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ガスこうさくぶつのぎじゅつじょうのきじゅんをさだめるしょうれい

ガス工作物の技術上の基準を定める省令

平成12年通商産業省令第111号
ガス事業法(昭和29年法律第51号)第28条第1項(第37条の7第1項、第37条の10及び第38条において準用する場合を含む。)の規定に基づき、ガス工作物の技術上の基準を定める省令の全部を改正する省令を次のように定める。

第1章 総則

(定義)
第1条 この省令において使用する用語は、ガス事業法(以下「法」という。)、ガス事業法施行令(昭和29年政令第68号。以下「令」という。)及びガス事業法施行規則(昭和45年通商産業省令第97号)において使用する用語の例による。
(適用除外)
第2条 次条、第4条(整圧器に係る部分を除く。)、第5条、第6条第7項(1のガスホルダー(最高使用圧力が高圧のものであって貯蔵能力が300立方メートル以上のものに限る。)と他のガスホルダーとの相互間に係る規定に限る。)、第14条(令第1条に規定する容器(以下この項及び第4章において単に「容器」という。)、集合装置及び容器に附属する気化装置内においてガスを発生させる特定ガス発生設備の当該容器と調整装置を連結する配管(以下「連結配管」という。)に係る部分に限る。)、第15条第1項(容器、集合装置及び連結配管に係る部分に限る。)及び第15条第2項(集合装置及び連結配管に係る部分に限る。)、第32条第1項(最高使用圧力が0・2メガパスカル以上のガスホルダーに係る部分に限る。)、第41条から第44条まで並びに第51条第2項の規定は、準用事業者がその事業の用に供する工作物には、適用しない。
2 第14条第1号(ガス発生設備に係る部分に限る。)、第15条第1項第1号(ガス発生設備に係る部分に限る。)、第2項及び第3項、第16条並びに第17条の規定は、準用事業者がその事業の用に供する工作物であって、経済産業大臣が保安上支障がないと認めた銑鉄又は合金鉄製造用の高炉には、適用しない。
3 第14条(液化ガス用貯槽又は冷凍設備に係る部分を除く。)、第15条第1項(液化ガス用貯槽又は冷凍設備に係る部分を除く。)、第2項及び第3項、第16条、第17条、第29条並びに第35条第1項の規定は、次に掲げるガス工作物には、適用しない。
 ボイラー及び圧力容器安全規則(昭和47年労働省令第33号)第59条第1項の落成検査に合格し、又は同規則第84条第1項(同規則第90条の2において準用する場合を含む。)の検定に合格している容器
 高圧ガス保安法(昭和26年法律第204号)第41条に規定する容器
4 第14条から第15条第3項まで、第16条及び第29条の規定は、最高使用圧力が中圧又は低圧のガスの冷却の用に供する冷凍設備(冷凍保安規則(昭和41年通商産業省令第51号)第36条第2項第1号に規定するものであって、高圧ガス保安法第57条に規定する技術上の基準に適合するものに限る。)には、適用しない。
5 電気事業法(昭和39年法律第170号)が適用されるガス工作物については、この省令の規定を適用せず、電気事業法の相当規定の定めるところによる。
(公害の防止)
第3条 大気汚染防止法(昭和43年法律第97号)第2条第2項に規定するばい煙発生施設に該当するガス工作物に係るばい煙量又はばい煙濃度は、当該施設に係る同法第3条第1項若しくは第3項又は第4条第1項の排出基準に適合しなければならない。
2 大気汚染防止法第5条の2第1項に規定する特定工場等に係る前項に規定するガス工作物にあっては、前項の規定によるほか、当該特定工場等に設置されているすべての当該ガス工作物において発生し、排出口から大気中に排出される指定ばい煙(同法第5条の2第1項に規定する指定ばい煙をいう。)の合計量が同法第5条の2第1項又は第3項の規定に基づいて定められた当該指定ばい煙に係る総量規制基準に適合することとならなければならない。
3 大気汚染防止法第2条第9項に規定する一般粉じん発生施設に該当するガス工作物に係る構造並びに使用及び管理の方法は、当該施設に係る同法第18条の3の構造並びに使用及び管理に関する基準に適合しなければならない。
4 大気汚染防止法第2条第13項に規定する水銀排出施設に該当するガス工作物に係る水銀濃度(同法第18条の22に規定するものをいう。)は、当該施設に係る同条の排出基準に適合しなければならない。
5 騒音規制法(昭和43年法律第98号)第2条第1項に規定する特定施設に該当するガス工作物を設置する事業場であって同法第3条第1項の規定により指定された地域内に存するものは、当該事業場において発生する騒音が同法第4条第1項又は第2項の規制基準に適合しなければならない。
6 振動規制法(昭和51年法律第64号)第2条第1項に規定する特定施設に該当するガス工作物を設置する事業場であって同法第3条第1項の規定により指定された地域内に存するものは、当該事業場において発生する振動が同法第4条第1項又は第2項の規制基準に適合しなければならない。
(立ち入りの防止等)
第4条 製造所及び供給所には、構内に公衆がみだりに立ち入らないよう、適切な措置を講じなければならない。ただし、周囲の状況により公衆が立ち入るおそれがない場合は、この限りでない。
2 移動式ガス発生設備及び整圧器(1の使用者にガスを供給するためのものを除く。)は、公衆がみだりに操作しないよう、適切な措置を講じなければならない。
(保安通信設備)
第5条 製造所(特定製造所を除く。)、供給所及び導管を管理する事業場には、緊急時に迅速な通信を確保するため、適切な通信設備を設けなければならない。
(離隔距離)
第6条 ガス発生器及び増熱器(移動式ガス発生設備に属するものを除く。)並びにガス精製設備、排送機、圧送機、ガスホルダー及び附帯設備であって製造設備に属するもの(冷凍設備及び配管を除く。)は、その外面から事業場の境界線(境界線が海、河川、湖沼等に接する場合は、当該海、河川、湖沼等の対岸)に対し、告示で定める距離を有しなければならない。ただし、災害その他非常の場合において、やむを得ない一時的な工事により設置されたガス発生器及び増熱器並びに附帯設備に属する熱交換器及び容器であって、告示で定める措置を講じたものについては、この限りでない。
2 前項に規定するガス工作物(不活性のガス(空気を含む。以下同じ。)又は不活性の液化ガスのみを通ずるものを除く。以下この条から第11条までにおいて同じ。)、特定ガス発生設備に係る容器及び移動式ガス発生設備(その貯蔵能力が、貯蔵するガスが液化ガスの場合は1000キログラム以上、貯蔵するガスが圧縮ガスの場合は1000立方メートル以上のものに限る。)に係る容器であって最高使用圧力が高圧のもの及び液化ガスを通ずるものは、その外面から学校、病院その他の告示で定める物件(以下「保安物件」という。)に対し告示で定める距離を有しなければならない。
3 前項に規定するガス工作物であって、告示で定める製造所(以下「特定事業所」という。)に設置するもの(告示で定めるものを除く。)は、前項の規定によるほかその外面から当該特定事業所の境界線(当該境界線に連接する海、河川、湖沼その他告示で定める施設若しくは土地がある場合又は当該特定事業所においてガス工作物を設置する者が所有し、若しくは地上権、賃借権その他の土地の使用を目的とする権利を設定している土地がある場合にあっては、その外縁)に対し告示で定める距離を有しなければならない。
4 ガスの種類、ガス工作物の状況、周囲の状況等の理由により経済産業大臣の認可を受けた場合は、前各項の規定によらないでガス工作物を施設することができる。
5 前項の認可を受けようとするときは、その理由及び施設方法を記載した申請書に関係図面を添付して申請しなければならない。
6 前項の場合においては、申請書及び関係図面の写しをガス工作物の設置の場所を管轄する産業保安監督部長に提出しなければならない。
7 液化ガス用貯槽(不活性の液化ガス用のもの、貯蔵能力が3トン未満のもの及び地盤面下に全部埋設されたものを除く。)の相互間、地盤面下に全部埋設された液化ガス用貯槽(不活性の液化ガス用のものを除く。)の相互間、一のガスホルダー(最高使用圧力が高圧のものであって貯蔵能力が300立方メートル以上のものに限る。)と他のガスホルダーとの相互間及び液化ガス用貯槽(不活性の液化ガス用のもの、貯蔵能力が3トン未満のもの及び地盤面下に全部埋設されたものを除く。)とガスホルダー(最高使用圧力が高圧のものに限る。)との相互間は、ガス又は液化ガスが漏えいした場合の災害の発生を防止するために、保安上必要な距離を有しなければならない。
8 大容量移動式ガス発生設備(移動式ガス発生設備であって貯蔵能力が液化ガスの場合一00キログラム、圧縮ガスの場合30立方メートルを超えるものをいう。第8条において同じ。)による供給を行う場合にあっては、ガス又は液化ガスが漏えいした場合の災害の発生を防止するために、他の移動式ガス発生設備に対し、保安上必要な距離を有しなければならない。
(保安区画)
第7条 特定事業所における高圧のガス又は液化ガスを通ずるガス工作物(配管及び導管を除く。以下この条において「高圧のガス工作物等」という。)は、ガス又は液化ガスが漏えいした場合の災害の発生を防止するために、設備の種類及び規模に応じ、保安上適切な区画に区分して設置し、かつ、高圧のガス工作物等(当該高圧のガス工作物等と一体となって製造の用に供する中圧又は低圧のガスを通ずるガス工作物を含む。)相互間は、保安上必要な距離を有しなければならない。
(防消火設備)
第8条 製造所若しくは供給所に設置するガス若しくは液化ガスを通ずるガス工作物又は大容量移動式ガス発生設備には、その規模に応じて、適切な防消火設備を適切な箇所に設けなければならない。
(ガスの滞留防止)
第9条 ガス又は液化ガスを通ずるガス工作物を設置する室(製造所及び供給所に存するものに限る。)は、これらのガス又は液化ガスが漏えいしたとき滞留しない構造でなければならない。
2 製造所には、ガス又は液化ガスを通ずるガス工作物から漏えいしたガスが滞留するおそれのある製造所内の適当な場所に、当該ガスの漏えいを適切に検知し、かつ、警報する設備を設けなければならない。
(電気設備の防爆構造)
第10条 製造所若しくは供給所に設置するガス若しくは液化ガスを通ずるガス工作物又は移動式ガス発生設備の付近に設置する電気設備は、その設置場所の状況及び当該ガス又は液化ガスの種類に応じた防爆性能を有するものでなければならない。
(火気設備との距離)
第11条 製造所若しくは供給所に設置するガス(低圧のものであって地表面に滞留するおそれのないものを除く。以下この条において同じ。)若しくは液化ガスを通ずるガス工作物(配管、導管及び火気を取り扱うものを除く。以下この条において同じ。)又は移動式ガス発生設備は、当該ガス工作物又は当該移動式ガス発生設備からのガス又は液化ガスが漏えいした場合の火災等の発生を防止するため、その外面から火気を取り扱う設備(当該ガス工作物又は当該移動式ガス発生設備と一体となって製造又は供給の用に供するものを除く。)に対し適切な距離を有しなければならない。
(静電気除去)
第12条 液化ガスを通ずるガス工作物には、当該ガス工作物に生ずる静電気を除去する措置を講じなければならない。ただし、当該静電気によりガスに引火するおそれがない場合にあっては、この限りでない。
(ガスの置換等)
第13条 ガス発生設備、ガス精製設備、排送機、圧送機、ガスホルダー及び附帯設備であって製造設備に属するもののガス又は液化ガスを通ずる部分(不活性のガス又は不活性の液化ガスのみを通ずるものを除く。)は、ガス又は液化ガスを安全に置換できる構造でなければならない。
2 ベントスタックには、放出したガスが周囲に障害を与えるおそれのないように適切な措置を講じなければならない。
3 フレアースタックには、当該フレアースタックにおいて発生するふく射熱が周囲に障害を与えないよう適切な措置を講じ、かつ、ガスを安全に放出するための適切な措置を講じなければならない。
4 毒性ガスを冷媒とする冷凍設備にあっては、冷媒ガスを廃棄する際にそのガスが危険又は損害を他に及ぼすおそれのないように廃棄される構造のものでなければならない。
(材料)
第14条 次の各号に掲げるガス工作物の主要材料は、最高使用温度及び最低使用温度において材料に及ぼす化学的及び物理的影響に対し、設備の種類、規模に応じて安全な機械的性質を有するものでなければならない。
 ガス発生設備(石炭を原料とするものを除く。)及びガス精製設備に属する容器(第4号に掲げるものを除く。)及び管のうち、内面に零パスカルを超える圧力を受ける部分
 ガスホルダーのガスを貯蔵する部分
 附帯設備であって製造設備に属する次のイからニまでに掲げるもの
 液化ガス用貯槽
 冷凍設備に属する容器及び管のうち、冷媒ガスを通ずる部分
 容器及び管(イ又はロに係るものを除く。)であって、内面に零パスカルを超える圧力を受ける部分(不活性のガスによる圧力を受ける部分にあっては0・2メガパスカル以上の圧力を受ける部分に限る。)
 配管(冷凍設備に属するものを除く。)であって、内面に零パスカルを超える圧力を受ける部分(不活性のガスによる圧力を受ける部分にあっては、1メガパスカル以上の圧力を受ける部分に限る。)
 令第1条に規定する容器
 集合装置及び連結配管
 導管及びガス栓
 製造所以外に施設されるガスを通ずる容器(移動式ガス発生設備に係るものを除く。)であって、内面に零パスカルを超える圧力を受ける部分(不活性のガスによる圧力を受ける部分にあっては、0・2メガパスカル以上の圧力を受ける部分に限る。)
 製造設備以外のガスを通ずる配管(整圧器の短絡管を含む。)であって、内面に零パスカルを超える圧力を受ける部分(不活性のガスによる圧力を受ける部分にあっては、1メガパスカル以上の圧力を受ける部分に限る。)
 整圧器に取り付けるガス加温装置(労働安全衛生法施行令(昭和47年政令第318号)第1条に規定するボイラー及び圧力容器に該当するものを除く。次条において同じ。)のガスを通ずる配管
 昇圧供給装置のガスを通ずる部分
(構造等)
第15条 次の各号に掲げるガス工作物の構造は、供用中の荷重並びに最高使用温度及び最低使用温度における最高使用圧力に対し、設備の種類、規模に応じて適切な構造でなければならない。
 ガス発生設備及びガス精製設備に属する容器(第4号に掲げるものを除く。)及び管のうち、液化ガスを通ずるものであって内面に零パスカルを超える圧力を受ける部分又はガスを通ずるものであって内面に0・2メガパスカル以上の圧力を受ける部分
 ガスホルダー
 附帯設備であって製造設備に属する次のイからニまでに掲げるもの
 液化ガス用貯槽
 冷凍設備に属する容器及び管のうち、冷媒ガスを通ずる部分
 容器及び管(イ又はロに係るものを除く。)のうち、液化ガスを通ずるものであって内面に零パスカルを超える圧力を受ける部分又はガスを通ずるものであって内面に0・2メガパスカル以上の圧力を受ける部分
 配管(冷凍設備に属するものを除く。)のうち、液化ガスを通ずるものであって内面に零パスカルを超える圧力を受ける部分又はガスを通ずるものであって内面に0・2メガパスカル以上の圧力を受ける部分(不活性のガスによる圧力を受ける部分にあっては、1メガパスカル以上の圧力を受ける部分に限る。)
 令第1条に規定する容器
 集合装置及び連結配管のうち、液化ガスを通ずるものであって内面に零パスカルを超える圧力を受ける部分又はガスを通ずるものであって内面に0・2メガパスカル以上の圧力を受ける部分
 導管(次号に掲げるものを除く。)及びガス栓
 海底に設置される導管
 製造所以外に施設されるガスを通ずる容器(移動式ガス発生設備に係るものを除く。)であって、内面に0・2メガパスカル以上の圧力を受ける部分
 製造設備以外のガスを通ずる配管(整圧器の短絡管を含む。)であって、埋設されている部分又は内面に0・2メガパスカル以上の圧力を受ける部分(不活性のガスによる圧力を受ける部分にあっては、1メガパスカル以上の圧力を受ける部分に限る。)
 整圧器に取り付けるガス加温装置のガスを通ずる配管
十一 昇圧供給装置の耐圧部分
2 ガス工作物のうち、耐圧部分及び液化ガスを通ずる部分は、適切な方法により耐圧試験を行ったときにこれに耐えるものでなければならない。ただし、次の各号に掲げるものにあっては、この限りでない。
 溶接により接合された導管(前項第7号に掲げるものを除く。)及びその附属設備であって、非破壊試験を行ったときこれに合格したもの
 延長が15メートル未満の最高使用圧力が高圧の導管及びその附属設備並びに最高使用圧力が中圧の導管及びその附属設備であってそれらの継手部と同一材料、同一寸法及び同一施工方法で接合された試験のための管について最高使用圧力の1・5倍以上の圧力で試験を行ったときこれに耐えるもの
 排送機、圧送機、圧縮機、送風機、液化ガス用ポンプ及び昇圧供給装置
 整圧器及び特定ガス発生設備に属する調整装置
3 ガス工作物のうち、ガス又は液化ガスを通ずる部分は、適切な方法により気密試験を行ったとき漏えいがないものでなければならない。ただし、次の各号に掲げるものにあっては、この限りでない。
 ガス発生器であって、石炭を原料とするもの
 前項第3号に掲げるもの
 前2号に掲げるもののほか最高使用圧力が零パスカル以下のもの及び常時大気に開放されているもの
4 高圧のガス又は液化ガスを通ずるガス工作物(第2項第3号に掲げるもの、配管、導管、移動式ガス発生設備及び不等沈下等により当該ガス工作物に有害なひずみが生じないように設置された構造物上に設けられた高圧のガス又は液化ガスを通ずるガス工作物を除く。)の基礎の構造は、不等沈下等により当該ガス工作物に有害なひずみが生じないようなものでなければならない。
(溶接部分)
第16条 ガス工作物のガス又は液化ガスを通ずる部分であって、内面に零パスカルを超える圧力を受ける部分の溶接された部分は、溶込みが十分で、溶接による割れ等で有害な欠陥がなく、かつ、設計上要求される強度以上の強度でなければならない。
2 次の各号に掲げるガス工作物(第3号ロに掲げる導管にあっては、最高使用圧力が0・3メガパスカル以上のものに限る。)であって、ガス又は液化ガスによる圧力を受ける部分を溶接する場合は、適切な機械試験等により適切な溶接施工方法等であることをあらかじめ確認したものによらなければならない。
 容器であって次に掲げるもの
 最高使用圧力が0・2メガパスカル以上のガスを通ずるもの(内容積が0・04立方メートル以上又は内径が200ミリメートル以上で、長さが1000ミリメートル以上のものに限る。)
 液化ガスを通ずるもの(最高使用圧力をメガパスカルで表した数値と内容積を立方メートルで表した数値との積が0・004以下のものを除く。)
 配管(内径が150ミリメートル以上のものに限る。)であって、次に掲げるもの
 最高使用圧力が高圧のガスを通ずるもの
 液化ガスを通ずるもの
 導管であって次に掲げるもの
 最高使用圧力が高圧のガスを通ずるもの
 最高使用圧力が中圧のガスを通ずるものであって、内径が150ミリメートル以上のもの
3 前項各号に掲げるものであって、ガス又は液化ガスによる圧力を受ける部分の溶接された部分は適切な溶接設計(溶接方法の種類、溶接部の形状等をいう。)により適切に溶接されたものであり、かつ、有害な欠陥がないこと及び適切な機械的性質を有することを適切な試験方法により適切に確認されたものでなければならない。
(安全弁)
第17条 ガス発生設備、ガス精製設備、ガスホルダー及び附帯設備(液化ガス用貯槽及び冷凍設備を除く。)であって製造設備に属するもの(容器に限る。)であって、最高使用圧力が高圧のもの若しくは中圧のもの又は液化ガスを通ずるもののうち、過圧が生ずるおそれのあるものには、その圧力を逃すために適切な安全弁を設けなければならない。この場合において、当該安全弁は、作動時に安全弁から吹き出されるガスによる障害が生じないよう施設しなければならない。
(計測装置等)
第18条 ガス発生設備(移動式ガス発生設備を除く。)、ガス精製設備、ガスホルダー、排送機、圧送機及び附帯設備であって製造設備に属するものには、ガス又は液化ガスを通ずる設備の損傷を防止するため使用の状態を計測又は確認できる適切な装置を設けなければならない。
2 移動式ガス発生設備には、設備の損傷を防止するため使用の状態を計測又は確認できる適切な措置が講じられていなければならない。
(警報装置)
第19条 ガス発生設備(移動式ガス発生設備を除く。)、ガス精製設備、ガスホルダー、排送機、圧送機及び附帯設備であって製造設備に属するものには、ガス又は液化ガスを通ずる設備の損傷に至るおそれのある状態を検知し警報する適切な装置を設けなければならない。
(誤操作防止及びインターロック)
第20条 製造所、供給所又は移動式ガス発生設備に設置する遮断装置には、誤操作を防止し、かつ、確実に操作することができる措置を講じなければならない。
2 特定事業所に設置する高圧のガス若しくは液化ガスを通ずるガス工作物又は当該ガス工作物に係る計装回路には、当該設備の態様に応じ、保安上重要な箇所に、適切なインターロック機構を設けなければならない。
3 外部強制潤滑油装置を有する排送機又は圧送機には、当該装置の潤滑油圧が異常に低下した場合に、自動的に他の潤滑油装置を作動させ、又は自動的に排送機若しくは圧送機を停止させる装置を設けなければならない。
(保安電力等)
第21条 製造設備を安全に停止させるのに必要な装置その他の製造所及び供給所の保安上重要な設備には、停電等により当該設備の機能が失われることのないよう適切な措置を講じなければならない。
(付臭措置)
第22条 ガスの使用者及びガスを供給する事業を営む者に供給されるガス(ガスを供給する事業を営む者に供給されるものにあっては、低圧により供給されるものに限る。)は、容易に臭気によるガスの感知ができるように、付臭されていなければならない。ただし、準用事業者がその事業の用に供するもの、中圧以上のガス圧力により行う大口供給の用に供するもの、適切な漏えい検知装置が適切な方法により設置されているもの(低圧により行う大口供給の用に供するもの及びガスを供給する事業を営む他の者に供給するものに限る。)及びガスの空気中の混合容積比率が1000分の1である場合に臭気の有無が感知できるものにあっては、この限りでない。
(計器室)
第23条 特定事業所に設置する計器室(ガス工作物を制御するための機器を集中的に設置している室をいう。)は、緊急時においても当該ガス工作物を安全に制御できるものでなければならない。
(経過措置)
第24条 一の製造所が特定事業所となった場合において、それ以前に既に当該製造所に設置され、又は設置若しくは変更のための工事に着手したガス工作物については、特定事業所となった日から2年間は、第6条第3項、第20条第2項及び前条の規定は、適用しない。
2 前項に規定するガス工作物に対する第6条第3項の規定の適用については、同項中「当該特定事業所の境界線(当該境界線に連接する海、河川、湖沼その他告示で定める施設若しくは土地がある場合又は当該特定事業所においてガス工作物を設置する者が所有し、若しくは地上権、賃借権その他の土地の使用を目的とする権利を設定している土地がある場合にあっては、その外縁)」とあるのは、「保安物件(保安のための宿直施設を除く。)」とする。
3 第1項に規定するガス工作物であって、水噴霧装置又はこれと同等以上の防火上及び消火上有効な能力を有する設備を設けた液化ガス用貯槽については、第6条第7項(液化ガス用貯槽の相互間に係る規定に限る。)の規定は、適用しない。
4 第1項に規定するガス工作物については、第7条の規定は、適用しない。
(ガス製造事業の届出に伴う措置)
第24条の2 高圧ガス保安法の規定に基づき設置された液化ガス貯蔵設備等は、ガス事業法第86条第1項の規定による届出があったときに、この省令で定める技術上の基準に適合しているものとみなす。

第2章 特定ガス発生設備以外のガス発生設備等

(低圧ガス発生設備等の圧力上昇防止装置)
第25条 ガス発生設備(最高使用圧力が低圧のものに限り、特定ガス発生設備並びに移動式ガス発生設備及び液化ガスを通ずるものを除く。)及びガス精製設備(最高使用圧力が低圧のものに限る。)であって過圧が生ずるおそれのあるものには、その圧力を逃がすために適切な圧力上昇防止装置を設けなければならない。この場合において、当該圧力上昇防止装置は、その作動時に圧力上昇防止装置から吹き出されるガスによる障害が生じないように施設しなければならない。
(遮断装置)
第26条 製造設備(ガスホルダー、液化ガス用貯槽及び特定ガス発生設備を除く。)には、使用中に生じた異常による災害の発生を防止するため、その異常が発生した場合にガス又は液化ガスの流出及び流入を速やかに遮断することができる適切な装置を適切な箇所に設けなければならない。
(緊急停止装置)
第27条 ガス(不活性のガスを除く。)を発生させる設備(特定ガス発生設備及び移動式ガス発生設備を除く。)は、使用中に生じた異常による災害の発生を防止するため、その異常が発生した場合に迅速かつ安全にガスの発生を停止し、又は迅速かつ安全にガスを処理することができるものでなければならない。
2 移動式ガス発生設備には、使用中に生じた異常による災害の発生を防止するため、その異常が発生した場合に迅速かつ安全にガスの発生を停止することができる装置を設けなければならない。
(移動式ガス発生設備の設置等)
第28条 移動式ガス発生設備は、ガス又は液化ガス(不活性のものを除く。)が漏えいした場合の火災等の発生を防止するため、適切な場所に設置し、容易に移動又は転倒しないように適切な措置が講じられていなければならない。
2 移動式ガス発生設備には、容器の腐食及び転倒並びに容器のバルブの損傷を防止する適切な措置を講じなければならない。
3 容器又は容器の設置場所には、容器内の圧力が異常に上昇しないよう適切な温度に維持できる適切な措置を講じなければならない。
(冷凍設備の圧力上昇防止装置)
第29条 冷凍設備のうち冷媒ガスの通ずる部分であって過圧が生ずるおそれのあるものには、その圧力を逃がすために適切な圧力上昇防止装置を設けなければならない。この場合において、当該圧力上昇防止装置は、その作動時に圧力上昇防止装置から吹き出される冷媒による障害が生じないように施設しなければならない。
(ガスの逆流防止)
第30条 ガスの通ずる部分に直接液体又は気体を送入する装置を有する製造設備(移動式ガス発生設備を含む。)は、送入部分を通じてガスが逆流することによる設備の損傷又はガスの大気への放出を防止するため逆流が生じない構造のものでなければならない。
(気化装置の構造)
第31条 液化ガス(不活性のものを除く。)を気化する装置(以下この条において「気化装置」という。)は、直火で加熱する構造のものであってはならない。
2 温水で加熱する構造の気化装置であって、加熱部の温水が凍結するおそれのあるものには、これを防止する措置を講じなければならない。
3 気化装置又はそれに接続される配管等には、気化装置から液化ガスの流出を防止する措置を講じなければならない。ただし、気化装置からの液化ガスの流出を考慮した設計である場合は、この限りでない。

第3章 ガスホルダー及び液化ガス用貯槽

(ガスホルダーの構造)
第32条 ガスホルダーであって、凝縮液により機能の低下又は損傷のおそれがあるものには、ガスホルダーの凝縮液を抜く装置を設けなければならない。
2 ガスを貯蔵する部分の体積を変化させる方式のガスホルダーには、当該体積の変化を可能にする機構に起因して、ガスを貯蔵する機能が損なわれないよう適切な措置を講じなければならない。
(ガスホルダーの遮断装置)
第33条 ガスホルダーのガスを送り出し、又は受け入れるために用いられる配管には、ガスが漏えいした場合の災害の発生を防止するため、ガスの流出及び流入を速やかに遮断することができる適切な装置を適切な箇所に設けなければならない。
(表示)
第34条 液化ガス用貯槽(不活性の液化ガス用のものを除く。)及びガスホルダー又はこれらの付近には、その外部から見やすいように液化ガス用貯槽又はガスホルダーである旨の表示をしなければならない。
(液化ガス用貯槽の安全弁等)
第35条 液化ガス用貯槽であって過圧が生ずるおそれのあるものには、その圧力を逃がすために適切な安全弁を設けなければならない。この場合において、当該安全弁は、その作動時に安全弁から吹き出されるガスによる障害が生じないように施設しなければならない。
2 低温貯槽(圧力が零パスカルにおける沸点が零度以下の液化ガスを零度以下又は当該液化ガスの気相部における通常の使用状態での圧力が0・1メガパスカル以下の液体の状態で貯蔵するための貯槽をいう。)には、負圧による破壊を防止するため、適切な措置を講じなければならない。ただし、不活性の液化ガス用のものにあっては、この限りでない。
(液化ガス用貯槽の遮断装置)
第36条 液化ガス用貯槽(不活性の液化ガス用のものを除く。)の液化ガスを送り出し、又は受け入れるために用いられる配管(当該貯槽からの液化ガスの流出のおそれのない構造のものを除く。)には、液化ガスが漏えいした場合の災害の発生を防止するため、液化ガスの流出及び流入を速やかに遮断することができる適切な装置を適切な箇所に設けなければならない。
(耐熱措置)
第37条 液化ガス用貯槽(埋設された液化ガス用貯槽にあっては、その埋設された部分を除く。)又は最高使用圧力が高圧のガスホルダー及びこれらの支持物は、当該設備が受けるおそれのある熱に対し十分に耐えるものとし、又は適切な冷却装置を設置しなければならない。ただし、不活性の液化ガス用貯槽であって、可燃性の液化ガス用貯槽の周辺にないものは、この限りでない。
(防液堤)
第38条 液化ガス用貯槽(不活性の液化ガス用のものを除く。)には、当該貯槽からの液化ガスが漏えいした場合の災害の発生を防止するため適切な防液堤を設置しなければならない。ただし、貯蔵能力が1000トン(特定事業所に設置されるものにあっては500トン)未満のもの及び埋設された液化ガス用貯槽であって、当該貯槽の内の液化ガスの最高液面が盛土の天端面以下にあり、かつ、当該貯槽の液化ガスの最高液面以下の部分と周囲の地盤との間に空隙がないものは、この限りでない。
2 前項の防液堤の外面から防災作業のために必要な距離の内側には、液化ガスの漏えい又は火災等の拡大を防止する上で支障のない設備以外の設備を設置してはならない。
(貯槽の防食措置)
第39条 液化ガス用貯槽(不活性の液化ガス用のものを除く。)の埋設された部分には、設置された状況により腐食を生ずるおそれがある場合には、当該設備の腐食を防止するための適切な措置を講じなければならない。
(経過措置)
第40条 第24条第1項に規定するガス工作物については、同項に定める日から2年間は、第38条の規定は、特定事業所に係る部分に限り、適用しない。
2 第24条第1項に規定するガス工作物に対する第33条及び第36条の規定の適用については、同項に定める日から2年間は、なお従前の例による。

第4章 特定ガス発生設備

(構成等)
第41条 特定ガス発生設備(容器に附属する気化装置内においてガスを発生させるものを除く。以下この項において同じ。)は、次の各号に適合するものでなければならない。ただし、特定製造所において容器に充てんすることができる特定ガス発生設備であって、当該容器の液化ガス量を確認できる装置を設けたものは、この限りでない。
 容器の部分は、集合装置により連結される同一のガス発生能力を有する2系統の容器で構成される構造のものであること。
 集合装置の部分には一の系統の容器から発生するガスの圧力が供給に支障のある圧力以下に低下した場合、自動的に他の系統の容器からガスが発生する装置を設けること。
2 容器に附属する気化装置内においてガスを発生させる特定ガス発生設備の容器の部分には、当該容器内の液化ガスの量を確認することができる装置を設けなければならない。ただし、一の系統の容器内の液化ガスの量が供給に支障のある量以下に低下した場合、自動的に他の系統の容器から液化ガスが流出する装置を設けているものは、この限りでない。
(操作用電源停止時の措置)
第42条 容器に附属する気化装置内においてガスを発生させる特定ガス発生設備であって当該気化装置を電源によって操作するものは、自家発電機その他の操作用電源が停止した際にガスの供給を維持するための装置を設けなければならない。
(附属設備等)
第43条 特定ガス発生設備には、容器の腐食及び転倒並びに容器のバルブの損傷を防止する適切な措置を講じなければならない。
2 容器又は容器の設置場所には、容器内の圧力が異常に上昇しないよう適切な温度に維持できる適切な措置を講じなければならない。
(準用)
第44条 第6条第7項(液化ガス用貯槽の相互間に係る部分に限る。)及び第36条の規定は、容器に準用する。
2 第37条の規定は、高圧ガス保安法第41条に規定する容器以外の容器に準用する。
3 第31条の規定は、容器に附属する気化装置内においてガスを発生させる特定ガス発生設備に準用する。

第5章 導管

(ガス栓の形状等)
第45条 ガス栓は、次の各号に適合するものでなければならない。
 ガス出口側の形状は、告示で定めるものにあっては告示で定める規格に適合すること。その他のものにあっては、適正な管、接続具等を接続した場合に、接続部の気密が確保できるものであること。
 告示で定める着脱が容易なガス栓は、内部に過流出安全機構を有すること。
(水取り器)
第46条 水のたまるおそれのある導管には、適切な水取り器を設けなければならない。
(防食措置)
第47条 導管には、設置された状況により腐食を生ずるおそれがある場合にあっては、当該導管の腐食を防止するための適切な措置を講じなければならない。
(防護措置)
第48条 導管(最高使用圧力が低圧の導管であって、内径が100ミリメートル未満のものを除く。)であって、道路の路面に露出しているものは、車両の接触その他の衝撃により損傷のおそれのある部分に衝撃による損傷を防止するための措置を講じなければならない。
2 道路に埋設される本支管(最高使用圧力が5キロパスカル以上のポリエチレン管に限る。)には、掘削等による損傷を防止するための適切な措置を講じなければならない。
3 道路以外の地盤面下に埋設される本支管(最高使用圧力が低圧のもの(ポリエチレン管にあっては、最高使用圧力が5キロパスカルを超えないものに限る。)及び他工事による損傷のおそれのないものを除く。)には、掘削等による損傷を防止するための適切な措置を講じなければならない。
4 第15条第1項第7号に掲げるものには、投錨等により導管が損傷を受けるおそれがある場合にあっては、損傷を防止するための適切な措置を講じなければならない。
(ガス遮断装置等)
第49条 最高使用圧力が高圧又は中圧の本支管には、危急の場合に、ガスを速やかに遮断することができる適切な装置を適切な場所に設けなければならない。
2 最高使用圧力が低圧の本支管であって、特定地下街等へのガスの供給に係るものには、当該特定地下街等において災害が発生した場合に、当該特定地下街等へのガスの供給を、当該災害により妨げられない箇所において、容易に遮断することができる適切な措置を講じなければならない。
3 ガスの使用場所である次に掲げる建物にガスを供給する導管には、危急の場合にガスを速やかに遮断することができる適切な装置を適切な場所に設けなければならない。
 超高層建物、高層建物又は特定大規模建物
 最高使用圧力が中圧の導管でガスを供給する建物(前号に掲げるものを除く。)
 最高使用圧力が低圧である内径70ミリメートル(液化石油ガスを原料として発生させ、その成分に変更を加えることなく供給するガスを通ずるものにあっては、45ミリメートル)以上の導管でガスを供給する建物(前2号に掲げるものを除く。)
4 ガスの使用場所である地下室、地下街、その他地下であってガスが充満するおそれのある場所(以下「地下室等」という。)にガスを供給する導管には、その地下室等の付近の適切な場所に、危急の場合に当該地下室等へのガスの供給を地上から速やかに遮断することができる適切な装置を設けなければならない。
5 特定地下街等、特定地下室等、超高層建物及び特定大規模建物にガスを供給する導管(次項に規定するものを除く。)には、その導管が当該建物の外壁を貫通する箇所の付近に、危急の場合に当該建物へのガスの供給を、当該建物内におけるガス漏れ等の情報を把握できる適切な場所から直ちに遮断することができる適切な装置を設けなければならない。
6 最高使用圧力が中圧の導管であって、建物にガスを供給するもの(次の各号に掲げるものを除く。)には、その導管が当該建物の外壁を貫通する箇所の付近に、危急の場合に当該建物へのガスの供給を、当該建物内におけるガス漏れ等の情報を把握できる適切な場所から、直ちに遮断することができる適切な装置を設けなければならない。
 工場、廃棄物処理場、浄水場、下水処理場その他これらに類する場所に設置されるもの
 ガスが滞留するおそれのない場所に設置されるもの
(ガス遮断機能を有するガスメーター)
第50条 ガス事業者又は準用事業者がガスの使用者との取引のために使用するガスメーター(使用最大流量が毎時16立方メートル以下、使用最大圧力が4キロパスカル以下及び口径250ミリメートル以下のものに限る。以下この条において同じ。)は、ガスが流入している状態において、災害の発生のおそれのある大きさの地震動、過大なガスの流量又は異常なガス圧力の低下を検知した場合に、ガスを速やかに遮断する機能を有するものでなければならない。ただし、次の各号のいずれかに該当する場合は、この限りでない。
 当該機能を有するガスメーターを取り付けることにつき、ガスの使用者の承諾を得ることができない場合
 設置場所の状況により、当該機能が有効に働き得ない場合
2 一の団地内における供給地点の数が300未満の団地であって、当該団地にガスを供給する特定製造所に、250ガルを超える地震動を継続して検知したときに、当該団地に対するガスの供給を速やかに遮断する設備を設置した場合には前項の規定(災害の発生するおそれのある大きさの地震動を検知した場合に係る部分に限る。)は適用しない。
(漏えい検査)
第51条 道路に埋設されている導管(特定地下街等又は特定地下室等にガスを供給するものであって当該導管に関し第49条第4項に規定する装置が道路に設置されているものにあっては、当該道路に埋設されている本支管から当該装置までの部分に限る。)は、次の表の上欄に掲げる導管の種類ごとに、それぞれ同表の下欄に掲げる頻度で、適切な方法により検査を行い、漏えいが認められなかったものでなければならない。ただし、次の各号に掲げる場合は、この限りでない。
 適切な漏えい検知装置が適切な方法により設置されている場合(当該装置が漏えいを検知することができる部分に限る。)
 ポリエチレン管を使用している場合(当該使用している部分に限る。)
導管の種類 検査の頻度
(1) 最高使用圧力が高圧のもの
埋設の日以後1年に1回以上
(2) 告示で定める導管(以下「特定管理管」という。)であってガス(5C、L1、L2又はL3のガスグループ(ガス用品の技術上の基準等に関する省令(昭和46年通商産業省令第27号)別表3の備考の適用すべきガスグループの項に掲げる5C、L1、L2又はL3のガスグループをいう。以下同じ。)に属するものであって一酸化炭素を含むものに限る。)を通ずるもの(第47条に定める措置(当該部分にアスファルトを含む麻布を巻き付ける方法を除く。)その他当該導管からのガスの漏えいを防止するための適切な措置(以下本条において単に「措置」という。)が講じられたもの及び(1)に掲げるものを除く。)
埋設の日以後1年に1回以上
(3) (1)又は(2)に掲げるもの以外のもの
埋設の日以後4年に1回以上
2 道路に埋設されている導管からガス栓までに設置されている導管、ガスメーターコック、ガスメーター及びガス栓(特定地下街等又は特定地下室等にガスを供給するものを除く。)は、次の表の上欄に掲げるガス工作物の部分ごとに、それぞれ同表の下欄に掲げる頻度で、適切な方法により検査を行い、漏えいが認められなかったものでなければならない。ただし、次の各号に掲げる場合は、この限りでない。
 道路に埋設されている導管からガス栓までの間に、適切な漏えい検知装置が適切な方法により設置されている場合(当該装置が漏えいを検知することができる部分に限る。)
 導管、ガスメーターコック、ガスメーター又はガス栓が設置されている場所に立ち入ることにつき、その所有者又は占有者の承諾を得ることができない場合
 ポリエチレン管を使用している場合(当該使用している部分に限る。)
 屋外において、埋設されていない部分がある場合(当該埋設されていない部分に限る。)
ガス工作物の部分 検査の頻度
(1) 本支管からガス栓までの間に絶縁措置が講じられており当該絶縁措置が講じられた部分からガス栓までの間でプラスチックにて被覆された部分
埋設の日以後6年に1回以上
(2) 特定管理管であってガス(5C、L1、L2又はL3のガスグループに属するものであって一酸化炭素を含むものに限る。)を通ずる部分(措置が講じられた部分を除く。)
埋設の日以後1年に1回以上
(3) (1)又は(2)に掲げる部分以外の部分
埋設の日以後4年に1回以上
3 特定地下街等又は特定地下室等にガスを供給する導管(第1項に規定する導管の部分を除く。)、ガスメーターコック、ガスメーター及びガス栓は、次の表の上欄に掲げるガス工作物の部分ごとに、それぞれ同表の下欄に掲げる頻度で、適切な方法により検査を行い、漏えいが認められなかったものでなければならない。ただし、次の各号に掲げる場合は、この限りでない。
 道路に埋設されている導管からガス栓までの間に、適切な漏えい検知装置が適切な方法により設置されている場合(当該装置が漏えいを検知することができる部分に限る。)
 導管、ガスメーターコック、ガスメーター又はガス栓が設置されている場所に立ち入ることにつき、その所有者又は占有者の承諾を得ることができない場合
 ポリエチレン管を使用している場合(当該使用している部分に限る。)
 屋外において、埋設されていない部分がある場合(当該埋設されていない部分に限る。)
ガス工作物の部分 検査の頻度
(1) 特定管理管であってガス(5C、L1、L2又はL3のガスグループに属するものであって一酸化炭素を含むものに限る。)を通ずる部分(措置が講じられた部分を除く。)
埋設の日以後1年に1回以上
(2) (1)に掲げる部分以外の部分
埋設の日以後1年に1回以上
4 第1項から前項までに規定する検査を、前回の検査の日から次に掲げる期間を経過した日(以下この項において「基準日」という。)前4月以内の期間に行った場合にあっては、基準日において当該検査を行ったものとみなす。
 第1項の表(1)若しくは(2)、第2項の表(2)又は前項の表に規定する検査 1年
 第2項の表(1)に規定する検査 6年
 第1項の表(3)、第2項の表(3)に規定する検査 4年
(導管の設置場所)
第52条 最高使用圧力が高圧の導管は、建物の内部又は基礎面下(当該建物がガスの供給に係るものを除く。)に設置してはならない。
2 特定地下街等又は特定地下室等にガスを供給する導管は、適切な方法により設置された適切なガス漏れ警報設備の検知区域(当該ガス漏れ警報設備の検知器がガス漏れを検知することができる区域をいう。)において、当該特定地下街等又は当該特定地下室等の外壁を貫通するように設置しなければならない。
3 最高使用圧力が中圧の導管であって、建物にガスを供給するもの(次の各号に掲げるものを除く。)は、適切な方法により設置された適切な自動ガス遮断装置又は適切なガス漏れ警報器の検知区域(当該自動ガス遮断装置又はガス漏れ警報器がガス漏れを検知できる区域をいう。以下同じ。)において、当該建物の外壁を貫通するように、かつ、当該建物内において溶接以外の接合を行う場合にあっては、検知区域において接合するように設置しなければならない。
 工場、廃棄物処理場、浄水場、下水処理場その他これらに類する場所に設置されるもの
 ガスが滞留するおそれがない場所に設置されるもの
(危険標識)
第52条の2 特定ガス発生設備により発生させたガスを供給するための導管を地盤面上に設置する場合においてその周辺に危害を及ぼすおそれのあるときは、その見やすい箇所に当該導管により供給するガスの種類、当該導管に異常を認めたときの連絡先その他必要な事項を明瞭に記載した危険標識を設けること。
(共同溝内の施設)
第53条 導管を共同溝に設置する場合は、ガス漏れにより当該共同溝及び当該共同溝に設置された他の物件の構造又は管理に支障を及ぼすことがないよう導管に適切な措置を講じ、かつ、適切な措置が講じられた共同溝内に設置しなければならない。
(防護の基準)
第54条 ガス事業者の掘削により周囲が露出することとなった導管は、次の各号に適合するものでなければならない。
 露出している部分の両端は、地くずれのおそれがない地中に支持されていること。
 露出している部分が別表で定める長さを超える場合及び露出している部分に水取り器、ガス遮断装置、整圧器若しくは不純物を除去する装置又は溶接以外の方法による2以上の接合部(これらの接合部のすべてが一の管継手により接合されているものを除く。)がある場合にあっては、告示で定める基準に適合するようつり防護又は受け防護の措置を講ずること。
 露出している部分がガスの供給の用に供されている場合にあっては、当該部分について、次に掲げる措置を講ずること。
 印ろう型接合による接合部には、漏えいを防止する適切な措置を講ずること。
 直管以外の管の接合部であって、溶接、フランジ接合、融着若しくはねじ接合(以下「特定接合」という。)又は告示で定める規格に適合する接合以外の方法によって接合されているものには、抜出しを防止する適切な措置を講ずること。
 曲り角度が30度を超える曲管部、分岐部又は管端部には、告示で定める基準に適合するよう導管を固定する措置を講ずること。ただし、露出している部分におけるすべての接合部が特定接合又は告示で定める規格に適合する接合によって接合されている場合は、この限りでない。
 露出している部分の長さが50メートルを超える場合にあっては、当該部分について、次に掲げるところにより、温度の変化による導管の伸縮を吸収し、又は分散する措置を講ずること。ただし、すべての接合部が特定接合によって接合されている場合は、この限りでない。
 接合部を有する場合にあっては、告示で定める基準に適合するよう導管を固定する措置を講ずること。
 接合部が連続して特定接合によって接合されている導管の長さが100メートル以上の場合及びその長さが50メートル以上100メートル未満であって、その一端が地中に支持されている場合には、当該導管に伸縮を吸収する措置を講ずること。
 導管(最高使用圧力が低圧の導管であって、内径が100ミリメートル未満のものを除く。)であって、露出している部分の長さが100メートル以上であり、かつ、当該部分がガスの供給の用に供されているものについては、危急の場合に当該部分に流入するガスを速やかに遮断することができる適切な措置を講ずること。
(ガス事業者以外の者の掘削により露出することとなった導管に対する措置)
第55条 ガス事業者以外の者の掘削により周囲が露出することとなった導管は、前条第3号イ及びロ、第4号ロ並びに第5号に適合するものでなければならない。

第6章 整圧器

(高圧整圧器の保安措置)
第56条 最高使用圧力が高圧の整圧器には、ガスの漏えいによる火災等の発生を防止するための適切な措置を講じなければならない。
(ガス遮断装置等)
第57条 整圧器は、次の各号に適合するものでなければならない。
 入口には、ガス遮断装置を設けること。
 入口には、不純物を除去する装置を設けること。ただし、一の使用者にガスを供給するためのものにあっては、この限りでない。
 一の使用者にガスを供給するためのものには、ガスの圧力が異常に上昇することを防止する装置を設けること。
(浸水防止措置等)
第58条 浸水のおそれのある地下に設置する整圧器には、浸水を防止するための措置を講じなければならない。
2 ガス中の水分の凍結により整圧機能を損なうおそれのある整圧器には、凍結を防止するための措置を講じなければならない。
3 整圧器の制御用配管、補助整圧器その他の附属設備は、地震に対し耐えるよう支持されていなければならない。
第59条 削除

第7章 昇圧供給装置

(昇圧限界)
第60条 昇圧供給装置の圧縮できるガスの量は、標準状態において毎時18・5立方メートル未満でなければならない。
(安全措置等)
第61条 昇圧供給装置には、適切な過充てん防止措置を設けなければならない。
2 昇圧供給装置には、当該装置の運転異常又は当該装置の取扱いにより障害を生じないよう、適切な措置を講じなければならない。
3 昇圧供給装置には、内部が容易に変更できないよう、適切な措置を講じなければならない。
(設置場所等)
第62条 昇圧供給装置は、屋外(向かいあう2方の壁面がない建造物内その他ガスの滞留するおそれのない建造物内を含む。以下この条において同じ。)に設置し、屋外で充てんしなければならない。ただし、十分な能力を備えた換気設備を有する屋外以外の場所において適切なガス漏れ警報器が適切な方法により設けられている場合は、この限りでない。
2 昇圧供給装置は、容易に移動し又は転倒しないよう地盤又は建造物に固定しなければならない。
(点検)
第63条 昇圧供給装置は、設置の日以後14月に1回以上適切な点検を行い、装置の異常が認められなかったものでなければ使用してはならない。

附則

(施行期日)
1 この省令は、平成12年10月1日から施行する。
(経過措置)
2 この省令の施行の際現に設置され、又は設置若しくは変更の工事に着手したガス工作物については、第44条第2項、第51条、第59条及び第63条の規定を除き、なお従前の例による。
3 通商産業省関係の基準・認証制度等の整理及び合理化に関する法律(平成11年法律第121号。以下「整理合理化法」という。)附則第53条の規定によりなお従前の例によることとされた整理合理化法第11条の規定による改正前のガス事業法(以下「旧ガス事業法」という。)第27条の2第1項又は第2項(旧ガス事業法第37条の10において準用する場合を含む。次項において同じ。)の認可の申請に係る認可又は不認可の処分並びに整理合理化法附則第55条の規定によりなお従前の例によることとされた旧ガス事業法第27条の3第1項(旧ガス事業法第37条の10において、又は旧ガス事業法第38条の規定により準用する場合を含む。)の規定による届出であって整理合理化法第11条の規定の施行前にされたもの及び当該届出に係る工事の計画の変更の届出並びにこれらの届出に係る工事の計画を変更し、又は廃止すべき旨の命令については、前項の規定にかかわらず、なお従前の例による。
4 整理合理化法附則第56条の規定によりなお従前の例によることとされた旧ガス事業法第27条の4第1項(旧ガス事業法第37条の7第2項及び第37条の10において準用する場合を含む。)の規定による検査及びこの省令の施行の際現に旧ガス事業法第27条の2第1項又は第2項の認可を受けている者(整理合理化法附則第53条の規定によりなお従前の例によることとされた認可の申請について認可を受けた者を含む。)に係る整理合理化法第11条の規定による改正後のガス事業法(以下「新ガス事業法」という。)第36条の2の2第1項(新ガス事業法第37条の7第1項及び第37条の10において準用する場合を含む。)の規定による検査については、第2項の規定にかかわらず、なお従前の例による。
附則 (平成12年9月29日通商産業省令第208号)
この省令は、平成12年10月1日から施行する。
附則 (平成12年10月31日通商産業省令第292号)
この省令は、平成13年1月6日から施行する。
附則 (平成16年3月25日経済産業省令第35号)
(施行期日)
第1条 この省令は、平成16年4月1日から施行する。
(経過措置)
第2条 この省令の施行の際現に設置されている導管及びこの省令の施行前にガスを供給する事業を行っている者の当該事業の用に供している導管(鉱山保安法(昭和24年法律第70号)、高圧ガス保安法(昭和26年法律第204号)又は電気事業法(昭和39年法律第170号)の適用を受けているものに限る。)であって、電気事業法及びガス事業法の一部を改正する等の法律(平成15年法律第92号)附則第13条第2項の規定による届出の際現に設置されている導管については、この省令による改正後のガス工作物の技術上の基準を定める省令第48条第3項の規定は、この省令の施行の日から3年間は適用しない。
附則 (平成17年3月11日経済産業省令第21号)
この省令は、平成17年4月1日から施行する。
附則 (平成17年5月31日経済産業省令第62号)
この省令は、大気汚染防止法の一部を改正する法律の施行の日(平成17年6月1日)から施行する。
附則 (平成19年6月29日経済産業省令第47号)
この省令は、平成19年7月1日から施行する。
附則 (平成28年2月2日経済産業省令第8号)
この省令は、公布の日から施行する。
附則 (平成29年3月28日経済産業省令第15号) 抄
(施行期日)
第1条 この省令は、電気事業法等の一部を改正する等の法律(以下「改正法」という。)附則第1条第5号に掲げる規定の施行の日(平成29年4月1日)から施行する。
附則 (平成30年3月30日経済産業省令第8号)
この省令は、大気汚染防止法の一部を改正する法律(平成27年法律第41号)の施行の日(平成30年4月1日)から施行する。
別表(第54条関係)
露出している部分の状況 両端部の状況
堅固な地中に両端が支持されている場合 その他の場合
鋼管であって、接合部がないもの又は接合部の接合の方法が溶接であるもの 6・0メートル 3・0メートル
その他のもの 5・0メートル 2・5メートル

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