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金融機関等の更生手続の特例等に関する規則

平成15年2月19日最高裁判所規則第3号
金融機関等の更生手続の特例等に関する規則を次のように定める。

第1章 協同組織金融機関の更生手続

(会社更生規則の準用)
第1条 この章及び第3章に特別の定めがある場合を除き、金融機関等の更生手続の特例等に関する法律(平成8年法律第95号。以下「更生特例法」という。)の規定による協同組織金融機関(更生特例法第2条第2項に規定する協同組織金融機関をいう。以下同じ。)の更生手続に関しては、その性質に反しない限り、会社更生規則(平成15年最高裁判所規則第2号)の規定を準用する。この場合において、同規則の規定中「株式会社」とあるのは「協同組織金融機関」と、「被申立会社」とあるのは「被申立金融機関」と、「開始前会社」とあるのは「開始前協同組織金融機関(更生特例法第4条第6項に規定する開始前協同組織金融機関をいう。)」と、「更生会社」とあるのは「更生協同組織金融機関(更生特例法第4条第7項に規定する更生協同組織金融機関をいう。)」と、「株主」とあるのは「組合員等(更生特例法第2条第10項に規定する組合員等をいう。)」と、「商号」とあるのは「名称」と、「本店」とあるのは「主たる事務所」と、「営業所」とあるのは「事務所」と読み替えるものとする。
(更生手続開始の申立書の記載事項の特例)
第2条 協同組織金融機関の更生手続に関する前条において準用する会社更生規則第12条の規定の適用については、同条第1項第1号中「目的」とあるのは「事業、地区」と、「資本金の額、株式の状況」とあるのは「登記された出資の総額、組合員等(更生特例法第2条第10項に規定する組合員等をいう。)の状況」とする。
(更生債権者表等の記載事項・更生特例法第86条)
第3条 更生特例法第86条第2項の最高裁判所規則で定める事項は、次に掲げるものとする。
 更生債権者(更生特例法第4条第9項に規定する更生債権者をいう。)の氏名又は名称及び住所
 更生特例法第80条第1項において準用する会社更生法(平成14年法律第154号)第136条第2項各号に掲げる更生債権(更生特例法第4条第8項に規定する更生債権をいう。以下この条において同じ。)であるときは、その旨
 執行力ある債務名義又は終局判決のある更生債権であるときは、その旨
2 更生特例法第86条第3項の最高裁判所規則で定める事項は、次に掲げるものとする。
 更生担保権者(更生特例法第4条第11項に規定する更生担保権者をいう。)の氏名又は名称及び住所
 更生特例法第80条第1項において準用する会社更生法第136条第2項各号に掲げる更生担保権(更生特例法第4条第10項に規定する更生担保権をいう。以下この条において同じ。)であるときは、その旨
 執行力ある債務名義又は終局判決のある更生担保権であるときは、その旨

第2章 相互会社の更生手続

(会社更生規則の準用)
第4条 この章及び次章に特別の定めがある場合を除き、更生特例法の規定による相互会社(更生特例法第2条第6項に規定する相互会社をいう。以下同じ。)の更生手続に関しては、その性質に反しない限り、会社更生規則の規定を準用する。この場合において、同規則の規定中「株式会社」とあるのは「相互会社」と、「株主」とあるのは「社員」と、「商号」とあるのは「名称」と、「本店」とあるのは「主たる事務所」と、「営業所」とあるのは「事務所」と読み替えるものとする。
(更生手続開始の申立書の記載事項の特例)
第5条 相互会社の更生手続に関する前条において準用する会社更生規則第12条の規定の適用については、同条第1項第1号中「資本金の額、株式の状況」とあるのは、「基金(保険業法(平成7年法律第105号)第56条の基金償却積立金を含む。)の総額、社員の状況」とする。
(更生債権者表等の記載事項・更生特例法第253条)
第6条 更生特例法第253条第2項の最高裁判所規則で定める事項は、次に掲げるものとする。
 更生債権者(更生特例法第169条第9項に規定する更生債権者をいう。)の氏名又は名称及び住所
 更生特例法第247条第1項において準用する会社更生法第136条第2項各号に掲げる更生債権(更生特例法第169条第8項に規定する更生債権をいう。以下この条において同じ。)であるときは、その旨
 執行力ある債務名義又は終局判決のある更生債権であるときは、その旨
2 更生特例法第253条第3項の最高裁判所規則で定める事項は、次に掲げるものとする。
 更生担保権者(更生特例法第169条第11項に規定する更生担保権者をいう。)の氏名又は名称及び住所
 更生特例法第247条第1項において準用する会社更生法第136条第2項各号に掲げる更生担保権(更生特例法第169条第10項に規定する更生担保権をいう。以下この条において同じ。)であるときは、その旨
 執行力ある債務名義又は終局判決のある更生担保権であるときは、その旨

第3章 金融機関等の更生手続の特例

(機構等に対する財産状況の周知)
第7条 金融機関(更生特例法第2条第3項に規定する金融機関をいう。第13条において同じ。)、証券会社(更生特例法第2条第4項に規定する証券会社をいう。第13条において同じ。)又は保険会社(更生特例法第2条第5項に規定する保険会社をいう。第13条において同じ。)の更生手続においては、管財人は、裁判所に提出した会社更生法第84条第1項(更生特例法第55条又は第221条において準用する場合を含む。)の報告書の要旨を預金保険機構、投資者保護基金(証券取引法(昭和23年法律第25号)第79条の21に規定する投資者保護基金であって、当該証券会社が加入しているものをいう。第13条において同じ。)又は保険契約者保護機構(保険業法第259条に規定する保険契約者保護機構であって、当該保険会社が加入しているものをいう。第13条において同じ。)に知らせるため、当該報告書の要旨を記載した書面のこれらの者に対する送付、会社更生規則第25条第1項(第1条又は第4条において準用する場合を含む。)に規定する関係人説明会の日時及び場所のこれらの者に対する通知その他の適当な措置を執らなければならない。
(更生手続参加の届出の方式等・更生特例法第394条等)
第8条 会社更生規則第36条第3項及び第5項、第38条第4項並びに第40条第1項及び第2項の規定は、更生特例法第394条第1項本文、第413条第1項本文又は第431条第1項本文の規定による参加の届出について準用する。
(異議の通知の特例・更生特例法第399条等)
第9条 更生特例法第395条に規定する機構代理預金者、更生特例法第414条に規定する基金代理顧客及び更生特例法第432条に規定する保護機構代理保険契約者に対しては、会社更生規則第46条第2項(第1条及び第4条において準用する場合を含む。)の規定による通知をすることを要しない。

第4章 金融機関等の再生手続の特例

(事業の譲渡に関する総会等の議決に代わる許可の会員等に対する送達・更生特例法第454条)
第10条 民事再生規則(平成12年最高裁判所規則第3号)第19条第1項の規定は更生特例法第454条において準用する民事再生法(平成11年法律第225号)第43条第2項の規定による会員又は組合員に対する送達をする場合について、同規則第19条第2項の規定は更生特例法第454条において準用する民事再生法第43条第4項に規定する方法により更生特例法第454条において準用する民事再生法第43条第2項の規定による会員又は組合員に対する送達をした場合について準用する。
(再生手続参加の届出の方式等・更生特例法第465条等)
第11条 民事再生規則第31条第2項及び第4項、第33条第7項並びに第35条第1項及び第2項の規定は、更生特例法第465条第1項本文又は第482条第1項本文の規定による参加の届出について準用する。
(異議の通知の特例・更生特例法第470条等)
第12条 更生特例法第466条に規定する機構代理預金者及び更生特例法第483条に規定する基金代理顧客に対しては、民事再生規則第44条の規定による通知をすることを要しない。

第5章 金融機関等の破産手続の特例

(機構等に対する財産状況の周知)
第13条 金融機関、証券会社又は保険会社の破産手続においては、破産管財人は、裁判所に提出した破産法(平成16年法律第75号)第157条第1項の報告書の要旨を預金保険機構、投資者保護基金又は保険契約者保護機構に知らせるため、当該報告書の要旨を記載した書面のこれらの者に対する送付その他の適当な措置を執らなければならない。
(破産手続参加の届出の方式等・更生特例法第506条等)
第14条 破産規則(平成16年最高裁判所規則第14号)第32条第3項及び第4項(第2号を除く。)、第33条第4項並びに第35条第1項の規定は、更生特例法第506条第1項本文、第523条第1項本文又は第539条第1項本文の規定による参加の届出について準用する。
(異議の通知の特例・更生特例法第511条等)
第15条 更生特例法第507条に規定する機構代理預金者、更生特例法第524条に規定する基金代理顧客及び更生特例法第540条に規定する保護機構代理保険契約者に対しては、破産規則第39条第2項並びに第43条第4項本文及び第5項の規定による通知をすることを要しない。

附則

1 この規則は、会社更生法(平成14年法律第154号)の施行の日から施行する。
2 この規則の施行前にされた更生手続開始の申立てに係る株式会社、協同組織金融機関及び相互会社の更生事件については、なお従前の例による。
(施行の日 平成15年4月1日)
附則(平成16年10月6日最高裁判所規則第15号)抄
(施行期日)
第1条 この規則は、破産法(平成16年法律第75号。附則第7条において「新破産法」という。)及び破産法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律(平成16年法律第76号)の施行の日から施行する。
(施行の日=平成17年1月1日)
(金融機関等の更生手続の特例等に関する規則の一部改正に伴う経過措置)
第5条 この規則の施行前にされた再生手続開始の申立てに係る金融機関(破産法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律第4条の規定による改正後の金融機関等の更生手続の特例等に関する法律(平成8年法律第95号。次項において「新更生特例法」という。)第2条第3項に規定する金融機関をいう。次項において同じ。)及び証券会社(同条第4項に規定する証券会社をいう。次項において同じ。)の再生事件については、第4条の規定による改正後の金融機関等の更生手続の特例等に関する規則(次項において「新更生特例規則」という。)第4章の規定にかかわらず、なお従前の例による。
2 この規則の施行前にされた破産の申立て又はこの規則の施行前に職権でされた破産の宣告に係る金融機関、証券会社及び保険会社(新更生特例法第2条第5項に規定する保険会社をいう。)の破産事件については、新更生特例規則第5章の規定にかかわらず、なお従前の例による。
附則(平成18年2月8日最高裁判所規則第2号)抄
(施行期日)
1 この規則は、会社法(平成17年法律第86号)の施行の日(次項において「施行日」という。)から施行する。
(施行の日=平成18年5月1日)

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