とくていもくてきしんたくのけんりしゃしゅうかいとうにかんするきそく
特定目的信託の権利者集会等に関する規則
平成18年内閣府令第54号
資産の流動化に関する法律(平成10年法律第105号)の規定に基づき、特定目的信託の権利者集会等の招集通知に添付すべき議決権を行使するための書面に関する規則(平成12年総理府令第136号)の全部を改正する内閣府令を次のように定める。
(目的)
第1条 この府令は、資産の流動化に関する法律(以下「法」という。)の委任に基づき特定目的信託の権利者集会等に関する事項その他の事項について、必要な事項を定めることを目的とする。
(定義)
第2条 この府令において「受益証券」、「受託信託会社等」、「代表権利者」又は「特定信託管理者」とは、それぞれ法第2条に規定する受益証券、受託信託会社等、代表権利者又は特定信託管理者をいう。
(権利者集会の招集の場合における決定事項)
第3条 法第242条第5項において読み替えて準用する信託法(平成18年法律第108号)第108条第4号に規定する内閣府令で定める事項は、次に掲げるものとする。
一 第5条の規定により権利者集会参考書類(法第245条第2項において読み替えて準用する信託法第110条第1項に規定する権利者集会参考書類をいう。次条及び第5条において同じ。)に記載すべき事項
二 書面による議決権の行使の期限(権利者集会の日時以前の時であって、法第242条第2項の規定による通知を発した日から2週間を経過した日以後の時に限る。)
三 一の受益証券の権利者が同一の議案につき法第245条第1項(法第242条第5項において読み替えて準用する信託法第108条第3号に掲げる事項を定めた場合にあっては、法第245条第1項又は同条第2項において準用する信託法第116条第1項)の規定により重複して議決権を行使した場合において、当該同一の議案に対する議決権の行使の内容が異なるものであるときにおける当該受益証券の権利者の議決権の行使の取扱いに関する事項を定めるときは、その事項
四 第6条第1項第1号の欄に記載がない議決権行使書面(法第245条第2項において読み替えて準用する信託法第110条第1項に規定する議決権行使書面をいう。以下この条及び第6条において同じ。)が招集者(法第242条第5項において読み替えて準用する信託法第108条に規定する招集者をいう。以下この号及び第6条第2項において同じ。)に提出され、又は法第245条第2項において読み替えて準用する信託法第116条第1項の規定により電磁的方法(法第242条第5項において読み替えて準用する信託法第108条第3号に規定する電磁的方法をいう。以下同じ。)により招集者に提供された事項のうちに当該欄に記載すべきものがない場合における各議案についての賛成、反対又は棄権のいずれかの意思の表示があったものとする取扱いを定めるときは、その取扱いの内容
五 法第242条第5項において読み替えて準用する信託法第108条第3号に掲げる事項を定めたときは、次に掲げる事項
イ 電磁的方法による議決権の行使の期限(権利者集会の日時以前の時であって、法第242条第2項の規定による通知を発した日から2週間を経過した日以後の時に限る。)
ロ 法第242条第3項の承諾をした受益証券の権利者に対しては、当該受益証券の権利者の第6条第2項の請求があった時に法第245条第2項において読み替えて準用する信託法第110条第1項の規定による議決権行使書面の交付(当該交付に代えて行う同条第2項の規定による電磁的方法による提供を含む。)をすることとするときは、その旨
六 法第249条第1項において読み替えて準用する信託法第117条第1項の規定による通知の方法を定めるとき(特定目的信託契約に当該通知の方法についての定めがある場合を除く。)は、その方法
(権利者集会参考書類)
第4条 権利者集会参考書類に記載すべき事項は、次条に定めるところによる。
2 招集者(受託信託会社等、代表権利者又は特定信託管理者をいう。以下同じ。)は、権利者集会参考書類に記載すべき事項について、招集通知(法第242条第2項の規定による通知をいう。以下同じ。)を発出した日から権利者集会の前日までの間に修正すべき事情が生じた場合における修正後の事項を受益証券の権利者に周知させる方法を、当該招集通知と併せて通知することができる。
(権利者集会参考書類の記載事項)
第5条 権利者集会参考書類には、議案及び次の各号に掲げる議案の区分に応じ、当該各号に定める事項を記載しなければならない。
一 新たな代表権利者(以下この号において「新代表権利者」という。)の選任に関する議案 次に掲げる事項
イ 新代表権利者となるべき者の氏名又は名称
ロ 新代表権利者となるべき者の略歴又は沿革
ハ 新代表権利者となるべき者を代表権利者と選任すべきものとした理由
ニ 新代表権利者となるべき者が受託信託会社等と特別の利害関係があるときは、その事実の概要
二 代表権利者の解任に関する議案 次に掲げる事項
イ 代表権利者の氏名又は名称
ロ 解任の理由
三 新たな受託信託会社等(以下この号において「新受託信託会社等」という。)の選任に関する議案 次に掲げる事項
イ 新受託信託会社等となるべき者の名称
ロ 新受託信託会社等となるべき者の沿革
ハ 新受託信託会社等となるべき者を受託信託会社等と選任すべきものとした理由
四 特定目的信託契約の変更に関する議案 次に掲げる事項
イ 特定目的信託契約の変更後の特定目的信託契約の内容
ロ 特定目的信託契約で定められた受益証券の内容に変更を加え、又は受益証券の価値に重大な影響を与えるおそれがあるときは、その変更又は影響の内容及び相当性に関する事項
ハ 特定目的信託契約の変更がその効力を生ずる日
ニ 特定目的信託契約の変更をする理由
五 前各号に掲げる議案以外の議案 当該議案を提案した理由
2 権利者集会参考書類には、前項に定めるもののほか、受益証券の権利者の議決権の行使について参考となると認める事項を記載することができる。
3 同一の権利者集会に関して受益証券の権利者に対して提供する権利者集会参考書類に記載すべき事項のうち、他の書面に記載している事項又は電磁的方法により提供している事項がある場合には、これらの事項は、権利者集会参考書類に記載することを要しない。この場合においては、他の書面に記載している事項又は電磁的方法により提供している事項があることを明らかにしなければならない。
4 同一の権利者集会に関して受益証券の権利者に対して提供する招集通知(法第242条第2項又は第3項の規定による通知をいう。以下この項及び次条において同じ。)の内容とすべき事項のうち、権利者集会参考書類に記載している事項又は権利者集会参考書類の交付に代えて電磁的方法により提供している事項がある場合には、当該事項は、招集通知の内容とすることを要しない。
(議決権行使書面)
第6条 法第245条第2項において読み替えて準用する信託法第110条第1項の規定により交付すべき議決権行使書面に記載すべき事項は、次に掲げる事項とする。
一 各議案についての賛否(棄権の欄を設ける場合にあっては、棄権を含む。)を記載する欄
二 第3条第3号に掲げる事項を定めたときは、当該事項
三 第3条第4号に掲げる事項を定めたときは、同号の取扱いの内容
四 議決権の行使の期限
五 議決権を行使すべき受益証券の権利者の氏名又は名称及び当該受益証券の権利者が行使することができる議決権の数(次のイ又はロに掲げる場合にあっては、当該イ又はロに定める事項を含む。)又は割合
イ 議案ごとに当該受益証券の権利者が行使することができる議決権の数が異なる場合 議案ごとの議決権の数
ロ 一部の議案につき議決権を行使することができない場合 議決権を行使することができる議案又は議決権を行使することができない議案
2 法第242条第5項において読み替えて準用する信託法第108条第3号に掲げる事項を定めた場合において、第3条第5号ロに掲げる事項を定めたときは、招集者は、法第242条第3項の承諾をした受益証券の権利者が請求をしたときに、当該受益証券の権利者に対して、法第245条第2項において読み替えて準用する信託法第110条第1項の規定による議決権行使書面の交付(当該交付に代えて行う同条第2項の規定による電磁的方法による提供を含む。)をしなければならない。
3 同一の権利者集会に関して受益証券の権利者に対して提供する議決権行使書面に記載すべき事項(第1項第2号から第4号までに掲げる事項に限る。)のうち、招集通知の内容としている事項がある場合には、当該事項は、議決権行使書面に記載することを要しない。
4 同一の権利者集会に関して受益証券の権利者に対して提供する招集通知の内容とすべき事項のうち、議決権行使書面に記載している事項(議決権行使書面の交付に代えて電磁的方法により提供している事項を含む。)がある場合には、当該事項は、当該受益証券の権利者に対して提供する招集通知の内容とすることを要しない。
(書面による議決権行使の期限)
第7条 法第245条第2項において読み替えて準用する信託法第115条第2項に規定する内閣府令で定める時は、第3条第2号の行使の期限とする。
(電磁的方法による議決権行使の期限)
第8条 法第245条第2項において読み替えて準用する信託法第116条第1項に規定する内閣府令で定める時は、第3条第5号イの行使の期限とする。
(受託信託会社等の説明義務)
第9条 法第249条第1項において読み替えて準用する会社法第314条に規定する内閣府令で定める場合は、次に掲げる場合とする。
一 受益証券の権利者が説明を求めた事項について説明をするために調査をすることが必要である場合(次に掲げる場合を除く。)
イ 当該受益証券の権利者が権利者集会の日より相当の期間前に当該事項を受託信託会社等に対して通知した場合
ロ 当該事項について説明をするために必要な調査が著しく容易である場合
二 受益証券の権利者が説明を求めた事項について説明をすることにより受託信託会社等その他の者(当該受益証券の権利者を除く。)の権利を侵害することとなる場合
三 受益証券の権利者が当該権利者集会において実質的に同一の事項について繰り返して説明を求める場合
四 前3号に掲げる場合のほか、受益証券の権利者が説明を求めた事項について説明をしないことにつき正当な理由がある場合
(権利者集会の議事録)
第10条 法第249条第1項において読み替えて準用する信託法第120条の規定による権利者集会の議事録の作成については、この条の定めるところによる。
2 権利者集会の議事録は、書面又は電磁的記録(法第4条第4項に規定する電磁的記録をいう。)をもって作成しなければならない。
3 権利者集会の議事録は、次に掲げる事項を内容とするものでなければならない。
一 権利者集会が開催された日時及び場所
二 権利者集会の議事の経過の要領及びその結果
三 権利者集会に出席した受託信託会社等の代表者又は特定信託管理者の氏名又は名称
四 権利者集会の議長が存するときは、議長の氏名
五 議事録の作成に係る職務を行った者の氏名又は名称
(種類権利者集会)
第11条 次の各号に掲げる規定は、当該各号に定めるものについて準用する。
一 第3条 法第253条において準用する法第242条第5項において読み替えて準用する信託法第108条第4号に規定する内閣府令で定める事項
二 第4条から第6条まで 法第253条において準用する法第245条第2項において読み替えて準用する信託法第110条第1項に規定する権利者集会参考書類及び議決権行使書面
三 第7条 法第253条において準用する法第245条第2項において読み替えて準用する信託法第115条第2項に規定する内閣府令で定める時
四 第8条 法第253条において準用する法第245条第2項において読み替えて準用する信託法第116条第1項に規定する内閣府令で定める時
五 第9条 法第253条において準用する法第249条第1項において読み替えて準用する会社法第314条に規定する内閣府令で定める場合
2 法第253条において準用する法第249条第1項において読み替えて準用する信託法第120条の規定による種類権利者集会の議事録の作成については、前条の規定を準用する。この場合において、当該種類権利者集会の議事録は、同条第3項各号に掲げる事項のほか、法第252条第1項の規定により述べられた意見があるときは、その意見の内容の概要を内容とするものでなければならない。
附則
この府令は、会社法の施行の日から施行する。
附則 (平成19年2月8日内閣府令第16号) 抄
(施行期日)
第1条 この府令は、公布の日から施行する。
(特定目的信託の権利者集会等に関する規則の一部改正に伴う経過措置)
第10条 施行日前に権利者集会又は種類権利者集会の招集の決定があった場合におけるその権利者集会又は種類権利者集会については、なお従前の例による。
附則 (平成19年8月9日内閣府令第61号) 抄
(施行期日)
第1条 この府令は、平成19年9月30日から施行する。
(罰則の適用に関する経過措置)
第8条 施行日前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
附則 (平成24年7月6日内閣府令第46号) 抄
(施行期日)
第1条 この府令は、住民基本台帳法の一部を改正する法律附則第1条第1号に掲げる規定及び出入国管理及び難民認定法及び日本国との平和条約に基づき日本の国籍を離脱した者等の出入国管理に関する特例法の一部を改正する等の法律(以下「入管法等改正法」という。)の施行の日(平成24年7月9日)から施行する。
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