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ちいきにおけるれきしてきふうちのいじおよびこうじょうにかんするほうりつしこうれい

地域における歴史的風致の維持及び向上に関する法律施行令

平成20年政令第337号
内閣は、地域における歴史的風致の維持及び向上に関する法律(平成20年法律第40号)第2条第1項、第5条第3項第2号、第15条第1項第1号、第3号及び第4号、第24条第1項、第25条第3項、第29条第1項、第31条第2項第4号、第3項第1号ホ及び第4項第2号、第33条第1項並びに第35条第3号の規定に基づき、この政令を制定する。
(公共施設)
第1条 地域における歴史的風致の維持及び向上に関する法律(以下「法」という。)第2条第1項の政令で定める公共の用に供する施設は、下水道、緑地、広場、河川、運河及び海岸並びに防水又は防砂の施設とする。
(認定市町村が行うことができる都市公園の維持等)
第2条 法第5条第3項第2号の政令で定める都市公園の維持又は公園施設の新設、増設若しくは改築は、次に掲げるものとする。
 次のイからホまでのいずれかに該当する公園施設が設けられている都市公園の維持
 都市公園法施行令(昭和31年政令第290号)第5条第5項第2号に掲げる施設
 野外劇場、野外音楽堂又は集会所であって、主として地域におけるその固有の歴史及び伝統を反映した活動を行うことを目的とするもの
 イ又はロに掲げる施設に準ずるものとして国土交通省令で定めるもの
 都市公園法(昭和31年法律第79号)第2条第2項第1号又は第2号に掲げる施設であって、イからハまでに掲げる施設に附帯するもの
 都市公園法第2条第2項第8号に掲げる施設であって、イからニまでに掲げる施設の管理のため必要なもの
 前号イからホまでのいずれかに該当する公園施設の新設、増設又は改築(公園施設である城跡に係る城の復原に関する工事であるものを除く。)
(歴史的風致形成建造物の増築等の届出を要しない通常の管理行為、軽易な行為その他の行為)
第3条 法第15条第1項第1号の政令で定める行為は、次に掲げる行為とする。
 認定歴史的風致維持向上計画に記載された法第5条第2項第5号の管理の指針となるべき事項に適合して行う行為
 前号に掲げるもののほか、法令又はこれに基づく処分による義務の履行として行う行為
(歴史的風致形成建造物の増築等の届出を要しない都市計画事業の施行として行う行為に準ずる行為)
第4条 法第15条第1項第3号の政令で定める行為は、次に掲げる行為(都市計画法(昭和43年法律第100号)第4条第15項に規定する都市計画事業の施行として行うものを除く。)とする。
 都市計画法第4条第6項に規定する都市計画施設を管理することとなる者がその都市計画施設の整備に関する事業の施行として当該都市計画施設に関する都市計画に適合して行う行為
 土地区画整理法(昭和29年法律第119号)第2条第1項に規定する土地区画整理事業の施行として行う行為
 都市再開発法(昭和44年法律第38号)第2条第1号に規定する市街地再開発事業の施行として行う行為
 大都市地域における住宅及び住宅地の供給の促進に関する特別措置法(昭和50年法律第67号)第2条第4号に規定する住宅街区整備事業の施行として行う行為
 密集市街地における防災街区の整備の促進に関する法律(平成9年法律第49号)第2条第5号に規定する防災街区整備事業の施行として行う行為
(歴史的風致形成建造物の増築等の届出を要しないその他の行為)
第5条 法第15条第1項第4号の政令で定める行為は、法第27条第1項の契約に基づき認定市町村又は支援法人が行う行為とする。
(認定町村の教育委員会が行うことができる文化財保護法の規定による事務等)
第6条 法第24条第1項の規定により認定町村の教育委員会が行うこととすることができる事務は、次に掲げる事務の全部又は一部とする。
 文化財保護法(昭和25年法律第214号)第109条第1項の規定により指定された史跡名勝天然記念物(以下この項において単に「史跡名勝天然記念物」という。)の現状変更又は保存に影響を及ぼす行為(以下この項において「現状変更等」という。)で次のイからニまでのいずれかに該当するもの(認定重点区域内において行われるものに限る。)について、同法第125条第1項から第4項までの規定による許可及びその取消しをし、並びに現状変更等の停止を命ずること。
 文化財保護法施行令(昭和50年政令第267号)第5条第4項第1号イからヘまでに掲げる行為
 木竹(文化財保護法第109条第1項の規定により指定された名勝又は天然記念物である木竹を除く。)の伐採
 文化財保護法第109条第1項の規定により指定された史跡又は名勝の保存のため必要な試験材料の採取
 イからハまでに掲げるもののほか、史跡名勝天然記念物の指定に係る地域のうち、認定歴史的風致維持向上計画に法第5条第2項第3号イに掲げる事項として認定町村の教育委員会がその区域内における現状変更等に係る法第24条第1項に規定する事務の全部又は一部を行うこととする旨が定められた区域における現状変更等
 史跡名勝天然記念物に関する前号イからニまでに掲げる現状変更等(認定重点区域内において行われるものに限る。)について文化財保護法第125条第1項の許可の申請があった場合において、同法第130条(同法第172条第5項において準用する場合を含む。)又は第131条第1項の規定により、報告を求め、並びに立入調査及び調査のため必要な措置をさせること。
2 文化庁長官は、法第24条第1項の規定により前項に規定する事務を認定町村の教育委員会が行うこととする場合には、当該認定町村の教育委員会が行うこととする事務の内容及び当該事務を行うこととする期間を明らかにして、当該認定町村の教育委員会がその事務を行うこととすることについて、あらかじめ、当該認定町村の属する都道府県の教育委員会(文化財保護法施行令第5条第1項又は第4項の規定によりその事務の全部又は一部を行っているものに限る。)に協議するとともに、当該認定町村の教育委員会の同意を求めなければならない。
3 認定町村の教育委員会は、前項の規定により文化庁長官から同意を求められたときは、その内容について同意をするかどうかを決定し、その旨を文化庁長官に通知するものとする。
4 文化庁長官は、法第24条第1項の規定により第1項に規定する事務を認定町村の教育委員会が行うこととした場合においては、直ちに、その旨並びに当該認定町村の教育委員会が行うこととする事務の内容及び当該事務を行うこととする期間を官報で告示しなければならない。
5 前項の規定に基づき告示された期間における当該認定町村の属する都道府県の教育委員会についての文化財保護法施行令第5条第1項及び第4項の規定の適用については、これらの規定中「属する事務」とあるのは、「属する事務(地域における歴史的風致の維持及び向上に関する法律施行令(平成20年政令第337号)第6条第4項の規定に基づき告示された事務を除く。)」とする。
(公園管理者の権限の代行)
第7条 法第25条第3項の規定により認定市町村が公園管理者に代わって行う権限は、次に掲げる公園管理者の権限以外の公園管理者の権限のうち、認定市町村が公園管理者と協議して定めるものとする。この場合において、当該認定市町村は、成立した協議の内容を公示しなければならない。
 都市公園法第5条の2の規定により、設置等予定者を選定するための評価の基準について学識経験者の意見を聴き、公募設置等指針を定め、及びこれを変更し、並びにこれを公示すること。
 都市公園法第5条の4の規定により、公募設置等計画について審査し、及び評価を行い、設置等予定者の選定について学識経験者の意見を聴き、設置等予定者を選定し、並びにその旨を通知すること。
 都市公園法第5条の5の規定により、公募対象公園施設の場所を指定し、公募設置等計画が適当である旨の認定をし、並びに当該認定をした日及び認定の有効期間並びに公募対象公園施設の場所を公示すること。
 都市公園法第5条の6の規定により、公募設置等計画の変更の認定をし、並びに当該認定をした日及び認定の有効期間並びに公募対象公園施設の場所を公示すること。
 都市公園法第5条の8の規定により認定計画提出者が有していた計画の認定に基づく地位の承継の承認をすること。
 都市公園法第17条第1項の規定により、都市公園台帳を作成し、及びこれを保管すること。
 都市公園法第20条の規定により都市公園の区域を立体的区域とすること。
 都市公園法第22条第2項の規定により、協定を締結した旨を公示し、協定又はその写しを一般の閲覧に供し、及び閲覧に供している旨を掲示すること。
 都市公園法第25条の規定により、公園保全立体区域を指定し、及びその旨を公告すること。
2 認定市町村は、法第25条第3項の規定により公園管理者に代わって次に掲げる権限を行ったときは、遅滞なく、国土交通省令で定めるところにより、当該公園管理者に通知しなければならない。
 都市公園法第5条第1項又は第6条第1項若しくは第3項の許可をすること。
 都市公園法第9条の規定による協議をすること。
 都市公園法第22条第1項の規定により協定を締結すること。
 都市公園法第26条第2項又は第4項の規定による命令をすること。
 都市公園法第27条第1項又は第2項の規定による処分をすること。
3 法第25条第1項の規定により認定市町村が代わって行う公園管理者の権限は、同条第2項の規定に基づき公示される都市公園の維持等の開始の日から都市公園の維持等の完了の日までに限り行うことができるものとする。ただし、都市公園法第28条の規定により損失の補償について損失を受けた者と協議し、損失を補償し、及び補償金額を同法第27条第2項第3号の理由を生じさせた者に負担させる権限については、都市公園の維持等の完了の日後においても行うことができる。
(認定町村の長が都市緑地法の規定による事務を行うこととする場合における手続等)
第8条 都道府県知事は、法第29条第1項の規定により同項に規定する事務を認定町村の長が行うこととする場合には、当該認定町村の長が行うこととする事務の内容及び当該事務を行うこととする期間を明らかにして、当該認定町村の長がその事務を行うこととすることについて、あらかじめ、当該認定町村の長の同意を求めなければならない。
2 認定町村の長は、前項の規定により都道府県知事から同意を求められたときは、その内容について同意をするかどうかを決定し、その旨を都道府県知事に通知するものとする。
3 都道府県知事は、法第29条第1項の規定により同項に規定する事務を認定町村の長が行うこととした場合においては、直ちに、その旨並びに当該認定町村の長が行うこととする事務の内容及び当該事務を行うこととする期間を公示しなければならない。
4 認定町村の長は、法第29条第1項の規定により同項に規定する事務を行ったときは、都道府県知事に対し、その旨及びその内容を報告するものとする。
(地区施設)
第9条 法第31条第2項第1号の政令で定める施設は、道路又は公園、緑地、広場その他の公共空地とする。
(歴史的風致維持向上地区計画の区域の土地利用に関する基本方針にその用途等に関する事項を定めることができる建築物等)
第10条 法第31条第3項第1号ホの政令で定める建築物等は、次に掲げる建築物等とする。
 地域の伝統的な行事に用いられる衣服、器具その他の物件の保管を主たる目的とする倉庫
 地域の歴史上価値の高い芸能の用に供されることによりその価値の形成に寄与する演芸場、観覧場、集会場その他これらに類する建築物等
 地域の伝統的な構造、形態又は意匠の建築物等であって、主として地域の伝統的な技術、技能又は芸能の教授の用に供されるもの
 地域の伝統的な構造、形態又は意匠の建築物等であって、主として法第31条第3項第1号イからニまで又は前2号に掲げる建築物等の利用者の宿泊の用に供されるもの
(歴史的風致維持向上地区整備計画において定める建築物等に関する事項)
第11条 法第31条第4項第2号の政令で定める建築物等に関する事項は、垣又はさくの構造の制限とする。
(歴史的風致維持向上地区計画の区域内における行為の届出を要する行為)
第12条 法第33条第1項本文の政令で定める行為は、次に掲げる行為とする。
 建築物等の移転
 建築物等の用途の変更(当該変更後の建築物等が歴史的風致維持向上地区整備計画において定められた建築物等の用途の制限又は用途に応じた建築物等に関する制限に適合しないこととなるものに限る。)
 建築物等の形態又は色彩その他の意匠の変更(当該変更後の建築物等が歴史的風致維持向上地区整備計画において定められた建築物等の形態又は色彩その他の意匠の制限に適合しないこととなるものに限る。)
 木竹の伐採(歴史的風致維持向上地区整備計画に法第31条第4項第3号に掲げる事項として当該木竹の伐採の制限が定められている場合に限る。)
(歴史的風致維持向上地区計画の区域内における行為の届出を要しない通常の管理行為、軽易な行為その他の行為)
第13条 法第33条第1項第1号の政令で定める行為は、次に掲げる行為とする。
 次に掲げる土地の区画形質の変更
 仮設の建築物等の新築、改築、増築又は移転の用に供する目的で行う土地の区画形質の変更
 既存の建築物等の管理のために必要な土地の区画形質の変更
 農林漁業を営むために行う土地の区画形質の変更
 次に掲げる建築物等の新築、改築、増築又は移転
 仮設の建築物等の新築、改築、増築又は移転
 屋外広告物で表示面積が1平方メートル以下であり、かつ、高さが3メートル以下であるものの表示又は掲出のために必要な工作物(建築物以外の工作物をいう。ハ及びニにおいて同じ。)の新築、改築、増築又は移転
 水道管、下水道管その他これらに類する工作物で地下に設けるものの新築、改築、増築又は移転
 建築物の存する敷地内の当該建築物に附属する物干場、建築設備、受信用の空中線系(その支持物を含む。)、旗ざおその他これらに類する工作物の新築、改築、増築又は移転
 農林漁業を営むために必要な物置、作業小屋その他これらに類する建築物等の新築、改築、増築又は移転
 次に掲げる建築物等の用途の変更
 仮設の建築物等の用途の変更
 建築物等の用途を前号ホに規定するものとする建築物等の用途の変更
 第2号に規定する建築物等の形態又は色彩その他の意匠の変更
 次に掲げる木竹の伐採
 除伐、間伐、整枝その他木竹の保育のために通常行われる木竹の伐採
 枯損した木竹又は危険な木竹の伐採
 自家の生活の用に充てるために必要な木竹の伐採
 仮植した木竹の伐採
 測量、実地調査又は施設の保守の支障となる木竹の伐採
 前各号に掲げるもののほか、法令又はこれに基づく処分による義務の履行として行う行為
(歴史的風致維持向上地区計画の区域内における行為の届出を要しない都市計画事業の施行として行う行為に準ずる行為)
第14条 法第33条第1項第4号の政令で定める行為は、第4条に規定する行為とする。
(歴史的風致維持向上地区計画の区域内における行為の届出を要しないその他の行為)
第15条 法第33条第1項第6号の政令で定める行為は、次に掲げる行為とする。
 建築基準法(昭和25年法律第201号)第6条第1項(同法第87条第1項及び第88条第2項において準用する場合を含む。)の確認又は同法第18条第2項(同法第87条第1項及び第88条第2項において準用する場合を含む。)の通知を要する建築物等の新築、改築、増築若しくは移転又は用途の変更であって、歴史的風致維持向上地区整備計画において当該建築物等又はその敷地について定められている事項(当該歴史的風致維持向上地区整備計画において、壁面の位置の制限、壁面後退区域における工作物の設置の制限及び建築物の高さの最高限度が定められている場合における建築物の容積率の最高限度で、当該敷地に係る同法第52条の規定による建築物の容積率の最高限度を超えるものを除く。)のすべてが同法第68条の2第1項(同法第87条第2項及び第3項並びに第88条第2項において準用する場合を含む。)の規定に基づく条例でこれらに関する制限として定められている歴史的風致維持向上地区計画の区域内において行うもの
 都市緑地法(昭和48年法律第72号)第20条第1項の規定に基づく条例の規定により同項の許可を要する同法第14条第1項各号に掲げる行為
 都市計画法第29条第1項第3号に掲げる開発行為その他の公益上必要な事業の実施に係る行為であって、歴史的風致維持向上地区計画の目的の達成に支障を及ぼすおそれが少なく、かつ、当該行為に係る建築物等の用途上又は構造上これを行うことがやむを得ないものとして国土交通省令で定めるもの
(支援法人の業務として取得、管理及び譲渡を行う土地)
第16条 法第35条第3号の政令で定める土地は、同条第2号に規定する事業の用に供する土地及び当該事業に係る代替地の用に供する土地とする。
(事務の区分)
第17条 第6条第1項各号に掲げる事務のうち、同条の規定により町村が処理することとされているものは、地方自治法(昭和22年法律第67号)第2条第9項第1号に規定する第1号法定受託事務とする。

附則

(施行期日)
1 この政令は、法の施行の日(平成20年11月4日)から施行する。
附則 (平成23年8月30日政令第282号)
この政令は、公布の日から施行する。
附則 (平成23年11月28日政令第363号) 抄
(施行期日)
第1条 この政令は、地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律附則第1条第1号に掲げる規定の施行の日(平成23年11月30日)から施行する。ただし、第1条、第3条、第4条、第5条(道路整備特別措置法施行令第15条第1項及び第18条の改正規定を除く。)、第6条、第9条、第11条、第12条、第13条(都市再開発法施行令第49条の改正規定を除く。)、第14条、第15条、第18条、第19条(密集市街地における防災街区の整備の促進に関する法律施行令第59条の改正規定に限る。)、第20条から第22条まで、第23条(景観法施行令第6条第1号の改正規定に限る。)、第25条及び第27条の規定並びに次条及び附則第3条の規定は、平成24年4月1日から施行する。
附則 (平成27年12月16日政令第418号)
(施行期日)
1 この政令は、平成28年4月1日から施行する。
(処分、申請等に関する経過措置)
2 この政令の施行前に文化財保護法若しくは地域における歴史的風致の維持及び向上に関する法律の規定によりされた許可等の処分その他の行為(以下この項において「処分等の行為」という。)又はこの政令の施行の際現にこれらの法律の規定によりされている許可の申請その他の行為(以下この項において「申請等の行為」という。)で、この政令の施行の日においてこれらの行為に係る行政事務を行うべき者が異なることとなるものは、この政令の施行の日以後においては、この政令の施行の日において新たに当該行政事務を行うこととなる者(以下この項において「新事務執行者」という。)のした処分等の行為又は新事務執行者に対して行った申請等の行為とみなす。
(罰則に関する経過措置)
3 この政令の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
附則 (平成29年6月14日政令第156号) 抄
(施行期日)
第1条 この政令は、都市緑地法等の一部を改正する法律の施行の日(平成29年6月15日)から施行する。

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