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美術品の美術館における公開の促進に関する法律施行規則

平成10年文部省令第43号
美術品の美術館における公開の促進に関する法律(平成10年法律第99号)第3条第4項、第7条及び第8条の規定に基づき、並びに同法を実施するため、美術品の美術館における公開の促進に関する法律施行規則を次のように定める。
(登録の申請)
第1条 美術品の所有者で、美術品の美術館における公開の促進に関する法律(平成10年法律第99号。以下「法」という。)第3条第1項の登録を受けようとするもの(以下この条及び第4条において「申請者」という。)は、次に掲げる事項を記載した登録申請書を文化庁長官に提出しなければならない。
 申請者の氏名又は名称及び住所並びに法人にあっては、その代表者の氏名
 美術品の名称、員数及び種類
 美術品の寸法、重量、材質その他の特徴
 美術品に附属物がある場合は当該附属物の概要
 美術品の制作者の氏名、生年及び死亡年並びに制作時期
 美術品が文化財保護法(昭和25年法律第214号)第27条により重要文化財(国宝を含む。以下同じ。)に指定されたものである場合は、当該指定年月日及び指定書の記号番号
 美術品の由来及び歴史上、芸術上又は学術上の価値
 美術品の権利関係
 申請時における美術品の所在の場所
 美術品について登録美術品公開契約を締結する見込みの美術館(第3項において「契約予定美術館」という。)の設置者の氏名又は名称並びに当該美術館の名称及び所在地
十一 美術品が登録を受けた場合における当該美術品の所有者の氏名又は名称の開示又は不開示の意思表示
十二 その他参考となるべき事項
2 前項に規定する登録申請書の様式は、別記様式第1号によるものとする。
3 第1項の登録申請書には、次に掲げる書類及び資料を添付するものとする。
 申請者が個人である場合においては、戸籍抄本及び住民票の写し
 申請者が法人である場合においては、登記事項証明書
 申請者の印鑑証明書
 美術品の現状を示す明瞭な写真
 美術品が文化財保護法第27条の規定により重要文化財に指定されたものである場合は、当該美術品に係る同法第28条第3項の指定書の写し
 美術品が登録を受けた場合において、当該美術品に係る登録美術品公開契約を申請者と直ちに締結する旨の契約予定美術館の設置者の意思が確認できる書類
4 第1項の規定により登録の申請をする場合において、住民基本台帳法(昭和42年法律第81号)第30条の9の規定により機構保存本人確認情報(同法第7条第8号の2に規定する個人番号を除く。第5条第4項において「本人確認情報」という。)の提供を受けて文化庁長官が申請者の氏名及び住所を確認することができるときは、前項第1号に掲げる住民票の写しを添付することを要しない。
5 文化庁長官は、申請者に対し、第3項に規定するもののほか、必要と認める書類の提出を求めることができる。
(意見の聴取)
第2条 文化庁長官は、前条の登録の申請があった場合において、法第3条第2項の規定により当該申請に係る美術品について登録をしようとするときは、あらかじめ、美術品に関し広くかつ高い識見を有する者の意見を聴かなければならない。
(美術品の登録)
第3条 第1条の申請に係る美術品の登録は、文化庁長官が、美術品登録簿に次に掲げる事項を記載してするものとする。
 登録年月日及び登録番号
 美術品の名称、員数及び種類
 美術品の寸法、重量、材質その他の特徴
 美術品の制作者の氏名、生年及び死亡年並びに制作時期
 所有者の氏名又は名称及び住所
 契約美術館の名称及び所在地並びに設置者の氏名又は名称
 その他参考となるべき事項
(登録等の通知)
第4条 文化庁長官は、第1条の申請に係る美術品について登録をしたときは、申請者に対し、別記様式第2号の登録通知書により通知するものとする。
2 文化庁長官は、第1条の申請に係る美術品について登録をしなかったときは、申請者に対し、別記様式第3号の不登録通知書により通知するものとする。
(承継の届出)
第5条 法第5条第1項の規定により登録美術品の所有者の地位を承継した者(以下この条において「承継人」という。)は、同条第2項の規定により、遅滞なく、次に掲げる事項を記載した承継届出書を文化庁長官に提出しなければならない。
 登録美術品の名称、員数及び種類
 登録年月日及び登録番号
 届出時における登録美術品の所在の場所
 承継人の氏名又は名称及び住所並びに法人にあっては、代表者の氏名
 被承継人の氏名又は名称及び住所
 承継人と被承継人との関係
 承継の発生の年月日
 承継の発生事由
 登録美術品の権利関係
 その他参考となるべき事項
2 前項に規定する承継届出書の様式は、別記様式第4号によるものとする。
3 第1項の承継届出書には、次に掲げる書類を添付するものとする。
 当該承継に係る登録美術品の登録通知書の写し
 承継人が個人である場合においては、戸籍謄本及び住民票の写し
 承継人が法人である場合においては、登記事項証明書
 承継人の印鑑証明書
 その他当該承継に係る登録美術品の承継人である事実を証明することができる書類
4 第1項の規定により承継の届出をする場合において、住民基本台帳法第30条の9の規定により本人確認情報の提供を受けて文化庁長官が承継人の氏名及び住所を確認することができるときは、前項第2号に掲げる住民票の写しを添付することを要しない。
5 文化庁長官は、承継人に対し、第3項に規定するもののほか、必要と認める書類の提出を求めることができる。
(登録の取消し)
第6条 文化庁長官は、登録美術品が法第6条第1項第1号に該当することにより登録の取消しをしようとするときは、あらかじめ、美術品に関し広くかつ高い識見を有する者の意見を聴かなければならない。ただし、文化財保護法第29条の規定による重要文化財の指定の解除により、登録美術品が法第3条第2項第1号に該当しなくなったと認められるときは、この限りでない。
2 登録美術品の所有者は、法第6条第1項の規定により当該登録美術品の登録の取消しの申請をしようとするときは、別記様式第5号による登録取消申請書を文化庁長官に提出しなければならない。
3 前項の登録取消申請書には、当該取消しの申請に係る登録美術品の登録通知書を添付するものとする。
4 登録美術品の所有者は、次条の取消しの通知を受けたときは、遅滞なく、当該取消しに係る登録美術品の登録通知書を文化庁長官に返付するものとする。ただし、当該取消しが第2項の申請に基づくときは、この限りでない。
(登録の取消しの通知)
第7条 文化庁長官は、前条の規定により登録美術品の登録を取り消したときは、当該取消しに係る登録美術品の所有者及び契約美術館の設置者に対し、別記様式第6号の登録取消通知書により通知するものとする。
(登録美術品の引渡し前の滅失等に係る所有者の報告)
第8条 登録美術品の所有者は、登録美術品(法第3条第2項第1号に該当するものを除く。)を契約美術館の設置者に引き渡す前に、当該登録美術品の全部若しくは一部が滅失し、若しくはき損し、又はこれを亡失し、若しくは盗み取られたときは、法第7条の規定により、遅滞なく、次に掲げる事項を記載した引渡前滅失等報告書を文化庁長官に提出しなければならない。
 登録美術品の名称、員数及び種類
 登録年月日及び登録番号
 所有者の氏名又は名称及び住所
 契約美術館の名称及び所在地並びに設置者の氏名又は名称
 滅失、き損、亡失又は盗難(以下「滅失等」という。)の事実の生じた日時及び場所
 滅失等の事実の生じた当時における管理の状況
 滅失等の原因並びにき損の場合には、その箇所及び程度
 滅失等の事実を知った日
 滅失等の事実を知った後に取られた措置その他参考となるべき事項
2 前項に規定する引渡前滅失等報告書の様式は、別記様式第7号によるものとする。
3 第1項の引渡前滅失等報告書には、次に掲げる書類又は資料を添付するものとする。
 滅失又はき損の場合にあっては、その状況を示す明瞭な写真
 盗み取られた場合にあっては、その事実を証する書類
(登録美術品公開契約の締結に係る所有者の報告)
第9条 登録美術品の所有者は、当該登録美術品に係る登録美術品公開契約を締結したときは、法第7条の規定により、遅滞なく、別記様式第8号による契約締結報告書を文化庁長官に提出しなければならない。
2 前項の契約締結報告書には、当該登録美術品公開契約の書類の写しを添付するものとする。
(登録美術品の引受けに係る契約美術館の設置者の報告)
第10条 契約美術館の設置者は、登録美術品の引渡しを受けたときは、法第8条第1項の規定により、遅滞なく、別記様式第9号による引受報告書を文化庁長官に提出しなければならない。
(登録美術品の引受け後の滅失等に係る契約美術館の設置者の報告)
第11条 契約美術館の設置者は、登録美術品の引渡しを受けた後に、当該登録美術品の全部若しくは一部が滅失し、若しくはき損し、又はこれを亡失し、若しくは盗み取られたときは、法第8条第1項の規定により、遅滞なく、次に掲げる事項を記載した引受後滅失等報告書を文化庁長官に提出しなければならない。
 登録美術品の名称、員数及び種類
 登録年月日及び登録番号
 所有者の氏名又は名称及び住所
 契約美術館の名称及び所在地並びに設置者の氏名又は名称
 滅失等の事実の生じた日時及び場所
 滅失等の事実の生じた当時における管理の状況
 滅失等の原因並びにき損の場合には、その箇所及び程度
 滅失等の事実を知った日
 滅失等の事実を知った後に取られた措置その他参考となるべき事項
2 前項に規定する引受後滅失等報告書の様式は、別記様式第10号によるものとする。
3 第1項の引受後滅失等報告書には、次に掲げる書類又は資料を添付するものとする。
 滅失又はき損の場合にあっては、その状況を示す明瞭な写真
 盗み取られた場合にあっては、その事実を証する書類
(登録美術品公開契約の内容の変更に係る契約美術館の設置者の報告)
第12条 契約美術館の設置者は、登録美術品公開契約の内容を変更したときは、法第8条第1項の規定により、遅滞なく、別記様式第11号による契約内容変更報告書を文化庁長官に提出しなければならない。
2 前項の契約内容変更報告書には、内容を変更した後の登録美術品公開契約の書類の写しを添付するものとする。
(登録美術品公開契約の終了に係る契約美術館の設置者の報告)
第13条 契約美術館の設置者は、登録美術品公開契約が終了したときは、法第8条第1項の規定により、遅滞なく、別記様式第12号による契約終了報告書を文化庁長官に提出しなければならない。
(登録美術品の公開及び保管の計画等に係る契約美術館の設置者の届出)
第14条 契約美術館の設置者は、法第8条第2項前段の規定により、当該美術館の毎事業年度開始前に(登録美術品公開契約を締結した日の属する事業年度にあっては、その登録美術品公開契約の締結後速やかに)登録美術品の公開及び保管の計画に係る公開等計画届出書を文化庁長官に提出しなければならない。
2 前項に規定する公開等計画届出書の様式は、別記様式第13号によるものとする。
3 契約美術館の設置者は、第1項の公開等計画届出書を変更したときは、法第8条第2項後段の規定により、別記様式第14号による公開等計画変更届出書を文化庁長官に提出しなければならない。
(登録美術品の公開及び保管の状況に係る契約美術館の設置者の報告)
第15条 契約美術館の設置者は、法第8条第3項の規定により、当該美術館の毎事業年度終了後3月以内に、登録美術品の公開及び保管の状況に係る公開等状況報告書を文化庁長官に提出しなければならない。
2 前項に規定する公開等状況報告書の様式は、別記様式第15号によるものとする。
(登録美術品の価格の評価)
第16条 文化庁長官は、登録美術品について相続又は遺贈(贈与者の死亡により効力を生ずる贈与を含む。以下この項において同じ。)があった場合において、当該相続又は遺贈により当該登録美術品を取得した個人から申請があったときは、当該登録美術品の価格の評価を行うことができる。
2 前項の申請は、別記様式第16号による価格評価申請書を文化庁長官に提出して行うものとする。
3 前項の価格評価申請書には、当該申請に係る登録美術品の登録通知書の写しを添付するものとする。
4 文化庁長官は、第1項の申請をした個人に対し、前項に規定するもののほか、必要と認める書類の提出を求めることができる。
(価格の評価の結果の通知)
第17条 文化庁長官は、前条第1項の申請をした個人に対し、当該申請に係る登録美術品の価格の評価の結果を、別記様式第17号の評価価格通知書により通知するものとする。

附則

この省令は、法の施行の日(平成10年12月10日)から施行する。
附則 (平成15年3月28日文部科学省令第10号)
この省令は、公布の日から施行する。
附則 (平成17年3月3日文部科学省令第2号)
この省令は、不動産登記法の施行の日(平成17年3月7日)から施行する。
附則 (平成27年10月2日文部科学省令第34号) 抄
(施行期日)
1 この省令は、平成27年10月5日から施行する。
別記様式第1号(第1条関係)(用紙の大きさは、日本工業規格A4とする。)
様式第2号(第4条第1項関係)(用紙の大きさは、日本工業規格A4とする。)
様式第3号(第4条第2項関係)(用紙の大きさは、日本工業規格A4とする。)
様式第4号(第5条関係)(用紙の大きさは、日本工業規格A4とする。)
様式第5号(第6条関係)(用紙の大きさは、日本工業規格A4とする。)
様式第6号(第7条関係)(用紙の大きさは、日本工業規格A4とする。)
様式第7号(第8条関係)(用紙の大きさは、日本工業規格A4とする。)
様式第8号(第9条関係)(用紙の大きさは、日本工業規格A4とする。)
様式第9号(第10条関係)(用紙の大きさは、日本工業規格A4とする。)
様式第10号(第11条関係)(用紙の大きさは、日本工業規格A4とする。)
様式第11号(第12条関係)(用紙の大きさは、日本工業規格A4とする。)
様式第12号(第13条関係)(用紙の大きさは、日本工業規格A4とする。)
様式第13号(第14条第1項関係)(用紙の大きさは、日本工業規格A4とする。)
様式第14号(第14条第3項関係)(用紙の大きさは、日本工業規格A4とする。)
様式第15号(第15条関係)(用紙の大きさは、日本工業規格A4とする。)
様式第16号(第16条関係)(用紙の大きさは、日本工業規格A4とする。)
様式第17号(第17条関係)(用紙の大きさは、日本工業規格A4とする。)

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