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民事保全規則

平成2年5月16日最高裁判所規則第3号
民事保全規則を次のように定める。

第1章 総則

(申立ての方式)
第1条 次に掲げる申立ては、書面でしなければならない。
 保全命令の申立て
 保全命令の申立てを却下する裁判に対する即時抗告
 保全異議の申立て
 保全取消しの申立て
 保全抗告
 保全執行の申立て
(法第4条第1項の最高裁判所規則で定める担保提供の方法)
第2条 民事保全法(平成元年法律第91号。以下「法」という。)第4条第1項の規定による担保は、担保を立てるべきことを命じた裁判所の許可を得て、これを命じられた者が銀行、保険会社、株式会社商工組合中央金庫、農林中央金庫、全国を地区とする信用金庫連合会、信用金庫又は労働金庫(以下この条において「銀行等」という。)との間において次に掲げる要件を満たす支払保証委託契約を締結する方法によって立てることができる。
 銀行等は、担保を立てるべきことを命じられた者のために、裁判所が定めた金額を限度として、担保に係る損害賠償請求権についての債務名義又はその損害賠償請求権の存在を確認する確定判決若しくはこれと同一の効力を有するものに表示された額の金銭を担保権利者に支払うものであること。
 担保取消しの決定が確定した時又は第17条第1項若しくは第4項の許可がされた時に契約の効力が消滅するものであること。
 契約の変更又は解除をすることができないものであること。
 担保権利者の申出があったときは、銀行等は、契約が締結されたことを証する文書を担保権利者に交付するものであること。
(口頭弁論又は審尋の期日の呼出し)
第3条 民事保全の手続における口頭弁論又は審尋の期日の呼出しは、相当と認める方法によることができる。
2 前項の呼出しがされたときは、裁判所書記官は、その旨及び呼出しの方法を記録上明らかにしなければならない。
(申立ての取下げの方式等)
第4条 第1条各号に掲げる申立ての取下げは、口頭弁論又は審尋の期日においてする場合を除き、書面でしなければならない。
2 第1条第1号又は第2号に掲げる申立てが取り下げられたときは、裁判所書記官は、口頭弁論若しくは審尋の期日の呼出し又は保全命令の送達を受けた債務者に対し、その旨を通知しなければならない。
3 第1条第3号から第5号までに掲げる申立てが取り下げられたときは、裁判所書記官は、当該申立書の写しの送付を受けた相手方に対し、その旨を通知しなければならない。
4 保全執行裁判所に対する保全執行の申立てが取り下げられたときは、裁判所書記官は、保全執行を開始する決定の送達を受けた債務者に対し、その旨を通知しなければならない。
(催告及び通知)
第5条 民事訴訟規則(平成8年最高裁判所規則第5号)第4条の規定は、民事保全の手続における催告及び通知について準用する。この場合において、同条第2項、第5項及び第6項中「裁判所書記官」とあるのは「裁判所書記官又は執行官」と読み替えるものとする。
(民事訴訟規則の準用)
第6条 特別の定めがある場合を除き、民事保全の手続に関しては、民事訴訟規則の規定を準用する。

第2章 保全命令に関する手続

第1節 総則

(口頭弁論調書の記載の省略等)
第7条 保全命令に関する手続における口頭弁論の調書については、裁判長の許可を得て、証人、鑑定人若しくは当事者本人の陳述又は検証の結果の記載を省略することができる。
2 前項の規定により調書の記載を省略する場合において、裁判長の命令又は当事者の申出があるときは、裁判所書記官は、当事者の裁判上の利用に供するため、録音装置を使用して前項の陳述を録取しなければならない。この場合において、当事者の申出があるときは、裁判所書記官は、録音体の複製を許さなければならない。
(審尋調書の作成等)
第8条 第1条第1号又は第2号に掲げる申立てについての手続における審尋の調書は、作成することを要しない。ただし、裁判長が作成を命じたときは、この限りでない。
2 第1条第3号から第5号までに掲げる申立てについての手続における審尋の調書については、裁判長の許可を得て、参考人又は当事者本人の陳述の記載を省略することができる。
3 前条第2項の規定は、前項の規定により調書の記載を省略する場合について準用する。
(決定書の作成)
第9条 第1条第1号から第5号までに掲げる申立てについての決定は、決定書を作成してしなければならない。
2 前項の決定書には、次に掲げる事項を記載し、裁判官が記名押印しなければならない。
 事件の表示
 当事者の氏名又は名称及び代理人の氏名
 保全命令を発する場合にあっては、当事者の住所
 担保額及び担保提供方法
 主文
 理由又は理由の要旨
 決定の年月日
 裁判所の表示
3 第1項の決定の理由においては、主要な争点及びこれに対する判断を示さなければならない。
4 第1項の決定の理由においては、口頭弁論又は債務者の審尋を経ないで保全命令を発する場合を除き、保全命令の申立書その他の当事者の主張を記載した書面(以下「主張書面」という。)を引用することができる。
(調書決定)
第10条 第1条第1号から第5号までに掲げる申立てについての決定は、前条の規定にかかわらず、口頭弁論又は審尋の期日において同条第2項第4号から第6号までに掲げる事項を言い渡し、かつ、これを調書に記載させてすることができる。
2 前項の場合において、保全命令を発するときは、同項の調書に当事者の氏名又は名称及び住所並びに代理人の氏名を記載させなければならない。
3 前条第3項及び第4項の規定は、第1項の場合について準用する。
第11条 削除
(担保変換決定の通知)
第12条 保全命令に関する手続において、担保を他の担保に変換する旨の決定があったときは、裁判所書記官は、その旨を担保権利者に通知しなければならない。

第2節 保全命令

第1款 通則
(申立書の記載事項)
第13条 保全命令の申立書には、次に掲げる事項を記載しなければならない。
 当事者の氏名又は名称及び住所(債務者を特定することができない場合にあっては、その旨)並びに代理人の氏名及び住所
 申立ての趣旨及び理由
2 保全命令の申立ての理由においては、保全すべき権利又は権利関係及び保全の必要性を具体的に記載し、かつ、立証を要する事由ごとに証拠を記載しなければならない。
(主張書面の提出の方法等)
第14条 保全命令の申立てについての手続において、口頭弁論の期日又は債務者を呼び出す審尋の期日が指定された後に主張書面の提出をするには、これと同時に、その写し1通(相手方の数が2以上であるときは、その数の通数)を提出しなければならない。ただし、やむを得ない事由があるときは、裁判所の定める期間内に提出すれば足りる。
2 保全命令の申立てについての手続において書証の申出をするには、これと同時に、口頭弁論の期日又は債務者を呼び出す審尋の期日が指定される前にあってはその写し1通を、これらの期日が指定された後にあってはその写し2通(相手方の数が2以上であるときは、その数に一を加えた通数)を提出しなければならない。この場合においては、前項ただし書の規定を準用する。
3 口頭弁論の期日又は債務者を呼び出す審尋の期日が指定された後に前2項の写しが提出されたときは、裁判所書記官は、当該写し(前項の写しについては、そのうちの1通を除く。)を相手方に送付しなければならない。
(主張書面等の直送)
第15条 債権者は、保全命令の申立てについての手続において、口頭弁論の期日の呼出し又は債務者を呼び出す審尋の期日の通知を受けたときは、遅滞なく、既に提出した主張書面及び書証について直送をしなければならない。
(保全命令の申立ての却下決定等の告知)
第16条 保全命令の申立てを却下する決定及びこれに対する即時抗告を却下する決定は、債務者に対し口頭弁論又は審尋の期日の呼出しがされた場合を除き、債務者に告知することを要しない。
2 保全命令を発するために担保を立てさせる決定は、債務者に告知することを要しない。
(担保の取戻し)
第17条 保全執行としてする登記若しくは登録又は第三債務者に対する保全命令の送達ができなかった場合その他保全命令により債務者に損害が生じないことが明らかである場合において、法第43条第2項の期間が経過し、又は保全命令の申立てが取り下げられたときは、債権者は、保全命令を発した裁判所の許可を得て、法第14条第1項の規定により立てた担保を取り戻すことができる。
2 前項の許可を求める申立ては、次に掲げる事項を記載した書面でしなければならない。
 保全命令事件の表示
 当事者の氏名又は名称及び住所(債務者を特定することができない場合にあっては、その旨)並びに代理人の氏名及び住所
 申立ての趣旨及び理由
 保全命令の正本が担保権利者である債務者以外の債務者に対する保全執行のため執行機関に提出されているときは、その旨
3 前項に規定する申立書には、次に掲げる書面を添付しなければならない。
 保全命令の正本。ただし、前項第4号に規定する場合における当該正本を除く。
 前項第4号に規定する場合にあっては、その旨を証する書面
 事件の記録上明らかである場合を除き、保全命令により債務者に損害が生じないことが明らかであることを証する書面
4 債務者は、第1項の担保に関する債権者の権利を承継したときは、保全命令を発した裁判所の許可を得て、その担保を取り戻すことができる。
5 前項の許可を求める申立ては、第2項第1号から第3号までに掲げる事項を記載した書面でしなければならない。この書面には、債務者が第1項の担保に関する債権者の権利を承継したことを証する書面を添付しなければならない。
第2款 仮差押命令
(申立書の記載事項の特則)
第18条 民事執行法(昭和54年法律第4号)第143条に規定する債権(以下「債権」という。)に対する仮差押命令の申立書には、第三債務者の氏名又は名称及び住所並びに法定代理人の氏名及び住所を記載しなければならない。
2 民事執行規則(昭和54年最高裁判所規則第5号)第150条の2に規定する振替社債等(以下「振替社債等」という。)に関する仮差押命令の申立書には、振替機関等(社債、株式等の振替に関する法律(平成13年法律第75号)第2条第5項に規定する振替機関等であって債務者が口座の開設を受けているものをいう。以下同じ。)の名称及び住所を記載しなければならない。
3 次の各号に掲げる請求に係る振替社債等(以下「買取請求株式等」という。)について当該各号に定める買取口座に記載又は記録がされている場合において、買取請求株式等を仮に差し押さえるときにおける前項の規定の適用については、同項中「振替機関等」とあるのは「買取口座開設振替機関等」と、「債務者が口座の開設を受けているものをいう。以下同じ。)」とあるのは「振替社債等の発行者(以下「発行者」という。)が当該買取口座の開設を受けているものをいう。)及び発行者」とする。
 社債、株式等の振替に関する法律第155条第1項(同法第228条第1項及び同法第239条第1項において読み替えて準用する場合を含む。以下この号において同じ。)に規定する株式買取請求、投資口買取請求又は優先出資買取請求 同法第155条第1項に規定する買取口座
 社債、株式等の振替に関する法律第183条第1項(同法第247条の3第1項において読み替えて準用する場合を含む。以下この号において同じ。)に規定する新株予約権買取請求又は新投資口予約権買取請求 同法第183条第1項に規定する買取口座
 社債、株式等の振替に関する法律第215条第1項に規定する新株予約権付社債買取請求 同項に規定する買取口座
 社債、株式等の振替に関する法律第259条第1項に規定する株式買取請求 同項に規定する買取口座
 社債、株式等の振替に関する法律第260条第1項に規定する新株予約権買取請求同項に規定する買取口座
 社債、株式等の振替に関する法律第266条第1項に規定する株式買取請求 同項に規定する買取口座
 社債、株式等の振替に関する法律第267条第1項に規定する新株予約権買取請求 同項に規定する買取口座
 社債、株式等の振替に関する法律第273条第1項に規定する株式買取請求 同項に規定する買取口座
 社債、株式等の振替に関する法律第274条第1項に規定する新株予約権買取請求 同項に規定する買取口座
4 民事執行規則第150条の9に規定する電子記録債権(以下「電子記録債権」という。)に関する仮差押命令の申立書には、第三債務者(当該電子記録債権の債務者をいう。第42条の2において同じ。)の氏名又は名称及び住所並びに法定代理人の氏名及び住所並びに当該電子記録債権の電子記録(電子記録債権法(平成19年法律第102号)第2条第1項に規定する電子記録をいう。以下同じ。)をしている電子債権記録機関(同条第2項に規定する電子債権記録機関をいう。以下同じ。)の名称及び住所を記載しなければならない。
(申立ての趣旨の記載方法)
第19条 仮差押命令の申立ての趣旨の記載は、仮に差し押さえるべき物を特定してしなければならない。ただし、仮に差し押さえるべき物が民事執行法第122条第1項に規定する動産(以下「動産」という。)であるときは、その旨を記載すれば足りる。
2 次の各号に掲げる仮差押命令の申立書における仮に差し押さえるべき物の記載は、当該各号に定める事項を明らかにしてしなければならない。
 債権に対する仮差押命令 債権の種類及び額その他の債権を特定するに足りる事項
 民事執行規則第146条第1項に規定する電話加入権(以下「電話加入権」という。)に対する仮差押命令 東日本電信電話株式会社又は西日本電信電話株式会社において電話に関する現業事務を取り扱う事務所で当該電話加入権に係る契約に関する事務を取り扱うもの、電話番号、電話加入権を有する者の氏名又は名称及び電話の設置場所
(申立書の添付書面)
第20条 次の各号に掲げる仮差押命令の申立書には、当該各号に定める書面を添付しなければならない。
 民事執行法第43条第1項に規定する不動産(以下「不動産」という。)に対する仮差押命令 次に掲げる書面
 登記がされた不動産については、登記事項証明書及び登記記録の表題部に債務者以外の者が所有者として記録されている場合にあっては、債務者の所有に属することを証する書面
 登記がされていない土地又は建物については,次に掲げる書面
(1) 債務者の所有に属することを証する書面
(2) 当該土地についての不動産登記令(平成16年政令第379号)第2条第2号に規定する土地所在図及び同条第3号に規定する地積測量図
(3) 当該建物についての不動産登記令第2条第5号に規定する建物図面及び同条第6号に規定する各階平面図並びに同令別表の32の項添付情報欄ハ又はニに掲げる情報を記載した書面
 不動産の価額を証する書面
 民事執行法第112条に規定する船舶(以下「船舶」という。)に対する仮差押命令 次に掲げる書面
 登記がされた日本船舶については、登記事項証明書
 登記がされていない日本船舶については、船舶登記令(平成17年政令第11号)第13条第1項第4号イからホまでに掲げる情報を記載した書面,同令別表1の7の項添付情報欄ロ及びハに掲げる情報を記載した書面及びその船舶が債務者の所有に属することを証する書面
 日本船舶以外の船舶については、その船舶が民事執行法第112条に規定する船舶であることを証する書面及びその船舶が債務者の所有に属することを証する書面
 船舶の価額を証する書面
 民事執行規則第84条に規定する航空機(以下「航空機」という。)に対する仮差押命令 航空機登録原簿の謄本及び航空機の価額を証する書面
 民事執行規則第86条に規定する自動車(以下「自動車」という。)に対する仮差押命令 自動車登録ファイルに記録されている事項を証明した書面及び自動車の価額を証する書面
 民事執行規則第98条に規定する建設機械(以下「建設機械」という。)に対する仮差押命令 登記事項証明書及び建設機械の価額を証する書面
 民事執行規則第98条の2に規定する小型船舶(以下「小型船舶」という。)に対する仮差押命令 小型船舶の登録等に関する法律(平成13年法律第102号)第14条に規定する原簿の謄本又は原簿のうち磁気ディスクをもって調製された部分に記録されている事項を証明した書面及び小型船舶の価額を証する書面
 電話加入権に対する仮差押命令 東日本電信電話株式会社又は西日本電信電話株式会社の電話加入権に関する帳簿に記載されている事項を証明した書面
 民事執行法第167条第1項に規定するその他の財産権(以下「その他の財産権」という。)で権利の移転について登記又は登録を要するものに対する仮差押命令 登記事項証明書又は登録原簿に記載されている事項を証明した書面
第3款 仮処分命令
(仮処分解放金の還付請求権者の記載)
第21条 法第25条第1項の金銭の額を定める場合には、仮処分命令にその金銭の還付を請求することができる者の氏名又は名称及び住所を掲げなければならない。
(保全すべき登記請求権等の記載)
第22条 法第53条第2項の仮処分に係る仮処分命令の決定書又はこれに代わる調書には、保全すべき登記請求権及びこれを保全するための仮処分命令である旨を記載しなければならない。
2 前項の規定は、法第54条の仮処分に係る仮処分命令の決定書又はこれに代わる調書について準用する。
3 法第55条第1項の仮処分命令の決定書又はこれに代わる調書には、同項の請求権を保全するための仮処分命令である旨を記載しなければならない。
(仮差押命令の規定の準用)
第23条 前款(第19条第1項を除く。)の規定は、仮処分命令の申立てについて準用する。

第3節 保全異議

(申立書の記載事項)
第24条 保全異議の申立書には、次に掲げる事項を記載しなければならない。
 保全命令事件の表示
 債務者の氏名又は名称及び住所並びに代理人の氏名及び住所
 債権者の氏名又は名称及び住所
 申立ての趣旨及び理由
2 保全異議の申立ての趣旨の記載は、保全命令の一部の取消し又は変更を求める場合にあっては、その範囲を明らかにしてしなければならない。
3 保全異議の申立ての理由においては、保全命令の取消し又は変更を求める事由を具体的に記載し、かつ、立証を要する事由ごとに証拠を記載しなければならない。
(主張書面の提出の方法等)
第25条 保全異議の申立てについての手続において主張書面の提出をするには、これと同時に、その写し1通(相手方の数が2以上であるときは、その数の通数)を提出しなければならない。ただし、やむを得ない事由があるときは、裁判所の定める期間内に提出すれば足りる。
2 保全異議の申立てについての手続において書証の申出をするには、これと同時に、その写し2通(相手方の数が2以上であるときは、その数に一を加えた通数)を提出しなければならない。この場合においては、前項ただし書の規定を準用する。
3 裁判所書記官は、前2項の写し(前項の写しについては、そのうちの1通を除く。)を相手方に送付しなければならない。
(主張書面等の直送)
第26条 債権者は、前条第3項の規定により保全異議の申立書の写しの送付を受けたときは、遅滞なく、保全命令の申立てについての手続において提出した主張書面及び書証について直送をしなければならない。ただし、これらの書面につき保全命令の申立てについての手続において直送又は送付がされているときは、この限りでない。
(決定書等への引用)
第27条 保全異議の申立てについての決定書における第9条第2項第2号又は第6号に掲げる事項の記載は、保全命令の決定書又はこれに代わる調書を引用してすることができる。
2 前項の規定は、保全異議の申立てについて第10条第1項の規定により決定をする場合について準用する。

第4節 保全取消し

(起訴命令の申立ての方式)
第28条 法第37条第1項の申立ては、第24条第1項に掲げる事項を記載した書面でしなければならない。
(保全異議の規定の準用)
第29条 前節(第26条を除く。)の規定は、保全取消しの申立てについての手続について準用する。

第5節 保全抗告

(保全異議の規定の準用)
第30条 第3節(第26条を除く。)の規定は、保全抗告についての手続について準用する。

第3章 保全執行に関する手続

第1節 総則

(民事執行規則の準用)
第31条 民事執行規則第1章(第1条、第3条、第4条、第10条、第14条及び第15条の2を除く。)及び同規則第2章第1節(第16条第2項、第20条及び第22条の3を除く。)の規定は、保全執行について準用する。ただし、同規則第21条の規定は、登記若しくは登録をする方法又は第三債務者若しくはこれに準ずる者に保全命令の送達をする方法による保全執行については、この限りでない。

第2節 仮差押えの執行

(強制管理の方法による不動産に対する仮差押えの執行)
第32条 民事執行規則第23条第1号、第2号及び第5号、同規則第23条の2(第4号を除く。)、同規則第63条、同規則第64条の2から第68条まで、同規則第71条並びに同規則第73条において準用する同規則第25条の規定は、強制管理の方法による不動産に対する仮差押えの執行について準用する。この場合において、同規則第71条第1項中「法第108条」とあるのは、「民事保全法第47条第4項」と読み替えるものとする。
2 強制管理の方法による不動産に対する仮差押えの執行の申立書には、仮差押命令の申立てについての手続においてその執行の申立てをする旨を明示したことを証する書面を添付しなければならない。
(船舶国籍証書等の取上げを命ずる方法による船舶に対する仮差押えの執行)
第33条 前条第2項並びに民事執行規則第74条(各号を除く。)、同規則第75条、同規則第80条及び同規則第81条の規定は船舶国籍証書等(法第48条第1項に規定する船舶国籍証書等をいう。)の取上げを命ずる方法による船舶に対する仮差押えの執行について、同規則第13条第1項及び第2項の規定は執行官が法第48条第1項の規定による決定を執行した場合について、同規則第65条第2項及び第3項並びに同規則第66条の規定は法第48条第3項において準用する民事執行法第116条第1項の保管人について準用する。
(航空機に対する仮差押えの執行)
第34条 航空機に対する仮差押えの執行については、法第48条及び前条の規定を準用する。この場合において、これらの規定並びに前条において準用する民事執行規則第75条及び同規則第81条中「船舶国籍証書等」とあるのは「航空機登録証明書その他の航空機の航行のために必要な書面」と、前条において準用する同規則第74条中「並びに船長の氏名及び現在する場所を記載し」とあるのは「を記載し」と、前条において準用する同規則第75条中「、船長及び船籍港を管轄する地方運輸局、運輸監理部又は地方運輸局若しくは運輸監理部の運輸支局の長」とあるのは「及び国土交通大臣」と読み替えるものとする。
(自動車に対する仮差押えの執行の方法)
第35条 自動車に対する仮差押えの執行は、仮差押えの登録をする方法又は執行官に対し自動車を取り上げて保管すべき旨を命ずる方法により行う。これらの方法は、併用することができる。
(自動車に対する仮差押えの執行の申立書の記載事項)
第36条 自動車の取上げを命ずる方法による仮差押えの執行の申立書には、第31条において準用する民事執行規則第21条各号に掲げる事項のほか、自動車の所在する場所を記載しなければならない。
(仮差押えの執行がされた自動車の売却)
第37条 自動車の取上げを命ずる方法による仮差押えの執行がされた自動車について、著しい価額の減少を生ずるおそれがあるとき、又はその保管のために不相応な費用を要するときは、執行官は、仮差押債権者、債務者及び抵当権者に対し、その旨を通知しなければならない。
2 前項に規定する場合において、仮差押債権者又は債務者の申立てがあるときは、保全執行裁判所は、民事執行規則の規定による自動車執行の手続により自動車を売却する旨を定めることができる。ただし、その自動車に抵当権が設定されているときは、この限りでない。
3 前項の規定による決定がされたときは、裁判所書記官は、同項の申立てをしない仮差押債権者及び債務者に対し、その旨を通知しなければならない。
4 第2項の規定による決定に基づいて自動車が売却され、その代金が保全執行裁判所に納付されたときは、裁判所書記官は、売却代金を供託しなければならない。
(自動車に対する仮差押えの執行についての不動産に対する仮差押えの執行等の規定の準用)
第38条 法第47条第3項及び法第48条第2項並びに民事執行法第46条第2項、同法第47条第1項、同法第48条第2項、同法第53条及び同法第54条の規定は仮差押えの登録をする方法による自動車に対する仮差押えの執行について、法第48条第2項、民事執行法第45条第3項、同法第47条第1項及び同法第53条、第32条第2項並びに民事執行規則第91条、同規則第96条の4及び同規則第97条において準用する同規則第109条の規定は自動車の取上げを命ずる方法による仮差押えの執行について、同規則第13条第1項及び第2項の規定は執行官が第35条の規定による決定を執行した場合について準用する。
(建設機械又は小型船舶に対する仮差押えの執行)
第39条 建設機械に対する仮差押えの執行については、第35条から前条までの規定を準用する。小型船舶に対する仮差押えの執行についても、同様とする。
(動産に対する仮差押えの執行)
第40条 動産に対する仮差押えの執行については、民事執行規則第99条から第106条まで、同規則第107条第1項、同規則第108条から第110条まで及び同規則第127条の規定を準用する。
(債権及びその他の財産権に対する仮差押えの執行)
第41条 仮差押えの執行がされた債権について差押命令又は差押処分の送達を受けた場合においては、法第50条第5項において準用する民事執行法第156条第3項の規定による届出は、差押命令を発した裁判所(差押処分の送達を受けた場合にあっては、当該差押処分をした裁判所書記官)に対してしなければならない。
2 民事執行規則第135条、同規則第136条第1項及び第3項並びに同規則第138条の規定は債権に対する仮差押えの執行について、同規則第147条の規定は電話加入権に対する仮差押えの執行について、同条第2項の規定はその他の財産権で権利の移転について登記又は登録を要するものに対する仮差押えの執行について準用する。この場合において、同規則第138条第3項中「差押命令、差押処分又は仮差押命令」とあるのは「仮差押命令」と、「差押命令を発した裁判所(差押処分が先に送達された場合にあっては、当該差押処分をした裁判所書記官)」とあるのは「仮差押命令を発した裁判所」と読み替えるものとする。
(振替社債等に関する仮差押えの執行)
第42条 振替社債等に関する仮差押えの執行は、振替社債等に関し、保全執行裁判所が振替機関等に対し振替及び抹消を禁止する命令(買取請求株式等に関する仮差押えの執行にあっては、買取口座開設振替機関等に対し振替を禁止し、及び発行者に対し振替の申請その他の処分を禁止する命令)を発する方法により行う。
2 法第50条第2項及び第3項、民事執行法第146条、同法第147条及び同法第149条、第41条第1項並びに民事執行規則第135条、同規則第136条第1項及び第3項、同規則第138条、同規則第147条第2項、同規則第150条の3(第1項及び第2項を除く。)、同規則第150条の4並びに同規則第150条の6(第3項後段を除く。)の規定は、振替社債等に関する仮差押えの執行について準用する。この場合において、法第50条第2項中「前項」とあるのは「民事保全規則第42条第1項」と、同条第3項中「第三債務者」とあるのは「発行者」と、「金銭の支払を目的とする債権」とあるのは「民事執行規則第150条の5第1項に規定する振替債等又は同項第1号に掲げる振替新株予約権付社債についての社債」と、民事執行法第147条第1項中「差押債権者の申立てがあるときは、裁判所書記官は」とあるのは「裁判所書記官は」と、同条及び民事執行規則第135条中「第三債務者」とあるのは「振替機関等(買取請求株式等に関する仮差押えの執行にあっては、買取口座開設振替機関等)」と、第41条第1項中「法第50条第5項において準用する民事執行法第156条第3項」とあるのは「第42条第2項において準用する民事執行規則第150条の6第3項」と、同規則第135条中「法第147条第1項」とあるのは「民事保全規則第42条第2項において準用する民事執行法第147条第1項」と、同条第1項第2号中「弁済の意思」とあるのは「振替又は抹消の申請(買取請求株式等に関する仮差押えの執行にあっては、振替の申請)等」と、「弁済する」とあるのは「振替若しくは抹消(買取請求株式等に関する仮差押えの執行にあっては、振替)を行う」と、「弁済しない」とあるのは「振替若しくは抹消(買取請求株式等に関する仮差押えの執行にあっては、振替)を行わない」と、同項第4号中「仮差押え」とあるのは「仮差押え若しくは仮処分」と、「差押命令、差押処分又は仮差押命令」とあるのは「差押命令又は仮差押命令若しくは仮処分命令」と、同規則第136条第1項及び第3項中「第三債務者」とあるのは「振替機関等(買取請求株式等に関する仮差押えの執行にあっては、買取口座開設振替機関等及び発行者)」と、同規則第138条第1項中「法第156条第3項」とあるのは「民事保全規則第42条第2項において準用する第150条の6第3項」と、同条第3項中「差押命令、差押処分又は仮差押命令」とあるのは「仮差押命令」と、「差押命令を発した裁判所(差押処分が先に送達された場合にあっては、当該差押処分をした裁判所書記官)」とあるのは「仮差押命令を発した裁判所」と、同規則第147条第2項中「前項」とあるのは「民事保全規則第42条第2項において準用する民事執行法第147条第1項」と読み替えるものとする。
(電子記録債権に関する仮差押えの執行)
第42条の2 電子記録債権に関する仮差押えの執行は、電子記録債権に関し、保全執行裁判所が第三債務者に対し債務者への弁済を禁止し、及び当該電子記録債権の電子記録をしている電子債権記録機関に対し電子記録を禁止する命令を発する方法により行う。
2 法第50条第2項及び第3項、民事執行法第146条、同法第147条、同法第149条、同法第150条、同法第153条並びに同法第164条第5項及び第6項、第41条第1項並びに民事執行規則第135条、同規則第136条第1項及び第3項、同規則第138条、同規則第147条第2項、同規則第150条の10(第1項を除く。)、同規則第150条の12(第3項後段を除く。)、同規則第150条の15第2項並びに同規則第150条の16の規定は、電子記録債権に関する仮差押えの執行について準用する。この場合において、法第50条第2項中「前項」とあるのは「民事保全規則第42条の2第1項」と、民事執行法第147条第1項中「差押債権者の申立てがあるときは、裁判所書記官は」とあるのは「裁判所書記官は」と、同条並びに民事執行規則第135条並びに同規則第136条第1項及び第3項中「第三債務者」とあるのは「第三債務者及び電子債権記録機関」と、同法第164条第5項中「第150条」とあるのは「民事保全規則第42条の2第2項において準用する第150条」と、第41条第1項中「法第50条第5項において準用する民事執行法第156条第3項」とあるのは「第42条の2第2項において準用する民事執行規則第150条の12第3項」と、同規則第135条中「法第147条第1項」とあるのは「民事保全規則第42条の2第2項において準用する民事執行法第147条第1項」と、同条第1項中「次に掲げる事項」とあるのは「次に掲げる事項(電子債権記録機関にあっては、第2号に掲げる事項を除く。)」と、同項第1号中「その種類及び額(金銭債権以外の債権にあっては、その内容)」とあるのは「その金額、支払期日及び記録番号(電子記録債権法第16条第1項第7号に規定する記録番号をいう。)その他当該電子記録債権を特定するために必要な事項」と、同項第4号中「仮差押え」とあるのは「仮差押え若しくは仮処分」と、「差押命令、差押処分又は仮差押命令」とあるのは「差押命令又は仮差押命令若しくは仮処分命令」と、同規則第138条第1項中「法第156条第3項」とあるのは「民事保全規則第42条の2第2項において準用する第150条の12第3項」と、同条第3項中「差押命令、差押処分又は仮差押命令」とあるのは「仮差押命令」と、「差押命令を発した裁判所(差押処分が先に送達された場合にあっては、当該差押処分をした裁判所書記官)」とあるのは「仮差押命令を発した裁判所」と、同規則第147条第2項中「前項」とあるのは「民事保全規則第42条の2第2項において準用する民事執行法第147条第1項」と、同規則第150条の15第2項中「前項において準用する法第153条第1項」とあるのは「民事保全規則第第42条の2第2項において準用する民事執行法第153条第1項」と読み替えるものとする。

第3節 仮処分の執行

(法人の代表者の職務執行停止の仮処分等の登記の嘱託の添付書面)
第43条 法第56条(他の法律において準用する場合を含む。)の規定による嘱託は、嘱託書に仮処分命令又はこれを変更し、若しくは取り消す決定の決定書又はこれに代わる調書の謄本を添付してしなければならない。
(占有移転禁止の仮処分命令の執行方法)
第44条 執行官は、占有移転禁止の仮処分命令の執行をするときは、はく離しにくい方法により公示書を掲示する方法その他相当の方法により、法第25条の2第1項第2号に規定する公示をしなければならない。この場合においては、民事執行規則第27条の3第2項の規定を準用する。
2 執行官は、占有移転禁止の仮処分命令の執行により引渡しを受けた係争物を債務者に保管させるときは、債務者に対し、当該係争物の処分及び前項の公示書の損壊に対する法律上の制裁その他の執行官が必要と認める事項を告げなければならない。
(債務者不特定の占有移転禁止の仮処分命令を執行した場合の届出)
第44条の2 執行官は、法第25条の2第1項の規定による占有移転禁止の仮処分命令を執行したときは、速やかに、同条第2項の規定によりその債務者となった者の氏名又は名称その他の当該者を特定するに足りる事項を、これを発した裁判所に届け出なければならない。
(振替社債等に関する仮処分の執行)
第45条 振替社債等に関する仮処分の執行については、振替社債等に関する仮差押えの執行又は強制執行の例による。
(電子記録債権に関する仮処分の執行)
第45条の2 電子記録債権に関する仮処分の執行については、電子記録債権に関する仮差押えの執行又は強制執行の例による。

第4章 仮処分の効力

(仮処分命令の更正の申立ての方式)
第46条 法第60条第1項(法第61条において準用する場合を含む。)の申立ては、次に掲げる事項を記載した書面でしなければならない。
 仮処分命令事件の表示
 当事者の氏名又は名称及び住所並びに代理人の氏名及び住所
 申立ての趣旨及び理由
2 前項に規定する申立書には、更正の申立てに係る仮処分命令の本案の債務名義の正本を添付しなければならない。
(保全仮登記等の更正の嘱託の添付書面)
第47条 法第60条第3項(法第61条において準用する場合を含む。)の規定による嘱託をする場合において、債権者から、保全仮登記の更正について登記上利害関係を有する第三者若しくはその更正について利害関係を有する抵当証券の所持人及び裏書人の承諾書又はこれらの者に対抗することができる裁判の謄本が提出されたときは、嘱託書にこれらの書面を添付しなければならない。
(処分禁止の登記等の抹消の嘱託の申立て)
第48条 法第53条第1項の仮処分(同条第2項の仮処分を除く。)により保全された登記請求権に係る登記がされた場合において、)不動産登記法(平成16年法律第123号)第111条第3項の規定による処分禁止の登記の抹消がされないときは、債権者は、保全執行裁判所の裁判所書記官に対し、その処分禁止の登記の抹消の嘱託をするよう申し立てることができる。
2 前項の規定は、法第54条の仮処分について準用する。

附則

(施行期日)
第1条 この規則は、法の施行の日から施行する。(民事保全法施行の日=平成3年1月1日)
(経過措置)
第2条 第48条第1項の規定は、法附則第8条の処分禁止の仮処分により保全された登記請求権に係る登記がされた場合において、同条の規定による処分禁止の登記の抹消がされないときについて準用する。
附則(平成8年12月17日最高裁判所規則第6号)抄
(施行期日)
第1条 この規則は、民事訴訟法(平成8年法律第109号。以下「新法」という。)の施行の日から施行する。(施行の日=平成10年1月1日)
附則(平成10年11月19日最高裁判所規則第5号)抄
(施行期日)
1 この規則は、競売手続の円滑化等を図るための関係法律の整備に関する法律(平成10年法律第128号)の施行の日(平成10年12月16日)から施行する。
附則(平成10年11月19日最高裁判所規則第7号)
この規則は、公布の日から施行する。(公布の日=平成10年11月19日)
附則(平成11年6月14日最高裁判所規則第4号)
この規則は、平成11年7月1日から施行する。
附則(平成12年12月15日最高裁判所規則第15号)
この規則は、平成13年1月6日から施行する。
附則(平成14年2月15日最高裁判所規則第4号)
この規則は、平成14年4月1日から施行する。
附則(平成14年12月11日最高裁判所規則第14号)
この規則は、平成15年1月6日から施行する。
附則(平成15年11月12日最高裁判所規則第22号)抄
(施行期日)
第1条 この規則は、担保物権及び民事執行制度の改善のための民法等の一部を改正する法律(平成15年法律第134号)の施行の日から施行する。(施行の日=平成16年4月1日)
附則(平成17年1月11日最高裁判所規則第1号)抄
(施行期日)
第1条 この規則は、民事関係手続の改善のための民事訴訟法等の一部を改正する法律(平成16年法律第152号)の施行の日から施行する。(施行の日=平成17年4月1日)
附則(平成17年2月9日最高裁判所規則第6号)
この規則は,不動産登記法(平成16年法律第123号)の施行の日(平成17年3月7日)から施行する。
附則(平成20年6月6日最高裁判所規則第8号)
この規則は、株式会社商工組合中央金庫法(平成19年法律第74号)の施行の日(平成20年10月1日)から施行する。
附則(平成20年10月15日最高裁判所規則第15号)
この規則は、電子記録債権法(平成19年法律第102号)の施行の日から施行する。(施行の日=平成20年12月1日)
附則(平成20年11月19日最高裁判所規則第20号)抄
(施行期日)
第1条 この規則は、株式等の取引に係る決済の合理化を図るための社債等の振替に関する法律等の一部を改正する法律(平成16年法律第88号)の施行の日から施行する。(施行の日=平成21年1月5日)
(民事保全規則の一部改正に伴う経過措置)
第3条 この規則の施行前に発せられた第2条の規定による改正前の民事保全規則(以下「旧民事保全規則」という。)第18条第2項に規定する預託株券等に関する仮差押命令又は仮処分命令の執行については、次項の規定を適用する場合を除き、なお従前の例による。
2 前項に規定する仮差押命令又は仮処分命令に係る預託株券に係る株式について、株式等の取引に係る決済の合理化を図るための社債等の振替に関する法律等の一部を改正する法律附則第7条第1項前段に規定する場合に該当する場合には、当該預託株券に関する仮差押命令又は仮処分命令を当該預託株券に係る株式に関する仮差押命令又は仮処分命令とみなして第2条の規定による改正後の民事保全規則(以下「新民事保全規則」という。)の規定を適用し、当該預託株券に関する仮差押命令又は仮処分命令について、この規則の施行前に仮差押え又は仮処分の執行がされていたときは、当該仮差押え又は仮処分の執行は、新民事保全規則第42条第1項の規定による仮差押えの執行又は新民事保全規則第45条の規定によりその例によることとされる同項の規定による仮処分の執行として効力を有するものとする。
3 旧民事保全規則第18条第3項に規定する振替社債等に関し、この規則の施行前にした旧民事保全規則の規定による執行処分その他の行為は、新民事保全規則の相当規定によってした執行処分その他の行為とみなす。
附則(平成27年4月8日最高裁判所規則第4号)
この規則は,会社法の一部を改正する法律(平成26年法律第90号)の施行の日(平成27年5月1日)から施行する。

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