どくりつぎょうせいほうじんこくさいきょうりょくきこうほう
独立行政法人国際協力機構法
平成14年法律第136号
第1章 総則
(目的)
第1条 この法律は、独立行政法人国際協力機構の名称、目的、業務の範囲等に関する事項を定めることを目的とする。
(名称)
第2条 この法律及び独立行政法人通則法(平成11年法律第103号。以下「通則法」という。)の定めるところにより設立される通則法第2条第1項に規定する独立行政法人の名称は、独立行政法人国際協力機構とする。
(機構の目的)
第3条 独立行政法人国際協力機構(以下「機構」という。)は、開発途上にある海外の地域(以下「開発途上地域」という。)に対する技術協力の実施、有償及び無償の資金供与による協力の実施並びに開発途上地域の住民を対象とする国民等の協力活動の促進に必要な業務を行い、中南米地域等への移住者の定着に必要な業務を行い、並びに開発途上地域等における大規模な災害に対する緊急援助の実施に必要な業務を行い、もってこれらの地域の経済及び社会の開発若しくは復興又は経済の安定に寄与することを通じて、国際協力の促進並びに我が国及び国際経済社会の健全な発展に資することを目的とする。
(中期目標管理法人)
第3条の2 機構は、通則法第2条第2項に規定する中期目標管理法人とする。
(事務所)
第4条 機構は、主たる事務所を東京都に置く。
(資本金)
第5条 機構の資本金は、附則第2条第6項及び独立行政法人国際協力機構法の一部を改正する法律(平成18年法律第100号。以下「改正法」という。)附則第2条第7項の規定により政府から出資があったものとされた金額の合計額とする。
2 政府は、必要があると認めるときは、予算で定める金額の範囲内において、機構に追加して出資することができる。
3 機構は、前項の規定による政府の出資があったときは、その出資額により資本金を増加するものとする。この場合において、当該資本金は、第17条第1項に定める経理の区分に従い、同項各号の業務に係る勘定ごとに整理しなければならない。
(名称の使用制限)
第6条 機構でない者は、国際協力機構という名称を用いてはならない。
第2章 役員及び職員
(役員)
第7条 機構に、役員として、その長である理事長及び監事3人を置く。
2 機構に、役員として、副理事長1人及び理事8人以内を置くことができる。
(副理事長及び理事の職務及び権限等)
第8条 副理事長は、理事長の定めるところにより、機構を代表し、理事長を補佐して機構の業務を掌理する。
2 理事は、理事長の定めるところにより、理事長(副理事長が置かれているときは、理事長及び副理事長)を補佐して機構の業務を掌理する。
3 通則法第19条第2項の個別法で定める役員は、副理事長とする。ただし、副理事長が置かれていない場合であって理事が置かれているときは理事、副理事長及び理事が置かれていないときは監事とする。
4 前項ただし書の場合において、通則法第19条第2項の規定により理事長の職務を代理し又はその職務を行う監事は、その間、監事の職務を行ってはならない。
(副理事長及び理事の任期)
第9条 副理事長の任期は4年とし、理事の任期は2年とする。
(役員の欠格条項の特例)
第10条 通則法第22条に定めるもののほか、次の各号のいずれかに該当する者は、役員となることができない。
一 物品の製造若しくは販売若しくは工事の請負を業とする者であって機構と取引上密接な利害関係を有するもの又はこれらの者が法人であるときはその役員(いかなる名称によるかを問わず、これと同等以上の職権又は支配力を有する者を含む。)
二 前号に掲げる事業者の団体の役員(いかなる名称によるかを問わず、これと同等以上の職権又は支配力を有する者を含む。)
2 機構の役員の解任に関する通則法第23条第1項の規定の適用については、同項中「前条」とあるのは、「前条及び独立行政法人国際協力機構法第10条第1項」とする。
(役員及び職員の秘密保持義務)
第11条 機構の役員及び職員は、職務上知ることのできた秘密を漏らし、又は盗用してはならない。その職を退いた後も、同様とする。
(役員及び職員の地位)
第12条 機構の役員及び職員は、刑法(明治40年法律第45号)その他の罰則の適用については、法令により公務に従事する職員とみなす。
第3章 業務
(業務の範囲)
第13条 機構は、第3条の目的を達成するため、次の業務を行う。
一 条約その他の国際約束に基づく技術協力の実施に必要な次の業務を行うこと。
イ 開発途上地域からの技術研修員に対し技術の研修を行い、並びにこれらの技術研修員のための研修施設及び宿泊施設を設置し、及び運営すること。
ロ 開発途上地域に対する技術協力のため人員を派遣すること。
ハ ロに掲げる業務に係る技術協力その他開発途上地域に対する技術協力のための機材を供与すること。
ニ 開発途上地域に設置される技術協力センターに必要な人員の派遣、機械設備の調達等その設置及び運営に必要な業務を行うこと。
ホ 開発途上地域における公共的な開発計画に関し基礎的調査を行うこと。
二 有償の資金供与による協力(資金の供与の条件が開発途上地域にとって重い負担にならないよう金利、償還期間等について緩やかな条件が付されているものに限る。以下「有償資金協力」という。)に関する次の業務を行うこと。
イ 条約その他の国際約束に基づく有償資金協力として、開発途上地域の政府、政府機関若しくは地方公共団体(以下「政府等」という。)又は国際機関その他の外務大臣が指定する者に対して、その行う開発途上地域の経済及び社会の開発に寄与し、かつ、我が国との経済交流を促進するため必要と認められる事業(これらの事業の準備のための調査又は試験的実施を含む。以下「開発事業」という。)の実施に必要な資金又は当該開発途上地域の経済の安定に関する計画の達成に必要な資金を貸し付けること。
ロ 我が国又は開発途上地域の法人その他の団体その他の外務大臣が指定する者に対して、その行う開発事業の実施に必要な資金を貸し付け、又は当該事業の遂行のため特に必要があるときは出資をすること。
三 開発途上地域の政府等若しくは国際機関又は法人その他の団体に対して行われる無償の資金供与による協力(政府の決定に基づき、資金を贈与することによって行われる協力をいい、以下「無償資金協力」という。)に関する次の業務を行うこと。
イ 条約その他の国際約束に基づく無償資金協力(機動的な実施の確保その他外交政策の遂行上の必要に基づき、外務大臣がその実施のために必要な業務の全部又は一部を自ら行うものとして指定するものを除く。)の実施のために必要な業務を行うこと。
ロ イに規定する無償資金協力以外の無償資金協力のうち、その適正な実施を確保するために機構の関与が必要なものとして外務大臣が指定するものに係る契約の締結に関し、調査、あっせん、連絡その他の必要な業務を行うとともに、当該契約の履行状況に関し必要な調査を行うこと。
四 国民、一般社団法人、一般財団法人、特定非営利活動促進法(平成10年法律第7号)第2条第2項の特定非営利活動法人その他民間の団体等の奉仕活動又は地方公共団体若しくは大学の活動であって、開発途上地域の住民を対象として当該開発途上地域の経済及び社会の開発又は復興に協力することを目的とするもの(以下この号及び第42条第2項第3号において「国民等の協力活動」という。)を促進し、及び助長するため、次の業務を行うこと。
イ 開発途上地域の住民と一体となって行う国民等の協力活動を志望する個人の募集、選考及び訓練を行い、並びにその訓練のための施設を設置し、及び運営すること。
ロ 条約その他の国際約束に基づき、イの選考及び訓練を受けた者を開発途上地域に派遣すること。
ハ 開発途上地域に対する技術協力のため、国民等の協力活動を志望するものからの提案に係る次の事業であって外務大臣が適当と認めるものを、当該国民等の協力活動を志望するものに委託して行うこと。
(1) 当該開発途上地域からの技術研修員に対する技術の研修
(2) 当該開発途上地域に対する技術協力のための人員の派遣
(3) 当該開発途上地域に対する技術協力のための機材の供与
ニ 国民等の協力活動に関し、知識を普及し、及び国民の理解を増進すること。
五 移住者に対する援助及び指導等を国の内外を通じ一貫して実施するため、次の業務を行うこと。
イ 海外移住に関し、調査及び知識の普及を行うこと。
ロ 海外において、移住者の事業、職業その他移住者の生活一般について、相談に応じ、及び指導を行うこと。
ハ 海外において、移住者の定着のために必要な福祉施設の整備その他の援助を行うこと。
六 開発途上地域等における大規模な災害に対する国際緊急援助活動(国際緊急援助隊の派遣に関する法律(昭和62年法律第93号)第2条に規定する活動をいう。)その他の緊急援助のための機材その他の物資を備蓄し、又は供与すること。
七 第1号、第4号ハ及び前号並びに次項の業務の遂行に必要な人員の養成及び確保を行うこと。
八 前各号に掲げる業務に関連して必要な調査及び研究を行うこと。
九 前各号に掲げる業務に附帯する業務を行うこと。
2 機構は、前項の業務のほか、次の業務を行う。
一 国際緊急援助隊の派遣に関する法律に基づき、国際緊急援助隊を派遣すること。
二 国際緊急援助隊の派遣に関する法律に基づき、国際緊急援助活動に必要な機材その他の物資の調達、輸送の手配等を行うこと。
3 機構は、前2項の業務のほか、外務大臣が適当と認める場合には、本邦又は外国において政府等若しくは国際機関又は法人その他の団体の委託を受けて、前2項の業務の遂行に支障のない範囲内で、開発途上地域の経済及び社会の開発若しくは復興又は経済の安定に寄与する業務を行うことができる。
第14条 機構は、前条第1項第2号に規定する業務について、一般の金融機関が行う資金の貸付け又は出資を補完し、又は奨励するよう行うものとし、これらと競争してはならない。
2 機構は、一般の金融機関が通常の条件により資金の貸付け又は出資を行うことが困難と認められる場合に限り、前条第1項第2号に規定する業務を行うことができる。
3 機構は、開発事業に係る事業計画又は前条第1項第2号イの経済の安定に関する計画の内容が適切であり、その達成の見込みがあると認められる場合に限り、同号に規定する業務を行うことができる。
(委託並びに委託業務に従事する銀行等の役員及び職員の地位)
第15条 機構は、銀行法(昭和56年法律第59号)に規定する銀行、長期信用銀行法(昭和27年法律第187号)に規定する長期信用銀行その他政令で定める金融機関(以下この条において「銀行等」という。)に対し、有償資金協力に関する業務(第13条第1項第2号に規定する業務並びに同項第8号及び第9号並びに同条第3項に規定する業務のうち有償資金協力に係るものをいい、以下「有償資金協力業務」という。)の一部を委託することができる。
2 前項の規定により機構の業務の委託を受けた銀行等(以下「受託者」という。)の役員及び職員でその委託を受けた業務に従事するものは、刑法その他の罰則の適用については、法令により公務に従事する職員とみなす。
(中期計画の記載事項)
第16条 機構の通則法第30条第1項に規定する中期計画に関する同条第2項の規定の適用については、同項中「次に掲げる事項」とあるのは、「次に掲げる事項(有償資金協力業務については、第3号及び第7号に掲げる事項を除く。)」とする。
第4章 財務及び会計
(区分経理)
第17条 機構は、次に掲げる業務ごとに経理を区分し、それぞれ勘定を設けて整理しなければならない。
一 第13条に規定する業務(有償資金協力業務を除く。)
二 有償資金協力業務
2 次の各号に掲げる金額に係る経理は、当該各号に定める勘定において行うものとする。
一 附則第2条第6項の規定により機構に出資があったものとされた金額 前項第1号に掲げる業務に係る勘定(以下「一般勘定」という。)
二 改正法附則第2条第5項の規定により機構に出資があったものとされた金額 有償資金協力業務に係る勘定(以下「有償資金協力勘定」という。)
(有償資金協力業務に係る予算)
第18条 機構は、毎事業年度、有償資金協力業務に係る収入及び支出の予算を作成し、主務大臣を経由して、これを財務大臣に提出しなければならない。
2 前項の収入は、貸付金の利息、出資に対する配当金その他資産の運用に係る収入及び附属雑収入とし、同項の支出は、事務取扱費、業務委託費、通則法第45条第1項及びこの法律第32条第1項の規定による借入金の利子、同項又は同条第5項の規定により発行する機構債券の利子及び附属諸費とする。
3 財務大臣は、第1項の規定により有償資金協力業務に係る予算の提出を受けたときは、これを検討して必要な調整を行い、閣議の決定を経なければならない。
4 内閣は、有償資金協力業務に係る予算について、前項の規定による閣議の決定があったときは、その予算を国の予算とともに国会に提出しなければならない。
5 有償資金協力業務に係る予算の形式及び内容については、財務大臣が、主務大臣と協議して定める。
6 有償資金協力業務に係る予算の作成及び提出の手続については、財務大臣が定める。
第19条 前条の有償資金協力業務に係る予算には、次に掲げる書類を添付しなければならない。
一 当該事業年度の有償資金協力業務に係る事業計画及び資金計画に関する書類
二 前々年度の有償資金協力業務に係る損益計算書、貸借対照表及び財産目録
三 前年度及び当該事業年度の有償資金協力業務に係る予定損益計算書及び予定貸借対照表
四 その他当該予算の参考となる書類
(有償資金協力業務に係る予備費)
第20条 予見し難い事由による支出の予算の不足を補うため、有償資金協力業務に係る予算に予備費を設けることができる。
(有償資金協力業務に係る予算の議決)
第21条 有償資金協力業務に係る予算の国会の議決に関しては、国の予算の議決の例による。
(有償資金協力業務に係る予算の通知)
第22条 内閣は、有償資金協力業務に係る予算が国会の議決を経たときは、主務大臣を経由して、直ちにその旨を機構に通知するものとする。
2 機構は、前項の規定による通知を受けた後でなければ、当該予算を執行することができない。
3 財務大臣は、第1項の規定による通知があったときは、直ちにその旨を会計検査院に通知しなければならない。
(有償資金協力業務に係る補正予算)
第23条 機構は、有償資金協力業務に係る予算の作成後に生じた事由に基づき当該予算に変更を加える必要がある場合には、有償資金協力業務に係る補正予算を作成し、これに当該補正予算の作成により変更した第19条第1号、第3号及び第4号に掲げる書類(前年度の有償資金協力業務に係る予定損益計算書及び予定貸借対照表を除く。)を添え、主務大臣を経由して財務大臣に提出することができる。ただし、予算の追加に係る補正予算は、当該予算の作成後に生じた事由に基づき特に緊要となった場合に限り、作成することができる。
2 第18条第2項から第6項まで及び前2条の規定は、前項の規定による有償資金協力業務に係る補正予算について準用する。
(有償資金協力業務に係る暫定予算)
第24条 機構は、必要に応じて、1事業年度のうちの一定期間についての有償資金協力業務に係る暫定予算を作成し、これに有償資金協力業務に係る当該期間の事業計画及び資金計画その他当該暫定予算の参考となる事項に関する書類を添え、主務大臣を経由して財務大臣に提出することができる。
2 第18条第2項から第6項まで、第21条及び第22条の規定は、前項の規定による有償資金協力業務に係る暫定予算について準用する。
3 有償資金協力業務に係る暫定予算は、その事業年度の有償資金協力業務に係る予算が成立したときは失効するものとし、有償資金協力業務に係る暫定予算に基づく支出があるときは、これをその事業年度の有償資金協力業務に係る予算に基づいてしたものとみなす。
(有償資金協力業務に係る予算の執行)
第25条 機構は、有償資金協力業務に係る支出の予算については、当該予算に定める目的のほかに使用してはならない。
第26条 機構は、有償資金協力業務に係る予算で指定する経費の金額については、財務大臣の承認を受けなければ、流用することができない。
2 機構は、前項の規定により承認を受けようとするときは、主務大臣を経由してしなければならない。
3 財務大臣は、前項の承認をしたときは、直ちにその旨を会計検査院に通知しなければならない。
4 財務大臣は、第1項の規定による承認をしたときは、遅滞なく、その旨を主務大臣に通知しなければならない。
第27条 機構は、有償資金協力業務に係る予備費を使用するときは、直ちにその旨を主務大臣を経由して財務大臣に通知しなければならない。
2 財務大臣は、前項の規定による通知を受けたときは、直ちにその旨を会計検査院に通知しなければならない。
(有償資金協力業務に係る財務諸表等)
第28条 機構は、有償資金協力業務に係る財産目録及び貸借対照表(これらの書類に記載すべき事項を記録した電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものとして財務大臣が定めるものをいう。以下この項及び第30条第1項において同じ。)を含む。)を4月から9月まで及び10月から翌年3月までの半期ごとに、有償資金協力業務に係る損益計算書(当該損益計算書に記載すべき事項を記録した電磁的記録を含む。)をこれらの半期及び事業年度ごとに作成し、これらの書類(以下「財務諸表」という。)に関する監査報告を添付して、当該半期経過後2月以内又は当該事業年度終了後3月以内に、主務大臣を経由して財務大臣に届け出なければならない。
2 機構は、前項の規定による財務諸表の届出をしたときは、遅滞なく、財務諸表を官報に公告し、かつ、財務諸表及び附属明細書並びに同項の監査報告を、各事務所に備えて置き、財務省令で定める期間、一般の閲覧に供しなければならない。
3 機構は、有償資金協力業務に係る決算を完結したときは、遅滞なく、その事業年度の有償資金協力業務に係る業務報告書を、各事務所に備えて置き、財務省令で定める期間、一般の閲覧に供しなければならない。
4 第2項に規定する附属明細書及び前項に規定する業務報告書に記載すべき事項は、財務省令で定める。
5 有償資金協力業務に係る財務諸表については、通則法第38条の規定は、適用しない。
(有償資金協力業務に係る決算)
第29条 機構は、毎事業年度の有償資金協力業務に係る決算を翌事業年度の5月31日までに完結しなければならない。
第30条 機構は、有償資金協力業務に係る決算完結後、有償資金協力業務に係る予算の区分に従い、毎事業年度の有償資金協力業務に係る決算報告書(当該決算報告書に記載すべき事項を記録した電磁的記録を含む。)を作成し、当該決算報告書に関する監査報告を添付し、かつ、第28条第1項の規定により財務大臣に届け出た有償資金協力業務に係る財務諸表を添え、遅滞なく、主務大臣を経由して財務大臣に提出しなければならない。
2 財務大臣は、前項の規定により有償資金協力業務に係る決算報告書及び財務諸表の提出を受けたときは、これを内閣に送付しなければならない。
3 内閣は、前項の規定により有償資金協力業務に係る決算報告書及び財務諸表の送付を受けたときは、翌事業年度の11月30日までにこれを会計検査院に送付し、その検査を経て、国の歳入歳出の決算とともに、国会に提出しなければならない。
4 機構は、第1項の規定による有償資金協力業務に係る決算報告書の提出をしたときは、遅滞なく、同項の決算報告書及び監査報告を、各事務所に備えて置き、財務省令で定める期間、一般の閲覧に供しなければならない。
5 第1項に規定する有償資金協力業務に係る決算報告書の形式及び内容については、財務大臣が定める。
6 第28条第5項の規定は、有償資金協力業務に係る決算報告書について準用する。
(利益及び損失の処理の特例等)
第31条 機構は、一般勘定について、通則法第29条第2項第1号に規定する中期目標の期間(以下この項において「中期目標の期間」という。)の最後の事業年度に係る通則法第44条第1項又は第2項の規定による整理を行った後、同条第1項の規定による積立金があるときは、その額に相当する金額のうち外務大臣の承認を受けた金額を、当該中期目標の期間の次の中期目標の期間に係る通則法第30条第1項の認可を受けた中期計画(同項後段の規定による変更の認可を受けたときは、その変更後のもの)の定めるところにより、当該次の中期目標の期間における第17条第1項第1号に掲げる業務の財源に充てることができる。
2 機構は、前項に規定する積立金の額に相当する金額から同項の規定による承認を受けた金額を控除してなお残余があるときは、その残余の額を国庫に納付しなければならない。
3 前2項に定めるもののほか、一般勘定に係る納付金の納付の手続その他積立金の処分に関し必要な事項は、政令で定める。
4 機構は、有償資金協力勘定について、毎事業年度、その損益計算において利益を生じたときは、前事業年度から繰り越した損失をうめ、なお残余があるときは、その残余の額を、準備金として、有償資金協力勘定に整理された資本金の額と同額に達するまでは、積み立てなければならない。
5 機構は、有償資金協力勘定について、毎事業年度、その損益計算において損失を生じたときは、前項の規定による準備金を減額して整理し、なお不足があるときは、その不足額は、繰越欠損金として整理しなければならない。
6 第4項の準備金は、有償資金協力勘定において生じた損失の補填に充てる場合を除いては、取り崩してはならない。
7 機構は、第4項の規定による残余の額から同項の規定により準備金として積み立てた額を控除した残額を、翌事業年度の5月31日までに国庫に納付しなければならない。
8 政府は、前項の規定による納付金の一部を、政令で定めるところにより、その事業年度中において概算で納付させることができる。
9 前項に定めるもののほか、第7項の規定による有償資金協力勘定に係る納付金の納付の手続その他納付金に関し必要な事項は、政令で定める。
10 有償資金協力勘定については、通則法第44条の規定は、適用しない。
(有償資金協力勘定における長期借入金及び国際協力機構債券)
第32条 機構は、有償資金協力業務を行うために必要な資金の財源に充てるため、政府から長期借入金をし、又は国際協力機構債券(以下「機構債券」という。)を発行することができる。
2 前項の規定による長期借入金又は機構債券の発行により調達した資金は、有償資金協力勘定に帰属させなければならない。
3 機構は、毎事業年度、政令で定めるところにより、第1項の規定による機構債券の発行に係る基本方針を作成し、主務大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
4 機構は、第1項の規定により機構債券を発行したときは、政令で定めるところにより、遅滞なく、その旨を主務大臣に届け出なければならない。
5 第1項に定めるもののほか、機構は、機構債券を失った者に対し交付するため必要があるときは、政令で定めるところにより、機構債券を発行することができる。
6 第1項又は前項の規定により発行する機構債券の債権者は、機構の財産について他の債権者に先立って自己の債権の弁済を受ける権利を有する。
7 前項の先取特権の順位は、民法(明治29年法律第89号)の規定による一般の先取特権に次ぐものとする。
8 機構は、機構債券の発行に関する事務の全部又は一部を銀行、信託業者又は金融商品取引業(金融商品取引法(昭和23年法律第25号)第2条第8項に規定する金融商品取引業をいう。次項において同じ。)を行う者に委託することができる。
9 会社法(平成17年法律第86号)第705条第1項及び第2項並びに第709条の規定は、前項の規定により委託を受けた銀行、信託業者又は金融商品取引業を行う者について準用する。
10 前各項に定めるもののほか、機構債券に関し必要な事項は、政令で定める。
(有償資金協力勘定における借入金等の限度額)
第33条 有償資金協力勘定における通則法第45条第1項の規定による短期借入金の現在額、前条第1項の規定による長期借入金の現在額及び同項の規定により発行する機構債券の元本に係る債務の現在額の合計額は、第5条に規定する資本金のうち有償資金協力勘定に区分された額及び第31条第4項に規定する準備金の額の合計額の3倍に相当する額を超えてはならない。
2 前項の規定にかかわらず、機構債券について、発行済みのものの借換えのため必要があるときは、一時当該額を超えて機構債券を発行することができる。
(政府保証)
第34条 政府は、法人に対する政府の財政援助の制限に関する法律(昭和21年法律第24号)第3条の規定にかかわらず、予算をもって定める金額の範囲内において、第32条第1項の規定により発行する機構債券に係る債務(国際復興開発銀行等からの外資の受入に関する特別措置に関する法律(昭和28年法律第51号。以下この条において「外資受入法」という。)第2条の規定により政府が保証契約をすることができる債務を除く。第3項において同じ。)について、保証契約をすることができる。
2 前項の予算をもって定める金額のうち、外国を発行地とする本邦通貨をもって表示する機構債券に係る債務についての金額は、外資受入法第2条第2項に規定する予算をもって定める金額と区別して定めることが困難であるときは、当該金額と合算して定めることができる。
3 政府は、第1項の規定によるほか、機構が第32条第5項の規定により発行する機構債券に係る債務について、保証契約をすることができる。
(資金の交付)
第35条 政府は、予算の範囲内において、機構に対し、機構が第13条第1項第3号イに規定する無償資金協力における贈与(以下この条において「贈与」という。)に充てるために必要な資金を、当該無償資金協力の計画ごとに交付するものとする。
2 機構は、前項の規定により交付を受けた資金を、贈与に充てるための資金として管理しなければならない。
3 機構は、第1項の規定により資金の交付を受けた無償資金協力の計画の完了後においてなお当該資金に残余があるときは、その残余の額を国庫に納付しなければならない。ただし、外務大臣の承認を受けたときは、その残余の額の全部又は一部を当該計画が完了した日を含む事業年度の翌事業年度の贈与に充てることができる。
(余裕金の運用の特例)
第36条 機構は、通則法第47条の規定にかかわらず、次の方法により、有償資金協力勘定に属する業務上の余裕金を運用することができる。
一 財政融資資金への預託
二 日本銀行への預金
三 譲渡性預金証書の保有
四 その他安全かつ効率的なものとして主務大臣の指定する方法
(補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律の準用)
第37条 補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律(昭和30年法律第179号)の規定(罰則を含む。)は、第13条第1項第5号ハの規定により機構が交付する助成金について準用する。この場合において、同法(第2条第7項を除く。)中「各省各庁」とあるのは「独立行政法人国際協力機構」と、「各省各庁の長」とあるのは「独立行政法人国際協力機構の理事長」と、同法第2条第1項及び第4項、第7条第2項、第19条第1項及び第2項、第24条並びに第33条中「国」とあるのは「独立行政法人国際協力機構」と、同法第14条中「国の会計年度」とあるのは「独立行政法人国際協力機構の事業年度」と読み替えるものとする。
第5章 雑則
(報告及び検査)
第38条 主務大臣は、この法律を施行するため必要があると認めるときは、受託者が委託を受けた業務の範囲内で、当該受託者に対して報告をさせ、又はその職員に、受託者の事務所に立ち入り、業務の状況若しくは帳簿、書類その他必要な物件を検査させることができる。
2 前項の規定により職員が立入検査をする場合には、その身分を示す証明書を携帯し、関係人にこれを提示しなければならない。
3 第1項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。
(権限の委任)
第39条 主務大臣は、政令で定めるところにより、通則法第64条第1項及び前条第1項の規定による立入検査の権限の一部を内閣総理大臣に委任することができる。ただし、有償資金協力業務の範囲内に限る。
2 内閣総理大臣は、前項の委任に基づき、通則法第64条第1項又は前条第1項の規定により立入検査をしたときは、速やかに、その結果について主務大臣に報告するものとする。
3 内閣総理大臣は、第1項の規定により委任された権限及び前項の規定による権限を金融庁長官に委任する。
4 金融庁長官は、政令で定めるところにより、前項の規定により委任された権限の全部又は一部を財務局長又は財務支局長に委任することができる。
(緊急の必要がある場合の外務大臣等の要求)
第40条 外務大臣は、国際情勢の急激な変化により又は外国政府若しくは国際機関(国際会議その他国際協調の枠組みを含む。)の要請等を受けて外交政策の遂行上緊急の必要があると認めるとき、又は関係行政機関の要請を受けて緊急の必要があると認めるときは、機構に対し、第13条に規定する業務又は機構の外国にある事務所について必要な措置をとることを求めることができる。
2 主務大臣は、有償資金協力業務に係る財務の状況を著しく悪化させる事態を避けるために緊急の必要があると認めるときは、機構に対し、第43条第1項第2号に掲げる事項について必要な措置をとることを求めることができる。
3 機構は、外務大臣から第1項の規定による求めがあったとき、又は主務大臣から前項の規定による求めがあったときは、正当な理由がない限り、その求めに応じなければならない。
(連絡等)
第41条 機構は、第13条第1項第1号、第4号イ及びロ、第5号、第6号並びに同条第2項の業務の運営については、地方公共団体と密接に連絡するものとする。
2 地方公共団体は、機構に対し、前項に規定する業務の運営について協力するよう努めるものとする。
(協議)
第42条 外務大臣は、次の場合には、財務大臣に協議しなければならない。
一 通則法第20条第2項の規定により監事を任命しようとするとき。
二 第17条第1項第1号に掲げる業務に関し、第31条第1項の規定による承認をしようとするとき。
三 第35条第3項の規定による承認をしようとするとき。
2 外務大臣は、次の場合には、関係行政機関の長(第1号及び第2号の場合にあっては、財務大臣を除く。)に協議しなければならない。
一 第13条第1項第1号及び第4号から第7号までに掲げる業務に関し、通則法第29条第1項の規定により中期目標を定め、又は変更しようとするとき。
二 第13条第1項第1号及び第4号から第7号までに掲げる業務に関し、通則法第30条第1項の規定による認可をしようとするとき。
三 第13条第1項第4号ハの業務に関し、機構が国民等の協力活動を志望するものに委託して行う事業として適当なものを認めようとするとき。
3 外務大臣は、第13条第1項第2号に規定する業務に関し、第1号から第4号までの場合にあっては財務大臣及び経済産業大臣に、第5号及び第6号の場合にあっては経済産業大臣に協議しなければならない。
一 第13条第1項第2号の規定により貸付け又は出資を受ける者を指定しようとするとき。
二 第40条第1項の規定により必要な措置をとることを求めようとするとき。
三 通則法第28条第1項の規定による認可をしようとするとき。
四 通則法第28条第2項の規定により外務省令を定めようとするとき。
五 通則法第29条第1項の規定により中期目標を定め、又は変更しようとするとき。
六 通則法第30条第1項の規定による認可をしようとするとき。
4 外務大臣は、第13条第1項第2号イの業務に関し、次の各号に掲げる場合には、当該各号に定める事項(役員及び職員並びに財務及び会計その他の管理業務(次条第1項において「管理業務」という。)に関するものを除く。)について関係行政機関の長の意見を聴かなければならない。
一 通則法第29条第1項の規定により中期目標を定め、又は変更しようとするとき 同条第2項第2号、第3号及び第5号に掲げる事項
二 通則法第30条第1項の規定による認可をしようとするとき 同条第2項第1号、第2号及び第8号に掲げる事項
(主務大臣等)
第43条 この法律及び機構に係る通則法における主務大臣は、次のとおりとする。
一 管理業務に関する事項(次号に掲げるものを除く。)については、外務大臣
二 管理業務のうち有償資金協力業務に係る財務及び会計に関する事項については、外務大臣及び財務大臣
三 管理業務以外の業務に関する事項については、外務大臣
2 機構に係る通則法における主務省令は、主務大臣の発する命令とする。
(国家公務員宿舎法の適用除外)
第44条 国家公務員宿舎法(昭和24年法律第117号)の規定は、機構の役員及び職員には適用しない。
第6章 罰則
第45条 第11条の規定に違反して秘密を漏らし、又は盗用した者は、1年以下の懲役又は30万円以下の罰金に処する。
第46条 第38条第1項の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は同項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避した場合には、その違反行為をした受託者の役員又は職員は、30万円以下の罰金に処する。
2 機構の役員又は職員に関する通則法第70条の規定の適用については、「20万円」とあるのは、「30万円」とする。
第47条 次の各号のいずれかに該当する場合には、その違反行為をした機構の役員又は職員は、20万円以下の過料に処する。
一 第13条に規定する業務以外の業務を行ったとき。
二 この法律の規定により外務大臣又は財務大臣の承認を受けなければならない場合において、その承認を受けなかったとき。
三 この法律の規定により主務大臣の認可を受けなければならない場合において、その認可を受けなかったとき。
四 この法律の規定により財務大臣又は主務大臣に届出をしなければならない場合において、その届出をせず、又は虚偽の届出をしたとき。
五 第33条第1項の規定に違反して資金の借入れ又は債券の発行をしたとき。
六 第36条の規定に違反して業務上の余裕金を運用したとき。
第48条 第6条の規定に違反した者は、10万円以下の過料に処する。
附則
(施行期日)
第1条 この法律は、公布の日から施行する。ただし、附則第5条から第7条まで及び第10条から第16条までの規定は、平成15年10月1日から施行する。
(国際協力事業団の解散等)
第2条 国際協力事業団(以下「事業団」という。)は、機構の成立の時において解散するものとし、その一切の権利及び義務は、次項の規定により国が承継する資産を除き、その時において機構が承継する。
2 機構の成立の際現に事業団が有する権利のうち、機構がその業務を確実に実施するために必要な資産以外の資産は、機構の成立の時において国が承継する。
3 前項の規定により国が承継する資産の範囲その他当該資産の国への承継に関し必要な事項は、政令で定める。
4 事業団の平成15年4月1日に始まる事業年度は、事業団の解散の日の前日に終わるものとする。
5 事業団の平成15年4月1日に始まる事業年度に係る決算並びに財産目録、貸借対照表及び損益計算書については、なお従前の例による。
6 第1項の規定により機構が事業団の権利及び義務を承継したときは、その承継の際、機構が承継する資産の価額から負債の金額を差し引いた額は、政府から機構に対し出資されたものとする。
7 前項の資産の価額は、機構の成立の日現在における時価を基準として評価委員が評価した価額とする。
8 前項の評価委員その他評価に関し必要な事項は、政令で定める。
9 第1項の規定により事業団が解散した場合における解散の登記については、政令で定める。
(業務の特例)
第3条 機構は、第13条に規定する業務のほか、次に掲げる業務(これに附帯する業務を含む。)を行うことができる。
一 附則第5条の規定による廃止前の国際協力事業団法(昭和49年法律第62号。以下この項並びに次条及び附則第6条において「旧法」という。)第21条第1項第3号イ又はロの規定により貸し付けられた資金に係る債権の回収が終了するまでの間、当該債権の管理及び回収を行うこと。
二 当分の間、旧法第21条第1項第3号イ又はロに規定する資金で事業団がその貸付けの決定をしたものに係る貸付けを行うこと。
三 当分の間、旧法第21条第1項第3号イ又はロの規定による貸付け又は出資の対象となった事業及び前号の規定による貸付けの対象となった事業に必要な調査及び技術の指導を行うこと。
四 旧法第21条第1項第4号ホの規定により行われた土地の譲渡に係る債権の回収が終了するまでの間、当該債権の管理及び回収を行うこと。
五 当分の間、旧法第21条第1項第4号ホの規定により取得された土地の管理及び譲渡を行うこと。
六 旧法第21条第1項第4号ヘ又はトの規定により貸し付けられた資金に係る債権の回収が終了するまでの間、当該債権の管理及び回収を行うこと。
七 平成18年3月31日までの間、移住者又はその団体で海外において農業、漁業、工業その他の事業を行うものに対する当該事業に必要な資金の貸付け並びに海外において農業、漁業、工業その他の事業であって移住者の定着及び安定に寄与すると認められるものを行う者(移住者及びその団体を除く。)に対する当該事業に必要な資金の貸付けを行うこと。
2 前項の規定により機構が同項第1号から第3号までに規定する業務を行う場合には、第43条の規定にかかわらず、機構に係る通則法における主務大臣及び主務省令は、これらの業務のうち農林業の開発に係るものに関する事項については、それぞれ外務大臣及び農林水産大臣並びに外務省令・農林水産省令とし、これらの業務のうち鉱工業の開発に係るものに関する事項については、それぞれ外務大臣及び経済産業大臣並びに外務省令・経済産業省令とする。
3 第1項の規定により機構が同項に規定する業務を行う場合には、第17条第1項第1号及び第47条第1号中「第13条」とあるのは、「第13条及び附則第3条第1項」とする。
(資本金の減少)
第4条 機構は、次に掲げる債権又は資金の回収により取得した資産の総額から、政令に定める金額を差し引いた額を、政令で定めるところにより、国庫に納付しなければならない。
一 前条第1項第1号、第4号及び第6号に規定する債権
二 前条第1項第2号及び第7号の規定により行われる貸付けに係る債権
三 前条第1項第5号の規定により行われる土地の譲渡に係る債権
四 旧法第21条第1項第3号ロの規定により出資された資金
2 機構は、前項の規定により国庫納付金を納付したときは、その納付額により資本金を減少するものとする。
(国際協力事業団法の廃止)
第5条 国際協力事業団法は、廃止する。
(国際協力事業団法の廃止に伴う経過措置)
第6条 前条の規定の施行前に旧法(第10条を除く。)の規定によりした処分、手続その他の行為は、通則法又はこの法律の相当する規定によりした処分、手続その他の行為とみなす。
第7条 附則第5条の規定の施行前にした行為及び附則第2条第5項の規定によりなお従前の例によることとされる事項に係るこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(名称の使用制限に関する経過措置)
第8条 この法律の施行の際現に国際協力機構という名称を使用している者については、第6条の規定は、この法律の施行後6月間は、適用しない。
(政令への委任)
第9条 附則第2条から第4条まで及び前3条に定めるもののほか、機構の設立に伴い必要な経過措置その他この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
附則 (平成16年6月18日法律第126号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、協定の効力発生の日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、それぞれ当該各号に定める日から施行する。
一・二 略
三 附則第42条の規定 国家公務員共済組合法等の一部を改正する法律(平成16年法律第130号)の公布の日又は公布日のいずれか遅い日
附則 (平成16年6月18日法律第127号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、協定の効力発生の日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、それぞれ当該各号に定める日から施行する。
一 略
二 附則第3条の規定 国家公務員共済組合法等の一部を改正する法律(平成16年法律第130号)の公布の日又は公布日のいずれか遅い日
附則 (平成16年6月23日法律第130号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、平成16年10月1日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
一 略
二 第2条、第7条、第10条、第13条及び第18条並びに附則第9条から第15条まで、第28条から第36条まで、第38条から第76条の2まで、第79条及び第81条の規定 平成17年4月1日
附則 (平成16年6月23日法律第135号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、公布の日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
一 略
二 附則第17条の規定 この法律の公布の日又は国家公務員共済組合法等の一部を改正する法律(平成16年法律第130号)の公布の日のいずれか遅い日
附則 (平成18年6月2日法律第50号) 抄
この法律は、一般社団・財団法人法の施行の日から施行する。
附則 (平成18年11月15日法律第100号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、平成20年10月1日(以下「施行日」という。)から施行する。ただし、第19条の改正規定及び同条を第43条とする改正規定並びに次条及び附則第8条の規定は公布の日から、附則第14条の規定は一般社団法人及び一般財団法人に関する法律及び公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律(平成18年法律第50号)の施行の日又は施行日のいずれか遅い日から施行する。
(権利及び義務の承継)
第2条 この法律の施行の時において現に国際協力銀行が有する権利及び義務であって次に掲げるものは、次項の規定により国が承継する資産を除き、権利及び義務の承継に関し必要な事項を定めた承継計画書において定めるところに従い、その時において独立行政法人国際協力機構(以下「機構」という。)が承継する。
一 附則第11条の規定による改正前の国際協力銀行法(平成11年法律第35号。以下この条から附則第4条まで及び附則第6条において「改正前国際協力銀行法」という。)第23条第2項に規定する海外経済協力業務に係る権利及び義務
二 改正前国際協力銀行法第56条第1号に規定する役員及び職員その他の管理業務に係る権利及び義務のうち機構が承継することとされたもの
2 前項各号に掲げる業務に係る権利のうち、機構がそれらの業務を確実に実施するために必要な資産以外の資産は、この法律の施行の時において国が承継する。
3 前項の規定により国が承継する資産の範囲その他当該資産の国への承継に関し必要な事項は、政令で定める。
4 第1項の承継計画書は、国際協力銀行が、政令で定める基準に従って作成し、外務大臣及び財務大臣の認可を受けたものでなければならない。
5 国際協力銀行の平成20年4月1日に始まる事業年度の決算並びに財産目録、貸借対照表及び損益計算書の作成等については、改正前国際協力銀行法第40条第1項(監事の意見に係る部分に限る。)及び第43条第1項(監事の意見に係る部分に限る。)に係る部分を除き、機構及び株式会社日本政策金融公庫が従前の例により行うものとする。この場合において、改正前国際協力銀行法第40条第1項中「を4月から9月まで及び10月から翌年3月までの半期ごとに、」とあるのは「並びに」と、「これらの半期及び事業年度ごとに作成」とあるのは「作成」と、「当該半期経過後2月以内又は当該事業年度終了後3月以内に」とあるのは「平成20年12月31日までに」と、改正前国際協力銀行法第42条中「毎事業年度の決算を翌事業年度の5月31日」とあるのは「平成20年4月1日に始まる事業年度に係る決算を平成20年11月30日」と、改正前国際協力銀行法第43条第3項中「翌事業年度の11月30日」とあるのは「平成21年11月30日」とする。
6 国際協力銀行の平成20年4月1日に始まる事業年度の改正前国際協力銀行法第23条第2項に規定する海外経済協力業務に係る改正前国際協力銀行法第44条の規定による利益及び損失の処理並びに国庫への納付については、機構が従前の例により行うものとする。この場合において、同条第5項中「毎事業年度」とあるのは「平成20年4月1日に始まる事業年度」と、「翌事業年度の5月31日」とあるのは「平成20年11月30日」とする。
7 第1項の規定により機構が国際協力銀行の権利及び義務を承継したときは、その承継の際、機構が承継する資産の価額(改正前国際協力銀行法第44条第2項の規定により積立金として積み立てられている金額があるときは当該金額を控除した金額とし、同条第3項の規定により繰越欠損金として整理されている金額があるときは当該金額を加算した金額とする。)から負債の金額を差し引いた額は、政府から機構に対し追加して出資されたものとする。
8 前項の資産の価額は、施行日現在における時価を基準として評価委員が評価した価額とする。
9 前項の評価委員その他評価に関して必要な事項は、政令で定める。
10 第1項の規定により機構が国際協力銀行の権利及び義務を承継したときは、その承継の際改正前国際協力銀行法第44条第2項の規定により積立金として積み立てられている金額又は同条第3項の規定により繰越欠損金として整理されている金額は、この法律による改正後の独立行政法人国際協力機構法(以下この条、次条及び附則第6条において「新法」という。)第17条第2項第2号に規定する有償資金協力勘定において、それぞれ新法第31条第5項の準備金又は同条第6項の繰越欠損金として整理しなければならない。
11 国際協力銀行は、第1項の規定により機構が国際協力銀行の権利及び義務を承継したときは、その承継の際改正前国際協力銀行法第41条第1項第2号に掲げる業務に係る勘定に属する資本金の額により資本金を減少するものとする。
(権利及び義務の承継に伴う経過措置)
第3条 前条第1項の規定により機構が承継する次の各号に掲げる借入金又は債券に係る債務について政府がした当該各号に定める保証契約は、その承継後においても、当該借入金又は債券に係る債務について従前の条件により存続するものとする。
一 改正前国際協力銀行法第45条第1項の国際協力銀行債券 改正前国際協力銀行法第47条の規定による保証契約
二 改正前国際協力銀行法附則第15条の規定による廃止前の海外経済協力基金法(昭和35年法律第173号。以下この号及び次条において「旧基金法」という。)第29条の2第1項の長期借入金及び海外経済協力基金債券 旧基金法第29条の4の規定による保証契約
2 前項の銀行債券及び海外経済協力基金債券は、新法第32条第6項及び第7項の規定の適用については、同条第1項の規定による機構債券とみなす。
第4条 附則第2条第1項の規定により機構が国際協力銀行の義務を承継したときは、当該承継の時において発行されている全ての改正前国際協力銀行法第45条第1項の国際協力銀行債券及び改正前国際協力銀行法附則第15条の規定による廃止前の日本輸出入銀行法(昭和25年法律第268号)第39条の2第1項の外貨債券等に係る債務については、機構及び株式会社国際協力銀行が連帯して弁済の責めに任ずる。
2 前項の国際協力銀行債券又は外貨債券等の債権者は、機構又は株式会社国際協力銀行の財産について他の債権者に先立って自己の債権の弁済を受ける権利を有する。
3 前項の先取特権の順位は、民法(明治29年法律第89号)の規定による一般の先取特権に次ぐものとする。
(非課税)
第5条 附則第2条第1項の規定により機構が権利を承継する場合における当該承継に伴う登記又は登録については、登録免許税を課さない。
2 附則第2条第1項の規定により機構が権利を承継する場合における当該承継に係る不動産又は自動車の取得に対しては、不動産取得税又は自動車取得税を課することができない。
(処分等の効力)
第6条 施行日前に改正前国際協力銀行法(第11条を除く。)の規定によりした処分、手続その他の行為は、独立行政法人通則法(平成11年法律第103号)又は新法中の相当する規定によりした処分、手続その他の行為とみなす。
(罰則に関する経過措置)
第7条 施行日前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(政令への委任)
第8条 附則第2条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
附則 (平成19年5月25日法律第58号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、平成20年10月1日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
一 第52条(独立行政法人国際協力機構法の一部を改正する法律附則第4条第1項及び第2項の改正規定を除く。)の規定 公布の日
(罰則に関する経過措置)
第8条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(政令への委任)
第9条 附則第2条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
(調整規定)
第10条 この法律及び株式会社商工組合中央金庫法(平成19年法律第74号)、株式会社日本政策投資銀行法(平成19年法律第85号)又は地方公営企業等金融機構法(平成19年法律第64号)に同一の法律の規定についての改正規定がある場合において、当該改正規定が同一の日に施行されるときは、当該法律の規定は、株式会社商工組合中央金庫法、株式会社日本政策投資銀行法又は地方公営企業等金融機構法によってまず改正され、次いでこの法律によって改正されるものとする。
附則 (平成19年6月13日法律第85号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、公布の日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
一・二 略
三 附則第26条から第60条まで及び第62条から第65条までの規定 平成20年10月1日
附則 (平成23年5月2日法律第39号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、公布の日から施行する。ただし、第5条第1項及び第47条並びに附則第22条から第51条までの規定は、平成24年4月1日から施行する。
(株式会社日本政策金融公庫法等の改正に伴う経過措置)
第50条
2 前項に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。
(罰則の適用に関する経過措置)
第51条 附則第1条ただし書に規定する規定の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
附則 (平成23年6月24日法律第74号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、公布の日から起算して20日を経過した日から施行する。
附則 (平成26年6月13日法律第67号) 抄
(施行期日)
第1条 この法律は、独立行政法人通則法の一部を改正する法律(平成26年法律第66号。以下「通則法改正法」という。)の施行の日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
一 附則第14条第2項、第18条及び第30条の規定 公布の日
(処分等の効力)
第28条 この法律の施行前にこの法律による改正前のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。)の規定によってした又はすべき処分、手続その他の行為であってこの法律による改正後のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。以下この条において「新法令」という。)に相当の規定があるものは、法律(これに基づく政令を含む。)に別段の定めのあるものを除き、新法令の相当の規定によってした又はすべき処分、手続その他の行為とみなす。
(罰則に関する経過措置)
第29条 この法律の施行前にした行為及びこの附則の規定によりなおその効力を有することとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(その他の経過措置の政令等への委任)
第30条 附則第3条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令(人事院の所掌する事項については、人事院規則)で定める。
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