はんざいひがいしゃとうのけんりりえきのほごをはかるためのけいじてつづきにふずいするそちにかんするほうりつしこうれい
犯罪被害者等の権利利益の保護を図るための刑事手続に付随する措置に関する法律施行令
平成20年政令第278号
内閣は、犯罪被害者等の権利利益の保護を図るための刑事手続に付随する措置に関する法律(平成12年法律第75号)第5条第1項の規定に基づき、この政令を制定する。
(旅費)
第1条 犯罪被害者等の権利利益の保護を図るための刑事手続に付随する措置に関する法律(以下「法」という。)第5条第2項の政令で定める旅費の額は、鉄道の便のある区間の陸路旅行に要する鉄道賃、船舶の便のある区間の水路旅行に要する船賃、鉄道の便のない区間の陸路旅行又は船舶の便のない区間の水路旅行に要する路程賃及び航空機を利用すべき特別の事由がある場合における航空旅行に要する航空賃の合計額とする。
2 前項の鉄道賃及び船賃の額は、旅行区間の路程に応ずる旅客運賃(はしけ賃及び桟橋賃を含むものとし、運賃に等級を設ける船舶による旅行の場合には、運賃の等級を3階級に区分するものについては中級の、運賃の等級を2階級に区分するものについては下級の運賃)、急行料金(特別急行列車を運行する線路のある区間の旅行で片道100キロメートル以上のものには特別急行料金、普通急行列車を運行する線路のある区間の旅行で片道50キロメートル以上のものには普通急行料金)及び座席指定料金(座席指定料金を徴する特別急行列車若しくは普通急行列車を運行する線路のある区間の旅行で片道100キロメートル以上のもの又は座席指定料金を徴する船舶を運行する航路のある区間の旅行の場合の座席指定料金に限る。)による。
3 第1項の路程賃の額は、1キロメートルごとに37円とする。ただし、1キロメートル未満の端数は、切り捨てる。
4 天災その他やむを得ない事情により前項に定める額の路程賃で旅行の実費を支弁することができない場合には、同項の規定にかかわらず、路程賃の額は、実費額による。
5 第1項の航空賃の額は、現に支払った旅客運賃による。
(日当)
第2条 法第5条第2項の政令で定める日当の額は、公判期日又は公判準備への出席及びそのための旅行(次条において「出席等」という。)に必要な日数に応じ、1日当たり1700円とする。
(宿泊料)
第3条 法第5条第2項の政令で定める宿泊料の額は、出席等に必要な夜数に応じ、一夜当たり、宿泊地が、国家公務員等の旅費に関する法律(昭和25年法律第114号。次条において「旅費法」という。)別表第1に定める甲地方である場合においては8700円、同表に定める乙地方である場合においては7800円とする。
(被害者参加人の本邦と外国との間の旅行に係る被害者参加旅費等の額)
第4条 被害者参加人の本邦(旅費法第2条第1項第4号に規定する本邦をいう。以下この条において同じ。)と外国(本邦以外の領域(公海を含む。)をいう。)との間の旅行に係る法第5条第2項の政令で定める旅費、日当及び宿泊料の額については、被害者参加人を一般職の職員の給与に関する法律(昭和25年法律第95号)第6条第1項第1号イに規定する行政職俸給表(一)による職務の級が2級である者であるものとみなして、旅費法第11条、第31条第1項、第32条から第34条まで、第35条第1項及び第2項並びに別表第2の規定を準用する。この場合において、次の表の上欄に掲げる旅費法の規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句に読み替えるものとする。
第11条 | 宿泊料(扶養親族移転料のうちこれらの旅費に相当する部分を含む。以下本条において同じ。) | 宿泊料 |
第31条第1項 | 旅費は、前章 | 被害者参加旅費等(犯罪被害者等の権利利益の保護を図るための刑事手続に付随する措置に関する法律(平成12年法律第75号)第5条第2項に規定する被害者参加旅費等をいう。)は、犯罪被害者等の権利利益の保護を図るための刑事手続に付随する措置に関する法律施行令第1条から第3条まで |
移転料並びに外国航路の船舶 | 外国航路の船舶 | |
日当及び食卓料 | 日当 | |
本章 | 第11条、次条から第34条まで並びに第35条第1項及び第2項 | |
第32条第5号 | 公務上の必要により | 刑事訴訟法(昭和23年法律第131号)第316条の34第1項(同条第5項において準用する場合を含む。次条第4号において同じ。)の規定により公判期日又は公判準備に出席するため |
第33条第4号 | 公務上の必要により | 刑事訴訟法第316条の34第1項の規定により公判期日又は公判準備に出席するため |
第34条第2項 | 車賃 | 路程賃 |
(被害者参加旅費等の計算)
第5条 第1条及び前条の旅費(航空賃を除く。)並びに第2条及び前条の日当並びに前2条の宿泊料の計算上の旅行日数は、最も経済的な通常の経路及び方法によって旅行した場合の例により計算する。ただし、天災その他やむを得ない事情により最も経済的な通常の経路又は方法によって旅行し難い場合には、その現によった経路及び方法によって計算する。
(法第6条第3項の請求の期限)
第6条 被害者参加旅費等の支給を受けようとする被害者参加人は、公判期日又は公判準備への出席の日から、裁判によって訴訟手続が終了する場合においてはその裁判があった日の翌日以後30日を経過する日までの期間内に、裁判によらないで訴訟手続が終了する場合においてはその終了した日の翌日以後30日を経過する日までの期間内に、法第6条第1項に規定する請求書(次項において単に「請求書」という。)を裁判所に差し出さなければならない。
2 前項の規定にかかわらず、やむを得ない事由によりその期間内に請求書を裁判所に差し出すことができなかったときは、その事由が消滅した日の翌日以後30日を経過する日までの期間内に請求書を裁判所に差し出さなければならない。
(法第11条第1項の資産)
第7条 法第11条第1項に規定する政令で定める資産は、次に掲げるものとする。
一 小切手法(昭和8年法律第57号)第6条第3項の規定により金融機関が自己宛てに振り出した小切手
二 農業協同組合、農業協同組合連合会、漁業協同組合、漁業協同組合連合会、水産加工業協同組合又は水産加工業協同組合連合会に対する貯金
三 労働基準法(昭和22年法律第49号)第18条又は船員法(昭和22年法律第100号)第34条の規定により管理される労働者又は船員の貯蓄金
四 国家公務員共済組合法(昭和33年法律第128号)第98条第1項若しくは地方公務員等共済組合法(昭和37年法律第152号)第112条第1項に規定する組合に対する組合員の貯金又は私立学校教職員共済法(昭和28年法律第245号)第26条第1項に規定する事業団に対する加入者の貯金
(法第11条第1項の基準額)
第8条 法第11条第1項に規定する政令で定める額は、200万円とする。
附則
(施行期日)
1 この政令は、犯罪被害者等の権利利益の保護を図るための刑事手続に付随する措置に関する法律及び総合法律支援法の一部を改正する法律(平成20年法律第19号)の施行の日(平成20年12月1日)から施行する。
(郵便貯金に係る経過措置)
2 郵政民営化法等の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律(平成17年法律第102号)附則第5条第1項の規定によりなおその効力を有することとされる同法第2条の規定による廃止前の郵便貯金法(昭和22年法律第144号)第7条第1項各号に規定する郵便貯金は、第7条の規定の適用については、同条第2号に掲げる資産とみなす。
附則 (平成25年11月1日政令第306号) 抄
(施行期日)
1 この政令は、犯罪被害者等の権利利益の保護を図るための刑事手続に付随する措置に関する法律及び総合法律支援法の一部を改正する法律の施行の日(平成25年12月1日)から施行する。
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