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どくりつぎょうせいほうじんにっぽんげいじゅつぶんかしんこうかいほう

独立行政法人日本芸術文化振興会法

平成14年法律第163号

第1章 総則

(目的)
第1条 この法律は、独立行政法人日本芸術文化振興会の名称、目的、業務の範囲等に関する事項を定めることを目的とする。
(名称)
第2条 この法律及び独立行政法人通則法(平成11年法律第103号。以下「通則法」という。)の定めるところにより設立される通則法第2条第1項に規定する独立行政法人の名称は、独立行政法人日本芸術文化振興会とする。
(振興会の目的)
第3条 独立行政法人日本芸術文化振興会(以下「振興会」という。)は、芸術家及び芸術に関する団体が行う芸術の創造又は普及を図るための活動その他の文化の振興又は普及を図るための活動に対する援助を行い、あわせて、我が国古来の伝統的な芸能(第14条第1項において「伝統芸能」という。)の公開、伝承者の養成、調査研究等を行い、その保存及び振興を図るとともに、我が国における現代の舞台芸術(同項において「現代舞台芸術」という。)の公演、実演家等の研修、調査研究等を行い、その振興及び普及を図り、もって芸術その他の文化の向上に寄与することを目的とする。
(中期目標管理法人)
第3条の2 振興会は、通則法第2条第2項に規定する中期目標管理法人とする。
(事務所)
第4条 振興会は、主たる事務所を東京都に置く。
(資本金)
第5条 振興会の資本金は、附則第2条第6項の規定により政府から出資があったものとされた金額とする。
2 政府は、必要があると認めるときは、予算で定める金額の範囲内において、振興会に追加して出資することができる。この場合において、政府は、当該出資した金額の全部又は一部が第16条第1項の芸術文化振興基金に充てるべきものであるときは、その金額を示すものとする。
3 政府は、必要があると認めるときは、前項の規定にかかわらず、土地、建物その他の土地の定着物及びその建物に附属する工作物(第5項において「土地等」という。)を出資の目的として、振興会に追加して出資することができる。
4 振興会は、前2項の規定による政府の出資があったときは、その出資額により資本金を増加するものとする。
5 政府が出資の目的とする土地等の価額は、出資の日現在における時価を基準として評価委員が評価した価額とする。
6 前項の評価委員その他評価に関し必要な事項は、政令で定める。
(名称の使用制限)
第6条 振興会でない者は、日本芸術文化振興会という名称を用いてはならない。

第2章 役員及び職員

(役員)
第7条 振興会に、役員として、その長である理事長及び監事2人を置く。
2 振興会に、役員として、理事3人以内を置くことができる。
(理事の職務及び権限等)
第8条 理事は、理事長の定めるところにより、理事長を補佐して振興会の業務を掌理する。
2 通則法第19条第2項の個別法で定める役員は、理事とする。ただし、理事が置かれていないときは、監事とする。
3 前項ただし書の場合において、通則法第19条第2項の規定により理事長の職務を代理し又はその職務を行う監事は、その間、監事の職務を行ってはならない。
(理事の任期)
第9条 理事の任期は、4年とする。
(役員の欠格条項の特例)
第10条 通則法第22条の規定にかかわらず、教育公務員で政令で定めるものは、非常勤の理事又は監事となることができる。
2 振興会の非常勤の理事及び監事の解任に関する通則法第23条第1項の規定の適用については、同項中「前条」とあるのは、「前条及び独立行政法人日本芸術文化振興会法第10条第1項」とする。
(役員及び職員の地位)
第11条 振興会の役員及び職員は、刑法(明治40年法律第45号)その他の罰則の適用については、法令により公務に従事する職員とみなす。

第3章 評議員会

(評議員会)
第12条 振興会に、評議員会を置く。
2 評議員会は、20人以内の評議員で組織する。
3 評議員会は、理事長の諮問に応じ、振興会の業務の運営に関する重要事項を審議する。
(評議員)
第13条 評議員は、振興会の業務の適正な運営に必要な学識経験を有する者のうちから、文部科学大臣の認可を受けて、理事長が任命する。
2 評議員の任期は、2年とする。
3 通則法第21条第3項ただし書及び第4項並びに第23条第2項の規定は、評議員について準用する。
4 理事長は、前項において準用する通則法第23条第2項の規定により評議員を解任しようとするときは、あらかじめ、文部科学大臣の認可を受けなければならない。

第4章 業務等

(業務の範囲)
第14条 振興会は、第3条の目的を達成するため、次の業務を行う。
 次に掲げる活動に対し資金の支給その他必要な援助を行うこと。
 芸術家及び芸術に関する団体が行う芸術の創造又は普及を図るための公演、展示等の活動
 文化施設において行う公演、展示等の活動又は文化財を保存し、若しくは活用する活動で地域の文化の振興を目的とするもの
 イ及びロに掲げるもののほか、文化に関する団体が行う公演及び展示、文化財である工芸技術の伝承者の養成、文化財の保存のための伝統的な技術又は技能の伝承者の養成その他の文化の振興又は普及を図るための活動
 劇場施設(伝統芸能の公開又は現代舞台芸術の公演のための施設をいう。)を設置し、伝統芸能の公開及び現代舞台芸術の公演を行うこと。
 その設置する施設において、伝統芸能の伝承者を養成し、及び現代舞台芸術の実演家その他の関係者の研修を行うこと。
 伝統芸能及び現代舞台芸術に関して調査研究を行い、並びに資料を収集し、及び利用に供すること。
 第2号の劇場施設を伝統芸能の保存若しくは振興又は現代舞台芸術の振興若しくは普及を目的とする事業の利用に供すること。
 前各号の業務に附帯する業務
2 振興会は、前項に規定する業務のほか、当該業務の遂行に支障のない範囲内で、同項第2号の劇場施設を一般の利用に供する業務を行うことができる。
(積立金の処分)
第15条 振興会は、通則法第29条第2項第1号に規定する中期目標の期間(以下この項において「中期目標の期間」という。)の最後の事業年度に係る通則法第44条第1項又は第2項の規定による整理を行った後、同条第1項の規定による積立金があるときは、その額に相当する金額のうち文部科学大臣の承認を受けた金額を、当該中期目標の期間の次の中期目標の期間に係る通則法第30条第1項の認可を受けた中期計画(同項後段の規定による変更の認可を受けたときは、その変更後のもの)の定めるところにより、当該次の中期目標の期間における前条に規定する業務の財源に充てることができる。
2 文部科学大臣は、前項の規定による承認をしようとするときは、財務大臣に協議しなければならない。
3 振興会は、第1項に規定する積立金の額に相当する金額から同項の規定による承認を受けた金額を控除してなお残余があるときは、その残余の額を国庫に納付しなければならない。
4 前3項に定めるもののほか、納付金の納付の手続その他積立金の処分に関し必要な事項は、政令で定める。
(芸術文化振興基金)
第16条 振興会は、第14条第1項第1号の業務及びこれに附帯する業務(以下この条において「助成業務」という。)に必要な経費の財源をその運用によって得るために芸術文化振興基金(以下「基金」という。)を設け、附則第2条第10項の規定により政府から出資があったものとされた金額及び同条第11項の規定により政府以外の者から出えんがあったものとされた金額並びに第5条第2項後段の規定により政府が示した金額及び基金に充てることを条件として政府以外の者から出えんされた金額の合計額に相当する金額をもってこれに充てるものとする。
2 通則法第47条及び第67条(第7号に係る部分に限る。)の規定は、基金の運用について準用する。この場合において、通則法第47条第3号中「金銭信託」とあるのは、「金銭信託で元本補填の契約があるもの」と読み替えるものとする。
(補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律の準用)
第17条 補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律(昭和30年法律第179号)の規定(罰則を含む。)は、第14条第1項第1号の規定により振興会が支給する資金について準用する。この場合において、同法(第2条第7項を除く。)中「各省各庁」とあるのは「独立行政法人日本芸術文化振興会」と、「各省各庁の長」とあるのは「独立行政法人日本芸術文化振興会の理事長」と、同法第2条第1項(第2号を除く。)及び第4項、第7条第2項、第19条第1項及び第2項、第24条並びに第33条中「国」とあるのは「独立行政法人日本芸術文化振興会」と、同法第14条中「国の会計年度」とあるのは「独立行政法人日本芸術文化振興会の事業年度」と読み替えるものとする。

第5章 雑則

(主務大臣等)
第18条 振興会に係る通則法における主務大臣及び主務省令は、それぞれ文部科学大臣及び文部科学省令とする。
第19条 削除
(国家公務員宿舎法の適用除外)
第20条 国家公務員宿舎法(昭和24年法律第117号)の規定は、振興会の役員及び職員には、適用しない。

第6章 罰則

第21条 次の各号のいずれかに該当する場合には、その違反行為をした振興会の役員は、20万円以下の過料に処する。
 この法律の規定により文部科学大臣の認可又は承認を受けなければならない場合において、その認可又は承認を受けなかったとき。
 第14条に規定する業務以外の業務を行ったとき。
 第16条第2項において準用する通則法第47条の規定に違反して基金を運用したとき。
第22条 第6条の規定に違反した者は、10万円以下の過料に処する。

附則

(施行期日)
第1条 この法律は、公布の日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
 附則第3条から第5条まで及び第7条の規定 平成15年10月1日
(日本芸術文化振興会の解散等)
第2条 日本芸術文化振興会(以下「旧振興会」という。)は、振興会の成立の時において解散するものとし、その一切の権利及び義務は、その時において、次項の規定により国が承継する資産を除き、振興会が承継する。
2 振興会の成立の際現に旧振興会が有する権利のうち、振興会がその業務を確実に実施するために必要な資産以外の資産は、振興会の成立の時において国が承継する。
3 前項の規定により国が承継する資産の範囲その他当該資産の国への承継に関し必要な事項は、政令で定める。
4 旧振興会の平成15年4月1日に始まる事業年度(以下この条において「最終事業年度」という。)は、その解散の日の前日に終わるものとする。
5 旧振興会の最終事業年度に係る決算並びに財産目録、貸借対照表及び損益計算書については、なお従前の例による。この場合において、当該決算の完結の期限は、解散の日から起算して2月を経過する日とする。
6 第1項の規定により振興会が旧振興会の権利及び義務を承継したときは、その承継の際、振興会が承継する資産の価額(次に掲げる金額の合計額に相当する金額を除く。)から負債の金額を差し引いた額は、政府から振興会に出資されたものとする。
 次条の規定による廃止前の日本芸術文化振興会法(昭和41年法律第88号。以下「旧振興会法」という。)第25条の2の規定により設けられている旧振興会法第19条第1項第2号から第5号までの業務及びこれらに附帯する業務並びに同条第3項の規定による業務に係る勘定並びにその他の業務に係る勘定において積立金として整理されている金額のうち、それぞれ文部科学大臣が財務大臣と協議して定める金額
 旧振興会法第29条の2第1項の芸術文化振興基金(以下この条において「旧基金」という。)に充てることを条件として政府以外の者から出えんされた金額
7 前項の資産の価額は、振興会成立の日現在における時価を基準として評価委員が評価した価額とする。
8 前項の評価委員その他評価に関して必要な事項は、政令で定める。
9 第1項の規定により振興会が旧振興会の権利及び義務を承継したときは、その承継の際、第6項第1号に規定する文部科学大臣が財務大臣と協議して定める金額に相当する金額は、振興会に係る通則法第44条第1項の積立金として整理しなければならない。
10 第1項の規定により振興会が旧振興会の権利及び義務を承継したときは、旧基金に充てるべきものとして政府から出資された金額(第2項の規定により国が承継することとされた資産のうち、旧基金に充てるべきものとして政府から出資されたものに相当する金額を除く。)に相当する金額は、振興会の成立に際し、第16条第1項の基金に充てるべきものとして政府から振興会に対し出資されたものとする。
11 第1項の規定により振興会が旧振興会の権利及び義務を承継したときは、旧基金に充てることを条件として政府以外の者から出えんされた金額に相当する金額は、振興会の成立に際し、第16条第1項の基金に充てることを条件として政府以外の者から振興会に対し出えんされたものとする。
12 第1項の規定により旧振興会が解散した場合における解散の登記については、政令で定める。
(日本芸術文化振興会法の廃止)
第3条 日本芸術文化振興会法は、廃止する。
(日本芸術文化振興会法の廃止に伴う経過措置)
第4条 前条の規定の施行前に旧振興会法(第9条及び第18条第1項を除く。)の規定によりした処分、手続その他の行為は、通則法又はこの法律中の相当する規定によりした処分、手続その他の行為とみなす。
(罰則の適用に関する経過措置)
第5条 附則第3条の規定の施行前にした行為及び附則第2条第5項の規定によりなお従前の例によることとされる事項に係るこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(政令への委任)
第6条 附則第2条、第4条及び前条に定めるもののほか、振興会の設立に伴い必要な経過措置その他この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
附則 (平成16年6月18日法律第126号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、協定の効力発生の日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、それぞれ当該各号に定める日から施行する。
一・二 略
 附則第42条の規定 国家公務員共済組合法等の一部を改正する法律(平成16年法律第130号)の公布の日又は公布日のいずれか遅い日
附則 (平成16年6月18日法律第127号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、協定の効力発生の日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、それぞれ当該各号に定める日から施行する。
 略
 附則第3条の規定 国家公務員共済組合法等の一部を改正する法律(平成16年法律第130号)の公布の日又は公布日のいずれか遅い日
附則 (平成16年6月23日法律第130号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、平成16年10月1日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
 略
 第2条、第7条、第10条、第13条及び第18条並びに附則第9条から第15条まで、第28条から第36条まで、第38条から第76条の2まで、第79条及び第81条の規定 平成17年4月1日
附則 (平成16年6月23日法律第135号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、公布の日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
 略
 附則第17条の規定 この法律の公布の日又は国家公務員共済組合法等の一部を改正する法律(平成16年法律第130号)の公布の日のいずれか遅い日
附則 (平成26年6月13日法律第67号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、独立行政法人通則法の一部を改正する法律(平成26年法律第66号。以下「通則法改正法」という。)の施行の日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
 附則第14条第2項、第18条及び第30条の規定 公布の日
(処分等の効力)
第28条 この法律の施行前にこの法律による改正前のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。)の規定によってした又はすべき処分、手続その他の行為であってこの法律による改正後のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。以下この条において「新法令」という。)に相当の規定があるものは、法律(これに基づく政令を含む。)に別段の定めのあるものを除き、新法令の相当の規定によってした又はすべき処分、手続その他の行為とみなす。
(罰則に関する経過措置)
第29条 この法律の施行前にした行為及びこの附則の規定によりなおその効力を有することとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(その他の経過措置の政令等への委任)
第30条 附則第3条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令(人事院の所掌する事項については、人事院規則)で定める。

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