こうぶんしょとうのかんりにかんするほうりつしこうれい
公文書等の管理に関する法律施行令
平成22年政令第250号
内閣は、公文書等の管理に関する法律(平成21年法律第66号)第2条第1項第4号及び第5号、第3項第2号、第4項第3号並びに第5項第3号及び第4号、第5条第1項及び第3項から第5項まで、第7条、第10条第2項第7号、第11条第2項から第4項まで、第15条第4項、第17条、第18条第1項から第3項まで、第19条並びに第20条第1項の規定に基づき、並びに同法を実施するため、この政令を制定する。
(法第2条第1項第4号及び第5号の政令で定める機関)
第1条 公文書等の管理に関する法律(以下「法」という。)第2条第1項第4号の政令で定める特別の機関は、警察庁とする。
2 法第2条第1項第5号の政令で定める特別の機関は、検察庁とする。
(法第2条第3項第2号の政令で定める施設)
第2条 法第2条第3項第2号の政令で定める施設は、次に掲げる施設とする。
一 宮内庁の施設であって、法第15条から第27条までの規定による特定歴史公文書等の管理を行う施設として宮内庁長官が指定したもの
二 外務省の施設であって、法第15条から第27条までの規定による特定歴史公文書等の管理を行う施設として外務大臣が指定したもの
三 独立行政法人等の施設であって、法第15条から第27条までの規定による特定歴史公文書等の適切な管理を行うために必要な設備及び体制が整備されていることにより法第2条第3項第1号に掲げる施設に類する機能を有するものとして内閣総理大臣が指定したもの
2 宮内庁長官、外務大臣又は内閣総理大臣は、それぞれ前項第1号から第3号までの規定により指定をしたときは、当該指定をした施設の名称及び所在地を官報で公示するものとする。公示した事項に変更があったとき又は指定を取り消したときも、同様とする。
(法第2条第4項第3号の政令で定める施設)
第3条 法第2条第4項第3号の政令で定める施設は、研究所、博物館、美術館、図書館その他これらに類する施設であって、保有する歴史的若しくは文化的な資料又は学術研究用の資料について次条の規定による適切な管理を行うものとして内閣総理大臣が指定したものとする。
2 内閣総理大臣は、前項の規定により指定をしたときは、当該指定をした施設の名称及び所在地を官報で公示するものとする。公示した事項に変更があったとき又は指定を取り消したときも、同様とする。
(法第2条第4項第3号の歴史的な資料等の範囲)
第4条 法第2条第4項第3号の歴史的若しくは文化的な資料又は学術研究用の資料は、次に掲げる方法により、特別の管理がされているものとする。
一 当該資料が専用の場所において適切に保存されていること。
二 当該資料の目録が作成され、かつ、当該目録が一般の閲覧に供されていること。
三 次に掲げるものを除き、一般の利用の制限が行われていないこと。
イ 当該資料に行政機関の保有する情報の公開に関する法律(平成11年法律第42号。以下「行政機関情報公開法」という。)第5条第1号及び第2号に掲げる情報が記録されていると認められる場合にあっては、当該資料(当該情報が記録されている部分に限る。)の一般の利用を制限すること。
ロ 当該資料の全部又は一部を一定の期間公にしないことを条件に法第2条第7項第4号に規定する法人その他の団体(以下「法人等」という。)又は個人から寄贈又は寄託を受けている場合にあっては、当該期間が経過するまでの間、当該資料の全部又は一部の一般の利用を制限すること。
ハ 当該資料の原本を利用させることにより当該原本の破損若しくはその汚損を生ずるおそれがある場合又は当該資料を保有する施設において当該原本が現に使用されている場合にあっては、当該原本の一般の利用の方法又は期間を制限すること。
四 当該資料の利用の方法及び期間に関する定めがあり、かつ、当該定めが一般の閲覧に供されていること。
五 当該資料に個人情報(生存する個人に関する情報であって、当該情報に含まれる氏名、生年月日その他の記述等により特定の個人を識別することができるもの(他の情報と照合することができ、それにより特定の個人を識別することができることとなるものを含む。)をいう。以下同じ。)が記録されている場合にあっては、当該個人情報の漏えいの防止のために必要な措置を講じていること。
(法第2条第5項第3号の政令で定める施設)
第5条 法第2条第5項第3号の政令で定める施設は、次に掲げる施設とする。
一 独立行政法人国立文化財機構の設置する博物館
二 独立行政法人国立科学博物館の設置する博物館
三 独立行政法人国立美術館の設置する美術館
四 前3号に掲げるもののほか、博物館、美術館、図書館その他これらに類する施設であって、保有する歴史的若しくは文化的な資料又は学術研究用の資料について次条の規定による適切な管理を行うものとして内閣総理大臣が指定したもの
2 内閣総理大臣は、前項第4号の規定により指定をしたときは、当該指定をした施設の名称及び所在地を官報で公示するものとする。公示した事項に変更があったとき又は指定を取り消したときも、同様とする。
(法第2条第5項第3号の歴史的な資料等の範囲)
第6条 法第2条第5項第3号の歴史的若しくは文化的な資料又は学術研究用の資料は、次に掲げる方法により、特別の管理がされているものとする。
一 当該資料が専用の場所において適切に保存されていること。
二 当該資料の目録が作成され、かつ、当該目録が一般の閲覧に供されていること。
三 次に掲げるものを除き、一般の利用の制限が行われていないこと。
イ 当該資料に独立行政法人等の保有する情報の公開に関する法律(平成13年法律第140号)第5条第1号及び第2号に掲げる情報が記録されていると認められる場合にあっては、当該資料(当該情報が記録されている部分に限る。)の一般の利用を制限すること。
ロ 当該資料の全部又は一部を一定の期間公にしないことを条件に法人等又は個人から寄贈又は寄託を受けている場合にあっては、当該期間が経過するまでの間、当該資料の全部又は一部の一般の利用を制限すること。
ハ 当該資料の原本を利用させることにより当該原本の破損若しくはその汚損を生ずるおそれがある場合又は当該資料を保有する施設において当該原本が現に使用されている場合にあっては、当該原本の一般の利用の方法又は期間を制限すること。
四 当該資料の利用の方法及び期間に関する定めがあり、かつ、当該定めが一般の閲覧に供されていること。
五 当該資料に個人情報が記録されている場合にあっては、当該個人情報の漏えいの防止のために必要な措置を講じていること。
(法第2条第5項第4号の区分の方法)
第7条 法第2条第5項第4号の別表第2の下欄に掲げる業務に係る文書(同条第4項に規定する文書をいう。以下同じ。)と同欄に掲げる業務以外の業務に係る文書との区分の方法は、専ら同欄に掲げる業務に係る文書が、同欄に掲げる業務以外の業務に係る文書とは別の文書ファイル(相互に密接な関連を有する文書の集合物であって、能率的な事務又は事業の処理及び文書の適切な保存に資するようまとめられたものをいう。)に保存されていることとする。
(行政文書ファイル等の分類、名称及び保存期間)
第8条 行政機関の長は、当該行政機関における能率的な事務及び事業の処理に資するとともに、国の有する諸活動を現在及び将来の国民に説明する責務が全うされるよう、法第5条第1項及び第3項の規定により、行政文書及び行政文書ファイルについて、当該行政機関の事務及び事業の性質、内容等に応じて系統的に分類し、分かりやすい名称を付さなければならない。
2 法第5条第1項の保存期間は、次の各号に掲げる行政文書の区分に応じ、それぞれ当該各号に定める期間とする。
一 別表の上欄に掲げる行政文書(次号に掲げるものを除く。) 同表の下欄に掲げる期間
二 他の法律又はこれに基づく命令による保存期間の定めがある行政文書 当該法律又はこれに基づく命令で定める期間
三 前2号に掲げる行政文書以外のもの 別表の規定を参酌し、行政機関の事務及び事業の性質、内容等に応じて行政機関の長が定める期間
3 行政機関の長は、別表の上欄に掲げる行政文書以外の行政文書が歴史公文書等に該当する場合には、1年以上の保存期間を設定しなければならない。
4 法第5条第1項の保存期間の起算日は、行政文書を作成し、又は取得した日(以下「文書作成取得日」という。)の属する年度の翌年度の4月1日とする。ただし、文書作成取得日から1年以内の日であって4月1日以外の日を起算日とすることが行政文書の適切な管理に資すると行政機関の長が認める場合にあっては、その日とする。
5 法第5条第3項の保存期間は、行政文書ファイルにまとめられた行政文書の保存期間とする。
6 法第5条第3項の保存期間の起算日は、行政文書を行政文書ファイルにまとめた日のうち最も早い日(以下この項及び第11条第1項において「ファイル作成日」という。)の属する年度の翌年度の4月1日とする。ただし、ファイル作成日から1年以内の日であって4月1日以外の日を起算日とすることが行政文書の適切な管理に資すると行政機関の長が認める場合にあっては、その日とする。
7 第4項及び前項の規定は、文書作成取得日においては不確定である期間を保存期間とする行政文書及び当該行政文書がまとめられた行政文書ファイルについては、適用しない。
(保存期間の延長)
第9条 行政機関の長は、法第5条第4項の規定に基づき、次の各号に掲げる行政文書ファイル等について保存期間を延長する場合は、当該行政文書ファイル等の区分に応じ、それぞれ当該各号に定める期間が経過する日までの間、当該行政文書ファイル等を保存しなければならない。この場合において、一の区分に該当する行政文書ファイル等が他の区分にも該当するときは、それぞれの期間が経過する日のいずれか遅い日までの間、保存しなければならない。
一 現に監査、検査等の対象になっているもの 当該監査、検査等が終了するまでの間
二 現に係属している訴訟における手続上の行為をするために必要とされるもの 当該訴訟が終結するまでの間
三 現に係属している不服申立てにおける手続上の行為をするために必要とされるもの 当該不服申立てに対する裁決又は決定の日の翌日から起算して1年間
四 行政機関情報公開法第4条に規定する開示請求があったもの 行政機関情報公開法第9条各項の決定の日の翌日から起算して1年間
2 行政機関の長は、保存期間が満了した行政文書ファイル等について、その職務の遂行上必要があると認めるときには、その必要な限度において、一定の期間を定めて行政文書ファイル等の保存期間を延長することができる。この場合において、当該行政機関の長は、法第9条第1項の報告において、延長する期間及び延長の理由を内閣総理大臣に報告しなければならない。
(行政文書ファイル等の移管の措置)
第10条 法第5条第5項の移管の措置は、国立公文書館の設置する公文書館への移管の措置とする。ただし、宮内庁長官による移管の措置は第2条第1項第1号の規定により宮内庁長官が指定した施設への移管の措置とし、外務大臣による移管の措置は同項第2号の規定により外務大臣が指定した施設への移管の措置とする。
(行政文書ファイル管理簿の記載事項等)
第11条 法第7条第1項の規定により行政文書ファイル管理簿に記載しなければならない事項は、次に掲げる事項とする。
一 分類
二 名称
三 保存期間
四 保存期間の満了する日
五 保存期間が満了したときの措置
六 保存場所
七 文書作成取得日(行政文書ファイルにあっては、ファイル作成日)の属する年度その他これに準ずる期間
八 前号の日における文書管理者(行政文書ファイル等を現に管理すべき者として行政機関の長が定める者をいう。第11号において同じ。)
九 保存期間の起算日
十 媒体の種別
十一 行政文書ファイル等に係る文書管理者
2 行政機関の長は、行政文書ファイル管理簿を磁気ディスク(これに準ずる方法により一定の事項を確実に記録しておくことができる物を含む。第15条第2項において同じ。)をもって調製しなければならない。
(法第7条第1項ただし書の政令で定める期間)
第12条 法第7条第1項ただし書の政令で定める期間は、1年とする。
(行政文書ファイル管理簿の閲覧場所の公表)
第13条 行政機関の長は、法第7条第2項の事務所の場所について、官報で公示しなければならない。公示した事務所の場所を変更したときも、同様とする。
(行政文書管理規則の記載事項)
第14条 法第10条第2項第7号の政令で定める事項は、行政文書に関する次に掲げる事項とする。
一 管理体制の整備に関する事項
二 点検に関する事項
三 監査に関する事項
四 職員の研修に関する事項
五 前各号に掲げるもののほか、行政文書の管理が適正に行われることを確保するために必要な事項
(法人文書ファイル管理簿の記載事項等)
第15条 法第11条第2項の規定により法人文書ファイル管理簿に記載しなければならない事項は、次に掲げる事項とする。
一 分類
二 名称
三 保存期間
四 保存期間の満了する日
五 保存期間が満了したときの措置
六 保存場所
七 法人文書を作成し、又は取得した日(法第11条第2項の規定に基づき法人文書を一の集合物にまとめた場合にあっては、当該集合物に法人文書をまとめた日のうち最も早い日)の属する年度その他これに準ずる期間
八 前号の日における文書管理者(法人文書ファイル等を現に管理すべき者として独立行政法人等が定める者をいう。第11号において同じ。)
九 保存期間の起算日
十 媒体の種別
十一 法人文書ファイル等に係る文書管理者
2 独立行政法人等は、法人文書ファイル管理簿を磁気ディスクをもって調製しなければならない。
(法第11条第2項ただし書の政令で定める期間)
第16条 法第11条第2項ただし書の政令で定める期間は、1年とする。
(法人文書ファイル管理簿の閲覧場所の公表)
第17条 独立行政法人等は、法第11条第3項の事務所の場所について、官報で公示しなければならない。公示した事務所の場所を変更したときも、同様とする。
(法人文書ファイル等の移管)
第18条 法第11条第4項の移管は、国立公文書館の設置する公文書館への移管とする。ただし、第2条第1項第3号の指定を受けた施設を設置した独立行政法人等にあっては、当該施設への移管とする。
(目録の作成及び公表)
第19条 法第15条第4項の必要な事項は、次に掲げる事項(法第16条第1項第1号イからニまで若しくは第2号イ若しくはロに掲げる情報又は同項第3号の制限若しくは同項第4号の条件に係る情報に該当するものを除く。)とする。
一 分類
二 名称
三 移管又は寄贈若しくは寄託をした者の名称又は氏名
四 移管又は寄贈若しくは寄託を受けた時期
五 保存場所
六 媒体の種別
2 国立公文書館等の長は、法第15条第4項の目録について、当該国立公文書館等に備えて一般の閲覧に供するとともに、インターネットの利用その他の情報通信の技術を利用する方法により公表しなければならない。
(本人であることを示す書類)
第20条 法第17条の利用請求をする者は、国立公文書館等の長に対し、次の各号に掲げる書類のいずれかを提示し、又は提出しなければならない。
一 利用請求をする者の氏名及び住所又は居所と同一の氏名及び住所又は居所が記載されている運転免許証、健康保険の被保険者証、行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律(平成25年法律第27号)第2条第7項に規定する個人番号カード、出入国管理及び難民認定法(昭和26年政令第319号)第19条の3に規定する在留カード、日本国との平和条約に基づき日本の国籍を離脱した者等の出入国管理に関する特例法(平成3年法律第71号)第7条第1項に規定する特別永住者証明書その他法律又はこれに基づく命令の規定により交付された書類であって、当該利用請求をする者が本人であることを確認するに足りるもの
二 前号に掲げる書類をやむを得ない理由により提示し、又は提出することができない場合にあっては、当該利用請求をする者が本人であることを確認するため国立公文書館等の長が適当と認める書類
2 利用等規則(法第27条第1項に規定する利用等規則をいう。第24条及び第25条において同じ。)に定める書類を国立公文書館等の長に送付して法第17条の利用請求をする場合には、当該利用請求をする者は、前項の規定にかかわらず、同項各号に掲げる書類のいずれかを複写機により複写したもの及びその者の住民票の写しその他のその者が当該複写したものに記載された本人であることを示すものとして国立公文書館等の長が適当と認める書類(利用請求をする日前30日以内に作成されたものに限る。)を国立公文書館等の長に提出すれば足りる。
(法第18条第1項の政令で定める事項)
第21条 法第18条第1項の政令で定める事項は、次に掲げる事項とする。
一 利用請求の年月日
二 利用請求に係る特定歴史公文書等に記録されている当該第三者に関する情報の内容
三 意見書を提出する場合の提出先及び提出期限
(法第18条第2項の政令で定める事項)
第22条 法第18条第2項の政令で定める事項は、次に掲げる事項とする。
一 利用請求の年月日
二 利用請求に係る特定歴史公文書等の利用をさせようとする理由
三 利用請求に係る特定歴史公文書等に記録されている当該第三者に関する情報の内容
四 意見書を提出する場合の提出先及び提出期限
(法第18条第3項の政令で定める事項)
第23条 法第18条第3項の政令で定める事項は、次に掲げる事項とする。
一 利用請求の年月日
二 利用請求に係る特定歴史公文書等の利用をさせようとする理由
三 利用請求に係る特定歴史公文書等に付されている法第8条第3項の規定による意見の内容
四 意見書を提出する場合の提出先及び提出期限
(電磁的記録の利用の方法)
第24条 法第19条の政令で定める方法は、次に掲げる方法のうち国立公文書館等の長が利用等規則で定める方法とする。
一 電磁的記録を専用機器により再生又は映写したものの閲覧、視聴又は聴取
二 電磁的記録を用紙に出力したものの閲覧又は交付
三 電磁的記録を電磁的記録媒体に複写したものの交付
(手数料の納付の方法)
第25条 法第20条第1項の手数料は、第2条第1項第1号及び第2号に規定する施設において写しの交付を求める場合にあっては当該施設の属する行政機関の長が利用等規則で定める書面に当該手数料の額に相当する額の収入印紙をはることにより、その他の施設において写しの交付を求める場合にあっては当該施設を設置した独立行政法人等が利用等規則で定めるところにより納付しなければならない。ただし、同項第1号及び第2号に規定する施設において写しの交付を求める場合に納付するものにあっては、当該施設の属する行政機関の長が、当該施設において手数料の納付を現金ですることが可能である旨を利用等規則で定める場合には、当該施設において現金をもって納めることができる。
附則
(施行期日)
第1条 この政令は、法の施行の日(平成23年4月1日)から施行する。
(行政文書ファイル管理簿に関する経過措置)
第2条 この政令の施行の際現にある附則第6条の規定による改正前の行政機関の保有する情報の公開に関する法律施行令(平成12年政令第41号。附則第4条第1項において「旧行政機関情報公開法施行令」という。)第16条第1項第10号の規定により調製された帳簿は、行政文書ファイル管理簿とみなす。
2 前項の場合において、同項の帳簿に記載されている事項であって第11条第1項各号に掲げる事項に相当するものは、同項の規定により記載されたものとみなす。
第3条 行政機関の長は、行政文書ファイル管理簿(前条第1項の規定により行政文書ファイル管理簿とみなされるものを含む。以下この条において同じ。)に係る情報システムの整備に相当の期間を要する場合その他の第11条第1項第7号から第11号までに掲げる事項を行政文書ファイル管理簿に記載することが困難である場合には、これらの規定にかかわらず、当分の間、その記載することが困難な事項を記載しないことができる。この場合において、当該行政機関の長は、法第9条第1項の報告において、記載しない事項、当該事項を記載することが困難である理由及び当該事項の記載を予定する日を内閣総理大臣に報告しなければならない。
(法人文書ファイル管理簿に関する経過措置)
第4条 この政令の施行の際現にある法附則第6条の規定による改正前の独立行政法人等の保有する情報の公開に関する法律第23条第2項の規定に基づき旧行政機関情報公開法施行令第16条第1項第10号の規定を参酌して調製された帳簿(第11条第2項に規定する磁気ディスクに相当するものをもって調製されたものに限る。次項において「旧法人文書ファイル管理簿」という。)は、法人文書ファイル管理簿とみなす。
2 前項の場合において、旧法人文書ファイル管理簿に記載されている事項であって第15条第1項各号に掲げる事項に相当するものは、同項の規定により記載されたものとみなす。
第5条 独立行政法人等は、法人文書ファイル管理簿(前条第1項の規定により法人文書ファイル管理簿とみなされるものを含む。以下この条において同じ。)に係る情報システムの整備に相当の期間を要する場合その他の第15条第1項第7号から第11号までに掲げる事項を法人文書ファイル管理簿に記載することが困難である場合には、これらの規定にかかわらず、当分の間、その記載することが困難な事項を記載しないことができる。この場合において、当該独立行政法人等は、法第12条第1項の報告において、記載しない事項、当該事項を記載することが困難である理由及び当該記載を予定する日を内閣総理大臣に報告しなければならない。
附則 (平成23年12月26日政令第421号) 抄
(施行期日)
第1条 この政令は、改正法施行日(平成24年7月9日)から施行する。
(経過措置)
第3条 第11条及び第13条から第15条までの規定による改正後の次に掲げる政令の規定の適用については、中長期在留者が所持する旧外国人登録法に規定する外国人登録証明書は在留カードとみなし、特別永住者が所持する旧外国人登録法に規定する外国人登録証明書は特別永住者証明書とみなす。
一〜三 略
四 公文書等の管理に関する法律施行令第20条第1項第1号
2 前項の規定により、旧外国人登録法に規定する外国人登録証明書が在留カードとみなされる期間は改正法附則第15条第2項各号に定める期間とし、特別永住者証明書とみなされる期間は改正法附則第28条第2項各号に定める期間とする。
附則 (平成24年6月15日政令第164号)
この政令は、公布の日から施行する。
附則 (平成26年5月29日政令第195号) 抄
(施行期日)
第1条 この政令は、法の施行の日(平成26年5月30日)から施行する。
(処分等の効力)
第4条 この政令の施行前にこの政令による改正前のそれぞれの政令(次条において「旧政令」という。)の規定によってした処分、手続その他の行為であって、この政令による改正後のそれぞれの政令(以下この条及び次条において「新政令」という。)の規定に相当の規定があるものは、別段の定めがあるものを除き、新政令の相当の規定によってしたものとみなす。
(命令の効力)
第5条 この政令の施行の際現に効力を有する旧政令の規定により発せられた内閣府令又は総務省令で、新政令の規定により内閣官房令で定めるべき事項を定めているものは、別段の定めがあるものを除き、この政令の施行後は、内閣官房令としての効力を有するものとする。
附則 (平成27年3月18日政令第74号) 抄
この政令は、平成27年4月1日から施行する。
附則 (平成27年12月18日政令第430号)
(施行期日)
1 この政令は、行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律(平成25年法律第27号。次項において「番号利用法」という。)附則第1条第4号に掲げる規定の施行の日(平成28年1月1日)から施行する。
(経過措置)
2 この政令による改正後の第20条の規定の適用については、住民基本台帳カード(この政令の施行の日前に行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律(平成25年法律第28号。以下この項において「番号利用法整備法」という。)第19条の規定による改正前の住民基本台帳法(昭和42年法律第81号。以下この項において「旧住民基本台帳法」という。)第30条の44第3項の規定により交付された同条第1項に規定する住民基本台帳カードをいう。)は、番号利用法整備法第20条第1項の規定によりなお従前の例によることとされた旧住民基本台帳法第30条の44第9項の規定によりその効力を失う時までの間は、番号利用法第2条第7項に規定する個人番号カードとみなす。
別表 (第8条関係)
行政文書名 | 保存期間 | |
法令の制定又は改廃及びその経緯 | ||
1 |
法律、政令、内閣官房令、内閣府令、省令その他の規則に関する次に掲げる文書 イ 立案基礎文書並びに立案の検討に関する審議会等文書及び調査研究文書
ロ 法律案又は政令案の審査の過程が記録された文書
ハ 意見公募手続文書及び行政機関協議文書
ニ 閣議を求めるための決裁文書及び閣議に提出された文書
ホ 内閣官房令、内閣府令、省令その他の規則の制定又は改廃のための決裁文書
ヘ 国会審議文書
ト 官報公示に関する文書その他の公布に関する文書
チ 解釈又は運用の基準の設定のための決裁文書及び調査研究文書
|
30年 |
2 |
条約その他の国際約束に関する次に掲げる文書 イ 外国(本邦の域外にある国又は地域をいう。)との交渉に関する文書
ロ 他の行政機関の質問若しくは意見又はこれらに対する回答に関する文書その他の他の行政機関への連絡及び当該行政機関との調整に関する文書
ハ 条約案その他の国際約束の案の検討に関する調査研究文書及び当該案の審査の過程が記録された文書
ニ 一の項ニ及びヘからチまでに掲げる文書
ホ 条約書、批准書その他これらに類する文書
|
30年 |
閣議、関係行政機関の長で構成される会議又は省議(これらに準ずるものを含む。)の決定又は了解及びその経緯 | ||
3 |
予算又は決算に関する次に掲げる文書 イ 閣議を求めるための決裁文書及び閣議に提出された文書
ロ 決算に関し、会計検査院に送付した文書及びその検査を経た文書
ハ 予算、歳入歳出決算その他国会に提出された文書
|
30年 |
4 |
質問主意書に対する答弁に関する次に掲げる文書 イ 答弁の案の作成の過程が記録された文書
ロ 閣議を求めるための決裁文書及び閣議に提出された文書
ハ 答弁が記録された文書
|
30年 |
5 |
基本方針、基本計画その他の閣議にかけられた案件に関する次に掲げる文書(1の項から4の項までに掲げるものを除く。) イ 立案基礎文書並びに立案の検討に関する審議会等文書及び調査研究文書
ロ 行政機関協議文書
ハ 閣議を求めるための決裁文書及び閣議に提出された文書
|
30年 |
6 |
2以上の行政機関の大臣等(国務大臣、副大臣、大臣政務官その他これらに準ずる職員をいう。7の項において同じ。)で構成される会議の決定又は了解に関する次に掲げる文書 イ 会議の決定又は了解に係る案の立案基礎文書並びに当該案の検討に関する調査研究文書及び行政機関協議文書
ロ 会議に検討のための資料として提出された文書
ハ 会議の決定又は了解の内容が記録された文書
|
10年 |
7 |
省議(1の行政機関の大臣等で構成される会議をいう。以下同じ。)の決定又は了解に関する次に掲げる文書 イ 省議の決定又は了解に係る案の立案基礎文書及び当該案の検討に関する調査研究文書
ロ 省議に検討のための資料として提出された文書
ハ 省議の決定又は了解の内容が記録された文書
|
10年 |
複数の行政機関による申合せ又は他の行政機関若しくは地方公共団体に対して示す基準の設定及びその経緯 | ||
8 |
複数の行政機関による申合せに関する次に掲げる文書 イ 申合せに係る案の立案基礎文書並びに当該案の検討に関する調査研究文書及び行政機関協議文書
ロ 他の行政機関との会議に検討のための資料として提出された文書及び当該会議の議事が記録された文書その他申合せに至る過程が記録された文書
ハ 申合せの内容が記録された文書
|
10年 |
9 |
他の行政機関又は地方公共団体に対して示す基準の設定及びその経緯に関する次に掲げる文書(1の項チ及び2の項ニに掲げるものを除く。) イ 立案基礎文書並びに立案の検討に関する審議会等文書及び調査研究文書
ロ 基準を設定するための決裁文書その他基準の設定に至る過程が記録された文書
ハ 基準を他の行政機関又は地方公共団体に通知した文書
|
10年 |
個人又は法人の権利義務の得喪及びその経緯 | ||
10 | 行政手続法(平成5年法律第88号)第2条第8号ロの審査基準、同号ハの処分基準、同号ニの行政指導指針及び同法第6条の標準的な期間を定めるための決裁文書並びにこれらの立案の検討に関する審議会等文書、調査研究文書及び意見公募手続文書 | 10年 |
11 | 行政手続法第2条第3号の許認可等(以下この項において「許認可等」という。)をするための決裁文書その他許認可等に至る過程が記録された文書 | 許認可等の効力が消滅する日に係る特定日以後5年 |
12 | 行政手続法第2条第4号の不利益処分をするための決裁文書その他当該処分に至る過程が記録された文書 | 5年 |
13 |
補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律(昭和30年法律第179号)第2条第1項の補助金等の交付に関する次に掲げる文書 イ 交付の要件に関する文書
ロ 交付のための決裁文書その他交付に至る過程が記録された文書
ハ 補助事業等実績報告書
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交付に係る事業が終了する日に係る特定日以後5年 |
14 |
不服申立てに関する次に掲げる文書 イ 不服申立書又は口頭による不服申立てにおける陳述の内容を録取した文書
ロ 審議会等文書
ハ 裁決、決定その他の処分をするための決裁文書その他当該処分に至る過程が記録された文書
ニ 裁決書又は決定書
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裁決、決定その他の処分がされる日に係る特定日以後10年 |
15 |
国又は行政機関を当事者とする訴訟に関する次に掲げる文書 イ 訴訟の提起に関する文書
ロ 訴訟における主張又は立証に関する文書
ハ 判決書又は和解調書
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訴訟が終結する日に係る特定日以後10年 |
職員の人事に関する事項 | ||
16 |
人事評価実施規程の制定又は変更に関する次に掲げる文書 イ 立案の検討に関する調査研究文書
ロ 制定又は変更のための決裁文書
ハ 制定又は変更についての協議案、回答書その他の内閣総理大臣との協議に関する文書
ニ 軽微な変更についての内閣総理大臣に対する報告に関する文書
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10年 |
17 | 職員の研修の実施に関する計画を制定又は改廃するための決裁文書及び当該計画の立案に関する調査研究文書並びに職員の研修の実施状況が記録された文書 | 3年 |
18 | 職員の兼業の許可の申請書及び当該申請に対する許可に関する文書 | 3年 |
19 | 退職手当の支給に関する決定の内容が記録された文書及び当該決定に至る過程が記録された文書 | 支給制限その他の支給に関する処分を行うことができる期間又は5年のいずれか長い期間 |
その他の事項 | ||
20 |
告示、訓令及び通達に関する次に掲げる文書(1の項から19の項までに掲げるものを除く。) イ 立案の検討に関する審議会等文書及び調査研究文書並びに意見公募手続文書
ロ 制定又は改廃のための決裁文書
ハ 官報公示に関する文書
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10年 |
21 |
予算に関する次に掲げる文書(3の項及び5の項に掲げるものを除く。) イ 歳入、歳出、継続費、繰越明許費及び国庫債務負担行為の見積りに関する書類並びにその作製の基礎となった意思決定及び当該意思決定に至る過程が記録された文書
ロ 財政法(昭和22年法律第34号)第20条第2項の予定経費要求書等並びにその作製の基礎となった意思決定及び当該意思決定に至る過程が記録された文書
ハ イ及びロに掲げるもののほか、予算の成立に至る過程が記録された文書
ニ 歳入歳出予算、継続費及び国庫債務負担行為の配賦に関する文書
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10年 |
22 |
決算に関する次に掲げる文書(3の項及び5の項に掲げるものを除く。) イ 歳入及び歳出の決算報告書並びにその作製の基礎となった意思決定及び当該意思決定に至る過程が記録された文書
ロ 会計検査院に提出又は送付した計算書及び証拠書類
ハ 会計検査院の検査を受けた結果に関する文書
ニ イからハまでに掲げるもののほか、決算の提出に至る過程が記録された文書
ホ 国会における決算の審査に関する文書
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5年 |
23 | 機構及び定員の要求に関する文書並びにその基礎となった意思決定及び当該意思決定に至る過程が記録された文書 | 10年 |
24 |
独立行政法人通則法(平成11年法律第103号)その他の法律の規定による独立行政法人等の中期目標(独立行政法人通則法第2条第3項に規定する国立研究開発法人にあっては中長期目標、同条第4項に規定する行政執行法人にあっては年度目標。ハにおいて同じ。)の制定又は変更に関する次に掲げる文書 イ 立案の検討に関する調査研究文書
ロ 制定又は変更のための決裁文書
ハ 中期計画(独立行政法人通則法第2条第3項に規定する国立研究開発法人にあっては中長期計画、同条第4項に規定する行政執行法人にあっては事業計画)、事業報告書その他の中期目標の達成に関し法律の規定に基づき独立行政法人等により提出され、又は公表された文書
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10年 |
25 |
独立行政法人通則法その他の法律の規定による独立行政法人等に対する報告及び検査その他の指導監督に関する次に掲げる文書 イ 指導監督をするための決裁文書その他指導監督に至る過程が記録された文書
ロ 違法行為等の是正のため必要な措置その他の指導監督の結果の内容が記録された文書
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5年 |
26 |
行政機関が行う政策の評価に関する法律(平成13年法律第86号。以下この項及び27の項において「政策評価法」という。)による政策評価の実施に関する次に掲げる文書 イ 政策評価法第6条の基本計画又は政策評価法第7条第1項の実施計画の制定又は変更のための決裁文書及び当該制定又は変更の通知に関する文書並びに当該制定又は変更に係る審議会等文書その他当該制定又は変更に至る過程が記録された文書
ロ 評価書及びその要旨の作成のための決裁文書並びにこれらの通知に関する文書その他当該作成の過程が記録された文書(27の項に掲げるものを除く。)
ハ 政策評価の結果の政策への反映状況の作成に係る決裁文書及び当該反映状況の通知に関する文書その他当該作成の過程が記録された文書
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10年 |
27 |
直轄事業として実施される公共事業に関する次に掲げる文書 イ 立案基礎文書並びに立案の検討に関する審議会等文書及び調査研究文書
ロ 公共事業の事業計画及び実施に関する事項についての関係行政機関、地方公共団体その他の関係者との協議又は調整に関する文書
ハ 事業を実施するための決裁文書
ニ 事業の経費積算が記録された文書その他の入札及び契約に関する文書
ホ 工事誌、事業完了報告書その他の事業の施工に関する文書
ヘ 政策評価法による事前評価及び事後評価に関する文書
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事業終了の日に係る特定日以後5年又は事後評価終了の日に係る特定日以後10年のいずれか長い期間 |
28 | 栄典又は表彰の授与又ははく奪のための決裁文書及び伝達の文書(5の項に掲げるものを除く。) | 10年 |
29 | 国会審議文書及び審議会等文書(1の項から28の項までに掲げるものを除く。) | 10年 |
30 | 行政文書ファイル管理簿その他の業務に常時利用するものとして継続的に保存すべき行政文書 | 無期限 |
31 | 取得した文書の管理を行うための帳簿 | 5年 |
32 | 決裁文書の管理を行うための帳簿 | 30年 |
33 | 行政文書ファイル等の移管又は廃棄の状況が記録された帳簿 | 30年 |
備考 この表における次に掲げる用語の意義は、それぞれ次に定めるとおりとする。 一 立案基礎文書 立案の基礎となった国政に関する基本方針、国政上の重要な事項に係る意思決定又は条約その他の国際約束が記録された文書
二 審議会等文書 審議会その他の合議制の機関又は専門的知識を有する者等を構成員とする懇談会その他の会合に検討のための資料として提出された文書及び当該機関又は当該会合の議事、答申、建議、報告若しくは意見が記録された文書その他当該機関若しくは当該会合における決定若しくは了解又はこれらに至る過程が記録された文書
三 調査研究文書 調査又は研究の結果及び当該結果に至る過程が記録された文書
四 決裁文書 行政機関の意思決定の権限を有する者が押印、署名又はこれらに類する行為を行うことにより、その内容を行政機関の意思として決定し、又は確認した行政文書
五 意見公募手続文書 意見公募手続の実施及び結果の公示に関する決裁文書
六 行政機関協議文書 他の行政機関への協議に係る案、当該協議に関する他の行政機関の質問若しくは意見又はこれらに対する回答が記録された文書その他の当該協議に関する文書
七 国会審議文書 国会における議案の趣旨の説明又は審議の内容が記録された文書、国会において想定される質問に対する回答に関する文書その他の国会審議に関する文書
八 特定日 第8条第7項の保存期間が確定することとなる日(27の項にあっては、事業終了の日又は事後評価終了の日)の属する年度の翌年度の4月1日(当該確定することとなる日から1年以内の日であって、4月1日以外の日を特定日とすることが行政文書の適切な管理に資すると行政機関の長が認める場合にあっては、その日)
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