
第79条 技術等情報漏えい防止措置認証業務を行う者は、当該技術等情報漏えい防止措置認証業務について、第68条第1項の認定を受けていないのに、認定技術等情報漏えい防止措置認証機関であると明らかに誤認されるおそれのある表示をしてはならない。
第4章 株式会社産業革新投資機構による特定事業活動の支援等
第1節 総則
(機構の目的)
第80条 株式会社産業革新投資機構は、最近における産業構造及び国際的な競争条件の変化に我が国産業が的確に対応するためには、自らの経営資源以外の経営資源の有効な活用を通じた産業活動の革新が重要となっていること及びその業務が民間投資の拡大に寄与することに鑑み、特定投資事業者及び特定事業活動に対し投資をはじめとする資金供給その他の支援等を行うことにより、我が国において特定事業活動を推進することを目的とする株式会社とする。
(数)
第81条 株式会社産業革新投資機構(以下「機構」という。)は、一を限り、設立されるものとする。
(株式の政府保有)
第82条 政府は、常時、機構が発行している株式(株主総会において決議することができる事項の全部について議決権を行使することができないものと定められた種類の株式を除く。以下この条において同じ。)の総数の3分の2以上に当たる数の株式を保有するものとする。
(株式、社債及び借入金の認可等)
第83条 機構は、会社法第199条第1項に規定する募集株式(第160条第1号において「募集株式」という。)、同法第238条第1項に規定する募集新株予約権(同号において「募集新株予約権」という。)若しくは同法第676条に規定する募集社債(第122条及び同号において「募集社債」という。)を引き受ける者の募集をし、株式交換に際して株式、社債若しくは新株予約権を発行し、又は資金を借り入れようとするときは、経済産業大臣の認可を受けなければならない。
2 機構は、新株予約権の行使により株式を発行した後、遅滞なく、その旨を経済産業大臣に届け出なければならない。
(政府の出資)
第84条 政府は、必要があると認めるときは、予算で定める金額の範囲内において、機構に出資することができる。
(商号)
第85条 機構は、その商号中に株式会社産業革新投資機構という文字を用いなければならない。
2 機構でない者は、その名称中に産業革新投資機構という文字を用いてはならない。
第2節 設立
(定款の記載又は記録事項)
第86条 機構の定款には、会社法第27条各号に掲げる事項のほか、次に掲げる事項を記載し、又は記録しなければならない。
一 機構の設立に際して発行する株式(次号、第3号及び次条において「設立時発行株式」という。)の数(機構を種類株式発行会社として設立しようとする場合にあっては、その種類及び種類ごとの数)
二 設立時発行株式の払込金額(設立時発行株式1株と引換えに払い込む金銭又は給付する金銭以外の財産の額をいう。)
三 政府が割当てを受ける設立時発行株式の数(機構を種類株式発行会社として設立しようとする場合にあっては、その種類及び種類ごとの数)
四 会社法第107条第1項第1号に掲げる事項
五 取締役会及び監査役を置く旨
六 第101条第1項各号に掲げる業務の完了により解散する旨
2 機構の定款には、次に掲げる事項を記載し、又は記録してはならない。
一 監査等委員会又は会社法第2条第12号に規定する指名委員会等を置く旨
二 会社法第139条第1項ただし書に規定する別段の定め
(設立の認可等)
第87条 機構の発起人は、定款を作成し、かつ、発起人が割当てを受ける設立時発行株式を引き受けた後、速やかに、定款及び事業計画書を経済産業大臣に提出して、設立の認可を申請しなければならない。
第88条 経済産業大臣は、前条の規定による認可の申請があった場合においては、その申請が次の各号のいずれにも適合するかどうかを審査するものとする。
一 設立の手続及び定款の内容が法令の規定に適合するものであること。
二 定款に虚偽の記載若しくは記録又は虚偽の署名若しくは記名押印(会社法第26条第2項の規定による署名又は記名押印に代わる措置を含む。)がないこと。
三 業務の運営が健全に行われ、我が国における特定事業活動の推進に寄与することが確実であると認められること。
2 経済産業大臣は、前項の規定により審査した結果、その申請が同項各号のいずれにも適合していると認めるときは、設立の認可をするものとする。
(設立時取締役及び設立時監査役の選任及び解任)
第89条 会社法第38条第1項に規定する設立時取締役及び同条第2項第2号に規定する設立時監査役の選任及び解任は、経済産業大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。
(会社法の規定の読替え)
第90条 会社法第30条第2項、第34条第1項、第59条第1項第1号及び第963条第1項の規定の適用については、同法第30条第2項中「前項の公証人の認証を受けた定款は、株式会社の成立前」とあるのは「産業競争力強化法(平成25年法律第98号)第88条第2項の認可の後株式会社産業革新投資機構の成立前は、定款」と、同法第34条第1項中「設立時発行株式の引受け」とあるのは「産業競争力強化法第88条第2項の認可の」と、同法第59条第1項第1号中「定款の認証の年月日及びその認証をした公証人の氏名」とあるのは「産業競争力強化法第88条第2項の認可の年月日」と、同法第963条第1項中「第34条第1項」とあるのは「第34条第1項(産業競争力強化法第90条の規定により読み替えて適用する場合を含む。)」とする。
(会社法の規定の適用除外)
第91条 会社法第30条第1項及び第33条の規定は、機構の設立については、適用しない。
第3節 管理
(取締役及び監査役の選任等の認可)
第92条 機構の取締役及び監査役の選任及び解任の決議は、経済産業大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。
(取締役等の秘密保持義務)
第93条 機構の取締役、会計参与(会計参与が法人であるときは、その職務を行うべき社員)、監査役若しくは職員又はこれらの職にあった者は、その職務上知ることができた秘密を漏らし、又は盗用してはならない。
(産業革新投資委員会の設置)
第94条 機構に、産業革新投資委員会(以下この章において「委員会」という。)を置く。
(委員会の権限)
第95条 委員会は、次に掲げる決定及び評価を行う。
一 第103条第1項の特定資金供給(機構が第101条第1項第1号から第7号までに掲げる業務により特定投資事業者に対して行う資金供給をいう。以下同じ。)の対象となる事業者及び当該特定資金供給の内容の決定
二 認可特定投資事業者(第106条第1項に規定する認可特定投資事業者をいう。次号及び第101条第1項第12号において同じ。)の業務の実績に関する評価
三 保有する認可特定投資事業者の有価証券(金融商品取引法第2条第1項各号に掲げる有価証券及び同条第2項の規定により有価証券とみなされるものをいう。第101条第1項第7号を除き、以下同じ。)又は債権の譲渡その他の処分の決定
四 第108条第1項の直接資金供給(機構が第101条第1項第1号から第7号までに掲げる業務により特定事業活動を行う事業者に対して直接行う資金供給をいう。以下同じ。)の対象となる事業者及び当該直接資金供給の内容の決定(直接資金供給の内容が第101条第1項第1号に掲げる出資のみであって、その額が一定額以下である場合その他の経済産業省令で定める場合を除く。)
五 第110条第1項の有価証券又は債権の譲渡その他の処分の決定
六 前各号に掲げるもののほか、会社法第362条第4項第1号及び第2号に掲げる事項のうち取締役会の決議により委任を受けた事項の決定
2 委員会は、前項第1号及び第3号から第5号までに掲げる事項の決定並びに同項第2号に掲げる評価について、取締役会から委任を受けたものとみなす。
(委員会の組織)
第96条 委員会は、取締役である委員3人以上7人以内で組織する。
2 委員の過半数は、社外取締役でなければならない。
3 委員の中には、代表取締役が、1人以上含まれなければならない。
4 委員は、取締役会の決議により定める。
5 委員の選定及び解職の決議は、経済産業大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。
6 委員は、それぞれ独立してその職務を執行する。
7 委員会に委員長を置き、委員の互選によってこれを定める。
8 委員長は、委員会の会務を総理する。
9 委員会は、あらかじめ、委員のうちから、委員長に事故がある場合に委員長の職務を代理する者を定めておかなければならない。
(委員会の運営)
第97条 委員会は、委員長(委員長に事故があるときは、前条第8項に規定する委員長の職務を代理する者。次項及び第3項において同じ。)が招集する。
2 委員会は、委員長が出席し、かつ、現に在任する委員の総数の3分の2以上の出席がなければ、会議を開き、議決をすることができない。
3 委員会の議事は、出席した委員の過半数をもって決する。可否同数のときは、委員長が決する。
4 前項の規定による決議について特別の利害関係を有する委員は、議決に加わることができない。
5 前項の規定により議決に加わることができない委員の数は、第2項に規定する現に在任する委員の数に算入しない。
6 監査役は、委員会に出席し、委員会が第95条第1項第2号に掲げる評価を行おうとするときその他必要があると認めるときは、意見を述べなければならない。
7 委員会の委員であって委員会によって選定された者は、第3項の規定による決議後、遅滞なく、当該決議の内容を取締役会に報告しなければならない。
8 委員会の議事については、経済産業省令で定めるところにより、議事録を作成し、議事録が書面をもって作成されているときは、出席した委員及び監査役は、これに署名し、又は記名押印しなければならない。
9 前項の議事録が電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。以下この項及び次条第2項第2号において同じ。)をもって作成されている場合における当該電磁的記録に記録された事項については、経済産業省令で定める署名又は記名押印に代わる措置をとらなければならない。
10 前各項及び次条に定めるもののほか、議事の手続その他委員会の運営に関し必要な事項は、委員会が定める。
(委員会の議事録)
第98条 機構は、委員会の日から10年間、前条第8項の議事録をその本店に備え置かなければならない。
2 株主は、その権利を行使するため必要があるときは、裁判所の許可を得て、次に掲げる請求をすることができる。
一 前項の議事録が書面をもって作成されているときは、当該書面の閲覧又は謄写の請求
二 前項の議事録が電磁的記録をもって作成されているときは、当該電磁的記録に記録された事項を経済産業省令で定める方法により表示したものの閲覧又は謄写の請求
3 債権者は、委員の責任を追及するため必要があるときは、裁判所の許可を得て、第1項の議事録について前項各号に掲げる請求をすることができる。
4 裁判所は、第2項各号に掲げる請求又は前項の請求に係る閲覧又は謄写をすることにより、機構に著しい損害を及ぼすおそれがあると認めるときは、第2項又は前項の許可をすることができない。
5 会社法第868条第1項、第869条、第870条第2項(第1号に係る部分に限る。)、第870条の2、第871条本文、第872条(第5号に係る部分に限る。)、第872条の2、第873条本文、第875条及び第876条の規定は、第2項及び第3項の許可について準用する。
6 取締役は、第1項の議事録について第2項各号に掲げる請求をすることができる。
(委員の登記)
第99条 機構は、委員を選定したときは、2週間以内に、その本店の所在地において、委員の氏名を登記しなければならない。委員の氏名に変更を生じたときも、同様とする。
2 前項の規定による委員の選定の登記の申請書には、委員の選定及びその選定された委員が就任を承諾したことを証する書面を添付しなければならない。
3 委員の退任による変更の登記の申請書には、これを証する書面を添付しなければならない。
4 機構は、委員に選定された取締役のうち社外取締役であるものについて、社外取締役である旨を登記しなければならない。
(定款の変更)
第100条 機構の定款の変更の決議は、経済産業大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。
第4節 業務
(業務の範囲)
第101条 機構は、その目的を達成するため、次に掲げる業務を営むものとする。
一 対象事業者(特定投資事業者及び特定事業活動を行う事業者をいう。以下同じ。)に対する出資
二 対象事業者に対する基金(一般社団法人及び一般財団法人に関する法律(平成18年法律第48号)第131条に規定する基金をいう。)の拠出
三 対象事業者に対する資金の貸付け
四 対象事業者が発行する有価証券及び対象事業者が保有する有価証券の取得
五 対象事業者に対する金銭債権及び対象事業者が保有する金銭債権の取得
六 対象事業者の発行する社債及び資金の借入れに係る債務の保証
七 対象事業者のためにする有価証券(金融商品取引法第2条第2項の規定により有価証券とみなされる同項第5号又は第6号に掲げる権利に限る。)の募集又は私募
八 特定事業活動を行い、又は行おうとする事業者に対する専門家の派遣
九 特定事業活動を行い、又は行おうとする事業者に対する助言
十 特定事業活動を行い、又は行おうとする事業者に対する知的財産権(知的財産基本法(平成14年法律第122号)第2条第2項の知的財産権及び外国におけるこれに相当するものをいう。次号において同じ。)の移転、設定若しくは許諾又は営業秘密(不正競争防止法(平成5年法律第47号)第2条第6項の営業秘密及び外国におけるこれに相当するものをいう。次号において同じ。)の開示
十一 前号に掲げる業務のために必要な知的財産権の取得をし、若しくは移転、設定若しくは許諾を受け、又は営業秘密の開示を受けること。
十二 認可特定投資事業者の業務の実績に関する評価
十三 保有する有価証券の譲渡その他の処分
十四 債権の管理及び譲渡その他の処分
十五 前各号に掲げる業務に関連して必要な交渉及び調査
十六 特定事業活動を推進するために必要な調査及び情報の提供
十七 前各号に掲げる業務に附帯する業務
2 機構は、前項各号に掲げる業務のほか、当該業務の遂行に支障のない範囲内で、次に掲げる業務を行うことができる。
一 特定政府出資会社が行う出資に係る業務の効果的な実施に関する基本方針の策定
二 特定政府出資会社が発行する株式の譲受け及び保有
三 特定政府出資会社が行う出資に係る業務の効果的な実施を確保するための専門家の派遣、助言その他の支援
四 主務大臣に対する、その行う特定政府出資会社の業務の実績の評価に関する必要な情報の提供
3 機構は、前2項に規定するもののほか、機構の目的に資する業務を営もうとするときは、あらかじめ、経済産業大臣の認可を受けて、当該業務を行うことができる。
(機構が従うべき投資基準)
第102条 経済産業大臣は、特定資金供給の対象となる特定投資事業者及び当該特定資金供給の内容を決定するに当たって機構が従うべき基準(以下この章において「投資基準」という。)を定めるものとする。
2 投資基準においては、次に掲げる事項について定めるものとする。
一 特定資金供給を特に重点的に実施すべき事業分野の選定に関する事項
二 特定資金供給の内容に関する事項
三 取得する特定投資事業者の有価証券及び債権の譲渡その他の処分の期限に関する事項
四 人材の育成及び活用その他の資金供給以外の支援を行う場合にあっては、その内容
3 経済産業大臣は、第1項の規定により投資基準を定めようとするときは、あらかじめ、事業所管大臣(特定投資事業者による特定事業活動に対する資金供給その他の支援又は特定事業活動に対する資金供給その他の支援を行う事業活動に対する資金供給その他の支援の対象となる活動に係る事業を所管する大臣をいう。第104条第3項において同じ。)の意見を聴くものとする。
4 経済産業大臣は、第1項の規定により投資基準を定めたときは、これを公表するものとする。
5 経済産業大臣は、経済事情の変動により必要が生じたときは、投資基準を変更するものとする。
6 第3項及び第4項の規定は、前項の規定による投資基準の変更について準用する。
(特定資金供給の決定)
第103条 機構は、特定資金供給を行おうとするときは、投資基準に従って、その対象となる特定投資事業者及び当該特定資金供給の内容を決定しなければならない。
2 機構は、特定資金供給を行うかどうかを決定しようとするときは、あらかじめ、経済産業大臣の認可を受けなければならない。
3 機構は、前項の認可を受けようとするときは、次に掲げる事項を記載した申請書を経済産業大臣に提出しなければならない。
一 特定資金供給の内容
二 特定投資事業者による特定事業活動に対する資金供給その他の支援又は特定事業活動に対する資金供給その他の支援を行う事業活動に対する資金供給その他の支援の内容及び実施体制に関する事項
三 取得する特定投資事業者の有価証券及び債権の譲渡その他の処分の期限に関する事項
四 人材の育成及び活用その他の資金供給以外の支援を行う場合にあっては、その内容
第104条 経済産業大臣は、前条第3項の認可の申請があった場合においては、その申請が次の各号のいずれにも適合するかどうかを審査するものとする。
一 投資基準に適合するものであること。
二 特定投資事業者による特定事業活動に対する資金供給その他の支援又は特定事業活動に対する資金供給その他の支援を行う事業活動に対する資金供給その他の支援が円滑かつ確実に実施されると見込まれるものであること。
2 経済産業大臣は、前項の規定により審査した結果、その申請が同項各号のいずれにも適合していると認めるときは、前条第2項の認可をするものとする。
3 経済産業大臣は、前条第2項の認可をしようとするときは、あらかじめ、事業所管大臣の意見を聴くものとする。
(特定資金供給に関する認可の変更)
第105条 機構は、第103条第3項各号に掲げる事項を変更しようとするときは、経済産業省令で定めるところにより、経済産業大臣の認可を受けなければならない。
2 前条の規定は、前項の認可について準用する。
(認可特定投資事業者の業務の実績に関する評価)
第106条 機構は、認可特定投資事業者(機構が第103条第2項の認可を受けて、特定資金供給を行う特定投資事業者をいう。以下同じ。)の事業年度ごとの業務の実績について、評価を行わなければならない。
2 機構は、前項の評価を行ったときは、遅滞なく、認可特定投資事業者に対し評価の結果を通知するとともに、当該評価の結果に応じて、認可特定投資事業者に対し、特定資金供給に係る資金の回収その他必要な措置をとらなければならない。
3 機構は、第1項の評価を行い、又は前項の措置をとったときは、経済産業大臣に当該評価の結果又は当該措置の内容を報告しなければならない。
4 経済産業大臣は、前項の規定による報告を受けた場合において、必要があると認めるときは、投資基準を変更するものとする。
(機構が従うべき支援基準)
第107条 経済産業大臣は、直接資金供給の対象となる事業者及び当該直接資金供給の内容を決定するに当たって機構が従うべき基準(次項及び第3項並びに次条第1項において「支援基準」という。)を定めるものとする。
2 経済産業大臣は、前項の規定により支援基準を定めようとするときは、あらかじめ、事業所管大臣(直接資金供給の対象となる活動に係る事業を所管する大臣をいう。次条第4項及び第5項において同じ。)の意見を聴くものとする。
3 経済産業大臣は、第1項の規定により支援基準を定めたときは、これを公表するものとする。
4 経済産業大臣は、経済事情の変動により必要が生じたときは、支援基準を変更するものとする。
5 第2項及び第3項の規定は、前項の規定による支援基準の変更について準用する。
(直接資金供給の決定)
第108条 機構は、直接資金供給を行おうとするときは、支援基準に従って、その対象となる事業者及び当該直接資金供給の内容を決定しなければならない。
2 機構は、直接資金供給を行うかどうかを決定しようとするときは、あらかじめ、経済産業大臣にその旨を通知し、相当の期間を定めて、意見を述べる機会を与えなければならない。ただし、直接資金供給の内容が出資(その額が一定額以下のものその他の政令で定めるものに限る。)のみである場合は、この限りでない。
3 機構は、前項ただし書に規定する場合において、直接資金供給をする旨の決定を行ったときは、速やかに、経済産業大臣にその旨及びその内容を報告しなければならない。
4 経済産業大臣は、第2項の規定による通知を受けたときは、速やかに、その内容を事業所管大臣に通知するものとする。
5 事業所管大臣は、前項の規定による通知を受けた場合において、当該事業者の属する事業分野の実態を考慮して必要があると認めるときは、第2項の期間内に、機構に対して意見を述べることができる。
(直接資金供給の決定の撤回)
第109条 機構は、次に掲げる場合には、速やかに、直接資金供給の決定を撤回しなければならない。
一 直接資金供給の対象である事業者が特定事業活動を行わないとき。
二 直接資金供給の対象である事業者が破産手続開始の決定、再生手続開始の決定、更生手続開始の決定、特別清算開始の命令又は外国倒産処理手続の承認の決定を受けたとき。
2 機構は、前項の規定により直接資金供給の決定を撤回したときは、直ちに、当該直接資金供給の対象である事業者に対し、その旨を通知しなければならない。
(有価証券の譲渡その他の処分等)
第110条 機構は、その保有する直接資金供給の対象である事業者に係る有価証券又は債権の譲渡その他の処分の決定を行おうとするときは、あらかじめ、経済産業大臣にその旨を通知し、相当の期間を定めて、意見を述べる機会を与えなければならない。
2 機構は、経済事情、対象事業者の事業の状況等を考慮しつつ、平成46年3月31日までに、保有する全ての有価証券及び債権の譲渡その他の処分を行うよう努めなければならない。
3 機構が債務の保証を行う場合におけるその対象となる貸付金の償還期限は、平成46年3月31日まででなければならない。
(特定政府出資会社の主務大臣からの株式の譲受けの求め)
第111条 主務大臣は、財務大臣に協議の上、機構に対し、政府が保有する特定政府出資会社の株式(次条及び第114条において「特定株式」という。)の全部を、次条第3項の評価委員が評価した価額で譲り受けるよう求めるものとする。
(機構による特定株式の譲受け)
第112条 前条の規定による求めを受けた機構は、当該求めから3月を超えない範囲内において経済産業大臣が指定する期間内に、当該特定株式の全部を譲り受けなければならない。この場合において、機構が譲り受けた当該特定株式は、第2条第22項の規定及び当該特定株式について政府が保有すべき旨を定めている他の法令の規定の適用については、なお政府が保有するものとみなす。
2 機構が前項の規定による譲受けを行う場合であって、当該譲受けの対価として株式の発行又は自己株式の処分をするときにおける機構に係る会社法第199条第2項の規定の適用については、同項中「株主総会」とあるのは「取締役会」と、「ならない。」とあるのは「ならない。ただし、取締役会は、産業競争力強化法(平成25年法律第98号)第112条第3項の評価委員の評価を踏まえて前項第2号に掲げる払込金額又はその算定方法を決定しなければならない。」とする。
3 第1項の規定により機構が譲り受ける特定株式の価額は、評価委員が評価した価額とする。
4 前項の評価委員(第114条第2項及び第3項において単に「評価委員」という。)は、前項の評価をしようとするときは、当該特定株式の全部の譲受けがその効力を生ずる日における当該特定株式の時価を基準とするものとする。ただし、当該特定株式の種類その他の事項を勘案して時価によることが適当でないと認めるときは、当該特定株式の時価によらないことができる。
5 前各項に規定するもののほか、機構による特定株式の譲受けに関し必要な事項は、政令で定める。
第113条 会社法第469条第1項(各号列記以外の部分に限る。)、第3項及び第5項から第9項まで、第470条並びに第868条から第876条までの規定は、前条第1項の場合について準用する。この場合において、次の表の上欄に掲げる同法の規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句と読み替えるほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
第469条第1項 | 事業譲渡等をする場合(次に掲げる場合を除く。) | 株式会社産業革新投資機構(以下「機構」という。)が産業競争力強化法第112条第1項の規定による同法第111条の特定株式の全部の譲受け(以下「特定株式譲受け」という。)をする場合 |
反対株主 | 機構の株主のうち政府以外のもの | |
事業譲渡等をする株式会社 | 機構 | |
第469条第3項 | 事業譲渡等をしようとする株式会社 | 機構 |
効力発生日 | 特定株式譲受けがその効力を生ずる日(以下「譲受け効力発生日」という。) | |
前条第1項に規定する場合における当該特別支配株主 | 政府 | |
事業譲渡等をする旨(第467条第2項に規定する場合にあっては、同条第1項第3号に掲げる行為をする旨及び同条第2項の株式に関する事項) | 特定株式譲受けをする旨 | |
第469条第5項 | 第1項の規定による請求(以下この章において「株式買取請求」という。) | 産業競争力強化法第113条において準用する第1項の規定による請求(以下「機構株式買取請求」という。) |
効力発生日 | 譲受け効力発生日 | |
株式買取請求に | 機構株式買取請求に | |
第469条第6項及び第7項 | 株式買取請求 | 機構株式買取請求 |
事業譲渡等をする株式会社 | 機構 | |
第469条第8項 | 事業譲渡等 | 特定株式譲受け |
株式買取請求 | 機構株式買取請求 | |
第469条第9項 | 株式買取請求 | 機構株式買取請求 |
第470条第1項 | 株式買取請求 | 機構株式買取請求 |
事業譲渡等をする株式会社 | 機構 | |
当該株式会社 | 機構 | |
効力発生日 | 譲受け効力発生日 | |
第470条第2項 | 効力発生日 | 譲受け効力発生日 |
前項の株式会社 | 機構 | |
第470条第3項 | 前条第7項 | 産業競争力強化法第113条において準用する前条第7項 |
効力発生日 | 譲受け効力発生日 | |
株式買取請求 | 機構株式買取請求 | |
第470条第4項 | 第1項の株式会社 | 機構 |
同項 | 産業競争力強化法第113条において準用する第1項 | |
第470条第5項 | 第1項の株式会社 | 機構 |
当該株式会社 | 機構 | |
第470条第6項 | 株式買取請求 | 機構株式買取請求 |
効力発生日 | 譲受け効力発生日 | |
第470条第7項 | 株式買取請求 | 機構株式買取請求 |
(機構による特定株式の譲渡)
第114条 機構は、特定株式の譲渡を行おうとするときは、経済産業大臣の認可を受けなければならない。
2 前項の認可を受けて機構が特定株式の譲渡を行おうとする場合における当該特定株式の価額は、評価委員が評価した価額とする。
3 評価委員は、前項の評価をしようとするときは、当該特定株式の譲渡がその効力を生ずる日における当該特定株式の時価を基準とするものとする。ただし、当該特定株式の種類その他の事項を勘案して時価によることが適当でないと認めるときは、当該特定株式の時価によらないことができる。
4 前3項に規定するもののほか、機構による特定株式の譲渡に関し必要な事項は、政令で定める。
第5節 国の援助等
第115条 経済産業大臣及び国の関係行政機関の長は、機構及び対象事業者に対し、その事業の円滑かつ確実な実施に関し必要な助言その他の援助を行うよう努めるものとする。
2 前項に定めるもののほか、経済産業大臣及び国の関係行政機関の長は、機構及び対象事業者の行う事業の円滑かつ確実な実施が促進されるよう、相互に連携を図りながら協力するものとする。
第6節 財務及び会計
(予算の認可)
第116条 機構は、毎事業年度の開始前に、その事業年度の予算を経済産業大臣に提出して、その認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
2 前項の予算には、その事業年度の事業計画及び資金計画に関する書類を添付しなければならない。
(剰余金の配当等の決議)
第117条 機構の剰余金の配当その他の剰余金の処分の決議は、経済産業大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。
(財務諸表)
第118条 機構は、毎事業年度終了後3月以内に、その事業年度の貸借対照表、損益計算書及び事業報告書を経済産業大臣に提出しなければならない。
(政府保証)
第119条 政府は、法人に対する政府の財政援助の制限に関する法律(昭和21年法律第24号)第3条の規定にかかわらず、国会の議決を経た金額の範囲内において、機構の第83条第1項の社債又は借入れに係る債務について、保証契約をすることができる。
(取締役の報酬等及び職員の給与)
第120条 機構は、その取締役の報酬及び退職手当並びに職員の給与の支給の基準を定め、これを経済産業大臣に届け出るとともに、公表しなければならない。これを変更したときも、同様とする。
2 機構は、専ら出資を行う業務に従事する職員(この項において「出資専従者」という。)の給与その他の処遇については、第116条第1項の規定による認可を受けた予算の範囲内において、優秀な人材の確保並びに若年の出資専従者の育成及び活躍の推進に配慮して行うものとする。
第7節 監督
(監督)
第121条 機構は、経済産業大臣がこの法律の定めるところに従い監督する。
2 経済産業大臣は、この法律を施行するため必要があると認めるときは、機構に対し、機構及び認可特定投資事業者の業務に関し監督上必要な命令をすることができる。
(財務大臣との協議)
第122条 経済産業大臣は、第83条第1項(募集社債を引き受ける者の募集をし、株式交換に際して社債を発行し、又は資金を借り入れようとするときに限る。)、第88条第2項、第100条、第101条第3項、第103条第2項、第105条第1項、第114条第1項、第116条第1項、第117条若しくは第125条の認可をしようとするとき、第102条第1項の規定により投資基準を定めるとき、又は同条第5項若しくは第106条第4項の規定により投資基準を変更するときは、財務大臣に協議するものとする。
(業務の実績に関する評価)
第123条 経済産業大臣は、機構の事業年度ごとの業務の実績について、評価を行うものとする。
2 経済産業大臣は、前項の評価を行ったときは、遅滞なく、機構に対し、当該評価の結果を通知するとともに、これを公表するものとする。
3 経済産業大臣は、第1項の評価を行うに当たっては、機構の業務が、産業構造及び国際的な競争条件の変化に対応するための高度に専門的かつ実践的な知見を活用することが求められるものであることを考慮するものとする。
第8節 解散等
(機構の解散)
第124条 機構は、第101条第1項各号に掲げる業務の完了により解散する。
(合併等の決議)
第125条 機構の合併、分割、事業の譲渡又は譲受け及び解散の決議は、経済産業大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。
第5章 中小企業の活力の再生
第1節 創業等の支援
(創業支援等事業の実施に関する指針)
第126条 経済産業大臣及び総務大臣は、創業支援等事業により創業を適切に支援し、及び創業に関する普及啓発を積極的に行い、中小企業の活力の再生に資するため、創業支援等事業の実施に関する指針(以下この条及び次条第4項第1号において「実施指針」という。)を定めるものとする。
2 実施指針においては、次に掲げる事項について定めるものとする。
一 創業支援等事業による創業の促進に関する目標の設定に関する事項
二 創業支援等事業の実施方法に関する事項
三 創業支援等事業の実施に関して市町村(特別区を含む。以下同じ。)が果たすべき役割に関する事項
四 その他創業支援等事業に関する重要事項
3 経済産業大臣及び総務大臣は、経済事情の変動により必要が生じたときは、実施指針を変更するものとする。
4 経済産業大臣及び総務大臣は、実施指針を定め、又はこれを変更しようとするときは、あらかじめ、中小企業者の事業を所管する大臣に協議するとともに、中小企業政策審議会の意見を聴くものとする。
5 経済産業大臣及び総務大臣は、実施指針を定め、又はこれを変更したときは、遅滞なく、これを公表するものとする。
(創業支援等事業計画の認定)
第127条 市町村は、その実施しようとする創業支援等事業(これと連携して市町村以外の者が実施しようとする創業支援等事業を含む。以下同じ。)に関する計画(以下「創業支援等事業計画」という。)を作成し、主務省令で定めるところにより、これを主務大臣に提出して、その認定を受けることができる。
2 2以上の市町村がその創業支援等事業を共同して実施しようとする場合にあっては、当該2以上の市町村は共同して創業支援等事業計画を作成し、前項の認定を受けることができる。
3 創業支援等事業計画には、次に掲げる事項を記載しなければならない。
一 創業支援等事業の目標
二 当該市町村が実施する創業支援等事業の内容(当該創業支援等事業の全部又は一部が特定創業支援等事業に該当する場合にあっては、その旨を含む。)及び実施方法に関する事項
三 当該市町村が実施する創業支援等事業と連携して市町村以外の者が実施する創業支援等事業がある場合にあっては、次に掲げる事項
イ 当該創業支援等事業を実施する者の氏名又は名称及び住所並びに法人にあっては、その代表者の氏名
ロ 当該創業支援等事業の内容(当該創業支援等事業の全部又は一部が特定創業支援等事業に該当する場合にあっては、その旨を含む。)及び実施方法に関する事項
ハ 当該市町村が実施する創業支援等事業との連携に関する事項
ニ 創業支援等事業(第2条第25項第2号に係るものに限る。)の実施に当たり、学校教育法(昭和22年法律第26号)第1条に規定する学校その他の教育機関との連携を図る場合にあっては、当該連携に関する事項
四 計画期間
4 主務大臣は、第1項の認定の申請があった場合において、その創業支援等事業計画が次の各号のいずれにも適合するものであると認めるときは、その認定をするものとする。
一 当該創業支援等事業計画が実施指針に照らし適切なものであること。
二 当該創業支援等事業計画に係る創業支援等事業が円滑かつ確実に実施されると見込まれるものであること。
5 主務大臣は、第1項の認定をしたときは、主務省令で定めるところにより、当該認定に係る創業支援等事業計画の内容を公表するものとする。
(創業支援等事業計画の変更等)
第128条 前条第1項の認定を受けた市町村(以下「認定市町村」という。)は、当該認定に係る創業支援等事業計画を変更しようとするときは、主務省令で定めるところにより、主務大臣の認定を受けなければならない。
2 主務大臣は、認定市町村(当該認定に係る創業支援等事業計画(前項の規定による変更の認定があったときは、その変更後のもの。以下「認定創業支援等事業計画」という。)において認定市町村が実施する創業支援等事業と連携して市町村以外の者が実施する事業(第130条において「認定連携創業支援等事業」という。)を実施する者(第131条第1項及び第141条第1項において「認定連携創業支援等事業者」という。)を含む。)が認定創業支援等事業計画に従って創業支援等事業を実施していないと認めるときは、その認定を取り消すことができる。
3 主務大臣は、認定創業支援等事業計画が前条第4項各号のいずれかに適合しないものとなったと認めるときは、認定市町村に対して、当該認定創業支援等事業計画の変更を指示し、又はその認定を取り消すことができる。
4 主務大臣は、前2項の規定による認定の取消しをしたときは、その旨を公表するものとする。
5 前条第4項及び第5項の規定は、第1項の認定について準用する。
(中小企業信用保険法の特例)
第129条 無担保保険の保険関係であって、創業関連保証(中小企業信用保険法第3条の2第1項に規定する債務の保証であって、創業者の要する資金のうち経済産業省令で定めるものに係るものをいう。以下この条において同じ。)を受けた創業者である中小企業者(第2条第24項第1号、第3号及び第5号に掲げる創業者を含む。以下同じ。)に係るものについての同法第3条の2第1項及び第3項の規定の適用については、同条第1項中「中小企業者の」とあるのは「中小企業者(産業競争力強化法(平成25年法律第98号)第2条第24項第1号、第3号及び第5号に掲げる創業者を含む。以下同じ。)の」と、「保険価額の合計額が8000万円」とあるのは「同法第129条第1項に規定する創業関連保証(以下「創業関連保証」という。)に係る保険関係の保険価額の合計額及びその他の保険関係の保険価額の合計額がそれぞれ2000万円及び8000万円」と、同条第3項中「当該借入金の額のうち保証をした額が8000万円(当該債務者」とあるのは「創業関連保証及びその他の保証ごとに、当該借入金の額のうち保証をした額がそれぞれ2000万円及び8000万円(創業関連保証及びその他の保証ごとに、当該債務者」と、「8000万円から」とあるのは「それぞれ2000万円及び8000万円から」とする。
2 第2条第24項第1号、第3号及び第5号に掲げる創業者であって、創業関連保証を受けたものについては、当該創業者を中小企業信用保険法第2条第1項の中小企業者とみなして、同法第3条の2及び第4条から第8条までの規定を適用する。
3 無担保保険の保険関係であって、創業関連保証に係るもののうち、次の各号のいずれにも該当する創業者である中小企業者に係るものについての中小企業信用保険法第3条の2第2項及び第5条の規定の適用については、同法第3条の2第2項中「100分の80」とあり、及び同法第5条中「100分の70(無担保保険、特別小口保険、流動資産担保保険、公害防止保険、エネルギー対策保険、海外投資関係保険、新事業開拓保険、事業再生保険及び特定社債保険にあっては、100分の80)」とあるのは、「100分の90」とする。
一 次のいずれかに該当すること。
イ 第2条第24項第1号から第3号までに掲げる者に該当する場合において、過去に自らが営んでいた事業をその経営の状況の悪化により廃止した経験を有すること又は過去に経営の状況の悪化により解散した会社の当該解散の日において当該会社の業務を執行する役員であったこと。
ロ 第2条第24項第4号に掲げる者に該当する場合において、当該会社を設立した個人が過去に自らが営んでいた事業をその経営の状況の悪化により廃止した経験を有すること又は当該会社を設立した個人が過去に経営の状況の悪化により解散した会社の当該解散の日において当該会社の業務を執行する役員であったこと。
二 当該保険関係に係る債務の保証の委託の申込みを、前号イ及びロに規定する事業の廃止の日又は解散の日から5年を経過する日前に行ったこと。
4 創業関連保証を受けた者1人についての無担保保険の保険関係であって政令で指定するものの保険価額の合計額の限度額は、政令で定める。
5 無担保保険の保険関係であって、創業関連保証に係るものについての保険料の額は、中小企業信用保険法第4条の規定にかかわらず、保険金額に年100分の2以内において政令で定める率を乗じて得た額とする。
第130条 認定連携創業支援等事業を実施する一般社団法人若しくは一般財団法人(一般社団法人にあってはその社員総会における議決権の2分の1以上を中小企業者が有しているもの、一般財団法人にあっては設立に際して拠出された財産の価額の2分の1以上が中小企業者により拠出されているものに限る。)又は特定非営利活動促進法(平成10年法律第7号)第2条第2項に規定する特定非営利活動法人(その社員総会における表決権の2分の1以上を中小企業者が有しているものに限り、かつ、中小企業信用保険法第2条第1項第6号に該当するものを除く。)であって、当該認定連携創業支援等事業の実施に必要な資金に係る中小企業信用保険法第3条第1項又は第3条の2第1項に規定する債務の保証を受けたもの(以下この条において「認定一般社団法人等」という。)については、当該認定一般社団法人等を同法第2条第1項の中小企業者とみなして、同法第3条、第3条の2及び第4条から第8条までの規定を適用する。この場合において、同法第3条第1項及び第3条の2第1項の規定の適用については、これらの規定中「借入れ」とあるのは、「産業競争力強化法(平成25年法律第98号)第116条に規定する認定一般社団法人等が行う同法第128条第2項に規定する認定連携創業支援等事業の実施に必要な資金の借入れ」とする。
(認定市町村に対する情報の提供等)
第131条 独立行政法人中小企業基盤整備機構は、認定市町村又は認定連携創業支援等事業者の依頼に応じて、その行う創業支援等事業に関する情報の提供その他必要な協力の業務を行う。
2 都道府県は、創業支援等事業計画を作成しようとする市町村又は認定市町村に対し、創業支援等事業に関する情報の提供その他の援助を行うことができる。
(中小企業信用保険法の特例)
第132条 中小企業者の特定信用状発行契約に基づく債務については、当該債務を中小企業信用保険法第3条第1項に規定する借入れによる債務とみなして、同法第3条及び第4条から第8条までの規定を適用する。この場合において、普通保険の保険関係であって、特定信用状関連保証(特定信用状発行契約に基づく債務の保証をいう。以下この条において同じ。)を受けた中小企業者に係るものについての同法第3条第1項の規定の適用については、同項中「保険価額の合計額が」とあるのは「産業競争力強化法(平成25年法律第98号)第132条第1項に規定する特定信用状関連保証に係る保険関係の保険価額の合計額とその他の保険関係の保険価額の合計額とがそれぞれ」と、「借入金」とあるのは「特定信用状発行契約(同法第2条第28項の特定信用状発行契約をいう。)に基づく債務の額(当該中小企業者の外国関係法人(同法第2条第9項の外国関係法人をいう。)の外国銀行等(銀行法(昭和56年法律第59号)第4条第3項の外国銀行等をいう。)からの借入金の額に相当する額に限る。)のうち保証をした額(特殊保証の場合は限度額)の総額と借入金」と、「総額が」とあるのは「総額とがそれぞれ」とする。
2 普通保険の保険関係であって、特定信用状関連保証に係るものについての次の表の上欄に掲げる中小企業信用保険法の規定の適用については、これらの規定中同表の中欄に掲げる字句は、同表の下欄に掲げる字句とする。
第3条第1項 | この項 | この項及び第3項 |
第3条第2項 | 100分の70 | 100分の80 |
第3条第3項 | 借入金の額 | 特定信用状発行契約(産業競争力強化法(平成25年法律第98号)第2条第28項の特定信用状発行契約をいう。以下同じ。)に基づく債務の額(中小企業者の外国関係法人(同法第2条第9項の外国関係法人をいう。以下同じ。)の外国銀行等(銀行法(昭和56年法律第59号)第4条第3項の外国銀行等をいう。以下同じ。)からの借入金の額に相当する額に限る。以下同じ。) |
保証をした額 | 保証をした額(特殊保証の場合は限度額) | |
借入金の弁済(手形の割引の場合は手形の支払、電子記録債権の割引の場合は電子記録債権に係る債務の支払) | 特定信用状発行契約に基づく債務の弁済 | |
第3条第4項 | 借入金(手形の割引の場合は手形の割引により融通を受けた資金、電子記録債権の割引の場合は電子記録債権の割引により融通を受けた資金)は、中小企業者 | 場合における前項に規定する中小企業者の外国関係法人の外国銀行等からの借入金は、当該中小企業者 |
第5条 | 弁済(手形の割引及び電子記録債権の割引の場合は、支払。以下同じ。) | 弁済 |
借入金(手形の割引の場合は手形債務、電子記録債権の割引の場合は電子記録債権に係る債務。以下同じ。)、社債に係る債務(利息に係るものを除く。以下同じ。)又は特定支払債務 | 特定信用状発行契約に基づく債務 | |
100分の70(無担保保険、特別小口保険、流動資産担保保険、公害防止保険、エネルギー対策保険、海外投資関係保険、新事業開拓保険、事業再生保険及び特定社債保険にあっては、100分の80) | 100分の80 | |
第5条第1号及び第3号並びに第8条第1号及び第3号 | 借入金又は社債に係る債務 | 特定信用状発行契約に基づく債務 |
第2節 中小企業再生支援体制の整備
(中小企業の事業の再生の支援に関する指針)
第133条 経済産業大臣は、中小企業承継事業再生その他の取組による中小企業の事業の再生を適切に支援し、その活力の再生に資するため、国、地方公共団体、独立行政法人中小企業基盤整備機構及び認定支援機関が講ずべき支援措置に関する基本的な指針(以下この条及び次条第1項において「支援指針」という。)を定めるものとする。
2 支援指針においては、次に掲げる事項について定めるものとする。
一 中小企業の活力の再生の支援に関する基本的事項
二 中小企業の活力の再生の支援内容に関する事項
三 中小企業の活力の再生の支援体制に関する事項
四 その他中小企業の活力の再生の支援に関し配慮すべき事項
3 経済産業大臣は、経済事情の変動により必要が生じたときは、支援指針を変更するものとする。
4 経済産業大臣は、支援指針を定め、又はこれを変更しようとするときは、あらかじめ、中小企業者の事業を所管する大臣に協議するとともに、中小企業政策審議会の意見を聴くものとする。
5 経済産業大臣は、支援指針を定め、又はこれを変更したときは、遅滞なく、これを公表するものとする。
(認定支援機関)
第134条 経済産業大臣は、支援指針に基づき、経済産業省令で定めるところにより、商工会、都道府県商工会連合会、商工会議所又は中小企業支援法(昭和38年法律第147号)第7条第1項に規定する指定法人であって、都道府県の区域の全部又は一部の地域において次項に規定する業務(以下「中小企業再生支援業務」という。)を適正かつ確実に行うことができると認められるものを、その申請により、中小企業再生支援業務を行う者として認定することができる。
2 前項の認定を受けた者(以下「認定支援機関」という。)は、他の法令に定めるもののほか、当該認定に係る第4項第4号ハの地域において、次の業務を行うものとする。
一 次に掲げるもののいずれかを行い、又は行おうとする中小企業者(イに掲げるものを行い、又は行おうとする場合にあっては、事業を営んでいない個人を含む。)の求めに応じ、必要な指導又は助言を行うこと。
イ 現に有する経営資源及び合併、事業の譲受けその他これらに準ずるものにより他の中小企業者から承継する事業に係る新たな経営資源を有効に組み合わせて一体的に活用することによる商品の生産若しくは販売又は役務の提供の効率化
ロ 中小企業承継事業再生その他の取組による事業の再生
二 前号イに掲げるものに係る合併、事業の譲渡又は譲受けその他これらに準ずるものに関し仲介を行うこと。
三 中小企業者及びその経営の改善を支援する事業を行う者並びにこれらの者の従業員に対し、第1号イ又はロに掲げるものに関する研修を行うこと。
四 前3号に掲げる業務に関連して必要な情報の収集、調査及び研究を行い、並びにその成果を普及すること。
五 独立行政法人中小企業基盤整備機構からの委託に基づき、第140条第1号に掲げる業務の実施に必要な調査を行うこと。
3 認定支援機関は、他の法令に定める業務及び前項各号に掲げる業務のほか、裁判外紛争解決手続の利用の促進に関する法律第5条の認証を受け、かつ、第49条第1項の認定を受けて、事業再生に係る紛争について民間紛争解決手続(同法第2条第1号に規定する手続をいう。)を実施することができる。
4 第1項の認定を受けようとする者は、経済産業省令で定めるところにより、次に掲げる事項を記載した認定申請書を経済産業大臣に提出しなければならない。
一 名称及び住所
二 事務所の所在地
三 次条第1項に規定する中小企業再生支援協議会の委員として任命しようとする委員の候補者
四 中小企業再生支援業務に関する次に掲げる事項
イ 中小企業再生支援業務の内容
ロ 中小企業再生支援業務の実施体制
ハ 中小企業再生支援業務を行う地域
ニ その他経済産業省令で定める事項
5 認定支援機関は、前項第1号及び第2号に掲げる事項に変更があったときは遅滞なく、同項第4号に掲げる事項の変更(経済産業省令で定める軽微な変更を除く。)をしようとするときはあらかじめ、その旨を経済産業大臣に届け出なければならない。
(中小企業再生支援協議会)
第135条 認定支援機関に、中小企業再生支援協議会を置く。
2 中小企業再生支援協議会は、認定支援機関の長及びその任命する委員をもって組織する。
3 中小企業再生支援協議会の委員は、中小企業再生支援業務に係る実務経験又は学識経験を有する者のうちから任命しなければならない。
4 認定支援機関の長は、中小企業再生支援協議会の委員を任命したときは、経済産業省令で定めるところにより、経済産業大臣にその旨を届け出なければならない。中小企業再生支援協議会の委員に変更があったときも、同様とする。
5 中小企業再生支援協議会は、認定支援機関が行う中小企業再生支援業務の具体的内容、実施体制の確保その他の中小企業再生支援業務の遂行に関する重要な事項を審議し、決定するほか、認定支援機関に対する専門的な助言を行う。
6 前各項に規定するもののほか、中小企業再生支援協議会の組織及び運営に関し必要な事項は、政令で定める。
(秘密保持義務)
第136条 認定支援機関の役員若しくは職員若しくは中小企業再生支援協議会の委員又はこれらの職にあった者は、中小企業再生支援業務に関して知り得た秘密を漏らし、又は盗用してはならない。
2 前項の規定は、次に掲げる情報に関しては、適用しない。
一 独立行政法人中小企業基盤整備機構が第140条第4号に掲げる業務を円滑に行うために認定支援機関から情報の提供を受けることが必要な場合において、当該認定支援機関の役員若しくは職員又は中小企業再生支援協議会の委員が、独立行政法人中小企業基盤整備機構に提供する当該業務に関する情報
二 認定支援機関が第134条第2項第1号に掲げる業務(同号ロに掲げるものに係るものに限る。)及び同項第2号に掲げる業務を円滑に行うために独立行政法人中小企業基盤整備機構の助言又は専門家の派遣を受けることが必要な場合において、認定支援機関の役員若しくは職員又は中小企業再生支援協議会の委員が、独立行政法人中小企業基盤整備機構に提供する当該業務に関する情報
三 認定支援機関が第134条第2項第2号に掲げる業務を円滑に行うために他の認定支援機関から情報の提供を受けることが必要な場合において、当該認定支援機関の役員若しくは職員又は中小企業再生支援協議会の委員が、当該他の認定支援機関の役員若しくは職員又は中小企業再生支援協議会の委員に提供する当該業務に関する情報
(改善命令)
第137条 経済産業大臣は、認定支援機関の中小企業再生支援業務の運営に関し改善が必要であると認めるときは、その認定支援機関に対し、その改善に必要な措置を講ずべきことを命ずることができる。
(認定の取消し)
第138条 経済産業大臣は、認定支援機関が前条の規定による命令に違反したときは、その認定を取り消すことができる。
(中小企業信用保険法の特例)
第139条 認定支援機関であって、特定中小企業再生支援事業(中小企業再生支援業務に係る事業であって、中小企業再生支援協議会の決定を経たものをいう。)の実施に必要な資金に係る中小企業信用保険法第3条第1項又は第3条の2第1項に規定する債務の保証を受けたものについては、当該認定支援機関を同法第2条第1項の中小企業者とみなして、同法第3条、第3条の2及び第4条から第8条までの規定を適用する。この場合において、同法第3条第1項及び第3条の2第1項の規定の適用については、これらの規定中「借入れ」とあるのは、「産業競争力強化法(平成25年法律第98号)第139条に規定する特定中小企業再生支援事業の実施に必要な資金の借入れ」とする。
(独立行政法人中小企業基盤整備機構の行う再生支援業務)
第140条 独立行政法人中小企業基盤整備機構は、中小企業の活力の再生を支援するため、次に掲げる業務を行う。
一 投資事業有限責任組合(事業再編又は中小企業承継事業再生を実施する事業者に対する資金供給を行うものとして政令で定めるものに限る。次条第2項において「特定投資事業有限責任組合」という。)であって中小企業に対する投資事業を実施するものに対する当該投資事業の実施に必要な資金の出資を行うこと。
二 第134条第2項第1号から第4号までに掲げる業務を行うこと。
三 認定支援機関の依頼に応じて、専門家の派遣その他中小企業再生支援業務の実施に関し必要な協力を行うこと。
四 中小企業再生支援業務の実施状況を評価し、及びその結果を経済産業大臣に報告すること。
第6章 雑則
(資金の確保)
第141条 国は、認定事業再編事業者等若しくは認定特別事業再編事業者等が認定事業再編計画若しくは認定特別事業再編計画に従って事業再編若しくは特別事業再編のための措置を行い、又は認定新事業活動実施者、認定特定新事業開拓投資事業組合、認定特定研究成果活用支援事業者、認定市町村若しくは認定連携創業支援等事業者が認定新事業活動計画、認定特定新事業開拓投資事業計画、認定特定研究成果活用支援事業計画若しくは認定創業支援等事業計画に従って新事業活動、特定新事業開拓投資事業、特定研究成果活用支援事業若しくは創業支援等事業を実施するのに必要な資金の確保に努めるものとする。
2 国は、特定投資事業有限責任組合が事業再編を実施する事業者の自己資本の充実を行うのに必要な資金の確保に努めるものとする。
(雇用の安定等)
第142条 認定事業再編事業者又は認定特別事業再編事業者(以下この条及び第146条において「認定事業者」という。)は、認定事業再編計画又は認定特別事業再編計画に従って事業再編又は特別事業再編を実施するに当たっては、その雇用する労働者の理解と協力を得るとともに、当該労働者について、失業の予防その他雇用の安定を図るため必要な措置を講ずるよう努めなければならない。
2 国は、認定事業者の雇用する労働者について、失業の予防その他雇用の安定を図るため必要な措置を講ずるよう努めるものとする。
3 国は、認定事業者に雇用されていた労働者について、就職のあっせんその他その職業及び生活の安定に資するため必要な措置を講ずるよう努めるものとする。
4 国及び都道府県は、認定事業者の雇用する労働者及び認定事業者に雇用されていた労働者について、職業訓練の実施その他の能力の開発及び向上を図るために必要な措置を講ずるよう努めるものとする。
5 国及び都道府県は、認定事業者の関連中小企業者について、その新たな経済的環境への適応の円滑化に資するため必要な措置を講ずるよう努めるものとする。
(中小企業者への配慮)
第143条 国、地方公共団体、独立行政法人中小企業基盤整備機構、商工会及び商工会議所は、他の事業者の事業再編の実施によりその経営に著しい影響を受ける中小企業者の経営基盤の強化を図るため、当該中小企業者の行う事業に関する経営方法又は技術に関する助言、研修又は情報提供その他必要な施策を総合的に推進するよう努めるものとする。
(報告の徴収)
第144条 主務大臣は、認定新事業活動実施者、認定特定研究成果活用支援事業者(当該認定特定研究成果活用支援事業者が投資事業有限責任組合である場合にあっては、当該投資事業有限責任組合の無限責任組合員)、認定事業再編事業者又は認定特別事業再編事業者に対し、認定新事業活動計画、認定特定研究成果活用支援事業計画、認定事業再編計画又は認定特別事業再編計画の実施状況について報告を求めることができる。
2 第6条第3項の関係行政機関の長は、認定新事業活動実施者に対し、当該規制の特例措置の適用の状況について報告を求めることができる。
3 主務大臣は、認定市町村に対し、認定創業支援等事業計画の実施状況について報告を求めることができる。
4 経済産業大臣は、認定特定新事業開拓投資事業組合の無限責任組合員に対し、認定特定新事業開拓投資事業計画の実施状況について報告を求めることができる。
5 経済産業大臣は、認定支援機関に対し、中小企業再生支援業務の実施状況について報告を求めることができる。
6 経済産業大臣は、この法律の施行に必要な限度において、特定認証紛争解決事業者に対し、特定認証紛争解決手続の業務、第54条第1項に規定する償還すべき社債の金額の減額に係る確認の業務、第56条第1項に規定する資金の借入れに係る確認の業務又は第59条第1項に規定する債権に係る確認の業務の実施状況について報告を求めることができる。
(指定金融機関等に対する報告の徴収等)
第145条 主務大臣は、この法律を施行するため必要があると認めるときは、指定金融機関から事業再編促進業務に関し報告をさせ、又はその職員に、指定金融機関の営業所若しくは事務所に立ち入り、帳簿、書類その他の物件を検査させることができる。
2 主務大臣は、この法律を施行するため必要があると認めるときは、認定技術等情報漏えい防止措置認証機関から技術等情報漏えい防止措置認証業務に関し報告をさせ、又はその職員に、認定技術等情報漏えい防止措置認証機関の事務所に立ち入り、帳簿、書類その他の物件を検査させることができる。
3 経済産業大臣は、この法律を施行するため必要があると認めるときは、機構からその業務に関し報告をさせ、又はその職員に、機構の営業所、事務所その他の事業場に立ち入り、帳簿、書類その他の物件を検査させることができる。
4 前3項の規定により立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人にこれを提示しなければならない。
5 第1項から第3項までの規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。
(連絡及び協力)
第146条 主務大臣及び厚生労働大臣は、この法律の施行に当たっては、認定事業者に係る労働者の雇用に関する事項について、相互に緊密に連絡し、及び協力するものとする。
(主務大臣等)
第147条 この法律における主務大臣は、次の各号に掲げる事項の区分に応じ、それぞれ当該各号に定める大臣とする。
一 新事業活動に関する事項 新事業活動に係る事業を所管する大臣
二 特定研究成果活用支援事業計画に関する事項 経済産業大臣及び文部科学大臣
三 事業再編計画に関する事項 事業再編計画に係る事業を所管する大臣
四 特別事業再編計画に関する事項 特別事業再編計画に係る事業を所管する大臣
五 事業再編促進円滑化業務及び事業再編促進業務に関する事項 経済産業大臣及び財務大臣
六 技術等情報漏えい防止措置に関する事項 促進指針の対象となる事業者の事業を所管する大臣及び経済産業大臣
七 特定政府出資会社の株式の機構に対する譲受けの求めに関する事項 特定政府出資会社の設立を認可した大臣
八 創業支援等事業計画に関する事項 経済産業大臣、総務大臣及び創業支援等事業計画に係る創業支援等事業を所管する大臣
2 この法律における主務省令は、主務大臣の発する命令とする。
3 前項の規定にかかわらず、第2条第2項、第6条第2項及び第3項、第9条第3項及び第5項並びに第11条における主務省令は、規制について規定する法律及び法律に基づく命令(人事院規則、公正取引委員会規則、国家公安委員会規則、個人情報保護委員会規則、公害等調整委員会規則、公安審査委員会規則、中央労働委員会規則、運輸安全委員会規則及び原子力規制委員会規則を除く。)を所管する内閣官房、内閣府又は各省の内閣官房令(告示を含む。)、内閣府令(告示を含む。)又は省令(告示を含む。)とする。ただし、人事院、公正取引委員会、国家公安委員会、個人情報保護委員会、公害等調整委員会、公安審査委員会、中央労働委員会、運輸安全委員会又は原子力規制委員会の所管に係る規制については、それぞれ人事院規則、公正取引委員会規則、国家公安委員会規則、個人情報保護委員会規則、公害等調整委員会規則、公安審査委員会規則、中央労働委員会規則、運輸安全委員会規則又は原子力規制委員会規則とする。
(権限の委任)
第148条 この法律による主務大臣の権限は、主務省令で定めるところにより、地方支分部局の長に委任することができる。
(機構と事業活動の計画の認定等との関係)
第149条 機構は、特定事業活動支援をするに当たっては、必要に応じ、対象事業者に対し、第9条第1項の新事業活動計画の認定、第16条第1項の特定新事業開拓投資事業計画の認定、第23条第1項の事業再編計画の認定又は第25条第1項の特別事業再編計画の認定の申請を促すことその他の措置を講ずることにより、これらの施策と相まって、効果的にこれを行うよう努めなければならない。
(経過措置)
第150条 この法律に基づき命令を制定し、又は改廃する場合においては、その命令で、その制定又は改廃に伴い合理的に必要と判断される範囲内において、所要の経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)を定めることができる。
第7章 罰則
第151条 機構の取締役、会計参与(会計参与が法人であるときは、その職務を行うべき社員)、監査役又は職員が、その職務に関して、賄賂を収受し、又はその要求若しくは約束をしたときは、3年以下の懲役に処する。これによって不正の行為をし、又は相当の行為をしなかったときは、5年以下の懲役に処する。
2 前項の場合において、犯人が収受した賄賂は、没収する。その全部又は一部を没収することができないときは、その価額を追徴する。
第152条 前条第1項の賄賂を供与し、又はその申込み若しくは約束をした者は、3年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処する。
2 前項の罪を犯した者が自首したときは、その刑を減軽し、又は免除することができる。
第153条 第151条第1項の罪は、日本国外において同項の罪を犯した者にも適用する。
2 前条第1項の罪は、刑法(明治40年法律第45号)第2条の例に従う。
第154条 機構の取締役、会計参与(会計参与が法人であるときは、その職務を行うべき社員)、監査役若しくは職員又はこれらの職にあった者が、第93条の規定に違反してその職務上知ることのできた秘密を漏らし、又は盗用したときは、1年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。
第155条 第145条第3項の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は同項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避した場合には、その違反行為をした機構の取締役、会計参与(会計参与が法人であるときは、その職務を行うべき社員)、監査役又は職員は、50万円以下の罰金に処する。
第156条 次の各号のいずれかに該当するときは、その違反行為をした者は、30万円以下の罰金に処する。
一 第43条の規定に違反して、帳簿を備えず、帳簿に記載せず、若しくは帳簿に虚偽の記載をし、又は帳簿を保存しなかったとき。
二 第45条第1項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をしたとき。
三 第144条第1項、第2項又は第4項から第6項までの規定による報告をせず、又は虚偽の報告をしたとき。
四 第145条第1項又は第2項の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は同項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避したとき。
第157条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、前条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対して同条の刑を科する。
第158条 第32条第3項において読み替えて準用する会社法第797条第3項又は第4項の規定に違反して公告若しくは通知をすることを怠り、又は不正の公告若しくは通知をしたときは、その違反行為をした株式会社の取締役、執行役、清算人、清算人代理、民事保全法(平成元年法律第91号)第56条に規定する仮処分命令により選任された取締役、執行役若しくは清算人の職務を代行する者、会社法第960条第1項第5号に規定する一時取締役、代表取締役、執行役若しくは代表執行役の職務を行うべき者、同条第2項第3号に規定する一時清算人若しくは代表清算人の職務を行うべき者又は支配人は、100万円以下の過料に処する。
第159条 第38条第2項又は第42条第2項の規定に違反して、主務大臣の認可を受けなかった場合には、その違反行為をした公庫の取締役又は執行役は、100万円以下の過料に処する。
第160条 次の各号のいずれかに該当する場合には、その違反行為をした機構の取締役、会計参与(会計参与が法人であるときは、その職務を行うべき社員)又は監査役は、100万円以下の過料に処する。
一 第83条第1項の規定に違反して、募集株式、募集新株予約権若しくは募集社債を引き受ける者の募集をし、株式交換に際して株式、社債若しくは新株予約権を発行し、又は資金を借り入れたとき。
二 第83条第2項の規定に違反して、株式を発行した旨の届出を行わなかったとき。
三 第99条第1項又は第4項の規定に違反して、登記することを怠ったとき。
四 第101条第3項の規定に違反して、業務を行ったとき。
五 第103条第2項又は第105条第1項の規定に違反して、資金供給の認可を受けなかったとき。
六 第106条第3項の規定に違反して、報告をせず、又は虚偽の報告をしたとき。
七 第108条第2項又は第110条第1項の規定に違反して、経済産業大臣に通知をしなかったとき。
八 第114条第1項の規定に違反して、株式の譲渡の認可を受けなかったとき。
九 第116条第1項の規定に違反して、予算の認可を受けなかったとき。
十 第118条の規定に違反して、貸借対照表、損益計算書若しくは事業報告書を提出せず、又は虚偽の記載若しくは記録をしたこれらのものを提出したとき。
十一 第121条第2項の規定による命令に違反したとき。
第161条 次の各号のいずれかに該当する場合には、その違反行為をした機構の取締役、会計参与(会計参与が法人であるときは、その職務を行うべき社員)又は監査役は、20万円以下の過料に処する。
一 第120条第1項の規定に違反して、届出をせず、又は虚偽の届出をしたとき。
二 第120条第1項の規定に違反して、公表をせず、又は虚偽の公表をしたとき。
第162条 次の各号のいずれかに該当する者は、10万円以下の過料に処する。
一 第79条の規定に違反して、技術等情報漏えい防止措置認証業務に関し、認定技術等情報漏えい防止措置認証機関であると明らかに誤認されるおそれのある表示をした者
二 第85条第2項の規定に違反して、その名称中に産業革新投資機構という文字を用いた者
附則
(施行期日)
第1条 この法律は、公布の日から起算して3月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
一 附則第28条及び第39条の規定 公布の日
二 第16条(特定研究成果活用支援事業に係る部分に限る。)、第20条から第22条まで、第75条、第134条(特定研究成果活用支援事業に係る部分に限る。)、第137条第1項(特定研究成果活用支援事業に係る部分に限る。)、第150条第3号(同項(特定研究成果活用支援事業に係る部分に限る。)に係る部分に限る。)、第152条(同号に係る部分(同項(特定研究成果活用支援事業に係る部分に限る。)に係る部分に限る。)に限る。)並びに附則第26条及び第36条の規定 公布の日から起算して6月を超えない範囲内において政令で定める日
(見直し)
第2条 政府は、この法律の施行後平成30年3月31日までの間に、経済社会情勢の変化を勘案しつつ、第5章の規定の施行の状況について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。
2 政府は、この法律の施行後平成30年3月31日までの間に、経済社会情勢の変化を勘案しつつ、この法律(第5章の規定を除く。)の施行の状況について検討を加え、その結果に基づいて廃止を含めて見直しを行うものとする。
(訓令又は通達に関する措置)
第3条 関係行政機関の長が発する訓令又は通達のうち新事業活動に関するものについては、産業競争力を強化することの必要性に鑑み、この法律の規定に準じて、必要な措置を講ずるものとする。
(産業活力の再生及び産業活動の革新に関する特別措置法の廃止)
第4条 産業活力の再生及び産業活動の革新に関する特別措置法(平成11年法律第131号)は、廃止する。
(事業再構築計画に関する経過措置)
第5条 この法律の施行前にされた前条の規定による廃止前の産業活力の再生及び産業活動の革新に関する特別措置法(以下「旧産活法」という。)第5条第1項の認定の申請であって、この法律の施行の際、認定をするかどうかの処分がされていないものに係る認定については、なお従前の例による。
2 旧産活法第6条第1項の認定事業再構築事業者(この法律の施行後に前項の規定に基づきなお従前の例により認定を受けた者を含む。)に関する計画の変更の認定、変更の指示及び認定の取消し、現物出資及び財産引受の調査に関する特例、株式の発行等に係る現物出資の調査に関する特例、特別支配会社への事業譲渡等に関する特例、株式の併合に関する特例、株式を対価とする公開買付けに際しての株式の発行等に関する特例、全部取得条項付種類株式の発行及び取得に関する特例、事業の譲渡の場合の債権者の異議の催告等、投資事業有限責任組合契約に関する法律の特例、中小企業投資育成株式会社法の特例並びに報告の徴収については、なお従前の例による。
(経営資源再活用計画に関する経過措置)
第6条 この法律の施行前にされた旧産活法第7条第1項の認定の申請であって、この法律の施行の際、認定をするかどうかの処分がされていないものに係る認定については、なお従前の例による。
2 旧産活法第8条第1項の認定経営資源再活用事業者(この法律の施行後に前項の規定に基づきなお従前の例により認定を受けた者を含む。)に関する計画の変更の認定、変更の指示及び認定の取消し、現物出資及び財産引受の調査に関する特例、株式の発行等に係る現物出資の調査に関する特例、特別支配会社への事業譲渡等に関する特例、株式の併合に関する特例、株式を対価とする公開買付けに際しての株式の発行等に関する特例、全部取得条項付種類株式の発行及び取得に関する特例、事業の譲渡の場合の債権者の異議の催告等、中小企業投資育成株式会社法の特例並びに報告の徴収については、なお従前の例による。
(経営資源融合計画に関する経過措置)
第7条 この法律の施行前にされた旧産活法第9条第1項の認定の申請であって、この法律の施行の際、認定をするかどうかの処分がされていないものに係る認定については、なお従前の例による。
2 旧産活法第10条第1項の認定経営資源融合事業者(この法律の施行後に前項の規定に基づきなお従前の例により認定を受けた者を含む。)に関する計画の変更の認定、変更の指示及び認定の取消し、現物出資及び財産引受の調査に関する特例、株式の発行等に係る現物出資の調査に関する特例、特別支配会社への事業譲渡等に関する特例、株式の併合に関する特例、株式を対価とする公開買付けに際しての株式の発行等に関する特例、全部取得条項付種類株式の発行及び取得に関する特例、事業の譲渡の場合の債権者の異議の催告等、中小企業投資育成株式会社法の特例並びに報告の徴収については、なお従前の例による。
(資源生産性革新計画に関する経過措置)
第8条 この法律の施行前にされた旧産活法第11条第1項の認定の申請であって、この法律の施行の際、認定をするかどうかの処分がされていないものに係る認定については、なお従前の例による。
2 旧産活法第12条第1項の認定資源生産性革新事業者(この法律の施行後に前項の規定に基づきなお従前の例により認定を受けた者を含む。)に関する計画の変更の認定、変更の指示及び認定の取消し、現物出資及び財産引受の調査に関する特例、株式の発行等に係る現物出資の調査に関する特例、特別支配会社への事業譲渡等に関する特例、株式の併合に関する特例、株式を対価とする公開買付けに際しての株式の発行等に関する特例、全部取得条項付種類株式の発行及び取得に関する特例、事業の譲渡の場合の債権者の異議の催告等、貨物利用運送事業法(平成元年法律第82号)の特例、貨物自動車運送事業法(平成元年法律第83号)の特例、中小企業投資育成株式会社法の特例並びに報告の徴収については、なお従前の例による。
(事業革新新商品生産設備導入計画に関する経過措置)
第9条 この法律の施行前にされた旧産活法第14条第1項の認定の申請であって、この法律の施行の際、認定をするかどうかの処分がされていないものに係る認定については、なお従前の例による。
2 旧産活法第15条第1項の認定事業革新新商品生産設備導入事業者(この法律の施行後に前項の規定に基づきなお従前の例により認定を受けた者を含む。)に関する計画の変更の認定、変更の指示及び認定の取消し、中小企業投資育成株式会社法の特例並びに報告の徴収については、なお従前の例による。
(資源制約対応製品生産設備導入計画に関する経過措置)
第10条 この法律の施行前にされた旧産活法第16条第1項の認定の申請であって、この法律の施行の際、認定をするかどうかの処分がされていないものに係る認定については、なお従前の例による。
2 旧産活法第17条第1項の認定資源制約対応製品生産設備導入事業者(この法律の施行後に前項の規定に基づきなお従前の例により認定を受けた者を含む。)に関する計画の変更の認定、変更の指示及び認定の取消し、中小企業投資育成株式会社法の特例並びに報告の徴収については、なお従前の例による。
(独立行政法人中小企業基盤整備機構の行う事業再構築円滑化等業務に関する経過措置)
第11条 この法律の施行の際現に行われている旧産活法第24条の債務の保証に係る独立行政法人中小企業基盤整備機構の業務については、同条の規定は、この法律の施行後も、なおその効力を有する。
(公庫の行う損失補填業務に関する経過措置)
第12条 この法律の施行の際現に行われている旧産活法第24条の2第1項の損失の補填に係る公庫の業務については、同条の規定は、この法律の施行後も、なおその効力を有する。
(公庫の行う事業再構築等促進円滑化業務に関する経過措置)
第13条 この法律の施行の際現に行われている旧産活法第24条の3第1項に規定する公庫の事業再構築等促進円滑化業務については、同条並びに旧産活法第24条の4及び第24条の8の規定は、この法律の施行後も、なおその効力を有する。この場合において、旧産活法第24条の3第2項の表第58条第1項の項中「産業活力の再生及び産業活動の革新に関する特別措置法(平成11年法律第131号。以下「特別措置法」という。)」とあるのは「産業競争力強化法(平成25年法律第98号)附則第13条の規定によりなおその効力を有することとされた同法附則第4条の規定による廃止前の産業活力の再生及び産業活動の革新に関する特別措置法(平成11年法律第131号。以下「旧特別措置法」という。)」と、同表第58条第2項及び第59条第1項の項、第71条の項、第73条第1号の項、第73条第3号の項、第73条第7号の項及び附則第47条第1項の項中「特別措置法」とあるのは「旧特別措置法」とする。
(旧産活法第24条の5第1項に規定する指定金融機関の行う事業再構築等促進業務に関する経過措置)
第14条 この法律の施行の際現に行われている旧産活法第24条の5第1項に規定する指定金融機関の行う同項に規定する事業再構築等促進業務については、同条から旧産活法第24条の13まで及び旧産活法第73条の2の規定は、この法律の施行後も、なおその効力を有する。
(株式会社産業革新機構に関する経過措置)
第15条 この法律の施行の際現に存する株式会社産業革新機構は、この法律及び会社法の規定に基づく株式会社産業革新機構として同一性をもって存続するものとする。
2 この法律の施行の際現に従前の産業革新委員会の委員長又は委員である者は、それぞれこの法律の施行の日に、第92条の規定により、この法律の規定に基づく産業革新委員会の委員長又は委員として選定されたものとみなす。
3 株式会社産業革新機構は、この法律の施行の日までに、第82条の例により、この法律の施行に伴い必要となる定款の変更をし、経済産業大臣の認可を受けなければならない。
4 この法律の施行前に旧産活法又はこれに基づく命令の規定により経済産業大臣が株式会社産業革新機構に関して行った認可その他の処分又は株式会社産業革新機構が行った申請その他の手続でこの法律又はこれに基づく命令に相当の規定があるものは、この附則に別段の定めがあるものを除き、この法律又はこれに基づく命令の相当の規定によってした認可その他の処分又は申請その他の手続とみなす。
(取締役等の秘密保持義務に関する経過措置)
第16条 株式会社産業革新機構の取締役、会計参与(会計参与が法人であるときは、その職務を行うべき社員)、監査役又は職員であった者に係るその職務上知ることのできた秘密を漏らし、又は盗用してはならない義務については、この法律の施行後も、なお従前の例による。
(中小企業経営資源活用計画に関する経過措置)
第17条 この法律の施行前にされた旧産活法第32条第1項の認定の申請であって、この法律の施行の際、認定をするかどうかの処分がされていないものに係る認定については、なお従前の例による。
2 旧産活法第32条第1項の認定中小企業経営資源活用事業者(この法律の施行後に前項の規定に基づきなお従前の例により認定を受けた者を含む。)に関する計画の変更の認定及び認定の取消し、中小企業信用保険法の特例、小規模企業の事業活動の活性化のための中小企業基本法等の一部を改正する等の法律(平成25年法律第57号)第9条の規定による廃止前の小規模企業者等設備導入資金助成法(昭和31年法律第115号)の特例、中小企業投資育成株式会社法の特例、認定中小企業経営資源活用計画に従って中小企業経営資源活用を実施する中小企業者とみなす場合における特例並びに報告の徴収については、なお従前の例による。
(創業関連保証に関する経過措置)
第18条 この法律の施行前にされた旧産活法第33条第1項に規定する創業関連保証についての同条に規定する中小企業信用保険法の特例については、なお従前の例による。
(特定信用状関連保証に関する経過措置)
第19条 この法律の施行前にされた旧産活法第34条第1項に規定する特定信用状関連保証についての同条に規定する中小企業信用保険法の特例については、なお従前の例による。
(中小企業承継事業再生計画に関する経過措置)
第20条 この法律の施行前にされた旧産活法第39条の2第1項の認定の申請であって、この法律の施行の際、認定をするかどうかの処分がされていないものに係る認定については、なお従前の例による。
2 旧産活法第39条の3第1項の認定中小企業承継事業再生事業者(この法律の施行後に前項の規定に基づきなお従前の例により認定を受けた者を含む。)に関する計画の変更の認定、変更の指示及び認定の取消し、特定許認可等に基づく地位の承継等、中小企業信用保険法の特例、中小企業投資育成株式会社法の特例並びに報告の徴収については、なお従前の例による。
(認定支援機関に関する経過措置)
第21条 この法律の施行の際現に旧産活法第41条第1項の認定を受けている者は、この法律の施行の日に第127条第1項の認定を受けたものとみなす。
2 前項の規定により第127条第1項の認定を受けたものとみなされた者のこの法律の施行に伴い必要となる同条第4項第4号に掲げる事項の変更についての同条第5項の規定の適用については、同項中「あらかじめ」とあるのは、「この法律の施行の日から30日以内に」とする。
(役員等の秘密保持義務に関する経過措置)
第22条 旧産活法第41条第2項に規定する認定支援機関の役員若しくは職員であった者又は旧産活法第42条第1項の中小企業再生支援協議会の委員であった者に係る旧産活法第41条第1項に規定する中小企業再生支援業務に関して知り得た秘密を漏らしてはならない義務については、この法律の施行後も、なお従前の例による。
(認証紛争解決事業者の認定に関する経過措置)
第23条 この法律の施行の際現に旧産活法第48条第1項の認定を受けている者は、第51条第1項の認定を受けているものとみなす。
(独立行政法人中小企業基盤整備機構の行う事業再生円滑化業務に関する経過措置)
第24条 この法律の施行の際現に行われている旧産活法第50条の債務の保証に係る独立行政法人中小企業基盤整備機構の業務については、同条の規定は、この法律の施行後も、なおその効力を有する。
(事業再生円滑化関連保証に関する経過措置)
第25条 この法律の施行前にされた旧産活法第51条第1項に規定する事業再生円滑化関連保証についての同条に規定する中小企業信用保険法の特例については、なお従前の例による。
(特許料等の特例に係る経過措置)
第26条 第75条第1項の規定は、附則第1条第2号に掲げる規定の施行後に出願審査の請求をする特許出願に係る特許料について適用し、同号に掲げる規定の施行前に出願審査の請求をした特許出願に係る特許料については、なお従前の例による。
2 第75条第3項の規定は、附則第1条第2号に掲げる規定の施行後にする国際出願に係る手数料について適用し、同号に掲げる規定の施行前にした国際出願に係る手数料については、なお従前の例による。
(罰則に関する経過措置)
第27条 この法律の施行前にした行為並びにこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合及びなおその効力を有することとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(その他の経過措置の政令への委任)
第28条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。
附則 (平成25年6月21日法律第57号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、公布の日から起算して3月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
一 略
二 第3条(中小企業支援法第9条の改正規定に限る。)、第9条、次条並びに附則第3条、第8条、第9条、第12条、第13条及び第17条から第25条までの規定 平成27年3月31日
附則 (平成26年4月18日法律第22号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、公布の日から起算して6月を超えない範囲内において、政令で定める日から施行する。
附則 (平成26年5月14日法律第36号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、公布の日から起算して1年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
(産業競争力強化法の一部改正に伴う経過措置)
第19条 この法律の施行前にした国際出願及び国際予備審査の請求については、前条の規定による改正後の産業競争力強化法第75条第3項の規定にかかわらず、なお従前の例による。
附則 (平成26年6月27日法律第91号) 抄
この法律は、会社法の一部を改正する法律の施行の日から施行する。
附則 (平成27年5月27日法律第29号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、公布の日から施行する。ただし、第2条(中小企業信用保険法附則に1項を加える改正規定を除く。)並びに附則第5条から第12条まで及び第15条から第19条までの規定は、公布の日から起算して1年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
附則 (平成27年7月15日法律第57号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、公布の日から起算して3月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
附則 (平成29年6月14日法律第56号)
この法律は、公布の日から起算して1年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
附則 (平成30年5月23日法律第26号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、公布の日から起算して6月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
一 附則第17条の規定 公布の日
二 第2条、第5条及び第7条の規定並びに附則第18条、第20条、第24条、第26条、第28条及び第30条の規定 公布の日から起算して9月を超えない範囲内において政令で定める日
(見直し)
第2条 政府は、この法律の施行後3年を目途として、経済社会情勢の変化を勘案しつつ、この法律による改正後の規定の施行の状況について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。
(旧産競法の規定による解釈及び適用の確認に関する経過措置)
第3条 第1条の規定による改正前の産業競争力強化法(以下「旧産競法」という。)第9条第1項の規定による求めをした者に対する回答については、なお従前の例による。
(事業再編計画に関する経過措置)
第4条 この法律の施行の日(以下「施行日」という。)前にされた旧産競法第24条第1項の認定の申請であって、この法律の施行の際、認定をするかどうかの処分がされていないものに係る認定については、なお従前の例による。
2 この法律の施行の際現に旧産競法第24条第1項の認定(旧産競法第25条第1項の変更の認定を含む。)を受けている事業再編計画については、なおその効力を有するものとし、当該事業再編計画及び前項の規定に基づきなお従前の例により認定を受けた事業再編計画に関する計画の変更の認定、変更の指示及び認定の取消し、現物出資及び財産引受の調査に関する特例、株式の発行等に係る現物出資の調査に関する特例、特別支配会社への事業譲渡等に関する特例、株式の併合に関する特例、株式を対価とする公開買付けに際しての株式の発行等に関する特例、全部取得条項付種類株式の発行及び取得に関する特例、事業の譲渡の場合の債権者の異議の催告等、投資事業有限責任組合契約に関する法律(平成10年法律第90号)の特例並びに報告の徴収については、なお従前の例による。
(特定事業再編計画に関する経過措置)
第5条 施行日前にされた旧産競法第26条第1項の認定の申請であって、この法律の施行の際、認定をするかどうかの処分がされていないものに係る認定については、なお従前の例による。
2 この法律の施行の際現に旧産競法第26条第1項の認定(旧産競法第27条第1項の変更の認定を含む。)を受けている特定事業再編計画については、なおその効力を有するものとし、当該特定事業再編計画及び前項の規定に基づきなお従前の例により認定を受けた特定事業再編計画に関する計画の変更の認定、変更の指示及び認定の取消し、現物出資及び財産引受の調査に関する特例、株式の発行等に係る現物出資の調査に関する特例、特別支配会社への事業譲渡等に関する特例、株式の併合に関する特例、株式を対価とする公開買付けに際しての株式の発行等に関する特例、全部取得条項付種類株式の発行及び取得に関する特例、事業の譲渡の場合の債権者の異議の催告等、投資事業有限責任組合契約に関する法律の特例並びに報告の徴収については、なお従前の例による。
(独立行政法人中小企業基盤整備機構の行う事業再編円滑化業務に関する経過措置)
第6条 この法律の施行の際現に行われている旧産競法第38条の債務の保証に係る独立行政法人中小企業基盤整備機構の業務については、同条の規定は、この法律の施行後も、なおその効力を有する。
(株式会社日本政策金融公庫の行う事業再編促進円滑化業務に関する経過措置)
第7条 この法律の施行の際現に行われている旧産競法第39条第1項に規定する株式会社日本政策金融公庫の事業再編促進円滑化業務については、同条並びに旧産競法第40条及び第44条の規定は、この法律の施行後も、なおその効力を有する。この場合において、旧産競法第39条第2項の表第58条第1項の項中「産業競争力強化法(平成25年法律第98号)」とあるのは、「産業競争力強化法等の一部を改正する法律(平成30年法律第26号)附則第7条の規定によりなおその効力を有することとされた同法第1条の規定による改正前の産業競争力強化法(平成25年法律第98号。以下「旧産競法」という。)」と、同表第58条第2項及び第59条第1項の項、第71条の項、第73条第1号の項、第73条第3号の項、第73条第7号の項及び附則第47条第1項の項中「産業競争力強化法」とあるのは「旧産競法」とする。
(旧産競法第41条第1項に規定する指定金融機関の行う事業再編促進業務に関する経過措置)
第8条 この法律の施行の際現に行われている旧産競法第41条第1項の指定金融機関の行う同項に規定する事業再編促進業務については、同条から旧産競法第49条まで及び第138条の規定は、この法律の施行後も、なおその効力を有する。
(設備導入促進法人に関する経過措置)
第9条 旧産競法第61条第1項に規定する設備導入促進法人(以下この条において単に「設備導入促進法人」という。)の平成29年度の事業報告書及び収支決算書については、なお従前の例による。
2 設備導入促進法人の平成30年4月1日に始まる事業年度に係る事業計画及び収支予算については、なお従前の例による。
3 設備導入促進法人の平成30年4月1日に始まる事業年度は、施行日の前日に終わるものとする。
4 設備導入促進法人の平成30年4月1日に始まる事業年度の事業報告書及び収支決算書については、なお従前の例による。この場合において、設備導入促進法人は、事業報告書及び収支決算書を、施行日から3月以内に、経済産業大臣に提出しなければならない。
(創業支援事業計画に関する経過措置)
第10条 この法律の施行の際現に旧産競法第113条第1項の認定(旧産競法第114条第1項の変更の認定を含む。)を受けている創業支援事業計画については、第1条の規定による改正後の産業競争力強化法第113条第1項の認定を受けた創業支援等事業計画とみなす。
(中小企業承継事業再生計画に関する経過措置)
第11条 施行日前にされた旧産競法第121条第1項の認定の申請であって、この法律の施行の際、認定をするかどうかの処分がされていないものに係る認定については、なお従前の例による。
2 この法律の施行の際現に旧産競法第121条第1項の認定(旧産競法第122条第1項の変更の認定を含む。)を受けている中小企業承継事業再生計画は、なおその効力を有するものとし、当該中小企業承継事業再生計画及び前項の規定に基づきなお従前の例により認定を受けた中小企業承継事業再生計画に関する計画の変更の認定、変更の指示及び認定の取消し、特定許認可等に基づく地位の承継等、中小企業信用保険法(昭和25年法律第264号)の特例、中小企業投資育成株式会社法(昭和38年法律第101号)の特例並びに報告の徴収については、なお従前の例による。
(認定技術等情報漏えい防止措置認証機関の認定に関する準備行為)
第12条 第2条の規定による改正後の産業競争力強化法(以下「第2条改正後産競法」という。)第68条第1項の認定を受けようとする者は、附則第1条第2号に掲げる規定の施行の日(以下「第2号施行日」という。)前においても、第2条改正後産競法第68条第2項の規定の例により、その申請を行うことができる。
(株式会社産業革新機構の定款の変更等に関する経過措置)
第13条 株式会社産業革新機構は、第2号施行日までに、次に定めるところにより、定款の変更をするものとする。
一 その目的を第2条改正後産競法の規定に適合するものとすること。
二 その商号を株式会社産業革新投資機構とすること。
三 当該定款の変更の効力が発生する日を第2号施行日とすること。
2 第2号施行日において現にその名称中に産業革新投資機構という文字を使用している者については、第2条改正後産競法第85条の規定は、この法律の施行後6月間は、適用しない。
(罰則に関する経過措置)
第16条 この法律(附則第1条第2号に掲げる規定にあっては、当該規定。以下この条において同じ。)の施行前にした行為並びにこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合及びなおその効力を有することとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(その他の経過措置の政令への委任)
第17条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。
附則 (平成30年5月30日法律第33号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、公布の日から起算して1年6月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
一〜三 略
四 第3条中特許法第107条第3項の改正規定、第109条の見出しを削り、同条の前に見出しを付し、同条の次に1条を加える改正規定、第112条第1項及び第6項の改正規定、第195条第6項の改正規定並びに第195条の2の見出しを削り、同条の前に見出しを付し、同条の次に1条を加える改正規定並びに第6条及び第7条の規定並びに附則第11条、第15条、第23条及び第25条から第32条までの規定 公布の日から起算して1年を超えない範囲内において政令で定める日
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