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国債の買入消却に関する省令

平成15年財務省令第2号
国債に関する法律(明治39年法律第34号)第1条第1項及び第2項の規定に基づき、並びに国債証券買入銷却法(明治29年法律第5号)を実施するため、国債の買入消却に関する省令を次のように定める。
(総則)
第1条 国債を買入消却しようとするときは、別に定めるもののほか、この省令の定めるところによる。
(定義)
第2条 この省令において「国債」とは、国債に関する法律にいう国債(政府資金調達事務取扱規則(平成11年大蔵省令第6号)第2条に規定する政府短期証券を除く。)をいう。
2 この省令において「買入消却」とは、国債証券買入銷却法に基づき国債を買い入れ、これを消却することをいう。
(買入消却に係る国債の買入れ)
第3条 財務大臣は、国債の買入れのための入札(以下「買入入札」という。)を行おうとするときは、次の各号(第8項第3号に規定する入札の方法により買い入れる国債については、第2号を除く。)に掲げる事項を定め、これを買入入札に参加することのできる者(以下「買入入札参加者」という。)に日本銀行を通じて通知するものとする。
 名称及び記号
 買入予定額
 買入入札及び買入決定の方法
 買入価格の決定方法
 応募額1口の金額
 買入入札の基準として、名称及び記号ごとに定める利回り又は価格
 申込締切日時
 買入決定通知日
 決済期日
 その他必要な事項
2 財務大臣は、買入入札を行おうとするときは、あらかじめ、買入入札参加者を定め、その旨を当該買入入札参加者に日本銀行を通じて通知するものとする。
3 買入入札参加者は、国債の発行等に関する省令(昭和57年大蔵省令第30号。以下「発行省令」という。)第5条第1項で規定する入札参加者のうち、財務大臣が定める者とする。
4 日本銀行は、第1項に規定する買入入札参加者に対する通知、次項に規定する入札、第7項に規定する開札及び財務大臣に対する報告並びに第10項に規定する応募者に対する買入決定の通知については、電子情報処理組織(発行省令第2条第2項に規定する電子情報処理組織をいう。以下同じ。)を使用して行わせ、又は行うことができる。
5 買入入札に応募する者は、応募額その他所定の事項を当該応募者の事務所に設置された入出力装置から入力者識別カード(発行省令第5条第5項に規定する入力者識別カードをいう。)を使用して入力することにより、入札しなければならない。ただし、電気通信回線の障害その他のやむを得ない事情により、電子情報処理組織を使用した入札が困難であると財務大臣が認めるときは、応募額その他所定の事項を記載し、かつ、記名なつ印した入札書を、第1項の規定に基づき財務大臣が定めた方法により日本銀行に提出することができる。
6 前項に規定する電子情報処理組織を使用して行われた入札は、日本銀行に設置された電子計算機に備えられたファイルへの記録がなされたときに日本銀行に到達したものとみなす。
7 日本銀行は、第5項の規定により入札があったときは、申込締切日時後開札し、遅滞なく買入入札の状況及び買入れの決定に際し参考となるべき事項を財務大臣に報告するものとする。
8 財務大臣は、前項の規定による報告に基づき、次の各号に掲げる区分に応じ、当該各号に定めるところにより、買入れの決定をするものとする。ただし、財務大臣が適当と認める場合には、各申込みの一部又は全部を買い入れないこととすることができる。
 第1項第6号に規定する利回りに応募した者が加算する数値(以下この号において「利回り格差」という。)を競争に付して行われる入札 各申込みのうち利回り格差の大きいものからその応募額を順次割り当てる。
 第1項第6号に規定する価格に応募した者が加算する数値(以下この号及び次号において「価格格差」という。)を競争に付して行われる入札 各申込みのうち価格格差の小さいものからその応募額を順次割り当てる。
 前号に規定する入札(以下この号において「価格格差競争買入入札」という。)の買入れの決定をした後に行われる入札(第1項第6号に規定する価格に価格格差競争買入入札において買入れの決定を受けた各申込みの応募価格格差を買入額により加重平均して得られる数値を加算したものをその買入価格とするものに限る。)であって財務大臣が各買入入札参加者ごとに応募限度額を定めるもの 各買入入札参加者ごとの応募限度額の範囲内において各申込みの応募額を割り当てる。
9 財務大臣は、前項の規定により買入れの決定をしたときは、その旨を日本銀行に通知するものとする。
10 日本銀行は、前項の規定による通知を受けたときは、遅滞なくその旨を応募した者に通知し、当該通知された事項に従い、その国債の買入れに関し必要な事務を取り扱うものとする。
第4条 削除
(その他の買入れ)
第5条 財務大臣は、第3条第1項の方法以外の方法により買入消却に係る国債を買い入れようとするときは、当該国債の買入れに関し必要な事項を定め、これを日本銀行に通知するものとする。
2 日本銀行は、前項の規定による通知を受けたときは、通知された事項に従い、その国債の買入れに関し必要な事務を取り扱うものとする。
(消却の実施)
第6条 財務大臣は、第3条、前条及び附則第2条の規定により買い入れた国債の消却を実施しようとするときは、あらかじめ、消却の実施日、消却を行う額面金額その他の消却に関し必要な事項を日本銀行に通知するものとする。
2 日本銀行は、前項の規定による通知を受けたときは、通知された事項に従い、国債の消却を行うものとする。
(消却代金の請求等)
第7条 日本銀行は、その消却の実施日の前日までに、消却に必要な資金を財務大臣に請求するものとする。
(財務大臣への報告)
第8条 日本銀行は、国債の買入消却の事務に関し、財務大臣が必要と認める事項について、財務大臣に報告するものとする。

附則

(施行期日)
第1条 この省令は、公布の日から施行する。
(買入消却に係る国債の買入れの特例)
第2条 分離利息振替国債(社債、株式等の振替に関する法律(平成13年法律第75号)第90条第3項に規定する分離利息振替国債をいう。以下同じ。)の買入れのための入札(以下「分離利息振替国債買入入札」という。)については、第3条(第2項及び第3項の規定を除く。)及び第5条の規定にかかわらず、次項から第14項までに定めるところによる。
2 財務大臣は、分離利息振替国債買入入札を行おうとするときは、次の各号に掲げる事項を定め、これを買入入札参加者に通知するものとする。
 分離利息振替国債の利息支払期日(以下「銘柄」という。)
 買入予定額
 分離利息振替国債買入入札及び買入決定の方法
 買入価格の決定方法
 応募額1口の金額
 分離利息振替国債買入入札の基準として、銘柄ごとに定める価格
 申込締切日時
 買入決定通知日
 買入希望銘柄の申出方法
 買入希望銘柄の申出額1口の金額
十一 買入銘柄決定通知日
十二 決済期日
十三 その他必要な事項
3 財務大臣は、前項に規定する買入入札参加者に対する通知、次項に規定する入札、第7項に規定する応募者(分離利息振替国債買入入札に応募する者をいう。以下同じ。)に対する買入決定の通知、第8項に規定する落札者(応募者のうち第6項の規定によりその申込みの一部又は全部を買い入れることとされた者をいう。以下同じ。)による買入希望銘柄の申出、第11項に規定する日本銀行及び落札者に対する買入銘柄決定の通知並びに第13項に規定する落札者に対する買入決定取消しの通知については、ファクシミリ装置を使用して行わせ、又は行うものとする。
4 応募者は、応募額その他所定の事項を記載し、かつ、記名なつ印した入札書を提出することにより、入札するものとする。
5 財務大臣は、電気通信回線の障害その他のやむを得ない事情により、前項の規定による入札書の提出をファクシミリ装置を使用することにより行わせることが困難であると認めるときは、適当と認める方法により、応募者に応募額その他所定の事項の申出をさせることができる。この場合においては、当該申出をもって前項に規定する入札書の提出があったものとみなして、次項の規定を適用する。
6 財務大臣は、第4項の規定により入札書の提出があったときは、申込締切日時後、当該入札書に基づき、各申込みのうち第2項第6号に規定する価格に応募者が加算する数値(以下「価格格差」という。)の小さいものからその応募額を順次割り当てることにより、買入れの決定をするものとする。ただし、財務大臣が適当と認める場合には、各申込みの一部又は全部を買い入れないこととすることができる。
7 財務大臣は、前項の規定により買入れの決定をしたときは、その旨を応募者に通知するものとする。
8 落札者は、前項の規定による通知を受けた後、速やかに、価格格差ごとに、買入れを希望する銘柄別の額面金額その他所定の事項を記載し、かつ、記名なつ印した買入希望銘柄申出書を提出することにより、買入れを希望する銘柄の申出をするものとする。
9 第5項の規定は、前項の規定による買入希望銘柄申出書の提出について準用する。この場合において、「前項の規定による入札書」とあるのは「第8項の規定による買入希望銘柄申出書」と、「応募者」とあるのは「落札者」と、「応募額」とあるのは「買入れを希望する銘柄別の額面金額」と、「前項に規定する入札書」とあるのは「第8項に規定する買入希望銘柄申出書」と、「次項」とあるのは「第10項」と読み替えるものとする。
10 財務大臣は、第8項の規定により買入希望銘柄申出書の提出があったときは、落札者ごとに、次の各号に掲げる要件を満たすものであることを確認した上で、買入銘柄の決定をするものとする。
 第8項の規定により落札者から申出のあった価格格差ごとの銘柄別の額面金額の合計額が、当該落札者に係る価格格差ごとの落札額(第6項の規定により財務大臣が買い入れの決定をした額をいう。次号において同じ。)と同額であること。
 第8項の規定により落札者から申出のあった額面金額の総額が、当該落札者に係る落札額の総額と同額であること。
11 財務大臣は、前項の規定により買入銘柄の決定を行ったときは、その旨を日本銀行及び落札者に通知するものとする。
12 財務大臣は、落札者が第8項に規定する買入希望銘柄申出書を提出しないと認めるとき、又は第8項の規定により落札者が提出した買入希望銘柄申出書が第10項各号に掲げる要件を満たしていないと認めるときは、第6項の規定による当該落札者に対する買入れの決定を取り消すことができる。
13 財務大臣は、前項の規定により買入決定の取消しをしたときは、その旨を落札者に通知するものとする。
14 日本銀行は、第11項の規定による通知を受けたときは、当該通知された事項に従い、その分離利息振替国債の買入れに関し必要な事務を取り扱うものとする。
附則 (平成18年3月24日財務省令第10号) 抄
1 この省令は、平成18年4月1日から施行する。
附則 (平成20年5月30日財務省令第40号)
この省令は、公布の日から施行する。
附則 (平成20年12月22日財務省令第84号) 抄
(施行期日)
第1条 この省令は、株式等の取引に係る決済の合理化を図るための社債等の振替に関する法律等の一部を改正する法律の施行の日(平成21年1月5日)から施行する。
附則 (平成25年9月27日財務省令第55号)
この省令は、公布の日から施行する。

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