どくりつぎょうせいほうじんゆうびんちょきん・かんいせいめいほけんかんりきこうにかんするしょうれい
独立行政法人郵便貯金・簡易生命保険管理機構に関する省令
平成19年総務省令第98号
独立行政法人通則法(平成11年法律第103号)第28条第2項、第30条第1項、第31条第1項、第32条第1項、第33条、第34条第1項、第37条、第38条第1項及び第4項、第48条第1項並びに独立行政法人郵便貯金・簡易生命保険管理機構法(平成17年法律第101号)第14条第4項、第16条第3項、第21条第1項、第22条第2項及び第3項第2号、第23条、第24条、第28条第2項、第29条第3号ル並びに独立行政法人郵便貯金・簡易生命保険管理機構法施行令(平成19年政令第234号)第1条第2項の規定に基づき、並びにこれらの法令を実施するため、独立行政法人郵便貯金・簡易生命保険管理機構に関する省令を次のように定める。
(通則法第8条第3項に規定する主務省令で定める重要な財産)
第1条 独立行政法人郵便貯金簡易生命保険管理・郵便局ネットワーク支援機構(以下「機構」という。)に係る独立行政法人通則法(平成11年法律第103号。以下「通則法」という。)第8条第3項に規定する主務省令で定める重要な財産は、その保有する財産であって、その通則法第46条の2第1項又は第2項の認可に係る申請の日(通則法第46条の2第1項ただし書又は第2項ただし書の場合にあっては、当該財産の処分に関する計画を定めた通則法第30条第1項の中期計画の認可に係る申請の日)における帳簿価額(現金及び預金にあっては、申請の日におけるその額)が50万円以上のもの(その性質上通則法第46条の2の規定により処分することが不適当なものを除く。)その他総務大臣が定める財産とする。
(監査報告の作成)
第1条の2 機構に係る通則法第19条第4項の主務省令で定める事項については、この条の定めるところによる。
2 監事は、その職務を適切に遂行するため、次に掲げる者との意思疎通を図り、情報の収集及び監査の環境の整備に努めなければならない。この場合において、役員(監事を除く。第1号及び第5項において同じ。)は、監事の職務の執行のための必要な体制の整備に留意しなければならない。
一 機構の役員及び職員
二 その他監事が適切に職務を遂行するに当たり意思疎通を図るべき者
3 前項の規定は、監事が公正不偏の態度及び独立の立場を保持することができなくなるおそれのある関係の創設及び維持を認めるものと解してはならない。
4 監事は、その職務の遂行に当たり、必要に応じ、機構の他の監事との意思疎通及び情報の交換を図るよう努めなければならない。
5 監査報告には、次に掲げる事項を記載しなければならない。
一 監事の監査の方法及びその内容
二 機構の業務が、法令等に従って適正に実施されているかどうか及び中期目標の着実な達成に向け効果的かつ効率的に実施されているかどうかについての意見
三 機構の役員の職務の執行が法令等に適合することを確保するための体制その他機構の業務の適正を確保するための体制の整備及び運用についての意見
四 機構の役員の職務の遂行に関し、不正の行為又は法令等に違反する重大な事実があったときは、その事実
五 監査のため必要な調査ができなかったときは、その旨及びその理由
六 監査報告を作成した日
(監事の調査の対象となる書類)
第1条の3 機構に係る通則法第19条第6項第2号の主務省令で定める書類は、独立行政法人郵便貯金簡易生命保険管理・郵便局ネットワーク支援機構法(平成17年法律第101号。以下「法」という。)の規定による認可及び承認に係る書類並びに独立行政法人郵便貯金簡易生命保険管理・郵便局ネットワーク支援機構法施行令(平成19年政令第234号。以下「令」という。)の規定に基づき総務大臣に提出する書類とする。
(業務方法書の記載事項)
第1条の4 機構に係る通則法第28条第2項の主務省令で定める業務方法書に記載すべき事項は、次のとおりとする。
一 法第13条第1項第1号に規定する郵便貯金の業務に関する事項
二 法第13条第1項第2号に規定する簡易生命保険の業務に関する事項
三 法第13条第1項第3号に規定する郵便局ネットワークの維持の支援に関する業務に関する事項
四 法第13条第1項第4号に規定する附帯する業務に関する事項
五 法第13条第2項第1号に規定する貸付けの申込みの受理及び貸付金の交付に関する業務に関する事項
六 法第13条第2項第2号に規定する貸付けの申込みの受理及び貸付金の交付に関する業務に関する事項
七 法第13条第2項第3号に規定する附帯する業務に関する事項
八 法第15条第1項に規定する郵便貯金管理業務(法第10条に規定する郵便貯金管理業務をいう。以下同じ。)の一部の委託に関する事項
九 法第16条第1項に規定する再保険関係が成立する旨を定める契約(以下「再保険の契約」という。)に関する事項
十 法第18条第1項に規定する簡易生命保険管理業務(法第10条に規定する簡易生命保険管理業務をいう。以下同じ。)の一部の委託に関する事項
十一 業務委託の基準(第8号及び第10号に掲げるものを除く。)
十二 競争入札その他契約に関する基本的事項(前号までに掲げるものを除く。)
十三 その他機構の業務の執行に関して必要な事項
(中期計画の認可の申請等)
第2条 機構は、通則法第30条第1項前段の規定により中期計画の認可を受けようとするときは、当該中期計画を記載した申請書を、当該中期計画の最初の事業年度開始の日の30日前までに、総務大臣に提出しなければならない。
2 機構は、通則法第30条第1項後段の規定により中期計画の変更の認可を受けようとするときは、変更しようとする事項及びその理由を記載した申請書を総務大臣に提出しなければならない。
(中期計画の記載事項)
第3条 機構に係る法第14条第4項において読み替えて適用する通則法第30条第2項第7号の主務省令で定める業務運営に関する事項は、次に掲げるものとする。
一 施設及び設備に関する計画
二 人事に関する計画
三 その他当該中期目標を達成するために必要な事項
(年度計画の記載事項等)
第4条 機構に係る通則法第31条第1項に規定する年度計画には、中期計画に定めた事項に関し、当該事業年度において実施すべき事項を記載しなければならない。
2 機構は、通則法第31条第1項後段の規定により年度計画の変更をしたときは、変更した事項及びその理由を記載した届出書を総務大臣に提出しなければならない。
第5条 削除
(業務実績等報告書)
第6条 機構に係る通則法第32条第2項の報告書には、次の表の上欄及び中欄に掲げる報告書及び項目の区分に応じ、同表の下欄に定める事項を記載しなければならない。
事業年度における業務の実績及び当該実績について自ら評価を行った結果を明らかにした報告書 | 当該事業年度に係る年度計画に定めた項目 |
一 当該事業年度における業務の実績(当該項目が通則法第29条第2項第2号に掲げる事項に係るものである場合には次のイからニまで、同項第3号から第5号までに掲げる事項に係るものである場合には次のイからハまでに掲げる事項を明らかにしたものに限る。)
イ 中期計画及び年度計画の実施状況
ロ 当該事業年度における業務運営の状況
ハ 当該項目に係る指標がある場合には、当該指標及び当該事業年度の属する中期目標の期間における当該事業年度以前の毎事業年度の当該指標の数値
ニ 当該事業年度の属する中期目標の期間における当該事業年度以前の毎事業年度の当該項目に係る財務情報及び人員に関する情報
二 当該項目が通則法第29条第2項第2号から第5号までに掲げる事項に係るものである場合には、前号に掲げる業務の実績について機構が評価を行った結果(次のイからハまでに掲げる事項を明らかにしたものに限る。)
イ 評定及び当該評定を付した理由
ロ 業務運営上の課題が検出された場合には、当該課題及び当該課題に対する改善方策
ハ 過去の報告書に記載された改善方策のうちその実施が完了した旨の記載がないものがある場合には、その実施状況
|
中期目標の期間の終了時に見込まれる中期目標の期間における業務の実績及び当該実績について自ら評価を行った結果を明らかにする報告書 | 中期計画に定めた項目 |
一 中期目標の期間の終了時に見込まれる中期目標の期間における業務の実績(当該項目が通則法第29条第2項第2号に掲げる事項に係るものである場合には次のイからニまで、同項第3号から第5号までに掲げる事項に係るものである場合には次のイからハまでに掲げる事項を明らかにしたものに限る。)
イ 中期目標及び中期計画の実施状況
ロ 当該期間における業務運営の状況
ハ 当該項目に係る指標がある場合には、当該指標及び当該期間における毎事業年度の当該指標の数値
ニ 当該期間における毎事業年度の当該項目に係る財務情報及び人員に関する情報
二 当該項目が通則法第29条第2項第2号から第5号までに掲げる事項に係るものである場合には、前号に掲げる業務の実績について機構が評価を行った結果(次のイからハまでに掲げる事項を明らかにしたものに限る。)
イ 評定及び当該評定を付した理由
ロ 業務運営上の課題が検出された場合には、当該課題及び当該課題に対する改善方策
ハ 過去の報告書に記載された改善方策のうちその実施が完了した旨の記載がないものがある場合には、その実施状況
|
中期目標の期間における業務の実績及び当該実績について自ら評価を行った結果を明らかにする報告書 | 中期計画に定めた項目 |
一 中期目標の期間における業務の実績(当該項目が通則法第29条第2項第2号に掲げる事項に係るものである場合には次のイからニまで、同項第3号から第5号までに掲げる事項に係るものである場合には次のイからハまでに掲げる事項を明らかにしたものに限る。)
イ 中期目標及び中期計画の実施状況
ロ 当該期間における業務運営の状況
ハ 当該項目に係る指標がある場合には、当該指標及び当該期間における毎事業年度の当該指標の数値
ニ 当該期間における毎事業年度の当該項目に係る財務情報及び人員に関する情報
二 当該項目が通則法第29条第2項第2号から第5号までに掲げる事項に係るものである場合には、前号に掲げる業務の実績について機構が評価を行った結果(次のイからハまでに掲げる事項を明らかにしたものに限る。)
イ 評定及び当該評定を付した理由
ロ 業務運営上の課題が検出された場合には、当該課題及び当該課題に対する改善方策
ハ 過去の報告書に記載された改善方策のうちその実施が完了した旨の記載がないものがある場合には、その実施状況
|
2 機構は、前項に規定する報告書を総務大臣に提出したときは、速やかに、当該報告書をインターネットの利用その他の適切な方法により公表するものとする。
第7条 削除
(郵便貯金管理業務の委託契約に係る認可の申請)
第8条 機構は、法第15条第2項の規定により認可を受けようとするときは、認可申請書に次に掲げる書類を添付して総務大臣に提出しなければならない。
一 理由書
二 郵便貯金管理業務の委託に係る契約書
三 当該委託を受けようとする者に関する最終の貸借対照表(関連する注記を含む。以下同じ。)、損益計算書(関連する注記を含む。以下同じ。)、株主資本等変動計算書(関連する注記を含む。以下同じ。)その他最近における業務、財産及び損益の状況を知ることができる書類
四 その他総務大臣が法第15条第2項の規定による認可に係る審査をするため必要と認める事項を記載した書類
(再保険の契約に係る認可の申請)
第9条 機構は、法第16条第2項の規定により認可を受けようとするときは、認可申請書に次に掲げる書類を添付して総務大臣に提出しなければならない。
一 理由書
二 再保険の契約に係る契約書
三 当該再保険の契約を締結しようとする生命保険会社(法第16条第1項に規定する生命保険会社をいう。以下同じ。)に関する最終の貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書その他最近における業務、財産及び損益の状況を知ることができる書類
四 その他総務大臣が法第16条第2項の規定による認可に係る審査をするため必要と認める事項を記載した書類
(再保険の契約において定めるべき事項)
第10条 法第16条第3項に規定する総務省令で定める事項は、次に掲げる事項とする。
一 再保険配当の計算の方法
二 機構のために積み立てる金額の計算の方法
三 契約の解除による返戻金の金額
(簡易生命保険管理業務の委託契約に係る認可の申請)
第11条 機構は、法第18条第2項の規定により認可を受けようとするときは、認可申請書に次に掲げる書類を添付して総務大臣に提出しなければならない。
一 理由書
二 簡易生命保険管理業務の委託に係る契約書
三 当該委託を受けようとする者に関する最終の貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書その他最近における業務、財産及び損益の状況を知ることができる書類
四 その他総務大臣が法第18条第2項の規定による認可に係る審査をするため必要と認める事項を記載した書類
(不可欠な費用の額の算定方法)
第11条の2 法第18条の2第2項第1号の総務省令で定める方法は、直近の郵便局ネットワークの維持の状況を基礎として、次の各号に掲げる区分に応じ、当該各号に定める額を合計して算定する方法とする。
一 郵便局(日本郵便株式会社法(平成17年法律第100号)第2条第4項に規定する郵便局をいい、同法第6条第2項第2号に規定する日本郵便株式会社の営業所を含む。以下同じ。) あまねく全国において郵便局で郵便の役務、簡易な貯蓄、送金及び債権債務の決済の役務並びに簡易に利用できる生命保険の役務(次号及び第11条の4第1号において「郵政事業に係る基本的な役務」という。)が利用できるようにすることを確保するものとなるように郵便局ネットワークを最小限度の規模の郵便局により構成するものとした場合における次に掲げる費用の額の合計額
イ 人件費
ロ 賃借料、工事費その他の郵便局の維持に要する費用
ハ 現金の輸送及び管理に要する費用
ニ 固定資産税及び事業所税
二 簡易郵便局(簡易郵便局法(昭和24年法律第213号)第7条第1項に規定する簡易郵便局をいう。以下この号及び第11条の9第1項第1号において同じ。) 簡易郵便局で郵政事業に係る基本的な役務が利用できるようにすることを確保するための最少限度の委託に要する費用の額
(交付金の額等の認可の申請)
第11条の3 機構は、法第18条の2第3項の規定により交付金の額を算定し、当該交付金の額及び交付方法の認可を受けようとするときは、当該交付金の額及び当該交付方法を記載した申請書に次に掲げる事項を記載した書類を添付して、当該交付金を交付する年度の前年度の11月末日までに総務大臣に提出しなければならない。
一 法第18条の2第2項第1号に掲げる不可欠な費用の額(前条第1号イからニまでに掲げるそれぞれの費用の額及び同条第2号に定める費用の額を含む。)
二 法第18条の2第2項第2号に掲げる日本郵便株式会社に係る額
三 前2号に掲げる事項のほか、交付金の額の算定の根拠に関する説明
(拠出金の額の算定方法)
第11条の4 法第18条の3第2項の総務省令で定める方法は、同項に規定する合計額を、次の各号に掲げる費用に相当する額ごとに、当該各号に掲げる方法により按分する方法とする。
一 第11条の2第1号イ及びロに掲げる費用(ロに掲げる費用にあっては、郵政事業に係る基本的な役務の利用者の用に供するものに限る。) 郵政事業に係る基本的な役務の利用者の範囲及び利用状況を勘案して、郵便窓口業務(日本郵便株式会社法第2条第1項に規定する郵便窓口業務をいう。第3号及び第11条の9第1項第1号において同じ。)、銀行窓口業務(同法第2条第2項に規定する銀行窓口業務をいう。第3号において同じ。)又は保険窓口業務(同条第3項に規定する保険窓口業務をいう。第3号において同じ。)において見込まれる利用者による郵便局の利用の度合に応じて按分する方法
二 第11条の2第1号ロ(前号に掲げる費用を除く。)、ハ及びニに掲げる費用並びに同条第2号に定める費用 日本郵便株式会社法施行規則(平成19年総務省令第37号)別表に規定する整理方法に準ずる方法により按分する方法
三 郵便局ネットワーク支援業務(法第18条の3第1項に規定する郵便局ネットワーク支援業務をいう。次条第2号において同じ。)に関する事務の処理に要する人件費、物件費その他の費用 前2号に掲げる費用に相当する額を、それぞれ当該各号に掲げる方法により郵便窓口業務、銀行窓口業務及び保険窓口業務に按分して得た額の合計額に応じて按分する方法
(拠出金の額等の認可の申請)
第11条の5 機構は、法第18条の3第3項の規定により拠出金の額を算定し、当該拠出金の額及び徴収方法の認可を受けようとするときは、関連銀行(日本郵便株式会社法第2条第2項に規定する関連銀行をいう。)及び関連保険会社(同条第3項に規定する関連保険会社をいう。)からそれぞれ徴収する当該拠出金の額及び当該徴収方法を記載した申請書に次に掲げる事項を記載した書類を添付して、当該拠出金を徴収する年度の前年度の11月末日までに総務大臣に提出しなければならない。
一 法第18条の2第2項第1号に掲げる不可欠な費用の額並びに前条第1号及び第2号に掲げる費用の額の内訳
二 郵便局ネットワーク支援業務に関する事務の処理に要する費用の額及びその内訳
三 前条各号に掲げる按分する方法に関する説明
四 前3号に掲げる事項のほか、拠出金の額の算定の根拠に関する説明
(端数計算)
第11条の6 交付金又は拠出金の額に100円未満の端数があるときは、その端数を切り捨てる。
(滞納処分の証明書)
第11条の7 法第18条の5第3項の規定による滞納処分のため財産の差押えをするときは、差押えをする機構の職員は、その行為に関し正当な権限を有する者であることを示す別紙様式第1による証明書を提示しなければならない。
(延滞金の免除)
第11条の8 法第18条の5第5項ただし書の総務省令で定める場合は、次のとおりとする。
一 督促状に指定した期限までに拠出金を完納したとき。
二 災害その他拠出金を納付しないことについてやむを得ない理由があると認められるとき。
(提出及び公表)
第11条の9 法第18条の6の規定により日本郵便株式会社が提出する書類には、次に掲げる事項を記載するものとし、当該書類は、各年度の7月末日までに機構に提出しなければならない。
一 日本郵便株式会社法第14条第1号から第3号までに掲げる業務の区分ごとの費用(同条第1号に掲げる業務にあっては、郵便局又は簡易郵便局で行う業務(同法第4条第1項第1号に掲げる業務にあっては、郵便窓口業務に限る。)に係る費用に限る。)の額及びそれらの合計額
二 法第18条の2第4項の規定により通知された同条第2項第1号に掲げる額
三 法第18条の2第1項の規定により交付された交付金の額
2 日本郵便株式会社は、前項に規定する書類を機構に提出したときは、速やかに、当該書類をインターネットの利用その他の適切な方法により公表するものとする。
(会計の原則)
第12条 機構の会計については、この省令の定めるところによるものとし、この省令に定めのないものについては、一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に従うものとする。
2 金融庁組織令(平成10年政令第392号)第24条第1項に規定する企業会計審議会により公表された企業会計の基準は、前項に規定する一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に該当するものとする。
3 平成11年4月27日の中央省庁等改革推進本部決定に基づき行われた独立行政法人の会計に関する研究の成果として公表された基準(第15条において「独立行政法人会計基準」という。)は、この省令に準ずるものとして、第1項に規定する一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に優先して適用されるものとする。
(対応する収益の獲得が予定されない償却資産)
第13条 総務大臣は、機構が業務のため取得しようとしている償却資産についてその減価に対応すべき収益の獲得が予定されないと認められる場合には、その取得までの間に限り、当該償却資産を指定することができる。
2 前項の指定を受けた資産の減価償却については、減価償却費は計上せず、資産の減価額と同額を資本剰余金に対する控除として計上するものとする。
(対応する収益の獲得が予定されない資産除去債務に係る除去費用等)
第13条の2 総務大臣は、機構が業務のため保有し又は取得しようとしている有形固定資産に係る資産除去債務に対応する除去費用に係る費用配分額及び時の経過による資産除去債務の調整額(以下この条において「除去費用等」という。)についてその除去費用等に対応すべき収益の獲得が予定されていないと認められる場合には、当該除去費用等を指定することができる。
(譲渡差額を損益計算上の損益に計上しない譲渡取引)
第13条の3 総務大臣は、機構が通則法第46条の2第2項の規定に基づいて行う不要財産の譲渡取引についてその譲渡差額を損益計算上の損益に計上しないことが必要と認められる場合には、当該譲渡取引を指定することができる。
(共通経費の経理)
第14条 機構は、法第19条の規定により区分して経理する場合において、経理すべき事項が当該区分に係る勘定以外の勘定によって経理すべき事項と共通の事項であるため、当該勘定に係る部分を区分して経理することが困難なときは、当該事項については、総務大臣の承認を受けて定める基準に従って、各勘定に配分することにより経理するものとする。
(財務諸表)
第15条 機構に係る通則法第38条第1項の主務省令で定める書類は、独立行政法人会計基準に定める行政コスト計算書、純資産変動計算書及びキャッシュ・フロー計算書とする。
(貸借対照表及び損益計算書の様式)
第16条 機構に係る貸借対照表及び損益計算書は、別紙様式第2により作成しなければならない。
(事業報告書の作成)
第16条の2 機構に係る通則法第38条第2項の主務省令で定める事項については、この条の定めるところによる。
2 事業報告書には、次に掲げる事項を記載しなければならない。
一 機構の目的及び業務内容
二 国の政策における機構の位置付け及び役割
三 中期目標の概要
四 機構の長の理念並びに運営上の方針及び戦略
五 中期計画及び年度計画の概要
六 持続的に適正なサービスを提供するための源泉
七 業務運営上の課題及びリスクの状況並びにその対応策
八 業績の適正な評価に資する情報
九 業務の成果及び当該業務に要した資源
十 予算及び決算の概要
十一 財務諸表の要約
十二 財政状態及び運営状況の機構の長による説明
十三 内部統制の運用状況
十四 機構に関する基礎的な情報
(経営等に関する情報の公表)
第17条 機構は、毎事業年度、郵便貯金管理業務に関し、次に掲げる事項を公表しなければならない。
一 機構の行う郵便貯金管理業務の状況を示す指標として次に掲げる事項
イ 郵便貯金残高
ロ 貸付金残高
ハ 定期性貯金の平均残高
ニ 定期性貯金(郵政民営化法等の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律(平成17年法律第102号。以下「整備法」という。)附則第5条第1項の規定によりなおその効力を有するものとされる同法第2条第1号の規定による廃止前の郵便貯金法(昭和22年法律第144号)第7条第1項第3号に規定する定額郵便貯金を除く。)の残存期間別の残高
ホ 定期性貯金の預入期間別の残高
ヘ 貸付金の平均残高
ト 貸付金の運用利回り
チ 貸付金利息
リ 預金者貸付及び地方公共団体貸付の区分ごとの貸付金の残存期間別残高
ヌ 地方公共団体貸付の対象別(総務大臣が通知する対象の区分をいう。)及び都道府県別の貸付金残高
二 郵便貯金資産(法第10条に規定する郵便貯金資産をいう。以下同じ。)の運用の安全性に関する事項として法第28条第1項第3号に掲げる方法により郵便貯金資産を運用するときに徴する担保の評価額
2 前項に規定する事項(以下この条において「公表事項」という。)の公表は、公表事項を記載した書類を機構の事務所に備えて一般の閲覧に供する方法により、直近の事業年度に係る財務諸表について通則法第38条第1項の規定による総務大臣の承認を受けた日から2月以内に行うものとする。
3 前項の規定により公表事項を記載した書類を一般の閲覧に供する期間は、当該事業年度の翌事業年度終了後5年間とする。
第18条 機構は、毎事業年度、簡易生命保険管理業務に関し、次に掲げる事項を公表しなければならない。
一 機構の行う簡易生命保険管理業務の状況を示す指標として次に掲げる事項
イ 簡易生命保険責任準備金残高
ロ 貸付金残高
ハ 保険(整備法第2条第4号の規定による廃止前の簡易生命保険法(昭和24年法律第68号。以下「旧簡易生命保険法」という。)第3条に規定する簡易生命保険契約のうち、同法第8条に規定する終身年金保険、定期年金保険及び夫婦年金保険を除くものをいう。以下この条において同じ。)及び年金保険(同法第8条に規定する終身年金保険、定期年金保険及び夫婦年金保険をいう。以下この条において同じ。)の区分ごとの保有契約高
ニ 保険及び年金保険の区分ごとの失効解約率
ホ 契約者配当の状況
ヘ 貸付金の平均残高
ト 貸付金の運用利回り
チ 貸付金利息
リ 契約者貸付、地方公共団体貸付及び公庫公団等貸付の区分ごとの貸付金の残存期間別残高
ヌ 地方公共団体貸付(整備法附則第18条第2項に規定する地方公共団体に対する貸付けをいう。)の対象別(総務大臣が通知する対象の区分をいう。)及び都道府県別の貸付金残高
二 機構が、再保険の契約を締結した場合にあっては、当該契約に基づき当該契約の相手方が機構のために設定した区分に関する次に掲げる事項
イ 経理の状況に関する次に掲げる事項
(1) 機構のために積み立てる金額(再保険の契約に基づく将来における債務の履行に備えるため積み立てる金額に限る。)の明細
(2) 機構のために積み立てる金額(再保険の契約に基づく将来における債務の履行に備えるため積み立てる金額に限る。)の積立方式、積立率
積立率の算式A/B×100%
算式の符号
A 現に積み立てている金額(再保険の契約に基づく将来の債務を確実に履行するため将来発生が見込まれる危険に備えて計算した金額を除く。Bにおいて同じ。)
B 再保険の契約に基づき計算した金額
(3) 保険及び年金保険ごとに、前年度末現在、利息による増加、配当支払による減少、当年度繰入額、当年度末現在の区分ごとの機構のために積み立てる金額(再保険配当に充てるため、再保険の契約に基づき積み立てる金額に限る。以下この号において同じ。)の明細
(4) 引当金ごとに、残高、増減額等の区分ごとの引当金明細
(5) 不動産、動産、その他の区分ごとの不動産動産等処分益及び不動産動産等処分損
(6) 営業活動費、営業管理費、一般管理費の区分ごとの事業費明細
(7) 機構のために積み立てる金額の繰入額と当期純利益の額との合計額(又は機構のために積み立てる金額の繰入額から当期純損失の額を減じて得た額)の利源別の内訳
ロ 資産運用の状況に関する次に掲げる事項
(1) 主要資産(現金及び預金、コールローン、買現先勘定、買入金銭債権、金銭の信託、有価証券、貸付金、合計(うち海外投融資)等)の区分ごとの平均残高
(2) 主要資産(現金及び預金、コールローン、買現先勘定、買入金銭債権、金銭の信託、有価証券、貸付金、その他、合計(うち外貨建資産)等)の区分ごとの資産の構成及び資産の増減
(3) 現金及び預金、コールローン、買現先勘定、買入金銭債権、金銭の信託、公社債、外国債、貸付金、合計等の区分ごとの運用利回り
(4) 預金利息、有価証券利息(公社債利息、外国債利息)、貸付金利息、その他、合計等の区分ごとの利息及び配当金等収入明細
(5) 有価証券の種類別(国債、地方債、社債(うち公庫公団債等)、外国債、その他の証券、合計等の区分をいう。)の残高、平均残高及び残存期間別残高
(6) 外貨建資産(公社債、現金及び預金・その他、小計)、円貨額が確定した外貨建資産(公社債、現金及び預金・その他、小計)、円貨建資産(公社債(円建外債))の区分ごとの海外投融資残高
(7) 外国債の地域別及び通貨別構成
ハ 財産の状況に関する次に掲げる事項
(1) 貸借対照表の内訳、損益計算書の内訳及びキャッシュ・フロー計算書の内訳
(2) 債権(貸付有価証券及びその未収利息をいう。)について、債務者の財政状態及び経営成績等を基礎として、決算期において次に掲げるものに区分することによって得られた各々の金額(決算処理後の金額とする。)
(i) 破産更生債権及びこれらに準ずる債権(破産、会社更生、再生手続等の事由により経営破綻に陥っている債務者に対する債権及びこれらに準ずる債権をいう。)
(ii) 危険債権(債務者が経営破綻の状態には至っていないが、財政状態及び経営成績が悪化し、契約に従った債権の元本の回収及び利息の受取りができない可能性の高い債権をいう。)
(iii) 正常債権(債務者の財政状態及び経営成績に特に問題がないものとして、(i)又は(ii)に掲げる債権以外のものに区分される債権をいう。)
(3) 次に掲げるものに関する取得価額又は契約価額、時価及び評価損益
(i) 有価証券
(ii) 金銭の信託
(iii) 債券先物取引、債券オプション取引、先物外国為替取引及び通貨オプション取引
(4) 貸倒引当金の期末残高及び期中の増減額
(5) 貸付金償却の額
2 前項に規定する事項(以下この条において「公表事項」という。)の公表は、公表事項を記載した書類を機構の事務所に備えて一般の閲覧に供する方法により、直近の事業年度に係る財務諸表について通則法第38条第1項の規定による総務大臣の承認を受けた日から2月以内に行うものとする。
3 前項の規定により公表事項を記載した書類を一般の閲覧に供する期間は、当該事業年度の翌事業年度終了後5年間とする。
(財務諸表の閲覧期間)
第19条 機構に係る通則法第38条第3項の主務省令で定める期間は、5年とする。
(簡易生命保険価格変動準備金対象資産)
第20条 法第21条第1項に規定する総務省令で定める資産は、次に掲げる資産とする。
一 邦貨建の債券その他の総務大臣が定める資産(ただし、満期まで所有する意図をもって保有する社債券その他の債券(満期まで所有する意図をもって取得したものに限る。)は除くことができる。)
二 外貨建の債券、預金等外国為替相場の変動による損失が生じ得る資産その他の総務大臣が定める資産
三 信託会社(法第28条第1項第4号に規定する信託会社をいう。次号において同じ。)又は信託業務を営む金融機関(法第28条第1項第4号に規定する信託業務を営む金融機関をいう。次号において同じ。)への信託に係る国内の法人の発行する株式その他の総務大臣が定める資産
四 信託会社又は信託業務を営む金融機関への信託に係る外国の法人の発行する株式その他の総務大臣が定める資産
(簡易生命保険価格変動準備金の計算)
第21条 機構は、毎事業年度末において保有する資産をそれぞれ次の表に掲げる対象資産に区分して、それぞれの資産の帳簿価額に同表の積立基準の欄に掲げる率を乗じて計算した金額の合計額以上を法第21条第1項に規定する簡易生命保険価格変動準備金(以下単に「簡易生命保険価格変動準備金」という。)として積み立てなければならない。この場合において、簡易生命保険価格変動準備金の限度額は、毎事業年度末において保有する資産をそれぞれ同表に掲げる対象資産に区分してそれぞれの資産の帳簿価額に同表の積立限度の欄に掲げる率を乗じて計算した金額の合計額とする。
対象資産 | 積立基準 | 積立限度 |
前条第1号に掲げる資産 | 1000分の0・4 | 1000分の10 |
前条第2号に掲げる資産 | 1000分の2 | 1000分の50 |
前条第3号に掲げる資産 | 1000分の3 | 1000分の100 |
前条第4号に掲げる資産 | 1000分の3 | 1000分の100 |
(簡易生命保険価格変動準備金の不積立て等に関する認可の申請等)
第22条 機構は、法第21条第1項ただし書又は第2項ただし書の規定により認可を受けようとするときは、認可申請書に財務諸表又はこれに準ずる書類を添付して総務大臣に提出しなければならない。
2 総務大臣は、前項の規定により認可の申請があったときは、機構の業務又は財産の状況等(簡易生命保険管理業務に係るものに限る。第26条第4項及び第6項において同じ。)に照らし、やむを得ないと認められる理由があるかどうかを審査するものとする。
(簡易生命保険責任準備金の算出方法書の認可の申請)
第23条 機構は、法第22条第1項の規定により認可を受けようとするときは、認可申請書に理由書その他の参考となるべき事項を記載した書類を添付して総務大臣に提出しなければならない。
(簡易生命保険責任準備金の算出方法書の記載事項)
第24条 法第22条第2項に規定する総務省令で定める事項は、次に掲げる事項とする。
一 簡易生命保険責任準備金の計算の方法(その計算の基礎となる係数を要する場合においては、その係数を含む。)に関する事項
二 簡易生命保険契約者配当準備金の計算の方法に関する事項
三 その他保険数理に関して必要な事項
(簡易生命保険責任準備金の算出方法書の審査基準)
第25条 法第22条第3項第2号に規定する総務省令で定める基準は、当該書類に記載された事項(簡易生命保険責任準備金の算出方法に係る部分を除く。)が、保険数理に基づき、合理的かつ妥当なものであることとする。
(簡易生命保険責任準備金)
第26条 機構は、毎事業年度末において、次の各号に掲げる区分に応じ、当該事業年度以前に収入した保険料を基礎として、当該各号に掲げる金額を法第22条第1項に規定する算出方法書に記載された方法に従って計算し、簡易生命保険責任準備金として積み立てなければならない。
一 保険料積立金 旧簡易生命保険契約(旧簡易生命保険法第3条に規定する簡易生命保険契約をいう。以下同じ。)に基づく将来の債務の履行に備えるため、保険数理に基づき計算した金額
二 未経過保険料 未経過期間(旧簡易生命保険契約に定めた保険期間のうち、事業年度末において、まだ経過していない期間をいう。)に対応する責任に相当する額として計算した金額
三 危険準備金 旧簡易生命保険契約に基づく将来の債務を確実に履行するため、将来発生が見込まれる危険に備えて計算した金額
2 事業年度末以前に保険料が収入されなかった当該事業年度末において有効に成立している旧簡易生命保険契約のうち、当該事業年度末から当該旧簡易生命保険契約が効力を失う日までの間に保険料の収入が見込めないものについては、当該事業年度末から当該旧簡易生命保険契約が効力を失う日までの間における次に掲げる保険金の支払等のために必要なものとして計算した金額は、前項第2号に掲げる未経過保険料として積み立てるものとする。
一 死亡又は旧簡易生命保険法第18条各号に掲げる事由に対し支払う保険金の支払
二 将来の保険料の払込みを要しないこととなった旧簡易生命保険契約に係る前項第1号に掲げる保険料積立金の積立て
3 事業年度末までに収入されなかった保険料は、貸借対照表の資産の部に計上してはならない。
4 第1項第1号に掲げる保険料積立金は、総務大臣が定める方法により計算した金額を下回ることができない。ただし、機構の業務又は財産の状況等に照らし特別な事情がある場合には、この限りでない。
5 第1項第3号に掲げる危険準備金は、次に掲げるものに区分して積み立てなければならない。
一 保険リスク(実際の保険事故の発生率等が通常の予測を超えることにより発生し得る危険をいう。)に備える危険準備金
二 予定利率リスク(簡易生命保険責任準備金の算出の基礎となる予定利率を確保できなくなる危険をいう。)に備える危険準備金
6 第1項第3号に掲げる危険準備金の積立ては、総務大臣が定める積立て及び取崩しに関する基準によるものとする。ただし、機構の業務又は財産の状況等に照らし、やむを得ない事情がある場合には、この限りでない。
7 機構は、旧簡易生命保険契約を再保険に付した場合において、生命保険会社に再保険を付した部分に相当する簡易生命保険責任準備金を積み立てないことができる。
(支払義務が発生したものに準ずる保険金等)
第27条 法第24条に規定する総務省令で定めるものは、保険金等(法第24条に規定する保険金等をいう。次条において同じ。)であって、機構が、毎事業年度末において、まだ支払事由の発生の報告を受けていないが旧簡易生命保険契約に基づく支払事由が既に発生したと認めるものとする。
(簡易生命保険支払備金の積立て)
第28条 機構は、毎事業年度末において、次に掲げる金額を簡易生命保険支払備金として積み立てなければならない。
一 旧簡易生命保険契約に基づいて支払義務が発生した保険金等(当該支払義務に係る訴訟が係属しているものを含む。)のうち、機構が、毎事業年度末において、まだ支出として計上していないものがある場合は、当該支払のために必要な金額
二 前条に規定するまだ支払事由の発生の報告を受けていないが旧簡易生命保険契約に基づく支払事由が既に発生したと認める保険金等について、その支払のために必要なものとして総務大臣が定める方法により計算した金額
2 機構は、旧簡易生命保険契約を再保険に付した場合において、生命保険会社に再保険を付した部分に相当する簡易生命保険支払備金を積み立てないことができる。
(簡易生命保険契約者配当準備金)
第29条 機構は、毎事業年度末において、契約者配当に充てるため、法第22条第1項に規定する算出方法書(次項第4号において単に「算出方法書」という。)に記載された方法に従って計算した金額を簡易生命保険契約者配当準備金として積み立てなければならない。
2 機構は、前項の簡易生命保険契約者配当準備金に、次に掲げるものの合計額を超えて繰り入れてはならない。
一 積立配当(旧簡易生命保険法第78条の規定に基づき保険契約者又は年金受取人に分配された契約者配当で利息を付して積み立てているものをいう。)の額
二 未払配当(前号に掲げる保険契約者又は年金受取人に分配された契約者配当で支払われていないもののうち、前号に規定する積立配当以外のものをいう。)の額(事業年度末においては、翌事業年度に分配する予定の契約者配当の額を含む。)
三 全件消滅時配当(旧簡易生命保険契約のすべてが消滅したと仮定して計算した当該旧簡易生命保険契約の消滅時に支払う契約者配当をいう。)の額
四 その他前3号に掲げるものに準ずるものとして算出方法書において定める方法により計算した額
3 機構は、旧簡易生命保険契約を再保険に付した場合において、生命保険会社に再保険を付した部分に相当する簡易生命保険契約者配当準備金を積み立てないことができる。
(会計監査報告の作成)
第29条の2 機構に係る通則法第39条第1項の主務省令で定める事項については、この条の定めるところによる。
2 会計監査人は、その職務を適切に遂行するため、次に掲げる者との意思疎通を図り、情報の収集及び監査の環境の整備に努めなければならない。この場合において、会計監査人が公正不偏の態度及び独立の立場を保持することができなくなるおそれのある関係の創設及び維持を認めるものと解してはならない。
一 機構の役員(監事を除く。)及び職員
二 その他会計監査人が適切に職務を遂行するに当たり意思疎通を図るべき者
3 会計監査人は、通則法第38条第1項に規定する財務諸表並びに同条第2項に規定する事業報告書及び決算報告書を受領したときは、次に掲げる事項を内容とする会計監査報告を作成しなければならない。
一 会計監査人の監査の方法及びその内容
二 財務諸表(利益の処分又は損失の処理に関する書類を除く。以下この号及び次項において同じ。)が機構の財政状態、運営状況、キャッシュ・フローの状況等を全ての重要な点において適正に表示しているかどうかについての意見があるときは、次のイからハまでに掲げる意見の区分に応じ、当該イからハまでに定める事項
イ 無限定適正意見 監査の対象となった財務諸表が独立行政法人会計基準その他の一般に公正妥当と認められる会計の慣行に準拠して、機構の財政状態、運営状況、キャッシュ・フローの状況等を全ての重要な点において適正に表示していると認められる旨
ロ 除外事項を付した限定付適正意見 監査の対象となった財務諸表が除外事項を除き独立行政法人会計基準その他の一般に公正妥当と認められる会計の慣行に準拠して、機構の財政状態、運営状況、キャッシュ・フローの状況等を全ての重要な点において適正に表示していると認められる旨及び除外事項
ハ 不適正意見 監査の対象となった財務諸表が不適正である旨及びその理由
三 前号の意見がないときは、その旨及びその理由
四 追記情報
五 前各号に掲げるもののほか、利益の処分又は損失の処理に関する書類、事業報告書(会計に関する部分に限る。)及び決算報告書に関して必要な報告
六 会計監査報告を作成した日
4 前項第4号に規定する「追記情報」とは、次に掲げる事項その他の事項のうち、会計監査人の判断に関して説明を付す必要がある事項又は財務諸表の内容のうち強調する必要がある事項とする。
一 正当な理由による会計方針の変更
二 重要な偶発事象
三 重要な後発事象
(積立金の処分に係る承認申請書の添付書類)
第30条 令第1条第2項の総務省令で定める書類は、当該中期目標の期間最後の事業年度の事業年度末の貸借対照表及び当該中期目標の期間最後の事業年度の損益計算書とする。
(短期借入金の認可の申請)
第31条 機構は、通則法第45条第1項ただし書の規定により短期借入金の借入れの認可を受けようとするとき、又は同条第2項ただし書の規定により短期借入金の借換えの認可を受けようとするときは、次に掲げる事項を記載した申請書を総務大臣に提出しなければならない。
一 借入れを必要とする理由
二 借入金の額
三 借入先
四 借入金の利率
五 借入金の償還の方法及び期限
六 利息の支払の方法及び期限
七 その他短期借入金の認可に関して必要な事項
(長期借入金の認可の申請)
第32条 機構は、法第26条の規定により長期借入金の借入れの認可を受けようとするときは、前条各号に掲げる事項を記載した申請書を総務大臣に提出しなければならない。
(償還計画の認可の申請)
第33条 機構は、法第27条の規定により償還計画の認可を受けようとするときは、通則法第31条第1項前段の規定により年度計画を届け出た後、遅滞なく、次に掲げる事項を記載した償還計画を総務大臣に提出しなければならない。ただし、償還計画の変更の認可を受けようとするときは、その都度提出しなければならない。
一 長期借入金の総額及び当該事業年度における借入見込額並びにその借入先
二 長期借入金の償還の方法及び期限
三 その他償還計画の認可に関して必要な事項
(通則法第48条に規定する主務省令で定める重要な財産)
第34条 機構に係る通則法第48条の主務省令で定める重要な財産は、土地及び建物並びに総務大臣が指定するその他の財産とする。
(通則法第48条に規定する主務省令で定める重要な財産の処分等の認可の申請)
第35条 機構は、通則法第48条の規定により重要な財産を譲渡し、又は担保に供すること(以下この条において「処分等」という。)について認可を受けようとするときは、次に掲げる事項を記載した申請書を総務大臣に提出しなければならない。
一 処分等に係る財産の内容及び評価額
二 処分等の条件
三 処分等の方法
四 機構の業務運営上支障がない旨及びその理由
(担保の種類及び徴求の手続)
第36条 機構は、法第28条第2項の規定により担保を徴する場合において、同条第1項第2号に掲げる債券を徴しなければならない。
(担保の承認の申請)
第37条 機構は、法第28条第2項ただし書の規定により承認を受けようとするときは、承認申請書に次に掲げる書類を添付して総務大臣に提出しなければならない。
一 理由書
二 その他総務大臣が法第28条第2項ただし書の規定による承認に係る審査をするため必要と認める事項を記載した書類
(約束手形)
第38条 法第29条第3号ルに規定する約束手形で総務省令で定めるものは、法人が事業に必要な資金を調達するために発行する約束手形のうち、当該法人の委任によりその支払を行う次に掲げる金融機関が交付した「CP」の文字が印刷された用紙を使用して発行するものとする。
一 銀行
二 株式会社商工組合中央金庫
三 農林中央金庫
四 信用金庫及び信用金庫連合会並びに労働金庫及び労働金庫連合会
五 信用協同組合及び信用協同組合連合会並びに業として預金又は貯金の受入れをすることができる農業協同組合、農業協同組合連合会、漁業協同組合、漁業協同組合連合会、水産加工業協同組合及び水産加工業協同組合連合会
(内部組織)
第39条 機構に係る通則法第50条の6第1号に規定する離職前5年間に在職していた当該中期目標管理法人の内部組織として主務省令で定めるものは、現に存する理事長の直近下位の内部組織として総務大臣が定めるもの(次項において「現内部組織」という。)であって、再就職者(離職後2年を経過した者を除く。次項において同じ。)が離職前5年間に在職していたものとする。
2 直近7年間に存し、又は存していた理事長の直近下位の内部組織(独立行政法人通則法の一部を改正する法律(平成26年法律第66号)の施行の日以後のものに限る。)として総務大臣が定めるものであって、再就職者が離職前5年間に在職していたものが行っていた業務を現内部組織(当該内部組織が現内部組織である場合にあっては、他の現内部組織)が行っている場合における前項の規定の適用については、当該再就職者が離職前5年間に当該現内部組織に在職していたものとみなす。
(管理又は監督の地位)
第40条 機構に係る通則法第50条の6第2号に規定する管理又は監督の地位として主務省令で定めるものは、職員の退職管理に関する政令(平成20年政令第389号)第27条第6号に規定する職員が就いている官職に相当するものとして総務大臣が定めるものとする。
(立入検査の証明書)
第41条 法第31条第2項及び機構に係る通則法第64条第2項の立入検査をする職員の身分を示す証明書は、別紙様式第3によるものとする。
附則
(施行期日)
第1条 この省令は、平成19年10月1日から施行する。
(業務方法書の記載事項の特例)
第2条 機構は、当分の間、第1条に規定するもののほか、業務方法書に記載すべき事項は、次のとおりとする。
一 法附則第2条第1項第1号に規定する郵便為替の業務に関する事項
二 法附則第2条第1項第2号に規定する郵便振替の業務に関する事項
三 法附則第2条第1項第3号に規定する附帯する業務に関する事項
四 法附則第2条第2項第1号に規定する寄附金の処理に関する業務に関する事項
五 法附則第2条第2項第2号に規定する寄附金の処理に関する業務に関する事項
六 法附則第2条第2項第3号に規定する附帯する業務に関する事項
附則 (平成20年9月25日総務省令第106号)
この省令は、株式会社商工組合中央金庫法の施行の日(平成20年10月1日)から施行する。
附則 (平成22年11月26日総務省令第102号)
この省令は、独立行政法人通則法の一部を改正する法律の施行の日(平成22年11月27日)から施行する。
附則 (平成27年3月31日総務省令第32号)
(施行期日)
1 この省令は、独立行政法人通則法の一部を改正する法律(次項において「改正通則法」という。)の施行の日(平成27年4月1日)から施行する。
(経過措置)
2 第16条の2第3項の規定は、改正通則法の施行の日以後に開始する事業年度に係る事業報告書から適用する。
附則 (平成27年11月27日総務省令第98号)
この省令は、郵便法及び民間事業者による信書の送達に関する法律の一部を改正する法律(平成27年法律第38号)の施行の日(平成27年12月1日)から施行する。
附則 (平成30年8月17日総務省令第53号)
(施行期日)
第1条 この省令は、独立行政法人郵便貯金・簡易生命保険管理機構法の一部を改正する法律(以下「改正法」という。)附則第1条第1号の施行の日(平成30年8月20日)から施行する。
(改正法附則第3条第1項の規定による郵便局ネットワーク支援勘定への繰入れの承認の申請等)
第2条 独立行政法人郵便貯金・簡易生命保険管理機構は、改正法附則第3条第1項の規定により郵便局ネットワーク支援勘定(改正法による改正後の独立行政法人郵便貯金・簡易生命保険管理機構法(平成17年法律第101号。以下「法」という。)第19条第3号に定める郵便局ネットワーク支援勘定をいう。以下同じ。)への繰入れの承認を受けようとするときは、次に掲げる事項を記載した申請書を総務大臣に提出しなければならない。
一 繰入れを必要とする理由
二 繰入金の額及び積算の基礎
三 法第10条に規定する郵便貯金管理業務又は簡易生命保険管理業務(以下それぞれ「郵便貯金管理業務」又は「簡易生命保険管理業務」という。)の運営に支障のない理由
四 実施予定期日
五 その他繰入れの承認に関して必要な事項
2 総務大臣は、前項の規定による承認の申請があったときは、改正法附則第3条第1項の規定による郵便局ネットワーク支援勘定への繰入れが郵便貯金管理業務又は簡易生命保険管理業務の運営に支障を及ぼすことがないかどうかを審査するものとする。
3 独立行政法人郵便貯金簡易生命保険管理・郵便局ネットワーク支援機構は、改正法附則第3条第2項の規定により郵便局ネットワーク支援勘定から郵便貯金勘定(法第19条第1号に定める郵便貯金勘定をいう。)又は簡易生命保険勘定(同条第2号に定める簡易生命保険勘定をいう。)に繰り入れようとするときは、繰入金の額及び実施予定期日を総務大臣に通知しなければならない。
4 改正法附則第1条第2号に掲げる規定の施行の日の前日までの間における前項の規定の適用については、同項中「独立行政法人郵便貯金簡易生命保険管理・郵便局ネットワーク支援機構」とあるのは、「独立行政法人郵便貯金・簡易生命保険管理機構」とする。
附則 (平成30年11月29日総務省令第64号)
(施行期日)
第1条 この省令は、独立行政法人郵便貯金・簡易生命保険管理機構法の一部を改正する法律(平成30年法律第41号。以下「改正法」という。)の施行の日(平成30年12月1日)から施行する。
(経過措置)
第2条 この省令の施行後最初の交付金の額及び交付方法の認可の申請についてのこの省令による改正後の独立行政法人郵便貯金・簡易生命保険管理機構に関する省令(以下「新省令」という。)第11条の3の規定の適用については、同条中「当該交付金を交付する年度の前年度の11月末日までに」とあるのは、「独立行政法人郵便貯金・簡易生命保険管理機構に関する省令の一部を改正する省令(平成30年総務省令第64号)の施行後遅滞なく」とする。
2 この省令の施行後最初の拠出金の額の算定についての新省令第11条の4の規定の適用については、同条第3号中「次条第2号」とあるのは「以下この号及び次条第2号」と、「その他の費用」とあるのは「その他の費用(前年度における郵便局ネットワーク支援業務に関する事務の処理に要する費用を含む。)」とする。
3 この省令の施行後最初の拠出金の額及び徴収方法の認可の申請についての新省令第11条の5の規定の適用については、同条中「当該拠出金を徴収する年度の前年度の11月末日までに」とあるのは「独立行政法人郵便貯金・簡易生命保険管理機構に関する省令の一部を改正する省令の施行後遅滞なく」と、同条第2号中「郵便局ネットワーク支援業務に関する事務の処理に要する費用」とあるのは「郵便局ネットワーク支援業務に関する事務の処理に要する費用(前年度における郵便局ネットワーク支援業務に関する事務の処理に要する費用を含む。)」とする。
4 新省令第11条の7の規定及び別紙様式第1は平成31年4月1日の属する年度(改正法附則第2条に規定する年度をいう。以下同じ。)から、新省令第11条の9の規定は当該年度の翌年度から適用する。
附則 (平成31年3月28日総務省令第25号)
(施行期日)
第1条 この省令は、平成31年4月1日から施行する。
(経過措置)
第2条 第1条の規定による改正後の独立行政法人郵便貯金簡易生命保険管理・郵便局ネットワーク支援機構に関する省令第15条、第16条の2及び別紙様式第2の規定は、平成31年4月1日以後に開始する年度に係る書類について適用し、同日前に開始した年度に係る書類については、なお従前の例による。
別紙様式第1(第11条の7関係)[画像] 別紙様式第2(第16条関係)
[画像] 別紙様式第3(第41条関係)
[画像]
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